JPH09248012A - クローラ式土工車両の作業機耕深制御装置及びその方法 - Google Patents

クローラ式土工車両の作業機耕深制御装置及びその方法

Info

Publication number
JPH09248012A
JPH09248012A JP8299696A JP8299696A JPH09248012A JP H09248012 A JPH09248012 A JP H09248012A JP 8299696 A JP8299696 A JP 8299696A JP 8299696 A JP8299696 A JP 8299696A JP H09248012 A JPH09248012 A JP H09248012A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
center
vehicle
lift arm
working machine
depth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8299696A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuyuki Sakai
勝之 酒井
Toshihiko Kanda
俊彦 神田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP8299696A priority Critical patent/JPH09248012A/ja
Publication of JPH09248012A publication Critical patent/JPH09248012A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lifting Devices For Agricultural Implements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 後部に耕耘用作業機を昇降自在に設けたクロ
ーラ式土工車両において、前後方向の揺動中心位置が変
化しても精度の良い作業機耕深制御が可能なクローラ式
土工車両の作業機耕深制御装置及びその方法を提供す
る。 【解決手段】 耕深設定値と耕深検出器12の検出値と
の偏差が小さくなるようにリフトアームシリンダ7の指
令値を演算し、リフトアーム6、連結装置及び作業機5
の全重量に基づいて車両全体の重心位置を求めると共
に、車体1の前後方向の傾斜角の変化量に基づいて車体
1が前上がり方向に傾斜しているか又は前下がり方向に
傾斜しているかの状態を判断し、前上がり方向に傾斜し
ているときは履帯2のスプロケット軸52と作業機5と
の距離及び傾斜角の大きさに応じてリフトアームシリン
ダ7の上記指令値を上昇方向に補正し、前下がり方向に
傾斜しているときは算出した上記車両全体の重心位置及
び傾斜角の大きさに応じて上記指令値を下降方向に補正
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、後部に耕耘用作業
機を昇降自在に設けたクローラ式土工車両の作業機耕深
制御装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車体に走行装置としてのクローラやホィ
ールを設けて走行及び旋回可能にし、車体後部に耕耘機
等の作業機を備えた土工車両がある。そして、土工車両
での耕耘作業の中に、圃場を耕耘する深さ(以後、耕深
と言う)を一定にする作業がある。作業機を昇降させる
操作レバーを手動で操作して耕深を一定にする作業を行
うのが困難なので、自動的に耕深制御を行う耕深制御装
置が提案されている。
【0003】例えば特開昭63−7704号公報には図
10及び図11に示されるようなホィール式土工車両の
例が記載されており、以下同図に基いて説明する。図1
0はホイール式の土工車両60の側面図を表している。
土工車両60は車体の前部及び後部にそれぞれホィール
62、63を設けて走行自在とし、運転席61の前部に
配備されたステアリングハンドルによって左右旋回が可
能となっている。土工車両60の後端部には、いわゆる
3点リンクヒッチにより連結された例えばロータリ等の
作業機70を備えている。すなわち、車体の後部中央の
上部には一本のアッパリンク67、後方下部の左右には
一対のロワーリンク65がそれぞれ回動自在に装着され
ている。また、車体後部の左右にはリフトアーム72が
回動自在に装着され、リフトアーム72の後端部とロワ
ーリンク65の略中央部との間には、左右にそれぞれリ
フトロッド73が回動自在に装着されている。そして、
リフトアーム72にはリフトアームシリンダ71のロッ
ド側が回動自在に取着されており、リフトアームシリン
ダ71のチューブ側は車体後部に回動自在に取着されて
いる。アッパリンク67及びロワーリンク65の先端部
にはロータリ耕耘機等の作業機70が装着されており、
リフトアームシリンダ71を伸縮することによって、リ
フトアーム72、リフトロッド73及びロワーリンク6
5を介して作業機70を昇降可能としている。
【0004】耕耘時には圃場表面の凸凹によって、作業
機70を含めて車体がホィール63の車軸63aを中心
として前後方向に揺動するので、車体の傾斜角度の大き
さに応じて作業機70の高さが変化する。例えば、車体
の前部が上昇しているときは作業機70は傾斜角度に応
じた高さ分だけ下降し、車体の前部が下降しているとき
は反対に作業機70は上記高さ分だけ上昇する。よっ
て、耕深を一定にするためには、車体傾斜角度に基づい
て作業機高さを補正する必要がある。このために、車軸
63a近傍には前後方向の車体傾斜角を検出する傾斜角
センサー74を設け、またリフトアーム72の基端部に
リフトアーム72の回動角を検出するリフトアーム角セ
ンサー75を設けている。また、耕深制御時の耕深を設
定するポジションレバー76の基端部にもレバー回転角
を検出する耕深設定センサー77が設けられている。こ
れらの傾斜角センサー74、リフトアーム角センサー7
5及び耕深設定センサー77からの信号は図示しないコ
ントローラに入力され、このコントローラ内で所要の演
算が行われ、図示しない油圧制御切換弁に制御信号が出
力される。これによって、リフトアームシリンダ71の
伸縮を制御して作業機70の耕深を制御するようになっ
ている。
【0005】このような構成において、第10図に示す
ように車体が水平状態での耕耘作業ときにポジションレ
バー76を任意の位置に設定すると、耕深設定センサー
77で設定された耕深になるように、前記コントローラ
はリフトアーム角センサー75を監視しながらリフトア
ーム72を機体平行線cより角度θ1だけ下降させる。
そして、第11図のように車体が水平線hよりθ2だけ
傾斜したときは、傾斜角センサー74からの角度信号が
コントローラに入力されると、コントローラは作業機7
0が設定された適性な耕深になるように演算してリフト
アームシリンダ71の伸縮を制御し、リフトアーム72
を機体水平線cより角度θ3だけ回動させる。このよう
にして、凸凹のある荒れ地でも耕深が設定耕深値になる
ような耕深制御が可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のようなホィ
ール式土工車両においては、その前後方向の揺動中心は
後輪車軸となる。しかしながら、クローラ式土工車両の
場合には、前後方向の揺動中心が定点とならないので以
下のような問題が発生する。
【0007】図12及び図13はクローラ式車両の作業
時の状態を表しており、図12は車両50の履帯51が
前方の突起物xに乗り上げた状態、及び図13は履帯5
1がこの突起物xを乗り越える状態を表している。履帯
51が前方の突起物xに乗り上げる場合は、車両50の
揺動中心は図10に示したホイール式土工車両60のホ
ィール63の車軸63aに相当するスプロケット軸52
の中心A点である。しかしながら、この車両50がさら
に前進し、図13に示すように車両の重心Gが突起物x
の真上に近づくと履帯51の後端は地面から浮き上が
り、車両50の揺動中心は重心G近傍のA1点に移動す
る。よって、図12の場合と図13の場合とでは、揺動
中心から車両後部に装着した図示しない作業機までの距
離が変わってくる。このために、図12の場合と図13
の場合とでは車両50の傾斜角度に対する作業機の昇降
量が異なっている。また、異なる重量の作業機を装着し
