JPH09249144A - 搬送装置 - Google Patents

搬送装置

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JPH09249144A
JPH09249144A JP6140196A JP6140196A JPH09249144A JP H09249144 A JPH09249144 A JP H09249144A JP 6140196 A JP6140196 A JP 6140196A JP 6140196 A JP6140196 A JP 6140196A JP H09249144 A JPH09249144 A JP H09249144A
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JP
Japan
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force
motor
operator
motors
operating force
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JP6140196A
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Inventor
Takuya Matsumoto
拓也 松本
Kazuhiro Obara
一洋 小原
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は操作者の操作力を直接検出する力セ
ンサを使用しないで操作力を得ることを課題とする。 【解決手段】 搬送装置1は、荷物2が載置される台車
3と、台車3の後部に設けられた装置本体4と、装置本
体4の上部に取り付けられた把持部5と、台車3の底部
両側に設けられた前輪6a,6bと、装置本体4の底部
両側に設けられた左右の後輪7a,7bと、後輪7a,
7bを個別に駆動するモータ8a,8bとを有する。ま
た、制御装置11のメモリには、操作者が把持部5を押
圧して後輪7a,7bが回転すると、モータ8a,8b
のコイルに流れる電流値の大きさと回転数により操作者
の操作力を求める操作力検出手段としての演算プログラ
ムと、この演算された操作力に応じた搬送速度となるよ
うにモータ8a,8bを回転駆動させる制御手段として
の制御プログラムとが格納されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は搬送装置に係り、特
に操作者の押圧操作に応じて台車を駆動させてパワーア
シストするよう構成された搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、荷物等を搬送する際に操作者の
押圧操作に応じて台車を駆動させてパワーアシストする
搬送装置の開発が進められている。この種の搬送装置で
は、荷物が載置される台車に車輪を駆動するモータ及び
モータを回転させるバッテリ、モータの駆動トルクを制
御する制御装置などが搭載されている。また、操作者が
把持して搬送装置を操作する把持部には、操作者の操作
力を検出するための力センサが設けられており、制御装
置は力センサからの出力信号に応じてモータに供給され
る電圧を制御するようになっている。尚、力センサとし
ては、例えば把持部の変位量を検出するトルクセンサ、
あるいは歪ゲージ等が使用される。
【0003】そのため、例えば台車に重い荷物が積載さ
れた場合には、把持部の力センサを強く押圧することに
よりモータの駆動トルクが増大されて操作者の労力が軽
減される。また、台車に積載された荷物が比較的軽い場
合には、把持部の力センサを軽い力で押圧することによ
りモータの駆動トルクが軽減されるように制御される。
このように、力センサへの押圧力を加減することによ
り、搬送装置は荷物の重量に関係なく、一定の速度で荷
物を搬送することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
たパワーアシスト機能を有する搬送装置においては、把
持部に設けられた力センサが常に押圧されており、重い
荷物を搬送する場合には、操作者は強い力で力センサを
押圧するため、力センサにはかなり大きな力が頻繁に作
