JPH09224407A - 土工車両の作業機昇降制御装置 - Google Patents

土工車両の作業機昇降制御装置

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JPH09224407A
JPH09224407A JP6386096A JP6386096A JPH09224407A JP H09224407 A JPH09224407 A JP H09224407A JP 6386096 A JP6386096 A JP 6386096A JP 6386096 A JP6386096 A JP 6386096A JP H09224407 A JPH09224407 A JP H09224407A
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JP
Japan
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turning
working machine
control device
earthmoving vehicle
lowering
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Application number
JP6386096A
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English (en)
Inventor
Katsuyuki Sakai
勝之 酒井
Toshihiko Kanda
俊彦 神田
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動耕深制御時に、車両を旋回させるための
作業機昇降操作を手動で行なわなくても旋回可能な土工
車両の作業機昇降制御装置を提供する。 【解決手段】 下部に走行及び旋回自在な走行装置を有
する車体の後端部に昇降手段によって昇降可能に設けら
れた作業機7と、走行装置の旋回方向を操作する旋回操
作手段とを備えた土工車両1において、旋回操作手段に
よって旋回した走行装置の旋回量を検出する旋回検出手
段50と、旋回検出手段50が検出した旋回量が所定の
閾値以上、又は所定の閾値以下になったとき、前記昇降
手段にそれぞれ作業機7を上昇又は下降させる指令を出
力するコントローラ55とを備えている。上記旋回量
は、ステアリングハンドル9の回転角度や、左右のステ
アリングレバー23、24の操作量の差や、走行装置の
左右駆動軸の回転数の差等とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、後端部に作業機を
備えた土工車両の旋回時の作業機昇降制御に関する。
【0002】
【従来の技術】車体に走行装置としてのクローラやホィ
ールを設けて走行及び旋回可能にし、車体後部に耕耘機
等の作業機を備えた土工車両がある。そして、土工車両
での耕耘作業の中に、圃場を耕耘する深さ(以後、耕深
と言う)を一定にする作業がある。作業機を昇降させる
操作レバーを手動で操作して耕深を一定にする作業を行
うのが困難なので、自動的に耕深制御を行う耕深制御装
置が提案されている。このような土工車両は、例えば特
開昭63−7704号公報によって提案されているもの
がある。
【0003】図9は、同公報に記載されたホィール式土
工車両の例を表しており、以下同図に基いて説明する。
土工車両1は車体の前部及び後部にそれぞれホィール
2、3を設けて走行自在とし、運転席の前部に配備され
たステアリングハンドル9によって左右旋回が可能とな
っている。土工車両1の後端部には、いわゆる3点リン
クヒッチにより連結された作業機7を備えている。すな
わち、車体の後方中央の上部には一本のアッパリンク
5、後方下部の左右には一対のロワーリンク6がそれぞ
れ回動自在に装着されている。また、車体後部の左右に
はリフトアーム11が回動自在に装着され、リフトアー
ム11の後端部とロワーリンク6の略中央部との間に
は、左右にそれぞれリフトロッド8が回動自在に装着さ
れている。リフトアーム11の基端側の回動軸にはアー
ム12の一端側が固設されている。そして、アーム12
の他端側にはリフトアームシリンダ4のロッド側が回動
自在に取着されており、そして、リフトアーム11には
リフトアームシリンダ4のロッド側が回動自在に取着さ
れており、リフトアームシリンダ4のチューブ側は車体
後部に回動自在に取着されている。アッパリンク5及び
ロワーリンク6の先端部には耕耘機等の作業機7が装着
されており、リフトアームシリンダ4を伸縮することに
よって、リフトアーム11、リフトロッド8及びロワー
リンク6を介して作業機7を昇降可能としている。ま
た、リフトアームシリンダ4は運転席近傍に設けられた
昇降用レバー(図示せず)によって手動操作が可能とな
っている。
【0004】土工車両の後輪車軸近傍に車体傾斜角を検
出する傾斜角度センサ15を、またリフトアーム11の
基端部回動軸に回転角度を検出する角度センサ16を備
えている。それぞれの角度信号は、図示しないコントロ
ーラに入力されている。また、自動耕深制御時の耕耘深
さを設定するために図示していない耕深設定レバーを設
けており、この耕深設定レバーの基端部に設けられた図
示しない回転角度センサ(ポテンショメータ等)からの
耕深設定信号が前記コントローラに入力される。さら
に、リフトアームシリンダ4の伸長を制御する図示しな
い切換弁が備えられていて、コントローラはこの切換弁
に切り換え信号を出力することにより、油圧ポンプから
吐出された圧油をリフトアームシリンダ4に供給して伸
長を制御している。
【0005】自動で耕深制御するときは、まず上記コン
トローラは車体が水平状態のときに上記耕深設定信号の
大きさに相当する耕深になるように、リフトアーム11
を下降させる。この後、例えば車体の前部が上昇してい
るときは後部の作業機は傾斜角度に応じた高さ分だけ下
降し、車体の前部が下降しているときは反対に作業機は
上記高さ分だけ上昇するので、コントローラはこの高さ
