JPH07310755A - 乾式多板クラッチ - Google Patents

乾式多板クラッチ

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JPH07310755A
JPH07310755A JP10250094A JP10250094A JPH07310755A JP H07310755 A JPH07310755 A JP H07310755A JP 10250094 A JP10250094 A JP 10250094A JP 10250094 A JP10250094 A JP 10250094A JP H07310755 A JPH07310755 A JP H07310755A
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JP
Japan
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plate
friction
friction plates
flange
clutch
Prior art date
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Pending
Application number
JP10250094A
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English (en)
Inventor
Yuji Mizukami
裕司 水上
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Exedy Corp
Original Assignee
Daikin Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 摩擦板の圧接時に温度の過度の上昇を妨げ
る。 【構成】 クラッチアウター1は、第1筒状部11を有
している。クラッチセンター2は、ハブ8と、ハブ8か
ら外周に延びるフランジ18と、フランジ18の外周に
設けられかつ第1筒状部11の内周側に位置する第2筒
状部20とを有している。第2筒状部20は半径方向内
外を導通する通路45を有する。ドライブレート15
は、外周部が第1筒状部11に係合する。ドリブンプレ
ート16は、第2筒状部20に係合する。プレッシャー
プレート3は、中央ボス部33と、ボス部から外周側に
延びるフランジ部34と、フランジ部34の外周に形成
された環状の押圧部35とを有している。フランジ部3
4は、フランジ18との間に内部空間40を形成し、外
部空間30から内部空間40に空気を供給するための空
気取り入れ通路41を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動二輪車などに使用
される乾式多板クラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車用の乾式多板クラッチは、一
般に、入力側部材と、出力側部材と、入力側部材に係合
する複数のドライブプレートと、出力側部材に係合する
複数のドリブンプレートと、ドライブプレートとドリブ
ンプレートとを圧着させるためのプレッシャープレート
と、プレッシャープレートをドライブプレートおよびド
リブンプレート側に付勢する弾性部材と、プレッシャー
プレートの付勢を解除するめたのクラッチ遮断機構とを
備えている。このような乾式多板クラッチでは、クラッ
チを解除する際、左手でクラッチレバーを握って行うた
めレバー荷重に制限がある。したがって、ばね荷重の上
限が決まり伝達トルクを確保するために、ドライブプレ
ートとドリブンプレートは各々8枚程度使用されてい
る。合計16枚の摩擦板を使用すると、全体の重量や慣
性,寸法が増加する。特に乾式多板クラッチはレース用
の自動二輪車に使用されることが多く重量,慣性,寸法
の増加は様々な弊害となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記問題を解消するに
は摩擦板の枚数を減らして、ばね荷重を増加しなければ
ならないが、そうすると個々の摩擦板への負荷が増加し
て、摩擦板の圧接時に温度が過度に上昇する。その結
果、摩擦板の寿命が短くなる。特に、従来の乾式多板ク
ラッチではハブフランジのフランジとプレッシャープレ
ートのフランジとの間に形成される内部空間に熱がこも
り、摩擦板の寿命をいっそう短くしている。
【0004】本発明の目的は、従来より摩擦板の枚数を
