JP7114536B2 - 運搬装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、運搬装置に関する。
荷物を運搬する作業の省力化を実現する運搬装置として、無人フォークリフトが知られている。しかし、無人フォークリフトは車体側に大きなカウンターウェイトを配置することで、フォーク部で持ち上げた荷物の重量によってバランスが崩れることを防止する構造であり、装置の大型化が避けられない。
一方で、作業者が操作するハンドリフタなどの運搬装置においては、フォーク部の先端側に設けた補助輪を走行面に接触させることで、荷物の重量をフォーク部側で支えられるようにしたものもある。このような運搬装置は、カウンターウェイトが不要となるため、コンパクトに構成することができる。
しかし、ハンドリフタなどのコンパクトな運搬装置は、作業者が操作することを前提とした構造となっており、そのままの構造で無人化することは難しい。特に、フォーク部の先端側に設けた補助輪を走行面に接触させて荷重を支える構造の運搬装置は、荷物を高く持ち上げたり、走行面の段差を乗り越えたりといった動作を無人で行うことができない。
特開2017-178567号公報 特開2005-29082号公報
本発明が解決しようとする課題は、コンパクトな構成で且つ荷物の運搬に必要な様々な動作を無人で行うことが可能な新規な構造の運搬装置を提供することである。
実施形態の運搬装置は、フォーク部と、前記フォーク部を上下に駆動するリフト部と、前記リフト部を支持し、駆動輪の駆動により走行面を移動可能な移動台車部と、前記移動台車部に設けられ、前記フォーク部の長手方向に沿って移動可能であり、前記移動台車部に対する位置が可変である補助輪を有する補助脚部と、前記フォーク部の先端側に設けられ、前記走行面に非接触の状態と前記走行面に接触する状態との切り替えが可能な先端支持機構部と、を備える。
実施形態の運搬装置の全体構成を示す斜視図。 実施形態の運搬装置の全体構成を示す斜視図。 移動台車部の詳細を示す斜視図。 補助脚部の詳細を示す斜視図。 補助脚部の詳細を示す斜視図。 補助脚部の詳細を示す斜視図。 先端支持機構部の詳細を示す斜視図。 先端支持機構部の詳細を示す斜視図。 実施形態の運搬装置が備える各種センサの配置例を示す模式図。 実施形態の運搬装置の制御システムの構成例を示すブロック図。 パレット持ち上げ動作を示す模式図。 パレット持ち上げ動作を示す模式図。 パレット持ち上げ動作を示す模式図。 パレット持ち上げ動作を示す模式図。 パレット持ち上げ動作を示す模式図。 段差が上り段差の場合の段差乗り越え動作を示す模式図。 段差が上り段差の場合の段差乗り越え動作を示す模式図。 段差が上り段差の場合の段差乗り越え動作を示す模式図。 段差が下り段差の場合の段差乗り越え動作を示す模式図。 段差が溝の場合の段差乗り越え動作を示す模式図。 荷台乗り上げ動作を示す模式図。 荷台乗り上げ動作を示す模式図。 荷台乗り上げ動作を示す模式図。 荷台乗り上げ動作を示す模式図。 荷台乗り上げ動作を示す模式図。 荷台乗り上げ動作を示す模式図。 荷台乗り上げ動作の変形例を示す模式図。 荷台乗り上げ動作の変形例を示す模式図。 移動制御部および持ち上げ制御部による処理の流れを示すフローチャート。 段差検知部および段差乗り越え制御部による処理の流れを示すフローチャート。 重心位置算出部および転倒防止制御部による処理の流れを示すフローチャート。 重心位置を算出する方法の具体例を説明する模式図。 運搬装置が転倒するか否かの判定方法の具体例を説明する模式図。 運搬装置が転倒するか否かの判定方法の具体例を説明する模式図。
以下、実施形態の運搬装置について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、添付図面のうちの模式図においては、図の見易さを考慮して運搬装置を構成する各部を簡略化して図示しているため、これら各部の形状、寸法、配置などが必ずしも正確に図示されていない点に留意されたい。
まず、実施形態の運搬装置の機械的な構成について説明する。図1および図2は、実施形態の運搬装置の全体構成を示す斜視図である。図1および図2に示すように、実施形態の運搬装置は、フォーク部100と、リフト部120と、移動台車部140と、補助脚部160と、先端支持機構部180とを備える。なお、この運搬装置における前後、左右、上下の各方向は、図に示す通りとする。
フォーク部100は、運搬装置が運搬する荷物(パレットおよびパレット上に積載される積載物)を支えるものであり、左右一対のツメ101をホルダ102で保持した構成となっている。一対のツメ101は、それぞれ長手方向の先端側が運搬装置の前方に位置し、基端側にてホルダ102に固定されている。ホルダ102は、後述の接続部材125に接続される。一対のツメ101の間隔は、パレットのフォーク挿入孔の間隔に合せて定められている。一対のツメ101は、間隔が調整できるようにホルダ102に取り付けられた構造であってもよい。
リフト部120は、フォーク部100を上下に駆動するものであり、上下方向に立設されたフレーム121内に油圧シリンダ122が配置された構成となっている。フレーム121には、油圧シリンダ122を動作させる作動油を貯留するタンク123が取り付けられている。
油圧シリンダ122は、油圧モータの駆動によりタンク123から作動油が供給されることによって内部の圧力が高められ、この圧力によりピストンロッド124を押し上げる。ピストンロッド124は、フォーク部100のホルダ102が接続された接続部材125に連結されており、油圧シリンダ122を駆動してピストンロッド124を押し上げることにより、フォーク部100が上昇する構造となっている(図2参照)。また、油圧シリンダ122の内部の作動油がタンク123に回収されると、油圧シリンダ122の内部の圧力が低下し、フォーク部100の重さによりピストンロッド124が押し下げられて、フォーク部100が下降する(図1参照)。
