JPH09248199A - クレアチンキナーゼ活性測定用試薬 - Google Patents

クレアチンキナーゼ活性測定用試薬

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JPH09248199A
JPH09248199A JP5737396A JP5737396A JPH09248199A JP H09248199 A JPH09248199 A JP H09248199A JP 5737396 A JP5737396 A JP 5737396A JP 5737396 A JP5737396 A JP 5737396A JP H09248199 A JPH09248199 A JP H09248199A
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JP
Japan
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reagent
creatine kinase
adp
kinase activity
measuring
Prior art date
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Application number
JP5737396A
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English (en)
Inventor
Masahiro Sekiguchi
政博 関口
Kenji Hosoi
健二 細井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiichi Pure Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Pure Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 次の反応式(1) 【化1】 (式中、CKはクレアチンキナーゼ、ADPはアデノシ
ン二リン酸、ATPはアデノシン三リン酸を示す)に基
づいてクレアチンキナーゼ活性を測定するための、クレ
アチンリン酸、ADP、チオール化合物及びマグネシウ
ム塩類を含有する測定試薬において、安定化剤として二
酸化イオウ誘導体を添加したことを特徴とするクレアチ
ンキナーゼ活性測定用試薬。 【効果】 本発明のクレアチンキナーゼ活性測定用試薬
は、溶液状態でも安定で、長期間にわたり測定値の低下
を防ぐことが出来るので一度に大量の試薬を調製して、
保存することが可能となり、緊急調査への対応を容易に
できるとともに、測定値の信頼性を向上させることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクレアチンキナーゼ
活性測定用試薬、更に詳しくは、クレアチンキナーゼ
(CK)の賦活剤としてのチオール化合物を含有するク
レアチンキナーゼ活性測定用試薬において、その安定性
を向上せしめたクレアチンキナーゼ活性測定用試薬に関
する。
【0002】
【従来の技術】CKは次の反応を触媒する酵素であり、
この反応は可逆的である。
【0003】
【化2】
【0004】(式中、ATPはアデノシン三リン酸、A
DPはアデノシン二リン酸を示す) CKは骨格筋や心筋に多く存在し、生体液中のCK活性
を測定することは、筋疾患、心筋梗塞等を診断する上
で、臨床的に意義が高いものである。
【0005】CK活性測定方法としては、従来より正、
逆反応に関与するクレアチン(C)、ATP、クレアチ
ンリン酸(CP)、ADPのいずれかを測定する種々の
方法が提案されている。
【0006】正反応の活性を測定する方法としては、
(イ)CPを加水分解し、無機リンを測定する方法、
(ロ)ADPをピルビン酸キナーゼ(PK)と乳酸脱水
素酵素を共役させ、還元型βニコチンアミドアデニンジ
ヌクレオチド(NADH)の吸収減少を測定する方法、
(ハ)ADPをPKでピルビン酸へ導き、2,4−ジニ
トロフェニルヒドラジンを反応させ、生成したヒドラゾ
ンを測定する方法などがある。
【0007】また、逆反応の活性を測定する方法として
は、(a)生成したCを比色法や蛍光法で測定する方
法、(b)生成したATPをヘキソキナーゼ(HK)と
グルコース−6−リン酸脱水素酵素(G6PDH)を用
いて測定する方法、(c)ルシフェラーゼを用い、蛍光
法で測定する方法、(d)ホスホグリセリン酸キナーゼ
とグリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素を用いて
測定する方法などがあるが、その中でも、生成したAT
Pを次の(2)及び(3)で示される反応によって測定
する方法が主流となっている。
【0008】
【化3】
【0009】(式中、G−6−Pはグルコース−6−リ
ン酸、NAD(P)はβ−ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチド(リン酸)、NAD(P)Hは還元型β−ニ
コチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸)を示
す)
【0010】しかるところ、CKは不安定で、保存中
に、温度依存性の不可逆的失活、活性中心のSH基がブ
ロックされる可逆的失活が起こるため、測定値の臨床評
価において問題となる。そのため、一般に、CK活性測
定試薬には、賦活剤として、システイン、N−アセチル
システイン(NAC)、ジチオスレイトール(DT
T)、ジチオエリトール(DTE)、臭化2−アミノエ
チルイソチオウロニウム(AET)、還元型グルタチオ
ン(GSH)、メルカプトエタノール(ME)、チオグ
リセロール等のチオール化合物を添加し、予備加温後活
性化されたCK活性を測定することが行われている。こ
れらのチオール化合物の中でも、NACが好ましいとさ
れ、日本臨床化学会(JSCC)が推奨するヒト血清中
酵素活性の勧告法−クレアチンキナーゼにおいても、チ
オール化合物としてNACが使用されているが、その酸
化物は、CK活性を逆に阻害することが知られている。
【0011】チオール基は、酸化剤により酸化を受ける
のはもちろん、空気中の酸素によっても酸化されるもの
で、この分子状酸素によるチオールの酸化速度は、微量
の金属イオンにより非常に加速される。従って、Sandif
