JP3538525B2 - 安定なクレアチンキナーゼ活性測定用液状試薬 - Google Patents
安定なクレアチンキナーゼ活性測定用液状試薬Info
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Description
ゼ(CK)活性測定用の安定な液状試薬を提供するもの
である。
どの組織に分布する酵素であり、これらの臓器における
障害や壊死に伴って血清中のCK量は増減する。例え
ば、血清中のCK活性は、進行性筋ジストロフィー症、
多発性筋炎、心筋梗塞、甲状腺機能低下症などにおいて
上昇し、甲状腺機能亢進症において低下することから、
重要な臨床検査項目の1つである。従来よりCK活性の
測定法としては種々の方法が報告されているが、ドイツ
臨床化学会、スカンジナビア臨床化学会、フランス臨床
生物学会、国際臨床化学連合および日本臨床化学会等が
定めている方法は、次のとおりである。まず、基質であ
るクレアチンリン酸とADPに対して血清中のCKが作
用してクレアチンとATPが生成され、次いで、該AT
Pがグルコースの存在下にヘキソキナーゼ(EC2.
7.1.1)あるいはグルコキナーゼ(EC2.7.
1.2)等の共役酵素の酵素反応によってグルコース−
6−リン酸に変換され、該グルコース−6−リン酸が補
酵素ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(N
ADP)あるいはニコチンアミドアデニンジヌクレオチ
ド(NAD)と共にグルコース−6−リン酸デヒドロゲ
ナーゼ(EC1.1.1.49)の共役酵素の酵素反応
によって還元型NADP(NADPH)あるいは還元型
NAD(NADH)と6−ホスホグルコン酸に変換され
る。このNADPHあるいはNADHの生成速度を分光
学的に測定することによりCK活性を求める方法であ
り、測定法としては、原理的に最も優れ、感度、再現性
も良いこと、および多数検体処理が可能であることから
好ましい方法である。
性化剤としてチオール化合物を添加することが必須要件
であることはよく知られた事実であり、これまでCK活
性化剤としてN−アセチルシステイン、システイン、2
−メルカプトエタノール、2−メルカプトエチルアミ
ン、還元型グルタチオン、ジチオトレイトール、ジチオ
エリトリトール、臭化2−アミノエチルイソチオウロニ
ウム、チオグリコール酸、チオグリセロールなどが用い
られている。しかしながら、従来のCK活性測定試薬
は、特開昭59−198999の第5欄12〜15行に
「CKの活性測定にシステイン、N−アセチルシステイ
ン、グルタチオン、メルカプトエタノール等のSH化合
物を不可欠とするものであるが、これらの物質の水溶液
は酸化されやすくSH基は速やかに消失し、それに伴っ
てCK活性の測定値は低下するものであった。」と記載
されているように、溶液状態では室温保存安定性が乏し
く、そのため凍結乾燥品として保存し、用時溶解液で液
状化して用いるのが一般的であるが、その場合でも液状
化してからの試薬の室温(18〜35℃)での安定性は
長くとも2日間程度であり、溶液状態での安定性は必ず
しも十分ではなかった。
く、調製のミスもなく、緊急検査時において迅速に対応
できる長期安定なCK活性測定用液状試薬が望まれてい
る。最近公開された特開平8−242893号公報に
は、CK活性化剤(SH化合物)であるチオグリセロー
ル、2−メルカプトエタノール、2−メルカプトエタン
スルホン酸またはその塩から選ばれたSH化合物の1つ
を試薬に配合することにより、液状試薬を安定に保存し
うることが記載されているが(20℃、1カ月保存で安
定)、本発明者らの検討によれば、この方法においても
37℃で1カ月保存した場合、充分な安定化が得られな
い。また、CK活性測定用第二試薬のクレアチンリン酸
を安定化を図る方法として、pH7.5〜10の弱アル
カリ液にする方法(特公平5−17838号公報を参
照)、無機リン酸塩水溶液にする方法(特開昭59−1
98999号公報を参照)などが開示されているが、本
発明者らの検討によれば、この方法においても37℃で
1カ月保存した場合、充分な安定化が得られない。本発
明者らは上記問題に鑑み鋭意検討を進めた結果、CK活