なお、接続部材125の上側にはピストンロッド124と一体に動く筒状の保護カバー126が設けられており、油圧シリンダ122の駆動によって押し上げられたピストンロッド124の周囲がこの保護カバー126によって覆われることで、ピストンロッド124が保護される構成となっている(図2参照)。
移動台車部140は、リフト部120を支持する移動体である。移動台車部140の詳細を図3に示す。図3に示すように、移動台車部140は、リフト部120のフレーム121が固定される台座141と、台座141上に配置された一対の駆動モータ142と、一対の駆動モータ142の出力軸に減速機を介して各々接続された左右一対の駆動輪143とを有する。移動台車部140は、一対の駆動モータ142を制御して左右一対の駆動輪143を駆動することにより、走行面上を直進移動したり旋回移動したりすることができる。
左右一対の駆動輪143の上側は、それぞれ台座141に固定されたホイールカバー144で覆われている。そして、このホイールカバー144上に、運搬装置の全体の電源として使用されるバッテリ145が配置されている。これにより、移動台車部140の水平投影面積を小さくすることができる。
補助脚部160は、フォーク部100のツメ101の長手方向(すなわち、運搬装置の前後方向)に沿って移動可能に移動台車部140に連結された構造体である。補助脚部160の詳細を図4A乃至図4Cに示す。なお、図4Aおよび図4Cは、補助脚部160を運搬装置の下側から見た様子を示し、図4Bは、補助脚部160を運搬装置の上側から見た様子を示している。
図4Aおよび図4Cに示すように、補助脚部160は、左右一対の補助脚161を連結部162で連結した構造を有する。補助脚部160は、左右一対の補助脚161の間隔がフォーク部100の一対のツメ101の間隔と略等しくなるように構成され、これら一対の補助脚161が上下方向に見て一対のツメ101と重なるように、移動台車部140の台座141の裏面側(リフト部120のフレーム121が固定される面とは逆側)に配置される。
一対の補助脚161の先端側(運搬装置の前方側)と連結部162に接続される基端側(運搬装置の後方側)には、それぞれ走行面に接触する補助輪163が設けられている。補助脚部160は、これら4つの補助輪163が走行面に接触することで、運搬装置の荷重を移動台車部140の駆動輪143に集中させずに分散して支持する役割を持つ。なお、走行面に接触する補助輪163は、少なくとも一対の補助脚161の先端側(前方側)に設けられていればよく、一対の補助脚161の基端側(後方側)は走行面に接触しない構成であってもよい。
また、補助脚部160は、補助輪163の回転を抑止するブレーキ機構を備えることが望ましい。例えば、補助輪163の回転軸に固定したディスクに対して電磁力により移動する摩擦板を押し当てることにより補助輪163の回転を抑止する構成のブレーキモジュールを補助脚部160に搭載するようにしてもよい。
移動台車部140の台座141の裏面側には、両端部にピニオンが取り付けられた回転シャフト164が、運搬装置の左右方向に沿って配置されている。また、台座141の裏面側には、回転シャフト164の両端部の近傍に位置して、後述のリニアレール166と係合するLM(Linear Motion)ブロック165が配置されている。一方、補助脚部160の一対の補助脚161には、図4Bに示すように、長手方向(運搬装置の前後方向)に沿って、LMブロック165に係合するリニアレール166と、回転シャフト164の両端部に取り付けられたピニオンに係合するラック167とが設けられている。
台座141の裏面側に配置された回転シャフト164は、補助脚移動用モータ168の動力がウォームギヤおよびウォームホイール169を介して伝達されることで回転する。この回転シャフト164の回転は、ピニオンおよびラック167によって補助脚部160の直線運動に変換され、補助脚部160がLMブロック165およびリニアレール166に案内されて前後方向に移動する。すなわち、補助脚移動用モータ168を制御することによって、図4Aおよび図4Cに示すように補助脚部160を前後方向に移動させて、走行面に接触する補助輪163の移動台車部140に対する相対的な位置を変化させることができる。
なお、補助脚移動用モータ168の動力をウォームギヤおよびウォームホイール169を介して回転シャフト164に伝達する構成とすることで、補助脚移動用モータ168が動作していないときに、外力などによって補助脚部160が想定外の動きをすることを有効に抑制できる。その結果、運搬装置の安定性を高めて転倒を防止することができる。
先端支持機構部180は、フォーク部100の一対のツメ101の先端側に各々設けられ、走行面に非接触の状態と走行面に接触する状態との切り替えが可能な機構を有する。先端支持機構部180の詳細を図5Aおよび図5Bに示す。なお、図5Aおよび図5Bは、先端支持機構部180を運搬装置の下側から見た様子を示している。
図5Aおよび図5Bに示すように、先端支持機構部180は、フォーク部100のツメ101の裏側に収納されたホルダ181と、このホルダ181に固定された回転軸182に基端側が挿通され、回転軸182の軸周りに回転可能にホルダ181に支持された先端アーム183とを有する。先端アーム183の先端側には、車輪184が設けられている。
また、先端アーム183を回転させる動力源となる先端支持駆動用モータ185の出力軸に、ナット186が挿通されたボールねじ187が連結されている。ナット186にはナットリンク188が固定されており、ナットリンク188と先端アーム183とが中継リンク189を介して連結されている。中継リンク189は、一端側がフリージョイントでナットリンク188に接続され、他端側がフリージョイントで先端アーム183に接続されている。
