JPH10184801A - フライホイール - Google Patents

フライホイール

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Publication number
JPH10184801A
JPH10184801A JP34591596A JP34591596A JPH10184801A JP H10184801 A JPH10184801 A JP H10184801A JP 34591596 A JP34591596 A JP 34591596A JP 34591596 A JP34591596 A JP 34591596A JP H10184801 A JPH10184801 A JP H10184801A
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JP
Japan
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flywheel
clutch
friction surface
engine
axial
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JP34591596A
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English (en)
Inventor
Hideo Kagawa
英雄 香川
Tetsuo Matsuoka
哲男 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Exedy Corp
Original Assignee
Exedy Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フライホイールの摩擦面の冷却機能を高め
る。 【解決手段】 フライホイール1は、円板状本体と複数
の羽根部材65とを備えている。円板状本体は、摩擦フ
ェーシングに対向する環状の摩擦面1aと環状の摩擦面
1aの半径方向内方に配置された複数の軸方向孔62と
が形成されている。複数の羽根部材65は、本体のエン
ジン側に固定され、本体回転時にエンジン側の空気を軸
方向孔62に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フライホイール、
特に、エンジンのクランクシャフトに連結され、クラッ
チディスク組立体が設けられるフライホイールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】フライホイールはエンジンのクランクシ
ャフトの後端に取り付けられ、その慣性モーメントによ
り低速運転時の回転むらを防止する。また、フライホイ
ールには、始動用リングギアやクラッチ等が取り付けら
れる。フライホイールは、エンジンと反対側の側面に、
平坦な環状摩擦面を有している。この環状摩擦面の側方
には、クラッチディスク組立体の摩擦フェーシングが配
置されている。クラッチカバー組立体のダイヤフラムス
プリングによりプレッシャプレートが摩擦フェーシング
をフライホイールの環状摩擦面に付勢すると、フライホ
イールからクラッチディスク組立体にトルクが伝達され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のフライホイール
では、摩擦フェーシングと連結または摺動する環状摩擦
面において大量の熱が発生する。この熱により、摩擦フ
ェーシングが劣化しやすい。また、高温状態になると摩
擦フェーシングの金属が溶着したり、クラッチディスク
組立体のプレートが変形しやすい。
【0004】本発明の目的は、フライホイールの環状摩
擦面を冷却して熱による不具合を生じにくくすることに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のフライ
ホイールは、エンジンのクランクシャフトに連結され、
エンジンと反対側にクラッチディスク組立体の摩擦フェ
ーシングが設けられるものであり、円板状本体と複数の
羽根部材とを備えている。円板状本体には、摩擦フェー
シングに対向する環状摩擦面と摩擦面の半径方向内方に
配置された複数の軸方向孔とが形成されている。複数の
羽根部材は、本体のエンジン側に固定され、本体回転時
にエンジン側の空気を軸方向孔に供給する。
【0006】フライホイールの円板状本体が回転すると
