JPH1132798A - チオール化合物の安定化法及び活性測定用組成物 - Google Patents

チオール化合物の安定化法及び活性測定用組成物

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JPH1132798A
JPH1132798A JP13160898A JP13160898A JPH1132798A JP H1132798 A JPH1132798 A JP H1132798A JP 13160898 A JP13160898 A JP 13160898A JP 13160898 A JP13160898 A JP 13160898A JP H1132798 A JPH1132798 A JP H1132798A
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JP13160898A
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Mamiko Hashimoto
麻美子 橋本
Keisuke Kurosaka
啓介 黒坂
Hitoshi Kondo
仁司 近藤
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 N−アセチルシステイン等のチオール化合物
を安定化する方法、及びチオール化合物を安定化するこ
とにより長期間安定なCK活性測定用組成物を提供す
る。 【解決手段】 チオール化合物にジエチレントリアミン
五酢酸を共存させることを特徴とするチオール化合物の
安定化法、及びチオール化合物とジエチレントリアミン
五酢酸を含有するクレアチンキナーゼ活性測定用組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含有するチオール
化合物が安定なクレアチンキナーゼ(以下CKと略記す
る。)活性測定用組成物、及びチオール化合物の安定化
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】N−アセチルシステイン(以下NACと
略記する。)をはじめとするチオール化合物は臨床検査
の領域において、血中CK測定時の活性化剤、各種臨床
検査用試薬中の酵素の安定化剤等として使用されてい
る。CKは現在臨床検査の領域において心疾患、筋疾患
等の診断のために日常的に測定されている重要な項目の
一つであるが、血清中で速やかに不活性化されるため、
CK活性を測定する際には、測定用組成物にCK活性化
剤を添加し、該活性化剤によってCKを活性化した後に
測定を行う必要がある。CK活性化剤としては、NA
C、2−メルカプトエタノール(以下MEと略記す
る。)、2−メルカプトエタンスルホン酸(以下MES
と略記する。)、ジチオスレイトール(以下GTTと略
記する。)、ジチオエリスリトール(以下GETと略記
する。)、グルタチオン(以下GSHと略記する。)、
システイン(以下Cysと略記する。)、チオグリセロ
ール(以下TGと略記する。)等のチオール化合物(以
下SH化合物と略記する。)が一般に使用されている。
また、これらのCK活性化剤の中でも、CK活性化能、
凍結乾燥への適応、溶解後の安定性、臭気、価格等の点
から、日本臨床化学会ではNACを推奨している。
【0003】しかしながら、NACは溶液中ではSH基
が徐々に酸化されるため長期間CK活性化能を維持する
ことができない。更にNACの酸化生成物はCK活性を
阻害することが報告されており、これらの性質がCK測
定用組成物の溶液状態での安定性を維持する上で大きな
問題となっている。上記問題を解決するため種々の検討
が行われた結果、CK活性測定用組成物にエチレンジア
ミン四酢酸(以下EDTAと略記する。)を添加するこ
とによりNACの安定性が向上し、併せてCK活性を阻
害するNAC酸化物の生成を抑制できることが判明し、
日本臨床化学会ではCK活性測定用組成物にNACとE
DTAを併用して用いることを推奨している。一方、近
年の臨床検査用試薬の動向として、従来の凍結乾燥試薬
とその溶解液を組み合わせた試薬形態から、試薬調製に
伴う煩わしさや、それに起因する調製ミスを防ぐため
に、調製不要の液状形態へと要求が変化しつつある。し
かし、液状形態では、その流通等の点から、従来の凍結
乾燥の形態よりも一段と安定性が必要となっており、上
