JPH09250558A - ダイヤフラムスプリング、クラッチ押圧機構及び多板クラッチ - Google Patents

ダイヤフラムスプリング、クラッチ押圧機構及び多板クラッチ

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JPH09250558A
JPH09250558A JP6258696A JP6258696A JPH09250558A JP H09250558 A JPH09250558 A JP H09250558A JP 6258696 A JP6258696 A JP 6258696A JP 6258696 A JP6258696 A JP 6258696A JP H09250558 A JPH09250558 A JP H09250558A
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JP
Japan
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clutch
diaphragm spring
annular
tubular portion
lever
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JP6258696A
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Yoshinaga Fukuda
佳修 福田
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Original Assignee
Exedy Corp
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Priority to EP01108066A priority patent/EP1116893B2/en
Priority to EP01108065A priority patent/EP1111261B1/en
Priority to EP97104530A priority patent/EP0797016B1/en
Priority to DE69712958T priority patent/DE69712958T2/de
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Priority to US09/359,741 priority patent/US6116397A/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイヤフラムスプリング部分を通過する空気
の流量を増やし、クラッチの冷却性を向上する。 【解決手段】 ダイヤフラムスプリング30はクラッチ
を押圧するものであり、環状弾性部61と、環状弾性部
61から内周側に延びる複数のレバー部62とを備えて
いる。複数のレバー62間のスリットは、内周側スリッ
ト66と、内周側スリット66より半径方向長さ及び円
周方向長さが長い外周側スリット67(小判孔)とを有
している。外周側スリット67が半径方向に長いため、
ダイヤフラムスプリング30を通過する空気の流量が従
来より多い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイヤフラムスプ
リング、クラッチ押圧機構及び多板クラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、レース用自動車などに使用され
る多板クラッチは、フライホイールに固定される第1筒
状部と、第1筒状部の内周側に配置された第2筒状部を
有しシャフトに連結されるハブフランジと、前記第1筒
状部および第2筒状部にそれぞれ係合するドライブプレ
ートおよびドリブンプレートと、両プレートをフライホ
イール側に押圧または押圧解除するためのクラッチ押圧
機構とを備えている。押圧機構は、プレッシャープレー
トとそれを付勢するためのダイヤフラムスプリング等か
らなり、第1筒状部に固定されて、両プレートのフライ
ホイール側と反対側に配置されている。ダイヤフラムス
プリングは、環状弾性部と、環状弾性部から内周側に放
射状に延びる複数のレバー部とから構成されている。各
レバー部の間に形成されたスリットの外周部は、円周方
向に幅の広くなった小判形状の孔になっている。この孔
内をクラッチカバー側から延びるスタッドピンやタグが