先端支持駆動用モータ185の駆動によりボールねじ187が回転すると、ナット186およびナットリンク188がボールねじ187の軸方向に直動する。ナットリンク188が直動すると、その動力が中継リンク189を介して先端アーム183に伝達され、先端アーム183が回転軸182の軸周りに回転する。すなわち、先端支持駆動用モータ185を制御することによって、先端支持機構部180の先端アーム183を、図5Aに示すようにフォーク部100のツメ101と平行に寝かせた状態と、図5Bに示すようにフォーク部100のツメ101に対して垂直に起立させた状態とに変化させることができる。図5Aに示す状態のとき、先端アーム183は走行面と接触することはないが、図5Bに示す状態のとき、先端アーム183は走行面と車輪184で接触することができる。
次に、実施形態の運搬装置の制御系の構成について説明する。図6は、実施形態の運搬装置が備える各種センサの配置例を示す模式図である。図6に示すように、実施形態の運搬装置は、加速度センサ201と、傾斜センサ202と、圧力センサ203と、荷重センサ204と、カメラ205と、距離センサ206とを備える。
加速度センサ201は、例えば移動台車部140に設けられ、移動台車部140が移動する際の加速度や減速度(移動加減速度)を検知する。傾斜センサ202は、例えばリフト部120に設けられ、運搬装置の傾きを検知する。
圧力センサ203は、リフト部120の油圧シリンダ122内部の圧力を検知することで、フォーク部100が支える荷物の重量を間接的に検知する。荷重センサ204は、フォーク部100に設けられ、荷物の重量を直接検知する。圧力センサ203と荷重センサ204は、フォーク部100が支える荷物の重量を検知する荷物重量検知部の一例である。
カメラ205は、例えば先端支持機構部180に設けられ、運搬装置の前方の画像を撮影する。距離センサ206は、例えば先端支持機構部180に設けられ、運搬装置の前方に存在する各種の物体までの距離を計測する。カメラ205が撮影する画像や距離センサ206が計測する距離の情報は、運搬装置の前方の状況を示す前方情報の一例であり、カメラ205や距離センサ206は、前方情報を取得する取得部の一例である。
図7は、実施形態の運搬装置の制御システムの構成例を示すブロック図である。図7に示すように、運搬装置の制御システムは、移動台車部140を駆動する移動台車駆動部301と、リフト部120を駆動するリフト駆動部302と、補助脚部160を駆動する補助脚駆動部303と、先端支持機構部180を駆動する先端支持機構駆動部304と、これら各部の動作を制御する制御用プロセッサ310とを備える。移動台車駆動部301には上述の駆動モータ142、リフト駆動部302には上述の油圧モータ127、補助脚駆動部303には上述の補助脚移動用モータ168、先端支持機構駆動部304には上述の先端支持駆動用モータ185がそれぞれ含まれている。
制御用プロセッサ300には、上述の加速度センサ201、傾斜センサ202、圧力センサ203と荷重センサ204を含む荷物重量検知部305、カメラ205と距離センサ206を含む取得部306がそれぞれ接続されている。
制御用プロセッサ310は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの汎用プロセッサを用いて構成され、所定の制御プログラムに従って各種の演算を行うことにより、図7に示すように、移動制御部311、持ち上げ制御部312、段差検知部313、段差乗り越え制御部314、重心位置算出部315、転倒防止制御部316などの各種の制御機能を実現する。なお、制御用プロセッサ310は、これらの制御機能が実装されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)などの専用ハードウェアを用いて構成されてもよい。
移動制御部311は、取得部306により取得された前方情報(カメラ205により撮影された画像や距離センサ206により計測された距離情報)に基づいて、移動台車駆動部301に制御指令を出力して、移動台車部140の走行面上での移動を制御する。持ち上げ制御部312は、パレットなどの荷物をフォーク部100で支えてバランスを取りながらリフト部120で持ち上げるように、リフト駆動部302、先端支持機構駆動部304および補助脚駆動部303に制御指令を出力して、リフト部120、先端支持機構部180および補助脚部160の動作を制御する。
段差検知部313は、取得部306により取得された前方情報(カメラ205により撮影された画像や距離センサ206により計測された距離情報)に基づいて、移動台車部140が移動する走行面の段差を検知する。段差乗り越え制御部314は、段差検知部313により検知された段差を乗り越えるように、先端支持機構駆動部304および補助脚駆動部303に制御指令を出力して、先端支持機構部180および補助脚部160の動作を制御する。
重心位置算出部315は、荷物重量検知部305により検知された荷物の重量に基づいて、荷物を搬送する運搬装置の重心位置を算出する。転倒防止制御部316は、重心位置算出部315により算出された重心位置と、事前に設定された移動台車部140の移動加減速度とに基づいて、運搬装置が荷物を搬送する際に転倒するか否かを判定し、転倒すると判定した場合は、転倒を防止するための制御を行う。転倒を防止するための制御は、例えば、走行面に非接触の状態の先端支持機構部180を走行面に接触させる、または、後方側の補助輪163が駆動輪143の後方で走行面400に接触するように補助脚部160を移動させる、または、移動台車部140の移動加減速度を低下させるといった制御である。