減らした乾式多板クラッチにおいて、摩擦板の圧接時に
過度な昇温を妨げることにある。
【0005】
【諜題を解決するための手段】本発明に係る乾式多板ク
ラッチは、入力側回転体から出力側回転体にトルクを伝
達および遮断するためのクラッチであり、入力側部材と
ハブフランジと複数の第1摩擦板と複数の第2摩擦板と
軸方向に延びる第1筒状部を含む入力側部材とプレッシ
ャープレートと弾性部材とクラッチ遮断機構とを備えて
いる。
【0006】入力側部材は入力側回転体に連結され、軸
方向に延びる第1筒状部を含む。ハブフランジは、出力
側回転体に連結されるハブと、ハブから外周に延びるフ
ランジと、フランジの外周から軸方向に延びて第1筒状
部の内周側に位置する第2筒状部とを備えている。第2
筒状部は半径方向内外を導通する通路を有する。複数の
第1摩擦板は、第1及び第2筒状部の間で軸方向に間隔
を隔てて配置されており、外周部が第1筒状部に軸方向
に相対移動可能にかつ相対回転不能に係合する。複数の
第2摩擦板は、第1摩擦板に対して軸方向に交互に配置
され、内周部が第2筒状部に軸方向に移動可能にかつ相
対回転不能に係合する。プレッシャープレートは、中央
ボス部と、中央ボス部から外周に延びハブランジのフラ
ンジとの間に内部空間を形成しかつ外部から前記内部空
間に空気を供給するための孔を有しているフランジ部
と、フランジ部の外周に配置された押圧部と有する。弾
性部材は、プレッシャープレートを第1摩擦板及び第2
摩擦板側に付勢する。クラッチ遮断機構は、プレッシャ
ープレートを第1摩擦板及び前記第2摩擦板から離れる
方向に移動させる。
【0007】プレッシャープレートのフランジは、孔内
に外部の空気を取り入れるための張出し部を有してお
り、張出し部はプレッシャープレートの回転する向きに
開いているのが好ましい。複数の第2摩擦板は内周に複
数の第2歯部を有しており、2筒状部は、軸方向に伸び
複数の第2歯部に係合する複数の溝を外周に有し、通路
は複数の溝の底面に開口しているのが好ましい。
【0008】通路は円周方向に伸びているのが好まし
い。複数の第1摩擦板は外周に複数の第1歯部を有して
おり、第1筒状部は、軸方向に伸び第1歯部に係合する
する複数の切欠きを有しているのが好ましい。
【0009】
【作用】本発明に係る乾式多板クラッチでは、弾性部材
がプレッシャープレートを付勢すると、第1摩擦板と第
2摩擦板とが互いに圧接され、入力側部材からハブフラ
ンジへとトルクが伝達される。そして、クラッチ遮断機
構がプレッシャープレートを第1摩擦板及び第2摩擦板
から離れる方向に移動させると、第1摩擦板と第2摩擦
板との圧接状態が解除され、トルク伝達が遮断される。
クラッチ連結時には、第1摩擦板と第2摩擦板との間で
熱が発生する。特に、重量軽減のために摩擦板の枚数を
減らしている場合には、摩擦板への負荷が大きいために
高温になりやすい。しかし、本発明においては、プレッ
シャープレートのフランジに形成された孔から外部の空
気が内部空間に取り入れられ、その空気が第2筒状部の
通路から両摩擦板に流れて両摩擦板を冷却する。そのた
め、摩擦板の圧接時に過度の昇温が妨げられる。その結
果、摩擦板の寿命が長くなる。
【0010】プレッシャープレートが張出し部を有し
て、張出し部がプレッシャープレートの回転する向きに
開いている場合は、プレッシャープレートの回転ととも
に張出し部が空気をすくって孔から内部空間に外部の空
気を供給する。この場合は、大量の空気が内部空間に供
給されるため、摩擦板の圧接時に過度の昇温が妨げられ
る。
【0011】通路が第2筒状部の溝の底面に開口してい
る場合は、通路の面積が大きくなり、より多くの空気が
両摩擦板に供給されて、摩擦板の圧接時に温度の過度の
上昇がより妨げられる。通路が円周方向に延びている場
合は、通路の面積が大きくなり、より多くの空気が両摩
擦板に供給されて、摩擦板の圧接時に過度の昇温が妨げ
られる。
【0012】第1筒状部に第1摩擦板と係合する複数の
切欠きを有する場合は、第2筒状部から第1筒状部へ空
気が流れ、摩擦板の圧接時に過度の昇温が妨げられる。
【0013】
【実施例】図1は本発明実施例の自動二輪車用乾式多板
クラッチの断面図である。図1において、クラッチアウ
ター1と、クラッチセンター2と、プレッシャープレー
ト3とが出力軸5と同心に配置してある。クラッチアウ
ター1はクラッチの入力部を構成し、その内周のハブ6
が、図示されていないギヤ機構を介して、エンジンの出
力軸に連結される。クラッチセンター2はクラッチの出
力部を構成し、その内周のハブ8がスプラインを介して
変速機の入力軸である出力軸5に連結されている。プレ