記のごとく、NACとEDTAの併用では安定性の面で
十分ではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、NAC等の
SH化合物を安定化する方法、及びSH化合物を安定化
することにより長期間安定なCK活性測定用組成物を提
供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な課題を解決するために鋭意検討の結果、ジエチレント
リアミン五酢酸をSH化合物に共存させることにより、
SH化合物の安定性が飛躍的に向上することを見出し、
さらに、ジエチレントリアミン五酢酸をSH化合物を含
有するCK活性測定用組成物に共存させることにより、
組成物中のSH化合物の安定性が飛躍的に向上し、安定
性に優れたCK活性測定用組成物が得られることを見出
し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、SH化合
物にジエチレントリアミン五酢酸を共存させることを特
徴とするSH化合物の安定化法、及びSH化合物とジエ
チレントリアミン五酢酸を含有するCK活性測定用組成
物を要旨とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明のSH化合物の安定化法は、SH化
合物にジエチレントリアミン五酢酸を共存させればよ
い。
【0008】本発明のSH化合物の安定化法は、試薬組
成物、例えば、公知のCK活性測定用組成物等に含有さ
れたSH化合物に対しても適用できる。この場合、試薬
組成物にジエチレントリアミン五酢酸を添加すればよ
い。また、本発明のSH化合物の安定化法は、SH化合
物を用いる反応や測定法において、用いるSH化合物を
安定化するのにも好適である。
【0009】SH化合物を用いる反応や測定法として
は、例えば、CK活性測定法が挙げられる。CK活性測
定法としては、CKが触媒する式1の反応の左方向の活
性を測定する方法、例えば、クレアチンリン酸(以下C
Pと略記する。)の加水分解で生ずる無機リン酸を測定
する方法、アデノシン二リン酸(以下ADPと略記す
る。)をピルビン酸キナーゼ(以下PKと略記する。)
と乳酸脱水素酵素(以下LDHと略記する。)の作用で
還元型β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(以
下NADHと略記する。)に導き、340nm での吸収減少
として測定する方法、ADPをPKでピルビン酸に導
き、次に、2,4−ジニトロフェニルヒドラジンとの反
応で生成したヒドラゾンを測定する方法等が挙げられ
る。
【0010】
【化1】
【0011】しかしながら、これらの方法はいずれも感
度が低いため、あるいは発色が不安定なため、近年はほ
とんど使用されていない。また、他のCK活性測定法と
して、式1の反応の右方向の活性を測定する方法、例え
ば、生成したクレアチンを色素と反応させて比色する、
あるいは蛍光を測定する方法、ルシフェラーゼを用いる
方法(特開昭51-41597号公報、特開昭55-120796 号公
報、特開昭56-26200号公報、特開昭57-105199 号公
報)、ホスホグリセリン酸キナーゼ(以下PGKと略記
する。)とグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲ
ナーゼ(以下GAPDHと略記する。)を用いる方法
(特公昭59-34119号公報、特開昭56-155000 号公報)、
ヘキソキナーゼ(以下HKと略記する。)又はグルコキ
ナーゼ(以下GlcKと略記する。)とグルコース−6
−リン酸脱水素酵素(以下G6PDHと略記する。)を
用いる方法等が挙げられる。上記方法のうち、比色法、
蛍光法は測定値の信頼性が劣ること、また、ルシフェラ
ーゼ法は高価なルシフェラーゼを使用しなければなら
ず、測定装置が特殊なものとなること、さらに、PGK
/GAPDH法はPK/LDH法と同様の欠点を有し、
しかもPK、LDHよりも高価なPGK、GAPDHを
使用しなければならないこと、等からいずれも実用に供
するには十分とはいえない。一方、HK又はGlcK/
G6PDH法は原理的に最も優れ、感度、再現性も良い
こと、及び多数検体処理も可能なことから最も多用され
ており、その反応原理は式1、式2、式3で示される。
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】本発明のSH化合物の安定化法は、上記い
