JP2010263908A - 作業車の作業装置昇降構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】機体が旋回を開始したと判断する旋回開始判断手段と、旋回開始判断手段により機体が旋回を開始したと判断されてからの旋回中の機体の走行距離Eを連続的に検出する走行距離検出手段とを備える。走行距離検出手段により検出された機体の走行距離Eが設定距離E1に達すると、上昇状態の作業装置を地面まで自動的に下降駆動させる自動下降手段を備える。
【選択図】図5
Description
請求項1(請求項3)の特徴によると、作業装置を昇降自在に機体に備え、前記作業装置を昇降駆動する駆動機構を備えて、機体が直進状態から旋回状態に移行することを検出する旋回移行検出手段と、直進状態から旋回状態に移行してからの機体の走行距離(時間)を検出する走行距離検出手段(走行時間検出手段)とを備えると共に、直進状態から旋回状態に移行してからの機体の走行距離(時間)が設定距離(設定時間)に達すると、上昇状態の前記作業装置を地面まで自動的に下降駆動する自動下降手段を備えてある。
請求項2(請求項4)の特徴によると、請求項1(請求項3)の場合と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項2(請求項4)の特徴によると、前記設定距離(設定時間)を変更可能な変更手段を備えてある。これにより、請求項2(請求項4)の特徴によると、設定距離(設定時間)を変更することによって、作業地の状態や作業形態に応じて、上昇状態の作業装置が地面まで自動的に下降駆動されるタイミングを、適切なものに設定することが可能になる。
請求項5の特徴によると、作業装置を昇降自在に機体に備え、前記作業装置を昇降駆動する駆動機構を備えて、直進位置から右及び左の設定角度を設定し、操向操作自在な前輪の操向角度を検出する操向角度検出手段を備えて、前輪が右又は左に操向操作された状態から前記右又は左の設定角度を越えて直進位置側に操向操作されると、上昇状態の前記作業装置を地面まで自動的に下降駆動する自動下降手段を備えてある。
請求項6の特徴によると、請求項5の場合と同様に前項[III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項6の特徴によると、前記右及び左の設定角度を変更可能な変更手段を備えてある。これにより、請求項6の特徴によると、右及び左の設定角度を変更することによって、作業地の状態や作業形態に応じて、上昇状態の作業装置が地面まで自動的に下降駆動されるタイミングを、適切なものに設定することが可能になる。
請求項1,3,5の特徴によると、作業車の作業装置昇降構造において、旋回の終了に伴って上昇状態の作業装置が地面まで自動的に下降駆動されるように構成する場合、直進状態から旋回状態に移行してからの機体の走行距離(時間)が設定距離(設定時間)に達すると(前輪が右又は左に操向操作された状態から、右又は左の設定角度を越えて直進位置側に操向操作されると)、上昇状態の作業装置が地面まで自動的に下降駆動されるように構成することにより、上昇状態の作業装置が地面まで自動的に下降駆動されるタイミングが早すぎる状態を避けることができるようになって、作業装置が下降駆動されるタイミングのばらつきを抑えることができるようになり、作業車の作業性を向上させることができた。
請求項2,4,6の特徴によると、請求項1,3,5の場合と同様に前述の請求項1,3,5の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項2,4,6の特徴によると、設定距離(設定時間)(右及び左の設定角度)を変更可能に構成することにより、作業地の状態や作業形態に応じて、上昇状態の作業装置が地面まで自動的に下降駆動されるタイミングを、適切なものに設定することが可能になって、作業車の作業性を向上させることができた。
図1に示すように、右及び左に操向操作自在な右及び左の前輪1、右及び左の後輪2で支持された機体に、エンジン3及び運転部4が備えられて、機体の後部に平行4連式のリンク機構5を介して苗植付装置6が昇降自在に連結され、リンク機構5を昇降駆動する単動型の油圧シリンダ7が備えられて、作業車の一例である乗用型田植機が構成されている。