分を補正する。すなわち、コントローラは傾斜角度セン
サ15から車体の前後方向傾斜角度を検出し、リフトア
ームシリンダ4を駆動してリフトアーム11をこの傾斜
角度だけ昇降させ、作業機7の高さを補正する。このよ
うにして、凸凹のある荒れ地でも耕深が設定耕深値にな
るような耕深制御が可能となる。
【0006】そして、自動で耕深制御しながら走行時に
は、土工車両1の運転者はステアリングハンドル9を操
作して走行すると同時に、前記耕深設定レバーを操作し
て作業機7の耕深設定を調整している。そして、耕耘し
ている圃場の端に来たときは、手動で前記昇降用レバー
を操作することにより作業機7を上端まで上昇させて地
面より高く上げ、この後ステアリングハンドル9によっ
て土工車両1を旋回させて走行方向を変更している。車
体の向きが耕耘すべき方向になったら、昇降用レバーを
手動操作して作業機7を下降させ、再び自動耕深制御を
行うようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、耕耘が
終了して左右又は反対方向に大きく旋回するときは、上
記のように土工車両1の運転者は昇降用レバーによる作
業機昇降操作とステアリングハンドルによる操舵操作と
を同時に操作しなければならない。このため、運転者に
とって操作が面倒で大変煩わしく、その上作業機7の昇
降操作に運転者の注意が大きく向けられた場合には走行
の安全性の面でも問題が生じる。また、耕作面積が小さ
い圃場内では手動操作での作業機昇降が多くなり、運転
者の疲労度も大きくなって著しく能率が悪くなる傾向に
ある。
【0008】本発明は,以上説明したような従来の問題
点を鑑みてなされたものであり、耕深制御時に、車両の
走行方向を旋回させるための作業機昇降操作を手動で行
なわなくても旋回可能な土工車両の作業機昇降制御装置
を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載の本発明は、下部
に走行及び旋回自在な走行装置を有する車体の後端部に
昇降手段によって昇降可能に設けられた作業機7と、前
記走行装置の旋回方向を操作する旋回操作手段とを備え
た土工車両1において、前記旋回操作手段によって旋回
した前記走行装置の旋回量を検出する旋回検出手段50
と、旋回検出手段50が検出した旋回量が所定の閾値以
上に、又は所定の閾値以下になったとき、前記昇降手段
に作業機7をそれぞれ所定位置まで上昇させる又は所定
位置まで下降させる指令を出力するコントローラ55と
を備えた構成としている。
【0010】請求項1の発明によると、車体に走行及び
旋回自在な走行装置を設けた土工車両において、旋回操
作手段によって走行装置を旋回させると、この旋回量を
旋回検出手段によって検出し、検出した上記旋回量が所
定の閾値以上になったときは、コントローラは昇降手段
に上昇指令を出力して作業機を所定位置まで上昇させ
る。また、上記旋回量が所定の閾値以下になったとき
は、コントローラは昇降手段に下降指令を出力して作業
機を所定位置まで下降させる。これによって、運転者が
土工車両を旋回させるとき旋回操作手段を操作するだけ
で作業機を昇降させることができるので、手動操作で作
業機を昇降させる必要がなくなる。したがって、運転者
は旋回操作手段の操作のみに専念すればよいので、操作
性が向上し、運転者の疲労度が軽減されると共に、走行
安全性を向上できる。
【0011】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の土工車両の作業機昇降制御装置において、前記旋回
操作手段は、その回転方向に対応した方向に前記走行装
置を旋回させ、かつその回転角度に応じて旋回角度を指
令するステアリングハンドル9であって、前記旋回検出
手段50は、ステアリングハンドル9の回転角度を前記
旋回量として検出する構成としている。
【0012】請求項2の発明によると、土工車両を旋回
させるときには、ステアリングハンドルを旋回方向に回
転させ、この回転角度に応じて土工車両の旋回量がきま
る。このとき、ステアリングハンドルの基準位置からの
回転角度を旋回量として検出している。この旋回量が所
定の閾値以上になったときは、コントローラは昇降手段
に上昇指令を出力して作業機を上昇させる。また、上記
旋回量が所定の閾値以下になったときは、昇降手段に下
降指令を出力して作業機を所定位置まで下降させる。こ
れによって、運転者が土工車両を旋回させるとき旋回操
作手段を操作するだけで作業機を上昇させることができ
るので、手動操作で作業機を昇降させる必要がなくな
る。作業機の昇降用レバーを操作する必要がなくなる。
したがって、運転者は旋回操作手段の操作のみに専念す
ればよいので、操作性と走行安全性とを向上できる。
【0013】請求項3に記載の本発明は、請求項1に記
載の土工車両の作業機昇降制御装置において、前記走行
装置が車体下部の左右に設けられたクローラを有し、前
記旋回操作手段は、左右の各レバーを前後方向に操作す
ることにより、それぞれに対応した左右クローラを各レ
バーの操作量に応じた回転数で、かつ操作方向に応じた
方向に駆動する左右のステアリングレバー23、24で
あって、前記旋回検出手段50は、左右のステアリング
レバー23、24の操作量の差を前記旋回量として検出
する構成としている。
【0014】請求項3の発明によると、土工車両を旋回
させるときには、左右のステアリングレバーを前後方向
に回動させ、両ステアリングレバーレバーの操作角度差
に応じて土工車両の旋回量が決まる。コントローラは、
この操作角度差(旋回量)が所定の閾値以上になったと
きは作業機を所定位置まで上昇させ、また、上記操作角
度差が所定の閾値以下になったときは作業機を所定位置
まで下降させる。これによって、運転者が土工車両を旋
回させようとして旋回操作手段を操作するだけで作業機
を上昇させることができるので、手動操作で作業機を昇
降させる必要がなくなる。したがって、運転者は旋回操
作手段の操作のみに専念すればよいので、操作性が向上
し、運転者の疲労度が軽減されると共に、走行安全性を