複数の羽根部材によりエンジン側の空気が軸方向孔に供
給される。この空気はフライホイールの環状摩擦面側に
供給され、環状摩擦面及び摩擦フェーシングを冷却す
る。請求項2に記載のフライホイールは、請求項1にお
いて、複数の羽根部材はフライホイールより熱伝導率が
高い材料からなる。複数の羽根部材がフライホイールの
ヒートシンクとして機能し、環状摩擦面側に発生する熱
を放熱する。この結果、環状摩擦面側の冷却が行われ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】第1実施形態 構成 図1及び図2は本発明に係るツインクラッチの全体を示
している。このツインクラッチはエンジンのフライホイ
ール1に取り付けられるものであり、主に、クラッチデ
ィスク組立体2、クラッチカバー4、プレッシャープレ
ート30、インターミディエイトプレート31などから
構成されている。以下の説明では、エンジン側(図1の
左側)を軸方向前方とし、トランスミッション側(図1
の右側)を軸方向後方とする。また、図2の矢印R1
フライホイール1の回転方向前方であり、矢印R2 が回
転方向後方である。
【0008】フライホイール1は円板状の本体を備えて
いる。フライホイール1本体の外周側軸方向後側には、
平坦な環状摩擦面1aが形成されている。また、フライ
ホイール1の内周部には、複数のクランクボルト孔1b
が形成されている。フライホイール1の外周面にはリン
グギア50が固定されている。フライホイール1の本体
は、SCM435等の鋼材から形成されている。これに
より、従来の鋳鉄からなるものに比べて大幅に軽量化及
び強度向上が達成されている。フライホイール1には、
図6に示すように、複数の軸方向孔55が形成されてい
る。軸方向孔55は、図4及び図5から明らかなよう
に、フライホイール1の本体を軸方向に貫通するもので
あり、フライホイール1の本体のエンジン側とトランス
ミッション側を連通している。各軸方向孔55は一端が
摩擦面1a側に開口し、他端がエンジン側の側面に開口
している。各軸方向孔55のエンジン側開口は摩擦面1
a側開口よりR1 側に変位している。そのため、フライ
ホイール1が回転するとエンジン側から空気がスムーズ
に軸方向孔55を通過する。
【0009】複数の軸方向孔55の一端(環状摩擦面1
a側開口)は、環状摩擦面1a上で半径方向に並ぶ複数
の列を構成している。各列は5個の軸方向孔55の開口
から構成されている。各列において、軸方向孔55の開
口は円周方向の異なる位置に配置され、さらに半径方向
にも異なる位置に配置されている。その結果、各列にお
いて最もR1 側の軸方向孔55の開口が最も半径方向内
側に形成され、他の軸方向孔55の開口はR2 側にいく
につれて徐々に半径方向外側に形成されており、その結
果最もR2 側の軸方向孔55開口は最も半径方向外側に
形成されている。このように、軸方向孔55開口を異な
る半径方向に形成することにより、対向する摩擦フェー
シング18には半径方向全体にわたって冷却空気が供給
される。その結果、摩擦係合面(環状摩擦面1aと摩擦
フェーシング18)が充分に冷却される。5個の軸方向
孔55開口は円周方向に整列させると、半径方向に連続
する半径方向位置にある。このように5個の軸方向孔5
5が半径方向の大半を網羅しているため、摩擦係合面の
冷却効果が高い。
【0010】エンジンのフライホイール1の軸方向後方
にクラッチディスク組立体2が配置されている。クラッ
チディスク組立体2の半径方向外側にはフライホイール
リング3が配置され、フライホイールリング3を挟んで
フライホイール1と反対側には、クラッチカバー4が配
置されている。これらの部品はクラッチ出力軸5(トラ
ンスミッション入力軸)と同心に配置されている。フラ
イホイールリング3は、円周方向に等間隔で3カ所に軸
方向後方に延びる弧状部を有する。また、フライホイー
ルリング3とクラッチカバー4(後述)の外周部とは、
軸方向に延びる複数のボルト6によりフライホイール1
に固定されている。ボルト6はフライホイールリング3
の弧状部を貫通している。このようにして、フライホイ
ールリング3及びクラッチカバー4は、フライホイール
1に対して移動不能に固定されている。フライホイール
リング3及びクラッチカバー4は、フライホイール1に
一体に形成されていてもよい。
【0011】クラッチディスク組立体2では、中心部に
設けたハブ7がクラッチ出力軸5にスプラインを介して