ッシャープレート3はクラッチセンター2を挟んでクラ
ッチアウターと反対側に位置しており、その中央ボス部
33が、レリーズロッド等のレリーズ機構9に連結され
ている。
【0014】クラッチアウター1は、ハブ6から半径方
向外方へ延びるフランジ10と、フランジ10の外周部
からプレッシャープレート3側へ延びる第1筒状部11
とを一体に備えている。第1筒状部11にはクラッチ軸
方向(出力軸5と平行な方向)に延びる複数の切り欠き
12を円周方向に間隔を隔てて備えている。第1筒状部
11の半径方向内側には、4枚のドライブプレート15
と4枚のドリブンプレート16とが交互に配置されてい
る。各ドライブプレート15は放射状の爪部を外周に備
え、その爪部が、相対回転不能かつ軸方向に摺動自在の
状態で切り欠き12に係合している。
【0015】クラッチセンター2は、ハブ8から半径方
向外方へ延びるフランジ18と、第1および第2摩擦板
15、16の半径方向内側に位置する第2筒状部20と
を備えている。第2筒状部20は筒状部11と同心に配
置されている。第2筒状部20はフランジ18とは別体
の部品で構成されており、溶接によりフランジ18に固
定されている。
【0016】図2は第2筒状部20の一部切り欠き平面
部分図である。この図2及び図1から明らかなように、
第2筒状部20は外歯を備え、換言すれば、その外周部
に、軸方向に延びる複数の係合溝22を円周方向に間隔
を隔てた状態で備えている。図1のごとく、係合溝22
には、前述のドリブンプレート16の内周に放射状に設
けた爪部が、相対回転不能かつ軸方向に摺動自在の状態
で係合している。図1及び図2に示すごとく、前述の筒
状部20の内周面には、全周にわたって、例えば2本の
環状の溝が形成され、これらの溝が空気通路45を形成
している。2本の空気通路45は、図1に示す如く、ク
ラッチ軸方向に間隔を隔てて形成されている。図2に示
す如く、各空気通路45は筒状部20の各係合溝22の
底面に開口している。なお、空気通路45は円周方向の
1箇所又は複数箇所において途切れた形状にしてもよ
い。
【0017】プレッシャープレート3は、肉厚の円板状
部材であり、レリーズ機構9が当接する中央ボス部33
と、ボス部33から外周側に延びるフランジ部34と、
フランジ部34の外周に形成された環状の押圧部35と
を有している。フランジ部34は、クラッチセンター2
のフランジ18との間に内部空間40を形成している。
【0018】図1において、プレッシャープレート3の
フランジ部34の外周側の1箇所又は複数箇所には、内
部空間40と外部空間30とをつなぐ空気取入通路41
が設けてある。図1のB−B断面部分略図である図4の
ごとく、プレッシャープレート3は空気取入通路41を
外部空間30側から囲むエアスクープ42を一体に備え
ている。エアスクープ42はプレッシャープレート3の
その他の部分よりも外部空間30側へ張り出しており、
空気取入通路41の開口面43を、クラッチの回転する
向き(C側)に限定している。
【0019】頭部28の近傍には、フルクラムリング3
1とメインコーンスプリング32が配置してある。フル
クラムリング31は筒状部20に沿ってクラッチ円周方
向に延びる環状の部材で、スタッドボルト27の軸部に
嵌合する孔を備え、頭部28に着座している。メインコ
ーンスプリング32はスタッドボルト27よりもクラッ
チ半径方向外側に配置されており、内周部がフルクラム
リング31の外周部の隆起部に頭部28と反対側から着
座し、外周部が、プレッシャープレート3の背面(外部
空間30に面した面)の外周部の隆起部に着座してい
る。
【0020】メインコーンスプリング32を取り付ける
ための部材(すなわち、スタッドボルト27)は突部2
6に対して簡単に着脱することができ、従って、フルク
ラムリング31やメインコーンスプリング32も簡単に
交換できる。更に、フランジ18の外周部と、それに隣
接するドリブンプレート16との間には、サブコーンス
プリング50が設けてある。
【0021】次に動作について説明する。プレッシャー
プレート3がメインコーンスプリング32の弾性力によ
りドライブプレート15に押し付けられると、ドライブ
プレート15とドリブンプレート16が互いに圧接す
る。このとき、クラッチアウター1からクラッチセンタ
ー2にトルクが伝達される。なお、圧接開始時には、サ
ブコーンスプリング50がクッション部材として機能
し、急激なクラッチ連結時によるショックを軽減する。
【0022】クラッチ遮断動作では、レリーズ機構9に
よりプレッシャープレート3をクラッチ遮断方向Rに移
