JPH09253197A - 血液浄化器 - Google Patents

血液浄化器

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Publication number
JPH09253197A
JPH09253197A JP9011496A JP9011496A JPH09253197A JP H09253197 A JPH09253197 A JP H09253197A JP 9011496 A JP9011496 A JP 9011496A JP 9011496 A JP9011496 A JP 9011496A JP H09253197 A JPH09253197 A JP H09253197A
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JP
Japan
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blood
port cap
port
purifier
cap
Prior art date
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Pending
Application number
JP9011496A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Chiba
敏昭 千葉
Sumio Ohara
澄夫 大原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikkiso Co Ltd
Original Assignee
Nikkiso Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09253197A publication Critical patent/JPH09253197A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空包装等を施さなくとも、使用の際、邪魔
になるような気泡の発生を防止して、長期間保存可能な
血液浄化器を提供する。 【解決手段】 膜を隔てて血液側8と浄化液側9とに分
割され、前記血液側8及び浄化液側9の内部に水または
水溶液を充填するとともに、前記血液側のポート7a,
7b及び浄化液側のポート6a,6bをポートキャップ
11,10により閉塞してなる血液浄化器1において、
血液側のポートキャップ11の気体透過度を浄化液側の
ポートキャップ10の気体透過度より低くなるように形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長期間に亘る保存
によっても使用の際に邪魔になるような気泡を生じ難い
血液浄化器に関する。
【0002】
【従来の技術】血液を透析濾過して浄化させる血液浄化
器は、筒状のハウジング内に中空糸の束を装填し、中空
糸束の両端部をハウジングの両端部に接着剤等により固
定し、ハウジングの両端部を蓋体により被覆してなる。
そして、ハウジングの側部の両端部近傍には、ハウジン
グ内に透析液(濾液)を導入・排出する透析液(濾液)
導出入ポートを突出形成し、蓋体にはハウジング内に血
液を導入・排出する血液導出入ポートを突出形成してあ
る。
【0003】かかる中空糸型血液浄化器の使用に際して
は、血液回路内に気泡が混入するのを防止するため、特
に血液導出入側の脱泡を充分に行うことが重要である。
この脱泡操作は生理食塩水で浄化器内をブライミングす
る際に、中空糸内を生理食塩水で満たし気泡が残らない
ように行う必要があるため、操作が煩雑である。そこ
で、この脱泡操作を簡便にするために、予め内部に水ま
たは水溶液を充填し、生理食塩水の置換を容易に行える
ようにしたウェットタイプの血液浄化器が普及してきて
いる。このようなウェットタイプの血液浄化器は、上記
の血液浄化器の内部に水または水溶液を充填した後、透
析液側(濾液側)ポートと血液側ポートにポートキャッ
プを装着し、γ線滅菌等の放射線滅菌処理をして出荷さ
れる。
【0004】ここで、ポートキャップは、γ線等の放射
線による滅菌処理に耐え、安全性確保のための溶出物テ
ストに合格するのに十分な材質のものでなければならな
い。このため、従来、かかる血液浄化器用のポートキャ
ップにはシリコーンゴムを用いるのが一般的であった。
【0005】しかしながら、シリコーンゴムは若干の気
体透過性があるため、かかるポートキャップを水又は水
溶液を充填した血液浄化器のポートに装着して長期間保
存しておくと、その間に充填された水分がポートキャッ
プを通して血液浄化器外へ揮散し、血液浄化器外の気体
が血液浄化器内へと流入する。その結果、血液浄化器の
内部に水が充填されていない部分(気泡)が増加し、中
空糸内にもエアーロックを生じる。このような血液浄化
器に血液を流すと、血液が滞留してしまい効率よく血液
浄化を行うことができない。そこで、かかる不都合を解
消するため、血液浄化器を真空包装等する必要があっ
た。
【0006】しかし、真空包装された血液浄化器の内部
は、低い圧力となってしまう。このため、使用の際、血
液側又は透析液(濾液)側のいずれか一方のポートキャ
ップを取外した途端、取外したキャップ側は大気開放状
態になり、未だ取外していないキャップ側は陰圧のまま
のため、半透膜を隔てたポートキャップを取外していな
い側へ浄化器内に充填されている水又は水溶液が移動
し、ポートキャップを取外した側の気泡量が増し、特に