性測定用試薬に対する優れた安定化剤を見出し、該安定
化剤を配合することにより液状で長期保存において安定
な本発明CK活性測定用試薬を完成させるに至った。
存において安定なCK活性測定用試薬を提供することを
目的とする。
用液状試薬に、安定化剤として、2−メルカプトエチル
アミン、システイン、還元型グルタチオン、シスタミ
ン、シスチンまたはその塩類からなる群より選ばれる少
なくとも1つの化合物を配合した安定なCK活性測定用
液状試薬を提供する。また本発明は、CK活性測定用液
状試薬に、CK活性化剤として、N−アセチルシステイ
ン、システイン、2−メルカプトエタノール、2−メル
カプトエチルアミン、還元型グルタチオン、ジチオトレ
イトール、ジチオエリトリトール、臭化2−アミノエチ
ルイソチオウロニウム、チオグリコール酸およびチオグ
リセロールまたはこれらの塩の中から選ばれる少なくと
も1つの化合物を配合し、ならびに安定化剤として、2
−メルカプトエチルアミン、システイン、還元型グルタ
チオン、シスタミン、シスチンまたはその塩類からなる
群より選ばれる少なくとも1つの化合物を配合したこと
を特徴とする安定なCK活性測定用液状試薬を提供す
る。
は、通常、第一試薬と第二試薬とからなる。第一試薬は
ADP、グルコース、NADPまたはNAD、およびヘ
キソキナーゼまたはグルコキナーゼ、さらにグルコース
−6−リン酸デヒドロゲナーゼ等の共役酵素を主成分と
して含有する緩衝液からなり、これに賦活剤、キレート
剤、防腐剤等の添加剤が適宜配合される。第二試薬はク
レアチンリン酸を主成分とし、これに賦活剤、キレート
剤、防腐剤等の添加剤を適宜配合した水溶液である。本
発明で用いる上記安定化剤は通常第一試薬に配合し、ま
たこの第一試薬には、さらに上記CK活性化剤を配合す
るのが好ましい。なお、これら安定化剤とCK活性化剤
としては一部同一化合物が両方に分類されており、その
場合は該化合物を単独で配合してもよい。例えば、2−
メルカプトエチルアミン、システインまたは還元型グル
タチオンを単独で配合すれば液状試薬の安定化とCK活
性化の両機能が達成される。本発明の安定化剤の使用濃
度は、安定化が得られる濃度以上の濃度であれば特に限
定されるものではない。CK活性測定用液状第一試薬中
に、本発明の安定化剤を、例えば、濃度0.5mM以
上、好ましくは1〜100mMとなるように添加すれば
よい。本発明における第一試薬の主成分および添加剤は
pH5.5〜7.4の緩衝液に溶解して使用するが、使
用しうる緩衝液としては、例えば、イミダゾール−酢
酸、ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス−(ヒ
ドロキシメチル)メタン−酢酸、トリス−酢酸、トリエ
タノールアミン−酢酸などの通常使用される緩衝液が挙
げられる。第二試薬は、その主成分および添加剤をpH
10〜12の水溶液、例えば、NaOH水溶液、KOH
水溶液に溶解して調製されるが、必要に応じてpH10
〜12の緩衝液に溶解してもよい。
あるヘキソキナーゼ(以下、HKと略記する)として
は、その由来は特に限定されるものではなく、例えば、
微生物由来(ベーカーズイースト、バチルス属等)のも
のや動物由来のものを使用することができる。また、H
Kよりもグルコースに対して基質特異性が高いグルコキ
ナーゼ(以下、GKと略記する)も使用することがで
き、その由来は特に限定されるものではなく、微生物由
来のものや動物由来のものを使用することができる。他
の共役酵素であるグルコース−6−リン酸デヒドロゲナ
ーゼ(G6PDH)においても、その由来は特に限定さ
れるものではなく、微生物由来(ロイコノストックメセ
ンテロイテス、ベーカーズイースト等)のものや動物由
来のものを使用することができる。本発明の第一試薬お
よび第二試薬には、エチレンジアミン四酢酸(以下、E
DTAと略記する)、グリコールエーテルジアミン四酢
酸(以下、GEDTAと略記する)、エチレンジアミン
二酢酸(以下、EDDAと略記する)、ヒドロキシエチ
レンジアミン三酢酸(以下、EDTA-OHと略記す
る)、ビスヒドロキシベンジルエチレンジアミン二酢酸
(以下、HBEDと略記する)、ジアミノプロパン四酢
酸(以下、メチル-EDTAと略記する)、トリエチレ