た場合、車両全体の重心が変化するので、上記同様に揺
動中心位置が変化するという問題が生じることになる。
したがって、クローラ式土工車両の場合には揺動中心位
置の変化に対する作業機昇降量の補正を行う必要があ
る。上記従来のような車体傾斜角に基づく作業機高さ補
正のみでは、クローラ式土工車両では精度良く耕深制御
出来ないという問題がある。
【0008】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、後部に耕耘用作業機を昇降自在に設けた
クローラ式土工車両において、前後方向の揺動中心位置
が変化しても精度の良い作業機耕深制御が可能なクロー
ラ式土工車両の作業機耕深制御装置及びその方法を提供
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、車体1
の下部に走行自在に設けられた履帯2と、車体1の後部
に昇降自在に設けられたリフトアーム6に連結装置を介
して取着され、かつ地面を耕耘する作業機5と、作業機
5の地表面に対する耕耘深さ(耕深)を検出する耕深検
出器12とを有し、自動耕深制御時は耕深設定値と耕深
検出器12の検出値との偏差が小さくなるようにリフト
アーム6を昇降させるリフトアームシリンダ7を制御す
るクローラ式土工車両の作業機耕深制御装置において、
作業機5の重量を検出する作業機重量検出器81と、作
業機重量検出器81により検出された重量値に基づい
て、車両全体の重心位置を求める重心位置算出手段83
と、車体1の前後方向傾斜角を検出する車体傾斜角検出
手段82と、耕深設定値と耕深検出器12の検出値との
偏差が小さくなるようにリフトアームシリンダ7の指令
値を演算すると共に、車体傾斜角検出手段82が検出し
た傾斜角と重心位置算出手段83が算出した車両全体の
重心位置とを入力し、傾斜角の変化量に基づいて車体1
が前上がり方向に傾斜しているか又は前下がり方向に傾
斜しているかの状態を判断し、前上がり方向に傾斜して
いるときは履帯2のスプロケット軸52と作業機5との
距離及び傾斜角の大きさに応じてリフトアームシリンダ
7の上記指令値を補正した作業機高さ補正値を上昇方向
に出力し、前下がり方向に傾斜しているときは入力した
上記車両全体の重心位置及び傾斜角の大きさに応じて上
記指令値を補正した作業機高さ補正値を下降方向に出力
する補正手段84と、補正手段84からの上記作業機高
さ補正値に基づいてリフトアームシリンダ7の伸長を制
御してリフトアーム6の昇降位置を制御する作業機制御
手段85とを備えた構成としている。
【0010】請求項1に記載の発明によると、クローラ
式土工車両の場合、車体が前上がり方向に傾斜している
ときは履帯のスプロケット軸が揺動中心になり、前下が
り方向に傾斜しているときは車両全体の重心位置近傍の
点が揺動中心になるので、揺動中心位置の変化に伴う作
業機高さの補正を行っている。すなわち、作業機の重量
を作業機重量検出器81で検出し、この作業機の重量に
基づいて重心位置算出手段83が車両全体の重心位置を
求める。補正手段84は、車体傾斜角検出手段82から
の傾斜角の変化量に基づいて判断し、車体前部が前上が
り方向に傾斜している(前部が地面から上昇する方向に
傾斜角が変化している)ときは作業機がスプロケット軸
を中心にして下降しているので、これを上昇方向に補正
する。このとき、スプロケット軸と作業機との距離の基
づいて、及び傾斜角の大きさに応じて、リフトアームシ
リンダの上昇方向の補正量を求め、耕深設定値と耕深検
出器からの検出値との偏差により求めたリフトアームシ
リンダの指令値をこの補正量で補正している。また、車
体前部が前下がり方向に傾斜している(前部が地面に向
かう方向に傾斜角が変化している)ときは作業機は車両
全体の重心位置近傍の点を中心にして上昇しているの
で、補正手段84はこれを下降方向に補正する。このと
き、車両全体の重心位置と作業機との距離に基づいて、
及び傾斜角の大きさに応じて、リフトアームシリンダの
下降方向の補正量を求め、リフトアームシリンダの上記
指令値をこの補正量で補正している。この結果、異なっ
た重量の作業機を装着した場合でも、作業機の昇降に伴
う車両全体の重心位置の変化量を容易に求めることが可
能となり、これによって揺動中心位置の変化に従って作
業機の高さ補正ができるので、精度良い耕深制御が可能
となる。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の前記補正手段84は、耕深設定値と耕深検出器
12の検出値との偏差が小さくなるようにリフトアーム
シリンダ7の指令値を演算すると共に、車体傾斜角検出
手段82が検出した傾斜角と重心位置算出手段83が算
出した車両全体の重心位置とを入力し、傾斜角の変化量
に基づいて車体1が前上がり方向に傾斜しているか又は
前下がり方向に傾斜しているかの状態を判断し、前上が
り方向に傾斜しているときは履帯2のスプロケット軸5
2と作業機5との距離及び傾斜角の大きさに応じてリフ
トアームシリンダ7の上記指令値を補正した作業機高さ
補正値を上昇方向に出力し、前下がり方向に傾斜してい
るときは入力した上記車両全体の重心位置と作業機5と
の距離及び傾斜角の大きさに応じて上記指令値を補正し
た作業機高さ補正値を下降方向に出力する第1耕深補正
手段86からなる構成としている。
【0012】請求項2に記載の発明によると、第1耕深
補正手段86は、車体傾斜角検出手段82からの傾斜角
の変化量に基づいて判断し、車体前部が前上がり方向に
傾斜している(前述同様)ときは作業機がスプロケット
軸を中心にして下降しているので、これを上昇方向に補
正する。このとき、スプロケット軸と作業機との距離の
基づいて、及び傾斜角の大きさに応じて、リフトアーム
シリンダの上昇方向の補正量を求め、耕深設定値と耕深
検出器からの検出値との偏差により求めたリフトアーム
シリンダの指令値をこの補正量で補正している。また、
車体前部が前下がり方向に傾斜している(前述同様)と
きは作業機は車両全体の重心位置近傍の点を中心にして
上昇しているので、補正手段84はこれを下降方向に補
正する。このとき、作業機の重量に基づいて重心位置算
出手段83が求めた車両全体の重心位置と作業機との距
離に基づいて、及び傾斜角の大きさに応じて、リフトア
ームシリンダの下降方向の補正量を求め、リフトアーム
シリンダの上記指令値をこの補正量で補正している。こ
の結果、揺動中心位置の変化に従って作業機の高さ補正
ができるので、精度良い耕深制御が可能となる。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載の前記補正手段84は、前記重心位置算出手段8
3が算出した車両全体の重心位置を入力すると共に、所
定重心位置に戻すように重心を移動させる重心移動手段
87と、耕深設定値と前記耕深検出器12の検出値との
偏差が小さくなるようにリフトアームシリンダ7の指令
値を演算すると共に、前記車体傾斜角検出手段82が検
出した傾斜角を入力し、傾斜角の変化量に基づいて車体
1が前上がり方向に傾斜しているか又は前下がり方向に
傾斜しているかの状態を判断し、前上がり方向に傾斜し
ているときは履帯2のスプロケット軸52と作業機5と
の距離及び傾斜角の大きさに応じてリフトアームシリン
ダ7の上記指令値を補正した作業機高さ補正値を上昇方
向に出力し、前下がり方向に傾斜しているときは上記所
定重心位置と作業機5との距離及び傾斜角の大きさに応
じて上記指令値を補正した作業機高さ補正値を下降方向
に出力する第2耕深補正手段88とからなる構成として
いる。
【0014】請求項3に記載の発明によると、重心移動
手段87は、前記重心位置算出手段83が算出した車両
全体の重心位置の所定重心位置からの変化量をキャンセ
ルして所定重心位置に戻すように重心を移動させる。こ
れによって、車両全体の重心位置は所定重心位置に固定
される。第2耕深補正手段88は、車体傾斜角検出手段
82からの傾斜角の変化量に基づいて判断し、車体前部
が前下がり方向に傾斜している(前述同様)ときは作業
機が上記所定重心位置近傍の点を中心にして上昇してい
るので、これを下降方向に補正する。このとき、上記所
定重心位置と作業機との距離に基づいて、及び傾斜角の
大きさに応じて、リフトアームシリンダの下降方向の補
正量を求め、耕深設定値と耕深検出器からの検出値との
偏差により求めたリフトアームシリンダの指令値をこの
補正量で補正している。また、車体前部が前上がり方向
に傾斜している(前述同様)ときは、前記請求項と同様