用することになる。
【0005】また、力センサは押圧、引っ張りを測定す
るためのものであるから押圧力のかかる方向に対する耐
性は強いものの、それ以外の方向の力が加えられたと
き、即ち剪断力が加えられたときに破損が生じやすく、
従って、操作者が搬送装置を操作する際に、力センサに
剪断力が伝達して力センサが破損してしまうと、パワー
アシスト機能が働かないといった問題があった。
【0006】また、力センサを押圧操作しないと、モー
タが駆動されないため、力センサ以外の場所を押圧して
もパワーアシストが得られなかった。そのため、操作方
法を知らない者が緊急のため操作しようとしても、搬送
装置を動かすことができないおそれがあった。
【0007】そこで、本発明は上記問題を解決した搬送
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、下記の手段を講じたことを特徴とするも
のである。上記請求項1の発明は、搬送部を移動させる
モータと、前記モータの回転状態から前記搬送部の移動
加速度を求める加速度検出手段と、前記モータに生じた
電流の変化により前記モータの駆動力を検出する駆動力
検出手段と、前記加速度検出手段により求められた加速
度と前記駆動力検出手段により検出された駆動力とか
ら、操作者の操作力を検出する操作力検出手段と、該操
作力検出手段により検出された前記操作力の大きさに応
じて前記モータの駆動力を制御する制御手段と、よりな
ることを特徴とするものである。
【0009】従って、請求項1によれば、操作者によっ
て操作力が搬送部に加えられたとき、モータの回転状態
とモータに流れる電流値から操作者の操作力を算出し、
それに応じてモータの駆動力を制御するため、力センサ
を用いないでパワーアシストを行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明の一実施
例について説明する。尚、図1は本発明の搬送装置の第
1実施例の側面図、図2は搬送装置の背面図である。搬
送装置1は、搬送物としての荷物2が載置される台車3
と、台車3の後部に設けられた装置本体4と、装置本体
4の上部に取り付けられた操作部としての把持部5と、
台車3の底部両側に設けられた前輪6a,6bと、装置
本体4の底部両側に設けられた左右の後輪7a,7b
と、後輪7a,7bを個別に駆動するモータ8a,8b
とを有する。尚、本実施例では、搬送装置1が請求項1
の「搬送部」に該当する。
【0011】前輪6a,6bは、進行方向を向くように
旋回可能に設けられている。また、装置本体4の内部に
は、モータ8a,8bの駆動源となるバッテリ9が収納
されている。バッテリ9は、搬送装置1が使用されない
とき、家庭用のAC100V電源により充電される。
【0012】また、制御装置11のメモリには、操作者
が把持部5を押圧して後輪7a,7bが回転すると、モ
ータ8a,8bの回転数と、モータ8a,8bのコイル
に流れる電流の大きさにより操作者の操作力を求める操
作力検出手段としての演算プログラムと、この演算され
た操作力に応じた搬送速度となるようにモータ8a,8
bを回転駆動させる制御手段としての制御プログラムと
が格納されている。
【0013】そのため、従来のように、把持部5に力セ
ンサを設けて操作者の操作力を直接検出するのではな
く、台車3が移動開始したときの動きに基づいて操作力
を検出するため、センサ故障等に影響されることなく操
作力が安定的に検出される。よって、搬送装置1は、力
センサを使用するよりも操作力検出の耐久性及び信頼性
が高められ、且つ力センサが不要であるので、その分構
成の簡略化が図れると共に製造コストが安価となる。
【0014】さらに、押圧操作により速度が変化してモ
ータ8a,8bのコイルに流れる電流の大きさにより操
作者の操作力を求めるため、把持部5以外の部分を押圧
してもその操作力を検出することができる。そのため、
搬送装置1の操作に慣れていない者が操作しようとした
場合、例えば装置本体4を押圧しても後輪7a,7bが
回転することにより、操作者の操作力が検知されて操作
力に応じたパワーアシストを行うようにモータ8a,8
bが駆動される。尚、本実施例で用いるモータの回転
数、回転数から求める回転速度、加速度が請求項1の
「回転状態」に該当する。
【0015】次に、制御装置11が実行する制御処理に