ンテトラミン六酢酸(以下、TTHAと略記する)、ジ
アミノプロパノール四酢酸(以下、DPTA-OHと略
記する)、およびジエチレントリアミン五酢酸(以下、
DTPAと略記する)等およびこれらの塩から選ばれる
少なくとも1種類のキレート剤を配合することができ
る。本発明の第一試薬には、賦活剤として、酢酸マグネ
シウム、硫酸マグネシウムおよび塩化マグネシウムから
選ばれる少なくとも1種類のマグネシウム塩を配合する
ことができる。また、防腐剤として、例えば、アジ化ナ
トリウムなどを配合することができる。本発明の試薬に
は、さらにCK活性測定に正誤差を与えるアデニル酸キ
ナーゼ(以下、AKと略記する)を抑えるためのAK阻
害剤として、アデノシン一リン酸(以下、AMPと略記
する)、ジアデノシンペンタホスフェート(以下、AP
5Aと略記する)等が配合される。これらは通常第一試
薬に配合される。
各成分の反応液中の濃度は次の範囲のものが好ましい。
例えば、HK(またはGK)は0.1〜40 U/m
L、G6PDHは0.1〜40U/mL、クレアチンリ
ン酸(以下、CPと略記する)は2〜70mM、ADP
は0.1〜20mM、NADまたはNADPは0.05
〜20mM、グルコースは1〜200mM、CK活性化
剤は1〜100mM、マグネシウム塩類は0.5〜30
mM、AMPは0.2〜20mM、AP5Aは1〜10
0μM、キレート剤は0.1〜20mM、アジ化ナトリ
ウムは0.5〜50mMの範囲から適宣選択される。次
に実施例および比較例をあげて本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものでは
ない。
ハイム社製)3.5U/mL、ロイコノストックメセン
テロイテスG6PDH(ベーリンガー・マンハイム社
製)1.6U/mL、ADP2.5mM、NADP2.
5mM、グルコース25mM、ジチオトレイトール[C
K活性化剤]25mM、酢酸マグネシウム12.5m
M、AMP6.25mM、AP5A12.5μM、アジ
化ナトリウム5mM、EDTA2.5mMに、さらに安
定化剤として2−メルカプトエチルアミン(以下、ME
Aと略記する)をそれぞれ0、0.1、0.5、1、5、
10、50および100mM添加した128mMイミダ
ゾール−酢酸緩衝液(pH6.4)を37℃で21日間
間保存したものを第一試薬とした。 (第二試薬)CP155mM、アジ化ナトリウム5m
M、EDTA2.5mMに水酸化ナトリウムでpH11
に調整したものを第二試薬とした。 (CK活性測定)市販の管理血清8μLに第一試薬32
0μLを加え、37℃に5分間予備加温を行なった後、
第二試薬80μLを添加後2分から5分間における生成
するNADPHの340nmでの1分間当たりの吸光度
変化より検体中のCK活性値を求めた。その結果を表1
に示す。表中のCK残存率(%)とは、調製直後の第一
試薬を用いて測定したCK活性値の平均値を100%と
した場合の測定時のCK活性の相対値を示す。
アミン無添加の試薬では、37℃、21日間保存後、用
時調製したものに対するCK残存率は4.5%に低下し
たが、2−メルカプトエチルアミン1mM添加したもの
では、24.6%、5mM以上添加したものでは、90
%以上のCK残存率が得られた。
mMを用い、安定化剤としてL−システイン(0〜50
mM)を使用する以外は実施例1と同様に調製し、37
℃で21日間保存したものを第一試薬とした。 (第二試薬)実施例1と同様に調製したものを第二試薬
とした。 (CK活性測定)実施例1と同様に測定した。結果を表
2に示す。
の試薬では、37℃、21日間保存後、用時調製したも
のに対するCK残存率は16%に低下したが、L−シス
テイン1mM添加したものでは43%、5mM以上添加
したものでは80%以上のCK残存率が得られた。
ン、チオグリセロールまたはジチオトレイトールのいず
れか1つ(25mM)を用い、安定化剤として2−メルカ
プトエチルアミン、シスタミン、L−システイン、シス
チンまたは還元型グルタチオンのいずれか1つ(25m
M)を用いる以外は実施例1と同様に調製し、37℃で
21日間保存したものを第一試薬とした。なお、比較例
として本発明の安定化剤の代わりに類似化合物であるシ
