JP2001204493A - 測定試薬および測定方法 - Google Patents

測定試薬および測定方法

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JP2001204493A JP2000059590A JP2000059590A JP2001204493A JP 2001204493 A JP2001204493 A JP 2001204493A JP 2000059590 A JP2000059590 A JP 2000059590A JP 2000059590 A JP2000059590 A JP 2000059590A JP 2001204493 A JP2001204493 A JP 2001204493A
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acid
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Masaru Tsukamoto
賢 塚本
Moichi Yamamoto
茂一 山本
Tamotsu Aida
保 合田
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KAINOSU KK
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KAINOSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】酵素および共役酵素の関与する反応系を利用し
て試料中に存在する測定物質を定量するとき、試薬のブ
ランク反応を有効に軽減することができ、従って、測定
値の正確さ・信頼性をより高めることができる測定試
薬、並びに、この試薬を用いた測定方法を提供する。 【解決手段】基質を含む試薬1と、酵素を含む試薬2よ
り構成され、上記の反応系を利用する定量用の測定試薬
において、共役酵素および補酵素(NAD)を試薬1に
含有させてなる。好ましくは、試薬1をpH3.0〜
6.5の酸性に調節するか、マグネシウムイオンを好適
には1〜16mmol/Lの濃度で試薬1に共存させる
か、またはカルボン酸もしくはその塩、好適には酢酸、
シュウ酸、マロン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、
クエン酸もしくはこれらの塩を好適には4〜60mmo
l/Lの濃度で試薬1に添加することにより、試薬1中
に生成しうるNADHが消去されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、臨床検査の分野に
おいて利用される、基質を含む試薬1と酵素を含む試薬
2より構成される二試薬系の測定試薬、および、該試薬
を用いて試料中の測定すべき物質を定量する測定方法に
関する。より詳しくは、本発明は、酵素および共役酵素
を用い、これら酵素の関与する反応系を利用して試料中
に存在する測定物質を定量するところの測定試薬および
測定方法であって、試薬のブランク反応を軽減し、測定
の正確さおよび信頼度の一層の向上を図ることができる
測定試薬および測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、酵素および共役酵素を用い、これ
ら酵素の関与する反応系を利用して、試料中に存在して
いるかもしれない測定物質を定量する技術は、臨床検査
の分野においてあるいは生化学の分野などにおいて、い
ろいろと研究され、そして特許公開公報などに提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、酵素および共
役酵素を用いて試料中の測定物質を定量するとき、何ら
かの原因で共役酵素の基質が試薬中に不可避的に混在す
る場合あるいはそれが試薬中に経時的に生成する場合が
あり、それらの場合において、余剰に共存する共役酵素
の基質は最終生成物にまで変換されるので、試薬の測定
結果としてブランク値が増大し、よって測定値の正確さ
を低下せしめることになる。例えば、次の図式に示すよ
うな、酵素および共役酵素の関与する反応系をここで考
えてみる。
【化1】 この反応系は、まず酵素Eの作用により、試料中に存
在する測定物質Sと基質APとが反応して中間生成物S
PとAとが生成し、次いで共役酵素Eの作用により、
共役酵素Eの基質Aと補酵素ニコチンアミドアデニン
ジヌクレオチド(以下、NADと略することもある)と
が反応して最終生成物A’とニコチンアミドアデニンジ
ヌクレオチド還元型(以下、NADHと略することもあ
る)が生成するという二段階の酵素反応系であり、NA
DHの生成量を例えば光学的に測定することにより、試
料中の測定物質Sを定量するものである。そして、この
反応系において、仮に共役酵素Eの基質Aが当初の基
質AP中に既に混在していると、測定物質Sの存在の有
無に関係なく、酵素反応が進行して、計測対象のNAD
Hが生成することになり、従って、それだけ試薬のブラ
ンク反応値が増加する。また、とりわけ液状の測定試薬