実施形態の運搬装置は、上述した構造と制御システムを有することにより、荷物の運搬に必要な様々な動作を無人で行うことが可能となっている。以下では、実施形態の運搬装置の動作のうち、主要なものを説明する。
まず、図8A乃至図8Eを参照して、実施形態の運搬装置によるパレット持ち上げ動作を説明する。図8A乃至図8Eは、パレット持ち上げ動作を示す模式図である。
運搬装置は、移動台車部140が走行面400上を移動することによりパレット500の直前に到達し、パレット500の直前で一旦停止する(図8A参照)。そして、パレット500の直前で、補助脚部160を後方に移動させる(図8B参照)。
その後、移動台車部140が前進することによりフォーク部100をパレット500のフォーク挿入孔に挿入し、フォーク部100の先端がパレット500を突き抜けると停止する(図8C参照)。このとき、補助脚部160は後方に移動しているため、パレット500に干渉しない。
次に、先端支持機構部180を駆動して走行面400に車輪184を接触させるとともに、リフト部120によりフォーク部100を上昇させる(図8D参照)。これにより、フォーク部100の先端側でパレット500の荷重を受けることができる。また、これら先端支持機構部180の動作とリフト部120によりフォーク部100を上昇させる動作を連動して行うことにより、パレット500を支えるフォーク部100を水平な状態に保つことができる。なお、先端支持機構部180と連動してフォーク部100を上昇させるリフト部120の動作は、フォーク部100を水平な状態に保つ動作として予め計算された動作パターンに従った動作であってもよいし、傾斜センサ202の出力をモニタリングしながらフォーク部100が水平な状態となるように上昇させる動作であってもよい。
最後に、先端支持機構部180の車輪184が走行面400に接触している状態で、補助脚部160を前方に移動させる(図8E参照)。これにより、補助脚部160の前方側の補助輪163が走行面400に接触する位置が、フォーク部100により支えられたパレット500の下方となるため、パレット500の重量によって前方に偏った運搬装置の荷重を補助脚部160の前方側の補助輪163で受けることができる。
その後、パレット500を持ち上げた状態で走行面400上を走行(移動台車部140が移動)する際には、先端支持機構部180を元に戻して、車輪184が走行面400に非接触の状態となるようにしてもよい。また、リフト部120がフォーク部100を下降させ、パレット500が補助脚部160上に載置された状態で走行面400上を走行させてもよい。
次に、図9A乃至図9C、図10および図11を参照して、実施形態の運搬装置による段差乗り越え動作を説明する。図9A乃至図9Cは、段差が上り段差の場合の段差乗り越え動作を示す模式図である。また、図10は段差が下り段差の場合の段差乗り越え動作を示す模式図であり、図11は段差が溝の場合の段差乗り越え動作を示す模式図である。
ここでは、運搬装置は、フォーク部100でパレット500を持ち上げた後、先端支持機構部180の車輪184を走行面400に非接触の状態として走行面400を走行しているものとする。この走行中に走行面400の上り段差410が検知されると、運搬装置は、その上り段差410の直前で一旦停止する(図9A参照)。そして、先端支持機構部180を駆動して、上り段差410の前方の走行面400に、先端支持機構部180の車輪184を接触させる。これにより、補助脚部160の前方側の補助輪163を、上り段差410の手前の走行面400から浮かせることができる(図9B参照)。
その後、運搬装置は、補助脚部160の前方側の補助輪163を浮かせた状態で前進することにより、補助脚部160の前方側の補助輪163を上り段差410の前方の走行面400に接触させることができる(図9C参照)。これにより、パレット500の重量によって前方に偏った運搬装置の荷重が上り段差410の前方の走行面400にかかり、上り段差410の手前の走行面400に接触している移動台車部140の駆動輪143に対する負荷が低減する。この状態でさらに前進すると、運搬装置は車輪径が大きい駆動輪143により、上り段差410を容易に乗り越えることができる。
また、運搬装置は、走行中に走行面400の下り段差420が検知されると、その下り段差420の直前で一旦停止し、先端支持機構部180を駆動して、下り段差420の前方の走行面400に、先端支持機構部180の車輪184を接触させる(図10参照)。その後、運搬装置は、先端支持機構部180の車輪184が下り段差420の前方の走行面400に接触している状態で前進する。これにより、運搬装置は、補助脚部160の前方側の補助輪163を走行面400から浮かせた状態で、車輪径が大きい駆動輪143により、大きな衝撃を受けることなく下り段差420を乗り越えることができる。
また、運搬装置は、走行中に走行面400の溝430が検知されると、その溝430の直前で一旦停止し、先端支持機構部180を駆動して、溝430の前方の走行面400に、先端支持機構部180の車輪184を接触させる(図11参照)。その後、運搬装置は、先端支持機構部180の車輪184が溝4300の前方の走行面400に接触している状態で前進する。これにより、運搬装置は、補助脚部160の前方側の補助輪163を走行面400から浮かせた状態で、車輪径が大きい駆動輪143により、大きな衝撃を受けることなく溝430を乗り越えることができる。
次に、図12A乃至図12Fを参照して、実施形態の運搬装置による荷台乗り上げ動作を説明する。図12A乃至図12Fは、荷台乗り上げ動作を示す模式図である。荷台乗り上げ動作とは、トラックの荷台や大きな上り段差などを運搬装置が乗り上げる動作である。
ここでは、運搬装置がトラックの荷台450に乗り上げる場合を例に説明する。運搬装置がトラックの荷台450に近づくと、リフト部120がフォーク部110を上昇させて、フォーク部110が支えるパレット500を荷台450の高さ以上に持ち上げる。そして、運搬装置は荷台450の直前で停止する(図12A参照)。