ステイン酸またはタウリンを用いたものも調製した。 (第二試薬)実施例1と同様に調製したものを第二試薬
とした。 (CK活性測定)実施例1と同様に測定した。結果を表
3〜5に示す
−メルカプトエチルアミン、シスタミン、L−システイ
ン、シスチンおよび還元型グルタチオンのいずれかを添
加したものは安定化剤の無添加のものに比べて高いCK
残存率を示し、優れた安定化効果が得られた。また比較
例でのシステイン酸またはタウリンを用いた場合には、
所望の安定化効果が充分には達成されなかった。
セチルシステイン(表中、NAC;以下括弧内同様)、
還元型グルタチオン(GSH)、L−システイン、チオ
グリセロール、臭化2−アミノエチルイソチオウロニウ
ム臭化水素塩(AET)、チオグリコール酸、ジチオト
レイトール(DTT)またはジチオエリトリトール(D
TE)のいずれか1つ(25mM)を用い、安定化剤とし
て2−メルカプトエチルアミン(MEA)(10mM)
を用いる以外は実施例1と同様に調製し、37℃で28
日間保存したものを第一試薬とした。 (第二試薬)実施例1と同様に調製したものを第二試薬
とした。 (CK活性測定)実施例1と同様に測定した。なお、比
較例としてMEA無添加の場合も同時に試験した。それ
らの結果を表6に示す。
エチルアミンを添加した場合にはいずれのCK活性化剤
についてもそれらの添加によりCK残存率はより改善さ
れた。安定化剤無添加の場合には、本発明のCK安定化
剤でもある還元型グルタチオンおよびL−システインを
添加した場合のみCK残存率は改善されたが、他のCK
活性化剤を添加しても安定化効果が認められなかった。
5mM)および安定化剤としてL−システイン(10m
M)を使用した以外は実施例1と同様に調製したものを
第一試薬とした。 (第二試薬)pHを6.6〜12に調整した以外は実施
例1と同様に調製し、37℃で35日間保存したものを
第二試薬とした。 (CK活性測定)実施例1と同様に測定した。結果を表
7に示す。
整したものはCK残存率がそれぞれ13.5%および8
9.1%となり、安定性が劣ったが、pH10以上に調
整したものは95%以上ものCK残存率が得られた。
0mM)および安定化剤としてL−システイン(10m
M)を使用した以外は実施例1と同様に調製し、37℃
で31日間保存したものを第一試薬とした。 (第二試薬)実施例1と同様に調製し、37℃で31日
間保存したものを第二試薬とした。 (CK活性測定)実施例1と同様に測定した。
ステイン(50mM)を使用した以外は実施例1と同様
に調製し、37℃で31日間保存したものを第一試薬と
した。 (第二試薬)実施例1と同様に調製し、37℃で31日
間保存したものを第二試薬とした。 (CK活性測定)実施例1と同様に測定した。
した。 (第一試薬)128mMイミダゾール−酢酸緩衝液(p
H6.7)にチオグリセロール100mM、ADP2.
6mM、HK(オリエンタル酵母社製)3.9U/m
L、G6PDH(オリエンタル酵母社製)8.0U/m
L、NADP2.6mM、グルコース21mM、酢酸マ
グネシウム10mM、AMP6.5mM、AP5A13
μM、アジ化ナトリウム0.1%、EDTA−2Na2
mMとなるように溶解した後、水酸化ナトリウムでpH
6.7に調整し、37℃で31日間保存したものを第
一試薬とした。 (第二試薬)10mMビシン(Bicine)−水酸化
ナトリウム緩衝液(pH8.5)にCP155mM、グ
ルコース21mM、酢酸マグネシウム10mM、アジ化
ナトリウム0.1%、EDTA−2Na2mMとなるよ
うに溶解した後、水酸化ナトリウムでpH9.0に調整
し、37℃で31日間保存したものを第二試薬とした。 (CK活性測定)市販の管理血清8μLに第一試薬32
0μLを加え、37℃に5分間予備加温を行なった後、
第二試薬80μLを添加後2分から5分間における生成
するNADPHの340nmでの1分間当たりの吸光度
変化より検体中のCK活性値を求め、実施例1の場合と
同様に、調製直後の第一試薬のCK活性値(100%)
との相対値として残存率を算出した。
した。 (第一試薬)イースト由来のHK(ベーリンガー・マン
ハイム社製)3.5U/mL、ロイコノストックメセン
テロイテスG6PDH(ベーリンガー・マンハイム社
製)1.6U/mL、ADP2.5mM、NADP2.