にあっては、その保存の間に、基質APの非酵素的分解
が進行し共役酵素Eの基質Aが経時的に生成する傾向
にある。従って、たとえ測定試薬を冷蔵保存したとして
も、長期の保存の後において、試薬のブランク反応値の
著しい増加が見られることがしばしばある。測定試薬の
ブランク反応値が増加する原因は、上述の他、いろいろ
と存在するけれども、いずれの機序によるものであって
も、ブランク反応値の増大は測定試薬の性能の低下を招
く原因であり、重大な問題である。より詳しく述べる
と、臨床検体の測定においては、測定試薬のブランク反
応がまったく起きないことが理想的なことであるが、実
際の測定においては、種々の原因によりブランク反応が
進行しうる。試薬のブランク反応値がより高くなればな
るほど、測定値の正確度(精度)がより低くなる。特に
測定物質が低い濃度でしか試料中に存在せず、測定物質
の反応量がブランク反応量に比して小さいとき、測定値
の正確さは著しく悪いものになる。また、測定物質が高
い濃度で、即ち分光光度計などの測定機器の測定限界
(上限)に達する程の濃度域で存在するとき、試薬のブ
ランク反応が著しいと、ブランク反応値の上積みによっ
て、測定不能に陥ることになる。仮に測定できたとして
も、その測定値は十分に正確な値といえず、信頼性に欠
けるものになる。したがって、従来、試薬のブランク反
応に影響されずに、試料中の測定物質を正確に定量する
ことができるところの測定試薬および測定方法の開発が
求められていた。
【0004】本発明は、上述した従来の事情を考慮して
なされたものであって、その課題とするところは、酵素
および共役酵素を用い、これら酵素の関与する反応系を
利用して試料中の測定物質を定量するための二試薬系の
測定試薬であって、試薬のブランク反応を有効に軽減す
ることができ、よって測定値の正確さと高い信頼性を担
保することができるところの測定試薬を提供することに
ある。また、本発明は、酵素および共役酵素を用い、こ
れら酵素の関与する反応系を利用して試料中に存在する
測定物質を定量するとき、試薬のブランク反応を有効に
軽減することができ、従って、測定値の正確さおよび信
頼度を一層高めることができるところの測定方法を提供
することにある。本発明のその他の課題は、特許請求の
範囲を含む明細書の記載を参照することにより、理解さ
れる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の技
術的課題を解決するべく鋭意研究した結果、基質を含む
試薬1と酵素を含む試薬2より構成される測定試薬を用
い、酵素および共役酵素の関与する反応系を利用して試
料中の測定物質を定量するにあたって、共役酵素および
補酵素(NAD)を、基質を含む試薬1に添加すると、
ブランク反応の原因となる共役酵素の基質が、たとえ当
初より試薬中に混在していてもあるいは経時的に生成さ
れるとしても、実質総て消費されてNADHに変換さ
れ、測定の際のブランク反応の発生が著しく軽減される
ことを見い出した。そして、本発明者らは、さらに研究
を鋭意続けた結果、酵素および共役酵素の関与する上記
の反応系において、 i)基質を含む試薬1をpH3.0〜6.5の酸性に調
節することにより、生成しうるNADHを不安定にさせ
るか、もしくは ii)二価の金属イオンとりわけマグネシウムイオン
(Mg2+)を、基質を含む試薬1に、好ましくは1〜
16mmol/Lの濃度で、共存させることにより、生
成しうるNADHの分解を促進するか、もしくは iii)酢酸、シュウ酸、マロン酸、フマル酸、コハク
酸、リンゴ酸、クエン酸またはこれらの塩からなる群よ
り少なくとも一種選択されたカルボン酸またはその塩
を、基質を含む試薬1に、好ましくは4〜60mmol
/Lの濃度で、添加することにより、生成しうるNAD
Hの分解を促進すると、生成しうるNADHが反応系よ
り消去され、従って、試薬のブランク反応がより完全に
軽減されることを見い出し、本発明を完成した。
【0006】したがって、本発明は、より明確には、基
質を含む試薬1と、酵素を含む試薬2より構成され、該
酵素および共役酵素の関与する反応系を利用して、試料
中に存在する測定物質を定量する測定試薬において、前
記共役酵素および補酵素(代表的にはNAD)を前記試
薬1に含有させてなることを特徴とする、測定試薬に関
する。本発明のより好ましい態様は、上記の測定試薬で
あって、試薬1をpH3.0〜6.5の酸性に調節する
ことにより、該試薬1中に生成しうるNADHが消去さ
れている測定試薬に関する。また、本発明のより好まし
い態様は、上記の測定試薬であって、二価の金属イオン
好ましくはマグネシウムイオン(Mg2+)を、好まし
くは1〜16mmol/Lの濃度で試薬1に共存させる
ことにより、該試薬1中に生成しうるNADHが消去さ
れている測定試薬に関する。さらに、本発明のより好ま
しい態様は、上記の測定試薬であって、酢酸、シュウ
酸、マロン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン
酸またはこれらの塩からなる群より少なくとも一種選択
されたカルボン酸またはその塩を、好ましくは4〜60
