JP2001231596A - 検体の溶血による影響を回避する測定方法およびその方法に使用される測定試薬 - Google Patents

検体の溶血による影響を回避する測定方法およびその方法に使用される測定試薬

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JP2001231596A
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茂一 山本
Tamotsu Aida
保 合田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】血清・血漿などを用いた臨床検査の分野におい
て、キナーゼを用いそしてこれが関与する反応系を利用
する測定を行なう際、溶血した検体を測定の対象とする
ときも、測定値について正誤差または負誤差の発生傾向
を抑え、従って、測定値の正確さおよび信頼度を一層高
めうるようにする。また、この測定方法に使用され、検
体の溶血による影響を回避することができる測定試薬を
提供する。 【解決手段】溶血した検体を対象とする測定を行なうと
き、該検体を含む測定液に、エタクリン酸またはその塩
を好ましくは0.75〜20mmol/Lの濃度で添加
する。溶血した検体を対象とする測定に使用される試薬
において、エタクリン酸またはその塩を好ましくは前記
濃度で含有せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血清および血漿な
どを用いた臨床検査の分野において、検体の溶血による
影響を回避する測定方法およびその方法に使用される測
定試薬に関する。特に、本発明は、測定値の誤差の低減
もしくは最小化により、測定の正確さおよび信頼度が向
上した改良された測定方法および測定試薬を提供するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、臨床検査の分野あるいは生化学の
分野などにおいて、血清または血漿を試料として採取
し、そして溶血した検体を対象とする種々多様な測定が
行なわれている。また、それら測定に関する技術もいろ
いろと研究され、そして特許公開公報などに提案されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、血清または血
漿を試料として採取し、目的とする検体の測定を行なう
場合において、検体液の中に含まれる他の物質が一定の
濃度以上で共存するとき、その共存物質が測定値に影響
を与え、正確な測定値が得られないことがある。特に検
体が溶血する場合、検体液中に放出される物質は、ヘモ
グロビンの他、乳酸デヒドロゲナーゼ、トリオースリン
酸イソメラーゼ等の酵素、および、アミノ酸、糖類等の
低分子物質など、非常に多岐にわたり、このため、これ
ら物質が一緒に混在する系が測定の対象となる。従っ
て、この場合には、測定系は、ヘモグロビンの色調およ
び還元性による単純な影響だけでなく、放出された酵素
および低分子物質による非特異反応の影響をも受け、さ
らに、酵素に対する活性化あるいは阻害効果などを奏す
る場合もあるものと推測される。一般に、共存する他の
物質の影響は、臨床検査における検査項目の種類に依
り、その現われ方が異なっている。溶血した検体のと
き、測定値において正誤差を生じる傾向にある検査項目
もあれば、また負誤差を生じる傾向にある検査項目もあ
る。また、共存物質の影響の強弱もいろいろであり、さ
らに、その影響が検体の溶血程度に依り多様に変化する
場合もある。このように、検体が溶血することによる測
定への影響は多種多様である。そして、溶血した検体に
おける測定への影響の作用機序は複雑であるため、その
影響の原因を解明することは一般に難しく、従って、溶
血による測定値への影響を回避することは困難なことが
多い。
【0004】溶血している検体にあっては、その測定値
が正誤差または負誤差を生じやすいという問題に関し
て、血球中に含まれるATPキナーゼがその原因となっ
ている場合を例に取り上げて、以下さらに検討する。一
般に、ATPキナーゼは、二分子のアデノシン2リン酸
(ADP)からアデノシン3リン酸(ATP)とアデニ
ル酸(AMP)を生成する反応と、アデノシン3リン酸
(ATP)およびアデニル酸(AMP)から二分子のア
デノシン2リン酸(ADP)を生成する逆方向の反応と
をともに触媒することが知られている。従って、測定系
が、キナーゼを用いかつアデノシン3リン酸(ATP)
またはアデノシン2リン酸(ADP)が関与する反応を
利用するものであるとき、溶血している検体にあって
は、ATPキナーゼの影響を受けることになる。その具
体的な例としては、クレアチンキナーゼ(CK)測定試
薬が挙げられる。この測定試薬はATPキナーゼの共存
によって正誤差を生じやすいという影響を受けること
は、よく知られている。クレアチンキナーゼ(CK)測
定試薬は、アデノシン2リン酸(ADP)を試薬中に含
み、そして、次の図式に示すような、共役酵素の反応に