に、スプロケット軸と作業機との距離の基づいて、及び
傾斜角の大きさに応じて、リフトアームシリンダの上昇
方向の補正量を求め、リフトアームシリンダの上記指令
値をこの補正量で補正している。この結果、揺動中心位
置の変化に従って作業機の高さ補正ができるので、精度
良い耕深制御が可能となる。
【0015】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
に記載のクローラ式土工車両の作業機耕深制御装置にお
いて、前記作業機重量検出器81は、前記リフトアーム
シリンダ7の油室圧からリフトアームシリンダ7のロッ
ドにかかる荷重を演算し、この荷重と前記リフトアーム
6の回動角とに基づいて作業機5の重量を求める構成と
している。
【0016】請求項4に記載の発明によると、リフトア
ームシリンダ圧からリフトアームシリンダにかかる荷重
を求め、この荷重とリフトアーム角とに基づいて作業機
の重量が容易に演算される。よって、異なった重量の作
業機を装着した場合でも簡単な構成で作業機の重量が検
出され、作業機の昇降に伴う車両全体の重心位置の変化
量を容易に求めることが可能となる。この結果、揺動中
心位置の変化に従って作業機の高さ補正ができるので、
精度良い耕深制御が可能となる。
【0017】請求項5に記載の発明は、請求項3に記載
のクローラ式土工車両の作業機耕深制御装置において、
前記重心移動手段87は、車体1の前部に前後方向移動
自在に設けられたカウンタウエイト40と、カウンタウ
エイト40を移動させるカウンタウエイトシリンダ41
と、カウンタウエイト40の移動量を検出するカウンタ
ウエイトストローク検出手段と、前記重心位置算出手段
83が算出した車両全体の重心位置を入力し、入力した
重心位置の所定重心位置からの変化量を演算し、重心を
所定重心位置に戻すためにカウンタウエイトストローク
検出手段が検出した移動量を監視しながらカウンタウエ
イトシリンダ41を制御してカウンタウエイト40を移
動させるカウンタウエイト制御手段とからなる構成とし
ている。
【0018】請求項5に記載の発明によると、カウンタ
ウエイト制御手段は、重心位置算出手段83が算出した
車両全体の重心位置と所定重心位置との変化量に基づい
て、重心を所定重心位置に戻すためのカウンタウエイト
の移動量を求める。そして、カウンタウエイトストロー
ク検出手段の検出値を監視しながらカウンタウエイトシ
リンダを制御し、カウンタウエイトを上記移動量だけ移
動させる。これによって、重心移動手段87は重心を移
動し、重心位置を所定位置に固定できる。第2耕深補正
手段88は、車体前部が前下がり方向に傾斜していると
き、上記所定重心位置と作業機との距離に基づいて、及
び傾斜角の大きさに応じて、リフトアームシリンダの下
降方向の補正量を求め、リフトアームシリンダの指令値
をこの補正量で補正できる。この結果、揺動中心位置の
変化に従って作業機の高さ補正ができるので、精度良い
耕深制御が可能となる。
【0019】請求項6に記載の発明は、下部に走行自在
に設けられた履帯2を有する車体1の後部に昇降自在に
設けられたリフトアーム6に連結装置を介して取着さ
れ、かつ地面を耕耘する作業機5と、作業機5の地表面
に対する耕耘深さ(耕深)を検出する耕深検出器12と
を有し、自動耕深制御時は耕深設定値と耕深検出器12
の検出値との偏差が小さくなるようにリフトアーム6を
昇降させるリフトアームシリンダ7を制御するクローラ
式土工車両の作業機耕深制御方法において、耕深設定値
と耕深検出器12の検出値との偏差が小さくなるように
リフトアームシリンダ7の指令値を演算し、作業機5の
重量に基づいて車両全体の重心位置を求めると共に、車
体1の前後方向の傾斜角の変化量に基づいて車体1が前
上がり方向に傾斜しているか又は前下がり方向に傾斜し
ているかの状態を判断し、前上がり方向に傾斜している
ときは履帯2のスプロケット軸52と作業機5との距離
及び傾斜角の大きさに応じてリフトアームシリンダ7の
上記指令値を上昇方向に補正し、前下がり方向に傾斜し
ているときは算出した上記車両全体の重心位置及び傾斜
角の大きさに応じて上記指令値を下降方向に補正する方
法としている。
【0020】請求項6に記載の発明によると、作業機の
重量に基づいて車両全体の重心位置を求めると共に、傾
斜角の変化量に基づいて車体1が前上がり方向に傾斜し
ているか又は前下がり方向に傾斜しているかの状態を判
断する。車体前部が前上がり方向に傾斜しているときは
作業機がスプロケット軸を中心にして下降しているの
で、これを上昇方向に補正する。このとき、スプロケッ
ト軸と作業機との距離の基づいて、及び傾斜角の大きさ
に応じて、リフトアームシリンダの上昇方向の補正量を
求め、耕深設定値と耕深検出器からの検出値との偏差に
より求めたリフトアームシリンダの指令値をこの補正量
で補正している。また、車体前部が前下がり方向に傾斜
しているときは作業機は車両全体の重心位置近傍の点を
中心にして上昇しているので、これを下降方向に補正す
る。このとき、車両全体の重心位置と作業機との距離に
基づいて、及び傾斜角の大きさに応じて、リフトアーム
シリンダの下降方向の補正量を求め、リフトアームシリ
ンダの上記指令値をこの補正量で補正している。この結
果、揺動中心位置の変化に従って作業機の高さ補正がで
きるので、精度良い耕深制御が可能となる。
【0021】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
のクローラ式土工車両の作業機耕深制御方法において、
「前下がり方向に傾斜しているときは算出した上記車両
全体の重心位置及び傾斜角の大きさに応じて上記指令値
を下降方向に補正する」は、「前下がり方向に傾斜して
いるときは算出した前記車両全体の重心位置と作業機5
との距離及び傾斜角の大きさに応じて上記指令値を下降
方向に補正する」であることを特徴とする方法としてい
る。
【0022】請求項7に記載の発明によると、前下がり
方向に傾斜しているときには、作業機の昇降に伴って変
化した車両全体の重心位置をそのまま重心位置とし、こ
の重心位置と作業機との距離に基づいて、及び傾斜角の
大きさに応じてリフトアームシリンダの指令値を下降方
向に補正している。また、車体前部が前上がり方向に傾
斜しているときは、前記請求項と同様に、スプロケット
軸と作業機との距離の基づいて、及び傾斜角の大きさに
応じて、リフトアームシリンダの指令値を上昇方向に補
正している。この結果、揺動中心位置の変化に従って作
業機の高さ補正ができるので、精度良い耕深制御が可能
となる。
【0023】請求項8に記載の発明は、請求項6に記載
のクローラ式土工車両の作業機耕深制御方法において、
「耕深設定値と耕深検出器12の検出値との偏差が小さ
くなるようにリフトアームシリンダ7の指令値を演算
し、作業機5の重量に基づいて車両全体の重心位置を求
めると共に、車体1の前後方向の傾斜角の変化量に基づ
いて車体1が前上がり方向に傾斜しているか又は前下が
り方向に傾斜しているかの状態を判断し、前上がり方向
に傾斜しているときは履帯2のスプロケット軸52と作
業機5との距離及び傾斜角の大きさに応じてリフトアー
ムシリンダ7の上記指令値を上昇方向に補正し、前下が
り方向に傾斜しているときは算出した上記車両全体の重
心位置及び傾斜角の大きさに応じて上記指令値を下降方
向に補正する」は、「耕深設定値と耕深検出器12の検
出値との偏差が小さくなるようにリフトアームシリンダ
7の指令値を演算し、作業機5の重量に基づいて車両全
体の重心位置を求めると共に、この重心位置の所定重心
位置からの変化量をキャンセルして所定重心位置に戻す
ように重心を移動させ、車体1の前後方向の傾斜角の変
化量に基づいて車体1が前上がり方向に傾斜しているか
又は前下がり方向に傾斜しているかの状態を判断し、前
上がり方向に傾斜しているときは履帯2のスプロケット
軸52と作業機5との距離及び傾斜角の大きさに応じて
リフトアームシリンダ7の上記指令値を上昇方向に補正
し、前下がり方向に傾斜しているときは上記所定重心位
置と作業機5との距離及び傾斜角の大きさに応じて上記
指令値を下降方向に補正する」であることを特徴とする
方法としている。
【0024】請求項8に記載の発明によると、車両全体
の重心位置が所定重心位置から変化したときに、この変
化量をキャンセルして所定重心位置に戻すように重心を
移動させる。そして、前下がり方向に傾斜しているとき
には、上記所定重心位置と作業機との距離に基づいて、