動させる。これにより、プレッシャープレート3はメイ
ンコーンスプリング32を圧縮しながら移動し、ドライ
ブプレート15を圧接しない位置に達する。従って、ド
ライブプレート15とドリブンプレート16の間の圧接
力が解放され、両者間のトルク伝達が行われなくなる。
【0023】上述の動作に関連して、メインコーンスプ
リング32及びサブコーンスプリング50の特性を説明
する。図3において、メインコーンスプリング32は、
通常のコーンスプリングと同様に、曲線P1で示す特性
を有しており、具体的には、撓み量がある程度まで増加
する行程では、ばね荷重が増加し、撓み量がそれ以上増
加するにつれて、ばね荷重が減少する。
【0024】そして、上述のクラッチにおいて、メイン
コーンスプリング32は、クラッチ接続状態において撓
み量が値D1となり、大きいばね荷重をプレッシャープ
レート3に及ぼすとともに、クラッチ遮断動作では、撓
み量が値D2まで増加し、プレッシャープレート3に及
ぼすばね荷重が減少する状態で上述の如く組み込まれて
いる。
【0025】従って、クラッチ接続状態では、撓み量が
値D1のメインコーンスプリング32からプレッシャー
プレート3を介して、第1および第2摩擦板15,16
に大きい押し付け力が及ぼされる。一方、サブコーンス
プリング50も通常のコーンスプリングと同様の特性を
有している。そして、上述のクラッチにおいて、サブコ
ーンスプリング50は、クラッチ接続状態では、撓み量
が大きい値d1となり、メインコーンスプリング32か
らのばね荷重とは逆の方向において、大きいばね荷重を
プレッシャープレート3に及ぼす。又、クラッチ遮断状
態では、撓み量が値d2まで減少し、小さいばね荷重を
プレッシャープレート3に及ぼす。
【0026】その結果、プレッシャープレート3をレリ
ーズ機構9で移動させるのに必要な力は、曲線P3で示
す如く、両スプリング32、35のばね荷重の差とな
り、クラッチ接続状態からクラッチを遮断し始める場
合、比較的小さい力でプレッシャープレート3を移動さ
せることができる。すなわち、所要レリーズ力は小さく
維持される。
【0027】上述の如く、ドライブプレート15及びド
リブンプレート16の圧接力を大きく設定することによ
り、各1対のプレート(15、16)間の最大伝達トル
クを大きく設定でき、従って、従来構造と比べ、ドライ
ブプレート15及びドリブンプレート16の枚数を少な
くしても、クラッチ全体として充分なトルクを伝達でき
る。
【0028】このように圧接力を大きくすると、ドライ
ブプレート15及びドリブンプレート16の摩擦による
発熱量が大きくなり、その結果、ドライブプレート15
及びドリブンプレート16の温度が上昇し、耐久性が低
下する恐れがある。しかし、本発明のこのクラッチで
は、以下の機構により、ドライブプレート15及びドリ
ブンプレート16における熱の発生量を抑えている。
【0029】(1)クラッチセンター2の第2筒状部に
形成された空気通路45により空気が供給され、ドライ
ブプレート15及びドリブンプレート16を冷却する。
空気通路45は、係合溝22の底面に開口しているた
め、通路の面積が大きくなるのでより多くの空気を両プ
レート15,16に供給する。さらに、空気通路45が
円周方向に延びているため、通路の面積がより大きくな
り、より多くの空気を両プレート15,16に供給す
る。
【0030】(2)クラッチアウター1の第1筒状部に
形成された切欠き12により空気が供給され、両プレー
ト15,16を冷却する。 (3)プレッシャープレート3に形成された空気取入通
路41から内部空間40に外部の空気を取り入れること
ができ、内部空間40に熱がこもりにくくなる。
【0031】(4)さらに、プレッシャープレート3
は、回転時に大量の空気を内部空間40内に取り込むエ
アスクープ42を有している。このため、内部空間にさ
らに熱がこもりにくくなる。 異常の(1)〜(4)の個々の効果に加え、(1)〜
(3)により空気の流れが確保されているため、より一
層、両プレート15,16で温度が過度に上昇するのを
妨げている。具体的には、プレッシャープレート3が回
転することにり、エアスクープ42にすくい取られた低
温の空気が外部空間30から空気取入通路41を通って
内部空間40に強制的に送り込まれる。この空気は、遠
心力などにより、第2筒状部20の空気通路45を通っ
て両プレート15,16の設置空間に流入し、第1筒状
部11の切欠き12を通って外周側に流れる。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る乾式多板クラッチでは、プ