つき図3のフローチャートを参照して説明する。制御装
置11は、装置本体4に設けられたメイン電源スイッチ
(図示せず)がオンに操作されると、図3に示す処理を
実行する。
【0016】すなわち、電源が投入されると、モータ8
a,8bに電源が入り(S1)、制御装置11にも電源
が入る(S2)。その後、制御システムの初期化を行う
(S3)。次のS4では、電源がオフに操作されるまで
例えば0.1秒毎のタイマ割り込みを行う。S4でタイ
マ割り込みに入ると、S5に進み、制御装置11に内蔵
されているA/Dコンバータ(図示せず)によってデジ
タル信号に変換されたモータの電流値、回転数を読み込
む。
【0017】次のS6では、S5で読み込んだ変換デー
タを基に操作者の力量fを演算する。そして、S7で
は、操作者の力量fに応じた電流の出力値を制御装置1
1に内蔵されているD/Aコンバータ(図示せず)によ
ってアナログ信号に変換してモータ8a,8bを駆動す
る。そのため、モータ8a,8bは、制御装置11の出
力値によってトルクを制御される。従って、搬送装置1
は、操作者の操作力の大きさに応じた力で後輪7a,7
bを回転駆動させて操作者の労力をアシストする。
【0018】図4は上記S6の演算処理を詳しく説明す
るためのフローチャートである。図4のS8では、モー
タ8a,8bの回転子(図示せず)の回転数から搬送装
置1の加速度aを演算する。尚、本実施例においては、
上記S5〜S7の処理を0.1秒おきに実行するため、
現在のモータ8a,8bの回転数と前回サンプリングし
たモータ8a,8bの回転数とを比較することにより、
搬送装置1の加速度aを算出することができる。
【0019】次に搬送装置1を動かすのに必要な力Fを
演算する(S9)。搬送装置1を動かすのに必要な力F
は、次式(1)のよって求めることができる。尚、尚、
式(1)において、aは加速度、μは路面の摩擦係数、
gは重力加速度、mは搬送装置1及び荷物2を合わせた
質量である。
【0020】F=ma+μmg … (1) 尚、搬送装置1の重さは予め分かっているが、荷物2の
重さはそのときによって異なるため、ここでは総重量m
を搬送装置1の自重+αに設定しておく。次のS10で
は、モータ8a,8bの回転駆動力を電流値と係数kと
の乗算により算出する。続いて、操作者が把持部5を押
圧する力量f(操作力)を演算する(S11)。操作者
の力量fは、搬送装置1を動かすのに必要な力Fからモ
ータ8a,8bの回転駆動力を差し引くことにより求め
ることができる。
【0021】次のS12では、アシスト比率(補助駆動
率)Aに応じてモータ8a,8bへの電流出力値を次式
(2)から算出する。 出力値=A×力量f … (2) ここで、アシスト比率Aは、S11で算出された力量f
を1としたとき、モータ8a,8bの発生する駆動力を
表したもので、予め設定されている。例えば、A=1の
場合には、操作者は、全体の力Fに対して、その半分の
力で搬送装置1を移動させることができる。
【0022】この式(2)により算出された電流がモー
タ8a,8bへ供給される。このように、制御装置11
は、操作者の力量fをモータ8a,8bの電流値と回転
数から算出し、この力量fに応じてモータ8a,8bの
駆動力を制御するため、操作者の操作力を検出するため
の力センサが不要になる。
【0023】そのため、搬送装置1を押しながら荷物2
を搬送する際、押圧操作に応じたアシスト力が得られ、
荷物2を安定且つスムーズに搬送できる。また、搬送装
置1の操作に慣れていない操作者でも、簡単に操作する
ことができ、緊急に操作しなければならない場合でも搬
送装置1を操作して移動させることができる。
【0024】図5は搬送速度と力量とモータの駆動力と
の関係を示すグラフである。搬送装置1の搬送速度の変
化パターンとしては、停止状態から速度がV1になる
まで押圧操作する加速範囲Iと、搬送速度を一定の速
度V1に20秒間保つ定速範囲IIと、搬送速度を減速
して停止状態にする減速範囲III とからなるモデルがあ
る。
【0025】この搬送パターンにおいて、各範囲毎の搬
送速度と力量とモータの駆動力との関係を以下に説明す
る。 加速範囲I 加速範囲Iでは、停止状態の搬送装置1を押した場合、
前輪6a,6b及び後輪7a,7bが回転して台車3が