及び傾斜角の大きさに応じてリフトアームシリンダの指
令値を下降方向に補正している。また、車体前部が前上
がり方向に傾斜しているときは、前記請求項と同様に、
スプロケット軸と作業機との距離の基づいて、及び傾斜
角の大きさに応じて、リフトアームシリンダの指令値を
上昇方向に補正している。この結果、揺動中心位置の変
化に従って作業機の高さ補正ができるので、精度良い耕
深制御が可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係るクローラ式土
工車両の作業機耕深制御装置及びその方法の実施形態に
ついて、図面を参照して詳述する。
【0026】図1〜図5は第一の実施形態を表してい
る。図1は、第一の実施形態例を表す耕深制御装置を装
着したクローラ式土工車両の側面図である。車体1の下
部には、走行自在な履帯2が設けられている。車体1の
後端部には、3点リンクヒッチの連結装置、すなわち後
部中央の上部の一本のアッパリンク4、下部左右の一対
のロワーリンク3が回動自在に装着されており、アッパ
リンク4及びロワーリンク3の先端部にはロータリ耕耘
機等の作業機5が連結されている。また、車体後部の左
右にはリフトアーム6が昇降自在に装着され、リフトア
ーム6の後端部とロワーリンク3の略中央部との間に
は、左右にそれぞれリフトロッド8が回動自在に装着さ
れている。そして、リフトアーム6と車体1との間には
リフトアームシリンダ7が回動自在に装着されている。
リフトアームシリンダ7を伸縮することによって、リフ
トアーム6、リフトロッド8及びロワーリンク3を介し
て作業機5を昇降可能となっている。なお、本実施形態
ではリフトアームシリンダ7は単動式で構成されている
が、複動式でもよい。
【0027】また、リフトアーム6の基端部にはリフト
アーム角検出器10が設けられている。さらに、作業機
5の荷重を検出するために、リフトアームシリンダ7の
ボトム側の油圧を検出するリフトアームシリンダ圧力検
出器11が設けられている。リフトアームシリンダ7が
複動式の場合には、ボトム側の油圧とヘッド側の油圧と
を検出し、その差圧からリフトアームシリンダ7にかか
る上記荷重を求めるようにする。作業機5の後端部には
前後方向に回動自在なリアカバー19が設けられ、作業
機5の上部にはリアカバー19の回動角度を耕深値とし
て検出する耕深検出器12が装着されている。
【0028】車体1の例えば運転席前部のパネルには、
手動操作で作業機5を昇降させるためのポジション設定
器13(例えば、手動レバーにより作動する)、自動的
に耕深制御を行う自動制御モードを選択する自動耕深制
御スイッチ14、及び予め目標耕深値を設定しておく耕
深設定器15が設けられている。また、車体1の前後方
向の傾斜角度の検出手段として傾斜角速度を検出する例
えばジャイロ等の角速度検出器17が設けられている。
さらに、重心位置の変化に対応して作業機5の高さを補
正する重心制御モードを選択する重心制御スイッチ16
を備えている。そして、これらの検出器及びスイッチか
らの検出信号を入力し、所定の演算をした後に所要の制
御信号を出力する制御装置20が設けられている。
【0029】図2は、ハード構成ブロック図を表してい
る。制御装置20はマイクロコンピュータ等を主体にし
た一般的なコンピュータシステムによって構成されてお
り、制御部22とA/D変換部21と電磁弁駆動部23
とからなっている。前記耕深設定器15、耕深検出器1
2、ポジション設定器13、リフトアーム角検出器10
は例えばポテンショメータ等で構成されており、これら
の各出力信号と角速度検出器17及びリフトアームシリ
ンダ圧力検出器11の各アナログ出力信号は、A/D変
換部21を介して制御部22に入力されている。また、
自動耕深制御スイッチ14及び重心制御スイッチ16の
各スイッチ信号はインターフェース回路(図示せず)を
介して制御部22に入力される。制御部22では、これ
らの入力信号を演算及び判断処理し、電磁弁駆動部23
にリフトアーム6の昇降指令信号を出力する。電磁弁駆
動部23は、この昇降指令信号の大きさに比例した電流
信号を出力する。上昇指令が出力されると、この電流信
号は切換弁30のソレノイド操作部30dに導かれ、下
降指令のときは、この電流信号は切換弁30のソレノイ
ド操作部30eに導かれる。
【0030】切換弁30は、リフトアームシリンダ7を
駆動するものである。本実施形態はリフトアームシリン
ダ7として単動式シリンダを使用した例を示しているの
で、切換弁30は3ポート切換弁で構成されている。切
換弁30の入力ポートは管路44を介して油圧ポンプ3
1に接続されていて、戻り油ポートは管路43を介して
タンク35に接続されている。また、切換弁30の出力
ポートは管路45を介してリフトアームシリンダ7のボ
トム側油圧室7aに接続されている。
【0031】制御部22から電磁弁駆動部23に上昇指
令が出力されると、電流信号が切換弁30のソレノイド
操作部30dに導かれ、切換弁30はa側に切り換わ
る。これによって、油圧ポンプ31から吐出された圧油
は上記上昇指令の大きさに応じた流量で管路44、45
を介してリフトアームシリンダ7のボトム側油圧室7a
に流入する。よって、リフトアームシリンダ7は前記流
量に比例した速度でリフトアーム6を上昇させる。ま
た、制御部22から電磁弁駆動部23に下降指令が出力
されると、電流信号が切換弁30のソレノイド操作部3
0eに導かれ、切換弁30はc側に切り換わる。このと
き、作業機5及びリフトアーム6等の自重によってリフ
トアームシリンダ7のロッドが下降方向に押されてボト
ム側油圧室7aから油が流出し、管路45、43を介し
てタンク35にドレーンする。よって、リフトアーム6
は上記自重によって下降する。なお、油圧ポンプ31か
ら吐出された圧油は管路44、43を介してタンク35
へドレーンする。なお、制御部22から停止指令が出力
されているときは切換弁30は中立位置bになり、リフ
トアームシリンダ7のボトム側油圧室7aの油は切換弁
30によって流出が遮断されるので、リフトアーム6は
下降方向には停止している。
【0032】本実施形態に係わる耕深制御装置の機能ブ
ロック図を図3に表しており、以下に同図に基づく機能
構成を説明する。作業機重量検出器81は作業機5の重
量を検出し、この重量値を重心位置算出手段83に出力
している。この実施形態では、前述のようにリフトアー
ムシリンダ7のロッドに作用する作業機5の荷重をボト
ム室油圧の変化量、すなわち作業機5を取り付ける前と
取り付けた後との圧力差から検出し、この荷重値とリフ
トアーム角検出器10によるリフトアーム角と、作業機
部の各リンクの長さとに基づいて作業機の重量を演算し
て求めるようにしている。車体傾斜角検出手段82は車
体1の前後方向の傾斜角を検出し、この傾斜角度値を補
正手段84に出力している。傾斜角は例えばジャイロ等
による傾斜角速度を積分して求められるが、これに限定
しない。重心位置算出手段83は前記作業機の重量値、
車体本体の重心と作業機との距離、リフトアーム角度、
車体本体(連結装置等を含む)の重量値及び重心位置に
基づいて、作業機部を含めた車両全体の重心位置を求め
ている。そして、求めた重心位置を補正手段84に出力
する。
【0033】補正手段84は、前記傾斜角度値の変化量
に基づいて車体1が前上がり方向に傾斜しているか又は
前下がり方向に傾斜しているかの状態を判断し、この状
態に対応して傾斜角及び重心位置を考慮した作業機高さ
の補正を行ない、補正のための作業機制御指令を作業機
制御手段85に出力する。本実施形態においては、補正
手段84は第1耕深補正手段86によって構成されてい
る。耕深補正手段86は、前記の車両全体の重心位置を
重心位置算出手段83から入力し、上記傾斜状態に応じ
てこの重心位置に基づく作業機高さ補正を行うか否かを
判断し、重心位置に基づく作業機高さ補正を行うときは
重心位置と作業機間の距離を考慮して傾斜角による作業
機高さ補正値を求め、この補正値を出力している。作業
機制御手段85は、上記作業機高さ補正値に基づいてリ
フトアームシリンダ7の昇降を制御する。
【0034】図4及び図5は本実施形態に係わる耕深制
御方法を表すフローチャート例であり、以下同図に基づ
いて説明する。図4は作業機部の昇降に伴う車両全体の
重心の移動量を算出する方法を示しており、まず同図に
従って説明する。 (ステップ101)制御部22(第1耕深補正手段8
6)は重心制御スイッチ16がオンされている(重心制