図1及び図2に示すように、エンジン3の動力が、前進側F及び後進側Rに無段階に変速自在な静油圧式無段変速装置(図示せず)、ギヤ変速型式の副変速装置(図示せず)を内装するミッションケース32及び前輪デフ機構(図示せず)を介して、右及び左の前輪1に伝達されており、ミッションケース32の動力が伝動軸34及び後車軸ケース35を介して、右及び左の後輪2に伝達される。図1及び図3に示すように、ミッションケース32の動力が、植付クラッチ16及びPTO軸36を介して苗植付装置6に伝達され、植付クラッチ16を伝動側及び遮断側に操作するモータ17が備えられており、制御装置15によってモータ17が操作される。
図2及び図3に示すように、操縦ハンドル18により縦軸芯P2周りに右及び左に揺動操作されるピットマンアーム29が備えられ、ピットマンアーム29と右及び左の前輪1とがタイロッド30を介して接続されて、操縦ハンドル18により右及び左の前輪1が右及び左に操向操作自在に構成されている。
次に、第1昇降レバー28を上昇位置、中立位置、下降位置及び植付位置に操作した場合について、図4に基づいて説明する。
第1昇降レバー28を上昇位置に操作すると(ステップS1)、モータ17により植付クラッチ16が遮断側に操作され(ステップS2)、制御弁13が上昇位置に操作されて(ステップS3)、油圧シリンダ7により苗植付装置6が上昇駆動される。この場合、リンク機構5が上限位置に達したことが上限センサー24によって検出されると(ステップS4)、制御弁13が中立位置に操作されて油圧シリンダ7が停止し(ステップS6)、苗植付装置6が上限位置で自動的に停止する。
次に、第1昇降レバー28を自動位置に操作した状態で、第2昇降レバー20を操作した場合について、図5に基づいて説明する。
第1昇降レバー28を自動位置に操作した状態において(ステップS1)、例えば苗植付装置6が田面Gから設定高さに維持されるように自動的に昇降駆動され(自動昇降制御の作動)、植付クラッチ16が伝動側に操作された植付作業の状態で(後述するステップS26,S27,S28)、第2昇降レバー20を上昇位置Uに操作すると(ステップS11,S18)、モータ17により植付クラッチ16が遮断側に操作され(ステップS19)、自動昇降制御が停止し制御弁13が上昇位置に操作されて(ステップS20)、油圧シリンダ7により苗植付装置6が上昇駆動される。この場合、第2昇降レバー20を上昇位置Uに保持していても、第2昇降レバー20を上昇位置Uに操作してから中立位置Nに操作しても、苗植付装置6の上昇駆動は続行される。
次に、第1昇降レバー28を自動位置に操作した状態で、畦際での旋回を行った場合の前半について、図5に基づいて説明する。
図2及び図3に示すように、直進位置Aに対するピットマンアーム29の角度C(前輪1の操向角度)を検出する角度センサー31が備えられて、角度センサー31の検出値が制御装置15に入力されている。伝動軸34の回転数に基づいて機体の走行距離Eを計測する距離センサー27が備えられており、距離センサー27の計測値が制御装置15に入力されている。
この場合、ピットマンアーム29(角度C)が直進位置A側から右(左)の第1設定角度A1に操作される前に、第2昇降レバー20が上昇位置Uに操作されても(ステップS11)、同様に機体が畦際に達して畦際での旋回が開始されたと判断されて、ステップS17に移行する。
次に、第1昇降レバー28を自動位置に操作した状態で、畦際での旋回を行った場合の後半について、図5に基づいて説明する。
乗用型田植機では一般に、ピットマンアーム29(角度C)が直進位置A側から右(左)の操向限度Bに揺動操作されて、畦際での旋回が行われる(図3の矢印参照)。畦際での旋回が終了して、ピットマンアーム29(角度C)が右(左)の操向限度B側から右(左)の第2設定角度A2に操作されると(図3の矢印参照)、畦際での旋回が終了したと判断される(ステップS13)。
前述の[発明の実施の形態]において、図5に示す構成を図6に示すように構成してもよい。