移動しはじめて速度が与えられる。例えば0.1秒後の
速度が0.01m/sである場合、加速度は0.1m/
2 となる。
【0026】今、搬送装置1及び荷物2の重量を合計し
た総重量をmとすると、搬送装置1を動かす全体の力F
は、式(1)よりm×0.1m/s2 +μmg=2Y
〔N〕となる。このときモータ8a,8bには、まだ駆
動力を与えていないので、供給電流はゼロである。
【0027】そして、アシスト比率(補助駆動率)Aを
1.0とすると、2Y〔N〕に相当する電流がモータ8
a,8bに供給される。また、モータ8a,8bの駆動
力が後輪7a,7bに伝達されている状態で、さらに搬
送装置1が押圧されると、押圧操作による加速度が検出
される。そのため、モータ8a,8bに供給される電流
がさらに増大されて後輪7a,7bの回転速度が増速さ
れる。
【0028】このように、制御装置11は、搬送装置1
に作用された操作力によるモータ8a,8bの回転子
(図示せず)の回転数及び加速度を検出し、その時点で
の必要なアシスト力を演算してモータ8a,8bへ供給
される電流値を制御する処理を繰り返す。これにより、
搬送装置1の搬送速度が加速範囲Iに示すように徐々に
加速される。
【0029】定速範囲II 定速範囲IIでは、搬送装置1の搬送速度が目標速度V1
に達したため、操作者は搬送装置1を押圧する力量をゼ
ロにする。この場合、モータ8a,8bの回転数はほぼ
一定であり、加速度がゼロであるので、制御装置11は
モータ8a,8bへ供給される電流値を徐々に少なくす
る。そのため、搬送装置1は徐々に減速するが、操作者
がこのときに無意識に搬送装置1を押すため、搬送装置
1は減速、加速を繰り返し、結果的に搬送装置1の速度
はV1に維持される。
【0030】減速範囲III 減速範囲III では、操作者は、搬送装置1を後方に引く
ように操作力を作用させる。すなわち、操作者は把持部
5を引き戻すように操作すると、加速範囲Iのときと逆
に減速度が後輪7a,7bを介してモータ8a,8bに
伝達される。この場合、モータ8a,8bの回転数が減
少して、加速度がマイナス側に変化するため、制御装置
11はモータ8a,8bへ供給される電流値を減少させ
る。そのため、搬送装置1はアシスト力が低下し、搬送
速度を減速させる。
【0031】また、モータ8a,8bの回転が減速され
ている状態で、さらに搬送装置1が後方に引かれると、
後方への押圧操作による減速度が検出される。そのた
め、モータ8a,8bに供給される電流がさらに減少さ
れて後輪7a,7bの回転速度が減速される。
【0032】このように、制御装置11は、搬送装置1
に作用された押圧力によるモータ8a,8bの回転子
(図示せず)の回転数及び減速度を検出し、モータ8
a,8bへ供給される電流値を徐々に低下させるように
制御処理を繰り返す。これにより、搬送装置1の搬送速
度が減速範囲III に示すように徐々に減速されて搬送速
度ゼロで停止する。
【0033】以上のように、操作者は制御装置11を前
方へ押圧することにより搬送速度を加速させ、後方に引
くことにより搬送速度を減速させることができ、簡単に
操作することができる。また、搬送装置1に作用させる
力量を加減することにより、搬送速度を簡単に加速又は
減速させて調整することができる。
【0034】図6は本発明の第1の変形例を示す。装置
本体4の上面には、荷物2の重量を設定するための重量
設定スイッチ12〜14が配設されている。重量設定ス
イッチ12は荷物2が100kg以下の場合にオンに操
作されるスイッチで、重量設定スイッチ13は荷物2が
200kg以下の場合にオンに操作されるスイッチで、
重量設定スイッチ13は荷物2が200kg以上の場合
にオンに操作されるスイッチである。
【0035】前述した実施例では、荷物2の重さがその
ときによって異なるため、荷物2の重さをαとして、総
重量mを搬送装置1の自重+αに設定したが、重量設定
スイッチ12〜14を荷物2の重量に応じて選択的に操
作することにより、制御装置11に荷物2の重量を入力
することができる。
【0036】そのため、制御装置11は、上記S9にお
いて搬送装置1を動かす力Fを演算する際、総重量mが
荷物2の重量に応じて設定されるため、総重量mの重さ
に合ったモータ駆動力が演算される。よって、搬送装置
1は、荷物2の重量が大きい場合には、モータ8a,8