アデノシン3リン酸(ATP)が関与する反応系を利用
するものである。
【化1】 この反応系は、まず、酵素クレアチンキナーゼ(CK)
の作用により、試料中のクレアチンリン酸が基質アデノ
シン2リン酸(ADP)と反応して、クレアチンリン酸
およびアデノシン3リン酸(ATP)が生成し、続い
て、共役酵素ヘキソキナーゼ(HK)の作用により、生
成したATPがグルコースと反応し、グルコース6リン
酸(G6P)およびアデノシン2リン酸(ADP)が生
成し、さらに、共役酵素グルコース6リン酸デヒドロゲ
ナーゼ(G6PDH)の作用により、生じたグルコース
6リン酸(G6P)が補酵素ニコチンアミドアデニンジ
ヌクレオチドリン酸(NADP)と反応して、6ホスホ
グルコノラクトンおよびニコチンアミドアデニンジヌク
レオチドリン酸還元型(NADPH)が生成するという
三段階の酵素反応系であり、従って、生成したNADP
Hの生成量を光学的に、例えば吸光度の計測により測定
することにより、検体のクレアチンリン酸を定量するこ
とができるのである。しかして、溶血した検体にあって
は、血球より放出されたATPキナーゼが反応系に共存
するため、それが、二分子のADPからATPおよびA
MPを生成する反応を触媒する。このため、ATPの生
成量が本来の生成量よりも相当に増加し、これにより、
最終的に測定の対象とされるNADPHの生成量も過剰
に増加し、よって、測定値に正誤差を生じやすい結果と
なる。したがって、クレアチンキナーゼ(CK)測定試
薬は、溶血した検体の測定において、正の影響を受ける
のである。クレアチンキナーゼ(CK)測定試薬など
の、キナーゼを用いた測定試薬が、溶血した検体の測定
において正または負の影響を受ける原因は、上述の他、
いろいろと存在するけれども、いずれの機序によるもの
であっても、正または負の誤差が全般にわたって生じる
という傾向は、測定の信頼度の低下を招く要因であり、
重大な問題である。したがって、従来、キナーゼを用い
た反応系を利用する測定において、溶血した検体を測定
の対象とするときも、測定値の誤差発生を軽減し、正確
な測定を達成することができるところの測定方法および
測定試薬の開発が求められていた。
【0005】本発明は、上述した従来の事情を考慮して
なされたものであって、その課題とするところは、キナ
ーゼを用いた反応系を利用する測定を行なう際、溶血し
た検体を測定の対象とするときも、測定値について正誤
差または負誤差の発生傾向を抑え、従って、測定値の正
確さおよび信頼度を一層高めることができるところの測
定方法を提供することにある。また、本発明の他の課題
は、キナーゼを用い、この酵素が関与する反応系を利用
して対象検体の定量を為すところの測定試薬であって、
溶血した検体を測定の対象とするときも、測定値の正誤
差または負誤差を有効に低減することができ、よって、
測定値の正確さと高い信頼性を担保することができると
ころの測定試薬を提供することにある。本発明のその他
の課題は、特許請求の範囲を含む明細書の記載を参照す
ることにより、理解される。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の技
術的課題を解決するべく鋭意研究した結果、キナーゼを
用いた測定試薬においてエタクリン酸またはその塩を特
に0.75〜20mmol/Lの濃度で含有すると、そ
の試薬を使用した測定において、検体の溶血による影
響、特に血球より溶出されるATPキナーゼの影響を効
果的に低減することができることを見い出し、本発明を
完成した。
【0007】したがって、本発明は、より明確には、溶
血した検体を対象とする測定を行なうとき、該検体を含
む測定液に、エタクリン酸またはその塩を、好ましくは
0.75〜20mmol/Lの濃度で、添加することを
特徴とする、測定方法に関する。また、本発明は、溶血
した検体を対象とする測定に使用される試薬であって、
エタクリン酸またはその塩を、好ましくは0.75〜2
0mmol/Lの濃度で、含有することを特徴とする、
測定試薬に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る測定方法および測定
試薬に使用されるエタクリン酸は、次の構造式で表わさ
れる物質であり、一般にNa、K依存性ATPアー
ゼの阻害剤として知られている。
【化2】 本発明の実施にあたって使用されるエタクリン酸または
その塩は、検体における溶血の程度に依りあるいは溶血
検体の中に共存するキナーゼ(ATPキナーゼ等)など
に依り、適当に調節された濃度にて適用されるが、一般
に、0.75〜20mmol/Lの濃度で適用するのが
より好適である。
【0009】本発明は、キナーゼ酵素を用い、アデノシ
ン3リン酸(ATP)またはアデノシン2リン酸(AD
P)が関与する反応系を利用する測定全般に適用されう
る。その代表的な例として、以下の図式に示す尿素窒素
の定量のための反応系を取り上げて、本発明を説明す
る。
【化3】 この反応系は、まず、酵素ウレアアミドリアーゼ(UR
L)の作用により、試料中の尿素が基質アデノシン3リ