図6に示すように、距離センサー27(図3参照)を廃止し、時間Tの経過を計測するタイマー(図示せず)を備えてもよい。これにより、ピットマンアーム29(角度C)が直進位置A側から右(左)の第1設定角度A1に操作されるか(ステップS32)、第2昇降レバー20が上昇位置Uに操作されることにより(ステップS31)、機体が畦際に達して畦際での旋回が開始されたと判断されると、タイマーにより時間Tの計測が開始される(ステップS35)。
この場合、設定時間T1を人為的に変更可能な設定ダイヤル(図示せず)が、操縦ハンドル18の右横側に配置されている。設定ダイヤルを操作することにより、設定時間T1を少し長くしたり短くしたりすることができる。
前述の[発明の実施の形態]及び[発明の実施の第1別形態]において、図5及び図6に示す構成を、図7及び図8に示すように構成してもよい。
図7及び図8に示すように、畦際での旋回が終了したと判断する場合に、ピットマンアーム29(角度C)が右(左)の操向限度B側から右(左)の第2設定角度A2に操作され(ステップS41,S51)、且つ、機体の走行距離Eが設定距離E1に達すると(ステップS42)(時間Tが設定時間T1に達すると(ステップS52))、畦際での旋回が終了したと判断されるように構成してもよい。
この場合、前述の[発明の実施の形態]及び[発明の実施の第1別形態]、[発明の実施の第2別形態]において、人為的に操作される設定ダイヤルにより、設定距離E1(設定時間T1)を人為的に変更可能に構成してもよい。
前述の[発明の実施の形態]及び[発明の実施の第1別形態]において、図5及び図6のステップS13,S33を削除して、機体の走行距離Eが設定距離E1に達したことにより(ステップS14)(時間Tが設定時間T1に達したことにより(ステップS34))、畦際での旋回が終了したと判断されるように構成してもよい。
農用トラクタやコンバインの場合には、作業装置が上昇駆動される際、例えば図5のステップS19を削除して、作業装置の作業クラッチが伝動側に残されるように構成してもよい(作業装置の作業クラッチが遮断側に操作されないように構成してもよい)。
6 作業装置
7 駆動機構
27 走行距離検出手段
31 操向角度検出手段
39 変更手段
A 直進位置
A2 右及び左の設定角度
E 機体の走行距離
E1 設定距離
T 時間
T1 設定時間
G 地面
Claims (5)
- 作業装置を昇降自在に機体に備え、前記作業装置を昇降駆動する駆動機構を備えて、
前輪の操向角度を検出する操向角度検出手段と、前記操向角度検出手段による前輪の直進位置側から設定角度への操向操作の検出に伴って機体が旋回を開始したと判断する旋回開始判断手段と、前記旋回開始判断手段により機体が旋回を開始したと判断されてからの旋回中の機体の走行距離を連続的に検出する走行距離検出手段とを備えると共に、
前記走行距離検出手段により検出された機体の走行距離が設定距離に達すると、上昇状態の前記作業装置を地面まで自動的に下降駆動させる自動下降手段を備えてある作業車の作業装置昇降構造。 - 前記走行距離検出手段により機体の走行距離の検出を開始してから前記走行距離検出手段により検出された機体の走行距離が前記設定距離に達するまでの間は、前輪の操向角度に関わらず上昇状態の前記作業装置を地面まで自動的に下降駆動させないように、前記自動下降手段を構成してある請求項1に記載の作業車の作業装置昇降構造。
- 前輪が直進位置側から前記設定角度に操作される前に前記作業装置が上昇操作されると、前記旋回開始判断手段が、当該作業装置の上昇操作により機体が旋回を開始したと判断するように構成してある請求項1又は2に記載の作業車の作業装置昇降構造。
- 後輪の伝動軸の回転数に基づいて前記走行距離検出手段が機体の走行距離を連続的に検出するように構成してある請求項1〜3のいずれか一項に記載の作業車の作業装置昇降構造。
- 前記設定距離を変更可能な変更手段を備えてある請求項1〜4のいずれか一項に記載の作業車の作業装置昇降構造。
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