5mM、グルコース25mM、N−アセチルシステイン
18.25mM、チオグリセロール6.25mM、酢酸
マグネシウム12.5mM、AMP6.25mM、AP
5A12.5μM、アジ化ナトリウム0.1%、EDT
A2.5mMを添加した128mMイミダゾール−酢酸
緩衝液(pH6.4)を37℃で31日間保存したもの
を第一試薬とした。 (第二試薬)CP155mM、アジ化ナトリウム0.1
%、EDTA2.5mMに水酸化ナトリウムでpH11
に調整し、37℃で31日間保存したものを第二試薬と
した。 (CK活性測定)市販の管理血清8μLに第一試薬32
0μLを加え、37℃に5分間予備加温を行なった後、
第二試薬80μLを添加後2分から5分間における生成
するNADPHの340nmでの1分間当たりの吸光度
変化より検体中のCK活性値を求め、上記比較例1の場
合と同様にして残存率を算出した。前記実施例6、実施
例7、比較例1および比較例2における測定結果を表8
に示す。なお、いずれの実施例および比較例において
も、3種の試料をそれぞれ試験に供した。
100mMを使用)、比較例2(N−アセチルシステイ
ン(NAC);18.25mM、チオグリセリン;6.
25mMを使用)においては、37℃に31日間保存し
た試薬では、用時調製したものに対するCK残存率はい
ずれも4%以下に低下していたが、本発明のCK活性測
定用液状試薬においては、37℃にて31日間保存した
後もCK残存率はいずれも約90%以上であった。
℃で21日間保存したものを第一試薬とした。 (第二試薬)実施例1と同様に調製し、7℃および37
℃で21日間保存したものを第二試薬とした。 (CK活性測定)実施例1と同様に測定した。
間;9ヶ月)を7℃および37℃で21日間保存したも
のを使用した。 (CK活性測定)市販の管理血清8μLに第一試薬32
0μLを加え、37℃に5分間予備加温を行なった後、
第二試薬80μLを添加後2分から5分間における生成
するNADPHの340nmでの1分間当たりの吸光度
変化より検体中のCK活性値を求めた。前記実施例8お
よび比較例3のいずれも2種の試料を各々試験した。そ
れらの結果を表9に示す。表中の残存率(%)は7℃で
保存した測定試薬を用いて測定したCK活性値の平均値
を100%とした場合の37℃保存品のCK活性相対値
を示す。
21日間保存した試薬では、7℃で21日間保存したも
のに対するCK残存率が90%以下に低下していたが、
本発明のCK活性測定用液状試薬においては、37℃に
21日間保存した後もCK残存率は97%以上であっ
た。
間安定に保存することができ、例えば、37℃などの苛
酷条件下で21日間保存した場合においても試薬の性能
が劣化することなく使用可能である。
Claims (4)
- 【請求項1】 クレアチンキナーゼ(CK)活性測定用
液状試薬に、安定化剤として、2−メルカプトエチルア
ミン、システイン、シスタミン、シスチンまたはその塩
類からなる群より選ばれる少なくとも1種とCK活性化
剤として、ジチオトレイトール、ジチオエリトリトール
およびチオグリセロールまたはこれらの塩の中から選ば
れる少なくとも1種を配合したことを特徴とする安定な
CK活性測定用液状試薬。 - 【請求項2】 CK活性測定用液状試薬が第一試薬と第
二試薬とからなるキット形態であって、第一試薬がアデ
ノシン二リン酸(ADP)、グルコース、ニコチンアミ
ドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP)またはニ
コチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)および
共役酵素を主成分として含有する緩衝液からなり、第二
試薬がクレアチンリン酸含有液からなり、該第一試薬に
2−メルカプトエチルアミン、システイン、シスタミ
ン、シスチンまたはその塩類からなる群から選ばれる少
なくとも1種の安定化剤とジチオトレイトール、ジチオ
エリトリトールおよびチオグリセロールまたはこれらの
塩の中から選ばれる少なくとも1種のCK活性化剤を配
合したことを特徴とする請求項1に記載の試薬。 - 【請求項3】 第二試薬のpHが10〜12の範囲であ
る請求項2に記載の試薬。 - 【請求項4】 第一試薬に、エチレンジアミン四酢酸、
グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミン
二酢酸、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸、ビスヒド
ロキシベンジルエチレンジアミン二酢酸、ジアミノプロ
パン四酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ジアミノ
プロパノール四酢酸およびジエチレントリアミン五酢酸
またはこれらの塩の中から選ばれる少なくとも1種のキ
レート剤をさらに配合したことを特徴とする請求項2に
記載の試薬。
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