向上できる。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の土工車両の作業機昇降制御装置において、前記旋回操
作手段は、一本の操作レバーを前後方向に倒すことによ
りその倒した方向に倒し角度値に応じた速度で前後進
し、また左右方向に倒すことによりその倒した方向に倒
し角度値に応じた旋回角度で前記走行装置を旋回させる
モノレバーであって、前記旋回検出手段(50)は、モノレ
バーの左右方向への倒し角度値を前記旋回量として検出
する構成としている。
【0016】請求項4に記載の発明によると、土工車両
を前進で旋回させるときには、モノレバーを前方に倒し
ながら旋回する方向、例えば左に倒す。このとき、モノ
レバーの左右方向への倒し角度に応じて旋回量が決ま
る。コントローラは、この倒し角度(旋回量)が所定の
閾値以上になったときは作業機を所定位置まで上昇さ
せ、また上記倒し角度が所定の閾値以下になったときは
作業機を所定位置まで下降させる。これによって、運転
者が土工車両を旋回させようとしてモノレバーを操作す
るだけで作業機を上昇させることができるので、手動操
作で作業機を昇降させる必要がなくなる。したがって、
運転者は旋回操作手段の操作のみに専念すればよいの
で、操作性が向上し、運転者の疲労度が軽減されると共
に、走行安全性を向上できる。
【0017】請求項5に記載の本発明は、請求項1に記
載の土工車両の作業機昇降制御装置において、前記旋回
検出手段50は、前記走行装置(ホィール式又はクロー
ラ式)の左右駆動軸の回転数をそれぞれ検出し、検出し
た左右の回転数の差を前記旋回量として検出する構成と
している。
【0018】請求項5の発明によると、土工車両を旋回
させたときには、走行装置(ホィール式又はクローラ
式)の左右駆動軸の回転数の差に応じて土工車両の旋回
量が決まる。コントローラは、この左右駆動軸の回転数
の差(旋回量)が所定の閾値以上になったときは作業機
を上昇させ、また、上記旋回量が所定の閾値以下になっ
たときは作業機を所定位置まで下降させる。これによっ
て、運転者が土工車両を旋回させようとして旋回操作手
段を操作するだけで作業機を上昇させることができるの
で、手動操作で作業機を昇降させる必要がなくなる。し
たがって、運転者は旋回操作手段の操作のみに専念すれ
ばよいので、操作性が向上し、運転者の疲労度が軽減さ
れると共に、走行安全性を向上できる。
【0019】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
の土工車両の作業機昇降制御装置において、前記コント
ローラ55は、前記旋回量が所定の閾値以下になった状
態が所定時間経過したときに、前記昇降手段に作業機7
を所定位置まで下降させる指令を出力する構成としてい
る。
【0020】請求項6に記載の発明によると、旋回量が
所定の閾値以下になった状態が所定時間経過したとき初
めて、旋回が終了したと判断して作業機を所定位置まで
下降させる。これによって、旋回操作手段を直進位置に
戻す操作がオーバーしたときに、このオーバー操作を直
進位置まで戻す時間が考慮される。よって、直進位置に
戻ったときに正確に作業機が下降するので、オペレータ
の作業性が向上される。
【0021】請求項7に記載の本発明は、請求項1に記
載の土工車両の作業機昇降制御装置において、前記コン
トローラ55に、作業機7の自動昇降制御を選択可能と
する自動上昇選択スイッチ56a及び自動下降選択スイ
ッチ56bの少なくともいずれか一方を付設し、コント
ローラ55は、自動上昇選択スイッチ56aが自動を選
択されたときに、前記旋回検出手段50が検出した旋回
量が所定の閾値以上になった場合は、前記昇降手段に上
昇指令を出力して作業機7を所定位置まで上昇させ、ま
た自動下降選択スイッチ56bが自動を選択されたとき
に、旋回量が所定の閾値以下になった場合は、前記昇降
手段に下降指令を出力して作業機7を所定位置まで下降
させる構成としている。
【0022】請求項7の発明によると、自動上昇選択ス
イッチ及び自動下降選択スイッチの少なくともいずれか
一方を選択することによって、土工車両の旋回時に自動
的に作業機を上昇又は下降させることができる。すなわ
ち、自動上昇選択スイッチが自動を選択されたときに、
旋回検出手段が検出した旋回量が所定の閾値以上になっ
た場合は、コントローラは作業機を所定位置まで上昇さ
せる。また、自動下降選択スイッチが自動を選択された
ときに、前記旋回量が所定の閾値以下になった場合は、
コントローラは作業機を所定位置まで下降させる。これ
によって、運転者が土工車両を旋回させるとき旋回操作
手段を操作するだけで作業機を上昇又は下降させること
ができるので、手動操作で作業機を昇降させる必要がな
くなる。したがって、運転者は旋回操作手段の操作のみ
に専念すればよいので、操作性が向上し、運転者の疲労
度が軽減されると共に、走行安全性を向上できる。
【0023】請求項8に記載の本発明は、請求項1に記
載の土工車両の作業機昇降制御装置において、前記コン
トローラ55に、作業機7の上昇を開始すべき前記旋回
量の閾値を任意に設定可能とする上げ開始値設定手段5
7を付設した構成としている。
【0024】請求項8の発明によると、作業機の上昇を
開始すべき旋回量の閾値を任意に設定可能とする上げ開
始値設定手段を設ける。旋回検出手段が検出した旋回量
が上げ開始値設定手段から入力した閾値以上になったと
きは、コントローラは昇降手段に上昇指令を出力して作
業機を上昇させる。上記の閾値を上げ開始値設定手段に
よって変更すると、作業機を上昇させる旋回のタイミン
グを調整可能となる。したがって、この閾値を任意に設
定することに、圃場の作業内容に合わせて作業機を上昇
させることができ能率的となる。そして、運転者は旋回
操作手段の操作のみに専念すればよく、操作性が向上
し、運転者の疲労度の軽減、走行安全性の向上が図れ
る。
【0025】請求項9に記載の本発明は、請求項1に記
載の土工車両の作業機昇降制御装置において、前記コン
トローラ55に、作業機7の下降を開始すべき前記旋回