その後、リフト部120がフォーク部110を下降させて、フォーク部110が支えるパレット500を荷台450上に載置するとともに、補助脚部160を後方に移動させる(図12B参照)。これにより、パレット500の重量によって前方に偏った運搬装置の荷重の多くが、荷台450上で支持された状態となる。
この状態でリフト部120がフォーク部100を下降させるように駆動すると、フォーク部100が支えているパレット500が荷台450に接触していてフォーク部100は下降できないため、リフト部120を支持する移動台車部140と、この移動台車部140に連結された補助脚部160とが、走行面400から離れて浮上する(図12C参照)。
そして、補助脚部160が荷台450の高さまで浮上したら、補助脚部160を前方に移動させて前方側の補助輪163を荷台450に接触させ、ブレーキ機構により前方側の補助輪163の回転を抑止することで、前方側の補助輪163が荷台450上で動かないようにする。さらに、先端支持機構部180を駆動して荷台450に車輪184を接触させるとともに、リフト部120によりフォーク部100を上昇させて、フォーク部100が支えるパレット500を荷台450から浮かせる(図12D参照)。
この状態で補助脚部160を後方に移動させるように駆動すると、補助脚部160はブレーキ機構によって前方側の補助輪163の回転が抑止され、荷台450上で動かないようになっているため、移動台車部140が前方に移動することになり、駆動輪143が荷台450に接触する(図12E参照)。
その後、ブレーキ機構を解除して補助脚部160を前方に移動させる(図12F参照)。これにより、補助脚部160の前方側の補助輪163がフォーク部100により支えられたパレット500の下方で荷台450に接触した状態となるため、運搬装置は荷台450上で安定的に移動することができる。
なお、先端支持機構部180の車輪184が駆動力を持つ構成とした場合には、図12Dおよび図12Eに示した動作に代えて、図13Aおよび図13Bに示す動作によって、移動台車部140の駆動輪143を荷台450に接触させるようにしてもよい。
すなわち、図12Cの状態から補助脚部160を前方に移動させて前方側の補助輪163を荷台450に接触させた後(図13A参照)、先端支持機構部180を駆動して荷台450に車輪184を接触さるとともに、リフト部120によりフォーク部100を上昇させて、フォーク部100が支えるパレット500を荷台450から浮き上がらせる。この際、先端支持機構部180の車輪184を駆動して移動台車部140を前方に引き込むことにより、移動台車部140の駆動輪143を荷台450に接触させることができる(図13B参照)。
なお、運搬装置がトラックの荷台450に乗り上げる場合は、図12Aに示したように、補助脚部160を前方に突き出した状態で荷台450に近づくことができるが、運搬装置が大きな上り段差に乗り上げる場合は、補助脚部160を前方に突き出した状態で上り段差に近づくと補助脚部160が干渉してしまう。そこで、大きな上り段差に乗り上げる場合は、補助脚部160を後方に移動させながら移動台車部140が前進することで大きな上り段差に近づくとともに、リフト部120がフォーク部110を下降させて、フォーク部110が支えるパレット500を荷台450上に載置する。これにより図12Bに示した状態と同じ状態になり、以降は上述の手順により大きな段差に乗り上げることができる。
次に、制御用プロセッサ310の制御機能により実行される処理の具体例について説明する。まず、図14を参照して、上述のパレット持ち上げ動作における移動制御部311および持ち上げ制御部312による処理を説明する。図14は、パレット持ち上げ動作における移動制御部311および持ち上げ制御部312による処理の流れを示すフローチャートである。
移動制御部311は、まず、取得部306により取得された前方情報(カメラ205により撮影された画像や距離センサ206により計測された距離情報)に基づいてパレット500の位置を確認し(ステップS101)、運搬装置が現在位置からそのまま前進することで、フォーク部110をパレット500のフォーク挿入孔に挿入できるか否かを判定する(ステップS102)。そして、フォーク部110をパレット500のフォーク挿入孔に挿入できないと判定した場合(ステップS102:No)、移動制御部311は、移動台車部140を適切な位置に移動させることにより、運搬装置の位置や向きを調整し(ステップS103)、ステップS101およびステップS102の処理を繰り返す。
一方、運搬装置が現在位置からそのまま前進することで、フォーク部110をパレット500のフォーク挿入孔に挿入できると判定した場合(ステップS102:Yes)、移動制御部311は、取得部306により取得される前方情報をモニタリングしながら移動台車部140の動作を制御し、運搬装置をパレット500の直前まで前進させて、パレット500の直前で停止させる(ステップS104)。
運搬装置がパレット500の直前で停止すると、次に、持ち上げ制御部312が、補助脚部160を後方に移動させる(ステップS105)。このとき、持ち上げ制御部312は、フォーク部100の高さがパレット500のフォーク挿入孔の位置からずれていれば、リフト部120の動作を制御してフォーク部100の高さ位置を調整する。そして、移動制御部311が、取得部306により取得される前方情報をモニタリングしながら移動台車部140の動作を制御し、フォーク部100の先端がパレット500を突き抜けるまで運搬装置を前進させる(ステップS106)。