レッシャープレートのフランジに形成された孔から外部
の空気が内部空間に取り入れられ、その空気が第2筒状
部の通路から両摩擦板に流れて両摩擦板を冷却する。そ
のため、摩擦板の圧接時に温度の過度の上昇が妨げられ
る。その結果、摩擦板の寿命が長くなる。
【0033】プレッシャープレートが張出し部を有し
て、張出し部がプレッシャープレートの回転する向きに
開いている場合は、大量の空気が内部空間に供給される
ため、摩擦板の圧接時に温度の過度の上昇がより妨げら
れる。通路が第2筒状部の溝の底面に開口している場合
は、通路の面積が大きくなり、より多くの空気が両摩擦
板に供給されて、摩擦板の圧接時に温度の過度の上昇が
より妨げられる。通路が円周方向に延びている場合は、
通路の面積が大きくなり、より多くの空気が両摩擦板に
供給されて、摩擦板の圧接時に温度の過度の上昇をより
妨げる。
【0034】第1筒状部に第1摩擦板と係合する複数の
切欠きを有する場合は、第2筒状部から第1筒状部へ空
気が流れ、摩擦板の圧接時に温度の過度の上昇がより妨
げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の乾式多板クラッチの断面図。
【図2】第2筒状部の一部切り欠き平面部分図。
【図3】コーンスプリングの特性を示すグラフ。
【図4】図1のB−B断面部分略図。
【符号の説明】
1 クラッチアウター 2 クラッチセンター 3 プレッシャープレート 5 出力軸 9 レリーズ機構 8 ハブフランジ 11 第1筒状部 15 ドライブプレート 16 ドリブンプレート 20 第2筒状部 22 係合溝 30 外部空間 32 メインコーンスプリング 40 内部空間 41 空気取入通路 42 エアスクープ 43 開口面 45 空気通路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力側回転体から出力側回転体にトルクを
    伝達および遮断するための乾式多板クラッチであって、 前記入力側回転体に連結され、軸方向に延びる第1筒状
    部を含む入力側部材と、 前記出力側回転体に連結されるハブと、前記ハブから外
    周に延びるフランジと、前記フランジの外周から軸方向
    に延びて前記第1筒状部の内周側に位置する第2筒状部
    とを備え、前記第2筒状部は半径方向内外を導通する通
    路を有する、ハブフランジと、 前記第1及び第2筒状部の間で軸方向に間隔を隔てて配
    置されており、外周部が前記第1筒状部に軸方向に相対
    移動可能にかつ相対回転不能に係合する複数の第1摩擦
    板と、 前記第1摩擦板に対して軸方向に交互に配置され、内周
    部が第2筒状部に軸方向に移動可能にかつ相対回転不能
    に係合する複数の第2摩擦板と、 中央ボス部と、前記中央ボス部から外周に延び前記ハブ
    ランジの前記フランジとの間に内部空間を形成しかつ外
    部から前記内部空間に空気を供給するための孔を有して
    いるフランジ部と、前記フランジ部の外周に配置された
    押圧部と有するプレッシャープレートと、 前記プレッシャープレートを前記第1摩擦板及び第2摩
    擦板側に付勢するための弾性部材と、 前記プレッシャープレートを前記第1摩擦板及び前記第
    2摩擦板から離れる方向に移動させるためのクラッチ遮
    断機構と、を備えた乾式多板クラッチ。
  2. 【請求項2】前記プレッシャープレートの前記フランジ
    は、前記孔内に外部の空気を取り入れるための張出し部
    を有しており、前記張出し部は前記プレッシャープレー
    トの回転する向きに開いている、請求項1に記載の乾式
    多板クラッチ。
  3. 【請求項3】前記複数の第2摩擦板は内周に複数の第2
    歯部を有しており、 前記第2筒状部は、軸方向に伸び前記複数の第2歯部に
    係合する複数の溝を外周に有し、前記通路は前記複数の
    溝の底面に開口している、請求項1または2に記載の乾
    式多板クラッチ。
  4. 【請求項4】前記通路は円周方向に伸びている、請求項
    1ないし3のいずれかにに記載の乾式多板クラッチ。
  5. 【請求項5】前記複数の第1摩擦板は外周に複数の第1
    歯部を有しており、 前記第1筒状部は、軸方向に伸び前記第1歯部に係合す
    るする複数の切欠きを有している、請求項1ないし4の
    いずれかに記載の乾式多板クラッチ。
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