量の閾値を任意に設定可能とする下げ開始値設定手段5
8を付設した構成としている。
【0026】請求項9の発明によると、作業機の下降を
開始すべき旋回量の閾値を任意に設定可能とする下げ開
始値設定手段を設ける。旋回検出手段が検出した旋回量
が下げ開始値設定手段から入力した閾値以下になったと
きは、コントローラは昇降手段に下降指令を出力して作
業機を下降させる。上記の閾値を下げ開始値設定手段に
よって変更すると、作業機を下降させる旋回のタイミン
グを調整可能となる。したがって、この閾値を任意に設
定することにより、圃場の作業内容に合わせて作業機を
下降させることができ能率的となる。そして、運転者は
旋回操作手段の操作のみに専念すればよく、操作性が向
上し、運転者の疲労度の軽減、走行安全性の向上が図れ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照しながら本発
明に係る土工車両の作業機昇降制御装置の実施形態を説
明する。まず、第一の実施形態を図1〜図4に基づいて
詳述する。第一の実施形態は、土工車両1の操舵を操作
する旋回操作手段としてステアリングハンドル9が備わ
っている例を示す。
【0028】図1は、本実施形態に係わるホィール式土
工車両1の側面図を示している。ここで、従来技術の図
9で説明した構成と同じものは同一符号を付している
が、以下簡単に説明する。土工車両1は、車体の前部及
び後部の下部にそれぞれホィール2、3を有し、運転席
前部には土工車両1の操舵操作を行うステアリングハン
ドル9を備えている。車体の後端部には3点リンクヒッ
チ、すなわち中央上部の一本のアッパリンク5、及び下
部左右の一対のロワーリンク6により連結された作業機
7を備えている。車体後部の左右には、リフトアーム1
1が回動自在に装着され、リフトアーム11の後端部は
リフトロッド8を介してロワーリンク6に連結されてい
る。また、リフトアーム11は昇降手段としてのリフト
アームシリンダ4によって昇降自在になっており、リフ
トアームシリンダ4を伸縮することによりリフトロッド
8及びロワーリンク6を介して作業機7を昇降可能とし
ている。さらに、作業機7の後端部には前後方向に回動
自在なリアカバー13が設けられ、作業機7の上部には
リアカバー13の回動角度を検出する耕深検出手段とし
ての耕深検出器63が設けられている。なお、本発明の
主旨は耕深検出器63に限定されず、耕深検出手段とし
て他の手段で構成してもよい。また、リフトアーム11
の基端部の回動軸にはこの回転角度を検出するリフトア
ーム角検出器61が設けられている。さらに、ステアリ
ングハンドル9の回転軸25には旋回検出手段50とし
てのステアリングハンドル角度検出器59が設けられ、
回転軸25の回転角度を検出している。
【0029】図2は、制御構成ブロック図を表してい
る。耕深設定器62は目標の耕深値を設定し、またポジ
ション設定器60は手動操作で作業機7を昇降させるも
のであり、これらの耕深設定器62及びポジション設定
器60は例えば運転席前部のパネル10等に設けられ
る。耕深設定器62、耕深検出器63、ポジション設定
器60、リフトアーム角検出器61及びステアリングハ
ンドル角度検出器59は、例えばポテンショメータ等で
構成されている。また、本実施形態においては、ステア
リングハンドル9の回転角度を旋回量とし、その旋回量
が所定の閾値以上になったときに土工車両1が旋回開始
したと判断して作業機を上昇させ、前記旋回量が所定の
閾値以下になったときに土工車両1が旋回終了したと判
断して作業機を下降させるようにする。このとき、上げ
開始値設定手段57は上記旋回開始と判断するときの旋
回量の閾値を設定し、同様に下げ開始値設定手段58は
旋回終了と判断するときの旋回量の閾値を設定するもの
である。上げ開始値設定手段57及び下げ開始値設定手
段58は、例えばポテンショメータ等で構成される。
【0030】作業モード切換手段56は、耕深設定器6
2により自動的に耕深制御を行なう自動耕深制御、又は
ポジション設定器60により手動操作で行う手動耕深制
御のいずれかを選択するスイッチである。また、自動上
昇選択スイッチ56a及び自動下降選択スイッチ56b
は、自動耕深制御中又は手動耕深制御中に、上記旋回量
に基づいてそれぞれ作業機7の上昇のみ及び下降のみを
自動的に制御可能とするか、又はそれぞれを手動操作で
行なうかを選択するスイッチである。また、手動回避ス
イッチ65は、作業機7を強制的に所定の位置まで上げ
る回避モード、あるいは強制的に自動耕深制御又は手動
耕深制御に戻す耕深制御モードのいずれかを選択するス
イッチである。
【0031】コントローラ55はマイクロコンピュータ
等を主体にした一般的なコンピュータシステムによって
構成されており、制御部27とA/D変換部26と電磁
弁駆動部28とからなっている。上記の耕深設定器6
2、耕深検出器63、ポジション設定器60、リフトア
ーム角検出器61、ステアリングハンドル角度検出器5
9、上げ開始値設定手段57及び下げ開始値設定手段5
8の各アナログ出力信号は、A/D変換部26を介して
制御部27に入力され、また作業モード切換手段56、
自動上昇選択スイッチ56a、自動下降選択スイッチ5
6b及び手動回避スイッチ65の各スイッチの信号はイ
ンターフェース回路(図示せず)を介して制御部27に
入力される。制御部27では、これらの入力信号を演算
及び判断処理し、電磁弁駆動部28にリフトアーム11
の昇降指令信号を出力する。電磁弁駆動部28は、この
昇降指令信号の大きさに比例した電流信号を出力する。
上昇指令が出力されたときはこの電流信号は切換弁33
のソレノイド操作部33dに導かれ、下降指令のとき
は、この電流信号は切換弁33のソレノイド操作部33
eに導かれる。
【0032】切換弁33は、リフトアームシリンダ4を
駆動するものである。本実施形態はリフトアームシリン
ダ4として単動式シリンダを使用した例を示しているの
で、切換弁33は3ポート切換弁で構成されている。切
換弁33の入力ポートは管路42を介して油圧ポンプ3
2に接続されていて、戻り油ポートは管路43を介して