次に、持ち上げ制御部312が、先端支持機構部180およびリフト部120の動作を制御して、先端支持機構部180の車輪184を走行面400に接触させるとともに、フォーク部100を上昇させてパレット500を持ち上げる(ステップS107)。その後、持ち上げ制御部312が、補助脚部160を前方に移動させることにより(ステップS108)、補助脚部160の前方側の補助輪163がパレット500の下方にて走行面400に接触している状態として、パレット持ち上げ動作が終了する。
次に、図15を参照して、上述の段差乗り越え動作における段差検知部313および段差乗り越え制御部314による処理を説明する。図15は、段差乗り越え動作における段差検知部313および段差乗り越え制御部314による処理の流れを示すフローチャートである。
段差検知部313は、運搬装置の走行中に、取得部306により取得された前方情報(カメラ205により撮影された画像や距離センサ206により計測された距離情報)に基づいて、走行面400の段差を検知する(ステップS201)。ここで検知される段差は、上述の上り段差410、下り段差420、溝430のいずれかであるものとする。
段差検知部313によって走行面400の段差が検知されると、段差乗り越え制御部314は、移動台車部140の動作を制御し、運搬装置を段差検知部313により検知された段差の直前まで前進させて、段差の直前で停止させる(ステップS202)。そして、段差乗り越え制御部314は、先端支持機構部180の動作を制御して、先端支持機構部180の車輪184を段差の前方の走行面400に接触させ、補助脚部160の前方側の補助輪163を、段差の手間の走行面400から浮かせた状態とする(ステップS203)。
次に、段差乗り越え制御部314は、移動台車部140の動作を制御して運搬装置を前進させ、補助脚部160の前方側の補助輪163を、段差の前方の走行面400に接触させる(ステップS204)。その後、段差乗り越え制御部314は、移動台車部140の動作を制御して運搬装置をさらに前進させ、移動台車部140の駆動輪143が段差を乗り越えることにより(ステップS205)、段差乗り越え動作が終了する。
次に、図16を参照して、転倒防止動作における重心位置算出部315および転倒防止制御部316による処理を説明する。図16は、転倒防止動作における重心位置算出部315および転倒防止制御部316による処理の流れを示すフローチャートである。転倒防止動作は、荷物(パレット500およびパレット500上に積載される積載物)を搬送する運搬装置が走行開始時や停止時に働く慣性モーメントにより前方または後方に転倒することを防止するための動作であり、運搬装置が走行を開始する前に実施される。
まず、転倒防止制御部316は、移動台車部140の移動加減速度を設定する(ステップS301)。次に、重心位置算出部315が、荷物重量検知部305(圧力センサ203または荷重センサ204)により検知された荷物の重量に基づいて、荷物を搬送する運搬装置の重心位置Xを算出する(ステップS302)。なお、重心位置Xの算出方法の具体例については詳細を後述する。
次に、転倒防止制御部316は、ステップS302で算出された重心位置Xと、ステップS301で設定した移動加減速度とに基づいて、運搬装置の前方への転倒が予測されるか否かを判定する(ステップS303)。そして、前方への転倒が予測されると判定した場合(ステップS303:Yes)、転倒防止制御部316は、先端支持機構部180の車輪184を走行面400に接触させても転倒するか否かを判定する(ステップS304)。なお、転倒の判定方法の具体例については詳細を後述する。
ここで、先端支持機構部180の車輪184を走行面400に接触させても転倒すると判定した場合(ステップS304:Yes)、転倒防止制御部316は、ステップS301で設定した移動加減速度を低い値に変更し(ステップS305)、ステップS303に戻って判定を繰り返す。一方、先端支持機構部180の車輪184を走行面400に接触させれば転倒しないと判定した場合(ステップS304:No)、転倒防止制御部316は、先端支持機構部180の動作を制御して車輪184を走行面400に接触させ(ステップS306)、次のステップS307に進む。なお、ステップS303で前方への転倒が予測されないと判定された場合は(ステップS303:No)、そのままステップS307に進む。
次に、転倒防止制御部316は、ステップS302で算出された重心位置Xと、ステップS301で設定した移動加減速度またはステップS305で変更された移動加減速度とに基づいて、運搬装置の後方への転倒が予測されるか否かを判定する(ステップS307)。そして、後方への転倒が予測されると判定した場合(ステップS307:Yes)、転倒防止制御部316は、補助脚部160を後方に移動させても転倒するか否かを判定する(ステップS308)。
ここで、補助脚部160を後方に移動させても転倒すると判定した場合(ステップS308:Yes)、転倒防止制御部316は、移動加減速度を低い値に変更し(ステップS309)、ステップS307に戻って判定を繰り返す。一方、補助脚部160を後方に移動させれば転倒しないと判定した場合(ステップS308:No)、転倒防止制御部316は、補助脚部160を後方に移動させる(ステップS310)。そして、運搬装置の走行が開始され(ステップS311)、移動制御部311によって、加速度センサ201により検知される移動加減速度がステップS301で設定した移動加減速度またはステップS305で変更された移動加減速度を超えないように、移動台車部140の動作が制御される。なお、ステップS307で後方への転倒が予測されないと判定された場合は(ステップS307:No)、そのままステップS311に進んで、運搬装置の走行が開始される。