御モード)か否かを判定し、オンのときはステップ10
2に進み、オンでないときはステップ109に進む。 (ステップ102)制御部22(作業機重量検出器8
1)のリフトアームシリンダ7に対する作動指令が停止
指令か否かを判定し、停止指令のときはステップ103
に進み、そうでないときはステップ107に進む。 (ステップ103)制御部22(作業機重量検出器8
1)は各検出器の検出値をA/D変換部21を介して読
み込む。ステップ104に進む。 (ステップ104)(作業機重量検出器81)リフトア
ームシリンダ7のボトム圧(複動シリンダの場合は、ヘ
ッド圧とボトム圧の差圧)及びリフトアーム角度及び3
点リンクヒッチの構造に基づいて作業機の重量を計算す
る。このとき、作業機の重量の計算方法は、予め上記検
出器の所定間隔毎の検出値に対応して重量値を記憶して
マップに基づいて求める方法でも、あるいはリフトアー
ム角度及び3点リンクヒッチの構造等から導き出される
演算式に基づいて求める方法でもよい。ステップ105
に進む。
【0035】(ステップ105)(重心位置算出手段8
3)前ステップの作業機重量に基づいて、車両本体重心
と作業機との距離、リフトアーム角度、車両本体の重量
及び重心位置から作業機を含めた土工車両全体の重心位
置の変化量を計算する。このときの重心位置の変化量の
計算方法は、前ステップと同様にマップや演算式等によ
って求められる。ステップ106に進む。 (ステップ106)(第1耕深補正手段86)求めた重
心位置の変化量から重心−作業機間の距離を計算する。
次に、図5のフローのステップ201に進む。このと
き、重心−作業機間の距離の計算方法は、前ステップと
同様にマップや演算式等によって求められる。 (ステップ107)(第1耕深補正手段86)本フロー
チャートによる前回までの処理で最後に重心位置を計算
したときのリフトアーム角度に対してリフトアーム角度
が変化したか否かを判断し、変化したときはステップ1
08に進み、そうでないときはステップ109に進む。 (ステップ108)(重心位置算出手段83)前回計算
した作業機重量値を保持し、ステップ105に進む。 (ステップ109)(第1耕深補正手段86)本フロー
チャートによる前回までの処理で最後に計算した車両全
体の重心−作業機間の距離を保持する。次に、図5のフ
ローのステップ201に進む。
【0036】図5は、図4で求めた車両全体の重心−作
業機間の距離を考慮して、車体前後方向の傾斜角に基づ
く作業機5の高さ補正値を使用した耕深制御方法のフロ
ーチャート例である。 (ステップ201)制御部22(作業機制御手段85)
は自動耕深制御スイッチ14がオンか否かを判定し、オ
ンのときはステップ202に進み、オンでないときはリ
ターンに飛んで処理を終了する。 (ステップ202)(第1耕深補正手段86)角速度検
出器17からの傾斜角の角速度信号に基づいて傾斜角の
変化量を計算し、この計算値と耕深設定器15の耕深設
定値と耕深検出器12の耕深検出値とからリフトアーム
シリンダ7の動作量を求める。すなわち、このステップ
では、耕深設定値と耕深検出値との偏差が小さくなるよ
うにリフトアームシリンダ7の指令値を求め、傾斜角が
変化している場合にこの変化量の大きさに応じて上記指
令値の補正を行なっている。したがって、傾斜角が急に
変化するような荒れ地や、平坦地から傾斜地、又は傾斜
地から平坦地へ急に変わる場所等での自動耕深時に、作
業機5の高さ補正が行われる。 (ステップ203)(第1耕深補正手段86)次に、前
ステップで求めた動作量に基づいてリフトアームシリン
ダ7をどの方向に作動させるか否かを判定する。リフト
アームシリンダ7を下降させるべきときはステップ20
4に進み、上昇又は停止させるべきときはステップ20
6に進む。
【0037】(ステップ204)(第1耕深補正手段8
6)この場合は、図13と同様に車体1は突起物x等に
乗り上げ、重心Gの近傍の点A1を回転中心にして車体
1が前下がり方向に傾斜している状態である。このとき
は、車体1の前後方向の揺動中心がスプロケット軸52
から点A1へ変化したので、この変化距離を考慮して傾
斜角に対する作業機5の高さ補正量を演算する必要があ
る。したがって、制御部22は重心−作業機間距離をリ
フトアーム角度から計算して求め、この重心−作業機間
距離に基づいて車体前後方向傾斜角に対応するリフトア
ームシリンダ7の動作量の補正値を計算し、動作量を補
正する。 (ステップ205)制御部22(作業機制御手段85)
はリフトアームシリンダ7が前ステップで求めた補正動
作量だけ縮小するように、リフトアーム角検出器10の
検出値を監視しながら電磁弁駆動部23に下降指令を出
力する。電磁弁駆動部23は切換弁30をc位置にして
リフトアームシリンダ7を指令動作量だけ縮小させ、作
業機5を所定量下降させる。そして、処理を終了する。
【0038】(ステップ206)(第1耕深補正手段8
6)この場合は、図12と同様に車体1は前上がり方向
に傾斜している状態か、もしくは車体1が平坦な地面を
走行している状態にあるから、揺動中心はスプロケット
軸52の中心にあり、重心−作業機間距離による補正の
必要はない。したがって、このステップでは、重心位置
による補正は行わずに、前後方向傾斜角に対応するリフ
トアームシリンダ7の動作量の補正値を計算し、この補
正動作量によって耕深制御を行なう。 (ステップ207)制御部22(作業機制御手段85)
は、リフトアームシリンダ7が前ステップで求めた補正
動作量だけ伸長するように、又は停止状態を保持するよ
うに、リフトアーム角検出器10の検出値を監視しなが
ら電磁弁駆動部23に上昇指令又は停止指令を出力す
る。電磁弁駆動部23は切換弁30を上昇時はa位置
に、また停止時はb位置に切り換え、リフトアームシリ
ンダ7を所定量伸長させるか、または停止させる。これ
によって、作業機5が所定量上昇し、又は停止し、耕深
が自動制御される。そして、処理を終了する。
【0039】上記のような構成および方法にしたため、
異なった重量の作業機を装着した場合にも車両全体の重
心位置の移動量を正確に算出でき、履帯が突起物等に乗
り上げた場合にも上記で求めた重心位置の移動量に基づ
いて重心−作業機間距離の変化に対応したリフトアーム
シリンダの動作量の補正が可能となり、精度のよい耕深
制御ができる。また、作業機が地面に接地しているとき
には、地面からの反力により見掛け上の作業機重量が軽
くなり重心位置が移動する。そのため、重心制御スイッ
チがオンのときは、自動耕深制御を行っている間でも重
心−作業機間距離の変化に対応した上記補正を行うこと
により一層耕深制御の精度は向上する。
【0040】次に、図6〜図9を参照して第二の実施形
態を説明する。本実施形態は、作業機部の昇降及び車体
の傾斜に伴う車両全体の重心位置の移動をキャンセルす
るようにカウンタウエイトを移動させ、これによって重
心位置が固定されるように制御する方法を示している。
図6は、本実施形態に係わる耕深制御装置を装着したク
ローラ式土工車両の側面図である。車体の前部にカウン
タウエイトを備えたこと以外は前実施形態の構成と同一
なので、以下では異なる構成についてのみ説明する。図
6において、車体1の前部にはカウンタウエイト40が
前後方向に移動自在に設けられていて、またカウンタウ
エイト40を前後方向に移動させるカウンタウエイトシ
リンダ41、及びカウンタウエイト40の移動量を検出
するためのカウンタウエイトストローク検出手段の例と
してカウンタウエイトシリンダ41の移動量を検出する
カウンタウエイトシリンダストローク検出器42が設け
られている。
【0041】図7は本実施形態に係わるハード構成ブロ
ック図を示しており、図2に示した構成と同じものには
同一の符号を付している。ここでも、カウンタウエイト
40に係わる構成を除いては同一なので説明は省略す
る。カウンタウエイトシリンダストローク検出器42は
例えばポテンショメータ等で構成され、この出力信号は
A/D変換器21を介して制御部22に入力されてい
る。なお、カウンタウエイトストローク検出手段として
は本実施形態の例のようなカウンタウエイトシリンダス
トローク検出器42に限定されるものではなく、例えば
カウンタウエイト40のストロークを直接検出してもよ
い。また、制御装置20には、リフトアームシリンダ7
を駆動する電磁弁駆動部23の他に、カウンタウエイト
シリンダ41を駆動する電磁弁駆動部24が設けられて
いる。切換弁32はカウンタウエイトシリンダ41の伸
縮を制御する電磁制御弁であり、制御部22からカウン