連結している。ハブ7の外向きフランジ10の軸方向両
側には板金製の円板状プレートである第1及び第2円板
状プレート11、12が設けてあり、これらはコイルス
プリング13を介してフランジ10に連結されている。
なお、第1円板状プレート11はフライホイール1に近
接して配置されており、第2円板状プレート12は第1
円板状プレート11の軸方向後方に配置されている。第
1円板状プレート11と第2円板状プレート12の外周
部同士は、複数のストップピン13により互いに固定さ
れている。
【0012】クラッチディスク組立体2は、さらに、図
4に示すように、第1及び第2の摩擦連結部15、16
を外周部に有している。第1摩擦連結部15は、フライ
ホイール1の摩擦面1aに近接して配置されている。第
1摩擦連結部15は第1円板状プレート11の外周側を
環状に延びており、コアプレート17と、その両面に固
定したセラミック・メタル焼結材料からなる摩擦フェー
シング18とを備えている。コアプレート17は摩擦フ
ェーシング18よりも半径方向内方へ延びており、内周
部が多数のリベット20により第1円板状プレート11
に固定されている。
【0013】第2摩擦連結部16は第1摩擦連結部15
とほぼ同様の構造を有しているが、第1摩擦連結部15
と異なり、コアプレート17の内周に複数の爪状の突部
又は内歯19を備えている。第1円板状プレート11の
外周部には、板金製の筒状係合部21が固定されてい
る。筒状係合部21の軸方向前方端部に設けた内向きフ
ランジ21aが、第1摩擦連結部15のコアプレート1
7と共に、リベット20により第1円板状プレート11
の外周部に固定されている。筒状係合部21の筒状部分
はプレス加工による複数の歯型になっている。言い換え
ると、筒状係合部21の筒状部分には、半径方向外方に
突出する複数の突起22が形成されている。各突起22
は軸方向に延びている。第2摩擦連結部16のコアプレ
ート17の内歯19は複数の突起22間に挿入され、そ
れにより第2摩擦連結部16は、筒状係合部21に対し
て軸方向に移動自在にしかも回転不能に連結している。
第2摩擦連結部16は、筒状係合部21に対して軸方向
後側から取付けまたは軸方向後側に取り外し可能であ
る。
【0014】クラッチカバー4は、内周部がボルト6に
よりフライホイール1に固定された円板状の部材であ
る。クラッチカバー4はフライホイール1の摩擦面1a
に対して軸方向に対向している。クラッチカバー4の内
周側軸方向前面に複数のスタッドピンと2本のワイヤリ
ングとからなる支点機構25が設けられており、支点機
構25はダイヤフラムスプリング26の半径方向中間部
を支持している。
【0015】ダイヤフラムスプリング26は、環状部2
6aと、そこから半径方向内方に延びる複数のレバー部
26bとを有している。環状部26aの外周部がプレッ
シャープレート30の後面の突起に支持され、内周部が
支持機構25に支持されている。レバー部26bの先端
はレリーズベアリング(図示せず)に係合している。ク
ラッチカバー4、プレッシャープレート30、支点機構
25、及びダイヤフラムスプリング26等でクラッチカ
バー組立体が構成されている。
【0016】プレッシャープレート30は両摩擦連結部
15、16を挟んでフライホイール1に対向しており、
それらに沿って環状に延びている。さらに、両摩擦連結
部15、16の間には環状のインターミディエイトプレ
ート31がそれらと同心に設けてある。インターミディ
エイトプレート31には、半径方向に貫通する複数の孔
31aが形成されている。
【0017】図3は図1のIII −III 矢視部分図であ
る。プレッシャープレート30とインターミディエイト
プレート31は、それぞれ、円周方向に間隔を隔てた外
周部の3箇所に、半径方向外方へ突出したボス32、3
3を一体に備えている。ボス33の後面には、クラッチ
接線方向(ほぼクラッチ円周方向)に延びるストラップ
プレート35の一端部がリベット36により固定されて
いる。ストラッププレート35の他端部は、フライホイ
ールリング3の後端面にボルト37により固定されてい
る。ストラッププレート35はインターミディエイトプ
レート31をフライホイールリング3に対して相対回転
不能に連結すると共に、クラッチ接続状態(インターミ
ディエイトプレート31がフライホイール1側へ移動し
た状態)において、インターミディエイトプレート31
をクラッチレリーズ方向に弾性的に付勢する。
【0018】ボス32の後面には、クラッチ接線方向に