貫通し、ダイヤフラムスプリングを支持する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の多板クラッ
チでは、ドライブプレートとドリブンプレートでトルク
が伝達されるときに滑りが生じて熱が発生する。この熱
により両プレートの寿命が短くなる。プレートを冷却す
るためには、従来より第1筒状部と第2筒状部にスリッ
トや孔を設け、プレートの表面に半径方向に通じる溝を
形成することが行われている。その場合は、両プレート
の内周側から外周側に空気が流れ、両プレートが冷却さ
れる。
【0004】しかし、外部からの空気の取り入れは、ダ
イヤフラムスプリングのスリット部分である。このスリ
ットは細く、小判形状の孔も小さく形成されているた
め、充分な空気を外部から取り入れることができない。
本発明は、ダイヤフラムスプリング部分を通過する空気
の流量を増やし、クラッチの冷却性を向上することにあ
る。
【0005】
【諜題を解決するための手段】請求項1に記載のダイヤ
フラムスプリングはクラッチを押圧するものであり、環
状の弾性部と、弾性部から内周側に延びる複数のレバー
部とを備えている。複数のレバー間のスリットは、内周
部と、前記内周部より半径方向長さ及び円周方向長さが
長い外周部とを有している。内周部より半径方向長さが
長いスリットの外周部が内周部より半径方向に長いた
め、ダイヤフラムスプリングを通過する空気の流量が従
来より多い。
【0006】請求項2に記載のダイヤフラムスプリング
はクラッチを押圧するものであり、環状の弾性部と、弾
性部から内周側に延びる複数のレバー部とを備えてい
る。複数のレバー部は、円周方向に隙間をあけて弾性部
から内周側に延びる複数のレバー本体と、レバー本体の
先端に設けられレバー本体より円周方向長さが長く半径
方向長さが短い複数のレリーズ装置係合部とからなる。
レリーズ装置係合部がレバー本体より半径方向に短いた
め、レバー本体間の面積が大きくなり、ダイヤフラムス
プリングを通過する空気の流量が従来より多い。
【0007】請求項3に記載のダイヤフラムスプリング
では、複数のレリーズ装置係合部は、レリーズ装置の接
触半径より半径方向外側に5mm以下の範囲に設けられ
ている。このようにレリーズ装置係合部が半径方向に短
いため、レバー本体間の面積が大きくなり、ダイヤフラ
ムスプリングを通過する空気の流量が従来より多い。請
求項4に記載のクラッチ押圧機構は、入力側回転体にク
ラッチを押圧及び押圧解除するための機構であって、ク
ラッチカバーとプレッシャープレートとダイヤフラムス
プリングとを備えている。クラッチカバーは、入力側回
転体に固定され得る。プレッシャープレートは、クラッ
チカバー内でクラッチに対向して配置される。ダイヤフ
ラムスプリングは、クラッチカバーに支持され、プレッ
シャープレートをクラッチ側に付勢する。
【0008】請求項5に記載の多板クラッチは、回転フ
ライホイールから出力側回転体にトルクを伝達および遮
断するためのものであり、入力側部材と出力側部材と複
数の第1環状摩擦板と複数の第2環状摩擦板と請求項5
に記載のクラッチ押圧機構とを備えている。入力側部材
は、回転フライホイールに固定される第1筒状部を含
む。出力側部材は、第1筒状部の内周側に配置される第
2筒状部を含み、出力側回転体に相対回転不能に係合す
る。複数の第1環状摩擦板は、第1筒状部と第2筒状部
との間に配置され、外周部が前記第1筒状部に軸方向に
相対移動可能にかつ相対回転不能に係合する。複数の第
2環状摩擦板は、第1環状摩擦板と軸方向に交互に配置
され、内周部が第2筒状部に対して軸方向に相対移動可
能にかつ相対回転不能に係合する。クラッチ押圧機構
は、第1筒状部に固定される。
【0009】請求項1〜3のいずれかに記載のダイヤフ
ラムスプリングを用いることで、空気の供給量が充分に
確保され、クラッチの環状摩擦板の冷却性が向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1は本発明の第1実施形態による自動車用乾式多板ク
ラッチ1の断面図である。図1のO−Oが乾式多板クラ
ッチ1の回転軸線である。乾式多板クラッチ1は、エン
ジン(図示せず)のフライホイール2からトランスミッ
ションの入力軸(図示せず)にトルクを伝達および遮断
するための装置である。この乾式多板クラッチ1は、主
に、入力側部材であるフライホイールリング5(第1筒
状部)と、出力側部材であるハブフランジ6と、フライ
ホイールリング5とハブフランジ6との間に配置された