タンク31に接続されている。また、切換弁33の出力
ポートは管路45を介してリフトアームシリンダ4のボ
トム側油圧室4aに接続されている。
【0033】制御部27から電磁弁駆動部28に上昇指
令が出力されると、電流信号が切換弁33のソレノイド
操作部33dに導かれ、切換弁33はa側に切り換わ
る。これによって、油圧ポンプ32から吐出された圧油
は上記上昇指令の大きさに応じた流量で管路42及び管
路45を介してリフトアームシリンダ4のボトム側油圧
室4aに流入する。そして、リフトアームシリンダ4が
前記流量に比例した速度でリフトアーム11を上昇させ
る。また、制御部27から電磁弁駆動部28に下降指令
が出力されると、電流信号が切換弁33のソレノイド操
作部33eに導かれ、切換弁33はc側に切り換わる。
このとき、作業機7及びリフトアーム11等の自重によ
ってリフトアームシリンダ4のロッドが下降方向に押さ
れてボトム側油圧室4aから油が流出し、管路45及び
管路43を介してタンク31にドレーンする。よって、
リフトアーム11は上記自重によって下降する。なお、
油圧ポンプ32から吐出された圧油は管路42及び管路
43を介してタンク31へドレーンする。
【0034】次に、本実施例における作用を図3のフロ
ーチャートに基づいて図1〜図2を参照しながら説明す
る。図3は、車体旋回時に作業機を自動上昇させるフロ
ーチャートの一例である。以下のフローチャートでは各
番号はステップ番号を表している。 (ステップ101)コントローラ55は手動回避スイッ
チ65からスイッチ信号を入力し、手動回避スイッチ6
5の耕深制御モードが選択されているか否を判定する。
耕深制御モードが選択されているときは自動耕深制御中
又は手動耕深制御中であると判断してステップ102へ
進み、そうでないときはリターンに進み処理を終了す
る。自動耕深制御時は、コントローラ55は耕深設定器
62からの耕深設定値信号及び耕深検出器63からの耕
深フィードバック信号との偏差が小さくなるように電磁
弁駆動部28への指令信号を演算して出力する。これに
よって、前述のように切換弁33を介してリフトアーム
シリンダ4が昇降制御され、作業機7の仕上がり耕深値
が耕深設定値と等しくなるように制御される。また、手
動耕深制御時は、コントローラ55はポジション設定器
60からのリフトアーム11の角度指令信号及びリフト
アーム角検出器61からのリフトアーム角度フィードバ
ック信号との偏差が小さくなるように電磁弁駆動部28
への指令信号を演算して出力する。これによって、前述
のように切換弁33を介してリフトアームシリンダ4が
昇降制御され、リフトアーム11がポジション設定器6
0で設定された位置になるように制御される。
【0035】(ステップ102)自動上昇選択スイッチ
56aのスイッチ信号を入力し、このスイッチがオン
(自動上昇の選択)となっているか否かを判断し、オン
のときはステップ103へ進み、そうでないときはリタ
ーンへ進み処理を終了する。このとき、自動上昇選択ス
イッチ56aがオンであれば、土工車両1が耕耘終了の
旋回で大きく曲がるときの旋回量(ステアリングハンド
ル9の回転角度)の大きさに応じて作業機7が予め設定
された所定の高さに上昇するようになる。
【0036】(ステップ103)ステアリングハンドル
角度検出器59からステアリングハンドル9の回転角度
信号を入力する。この回転角度信号の大きさに基づいて
ステアリングハンドル9の基準位置(直進時の回転角
度)からの変化量を演算し、この変化量を旋回量とみな
し、この旋回量が所定の閾値以上か否かを判断する。所
定の閾値以上のときはステップ104へ進み、そうでな
いときはリターンへ進み処理を終了する。ここで、上記
閾値の大きさは上げ開始値設定手段57によって所定値
に設定される。
【0037】(ステップ104)リフトアーム11が予
め決められた所定高さになるように、電磁弁駆動部28
への上昇指令値を演算する。すなわち、上記所定高さに
対応する所定設定値とリフトアーム角検出器61からの
検出値との差に基づいてリフトアームシリンダ4の速度
指令値及び動作量を演算する。 (ステップ105)前ステップでの演算結果により、リ
フトアームシリンダ4の下降、停止及び上昇のいずれの
処理を行うべきか判断する。下降すべきときはステップ
106へ、停止すべきときはステップ107へ、上昇す
べきときはステップ108へ進む。
【0038】(ステップ106)前記演算に基づいて、
下降指令を電磁弁駆動部28に出力する。これによっ
て、電磁弁駆動部28から所定の大きさの電流指令信号
が切換弁33のソレノイド操作部33eに導かれ、切換
弁33は位置cになる。したがって、リフトアームシリ
ンダ4は作業機7等の自重により縮小し、リフトアーム
11は下降する。なお、リフトアーム11が前記所定の
高さに来たら、下降指令の出力を停止する。 (ステップ107)電磁弁駆動部28への上昇及び下降
指令を共に停止(出力値=0)指令とする。これによっ
て、切換弁33は中立位置bになり、リフトアームシリ
ンダ4は停止した状態を保持する。 (ステップ108)前記演算に基づいて、上昇指令を電
磁弁駆動部28に出力する。これによって、電磁弁駆動
部28から所定の大きさの電流指令信号が切換弁33の
ソレノイド操作部33dに導かれ、切換弁33は位置a
になる。したがって、リフトアームシリンダ4は伸長
し、リフトアーム11は上昇する。なお、リフトアーム
11が前記所定の高さに来たら、上昇指令の出力を停止
する。
【0039】次に、作業機上昇後のリフトアーム11を
下降させる処理フローを図4のフローチャート例に基づ
いて図1〜図2を参照しながら説明する。 (ステップ111)自動上昇選択スイッチ56aがオン
(自動上昇の選択)となっているか否か、又は手動回避
スイッチ65がオン(手動回避モードの選択)となって
いるか否かを判断し、少なくともいずれか一方がオンの
ときは旋回時の自動又は手動上昇制御を行っているので
ステップ112へ進み、そうでないときはリターンに進
み処理を終了する。なお、本ステップは無くてもよく、