延びるストラッププレート38の一端部がリベット39
により固定されている。リベット39に対応してクラッ
チカバー4には軸方向孔4aが形成されている。ストラ
ッププレート38の他端部は、リベット40によりクラ
ッチカバー4に固定されている。このようにして、スト
ラッププレート38は、プレッシャープレート30をク
ラッチカバー4に対して相対回転不能に連結している。
【0019】さらに、各ボス32とそれに隣接するボス
33との間には、軸方向に延びるコイルスプリング42
が圧縮状態で配置されている。図3及び図5から明らか
なように、コイルスプリング42は一端部がボス33の
後面に設けた凹部43に、半径方向に移動不能の状態で
入り込んでいる。又、コイルスプリング42の他端部
は、ボス32の前面に設けた凹部44に入り込むと共
に、リベット39の頭部の外周に嵌合しており、半径方
向に移動しない状態で取り付けてある。
【0020】コイルスプリング42とストラッププレー
ト35のばね定数はほぼ同一であり、クラッチ連結時に
たわみ量がほぼ同一になるように設定されている。した
がって、クラッチ連結時に、インターミディエイトプレ
ート31に対してコイルスプリング42から作用する荷
重とストラッププレート35から作用する荷重は釣り合
っている。
【0021】動作 クラッチ接続状態 クラッチ接続状態では、ダイヤフラムスプリング26の
付勢力によりプレッシャープレート30が第2摩擦連結
部16をインターミディエイトプレート31に押し付
け、インターミディエイトプレート31が第1摩擦連結
部15をフライホイール1に押し付けている。
【0022】このクラッチ接続状態において、前述した
ように、ストラッププレート35がインターミディエイ
トプレート31をクラッチレリーズ方向に付勢する力
と、コイルスプリング42がインターミディエイトプレ
ート31を逆方向に付勢する力は釣り合うように設定さ
れている。したがって、第1摩擦連結部15がフライホ
イール1及びインターミディエイトプレート31に対し
て与える力は、第2摩擦連結部16がインターミディエ
イトプレート31及びプレッシャープレート30に対し
て与える力と等しくなる。そのために、両摩擦連結部1
5、16の全ての摩擦フェーシング18からトルクが均
等かつ効率良く伝えられ、全体として充分に大きいトル
クを伝達することができる。
【0023】このとき、複数の軸方向孔55の一端(摩
擦面1aにおける開口)は、摩擦フェーシング18によ
り塞がれており、エンジン側からの空気の移動は行われ
ない。クラッチレリーズ動作 図1に示すクラッチ接続状態から、レリーズベアリング
(図示せず)によりダイヤフラムスプリング26のレバ
ー部26b先端を押して図1の2点鎖線のように変形さ
せると、ダイヤフラムスプリング26の環状部26aか
らプレッシャープレート30への押し付け力が解放され
る。これにより、第1及び第2摩擦連結部15、16に
対する押し付け力も解放され、クラッチがレリーズされ
る。
【0024】このようにしてクラッチがレリーズされる
場合、プレッシャープレート30はストラッププレート
38により軸方向後方に引き上げられる。ストラッププ
レート35とコイルスプリング42のばね定数が等しく
しかも両弾性部材の初期たわみ量は等しいため、クラッ
チレリーズ動作において、フライホイール1に対してイ
ンターミディエイトプレート31が後方へ引き上げられ
るリフト量は、常にプレッシャープレート30のリフト
量の半分になる。その結果、クラッチレリーズ状態なら
びにレリーズ動作や接続動作の途中において、インター
ミディエイトプレート31はフライホイール1とプレッ
シャープレート30との間の中間位置にほぼ正確に保た
れる。すなわち切れ不良が生じにくい。
【0025】このレリーズ時において、エンジン側の空
気が複数の軸方向孔55を通って、フライホイール1の
本体の環状摩擦面1aと第1摩擦連結部17のフライホ
イール側摩擦フェーシング18との間に供給される。こ
の空気により、摩擦面1a及び摩擦フェーシング18が
充分に冷却される。その結果、摩擦フェーシング18の
寿命が延びる。また、摩擦フェーシング18の溶着が生
じにくく、さらにコアプレート17の熱変形が抑えられ
る。
【0026】複数の軸方向孔55の形、個数、配置位置
及び向きについては前記実施形態に限定されない。第2実施形態 図7に示すフライホイール1には、環状摩擦面1aに複
数の溝57が形成されている。溝57は、環状摩擦面1