次に、重心位置算出部315による重心位置Xの算出方法の具体例について、図17の模式図を参照して説明する。なお、ここでは運搬装置が上り斜面に停止しているものとして説明する。この場合、荷物重量検知部305が検知する荷物の重量Wは、実際の荷物の重量W2の斜面法線方向の成分である。また、傾斜センサ202により検知される運搬装置の傾きが、斜面の傾斜角θを表している。
実際の荷物の重量W2は、荷物重量検知部305により検知される荷物重量の斜面法線方向の成分Wと、傾斜センサ202により検知される傾斜角θとから、W2=W/cosθにより求めることができる。なお、運搬装置が水平な走行面400に停止している場合は、W2=Wである。
ここで、荷物の重心位置X2は、荷物の中心付近にあるものとする。また、運搬装置自体の重量W1と重心位置X1は既知の値である。荷物を搬送する運搬装置の重心位置Xは、これら運搬装置自体の重量W1および重心位置X1と、荷物の重量W2および重心位置X2とを用いて算出することができる。
すなわち、荷物を搬送する運搬装置の重心位置Xは、図17に示すように、運搬装置自体の重心位置X1と荷物の重心位置X2とを結ぶ直線上で、荷物の重量W2と運搬装置自体の重量W1との比に応じた位置に存在し、X1-X間の距離をL1とし、X-X2間の距離をL2としたときに、L1:L2=W2:W1の関係にある。
次に、運搬装置が転倒するか否かの判定方法の具体例について、図18および図19の模式図を参照して説明する。まず、図18に示すように、先端支持機構部180の車輪184が走行面400に接触しておらず、補助脚部160の前方側の補助輪163にて運搬装置の前方側の荷重を支えている場合を考える。この場合、運搬装置の最前接地点P1は補助脚部160の前方側の補助輪163が走行面400に接触している位置であり、運搬装置の最後接地点P2は移動台車部140の駆動輪143(あるいは補助脚部160の後方側の補助輪163)が走行面400に接触している位置である。
ここで、最前接地点P1と運搬装置の重心位置Xとを結ぶ線と鉛直方向とのなす角をθ1、最後接地点P2と運搬装置の重心位置Xとを結ぶ線と鉛直方向とのなす角をθ2、運搬装置が前進する場合の加速度(後退している運搬装置の減速度)をα1、運搬装置が後退する場合の加速度(前進している運搬装置の減速度)をα2とすると、幾何的関係により、運搬装置が転倒しない条件は、α1<g・tanθ2、かつ、α2<g・tanθ1となる。したがって、設定または変更された移動加減速度α1,α2に対し、この条件が満たされるか否かにより、運搬装置が転倒するか否かを判定することができる。
先端支持機構部180の車輪184を走行面400に接触させた場合は、図19に示すように、先端支持機構部180の車輪184が走行面400に接触している位置が、運搬装置の最前接地点P1となる。この場合は、上述のθ1が図18の例に比べて大きくなり、運搬装置は前方に倒れにくくなる。また、補助脚部160を後方に移動させた場合は、図19に示すように、補助脚部160の後方側の補助輪163が走行面400に接触している位置が、運搬装置の最後接地点P2となる。この場合は、上述のθ2が図18の例に比べて大きくなり、運搬装置は後方に倒れにくくなる。これらの場合も、設定または変更された移動加減速度α1,α2が上述の条件を満たすか否かにより、運搬装置が転倒するか否かを判定することができる。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、実施形態の運搬装置は、フォーク部100と、フォーク部100を上下に駆動するリフト部120と、リフト部120を支持し、駆動輪143の駆動により走行面400上を移動可能な移動台車部140と、フォーク部100の長手方向に沿って移動可能に移動台車部140に連結され、走行面400に接触する補助輪163の移動台車部140に対する位置が可変とされた補助脚部160と、フォーク部100の先端側に設けられ、走行面400に非接触の状態と走行面400に接触する状態との切り替えが可能な先端支持機構部180と、を備える。このような構成を有することにより、実施形態の運搬装置は、コンパクトな構成で且つ荷物の運搬に必要な様々な動作を無人で行うことができる。
また、実施形態の運搬装置は、先端支持機構部180が走行面400に非接触の状態から走行面400に接触する状態に切り替わることに連動して、リフト部120がフォーク部100を上昇させる。これにより、フォーク部100が支えるパレット500などの荷物を水平な状態に保ちながら、先端支持機構部180を走行面400に接触させることができる。
また、実施形態の運搬装置においては、先端支持機構部180の走行面400に接触する位置に車輪184が設けられている。これにより、先端支持機構部180を走行面400に接触させた状態で、走行面400上を走行することができる。
また、実施形態の運搬装置において、補助脚部160は、フォーク部100によりパレット500などの荷物が持ち上げられ、先端支持機構部180が走行面400に接触した状態のときに、補助輪163が走行面400に接触する位置を、荷物の下方から離間した位置から荷物の下方の位置へと変化させる。これにより、荷物の重量によって前方に偏った運搬装置の荷重を補助脚部160の補助輪163で受けることができ、運搬装置が走行する際の安定性を高めることができる。
また、実施形態の運搬装置は、走行面400に段差がある場合、先端支持機構部180が走行面400に接触して、補助脚部160の補助輪163を走行面400から浮かせる。これにより、補助脚部160の補助輪163を走行面400の段差に干渉させずに、その段差を乗り越えることができる。
また、実施形態の運搬装置では、フォーク部100またはフォーク部100が支えるパレット500などの荷物を荷台450に接触させた状態でリフト部120がフォーク部100を下方に駆動することにより、移動台車部140を走行面400から浮上させる。これにより、実施形態の運搬装置は、トラックの荷台450などを乗り上げることができる。また、この動作を利用して、大きな段差などを乗り上げることもできる。