ort は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)の添加
が、内因性の多価カチオン(Ca2+,Fe3+,Cu2+
ど)によるCK活性の阻害の回避及びチオール化合物の
安定化に寄与することを報告している。
【0012】しかしながら、EDTAの添加によっても
チオール化合物の安定化は充分でなく、特公平5−34
960号では、NACとEDTAを含む試薬群とマグネ
シウム塩類を含む試薬群とに分けて調製してNACの安
定化を図っている。しかし、この方法は、第二試薬添加
前に検体盲検測定を行うDouble Kinetic法(日本臨床検
査自動化学会会誌 第16巻 第1号 P69〜71参
照)の際には不都合であり、より効果的な安定化方法の
開発が望まれていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、チ
オール化合物とマグネシウム塩類の共存下においても、
長期間安定なクレアチンキナーゼ活性測定用試薬を提供
せんとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような実情におい
て、本発明者は、斯かる課題を解決せんと、鋭意研究を
行った結果、CK活性測定用試薬中に二酸化イオウ誘導
体を添加すれば、チオール化合物とマグネシウム塩類の
共存下においても、CK活性測定用試薬を長期間安定に
保持することができることを見出し、本発明を完成し
た。
【0015】すなわち、本発明は、次の反応式(1)
【0016】
【化4】
【0017】(式中、CK、ADP及びATPは前記と
同じものを示す)に基づいてクレアチンキナーゼ活性を
測定するための、クレアチンリン酸、ADP、チオール
化合物及びマグネシウム塩類を含有する測定試薬におい
て、安定化剤として二酸化イオウ誘導体を添加したこと
を特徴とするクレアチンキナーゼ活性測定用試薬を提供
するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明で安定化剤としての二酸化
イオウ誘導体を添加する試薬は、少なくとも、反応式
(1)にかかわる、クレアチンリン酸、ADP、チオー
ル化合物及びマグネシウム塩類を含むものであればよ
く、その他に、反応式(2)及び(3)等にかかわる成
分を含んでいてもよい。斯かる試薬としては、公知のC
K活性測定用薬が何れも使用できる。
【0019】二酸化イオウ誘導体としては、重亜硫酸
塩、亜硫酸塩、二亜硫酸塩、チオ硫酸塩、亜二チオン酸
塩が挙げられる。塩としてはアルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩又はアンモニウム塩等が挙げられるが、その
中でもナトリウム塩が好ましい。二酸化イオウ誘導体の
添加量は、0.05〜50mM、好ましくは0.1〜30
mM、特に好ましくは0.5〜20mMである。
【0020】本発明のクレアチンキナーゼ活性測定用試
薬は、二酸化イオウ誘導体を添加する以外は、公知の方
法によって調製される。
【0021】
【実施例】次に、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に
説明する。
【0022】実施例1 NAC25.7mM、EDTA2.6mM、ADP−K2.
6mM、AMP6.4mM、P1,P5−ジ(アデノシン−
5’)ペンタリン酸3リチウム塩12.8μM、グルコ
ース20.5mM、β−NADP2.6mM、酢酸マグネシ
ウム12.8mM、HK3850U/l、G6PDH19
25U/l、各安定化剤2mM、イミダゾール128mM
(pH6.6)より成る第一試薬、及びグルコース20.
5mM、クレアチンリン酸二ナトリウム154mMより成る
第二試薬を調製した。
【0023】かくして得た調製直後の試薬、及びこれを
10℃で7カ月保存した後の試薬を用いて、市販コント
ロール血清デシジョン2及びデシジョン3(何れもベッ
クマン社製)のCK活性を測定した。CK活性の測定
は、上記各試薬を用い、日立7150形自動分析装置に
て340nmの吸光度変化より求めることにより行った
(試料:第一試薬:第二試薬=10:300:75μ
l)。その結果を表1に示す。尚数値は、調製直後の試
薬の測定値を100%としたときの相対%で示した。表
1から明らかなように、比較例1では測定値の低下が認
められたのに対し、実施例1のものでは殆んど測定値の
低下は認められなかった。
【0024】
【表1】
【0025】実施例2 測定試薬は実施例1と同様に調製し、安定化剤として二
亜硫酸ナトリウム2mMを用いた。測定試料は、市販の兎
・筋肉由来CKを約2000U/lとなるよう調製し、
−80℃で凍結保存したものを、使用時に、精製水で5
段階に希釈し用いた。比較例2は、二亜硫酸ナトリウム
を含まない以外は、すべて実施例2と同様とした。その
結果を表2に示す。表2より、比較例2では7カ月後に
感度の低下が認められるのに対し、実施例2では感度の
低下は殆んど認められず、二亜硫酸ナトリウムによる試
薬安定化効果が大きいことがわかる。
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明のクレアチンキナーゼ活性測定用
試薬は、溶液状態でも安定で、長期間にわたり測定値の
低下を防ぐことが出来るので一度に大量の試薬を調製し
て、保存することが可能となり、緊急検査への対応を容
易にできるとともに、測定値の信頼性を向上させること
ができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の反応式(1) 【化1】 (式中、CKはクレアチンキナーゼ、ADPはアデノシ
    ン二リン酸、ATPはアデノシン三リン酸を示す)に基
    づいてクレアチンキナーゼ活性を測定するための、クレ
    アチンリン酸、ADP、チオール化合物及びマグネシウ
    ム塩類を含有する測定試薬において、安定化剤として二
    酸化イオウ誘導体を添加したことを特徴とするクレアチ
    ンキナーゼ活性測定用試薬。
JP5737396A 1996-03-14 1996-03-14 クレアチンキナーゼ活性測定用試薬 Pending JPH09248199A (ja)

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