aの表面に内周縁と外周縁との間に直線状に延びて形成
され、環状摩擦面1aの内周側と外周側を連通してい
る。各溝57は内周側から見て半径方向に対してR2
に傾斜している。
【0027】クラッチ連結状態で半径方向内周側の空気
が溝57内を通って環状摩擦面1aの外周側に移動可能
である。このときの空気が環状摩擦面1a及び摩擦フェ
ーシング18を冷却する。各溝57は、半径方向外側端
が半径方向内側端のR2 側(フライホイール1の回転方
向後方)に配置されている。そのため、半径方向内側の
空気がスムーズに溝57を通過する。すなわち、溝57
内を通過する空気の流量が多くなり、摩擦面1aの冷却
効果が向上する。第3実施形態 図8におけるフライホイール1には、環状摩擦面1aに
複数の溝58が形成されている。溝58は、前記実施形
態と同様に環状摩擦面1aの内周側と外周側とを連通さ
せている。溝58は、R1 側に配置された半径方向内側
端からR2 側に配置された半径方向外側端に向かって滑
らかに湾曲しながら延びている。すなわち溝58の半径
方向中間部は半径方向両端を結ぶ直線より回転方向R1
側に突出している。この実施形態においても溝58内を
空気がスムーズに通過する。第4実施形態 図9〜図12に示すフライホイール1には、複数の羽根
部材65が設けられている。この羽根部材65により、
フライホイール1の本体の環状摩擦面1aの冷却効果が
向上している。
【0028】図9及び図10に示すように、フライホイ
ール1の環状摩擦面1aに対応する部分においてエンジ
ン側の側面には、環状溝61が形成されている。環状溝
61には、さらに半径方向内側に延びる複数の凹部61
aが連続して形成されている。環状溝61内には、複数
の羽根65が配置されている。羽根65はアルミ製であ
る。羽根部材65は、図11に示すように、取付部65
aと、取付部65aの一端から直角に延びる壁部65b
と、壁部65bの一端から取付け部65aと平行に延び
る覆い部65cから形成されたプレート部材である。取
付部65aには、ボルトが挿入される複数の孔が形成さ
れている。各羽根部材65は、図9に示すように、半径
方向外側端が環状溝61内に配置され、半径方向内側端
が各凹部61a内に収容されている。図9から明らかな
ように、羽根部材65の半径方向外側部は半径方向内側
部に比べてR1 側に配置されている。すなわち、各羽根
部材65は、半径方向内側から見て半径方向より回転方
向R1 側に傾斜している。この状態において、羽根部材
65は複数のボルト66によりフライホイール1に固定
されている。
【0029】凹部61a部分には、軸方向孔62が形成
されている。この軸方向孔62は、フライホイール1の
環状摩擦面1aより半径方向内側において、エンジン側
とトランスミッション側とを連通させるための孔であ
る。エンジン側において、孔62の回転方向後方(R2
側)とエンジン側とは、羽根部材65により覆われてい
る。
【0030】フライホイール1が回転すると、エンジン
側の空気は環状溝61内に流れ込む。環状溝61内の空
気は羽根部材65により、軸方向孔62側に誘導され
る。この結果、大量の空気が軸方向孔62内を通過し、
環状摩擦面1aの内周側に供給される。これにより、環
状摩擦面1a及び摩擦フェーシング18が充分に冷却さ
れる。特に、羽根部材65はアルミ製であり、鋼材又は
鋳鉄からなるフライホイール1の本体より熱伝導性が良
い。そのため、各羽根部材65がフライホイール1のヒ
ートシンクとして機能する。この結果、フライホイール
1の環状摩擦面1aの反対側の面から充分に放熱される
ため、環状摩擦面1a側の冷却が進む。
【0031】羽根部材は、アルミ以外にフライホイール
本体の材料より熱伝導率の高い材料を用いてもよい。第5実施形態 図13に示すフライホイール1では、環状摩擦面1aに
対応する部分に軸方向軸方向孔55が形成され、さらに
環状摩擦面1aの表面には半径方向に連通する複数の溝
58が形成されている。クラッチ連結時には、複数の溝
58を通って半径方向内側から半径方向外側に向かって
空気が流れ、環状摩擦面1aを冷却する。クラッチレリ
ーズ時には、エンジン側の空気が軸方向孔55を通って
環状摩擦面1aに供給される。これらの冷却空気によ
り、環状摩擦面1aが充分に冷却される。
【0032】この実施形態では軸方向孔55と溝58と
を設けることにより、クラッチ連結時及びクラッチレリ
ーズ時の両方に優れた冷却効果を得ることができる。第6実施形態 図14に示すフライホイール1では、複数の羽根部材6