この場合には下降時のみ自動下降が可能となる。 (ステップ112)自動下降選択スイッチ56bがオン
(自動下降の選択)となっているか否かを判断し、オン
のときはステップ113へ進み、そうでないときはリタ
ーンへ進み処理を終了する。このとき、自動下降選択ス
イッチ56bがオンであれば、後述するように土工車両
1の旋回が終了したときに、自動又は手動耕深制御のた
め作業機7を自動的に下降させるようになる。
【0040】(ステップ113)ステアリングハンドル
角度検出器59からステアリングハンドル9の回転角度
信号を入力する。この回転角度信号の大きさに基づいて
ステアリングハンドル9の基準位置からの変化量を演算
し、この変化量を旋回量とみなし、この旋回量が所定の
閾値以下か否かを判断する。所定の閾値以下のときは、
ステアリングハンドル9が基準位置に戻って土工車両1
が直進し始めたとみなし、ステップ114へ進む。そう
でないときは、ステップ116へ進む。ここで、上記閾
値の大きさは下げ開始値設定手段58によって所定値に
設定される。 (ステップ114)ステアリングハンドル9が基準位置
に戻った後に所定時間を経過したか否かを判断し、所定
時間を経過したときはステップ115へ進み、そうでな
いときはステップ116へ進む。ここで、所定時間の経
過を待つのは、ステアリングハンドル9を戻したときの
操作が大きすぎて直進位置からオーバーすることがある
ためであり、このとき直進位置まで戻すための操作時間
を考慮している。
【0041】(ステップ115)この時点で始めて、土
工車両1が旋回終了したと判断して通常の自動又は手動
耕深制御に戻ることにより作業機7を下降させるように
する。すなわち、自動耕深制御のときは作業機7の高さ
が耕深設定器62に基づく設定高さになるように、ある
いは手動耕深制御のときはリフトアーム11の高さがポ
ジション設定器60に基づく設定高さになるように、そ
れぞれリフトアーム11の下降指令を出力し、以後耕深
制御を行なう。 (ステップ116)リフトアーム11の停止指令出力を
継続する。
【0042】以上のようなフローチャートに従った処理
を所定時間毎の周期で行なうことにより、土工車両1の
旋回時に作業機7を自動上昇及び自動下降させることが
できる。自動上昇及び自動下降するか否かの判断は旋回
量、すなわちステアリングハンドル9の基準位置からの
回転角の大きさに基づいて行われる。旋回開始位置と判
断するときの閾値及び旋回終了位置と判断する閾値はそ
れぞれ上げ開始値設定手段57及び下げ開始値設定手段
58によって任意に設定可能となっているので、圃場の
作業内容に合わせて設定できる。よって、運転者は操舵
のためのステアリングハンドル操作だけに専念すればよ
いので、疲労度が軽減されて作業性が向上し、走行時の
安全性も改善される。なお、旋回操作手段としてモノレ
バーによるものがあり、このモノレバーはステアリング
ハンドル9と同様にその回転角の大きさに比例して旋回
角度が決まるようになっている。したがって、このモノ
レバーのときには上述同様に基準位置からの回転角を旋
回量とみなし、この旋回量の大きさに基づいて自動上昇
及び自動下降するか否かの判断を行うようにすればよ
い。
【0043】次に、第二の実施形態の例を図5〜図7に
基づいて説明する。本実施形態は、土工車両1の操舵を
操作する旋回操作手段として左右のステアリングレバー
を使用している例を示している。図5及び図6は、それ
ぞれ運転席の前部に設けられる左右ステアリングレバー
の正面図及び側面図を示している。この左右のステアリ
ングレバー23、24は図1に示した土工車両1のホィ
ール2、3の代わりに左右一対のクローラを有するクロ
ーラ式の土工車両1に対して適用されるものであり、各
レバーはそれぞれ左右クローラの回転速度及び方向を操
作できる。すなわち、左右のステアリングレバー23、
24の一方を前方に倒すと、これに対応した方のクロー
ラが上記倒した角度の大きさに応じた速度で前進する。
反対に前記レバーの一方を後方に倒すと、これに対応し
た方のクローラが上記倒した角度の大きさに応じた速度
で後進する。したがって、直進前進するときは、左右両
方のステアリングレバー23、24を同じ角度だけ前方
に倒す。また、例えば左のステアリングレバー23の倒
し角度を右のステアリングレバー24より大きく前方に
倒すと、左側のクローラの前進速度が右側より早くなる
ことにより、土工車両1を前進で右旋回させることがで
きる。左右のステアリングレバー23、24の回転軸に
は、旋回検出手段50としてそれぞれの回転角度を検出
する左右のステアリングレバー角度検出器51、52が
設けられている。旋回するときの旋回量は、この左右の
ステアリングレバー角度検出器51、52の検出角度値
の差として検出されている。
【0044】図7は、本実施形態の制御構成ブロック図
を表している。同図においては第一の実施形態で説明し
た図2の構成と同じものには同一の符号を付して、ここ
での説明を省く。以下、異なる構成について説明を加え
る。旋回検出手段50としての左右のステアリングレバ
ー角度検出器51、52は例えばポテンショメータ等か
ら構成されていて、それぞれのアナログ出力信号はコン
トローラ55のA/D変換部26を介して制御部27に
入力されている。そして、制御部27は所定の演算及び
判断をした後、リフトアームシリンダ4の昇降指令信号
を電磁弁駆動部28に出力している。
【0045】次に、本実施形態の作用を説明する。コン
トローラ55の処理フローチャートは第一の実施形態で
説明した図3及び図4と同様となる。ここでは、本実施
形態での旋回検出手段50による作用を以下に詳述す
る。図3の旋回開始時のフローチャートのステップ10
3において、旋回量は左右のステアリングレバー23、
24の倒し角度から求められる。すなわち、ステアリン
グレバー角度検出器51、52から左右のステアリング
レバー23、24の倒し角度信号を入力し、左右の倒し
角度の差を演算してこの差を旋回量とみなしている。そ
して、この旋回量が上げ開始値設定手段57によって設
定された閾値以上のときは旋回開始と判断している。以