mmol/Lの濃度で試薬1に添加することにより、該
試薬1中に生成しうるNADHが消去されている測定試
薬に関する。
【0007】また、本発明は、上述の原理(ブランク反
応の軽減効果)を利用した測定方法に関する。すなわ
ち、本発明は、基質を含む試薬1と、酵素を含む試薬2
より構成される測定試薬を用い、該酵素および共役酵素
の関与する反応系を利用して、試料中に存在する測定物
質を定量する測定方法において、前記共役酵素および補
酵素(代表的にはNAD)は前記試薬1に添加させてお
くことを特徴とする、測定方法に関する。本発明のより
好ましい態様は、上記の測定方法であって、試薬1をp
H3.0〜6.5の酸性に調節することにより、該試薬
1中に生成しうるNADHを予め消去することを特徴と
する測定方法に関する。また、本発明のより好ましい態
様は、上記の測定方法であって、二価の金属イオン好ま
しくはマグネシウムイオン(Mg2+)を、好ましくは
1〜16mmol/Lの濃度で試薬1に共存させること
により、該試薬1中に生成しうるNADHを予め消去す
ることを特徴とする測定方法に関する。さらに、本発明
のより好ましい態様は、上記の測定方法であって、酢
酸、シュウ酸、マロン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ
酸、クエン酸またはこれらの塩からなる群より少なくと
も一種選択されたカルボン酸またはその塩を、好ましく
は4〜60mmol/Lの濃度で試薬1に添加すること
により、該試薬1中に生成しうるNADHを予め消去す
ることを特徴とする測定方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、酵素および共役酵素の
関与する反応系全般に適用されうる。その代表的な例と
して、以下の図式に示す尿素窒素の定量のための反応系
を取り上げて、本発明を説明する。
【化2】 この反応系は、まず、酵素ウレアアミドリアーゼ(UR
L)の作用により、試料中の尿素が基質アデノシン5’
−三リン酸(ATP)と反応して、アンモニアと二酸化
炭素に分解され、同時にATPはアデノシン5’−二リ
ン酸(ADP)に変換され、続いて、共役酵素ヘキソキ
ナーゼ(HK)の作用により、変換されたADPとグル
コースとが反応して、グルコース6リン酸(G6P)と
アデニル酸(AMP)を得、さらに、共役酵素グルコー
ス6リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PDH)の作用によ
り、生じたグルコース6リン酸(G6P)と補酵素(N
AD)とが反応して、グルコノラクトン6リン酸とNA
DHとを生成するという三段階の酵素反応系であり、従
って、生成したNADHの生成量を光学的に、例えば波
長340nmにおける吸光度の増加量の計測により測定
することにより、試料中の測定物質(尿素窒素)を定量
することができる。
【0009】尿素窒素の定量用試薬は、一般に、基質ア
デノシン5’−三リン酸(ATP)を含む試薬1と、酵
素ウレアアミドリアーゼ(URL)を含む試薬2より構
成されるが、本発明に従う測定試薬にあっては、共役酵
素ヘキソキナーゼ(HK)とグルコース6リン酸デヒド
ロゲナーゼ(G6PDH)、および補酵素(NAD)が
ともに、試薬1に含有されている。そして、本発明に従
う測定試薬は、さらに、基質を含む試薬1がpH3.0
〜6.5の酸性に調節されているか(酸性調節)、もし
くは二価の金属イオン就中マグネシウムイオン(Mg
2+)が試薬1に適当な濃度で共存しているか(金属イ
オン共存)、もしくは酢酸、シュウ酸、マロン酸、フマ
ル酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸またはこれらの塩
からなる群より少なくとも一種選択されたカルボン酸ま
たはその塩が試薬1に適当な濃度で添加されている(カ
ルボン酸添加)。したがって、基質アデノシン5’−三
リン酸(ATP)を含む試薬1に、共役酵素(HK)の
基質(ADP)が不可避的に混在する場合、その試薬を
用いて尿素窒素の測定を行なうと、混在するADPに由
来する酵素反応も進行し、計測対象のNADHが余剰に
生成し、結果として、試薬のブランク反応値が増大する
ことにある。これに対して、本発明の測定試薬において
は、たとえ共役酵素の基質ADPが当初より試薬1に混
在していても、共役酵素HKおよびG6PDH並びに補
酵素NADが試薬1に含有されているので、尿素窒素の
測定以前に、上述の酵素反応が進行し、混在ADPに由
来する分の生成物NADHが既に試薬1中に生成され、
さらに試薬1には上記の酸性調節、金属イオン共存また
はカルボン酸添加の処理が為されることにより、混在A
DPに由来する分のNADHは試薬1より消去される。
従って、本発明の測定試薬および測定方法にあっては、
試薬のブランク反応値が著しく軽減され、測定値の正確
さおよび信頼性が担保される。また、基質のATPは水
溶液中で非酵素的に加水分解され易いため、ATPを含
む試薬を液状の形態で保存した場合、加水分解によって