血液側の気泡量が増すと体外循環するための回路を接続
する際、気泡抜きに非常に手間がかかってしまう。
【0007】また、特開平7−275356号には、全
てのポートキャップの水蒸気透過度を10g/m2 ・2
4hr以下にすることが示されている。この方法では、
かなり気泡の発生を防止できるが、気体透過量を抑える
ためには、ポートキャップ自体にある程度の厚みをもた
せる必要があるため、薄肉化して材料費を低減させるこ
とが難しく高価なものになってしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、真空包装等を施さなくとも、使用の際、邪魔になる
ような気泡の発生を防止して、長期間保存可能な血液浄
化器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者は鋭意研究の結果、浄化液側(透析液側又
は濾液側)は多少気泡量が増しても血液側の気泡の発生
を防止できればよく、そのためには血液側のポートキャ
ップの気体透過度を浄化液側のポートキャップの気体透
過度より低くすることが有効であることを見出し、本発
明を完成した。すなわち、本発明の血液浄化器は、膜を
隔てて血液側と浄化液側とに分割され、前記血液側及び
浄化液側の内部に水または水溶液を充填するとともに、
前記血液側のポート及び浄化液側のポートをポートキャ
ップにより閉塞してなる血液浄化器において、血液側の
ポートキャップの気体透過度を浄化液側のポートキャッ
プの気体透過度より低くなるように形成したこと、を特
徴としている。ここで、前記血液側ポートキャップの水
蒸気透過度を前記浄化液側ポートキャップの水蒸気透過
度の1/10以下とするのが好ましい。また、前記血液
側ポートキャップの水蒸気透過度を5×10-5g/24
hrs以下とするのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の血液浄化器の実施の
形態を説明する。血液浄化器としては血液透析器、血液
濾過透析器、血液濾過器、血漿分離器などが含まれ、以
下においては、血液透析器又は血液濾過器を例に説明す
る。図1は血液浄化器の一例を示す破砕断面図であり、
血液浄化器(血液透析器又は血液濾過器)1は、筒状の
ハウジング2内に中空糸の束3を装填し、中空糸束3の
両端部をハウジング2の両端部に接着剤等により固定4
し、ハウジング2の両端部を蓋体5a,5bにより被覆
してなる。そして、ハウジング2の側部で一方の端部近
傍には、ハウジング2内に浄化液(透析液又は濾液)を
導入する浄化液導入ポート6aを、他方の端部近傍に
は、浄化液を排出する浄化液排出ポート6bをそれぞれ
突出形成してある。また、一方の蓋体5aにはハウジン
グ2内に血液を導入する血液導入ポート7aを、他方の
蓋体5bには血液を排出する血液排出ポート7bをそれ
ぞれ突出形成してある。
【0011】このような血液浄化器1内は、中空糸の膜
(透析膜又は濾過膜)を隔てて中空糸の内側の血液側8
と中空糸の外側の浄化液側(透析液側又は濾液側)9と
に分割されている。そして、血液浄化器1内の血液側8
及び浄化液側9の両方に水又は水溶液を充填した状態
で、浄化液側のポート6a,6bには浄化液側ポートキ
ャップ10を、血液側ポート7a,7bには血液側ポー
トキャップ11をそれぞれ取付けて閉塞する。次いでγ
線等の放射線による滅菌処理を施し、出荷される。ここ
で、血液側ポートキャップ11の気体透過度を浄化液側
ポートキャップ10の気体透過度より低くなるように形
成する。そのためには、気体透過性の異なる材料でそれ
ぞれのポートキャップを形成してもよく、気体透過部位
の透過面積や肉厚が異なるような形状に形成してもよ
い。
【0012】このように血液側ポートキャップの気体透
過度を浄化液側ポートキャップのそれより小さくする
と、滅菌処理等による温度上昇により血液浄化器内の圧
力が上昇し、充填されている水が水蒸気としてポートキ
ャップを通して血液浄化器の外へ揮散する。その後冷却
されると、血液浄化器の外へ揮散した水の分だけ陰圧状
態となる。陰圧状態になると、血液浄化器外の気体が血
液浄化器内へポートキャップを通して吸引されるが、浄
化液側のポートキャップの方が血液側のそれより気体透
過度が大きいため、主に浄化液側に流れ込むことにな
り、血液側の気泡量は低く抑えられる。また、滅菌処理
等による温度上昇により血液浄化器内の圧力が上昇した
場合でも、気体透過度の高い浄化液側のポートキャップ
を通して圧力を逃がすことができるので、ポートキャッ
プが外れたり、浄化液が漏出するなどの不都合を確実に
防止できる。熱水を血液浄化器内に充填した場合も、同
様のことが言える。
【0013】真空包装された場合でも、真空包装から取
り出し、片側のポートキャップを取外し、片側のポート
キャップを取外すまでに多少の時間(30分〜1時間程
度)放置しておけば、上述と同様に、血液浄化器外の気
体は主に浄化液側に流れ込むことになり、血液側の気泡
量は低く抑えられる。
【0014】このように、血液側の気泡量が低く抑えら
れると、中空糸内にエアーロックを生ずることもなく脱
泡作業を円滑行うことができ、血液が滞留することもな
くなり、効率よく血液浄化を行うことができる。
【0015】ここで、血液側ポートキャップの気体透過
度、特に水蒸気透過度を浄化液側ポートキャップの水蒸
気透過度の1/10以下とするのが好ましい。これより
大きいと、上述した効果が十分に得られない。また、血
液側ポートキャップの水蒸気透過度を5×10-5g/2
4hrs以下とするのが好ましい。このようにすれば、