bのアシスト力を増大させ、荷物2の重量が小さい場合
には、モータ8a,8bのアシスト力を減少させるよう
に制御する。
【0037】これにより、第1実施例のように荷物2の
重さがαより大きかった場合には、実質上アシスト比率
が低下し、小さかった場合には、アシスト比率が上昇す
るといったことがなくなる。すなわち、搬送装置1は台
車3に載置された荷物2の重量に応じたアシスト率でモ
ータ8a,8bの駆動力が制御されるので、荷物2の重
量変化に拘わらずほぼ一定の速度で荷物2を搬送するこ
とができる。
【0038】図7は本発明の第2の変形例を示す。台車
3の上面には、荷物2の重量を測定する重量センサ15
が取り付けられている。この重量センサ15は、例えば
ロードセルよりなり、台車3に載置された荷物2の重量
を測定し、その重量に応じた電気信号を制御装置11に
出力する。
【0039】従って、荷物2が搬送装置1の台車3に載
置されると共に、荷物2の重量が重量センサ15により
検出される。そして、制御装置11は、重量センサ15
から出力された荷物2の重量αに制御装置11自体の重
量を加算して総重量mを算出する。
【0040】そのため、上記S9において、搬送装置1
を動かす力Fを演算する際、正確な総重量mが設定され
るため、総重量mの重さに合ったモータ駆動力が演算さ
れる。よって、搬送装置1は、荷物2の重量に応じてモ
ータ8a,8bのアシスト力を増大又は減少させるよう
に制御することができる。
【0041】これにより、第1の変形例よりもさらに精
緻に総重量を得ることができ、搬送物の重さによる実質
上のアシスト比率と計算上のアシスト比率Aとの誤差を
なくすことができる。図8は本発明の第2実施例を示
す。
【0042】第2実施例では、モータ8a,8bに回転
子(図示せず)の回転検出を行うレゾルバ(回転検出手
段)16a,16bが設けられている。このレゾルバ1
6a,16bは、操作者が把持部5を押圧して後輪7
a,7bが回転すると、各モータ8a,8bの回転子
(図示せず)の回転角に応じた電気信号を出力するもの
である。また、レゾルバ16a,16bは、従来使用さ
れていた力センサのように直接操作者の力を受けるもの
ではないため、力センサよりも故障しにくく、耐久性及
び信頼性が高められている。
【0043】搬送装置1への操作力は、モータ8a,8
bに設けられたレゾルバ16a,16bの出力に基づい
て演算される。従って、前述した図5のグラフに示すよ
うに、搬送装置1は操作者の操作力及び操作力の作用方
向に応じたレゾルバ16a,16bの出力からモータ8
a,8bの駆動力を制御して搬送速度を加速、定速、減
速させることができる。
【0044】尚、モータ8a,8bの回転子(図示せ
ず)の回転を検出する手段としては、レゾルバ16a,
16bの代わりに例えばロータリエンコーダ等の回転検
出器をモータ8a,8bの回転軸に設けるようにしても
良い。図9は本発明の第3実施例を示す。
【0045】第3実施例では、装置本体4の内部に加速
度センサ17が取り付けられている。この加速度センサ
(加速度検出手段)17は、操作者が把持部5を押圧す
ると、前輪6a,6b及び後輪7a,7bが回転して台
車3が移動しはじめる。そのときの操作力の大きさに応
じて加速度が加速度センサ17により検出される。
【0046】加速度センサ17は、例えばサイズモ系と
呼ばれるばねと質量部とからなる系の変位を測定する方
式のものであり、搬送装置1の加速度に応じた電気信号
を制御装置11に出力するように構成されている。ま
た、加速度センサ17は、従来使用されていた力センサ
のように直接操作者の力を受けるものではないため、力
センサよりも故障しにくく、耐久性及び信頼性が高めら
れている。
【0047】搬送装置1への操作力は、装置本体4の内
部に設けられた加速度センサ17の出力に基づいて演算
される。従って、前述した図5のグラフに示すように、
搬送装置1は操作者の操作力及び操作力の作用方向に応
じた加速度センサ17の出力からモータ8a,8bの駆
動力を制御して搬送速度を加速、定速、減速させること
ができる。
【0048】図10は本発明の第4実施例を示す。第4
実施例の搬送装置21は、工場等で搬送物としてのワー
ク22を所定高さ位置に持ち上げる作業をアシストする
ものである。この搬送装置21は、大略、車輪23を有