リン酸が遊離し、同時にADPが試薬中に生じる。然し
ながら、測定試薬が液状の試薬であって、その保存の間
に、基質ATPの非酵素的分解により共役酵素の基質A
DPが経時的に生成する傾向にあるときも、酵素反応系
の作用に関して上記と同様の原理が成り立つ。すなわ
ち、本発明の測定試薬は、共役酵素HKおよびG6PD
H並びに補酵素NADを、基質ATPを含む試薬1に含
ませるものであるので、液状試薬化によってADPが分
解生成しても、NADHにまで変換され、さらに試薬1
に対する上記の酸性調節、金属イオン共存またはカルボ
ン酸添加により、NADHは試薬より消去される。従っ
て、本発明の測定試薬および測定方法にあっては、試薬
のブランク反応が有効に軽減され、よって、測定値の正
確さおよび信頼性が一層高まる。
【0010】上述した本発明に従う尿素窒素の定量用試
薬は、代表的には、基質ATPの他、グルコース、共役
酵素HKおよびG6PDH、補酵素NAD、および緩衝
液などよりなる試薬1と、酵素URLおよび緩衝液など
よりなる試薬2とから構成される。試薬1もまた試薬2
も、およそpH7.0の中性液に調節される。本発明に
従う尿素窒素の定量用試薬にあっては、試薬1、2に含
まれる酵素URL、共役酵素HKおよびG6PDH、並
びに補酵素NADの各添加量は、試料(検体)中に含ま
れる尿素窒素の濃度に依存して、適宜変更される。例え
ば、検体として、濃度10mmol/Lの尿素溶液を測
定する場合には、URLは1u/mL以上の濃度で、N
ADは0.3mmol/L以上の濃度で、HKは0.1
u/mL以上の濃度で、そしてG6PDHは0.2u/
mL以上の濃度で、それぞれ、試薬1または試薬2に含
まれていることが望ましい。緩衝液としては、定量用試
薬において通常使用されているものであれば、いずれも
使用可能であるが、共役酵素HKの基質ADPの生成を
抑える作用効果を奏するものが、特に好ましい。その例
としては、酢酸、クエン酸、トリス−ヒドロキシメチル
−アミノメタン(Tris)、ADAおよびBicin
eなどが挙げられる。これらの緩衝液は、尿素窒素の定
量用試薬に限定されるものでなく、本発明に従う測定試
薬全般に適用しうるものである。また、上記の試薬1
は、好ましくは、塩酸などの添加により、pH3.0〜
6.5の酸性の溶液に調節される。または、好ましく
は、マグネシウム塩例えば塩化マグネシウムの添加によ
り、試薬1には、マグネシウムイオン(Mg2+)が特
に2mmol/L以上の濃度で共存するように調製され
る。あるいは、好ましくは、試薬1には、カルボン酸ま
たはその塩、特に酢酸、シュウ酸、マロン酸、フマル
酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸またはこれらの塩が
添加される。カルボン酸またはその塩は、二種類以上の
ものを添加してもよく、また、その濃度は、10mmo
l/L以上の濃度であるのがより好ましい。さらに、マ
グネシウム塩とカルボン酸またはその塩とは、同時に併
用して、試薬1に添加してもよい。試薬1に対するこれ
らの処理により、測定以前において、試薬1中に生成し
うるNADHを予め消去することができ、従って、ブラ
ンク反応が軽減され、測定の正確さが担保される。
【0011】従って、本発明の測定試薬および測定方法
によると、試薬のブランク反応を有効に軽減し、測定値
の正確さおよび信頼性をより向上させることができる
が、この作用効果は、例えば、次の場合において、効果
的にかつ有利に発揮される。 1.複数段階の酵素反応からなる一連の酵素反応系のう
ち、第一の酵素反応に用いられる基質(上記の例で言え
ば、ATP)の製品の純度が低く、共役酵素の基質(上
記の例で言うと、ADP)がその製品中に混在している
可能性が高い場合。 2.複数段階の酵素反応からなる一連の酵素反応系のう
ち第一の酵素反応に用いられる基質が不安定な物質であ
って、粉末などの固体形態にあっても、空気酸化とか吸
湿などによって容易に分解し、共役酵素の基質が生成さ
れる可能性が高い場合。 3.複数段階の酵素反応からなる一連の酵素反応系のう
ち第一の酵素反応に用いられる基質を水溶液中に保存す
る液状試薬であって、その基質が加水分解などにより経
時的に分解されて共役酵素の基質が必然的に生成し混在
してくるため、その共役酵素の基質を試薬中より消去す
る必要がある場合。
【0012】
【実施例】以下、本発明の最良の実施形態と思われる実
施例を説明することにより、本発明をより明確なものに
する。
【0013】実施例1 本実施例は、尿素窒素の定量用試薬およびそれを用いた
定量方法に関する。この測定試薬は、試薬1をヒトの尿
などの試料に添加し、続いて試薬2を添加し、そしてそ
の反応液について波長340nmにおける吸光度を測定
することにより、試料に含まれる尿素窒素の量を測定す
るものである。まず、以下の組成を有する試薬1および
試薬2よりなる測定試薬I(共役酵素/試薬1)をそれ
ぞれ調製した。測定試薬Iでは、共役酵素HKおよびG