例えば200日以上もの長期に亘る保存が可能となる。
ここで、水蒸気透過度は、JIS K7129(プラス
チックフィルム及びシートの水蒸気透過度試験方法)に
従って測定した結果(単位:g/m2 ・24hrs)
に、血液浄化器のポートにポートキャップを装着した際
のポートキャップの気体(水蒸気)透過部位の透過面積
を掛けて計算することができる。
【0016】このようなポートキャップの材質として
は、血液側ポートキャップには、例えば水添SBSブロ
ックコポリマーを挙げることができる。また、浄化液側
ポートキャップには、若干の気体透過性を有するもので
よく、従来から用いられているシリコーンゴムや、EP
DM等のエラストマーなどが挙げられる。この浄化液側
ポートキャップは、ある程度気体透過性を有してもよい
ので、その肉厚を薄く形成でき材料費の低減化も可能で
ある。
【0017】
【実施例】以下に本発明を実施例においてより具体的に
説明する。実施例は本発明を例示的に示したものであっ
て本発明を制限するものではない。実施例1 ハウジング全長326mm、胴部内径34mm、内径2
10μm、膜厚30μmの中空糸を9000本装填した
血液浄化器内に、水を充填し、血液側ポートに水蒸気透
過度が4.5×10-5g/24hrs以下のポートキャ
ップ(水添SBSコポリマー製)を、透析液側ポートに
水蒸気透過度が1×10-3g/24hrs程度のポート
キャップ(シリコーンゴム製)を装着し、γ線滅菌を施
した後、200日間放置したところ、透析液側には気泡
の発生は認められたが、血液側には気泡の発生は認めら
れなかった。
【0018】比較例1 実施例1と同様の血液浄化器に、水を充填し、血液側ポ
ート及び透析液側ポート共に水蒸気透過度が5×10-4
g/24hrs程度のポートキャップ(シリコーンゴム
製)を装着し、γ線滅菌を施した後、200日間放置し
たところ、透析液側に気泡の発生が認められ、また血液
側にも少量(0.5ml程度)の気泡の発生が認められ
た。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の血液浄化
器によれば、血液側のポートキャップの気体透過度を浄
化液側のポートキャップの気体透過度より低くなるよう
に形成したので、真空包装などを施さなくても、使用の
際、邪魔になる血液側の気泡の発生を防止して、長期間
保存することができる。また、真空包装した場合であっ
ても、真空包装から取り出してから多少の時間放置して
おけば、血液側のポートキャップから先に取外しても、
血液側に流れ込む気泡量を少なくできる。また、真空包
装する必要がなくなり、ポートキャップの肉厚を薄くす
ることもでき、コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】血液浄化器の一例を示す破砕断面図。
【符号の説明】
1 血液浄化器 2 ハウジング 3 中空糸束 5a,5b 蓋体 6a,6b 浄化液側ポート 7a,7b 血液側ポート 8 血液側 9 浄化液側(透析液側又は濾液側) 10 浄化液側ポートキャップ 11 血液側ポートキャップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】膜を隔てて血液側と浄化液側とに分割さ
    れ、前記血液側及び浄化液側の内部に水または水溶液を
    充填するとともに、前記血液側のポート及び浄化液側の
    ポートをポートキャップにより閉塞してなる血液浄化器
    において、血液側のポートキャップの気体透過度を浄化
    液側のポートキャップの気体透過度より低くなるように
    形成したことを特徴とする血液浄化器。
  2. 【請求項2】前記血液側ポートキャップの水蒸気透過度
    が前記浄化液側ポートキャップの水蒸気透過度の1/1
    0以下である請求項1に記載の血液浄化器。
  3. 【請求項3】前記血液側ポートキャップの水蒸気透過度
    が5×10-5g/24hrs以下である請求項1又は2
    に記載の血液浄化器。
JP9011496A 1996-03-18 1996-03-18 血液浄化器 Pending JPH09253197A (ja)

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JP9011496A JPH09253197A (ja) 1996-03-18 1996-03-18 血液浄化器

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JP9011496A JPH09253197A (ja) 1996-03-18 1996-03-18 血液浄化器

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020099643A (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 旭化成メディカル株式会社 血液処理用ビーズを収容するための容器の充填口の封止のための中栓

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020099643A (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 旭化成メディカル株式会社 血液処理用ビーズを収容するための容器の充填口の封止のための中栓

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