ン酸(ATP)と反応して、アンモニアと二酸化炭素に
分解され、同時にATPはアデノシン2リン酸(AD
P)に変換され、続いて、共役酵素ヘキソキナーゼ(H
K)の作用により、変換されたADPがグルコースと反
応して、グルコース6リン酸(G6P)およびアデニル
酸(AMP)が生じ、さらに、共役酵素グルコース6リ
ン酸デヒドロゲナーゼ(G6PDH)の作用により、生
じたグルコース6リン酸(G6P)が補酵素ニコチンア
ミドアデニンジヌクレオチド(NAD)と反応して、グ
ルコノラクトン6リン酸およびニコチンアミドアデニン
ジヌクレオチド還元型(NADH)が生成するという三
段階の酵素反応系であり、従って、生成したNADHの
生成量を光学的に、例えば波長340nmにおける吸光
度の増加量の計測により測定することにより、検体中の
尿素窒素を定量することができるものである。
【0010】しかして、検体(尿素)が溶血していると
き、検体は、血球中に含まれるATPキナーゼの作用を
受けうる。ATPキナーゼは、上記の酵素反応系におい
て、基質のアデノシン3リン酸(ATP)およびヘキソ
キナーゼ(HK)の作用により生成したアデニル酸(A
MP)から、二分子のアデノシン2リン酸(ADP)を
生成する反応を触媒する。従って、ADPの生成量が本
来の生成量よりも相当に増加し、よって、最終的に測定
の対象とされるNADHの生成量も過剰に増加する。し
たがって、従来の測定試薬を用いて尿素窒素の定量を行
なうとき、検体が溶血していると、測定値に正誤差を生
じる傾向にあった。つまり、従来の尿素窒素の定量用試
薬は、溶血による正の影響を受けるものであった。これ
に対して、本発明においては、検体の測定の際、その系
にエタクリン酸またはその塩が添加されるので、すなわ
ち上記の尿素窒素の定量にあっては、基質ATPを含む
試薬1にエタクリン酸またはその塩が添加されるので、
検体が溶血しているときであっても、血球中のATPキ
ナーゼによる触媒作用が阻害され、よってADPおよび
NADHの過剰生成(本来量よりもより多い生成)が抑
制される。したがって、本発明に従う測定にあっては、
検体(尿素窒素)の測定値について正誤差が生じる傾向
が小さいものとなり、測定値の正確さおよび信頼性が担
保される。
【0011】従来の尿素窒素の定量用測定試薬は、一般
に、基質アデノシン3リン酸(ATP)、補酵素ニコチ
ンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)および緩衝
液を含む試薬1と、酵素ウレアアミドリアーゼ(UR
L)、共役酵素ヘキソキナーゼ(HK)並びにグルコー
ス6リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PDH)および緩衝
液を含む試薬2より構成されるが、本発明に従う測定試
薬にあっては、エタクリン酸またはその塩が試薬1にさ
らに含有されている。従って、本発明の測定試薬を用い
ると、尿素窒素の測定値について正誤差が生じる傾向が
有効に軽減され、よって、測定値の正確さおよび信頼性
が一層高まる。なお、本発明に従う尿素窒素の定量用試
薬にあっては、試薬1、2に含まれる酵素URL、共役
酵素HKおよびG6PDH、並びに補酵素NADの各添
加量は、試料(検体)中に含まれる尿素窒素の濃度に依
存して、適宜変更される。例えば、検体として、濃度1
0mmol/Lの尿素溶液を測定する場合には、URL
は1u/mL以上の濃度で、NADは0.3mmol/
L以上の濃度で、HKは0.1u/mL以上の濃度で、
そしてG6PDHは0.2u/mL以上の濃度で、それ
ぞれ、試薬1または試薬2に含まれていることが望まし
い。緩衝液としては、定量用試薬において通常使用され
ているものであれば、いずれも使用可能であるが、エタ
クリン酸またはその塩の作用を助けるものが、特に好ま
しい。緩衝液の例としては、酢酸、クエン酸、トリス−
ヒドロキシメチル−アミノメタン(Tris)、ADA
およびBicineなどが挙げられる。これらの緩衝液
は、尿素窒素の定量用試薬に限定されるものでなく、本
発明に従う測定試薬全般に適用しうるものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の最良の実施形態と思われる実
施例を説明することにより、本発明をより明確なものに
する。
【0013】実施例1 本実施例は、尿素窒素の定量用試薬およびそれを用いた
定量方法に関する。この測定試薬は、試薬1をヒトの尿
などの試料に添加し、続いて試薬2を添加し、そしてそ
の反応液について波長340nmにおける吸光度を測定
することにより、試料に含まれる尿素窒素の量を測定す
るものである。まず、以下の組成を有しそしてエタクリ
ン酸を0.01mmol/L、0.10mmol/Lお
よび1.00mmol/Lの濃度で各々含む試薬1と、
以下の組成を有する試薬2よりなる合計4種の測定試薬
(対照としてエタクリン酸を含まない測定試薬を含