後の処理は、前実施形態と同様となる。また、図4の旋
回終了時のフローチャートのステップ113において、
左右のステアリングレバー23、24の倒し角度の差か
ら旋回量を求め、この旋回量が下げ開始値設定手段58
によって設定された閾値以下のときは、旋回終了して土
工車両1が直進し始めたと判断している。以後の処理
は、前実施形態と同様となる。
【0046】このように、土工車両1の旋回時に作業機
7を自動上昇及び自動下降するか否かの判断は、旋回量
すなわち左右のステアリングレバー23、24の倒し角
度の差の大きさに基づいて行われる。旋回開始位置及び
旋回終了位置と判断するときの閾値は同様にそれぞれ上
げ開始値設定手段57及び下げ開始値設定手段58によ
って任意に設定可能なので、圃場の作業内容に合わせて
設定できる。よって、運転者は操舵のためのステアリン
グレバー操作だけに専念すればよいので、疲労度が軽減
されて作業性が向上し、走行時の安全性も改善される。
【0047】左右のステアリングレバー23、24と同
様にそのレバーの倒し角度に応じて前後進及び左右旋回
を操作できる旋回操作手段として、一本の操作レバーで
行なえるものがある。このモノレバー方式による旋回操
作手段は、前後に倒すとその倒した方向に倒し角度に応
じた速度で走行し、その状態でさらに左右方向に倒すと
その倒した方向に倒した角度に応じた旋回角度で左右旋
回できるものである。このようなモノレバーの場合に
は、前進側に倒しているときの左右方向への倒し角度を
旋回量とすればよい。そして、以上説明して来たのと同
様にして左右方向への倒し角度が所定の閾値以上のとき
は作業機を上昇させ、また所定の閾値以下になったとき
は作業機を所定位置まで下降させるようにすればよい。
この場合、上記閾値を前進側への倒し角度に応じて変化
させる、例えば前進側への倒し角度が大きいときには左
右方向への倒し角度の閾値を大きくするようにしてもよ
い。このようにして、モノレバーの場合でも、上記と同
様の作用及び効果が得られる。
【0048】次に、第三の実施形態の例を図8に基づい
て説明する。本実施形態は、土工車両1の旋回検出手段
50として、左右のクローラ回転数の差又はホィール回
転数の差を検出する例を示している。図8は本実施形態
の制御構成ブロック図を表している。同図においては図
2の構成と同じものには同一の符号を付して、ここでの
説明を省く。以下、異なる構成について説明を加える。
旋回検出手段50としての左右のクローラ回転数検出器
53、54は左右クローラのそれぞれの回転数を検出す
るものであり、図示していない左右のクローラ駆動軸に
装着されている。このクローラ回転数検出器53、54
は例えばタコジェネレータ等から構成されており、それ
ぞれのアナログ出力信号はコントローラ55のA/D変
換部26を介して制御部27に入力されている。そし
て、制御部27は所定の演算及び判断をした後、リフト
アームシリンダ4の昇降指令信号を電磁弁駆動部28に
出力している。
【0049】次に、本実施形態の作用を説明する。コン
トローラ55の処理フローチャートは第一の実施形態で
説明した図3及び図4と同様となるが、ここでは、本実
施形態での旋回検出手段50による作用を以下に詳述す
る。図3の旋回開始時のフローチャートのステップ10
3において、及び図4の旋回終了時のフローチャートの
ステップ113において、旋回量は左右のクローラ駆動
軸の回転数信号から求められる。すなわち、左右のクロ
ーラ回転数検出器53、54からの回転数信号を入力
し、左右の回転数の差を演算してこの差を旋回量とみな
している。そして、この旋回量が上げ開始値設定手段5
7によって設定された閾値以上のときは旋回開始と判断
し、また、下げ開始値設定手段58によって設定された
閾値以下のときは旋回終了して土工車両1が直進し始め
たと判断している。以下の処理は、図3及び図4と同様
となる。
【0050】このように、土工車両1の旋回時に作業機
7を自動上昇及び自動下降するか否かの判断は、旋回量
すなわち左右のクローラ回転数の差の大きさに基づいて
行われる。なお、左右のクローラ回転数の差を検出する
代わりに、左右ホィール駆動軸の回転数の差を検出して
もよい。旋回開始位置及び旋回終了位置と判断するとき
の閾値は同様にそれぞれ上げ開始値設定手段57及び下
げ開始値設定手段58によって任意に設定可能なので、
圃場の作業内容に合わせて設定できる。よって、前実施
形態と同様の効果が得られる。なお、本実施形態での左
右のクローラ回転数又はホィール回転数の代わりに、左
右のクローラ車速又はホィール車速の差を検出してこれ
を旋回量とみなすようにしてもよい。このとき、左右の
クローラ車速又はホィール車速は対地面に対する相対速
度であり、例えば車体から地面に向かって発信されたレ
ーダー等により非接触で検出される。この場合の作用及
び効果は、同様となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる第一実施形態の土工車両の側面
図を表す。
【図2】本発明に係わる第一実施形態の制御構成ブロッ
ク図の一例を示す。
【図3】本発明に係わる第一実施形態の作業機自動上昇
のフローチャート例を示す。
【図4】本発明に係わる第一実施形態の作業機自動下降
のフローチャート例を示す。
【図5】本発明に係わる第二実施形態の左右ステアリン
グレバーの正面図を表す。
【図6】本発明に係わる第二実施形態の左右ステアリン
グレバーの側面図を表す。
【図7】本発明に係わる第二実施形態の制御構成ブロッ
ク図の一例を示す。
【図8】本発明に係わる第三実施形態の制御構成ブロッ
ク図の一例を示す。
【図9】従来技術に係わる土工車両の例を示す側面図で
ある。
【符号の説明】
1…土工車両、2、3…ホィール、4…リフトアームシ
リンダ、5…アッパリンク、6…ロワーリンク、7…作
業機、8…リフトロッド、9…ステアリングハンドル、
11…リフトアーム、12…アーム、13…リアカバ
ー、15…傾斜角度センサ、16…角度センサ、23、
24…左右ステアリングレバー、26…A/D変換部、
27…制御部、28…電磁弁駆動部、32…油圧ポン