6PDHが試薬1に含有されている。 試薬1 Tris 10mmol/L NAD 4mmol/L ATP 2mmol/L グルコース 6mmol/L HK 1u/mL G6PDH 3u/mL 1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムの添加によりpH7 .0に調節されている。 試薬2 Tris 200mmol/L URL 4.5u/mL 1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムの添加によりpH 7.1に調整されている。 注)Tris=トリスヒドロキシメチルアミノメタン また、比較例として、共役酵素HKおよびG6PDHが
試薬2に含有されている測定試薬II(共役酵素/試薬
2)をも調製した。 試薬1 Tris 10mmol/L NAD 4mmol/L ATP 2mmol/L グルコース 6mmol/L 1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムの添加によりpH 7.0に調節されている。 試薬2 Tris 200mmol/L URL 4.5u/mL HK 3u/mL G6PDH 6u/mL 1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムの添加によりpH 7.1に調整されている。 注)Tris=トリスヒドロキシメチルアミノメタン しかして、実際の臨床検体の代わりに、濃度10mmo
l/Lの尿素水溶液を試料として用い、試料中の尿素窒
素の量を次の手順に従い測定した。実施例の測定試薬I
および比較例の測定試薬IIについて、調製直後の試薬
1および試薬2を吸光度自動分析装置H7170型(株
式会社日立製作所 製)にそれぞれ組み込み、エンド法
に基づいて試料中の尿素窒素を定量した。すなわち、試
料2.4μlに試薬1 240μlを加え、その後これ
を37℃にて5分間加温し、次いで、試薬2 80μl
を更に添加し、そして、試料液の340nmにおける吸
光度を上記の自動分析装置にて測定した。また、各々の
測定試薬(試薬1)を37℃にて7日間保存し、しかる
後、その保存された各測定試薬を用い、また上記の試料
と同じものを使用して、調製直後の場合と同様の分析測
定をそれぞれ行なった。しかして、その結果を図1にま
とめて示す。同図より、共役酵素HKおよびG6PDH
が試薬1に含有されている実施例の測定試薬I(共役酵
素/試薬1)は、共役酵素HKおよびG6PDHが試薬
2に含有されている比較例の測定試薬II(共役酵素/
試薬2)と比較して、長期間の保存の後も、吸光度の変
動(とくに上昇)が殆どなく、試薬のブランク反応がか
なり軽減されていることがわかる。むしろ、実施例の測
定試薬Iにあっては、長期保存の後、吸光度が減少して
おり、ブランク反応が生じにくい試薬に変化していると
いえる。
【0014】実施例2 以下の組成を有しそしてpH6.0ないしpH7.5の
範囲で液性が調節されている試薬1と、以下の組成を有
する試薬2よりなる7種類の測定試薬を調製した。 試薬1 アセトアミドイミノ二酢酸 10mmol/L NAD 4mmol/L ATP 2mmol/L グルコース 2mmol/L HK 1.5u/mL G6PDH 4.5u/mL 1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムの添加によりp H6.0〜pH7.5の範囲に調節されている。 試薬2 トリスヒドロキシメチルアミノメタン 200mmol/L URL 4.5u/mL 1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムの添加によりpH7.1 に調節されている。 そして、実施例1で使用されたのと同じ尿素水溶液を試
料として用い、その試料中の尿素窒素の量を測定するた
めに、吸光度自動分析装置H7170型(株式会社日立
製作所 製)を使用して、実施例1と同様の手順に従
い、試薬1(pH6.0〜pH7.5の範囲にある種々
の試薬)および試薬2を試料に添加した後の吸光度の値
をそれぞれ測定した。そして、調製直後(保存前)の試
薬1を用いた場合と、37℃にて7日間保存した後の試
薬1を用いた場合とについて、それぞれ、340nmに
おける吸光度の値を測定し、対比することとした。しか
して、その結果を図2にまとめて示す。同図より、試薬
1のpH値をより低い値に、つまり試薬1をより酸性側
に調節すればするほど、長期間(37℃で7日間)の保
存後における吸光度がより減少し、測定試薬のブランク
反応がより大きく軽減されることがわかる。とりわけ、
試薬1をpH6.5以下の酸性に調節すると、測定試薬
のブランク反応は、それを長期間保存しても、保存前の
場合と比較して、まったく増大しないことが判明した。
【0015】実施例3 以下の組成を有しそして塩化マグネシウム(MgC
)を種々の濃度で含む試薬1、並びに、以下の組成
を有する試薬2よりなる各種の測定試薬(対照として塩
化マグネシウムを含まない測定試薬を含む。)を調製し