複数のドライブプレート7および複数のドリブンプレー
ト8からなる環状摩擦板群9と、両プレート7,8を圧
接および圧接解除するためのクラッチカバー組立体10
とを備えている。
【0011】ハブフランジ6は、中心に配置されたボス
11と、ボス11から一体に外周側に広がるフランジ1
2と、フランジ12の外周に一体に設けられた第2筒状
部13とを有している。ボス11の中心にはスプライン
孔11aが形成されており、このスプライン孔11aが
トランスミッションの入力軸のスプライン歯に噛み合っ
ている。これにより、ハブフランジ6はトランスミッシ
ョンの入力軸に対して相対回転不能にかつ軸方向に移動
自在になっている。ハブフランジ6のフランジ12に
は、円周方向に間隔を隔てて複数の円形空気通路開口1
4が設けられている。第2筒状部13はフランジ12か
ら軸方向両側に突出している。第2筒状部13の外周に
は軸方向に延びる多数の外歯18aが形成されている。
外歯18aには軸方向に孔18cが貫通している。第2
筒状部13の軸方向両側に突出している部分には、円周
方向に等間隔でそれぞれ複数の空気通路孔19,20が
設けられている。空気通路孔19,20は、それぞれ、
第2筒状部13をほぼ半径方向に貫通しており、半径方
向外側の端部が外歯18a間の底部に開口している。
【0012】第2筒状部13の半径方向外側にはフライ
ホイールリング5が同心に配置されている。フライホイ
ールリング5は、図1において左側の端部がエンジンの
フライホイール2に複数のボルト22(中心線のみ図
示)で固定される。フライホイールリング5は内歯23
aを備えている。フライホイールリング5の外周面の軸
方向に間隔を隔てた複数箇所(例えば3箇所)には、空
気通路溝24が設けられている。図1に示すように、空
気通路溝24はドリブンプレート8の半径方向外側に設
けられている。図3に示すように個々の空気通路溝24
はフライホイールリング5の円周方向に沿って円弧状に
延びており、その底部は複数の内歯23aの底面に開口
している。空気通路溝24が円周方向に長く延びている
ことで、フライホイールリング5が軽量化されている。
【0013】フライホイールリング5の内側とハブフラ
ンジ6の第2筒状部13との間には、環状摩擦板群9が
配置されている。環状摩擦板群9は、軸方向にはフライ
ホイール2の摩擦面と環状のプレッシャープレート(後
述)との間に配置されている。環状摩擦板群9は、互い
に軸方向に交互に並ぶ状態で配置されている4枚のドラ
イブプレート7と3枚のドリブンプレート8とからな
る。ドライブプレート7及びドリブンプレート8は乾式
のカーボン製環状摩擦板であり、いずれも、トランスミ
ッションの入力軸と同心に配置されている。ドライブプ
レート7は外周部に放射状の突起26を備え、突起26
はフライホイールリング5の内歯23aに相対回転不能
にかつ軸方向に摺動自在に係合している。ドリブンプレ
ート8は放射状の突起27を内周部に備えており、突起
27は第2筒状部13の外歯18aに相対回転不能にか
つ軸方向に摺動自在に係合している。図2に示すよう
に、ドリブンプレート8の表面には、円周方向に等間隔
で放射状に複数形成された溝8aが形成されている。溝
8aは、第2筒状部13に形成された空気通路孔19,
20に対応している。
【0014】クラッチカバー組立体10(クラッチ押圧
機構)は、クラッチカバー28と、クラッチカバー28
内に配置された環状のプレッシャープレート29と、プ
レッシャープレート29をフライホイール2側に付勢す
るためのダイヤフラムスプリング30と、ダイヤフラム
スプリング30をクラッチカバー28側に支持する支持
機構31とを主に備えている。
【0015】クラッチカバー28は前述のボルト22に
よりフライホイールリング5の端面に固定されている。
クラッチカバー28は、アルミニウムを主とした金属製
であり、軽量化されている。プレッシャープレート29
は、最もクラッチカバー28側に配置されたドライブプ
レート7の図1右側に配置されている。プレッシャープ
レート29は、放射状の突起32を外周部に備え、突起
32は内歯23aに相対回転不能にかつ軸方向に摺動自
在に係合している。プレッシャープレート29の背面
(ドリブンプレート8と反対側の面)の内周寄りの部分
には、半円形断面を有する環状隆起部33が一体に設け
られている。
【0016】ダイヤフラムスプリング30は、2枚の円
板部材が重ねて用いられている。ダイヤフラムスプリン
グ30は、環状弾性部61と環状弾性部61の内周から