する台車24と、台車24上に取り付けられた装置本体
25と、台車24上に起立された支柱26と、支柱26
の上端に回動可能に連結されたアーム28と、アーム2
8の先端に設けられワーク22を吸着する吸着部30と
よりなる。尚、本実施例では、アーム28が請求項1の
「搬送部」に該当する。
【0049】支柱26の上端には、アーム28を回動自
在に連結する第1の関節部31が設けられ、第1の関節
部31にはアーム28を上下方向に駆動するモータ32
が取り付けられている。また、アーム28の先端には、
吸着部30を回動自在に連結する第2の関節部34が設
けられ、第2の関節部34には操作者が把持してアーム
28の動きを操作する操作グリップ35が設けられてい
る。
【0050】また、第2の関節部34の下方には、ワー
ク22を吸着する吸着部30が取り付けられている。吸
着部30は、第2の関節部34を介して吊下されている
ため、アーム28の回動角度に関係なく常に垂直状態を
保つように支持されている。尚、吸着部30は、ワーク
22を持ち上げる際にワーク22の上面に当接され、真
空を利用してワーク22を吸着するように構成されてい
る。
【0051】搬送装置21では、ワーク22を所定高さ
位置に持ち上げる場合、まず操作グリップ35が下方に
押圧されてアーム28が下方に回動されると、吸着部3
0がワーク22上面に当接される。そして、吸着部30
内を真空にしてワーク22が吸着されると、操作グリッ
プ35を上方に持ち上げる。
【0052】この操作グリップ35を上方に持ち上げた
ときの操作力の大きさは、モータ32のコイルに流れる
電流値から求まる。具体的にはモータ32の電流値と回
転数、アーム28の角度θから操作者の操作力を算出す
る。そして、モータ32の回転数から角速度ω、モータ
32のコイルに流れる電流値からモータ32の駆動力を
求める。
【0053】アーム28の角度θを求める方法として、
本実施例では、例えばアーム28が鉛直方向にあるとき
の角度をθ=0に予め設定しておき、アーム28がモー
タ32により駆動されると、モータ32の回転数から角
度変位を求めるマトリックス、又は演算式に基づいて角
度θを演算する。そして、次式(3)により全体の力F
を求める。
【0054】 全体の力F=mL2 ω+mgLsinθ … (3) 但し、式(3)において、「mgLsinθ」の部分
は、搬送時、停止時に関わらず、常に保持トルクとして
必要な部分なので、このトルク分は常にモータに発生さ
せておく。また、「mL2 ω」の部分は、操作者がモー
タ32を動かすときのトルクである。
【0055】台車24において、モータ32の駆動力が
ゼロのときに該当するのが、「mgLsinθ」である
ので、モータ32の出力値は次式(4)により求まる。 モータの出力値=A×f+mgLsinθ … (4) 尚、質量mは、モータ32に駆動されるアーム部分(モ
ータ32より先のアーム28、吸着部30、第2の関節
部34等)を搬送物であるワーク22の重さαと仮定す
る。
【0056】制御装置37は、式(3)(4)からモー
タ32の出力値を演算し、その演算結果によりモータ3
2を駆動させる。従って、モータ32の駆動力がアシス
ト力として作用しアーム28を上方に回動させる。その
ため、操作者は、操作グリップ35を上方に押圧するだ
けでワーク22を上方に移動させることができ、ワーク
22が目標高さ位置に上昇したとき操作グリップ35の
押圧操作力をゼロにする。これで、ワーク22は搬送装
置21のパワーアシストにより所定高さ位置に保持さ
れ、吸着部30内が大気圧にされると吸着部30から分
離する。
【0057】図11は搬送装置21のアーム28に作用
する力関係を説明するための力学モデルである。垂直方
向に対するアーム28の傾斜角度がθ、アーム28の全
長がLであるとき、この姿勢を維持するためには、第1
の関節部31において保持トルクFが必要である。この
保持トルクFは次式(5)のように表せる。
【0058】 F=mg×(L・sinθ) … (5) アーム28の傾斜角度θが変化した場合、第1の関節部
31での保持トルクFも変化する。従って、アーム28
を回動させてワーク22を移動させるときは、モータ3
2を上式(5)で演算された保持トルクFを発生させる
ように駆動させることによりアーム28を傾斜角度θに