た。 試薬1 トリスヒドロキシメチルアミノメタン 10mmol/L NAD 4mmol/L ATP 2mmol/L グルコース 6mmol/L MgCl 0〜16mmol/L HK 1u/mL G6PDH 3u/mL 1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムの添加によりp H7.0に調節されている。 試薬2 トリスヒドロキシメチルアミノメタン 200mmol/L URL 4.5u/mL 1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムの添加によりp H7.1に調節されている。 そして、実施例1で使用されたのと同じ尿素水溶液を試
料として用い、その試料中の尿素窒素の量を測定するた
めに、吸光度自動分析装置H7170型(株式会社日立
製作所 製)を使用して、実施例1と同様の手順に従
い、試薬1(塩化マグネシウムを0〜16mmol/L
の濃度で含む種々の試薬)および試薬2を試料に添加し
た後の吸光度の値をそれぞれ測定した。そして、調製直
後(保存前)の試薬1を用いた場合と、37℃にて7日
間保存した後の試薬1を用いた場合とについて、それぞ
れ、340nmにおける吸光度の値を測定し、対比する
こととした。しかして、その結果を図3にまとめて示
す。同図より、マグネシウムイオンを試薬1中に共存さ
せると、保存前の場合における吸光度は減少して、測定
試薬のブランク反応が軽減され、また、とりわけ長期間
(37℃で7日間)の保存後における吸光度は著しく減
少し、測定試薬のブランク反応が格段に大きく軽減され
ることがわかる。特に、2mmol/L以上の濃度でマ
グネシウムイオンを試薬1中に共存させると、測定試薬
のブランク反応は、それを長期間保存しても、保存前の
場合と比較して、まったく増大しないことが判明した。
【0016】実施例4 以下の組成を有しそしてクエン酸を種々の濃度で含む試
薬1、並びに、以下の組成を有する試薬2よりなる各種
の測定試薬(対照としてクエン酸を含まない測定試薬を
含む。)を調製した。 試薬1 アセトアミドアミノ二酢酸 10mmol/L NAD 4mmol/L ATP 2mmol/L グルコース 2mmol/L クエン酸 0〜16mmol/L HK 1.5u/mL G6PDH 4.5u/mL 1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムの添加によりpH 7.0に調節されている。 試薬2 トリスヒドロキシメチルアミノメタン 200mmol/L URL 4.5u/mL 1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムの添加によりpH 7.1に調節されている。 そして、実施例1で使用されたのと同じ尿素水溶液を試
料として用い、その試料中の尿素窒素の量を測定するた
めに、吸光度自動分析装置H7170型(株式会社日立
製作所 製)を使用して、実施例1と同様の手順に従
い、試薬1(クエン酸を0〜16mmol/Lの濃度で
含む種々の試薬)および試薬2を試料に添加した後の吸
光度の値をそれぞれ測定した。そして、調製直後(保存
前)の試薬1を用いた場合と、37℃にて3日間保存し
た後の試薬1を用いた場合とについて、それぞれ、34
0nmにおける吸光度の値を測定し、対比することとし
た。しかして、その結果を図4にまとめて示す。同図よ
り、クエン酸をより高い濃度で試薬1中に添加すればす
る程、長期間(37℃で3日間)の保存後における吸光
度がより減少し、測定試薬のブランク反応がより大きく
軽減されることがわかる。特に、保存後における吸光度
は全体にわたって保存前における吸光度よりもより大き
くなる傾向が見られ、測定試薬のブランク反応をより効
果的に軽減するためには、試薬1へのクエン酸の添加濃
度はより高い濃度で、少なくとも10mmol/L以上
の濃度に設定することがより望ましい点が判明した。
【0017】実施例5 以下の組成を有しそして各種のカルボン酸を含む種々の
試薬1、並びに、以下の組成を有する試薬2よりなる各
種の測定試薬(対照としてカルボン酸を含まない測定試
薬を含む。)をそれぞれ調製した。本例におけるカルボ
ン酸として、酢酸、シュウ酸、マロン酸、フマル酸、コ
ハク酸、リンゴ酸およびクエン酸の7種のカルボン酸を
採用した。 試薬1 アセトアミドアミノ二酢酸 10mmol/L NAD 4mmol/L ATP 2mmol/L グルコース 2mmol/L カルボン酸a) HK 1.5u/mL G6PDH 4.5u/mL 1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムの添加によりpH 7.0に調節されている。 a)添加されるカルボン酸の濃度: 酢酸:60mmol/L シュウ酸:30mmol/L マロン酸:30mmol/L フマル酸:30mmol/L コハク酸:30mmol/L リンゴ酸:30mmol/L クエン酸:20mmol/L 試薬2 トリスヒドロキシメチルアミノメタン 200mmol/L URL 4.5u/mL 1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムの添加によりpH 7.1に調節されている。 そして、実施例1で使用されたのと同じ尿素水溶液を試