半径方向内方へ延びる複数のレバー部62とから構成さ
れている。レバー部62は円周方向に等間隔を隔てて設
けてある。レバー部62は、環状弾性部61に連結され
た本体部63と、先端のレリーズ装置コンタクト部64
とからなる。
【0017】ここで、図5を参照して、レバー部62の
形状について詳細に説明する。コンタクト部64は本体
部63より幅(円周方向の長さ)が広い。また、本体部
63はコンタクト部64より半径方向に長い。すなわ
ち、各レバー部62間に形成されたスリットの形状を見
てみると、コンタクト部64間の内周側スリット66
と、本体部63間の外周側スリット67(小判孔)とか
らなる。外周側スリット67(小判孔)は、内周側スリ
ット66より円周方向幅が広くかつ半径方向に長い。こ
のように、外周側スリット67(小判孔)が円周方向に
長く形成されているため、ダイヤフラムスプリング30
の両側を流れる空気の流量が多くなっている。
【0018】支持機構31は、ダイヤフラムスプリング
30の環状弾性部61の内周部を支持する1対の第1及
び第2環状支持部材35,36と、両環状支持部材3
5,36をクラッチカバー28に固定する複数のボルト
37とを主に備えている。1対の環状支持部材35,3
6は鋼製である。環状支持部材35,36はダイヤフラ
ムスプリング30に沿って円周方向に延びており、それ
ぞれ外周部に支持部38、39を備えている。支持部3
8,39は、それぞれ、ダイヤフラムスプリング30に
当接する部分が半円形等の凸形断面を有している。第1
環状支持部材35の支持部38がダイヤフラムスプリン
グ30に対してクラッチカバー28側(図1の右側)か
ら当接し、第2環状支持部材36の支持部39がダイヤ
フラムスプリング30に対してハブフランジ6側(図1
の左側)から当接している。支持部38の内周側で図1
の右側には環状に延びる薄い着座部40が一体に形成さ
れている。着座部40には、軸方向に延びる複数の脚部
41が円周方向に間隔を隔てて一体に形成されている。
また、支持部39の内周側で図1の左側には環状に延び
る薄い環状部42が一体に形成されている。環状部42
には、軸方向に延びる複数の突部43が円周方向に間隔
を隔てて一体に設けられている。突部43は支持部39
の内周にも連続している。脚部41と突部43とは互い
に接近する方に突出しており、図1に示す組立状態で
は、脚部41はダイヤフラムスプリング30の外周側ス
リット67(小判孔)を通って先端面が突部43に着座
している。
【0019】前述のクラッチカバー28の内側端面に
は、第1環状支持部材35の着座部40背面ならびに内
周面及び外周面が着座する切り欠きが設けてあり、環状
支持部材35はこの切り欠きに着座した状態で、ボルト
37により固定されている。第1環状支持部材35にお
いて各脚部41とそれに連続する着座部40の部分に
は、ボルト37が通されるボルト挿通孔(ねじを備えて
いない孔)が設けてあり、これと同心のボルト挿通孔が
クラッチカバー28にも設けてある。第2環状支持部材
36の突部43とそれに連続する環状部42の部分には
ねじ孔が設けてあり、このねじ孔にボルト37のねじ部
が固定されている。
【0020】以上に説明したように、複数のボルト37
により環状支持部材35,36はクラッチカバー28に
固定されている。そして、これらの環状支持部材35,
36に支持されたダイヤフラスプリング30はその環状
弾性部30aの外周部がプレッシャープレート29の隆
起部33に当接し、プレッシャープレート29をフライ
ホイール2側(図1の左側)に付勢する。
【0021】ダイヤフラムスプリング30の内周部に隣
接して図示しないレリーズ装置が配置されている。レリ
ーズ装置が、ダイヤフラムスプリング30のレバー部6
2のコンタクト部64をフライホイール2側に押すと、
ダイヤフラムスプリング30の環状部30a外周がプレ
ッシャープレート29から離れる。この結果、クラッチ
連結が解除される。
【0022】上述の構造では、ハブフランジ6はトラン
スミッションの入力軸に対して軸方向に移動自在であ
り、従って、ハブフランジ6の軸方向移動を制限する必
要がある。そのために、図4に示すように、ハブフラン
ジ6の第2筒状部13には、3枚の弧状プレート52が
連結されている。以下にその構造及び取付け方法を説明
する。
【0023】第2筒状部13の外歯18aのフライホイ
ール2側には円周溝56が形成されている。円周溝56
は外歯18aの底部付近までの深さを有している。円周