5と軸方向孔55が設けられている。この実施形態で
は、エンジン側の空気は複数の軸方向孔55と羽根部材
65の半径方向内側に設けられた軸方向孔62とを介し
て環状摩擦面1a側に供給される。このように大量の空
気が環状摩擦面1a側に供給されることで環状摩擦面1
a及び摩擦フェーシングが充分に冷却される。第7実施形態 図15に示すフライホイール1では、複数の羽根部材6
5が設けられている。また、各羽根部材65及び軸方向
孔62に円周方向において対応する位置には、環状摩擦
面1a上に溝58が形成されている。溝58は、環状摩
擦面1aの内周側と外周側とを連通している。フライホ
イール1が回転すると、羽根部材65により誘導された
エンジン側の空気が軸方向孔62を通ってフライホイー
ル1の本体のトランスミッション側に供給される。この
空気は、対応して形成された溝58を通って環状摩擦面
1aの半径方向外側に移動する。
【0033】この実施形態では、クラッチ連結時におい
て、エンジン側の空気が環状摩擦面1a上を通過し冷却
を行う。このため、優れた冷却効果が得られる。第8実施形態 図16に示すフライホイール1は、図15に示すフライ
ホイール1にさらに軸方向孔55を設けている。軸方向
孔55は、環状摩擦面1aにおいてフライホイール1の
本体のエンジン側とトランスミッション側とを貫通して
いる。この実施形態では、前記実施形態の効果に比べて
複数の軸方向孔55による空気の供給すなわち冷却が行
われる。
【0034】本発明はツインクラッチに限定されない。
単板のクラッチや多板のクラッチに用いてもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明に係るフライホイールでは、円板
状本体が回転すると複数の羽根部材によりエンジン側の
空気が軸方向貫通孔に供給される。この空気はフライホ
イールの環状摩擦面側に供給され、環状摩擦面及び摩擦
フェーシングを冷却する。この結果、フライホイールの
本体の環状摩擦面における熱による不具合が生じにく
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのツインクラッチの
縦断面概略図。
【図2】ツインクラッチの平面図。
【図3】図2のIII 矢視図。
【図4】図1の部分拡大図。
【図5】図1の部分拡大図。
【図6】フライホイールの平面図。
【図7】第2実施形態におけるフライホイールの平面
図。
【図8】第3実施形態におけるフライホイールの平面
図。
【図9】第4実施形態におけるフライホイールの平面
図。
【図10】第4実施形態にけるツインクラッチの縦断面
概略図。
【図11】羽根部材の斜視図。
【図12】羽根部材の取り付け位置を示す縦断面図。
【図13】第5実施形態におけるフライホイールの平面
図。
【図14】第6実施形態におけるフライホイールの平面
図。
【図15】第7実施形態におけるフライホイールの平面
図。
【図16】第8実施形態におけるフライホイールの平面
図。
【符号の説明】
1 フライホイール 1a 環状摩擦面 55 軸方向孔 58 溝 62 軸方向孔 65 羽根部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンのクランクシャフトに連結され、
    前記エンジンと反対側にクラッチディスク組立体の摩擦
    フェーシングが設けられるフライホイールであって、 前記摩擦フェーシングに対向する環状摩擦面と、前記摩
    擦面の半径方向内方に配置された複数の軸方向孔とが形
    成された円板状本体と、 前記本体の前記エンジン側に固定され、前記本体回転時
    に前記エンジン側の空気を前記軸方向貫通孔に供給する
    複数の羽根部材と、を備えたフライホイール。
  2. 【請求項2】前記複数の羽根部材は前記本体より熱伝導
    率が高い材料からなる、請求項1に記載のフライホイー
    ル。
JP34591596A 1996-12-25 1996-12-25 フライホイール Pending JPH10184801A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34591596A JPH10184801A (ja) 1996-12-25 1996-12-25 フライホイール

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