料として用い、その試料中の尿素窒素の量を測定するた
めに、吸光度自動分析装置H7170型(株式会社日立
製作所 製)を使用して、実施例1と同様の手順に従
い、試薬1(各種のカルボン酸を含む7種の試薬および
含まない対照の試薬)および試薬2を試料に添加した後
の吸光度の値をそれぞれ測定した。そして、調製直後
(保存前)の試薬1を用いた場合と、37℃にて7日間
保存した後の試薬1を用いた場合とについて、それぞ
れ、340nmにおける吸光度の値を測定し、対比する
こととした。しかして、その結果を図5にまとめて示
す。同図より、これらカルボン酸を試薬1に添加する
と、保存前の場合における吸光度は減少して、測定試薬
のブランク反応が軽減され、また特に、長期間(37℃
で7日間)の保存後における吸光度は相当に減少し、測
定試薬のブランク反応が大きく軽減されることがわか
る。特に、酢酸またはクエン酸を試薬1に添加したとき
は、長期間の保存後における吸光度はより大きく減少
し、測定試薬のブランク反応がより大きく軽減されるこ
とが判明した。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
酵素および共役酵素を用い、これら酵素の関与する反応
系を利用して試料中の測定物質を定量するための二試薬
系の測定試薬であって、試薬のブランク反応を有効に軽
減することができ、よって、測定値の正確さと高い信頼
性を担保することができるところの測定試薬が提供され
る。しかも、本発明の測定試薬によれば、試薬の各ロッ
ト間における混在不純物の濃度の差によって、試薬のブ
ランク反応が変動しないため、基質の質的な影響を受け
にくい安定した性能の試薬が提供されるという効果が得
られる。また、本発明によれば、本発明の測定試薬を用
いて、酵素および共役酵素の関与する反応系を利用して
試料中に存在する測定物質を定量するとき、試薬のブラ
ンク反応を有効に軽減することができ、従って、測定値
の正確さおよび信頼性を一層高めることができるという
効果が得られる。したがって、本発明に従う測定試薬お
よび測定方法は、ヒトの臨床検査における測定値の正確
さおよび信頼性の向上に寄与することができるという利
益を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、尿素窒素定量用の実施例の測定試薬I
(共役酵素/試薬1)および比較例の測定試薬II(共
役酵素/試薬2)と、これらを用いた測定より得られる
波長340nmにおける吸光度値との関係をそれぞれ示
し、各試薬のブランク反応の経時的変動を表わすグラフ
である。図中、白抜き棒グラフは、試薬の調製直後の測
定値を表わし、また、黒塗り棒グラフは、試薬を37℃
で7日間保存した後の測定値を表わす。
【図2】図2は、尿素窒素定量用の実施例の測定試薬に
おいて、試薬1の液性(pH値)と、該測定試薬を用い
た測定より得られる波長340nmにおける吸光度値と
の関係を示し、試薬1の酸性化に依るブランク反応の経
時的変動を表わすグラフである。図中、白抜きの〇印
は、試薬の調製直後(保存前)の測定値を表わし、ま
た、黒塗りの●印は、試薬を37℃で7日間保存した後
の測定値を表わす。
【図3】図3は、尿素窒素定量用の実施例の測定試薬に
おいて、試薬1中に共存する塩化マグネシウムの濃度
と、該測定試薬を用いた測定より得られる波長340n
mにおける吸光度値との関係を示し、マグネシウムイオ
ンの共存濃度に依るブランク反応の経時的変動を表わす
グラフである。図中、白抜きの〇印は、試薬の調製直後
(保存前)の測定値を表わし、また、黒塗りの●印は、
試薬を37℃で7日間保存した後の測定値を表わす。
【図4】図4は、尿素窒素定量用の実施例の測定試薬に
おいて、試薬1に添加されるクエン酸の濃度と、該測定
試薬を用いた測定より得られる波長340nmにおける
吸光度値との関係を示し、クエン酸の添加濃度に依るブ
ランク反応の経時的変動を表わすグラフである。図中、
白抜きの〇印は、試薬の調製直後(保存前)の測定値を
表わし、また、黒塗りの●印は、試薬を37℃で3日間
保存した後の測定値を表わす。
【図5】図5は、様々なカルボン酸を試薬1に含有する
尿素窒素定量用の実施例の各種の測定試薬と、これら測
定試薬を用いた測定より得られる波長340nmにおけ
る吸光度値との関係を示し、これら測定試薬におけるブ
ランク反応の経時的変動を、カルボン酸を含まない同測
定試薬の場合と対比して表わすグラフである。図中、白
抜き棒グラフは、試薬の調製直後(保存前)の測定値を
表わし、また、黒塗り棒グラフは、試薬を37℃で7日
間保存した後の測定値を表わす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 合田 保 茨城県笠間市稲田字弥六内3−5 株式会 社カイノス笠間研究所内 Fターム(参考) 2G045 BA11 DA16 FB01 4B063 QA01 QQ03 QQ64 QQ87 QR04 QR07 QR42 QR44 QR47 QR50 QS20 QS28 QX01