タウエイトシリンダ41の伸長指令又は縮小指令が出力
されると、各指令に対応して電磁弁駆動部24からの電
流指令は切換弁32のソレノイド操作部32d又はソレ
ノイド操作部32eに導かれている。伸長時は切換弁3
2がa位置になってカウンタウエイトシリンダ41を伸
長し、カウンタウエイト40を図6に示す破線のように
車体1の前方へ移動させる。縮小時は切換弁32がc位
置になってカウンタウエイトシリンダ41を縮小し、カ
ウンタウエイト40を車体1の後方に移動させる。な
お、カウンタウエイト40の移動は上記のような油圧シ
リンダによるものに限定されず、例えば油圧モータや電
動モータによって移動させるようにしてもよい。
【0042】図8は第二実施形態に係わる耕深制御装置
の機能ブロック図を表しており、同図に基づいて機能構
成を説明する。ここでは、図3に示した前実施形態の機
能ブロック図と同じ機能構成に同一符号を付して説明を
省く。補正手段84は、前述したように、前記傾斜角度
値の変化に基づいて車体1が前上がり方向に傾斜してい
るか又は前下がり方向に傾斜しているかの状態を判断
し、この状態に対応して傾斜角及び重心位置を考慮した
作業機高さの補正を行ない、補正のための作業機制御指
令を作業機制御手段85に出力している。本実施形態に
おいては、補正手段84は重心移動手段87と第2耕深
補正手段88とから構成されている。重心移動手段87
は、作業機部の昇降に伴って変化した車両全体の重心位
置を重心位置算出手段83から入力し、この重心位置の
移動量をキャンセルして所定重心位置(例えば、平坦な
地面で作業機5が地面に接している状態での初期重心位
置)に戻すように重心を移動させる。重心を移動させる
方法として、本実施形態では車両前部のカウンタウエイ
ト40を前後方向に移動させる例を示しているが、これ
に限るものではない。また、第2耕深補正手段88は、
前記傾斜状態に応じて所定重心位置に基づく作業機高さ
補正を行うか否かを判断し、重心位置に基づく作業機高
さ補正を行うときは所定重心位置と作業機間の距離を考
慮して傾斜角による作業機高さ補正の制御指令を出力し
ている。
【0043】なお、本実施形態の重心移動手段87は、
カウンタウエイト40と、カウンタウエイトシリンダ4
1と、カウンタウエイトシリンダストローク検出器42
と、カウンタウエイト制御手段とを備えている。カウン
タウエイト制御手段は、車両全体の重心位置を所定重心
位置に戻すためにカウンタウエイトシリンダ41を制御
してカウンタウエイト40を移動させる。
【0044】図9に本実施形態に係わる重心位置制御方
法を説明するフローチャートを示しており、以下同図に
従って説明する。 (ステップ301)制御部22(第2耕深補正手段8
8)は重心制御スイッチ16がオンされている(重心制
御モード)か否かを判定し、オンのときはステップ30
2に進み、オンでないときは図5のフローのステップ2
01に進む。 (ステップ302)制御部22(作業機重量検出器8
1)のリフトアームシリンダ7に対する作動指令が停止
指令か否かを判定し、停止指令のときはステップ303
に進み、そうでないときはステップ310に進む。 (ステップ303)制御部22(作業機重量検出器8
1)は各検出器の検出値をA/D変換部21を介して読
み込む。 (ステップ304)(作業機重量検出器81)リフトア
ームシリンダ7のボトム圧(複動シリンダの場合は、ヘ
ッド圧とボトム圧の差圧)及びリフトアーム角度及び3
点リンクヒッチの構造から作業機重量を計算する。この
とき、作業機重量の計算方法は、予め上記検出器の所定
間隔毎の検出値に対応して重量値を記憶してマップに基
づいて求める方法でも、あるいはリフトアーム角度及び
3点リンクヒッチの構造等から導き出される演算式に基
づいて求める方法でもよい。
【0045】(ステップ305)(重心位置算出手段8
3)前ステップの作業機重量に基づいて、車両本体重心
と作業機との距離、リフトアーム角度、車両本体の重量
及び重心位置から作業機を含めた土工車両全体の重心位
置の変化量を計算する。このときの重心位置の変化量の
計算方法は、前ステップと同様にマップや演算式等によ
って求められる。 (ステップ306)制御部22(重心移動手段87)
は、前ステップで求めた重心位置の変化量に基づいて所
定の重心位置、例えば平坦地での耕深制御時の初期重心
位置に戻すためのカウンタウエイト40の必要移動量を
計算する。 (ステップ307)制御部22(重心移動手段87)
は、前ステップで求めた必要移動量とカウンタウエイト
シリンダストローク検出器42の検出値とに基づいて、
カウンタウエイトシリンダ41の動作量を計算する。
【0046】(ステップ308)制御部22(重心移動
手段87)は、前ステップで求めた動作量に応じて電磁
弁駆動部24に制御指令を出力し、カウンタウエイトシ
リンダ41を作動させてカウンタウエイト40を所定の
目標位置に移動させる。 (ステップ309)制御部22(重心移動手段87)
は、カウンタウエイトシリンダストローク検出器42に
よりカウンタウエイト40の位置を検出し、カウンタウ
エイト40が目標位置に到達したか否かを判断する。到
達しているときは図5のフローのステップ201に進
み、そうでないときはステップ308及びステップ30
9を繰り返して到達するまで待つ。 (ステップ310)(第2耕深補正手段88)本フロー
チャートによる前回までの処理で最後に重心位置を計算
したときのリフトアーム角度に対してリフトアーム角度
が変化したか否かを判断し、変化したときはステップ3
11に進み、そうでないときはステップ201に進む。
なお、ステップ201以降では、前記第1耕深補正手段
86の処理は第2耕深補正手段88が行ない、重心位置
は上記の所定位置として処理する。 (ステップ311)(重心位置算出手段83)前回計算
した作業機重量値を保持し、ステップ305に進む。な
お、ステップ301、310からステップ201へ進ん
だときはカウンタウエイト40の位置は最終位置に保持
し、ステップ201以降では、重心位置は重心移動が行
われていない状態でも上記の所定重心位置と同じとして
処理する。
【0047】以上のような構成および方法としたため、
異なった重量の作業機を装着した場合にも作業機部の昇
降及び車体の傾斜に伴う車両全体の重心位置の移動量を
算出でき、この重心位置の移動をキャンセルするように
カウンタウエイトを移動させることにより所定の重心位
置に戻すことができる。そして、履帯が突起物等に乗り
上げた場合には、固定された所定重心位置に基づいて図
5のフローチャートのように重心−作業機間距離及び傾
斜角に基づいてリフトアームシリンダの動作量の補正が
可能となり、精度の良い耕深制御ができる。また、作業
機が地面に接地しているときには、地面からの反力によ
り見かけ上の作業機重量が軽くなり重心位置が移動す
る。そのため、重心制御スイッチがオンのときは、自動
耕深制御を行っている間でも重心−作業機間距離に対応
した上記補正を行うことにより一層耕深制御の精度は向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる第一実施形態の耕深制御装置を
装着したクローラ式土工車両の側面図である。
【図2】第一実施形態の耕深制御装置のハード構成ブロ
ック図である。
【図3】第一実施形態の耕深制御装置の機能ブロック図
である。
【図4】第一実施形態の重心移動量算出方法フローチャ
ートである。
【図5】本発明に係わる車体前後方向傾斜角に対する補
正値を使用した耕深制御方法ののフローチャートであ
る。
【図6】第二実施形態の耕深制御装置を装着したクロー
ラ式土工車両側面図である。
【図7】第二実施形態の耕深制御装置のハード構成ブロ
ック図である。
【図8】第二実施形態の耕深制御装置の機能ブロック図
である。
【図9】第二実施形態の重心位置の補正方法フローチャ
ートである。
【図10】従来技術に係わるホィール式土工車両の側面
図である。
【図11】従来技術に係わるホィール式土工車両の不整
地耕耘時の状態図である。
【図12】クローラ式土工車両の前上がり方向へ傾斜し
ている状態の説明図である。
【図13】クローラ式土工車両の前下がり方向へ傾斜し
ている状態の説明図である。
【符号の説明】