ずれのCK活性測定法にも適用できるが、HK又はGl
cK/G6PDH法への適用が特に適している。
【0016】本発明のCK活性測定用組成物は、CK活
性化剤としてSH化合物、SH化合物を安定化するため
にジエチレントリアミン五酢酸を含有するものである。
その他の成分としては、例えば、CP、ADP、グルコ
ース、HK又はGlcK、NAD又はNADP、G6P
DH、マグネシウム塩類等を含有するものであり、公知
のCK活性測定法で通常用いられる試薬組成物を有する
ものであればよい。
【0017】本発明のCK測定用組成物に用いられるS
H化合物としては、例えば、NAC、ME、MES、G
TT、GET、GSH、Cys、TG等が挙げられる。
CK測定用組成物中のSH化合物の濃度は、CK活性化
能が生ずる濃度以上であれば良く、例えば、SH化合物
としてNACを用いる場合、反応液中の濃度が0.1 〜20
0mM 、好ましくは20〜100mM である。また、複数のSH
化合物を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0018】本発明のCK活性測定用組成物中のジエチ
レントリアミン五酢酸の濃度としては、SH化合物が安
定化する濃度以上であればよく、例えば、SH化合物の
存在する溶液中で0.005mM 〜20mM、好ましくは0.1mM 〜
5mMである。
【0019】本発明のCK活性測定用組成物がHKやG
lcKを含有する場合、これらの酵素の給源は限定され
るものではない。HKとしては、例えば、ベーカーズ
イースト(Bakers Yeast)由来のもの等を使用すること
ができる。また、HKよりもグルコースに対して基質特
異性が高いGlcKとしては、例えば、エーロバクター
エーロゲネス等の微生物由来のもの、動物由来のもの
等各種のものを使用することができるが、最適生育温度
が50℃ないし85℃である微生物の産生するものが好まし
い。例えば、バチルス ステアロサーモフィルス、バチ
ルス サーモプロテオリテイカス、バチルス アシドカ
ルダリウス等のバチルス属、サーモアクチノマイセス
属、サーマス属、サーモミクロビウム属、カルデリア属
等の微生物が挙げられる。特に好ましい微生物として
は、バチルス ステアロサーモフィルスが挙げられ、そ
の具体例としては、ATCC7933、7954、10194 、12980 、
NCA1503 、UK563 株(微工研菌寄第7275号、FERM P-727
5 、昭和58年9月29日寄託)等が挙げられる。
【0020】CK活性測定用組成物中のHKやGlcK
は、CK活性測定時の濃度が公知の測定法で用いられて
いる濃度範囲となるように添加すればよい。例えば、C
K活性測定時の反応液中の濃度が 0.5〜20U/ml、好まし
くは1〜6U/mlとなるように添加すればよい。
【0021】本発明のCK活性測定用組成物がG6PD
Hを含有する場合、その給源は限定されるものではない
が、好ましくは補酵素としてNADPだけでなくNAD
にも作用するG6PDH(例えば、ロイコノストックメ
センテロイデス、シュードモナス フルオレッセンス由
来等)、さらに好ましくはNAD、NADP共に作用
し、かつ安定性、保存性に富む好熱性細菌由来のG6P
DHが好ましい。これらのG6PDHは、CK活性測定
時の濃度が公知の測定法で用いられている濃度範囲とな
るように添加すればよく、例えば、CK活性測定時の反
応液中の濃度が 0.5〜40U/ml、好ましくは1〜10U/mlと
なるように添加すればよい。
【0022】本発明のCK活性測定用組成物に使用され
るNAD、NADPは、CK活性測定時の濃度が公知の
測定法で用いられる濃度範囲となるように添加すればよ
く、例えば、CK活性測定時の反応液中の濃度が 0.1〜
10mM、好ましくは1〜5mMとなるように添加すればよ
い。
【0023】本発明のCK活性測定用組成物に使用され
るADPは、反応液中に高濃度存在させるとCK活性阻
害が認められるため、CK活性測定時の反応液中の濃度
が 0.1〜10mM、好ましくは1〜5mM となるように添加す
ればよい。
【0024】本発明のCK活性測定用組成物に使用され
るCPは、反応液中に高濃度存在させるとCK活性阻害
が認められるため、CK活性測定時の反応液中の濃度が
5〜70mM、好ましくは20〜50mMとなるように添加すれば
よい。