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基質を含む試薬1と、酵素を含む試薬2
    より構成され、該酵素および共役酵素の関与する反応系
    を利用して、試料中に存在する測定物質を定量する測定
    試薬において、前記共役酵素および補酵素を前記試薬1
    に含有させてなることを特徴とする、測定試薬。
  2. 【請求項2】 前記補酵素は、ニコチンアミドアデニン
    ジヌクレオチドである、請求項1記載の測定試薬。
  3. 【請求項3】 前記試薬1をpH3.0〜6.5の酸性
    に調節することにより、該試薬1中に生成しうるニコチ
    ンアミドアデニンジヌクレオチド還元型が消去されてい
    ることを特徴とする、請求項2記載の測定試薬。
  4. 【請求項4】 二価の金属イオンを前記試薬1に共存さ
    せることにより、該試薬1中に生成しうるニコチンアミ
    ドアデニンジヌクレオチド還元型が消去されていること
    を特徴とする、請求項2記載の測定試薬。
  5. 【請求項5】 前記二価の金属イオンは、マグネシウム
    イオン(Mg2+)であることを特徴とする、請求項4
    記載の測定試薬。
  6. 【請求項6】 前記二価の金属イオンは、1〜16mm
    ol/Lの濃度で試薬1に共存することを特徴とする、
    請求項4記載の測定試薬。
  7. 【請求項7】 酢酸、シュウ酸、マロン酸、フマル酸、
    コハク酸、リンゴ酸、クエン酸またはこれらの塩からな
    る群より少なくとも一種選択されたカルボン酸またはそ
    の塩を前記試薬1に添加することにより、該試薬1中に
    生成しうるニコチンアミドアデニンジヌクレオチド還元
    型が消去されていることを特徴とする、請求項2記載の
    測定試薬。
  8. 【請求項8】 前記カルボン酸またはその塩は、4〜6
    0mmol/Lの濃度で試薬1に含まれていることを特
    徴とする、請求項7記載の測定試薬。
  9. 【請求項9】 基質を含む試薬1と、酵素を含む試薬2
    より構成される測定試薬を用い、該酵素および共役酵素
    の関与する反応系を利用して、試料中に存在する測定物
    質を定量する測定方法において、前記共役酵素および補
    酵素は前記試薬1に添加させておくことを特徴とする、
    測定方法。
  10. 【請求項10】 前記補酵素は、ニコチンアミドアデニ
    ンジヌクレオチドである、請求項9記載の測定方法。
  11. 【請求項11】 前記試薬1をpH3.0〜6.5の酸
    性に調節することにより、該試薬1中に生成しうるニコ
    チンアミドアデニンジヌクレオチド還元型を予め消去す
    ることを特徴とする、請求項10記載の測定方法。
  12. 【請求項12】 二価の金属イオンを前記試薬1に共存
    させることにより、該試薬1中に生成しうるニコチンア
    ミドアデニンジヌクレオチド還元型を予め消去すること
    を特徴とする、請求項10記載の測定方法。
  13. 【請求項13】 前記二価の金属イオンは、マグネシウ
    ムイオン(Mg2+)であることを特徴とする、請求項
    12記載の測定方法。
  14. 【請求項14】 前記二価の金属イオンは、1〜16m
    mol/Lの濃度で試薬1に共存することを特徴とす
    る、請求項12記載の測定方法。
  15. 【請求項15】 酢酸、シュウ酸、マロン酸、フマル
    酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸またはこれらの塩か
    らなる群より少なくとも一種選択されたカルボン酸また
    はその塩を前記試薬1に添加することにより、該試薬1
    中に生成しうるニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
    還元型を予め消去することを特徴とする、請求項10記
    載の測定方法。
  16. 【請求項16】 前記カルボン酸またはその塩は、4〜
    60mmol/Lの濃度で試薬1に含まれていることを
    特徴とする、請求項15記載の測定方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006075111A (ja) * 2004-09-10 2006-03-23 Toyobo Co Ltd ビタミンb6酵素を用いた試薬の安定化法およびその試薬
JP2011103826A (ja) * 2009-11-19 2011-06-02 Nitto Boseki Co Ltd Adpまたは酵素反応でadpを発生する特定物質のドライケミストリーによる測定方法およびそれに用いる検査器具
JPWO2011136063A1 (ja) * 2010-04-30 2013-07-18 日東紡績株式会社 特定物質の測定方法および特定物質測定用キット

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