1 車体 2 履帯 3 ロワーリンク 4 アッパリンク 5 作業機 6 リフトアーム 7 リフトアームシリンダ 8 リフトロッド 10 リフトアーム角検出器 11 リフトアームシリンダ圧力検出器 12 耕深検出器 14 自動耕深制御スイッチ 15 耕深設定器 16 重心制御スイッチ 17 角速度検出器 20 制御装置 21 A /D変換器 22 制御部 23,24 電磁弁駆動部 30,32 切換弁 40 カウンタウエイト 41 カウンタウエイトシリンダ 42 カウンタウエイトシリンダストローク検出器 81 作業機重量検出器 82 車体傾斜角検出手段 83 重心位置算出手段 84 補正手段 85 作業機制御手段 86 第1耕深補正手段 87 重心移動手段 88 第2耕深補正手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体(1) の下部に走行自在に設けられた
    履帯(2) と、車体(1) の後部に昇降自在に設けられたリ
    フトアーム(6) に連結装置を介して取着され、かつ地面
    を耕耘する作業機(5) と、作業機(5) の地表面に対する
    耕耘深さ(耕深)を検出する耕深検出器(12)とを有し、
    自動耕深制御時は耕深設定値と耕深検出器(12)の検出値
    との偏差が小さくなるようにリフトアーム(6) を昇降さ
    せるリフトアームシリンダ(7) を制御するクローラ式土
    工車両の作業機耕深制御装置において、 作業機(5) の重量を検出する作業機重量検出器(81)と、 作業機重量検出器(81)により検出された重量値に基づい
    て、車両全体の重心位置を求める重心位置算出手段(83)
    と、 車体(1) の前後方向傾斜角を検出する車体傾斜角検出手
    段(82)と、 耕深設定値と耕深検出器(12)の検出値との偏差が小さく
    なるようにリフトアームシリンダ(7) の指令値を演算す
    ると共に、車体傾斜角検出手段(82)が検出した傾斜角と
    重心位置算出手段(83)が算出した車両全体の重心位置と
    を入力し、傾斜角の変化量に基づいて車体(1) が前上が
    り方向に傾斜しているか又は前下がり方向に傾斜してい
    るかの状態を判断し、前上がり方向に傾斜しているとき
    は履帯(2) のスプロケット軸(52)と作業機(5) との距離
    及び傾斜角の大きさに応じてリフトアームシリンダ(7)
    の上記指令値を補正した作業機高さ補正値を上昇方向に
    出力し、前下がり方向に傾斜しているときは入力した上
    記車両全体の重心位置及び傾斜角の大きさに応じて上記
    指令値を補正した作業機高さ補正値を下降方向に出力す
    る補正手段(84)と、 補正手段(84)からの上記作業機高さ補正値に基づいてリ
    フトアームシリンダ(7) の伸長を制御してリフトアーム
    (6) の昇降位置を制御する作業機制御手段(85)とを備え
    たことを特徴とするクローラ式土工車両の作業機耕深制
    御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のクローラ式土工車両の
    作業機耕深制御装置において、前記補正手段(84)は、 耕深設定値と耕深検出器(12)の検出値との偏差が小さく
    なるようにリフトアームシリンダ(7) の指令値を演算す
    ると共に、車体傾斜角検出手段(82)が検出した傾斜角と
    重心位置算出手段(83)が算出した車両全体の重心位置と
    を入力し、傾斜角の変化量に基づいて車体(1) が前上が
    り方向に傾斜しているか又は前下がり方向に傾斜してい
    るかの状態を判断し、前上がり方向に傾斜しているとき
    は履帯(2) のスプロケット軸(52)と作業機(5) との距離
    及び傾斜角の大きさに応じてリフトアームシリンダ(7)
    の上記指令値を補正した作業機高さ補正値を上昇方向に
    出力し、前下がり方向に傾斜しているときは入力した上
    記車両全体の重心位置と作業機(5) との距離及び傾斜角
    の大きさに応じて上記指令値を補正した作業機高さ補正
    値を下降方向に出力する第1耕深補正手段(86)からなる
    ことを特徴とするクローラ式土工車両の作業機耕深制御
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のクローラ式土工車両の
    作業機耕深制御装置において、前記補正手段(84)は、 前記重心位置算出手段(83)が算出した車両全体の重心位
    置を入力すると共に、所定重心位置に戻すように重心を
    移動させる重心移動手段(87)と、 耕深設定値と前記耕深検出器(12)の検出値との偏差が小
    さくなるようにリフトアームシリンダ(7) の指令値を演
    算すると共に、前記車体傾斜角検出手段(82)が検出した
    傾斜角を入力し、傾斜角の変化量に基づいて車体(1) が
    前上がり方向に傾斜しているか又は前下がり方向に傾斜
    しているかの状態を判断し、前上がり方向に傾斜してい
    るときは履帯(2) のスプロケット軸(52)と作業機(5) と
    の距離及び傾斜角の大きさに応じてリフトアームシリン
    ダ(7) の上記指令値を補正した作業機高さ補正値を上昇
    方向に出力し、前下がり方向に傾斜しているときは上記
    所定重心位置と作業機(5) との距離及び傾斜角の大きさ
    に応じて上記指令値を補正した作業機高さ補正値を下降
    方向に出力する第2耕深補正手段(88)とからなることを
    特徴とするクローラ式土工車両の作業機耕深制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のクローラ式土工車両の
    作業機耕深制御装置において、前記作業機重量検出器(8
    1)は、 前記リフトアームシリンダ(7) の油室圧からリフトアー
    ムシリンダ(7) のロッドにかかる荷重を演算し、この荷
    重と前記リフトアーム(6) の回動角とに基づいて作業機
    (5) の重量を求めることを特徴とするクローラ式土工車
    両の作業機耕深制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載のクローラ式土工車両の
    作業機耕深制御装置において、前記重心移動手段(87)
    は、 車体(1) の前部に前後方向移動自在に設けられたカウン
    タウエイト(40)と、 カウンタウエイト(40)を移動させるカウンタウエイトシ
    リンダ(41)と、 カウンタウエイト(40)の移動量を検出するカウンタウエ
    イトストローク検出手段と、 前記重心位置算出手段(83)が算出した車両全体の重心位
    置を入力し、入力した重心位置の所定重心位置からの変
    化量を演算し、重心を所定重心位置に戻すためにカウン
    タウエイトストローク検出手段が検出した移動量を監視
    しながらカウンタウエイトシリンダ(41)を制御してカウ
    ンタウエイト(40)を移動させるカウンタウエイト制御手
    段とからなることを特徴とするクローラ式土工車両の作
    業機耕深制御装置。
  6. 【請求項6】 下部に走行自在に設けられた履帯(2) を
    有する車体(1) の後部に昇降自在に設けられたリフトア
    ーム(6) に連結装置を介して取着され、かつ地面を耕耘
    する作業機(5) と、作業機(5) の地表面に対する耕耘深
    さ(耕深)を検出する耕深検出器(12)とを有し、自動耕
    深制御時は耕深設定値と耕深検出器(12)の検出値との偏
    差が小さくなるようにリフトアーム(6) を昇降させるリ
    フトアームシリンダ(7) を制御するクローラ式土工車両
    の作業機耕深制御方法において、耕深設定値と耕深検出
    器(12)の検出値との偏差が小さくなるようにリフトアー
    ムシリンダ(7) の指令値を演算し、作業機(5) の重量に
    基づいて車両全体の重心位置を求めると共に、車体(1)
    の前後方向の傾斜角の変化量に基づいて車体(1)が前上
    がり方向に傾斜しているか又は前下がり方向に傾斜して
    いるかの状態を判断し、前上がり方向に傾斜していると
    きは履帯(2) のスプロケット軸(52)と作業機(5) との距
    離及び傾斜角の大きさに応じてリフトアームシリンダ
    (7) の上記指令値を上昇方向に補正し、前下がり方向に
    傾斜しているときは算出した上記車両全体の重心位置及
    び傾斜角の大きさに応じて上記指令値を下降方向に補正