【0025】本発明のCK活性測定用組成物に使用され
るグルコースは、CK活性測定時の濃度が公知の測定法
で用いられる濃度範囲となるように添加すればよく、C
K活性測定時の反応液中の濃度が1〜200mM 、好ましく
は5〜50mMとなるように添加すればよい。
【0026】本発明のCK活性測定用組成物に使用され
るマグネシウム塩は、例えば、酢酸マグネシウム、硫酸
マグネシウム、塩化マグネシウム等、通常当分野で用い
られるマグネシウム塩のいずれのものでも使用すること
ができる。ただし、CKは陰イオンにより非競合阻害を
受けることが知られているので、阻害の程度が小さい陰
イオンを解離する酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム
等を用いることが好ましい。マグネシウム塩類の濃度は
公知の測定法で用いられる濃度範囲となるように添加す
ればよく、CK活性測定時の反応液中の濃度が2〜50m
M、好ましくは5〜25mMとなるように添加すればよい。
【0027】また、本発明のCK活性測定用組成物に
は、上記物質の他、当分野で用いられるアジ化ナトリウ
ム等の防腐剤、安定化剤、界面活性剤、緩衝剤等を適宜
使用することができる。
【0028】また、体液試料中にはCK活性に正誤差を
与えるアデニル酸キナーゼ(以下AKと略記する。)が
含まれているため、本発明のCK活性測定用組成物に
は、AK活性を阻害する作用を有するアデノシン一リン
酸(以下AMPと略記する。)や、ジアデノシン五リン
酸(以下Ap5Aと略記する。)等を添加するのが好ま
しい。
【0029】本発明のCK活性測定用組成物は、一試薬
系でも使用できるが、自動分析機の都合上や安定性の向
上等のため、公知技術を適宜組み合わせて二試薬系に分
けて使用することも可能である。この場合、HK又はG
lcK、G6PDH、NAD(P)、マグネシウム塩、
グルコース、ADP等からなる第一試薬と、CP等から
なる第二試薬とに分け、検体盲検を差し引くことにより
検体中の各種共存物質の影響回避を更に強固にする、ダ
ブルキネティック法対応試薬系とすることが可能であ
る。また、酸性溶液中で安定なNAC等のSH化合物、
NAD(P)と、アルカリ性溶液中で安定なCPとを分
配し、各々好ましいpHの溶液とすることもできる。
【0030】本発明のCK活性測定用組成物を使用して
CK活性の測定を行うには、公知の操作法に従って行え
ばよい。
【0031】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0032】実施例1 〔保存溶液の調製〕イミダゾール緩衝液 125mM、酢酸マ
グネシウム10mM、ADP2.5mM 、NADP2.5mM、NA
C 25mM 、Ap5A 0.013mM、AMP6.25mM、グルコー
ス25mM、アジ化ナトリウム15mM、ジエチレントリアミン
五酢酸(以下DTPAと略記する)2mMとなるように溶
解した後、酢酸で pH6.6(30℃)に調整し、GlcK
(ユニチカ社製)4U/ml、G6PDH(ベーリンガーマ
ンハイム社製)1.9U/ml を添加した後、25℃で所定期間
保存した。 〔NAC濃度の測定〕保存前及び所定期間保存した後の
上記保存溶液中のNAC(SH基)濃度をジチオビスニ
トロベンゼン酸(DTNB)法により測定した。すなわ
ち、ジチオビスニトロベンゼン酸を含む反応液(エルマ
ン試薬)に測定試料(各保存溶液)を添加した時のチオ
ニトロ安息香酸の生成量を 415nmにおける吸光度変化か
ら測定した。その結果を表1に示す。
【0033】実施例2 実施例1の保存溶液中のDTPA2mMの代わりにEDT
A1mMとDTPA1mMを使用した以外は、実施例1と同
様に保存溶液を調製し、保存溶液中のNAC(SH基)
濃度を測定した。その結果を表1に示す。
【0034】比較例1 実施例1の保存溶液中のDTPA2mMの代わりにEDT
A2mMを使用した以外は、実施例1と同様に保存溶液を
調製し、保存溶液中のNAC(SH基)濃度を測定し
た。その結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】表中の値は、各測定時におけるNAC濃度
を保存前のNAC濃度に対する相対値(%)として示し
た。
【0037】表1から、EDTAと比較して、DTPA
が顕著にNACを安定化することが明らかである。ま
た、EDTAとDTPAを併用した場合も、EDTA単