プ、33…切換弁、50…旋回検出手段、51、52…
左右ステアリングレバー角度検出器、53、54…クロ
ーラ回転数検出器、55…コントローラ、56…作業モ
ード切換手段、56a…自動上昇選択スイッチ、56b
…自動下降選択スイッチ、57…上げ開始値設定手段、
58…下げ開始値設定手段、59…ステアリングハンド
ル角度検出器、60…ポジション設定器、61…リフト
アーム角検出器、62…耕深設定器、63…耕深検出
器、65…手動回避スイッチ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部に走行及び旋回自在な走行装置を有
    する車体の後端部に昇降手段によって昇降可能に設けら
    れた作業機(7) と、前記走行装置の旋回方向を操作する
    旋回操作手段とを備えた土工車両(1) において、 前記旋回操作手段によって旋回した前記走行装置の旋回
    量を検出する旋回検出手段(50)と、 旋回検出手段(50)が検出した旋回量が所定の閾値以上
    に、又は所定の閾値以下になったとき、前記昇降手段に
    作業機(7) をそれぞれ所定位置まで上昇させる又は所定
    位置まで下降させる指令を出力するコントローラ(55)と
    を備えたことを特徴とする土工車両の作業機昇降制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の土工車両の作業機昇降
    制御装置において、前記旋回操作手段は、その回転方向
    に対応した方向に前記走行装置を旋回させ、かつその回
    転角度に応じて旋回角度を指令するステアリングハンド
    ル(9) であって、 前記旋回検出手段(50)は、ステアリングハンドル(9) の
    回転角度を前記旋回量として検出することを特徴とする
    土工車両の作業機昇降制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の土工車両の作業機昇降
    制御装置において、前記走行装置が車体下部の左右に設
    けられたクローラを有し、 前記旋回操作手段は、左右の各レバーを前後方向に操作
    することにより、それぞれに対応した左右クローラを各
    レバーの操作量に応じた回転数で、かつ操作方向に応じ
    た方向に駆動する左右のステアリングレバー(23)(24)で
    あって、 前記旋回検出手段(50)は、左右のステアリングレバー(2
    3)(24)の操作量の差を前記旋回量として検出することを
    特徴とする土工車両の作業機昇降制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の土工車両の作業機昇降
    制御装置において、前記旋回操作手段は、一本の操作レ
    バーを前後方向に倒すことによりその倒した方向に倒し
    角度値に応じた速度で前後進し、また左右方向に倒すこ
    とによりその倒した方向に倒し角度値に応じた旋回角度
    で前記走行装置を旋回させるモノレバーであって、 前記旋回検出手段(50)は、モノレバーの左右方向への倒
    し角度値を前記旋回量として検出することを特徴とする
    土工車両の作業機昇降制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の土工車両の作業機昇降
    制御装置において、前記旋回検出手段(50)は、前記走行
    装置(ホィール式又はクローラ式)の左右駆動軸の回転
    数をそれぞれ検出し、検出した左右の回転数の差を前記
    旋回量として検出することを特徴とする土工車両の作業
    機昇降制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の土工車両の作業機昇降
    制御装置において、前記コントローラ(55)は、前記旋回
    量が所定の閾値以下になった状態が所定時間経過したと
    きに、前記昇降手段に作業機(7) を所定位置まで下降さ
    せる指令を出力することを特徴とする土工車両の作業機
    昇降制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の土工車両の作業機昇降
    制御装置において、前記コントローラ(55)に、作業機
    (7) の自動昇降制御を選択可能とする自動上昇選択スイ
    ッチ(56a) 及び自動下降選択スイッチ(56b) の少なくと
    もいずれか一方を付設し、 コントローラ(55)は、自動上昇選択スイッチ(56a) が自
    動を選択されたときに、前記旋回検出手段(50)が検出し
    た旋回量が所定の閾値以上になった場合は、前記昇降手
    段に上昇指令を出力して作業機(7) を所定位置まで上昇
    させ、また自動下降選択スイッチ(56b) が自動を選択さ
    れたときに、旋回量が所定の閾値以下になった場合は、
    前記昇降手段に下降指令を出力して作業機(7) を所定位
    置まで下降させることを特徴とする土工車両の作業機昇
    降制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の土工車両の作業機昇降
    制御装置において、前記コントローラ(55)に、作業機
    (7) の上昇を開始すべき前記旋回量の閾値を任意に設定
    可能とする上げ開始値設定手段(57)を付設したことを特
    徴とする土工車両の作業機昇降制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の土工車両の作業機昇降
    制御装置において、前記コントローラ(55)に、作業機
    (7) の下降を開始すべき前記旋回量の閾値を任意に設定
    可能とする下げ開始値設定手段(58)を付設したことを特
    徴とする土工車両の作業機昇降制御装置。
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