    することを特徴とするクローラ式土工車両の作業機耕深
    制御方法。
  7. 【請求項7】 下部に走行自在に設けられた履帯(2) を
    有する車体(1) の後部に昇降自在に設けられたリフトア
    ーム(6) に連結装置を介して取着され、かつ地面を耕耘
    する作業機(5) と、作業機(5) の地表面に対する耕耘深
    さ(耕深)を検出する耕深検出器(12)とを有し、自動耕
    深制御時は耕深設定値と耕深検出器(12)の検出値との偏
    差が小さくなるようにリフトアーム(6) を昇降させるリ
    フトアームシリンダ(7) を制御するクローラ式土工車両
    の作業機耕深制御方法において、耕深設定値と耕深検出
    器(12)の検出値との偏差が小さくなるようにリフトアー
    ムシリンダ(7) の指令値を演算し、作業機(5) の重量に
    基づいて車両全体の重心位置を求めると共に、車体(1)
    の前後方向の傾斜角の変化量に基づいて車体(1)が前上
    がり方向に傾斜しているか又は前下がり方向に傾斜して
    いるかの状態を判断し、前上がり方向に傾斜していると
    きは履帯(2) のスプロケット軸(52)と作業機(5) との距
    離及び傾斜角の大きさに応じてリフトアームシリンダ
    (7) の上記指令値を上昇方向に補正し、前下がり方向に
    傾斜しているときは算出した上記車両全体の重心位置と
    作業機(5) との距離及び傾斜角の大きさに応じて上記指
    令値を下降方向に補正することを特徴とするクローラ式
    土工車両の作業機耕深制御方法。
  8. 【請求項8】 下部に走行自在に設けられた履帯(2) を
    有する車体(1) の後部に昇降自在に設けられたリフトア
    ーム(6) に連結装置を介して取着され、かつ地面を耕耘
    する作業機(5) と、作業機(5) の地表面に対する耕耘深
    さ(耕深)を検出する耕深検出器(12)とを有し、自動耕
    深制御時は耕深設定値と耕深検出器(12)の検出値との偏
    差が小さくなるようにリフトアーム(6) を昇降させるリ
    フトアームシリンダ(7) を制御するクローラ式土工車両
    の作業機耕深制御方法において、耕深設定値と耕深検出
    器(12)の検出値との偏差が小さくなるようにリフトアー
    ムシリンダ(7) の指令値を演算し、作業機(5) の重量に
    基づいて車両全体の重心位置を求めると共に、この重心
    位置の所定重心位置からの変化量をキャンセルして所定
    重心位置に戻すように重心を移動させ、車体(1) の前後
    方向の傾斜角の変化量に基づいて車体(1) が前上がり方
    向に傾斜しているか又は前下がり方向に傾斜しているか
    の状態を判断し、前上がり方向に傾斜しているときは履
    帯(2) のスプロケット軸(52)と作業機(5) との距離及び
    傾斜角の大きさに応じてリフトアームシリンダ(7) の上
    記指令値を上昇方向に補正し、前下がり方向に傾斜して
    いるときは上記所定重心位置と作業機(5) との距離及び
    傾斜角の大きさに応じて上記指令値を下降方向に補正す
    ることを特徴とするクローラ式土工車両の作業機耕深制
    御方法。
JP8299696A 1996-03-13 1996-03-13 クローラ式土工車両の作業機耕深制御装置及びその方法 Pending JPH09248012A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8299696A JPH09248012A (ja) 1996-03-13 1996-03-13 クローラ式土工車両の作業機耕深制御装置及びその方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8299696A JPH09248012A (ja) 1996-03-13 1996-03-13 クローラ式土工車両の作業機耕深制御装置及びその方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09248012A true JPH09248012A (ja) 1997-09-22

Family

ID=13789842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8299696A Pending JPH09248012A (ja) 1996-03-13 1996-03-13 クローラ式土工車両の作業機耕深制御装置及びその方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09248012A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007020420A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 農用作業機
JP2007020421A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 農用作業機
CN110836655A (zh) * 2019-11-13 2020-02-25 长沙桑铼特农业机械设备有限公司 机具作业姿态检测装置、农业作业机械及贴地作业方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007020420A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 農用作業機
JP2007020421A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 農用作業機
JP4727326B2 (ja) * 2005-07-12 2011-07-20 三菱農機株式会社 農用作業機
CN110836655A (zh) * 2019-11-13 2020-02-25 长沙桑铼特农业机械设备有限公司 机具作业姿态检测装置、农业作业机械及贴地作业方法
CN110836655B (zh) * 2019-11-13 2020-09-08 长沙桑铼特农业机械设备有限公司 机具作业姿态检测装置、农业作业机械及贴地作业方法
WO2021093414A1 (zh) * 2019-11-13 2021-05-20 长沙桑铼特农业机械设备有限公司 机具作业姿态检测装置、农业作业机械及贴地作业方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103874804B (zh) 推土机及推土铲控制方法
JP5391345B1 (ja) ブルドーザ及びブレード制御方法
JPH09248012A (ja) クローラ式土工車両の作業機耕深制御装置及びその方法
JP3797902B2 (ja) トラクタの耕深制御装置
CN114207223A (zh) 控制系统、作业车辆的控制方法以及作业车辆
JPH09224407A (ja) 土工車両の作業機昇降制御装置
JP3838319B2 (ja) 水平制御装置
JP2012200237A (ja) トラクタの耕深自動制御装置
CN112384660B (zh) 作业机械
CN112955608B (zh) 作业机械、包括作业机械的系统以及作业机械的控制方法
US20220389688A1 (en) Work machine, weighing method, and system including work machine
JP3669947B2 (ja) 作業機のローリング制御装置
JP3916555B2 (ja) 農作業機のローリング制御装置
JPH09224409A (ja) 土工車両の作業機耕深制御装置
JP2511936B2 (ja) ブレ−ドチルト制御装置
JPH0553443B2 (ja)
JP2004024135A (ja) 作業車両のローリング制御装置
JPH0513125Y2 (ja)
JP2000253706A (ja) トラクタの対地作業機ローリング制御装置
JP2559714B2 (ja) トラクタ
JPH0343923Y2 (ja)
JPS6245534Y2 (ja)
JP4594922B2 (ja) 農作業機のローリング制御装置
JPH0523639Y2 (ja)
JP2001269019A (ja) 農用作業車