む。)をそれぞれ調製した。 試薬1 酢酸 10mmol/L NAD 2mmol/L ATP 2mmol/L エタクリン酸 0〜1mmol/L (終濃度0〜0.75mmol/L) 1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムの添加により pH5.0に調節されている。 試薬2 Tris 200mmol/L グルコース 11mmol/L URL 3u/mL HK 4u/mL G6PDH 4u/mL 1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムの添加により pH7.8に調整されている。 注)Tris=トリスヒドロキシメチルアミノメタン また、実際の臨床検体の代わりに、濃度10mmol/
Lの尿素水溶液を試料として用い、そして、この試料に
ヘモグロビンが500mg/dLの濃度で添加された溶
血検体と、ヘモグロビンが添加されていない非溶血検体
との二種類を準備した。しかして、二種類の検体につい
てそれぞれ、尿素窒素の量を次の手順に従い測定した。
各々の測定試薬について、試薬1および試薬2を吸光度
自動分析装置H7170型(株式会社日立製作所 製)
にそれぞれ組み込み、エンド法に基づいて試料中の尿素
窒素を定量した。すなわち、試料2.4μlに試薬1
240μlを加え、その後これを37℃にて5分間加温
し、次いで、試薬2 80μlを更に添加し、そして、
試料液の340nmにおける吸光度を上記の自動分析装
置にて測定した。その結果を図1にまとめて示す。
【0014】同図に示すように、エタクリン酸が0.0
0mmol/L、0.01mmol/L、0.10mm
ol/Lおよび1.00mmol/Lの濃度で試薬1に
含有されている測定試薬をそれぞれ使用したとき、溶血
検体における尿素窒素の測定値は、非溶血検体における
測定値に対して、それぞれ、+58%、+60%、+5
3%および+18%の誤差を有するものであった。すな
わち、同図より、エタクリン酸が試薬1に含有されてい
る実施例の測定試薬を使用したとき、エタクリン酸が含
まれていない対照例の測定試薬を使用したときと比較し
て、溶血検体における尿素窒素の測定値が非溶血検体に
おける尿素窒素の測定値に近づき、誤差のより少ないも
のになることが判明した。言いかえると、エタクリン酸
の(好ましくは1mmol/L以上の濃度での)添加に
より、検体(尿素窒素)の溶血による影響は、有効に低
減できることがわかる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
れば、キナーゼを用いた反応系を利用する測定を行なう
際、溶血した検体を測定の対象とするときも、測定値に
ついて正誤差または負誤差の発生傾向を抑え、従って、
測定値の正確さおよび信頼度を一層高めることができる
という効果が得られる。また、本発明によれば、キナー
ゼを用い、この酵素が関与する反応系を利用して対象検
体の定量を為すところの測定試薬であって、溶血した検
体を測定の対象とするときも、測定値の正誤差または負
誤差を有効に低減することができ、よって、測定値の正
確さと高い信頼性を担保することができるところの測定
試薬が提供される。したがって、本発明に従う測定方法
および測定試薬は、ヒトの臨床検査において、検体の溶
血による正または負の影響を抑え、正確で信頼性の高い
測定の達成に寄与することができるという利益を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、尿素窒素の定量において、各検体中に
添加されるエタクリン酸の濃度と、それら各検体につい
ての尿素窒素の測定値との関係をそれぞれ示し、検体が
溶血している場合と溶血していない場合とを対比して表
わすグラフである。図中、白抜き棒グラフは、非溶血検
体であるときの測定値を表わし、また、黒塗り棒グラフ
は、溶血検体であるときの測定値を表わす。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶血した検体を対象とする測定を行なう
    とき、該検体を含む測定液に、エタクリン酸またはその
    塩を添加することを特徴とする、測定方法。
  2. 【請求項2】 前記エタクリン酸またはその塩は、0.
    75〜20mmol/Lの濃度で添加することを特徴と
    する、請求項1記載の測定方法。
  3. 【請求項3】 溶血した検体を対象とする測定に使用さ
    れる試薬であって、エタクリン酸またはその塩を含有す
    ることを特徴とする、測定試薬。
  4. 【請求項4】 前記エタクリン酸またはその塩は、0.
    75〜20mmol/Lの濃度で含有されていることを
    特徴とする、請求項3記載の測定試薬。
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JP2006081471A (ja) * 2004-09-16 2006-03-30 Toyobo Co Ltd 生体成分測定用試薬及び測定方法

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