溝56には、円周方向に等間隔で3箇所に半径方向内側
に延び第2筒状部13を貫通する収容部56aが形成さ
れている。収容部56aは半径方向外側から内側に向か
って円周方向幅が狭くなっている。各弧状プレート52
は、弧状部52aと両端の固定部52bとを有してい
る。固定部52bは径方向内側に伸びており、ボルト挿
通孔が形成されている。各弧状プレート52は円周溝5
6内に嵌入されている。各固定部52bは隣接する固定
部52bとともに収容部56a内に挿入されている。各
固定部52aは、ボルト53によって第2筒状部13に
固定されている。このようにして、弧状プレート52の
弧状部52aが2枚の第2ドリブンプレート8の突起2
7間に配置されている。
【0024】前述のフライホイール2及びプレッシャー
プレート29は、ドライブプレート7及びドリブンプレ
ート8の軸方向の移動範囲を制限している。このように
軸方向位置の制限された2枚のドリブンプレート8の突
起27の間に複数の弧状プレート52が位置することに
より、ハブフランジ6の軸方向の位置も所定範囲内に限
定される。
【0025】次に動作を説明する。クラッチ接続状態で
は、図示しないレリーズ装置はダイヤフラムスプリング
30をフライホイール2側に押圧しておらず、ダイヤフ
ラムスプリング30自らの弾性力がプレッシャープレー
ト29を環状摩擦板群9側に押し付けている。これによ
り、ドライブプレート7とドリブンプレート8が互いに
圧接し、フライホイール2からフライホイールリング5
に入力されたトルクが、ドライブプレート7及びドリブ
ンプレート8を介してハブフランジ6に伝達され、さら
に、ハブフランジ6からトランスミッションの入力軸へ
出力される。
【0026】クラッチを遮断する場合、図示しないレリ
ーズ装置がダイヤフラムスプリング30のレバー部62
のコンタクト部64をフライホイール2側へ押し、ダイ
ヤフラムスプリング30の環状部61外周部をプレッシ
ャープレート29から離れる方向に移動させる。これに
より、ドライブプレート7とドリブンプレート8の圧接
が解放され、クラッチが遮断される。
【0027】ここでは、ダイヤフラムスプリング30の
レバー部62において外周側スリット67(小判孔)が
半径方向に長くなっているため、レバー部62の剛性が
低くなっている。そのため、レリーズ荷重特性の立ち上
がり勾配を緩やかにでき、半クラッチの操作性が向上す
る。トランミッション側の空気は、面積が広くなった外
周側スリット67(小判孔)から大量に多板クラッチ1
内に流れ込む。続いては、空気は遠心力によって第2筒
状部13に形成された空気通路孔19,20を流れ、ド
リブンプレート8表面に形成された溝8a及びフライホ
イールリング5の空気通路溝24を通って外部に流れ
る。このようして、ドライブプレート7とドリブンプレ
ート8は冷却され、寿命が延びる。また、多板クラッチ
1内の温度が下がるため、各部品の劣化が抑制される。
【0028】ハブフランジ6は3枚の弧状プレート52
によって、ドライブプレート7及びドリブンレート8と
係合し、軸方向の位置決めをされている。すなわち、弧
状プレート51が2枚のドリブンプレート8の突起27
に軸方向から当接する。上述の構造では、3枚の弧状プ
レート52からなる環状部分が全周にわたってドリブン
プレート8の突起27に当接する。すなわち、突起27
に当接する面積が従来より大幅に増えている。そのた
め、突起27への面圧が低くなっている。その結果、ド
リブンプレート8の突起27が磨耗しにくい。
【0029】各弧状プレート52は、第2筒状部13の
円周溝56への着脱が容易である。また、図4からも明
らかなように、各弧状プレート52の固定部52b同士
は軸方向に重なっておらず、各々が別々に第2筒状部1
3に固定されている。そのため、固定部52bの厚みを
薄くする必要がなく、弧状部52aと固定部52bの厚
みは同一になっている。その結果、固定部52bの強度
が向上している。
【0030】弧状プレート52を固定する手段はボルト
以外の他の手段でもよい。弧状プレート52の枚数は3
枚に限定されない。第2実施形態 図6に示すように、レバー部62において、本体部63
の半径方向長さをコンタクト部64の半径方向の長さの
2/3以上にしてもよい。すなわち、外周側スリット6
7の半径方向の長さが内周側スリット66の半径方向長
さの2/3以上になる。この場合は、前記実施形態よ
り、ダイヤフラムスプリング30を通過する空気の流量
が多くなる。なお、コンタクト部64は、レリーズ装置