独使用と比較して、有意にNACを安定化できることが
明らかである。
【0038】実施例3 〔保存溶液の調製〕実施例1で使用した保存溶液中のN
ACを50mMとした。また、これとは別に、NACに代え
てME、MES、DTT、DTE、GSH、CySをそ
れぞれ50mM使用した溶液を調製した。 〔SH基濃度の測定〕上記の各保存溶液を実施例1と同
様に保存し、各保存溶液中のNAC、ME、MES、D
TT、DTE、GSH、CySの濃度を実施例1と同様
の方法でそれぞれ測定した。その結果を表2に示す。
【0039】比較例2 〔保存溶液〕実施例3で使用した各保存溶液中のDTP
Aの代わりにEDTAを使用した以外は、実施例3と同
様に、各保存溶液を調製し、各保存溶液中のNAC、M
E、MES、DTT、DTE、GSH、CySの濃度を
測定した。その結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】表中の値は、各測定時におけるSH化合物
のSH基濃度を保存前のSH化合物のSH基濃度に対す
る相対値(%)として示した。
【0042】表2から、DTPAはNACだけでなく他
のチオール化合物についても、EDTAと比較し有意に
安定化することが明らかである。
【0043】実施例4 〔保存溶液の調製〕実施例1と同様に保存溶液を調製
し、30℃で3週間保存した。 〔CK活性値の測定〕保存前及び30℃で3週間保存した
上記保存溶液を第一試薬(以下R1と略記する。)と
し、CPの150mM 水溶液を第二試薬(以下R2と略記す
る。)として、2種のヒト血清、4種の標準血清中のC
K活性値を測定した。なお測定は、R1320μL 、R2
80 μL 、試料8μL を用い、日立7070形自動分析
装置により行った。保存溶液調製当日の各試料のCK測
定値を 100%として、30℃で3週間保存後の相対CK測
定値を算出した。その結果を表3に示す。
【0044】実施例5 実施例4の保存溶液中のDTPA2mMの代わりにEDT
A1mMとDTPA1mMを使用した以外は、実施例4と同
様に保存溶液を調製して30℃で3週間保存し、これをR
1として実施例4と同様に各試料中のCK活性値を測定
した。その結果を表3に示す。
【0045】比較例3 実施例4の保存溶液中のDTPA2mMの代わりにEDT
A2mMを使用した以外は、実施例4と同様に保存溶液を
調製して30℃で3週間保存し、これをR1として実施例
4と同様に各試料中のCK活性値を測定した。その結果
を表3に示す。
【0046】
【表3】
【0047】表3から、EDTA使用CK測定用組成物
と比較して、DTPA使用CK測定用組成物ではCK測
定値の変動が顕著に小さいことが明らかであるので、D
TPA使用CK測定用組成物が有意に安定であることも
明らかである。また、EDTAとDTPAを併用した場
合も、EDTA単独使用と比較して、有意に安定である
ことが明らかである。
【0048】
【発明の効果】本発明の方法は、共存するNAC等のS
H化合物を安定化することができるものである。また、
本発明のCK活性測定用組成物は、共存するSH化合物
が安定なので、長期間安定である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チオール化合物にジエチレントリアミン
    五酢酸を共存させることを特徴とするチオール化合物の
    安定化法。
  2. 【請求項2】 チオール化合物とジエチレントリアミン
    五酢酸を含有するクレアチンキナーゼ活性測定用組成
    物。
JP13160898A 1997-05-22 1998-05-14 チオール化合物の安定化法及び活性測定用組成物 Pending JPH1132798A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007049931A (ja) * 2005-08-17 2007-03-01 Sysmex Corp クレアチンキナーゼ活性測定用試薬

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007049931A (ja) * 2005-08-17 2007-03-01 Sysmex Corp クレアチンキナーゼ活性測定用試薬

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