保持できる。
【0059】そして、アーム28の慣性質量Mは、次式
(6)のように表せる。 M=k・sinθ・m … (6) 但し、式(6)において、kは係数である。本実施例で
は、アーム28が回動動作したときの角度θをモータ3
2の回転数から演算により求めたが、これに限らず、例
えばアーム28の回動角度を検出する角度検出器を第1
の関節部31に設けるようにしても良いのは勿論であ
る。
【0060】尚、上記実施例では、荷物2を台車3に載
置して搬送する場合を一例としてあげたが、これに限ら
ず、例えば搬送装置1が別の台車あるいは車輪を有する
ベッド等を搬送する場合にも適用することができるのは
勿論である。
【0061】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、操作者に
よって操作力が搬送物に加えられたとき、モータの回転
状態とモータに流れる電流値から操作者の操作力を算出
し、それに応じてモータの駆動力を制御するため、力セ
ンサを用いないでパワーアシストを行うことができる。
これによって、センサ故障によりモータの駆動制御が行
えないといった問題も解消できる。さらに、従来のもの
とは異なり搬送装置のどの場所を操作しても操作力を検
出することができ、操作に慣れていない者でも容易に操
作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる搬送装置の一実施例の側面図であ
る。
【図2】搬送装置の背面図である。
【図3】制御装置が実行する制御処理のフローチャート
である。
【図4】図3のS6で実行された出力値演算処理を詳し
く説明するためのフローチャートである。
【図5】搬送速度と力量とモータの駆動力との関係を示
すグラフである。
【図6】本発明の変形例を説明するための装置本体の平
面図である。
【図7】本発明の別の変形例を説明するための側面図で
ある。
【図8】本発明の第2実施例の搬送装置の背面図であ
る。
【図9】本発明の第3実施例の搬送装置の側面図であ
る。
【図10】本発明の第4実施例を説明するための側面図
である。
【図11】本発明の第4実施例のアームに作用する力関
係を説明するための力学モデルの模式図である。
【符号の説明】
1 搬送装置 2 荷物 3 台車 4 装置本体 5 把持部 6a,6b 前輪 7a,7b 後輪 8a,8b モータ 12〜14 重量設定スイッチ 15 重量センサ 16a,16b レゾルバ 17 加速度センサ 21 搬送装置 22 ワーク 24 台車 25 装置本体 26 支柱 28 アーム 30 吸着部 31 第1の関節部 32 モータ 34 第2の関節部 35 操作グリップ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送部を移動させるモータと、 前記モータの回転状態から前記搬送部の移動加速度を求
    める加速度検出手段と、 前記モータに生じた電流の変化により前記モータの駆動
    力を検出する駆動力検出手段と、 前記加速度検出手段により求められた加速度と前記駆動
    力検出手段により検出された駆動力とから、操作者の操
    作力を検出する操作力検出手段と、 該操作力検出手段により検出された前記操作力の大きさ
    に応じて前記モータの駆動力を制御する制御手段と、 よりなることを特徴とする搬送装置。
JP6140196A 1996-03-18 1996-03-18 搬送装置 Pending JPH09249144A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016158308A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 公立大学法人前橋工科大学 モータ制御装置及びモータ制御方法

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JP2016158308A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 公立大学法人前橋工科大学 モータ制御装置及びモータ制御方法

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