が当接する部分Cより半径方向外側に5mm以下の範囲
に形成されている。このため、レリーズ操作中にレリー
ズ装置の接触部分が外周側に移動しても、コンタクト部
64は確実にレリーズ装置に当接している。
【0031】
【発明の効果】本発明おいては、ダイヤフラムスプリン
グを通過する空気の流量が多くなっているため、クラッ
チの冷却性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施例の自動車用乾式多板
クラッチの断面図。
【図2】多板クラッチの一部を取り去った状態の部分平
面図。
【図3】図1のIII 矢視図。
【図4】ハブフランジの一部が断面である平面図。
【図5】ダイヤフラムスプリングの部分平面図。
【図6】第2実施形態のにおける、図3に対応する図。
【符号の説明】
1 乾式多板クラッチ 2 フライホイール 5 フライホイール支持部 6 ハブフランジ 7 ドライブプレート 8 ドリブンプレート 10 クラッチカバー組立体 13 第2筒状部 30 ダイヤフラムスプリング 61 環状弾性部 62 レバー部 63 本体部 64 コンタクト部 66 内周側スリット 67 外周側スリット(小判孔)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クラッチを押圧するダイヤフラムスプリン
    グであって、 環状の弾性部と、 前記弾性部から内周側に延びる複数のレバー部とを備
    え、 前記複数のレバー間のスリットは、内周部と、前記内周
    部より半径方向長さ及び円周方向長さが長い外周部とを
    有している、ダイヤフラムスプリング。
  2. 【請求項2】クラッチを押圧するダイヤフラムスプリン
    グであって、 環状の弾性部と、 円周方向に隙間をあけて前記弾性部から内周側に延びる
    複数のレバー本体と、前記レバー本体の先端に設けられ
    前記レバー本体より円周方向長さが長く半径方向長さが
    短い複数のレリーズ装置係合部とからなる複数のレバー
    部と、を備えたダイヤフラムスプリング。
  3. 【請求項3】前記複数のレリーズ装置係合部は、レリー
    ズ装置の接触半径より半径方向外側に5mm以下の範囲
    に設けられている、請求項2に記載のダイヤフラムスプ
    リング。
  4. 【請求項4】入力側回転体にクラッチを押圧及び押圧解
    除するためのクラッチ押圧機構であって、 前記入力側回転体に固定され得るクラッチカバーと、 前記クラッチカバー内で前記クラッチに対向して配置さ
    れるプレッシャープレートと、 前記クラッチカバーに支持され、前記プレッシャープレ
    ートを前記クラッチ側に付勢する請求項1〜3のいずれ
    か記載の前記ダイヤフラムスプリングと、を備えたクラ
    ッチ押圧機構。
  5. 【請求項5】回転フライホイールから出力側回転体にト
    ルクを伝達および遮断するための多板クラッチであっ
    て、 前記回転フライホイールに固定される第1筒状部を含む
    入力側部材と、 前記第1筒状部の内周側に配置される第2筒状部を含
    み、前記出力側回転体に相対回転不能に係合する出力側
    部材と、 前記第1筒状部と前記第2筒状部との間に配置され、外
    周部が前記第1筒状部に軸方向に相対移動可能にかつ相
    対回転不能に係合する複数の第1環状摩擦板と、 前記第1環状摩擦板と軸方向に交互に配置され、内周部
    が前記第2筒状部に対して軸方向に相対移動可能にかつ
    相対回転不能に係合する複数の第2環状摩擦板と、 前記第1筒状部に固定される請求項4に記載の前記クラ
    ッチ押圧機構と、を備えた多板クラッチ。
JP6258696A 1996-03-19 1996-03-19 ダイヤフラムスプリング、クラッチ押圧機構及び多板クラッチ Pending JPH09250558A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR3060073A1 (fr) * 2016-12-08 2018-06-15 Valeo Embrayages Volant pour embrayage de vehicule automobile, double-volant amortisseur et embrayage equipe d'un tel volant

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