また、実施形態の運搬装置では、補助脚部160が補助輪163の回転を止めるブレーキ機構を有することにより、トラックの荷台450などに乗り上げる動作を簡便に行うことができる。
また、実施形態の運搬装置は、フォーク部100の前方の状況を示す前方情報を取得する取得部306と、取得部306が取得した前方情報に基づいて、移動台車部140の移動を制御する移動制御部311とを備えることにより、走行面400上を適切に走行することができる。
また、実施形態の運搬装置は、取得部306が取得した前方情報に基づいて、走行面400の段差を検知する段差検知部313と、移動台車部140が段差を乗り越えるように、先端支持機構部180および補助脚部160の動作を制御する段差乗り越え制御部314とを備えることにより、走行面に段差があった場合でもその段差を適切に乗り越えることができる。
また、実施形態の運搬装置は、フォーク部100が支える荷物の重量を検知する荷物重量検知部305と、荷物重量検知部305が検知した荷物の重量に基づいて、荷物を搬送する運搬装置の重心位置を算出する重心位置算出部315と、重心位置算出部315が算出した重心位置と設定された移動加減速度とに基づいて、運搬装置が荷物を搬送する際に転倒するか否かを判定し、転倒すると判定した場合に、走行面400に非接触の状態の先端支持機構部180を走行面400に接触させる、または、補助輪163が駆動輪143の後方で走行面400に接触するように補助脚部160を移動させる、または、移動加減速度を低下させる転倒防止制御部316を備えることにより、転倒を有効に防止することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100 フォーク部
120 リフト部
140 移動台車部
143 駆動輪
160 補助脚部
163 補助輪
180 先端支持機構部
184 車輪
305 荷物重量検知部
306 取得部
310 制御用プロセッサ
311 移動制御部
312 持ち上げ制御部
313 段差検知部
314 段差乗り越え制御部
315 重心位置算出部
316 転倒防止制御部

Claims (10)

  1. フォーク部と、
    前記フォーク部を上下に駆動するリフト部と、
    前記リフト部を支持し、駆動輪の駆動により走行面を移動可能な移動台車部と、
    前記移動台車部に設けられ、前記フォーク部の長手方向に沿って移動可能であり、前記移動台車部に対する位置が可変である補助輪を有する補助脚部と、
    前記フォーク部の先端側に設けられ、前記走行面に非接触の状態と前記走行面に接触する状態との切り替えが可能な先端支持機構部と、を備え
    前記補助輪は、前記長手方向で前記駆動輪より前方に移動可能な補助輪と、前記長手方向で前記駆動輪より後方に移動可能な補助輪と、を含む、
    搬装置。
  2. 前記先端支持機構部が前記走行面に非接触の状態から前記走行面に接触する状態に切り替わることに連動して、前記リフト部が前記フォーク部を上昇させる、請求項1に記載の運搬装置。
  3. 前記先端支持機構部の前記走行面に接触する位置に車輪が設けられている、請求項1または2に記載の運搬装置。
  4. 前記補助脚部は、前記フォーク部により荷物が持ち上げられ、前記先端支持機構部が前記走行面に接触した状態のときに、前記補助輪が前記走行面に接触する位置を、前記荷物の下方から離間した位置から前記荷物の下方の位置へと変化させる、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の運搬装置。
  5. 前記走行面に段差がある場合、前記先端支持機構部が前記走行面に接触して、前記補助脚部の前記補助輪を前記走行面から浮かせる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の運搬装置。
  6. 前記フォーク部または前記フォーク部が支える荷物を荷台に接触させた状態で前記リフト部が前記フォーク部を下方に駆動することにより、前記移動台車部を前記走行面から離す、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の運搬装置。
  7. 前記補助脚部は、前記補助輪の回転を止めるブレーキ機構を有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の運搬装置。
  8. 前記フォーク部の前方の状況を示す前方情報を取得する取得部と、
    前記前方情報に基づいて、前記移動台車部の移動を制御する移動制御部と、をさらに備える請求項1乃至7のいずれか一項に記載の運搬装置。
  9. 前記前方情報に基づいて、前記走行面の段差を検知する段差検知部と、
    前記移動台車部が前記段差を乗り越えるように、前記先端支持機構部および前記補助脚部の動作を制御する段差乗り越え制御部と、をさらに備える請求項8に記載の運搬装置。
  10. 前記フォーク部が支える荷物の重量を検知する荷物重量検知部と、
    前記荷物の重量に基づいて、前記荷物を搬送する運搬装置の重心位置を算出する重心位置算出部と、
    前記重心位置と設定された前記移動台車部の移動加減速度とに基づいて、運搬装置が前記荷物を搬送する際に転倒するか否かを判定し、転倒すると判定した場合に、前記走行面に非接触の状態の前記先端支持機構部を前記走行面に接触させる、または、前記補助輪が前記駆動輪の後方で前記走行面に接触するように前記補助脚部を移動させる、または、前記移動加減速度を低下させる転倒防止制御部と、をさらに備える請求項1乃至9のいずれか一項に記載の運搬装置。
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