JP4886561B2 - 作業車 - Google Patents
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Description
特許文献1では、機体が畦際に達して前輪が操向操作されると、畦際での旋回が開始されたと判断されて(特許文献1の段落番号[0038])、距離センサー(特許文献1の図3の27)により機体の走行距離の検出(積算)が開始され、苗植付装置が自動又は手動により上昇駆動される(特許文献1の段落番号[0039])。
この場合、特許文献1では、車輪に動力を伝達する伝動軸(特許文献1の図1及び図2の34)の回転数を、距離センサー(特許文献1の図3の27)により検出するように構成されており、車輪の回転数に基づいて機体の走行距離を検出(積算)している。
本発明は、作業車において、操作制御が適切なタイミングで行われるように構成することを目的としている。
(構成)
本発明の第1特徴は、作業車において次のように構成することにある。
車輪の回転数に基づいて機体の走行距離を検出する走行距離検出手段と、操向操作自在な車輪の操向角度を検出する操向角度検出手段とを備えると共に、前記走行距離検出手段で検出された機体の走行距離と、前記操向角度検出手段で検出された車輪の操向角度とに基づいて旋回を開始してからの機体の旋回角度を検出する旋回角度検出手段を備え、前記旋回角度検出手段により検出された機体の旋回角度に基づいて操作制御を行う操作制御手段を備える。
本発明の第1特徴によると、機体の走行距離だけに基づいて操作制御が行われるのではなく、機体の走行距離と車輪の操向角度とに基づいて操作制御が行われる。
この場合、例えば車輪が旋回方向に操向操作された状態で、機体の走行距離が検出(積算)されると、機体の走行距離の分だけ機体の旋回角度は大きくなったと判断できる(旋回が進行したと判断できる)。逆に例えば車輪が直進位置に操向操作された状態で、機体の走行距離が検出(積算)されても、機体は直進しただけで機体の旋回角度は変化していないと判断できる(旋回が進行しなかったと判断できる)。
本発明の第1特徴によると、作業車において、機体の走行距離に加えて車輪の操向角度を考慮することにより、つまり、機体の旋回角度に基づいて操作制御を行うことにより、操作制御が適切なタイミングで行われるようになって、操作制御の精度を高めることができた。
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の作業車において次のように構成することにある。
機体に支持された作業装置を昇降駆動する昇降機構を備え、前記旋回角度検出手段により検出された機体の旋回角度に基づいて上昇側に作動した昇降機構を下降側に作動させて作業装置を下降させる自動下降手段を、前記操作制御手段として備える。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第2特徴によると、前項[I]に記載の操作制御手段の一つとして、自動下降手段(例えば、旋回開始からの機体の走行距離が設定距離に達すると、上昇側に作動した昇降機構を下降側に作動させて作業装置を下降させる)を採用している。
この場合、前述の[発明が解決しようとする課題]に記載のように、前半の旋回、直進走行及び後半の旋回を行っても、旋回中に機体の旋回角度が大きくなっているのか変化していないのかを認識することができ(前半及び後半の旋回の間の直進走行では、機体の旋回角度が変化していないことを認識することができ)、旋回が終了したか否かを適切に認識することができるようになって、上昇側に作動した昇降機構が適切なタイミングで下降側に作動して作業装置が下降するようにすることができる。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、操作制御手段の一つとして自動下降手段を採用した場合、機体の走行距離に加えて車輪の操向角度を考慮することにより、つまり、機体の旋回角度に基づいて昇降機構を下降側に作動させることにより、上昇側に作動した昇降機構が適切なタイミングで下降側に作動して作業装置が下降するように構成することができて、自動下降手段の精度を高めることができた。
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第1又は第2特徴において次のように構成することにある。
機体に支持された作業装置に動力を伝動及び遮断自在な作業クラッチを備え、前記旋回角度検出手段により検出された機体の旋回角度に基づいて遮断状態に操作された作業クラッチを伝動状態に操作する作業クラッチ操作手段を、前記操作制御手段として備える。
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第3特徴によると、前項[I]に記載の操作制御手段の一つとして、作業クラッチ操作手段(例えば、旋回開始からの機体の走行距離が設定距離に達すると、遮断状態に操作された作業クラッチを伝動状態に操作する)を採用している。
この場合、前述の[発明が解決しようとする課題]に記載のように、前半の旋回、直進走行及び後半の旋回を行っても、旋回中に機体の旋回角度が大きくなっているのか変化していないのかを認識することができ(前半及び後半の旋回の間の直進走行では、機体の旋回角度が変化していないことを認識することができ)、旋回が終了したか否かを適切に認識することができるようになって、遮断状態に操作された作業クラッチが適切なタイミングで伝動状態に操作することができる。
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第3特徴によると、操作制御手段の一つとして作業クラッチ操作手段を採用した場合、機体の走行距離に加えて車輪の操向角度を考慮することにより、つまり、機体の旋回角度に基づいて作業クラッチを伝動状態に操作することにより、遮断状態に操作された作業クラッチが適切なタイミングで伝動状態に操作されるように構成することができて、作業クラッチ操作手段の精度を高めることができた。
(構成)
本発明の第4特徴は、本発明の第1〜第3特徴の作業車のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
右の車輪に動力を伝動及び遮断自在な右のサイドクラッチと、左の車輪に動力を伝動及び遮断自在な左のサイドクラッチとを備え、旋回開始に伴って、前記旋回外側のサイドクラッチが伝動状態に維持され、前記旋回中心側のサイドクラッチが遮断状態に操作されるように構成すると共に、前記走行距離検出手段により旋回中心側の車輪の回転数に基づいて検出された機体の走行距離と、前記操向角度検出手段で検出された車輪の操向角度とに基づいて旋回を開始してからの機体の旋回角度を検出するように、前記旋回角度検出手段を構成する。
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
作業車では、右の車輪に動力を伝動及び遮断自在な右のサイドクラッチと、左の車輪に動力を伝動及び遮断自在な左のサイドクラッチとを備えて、旋回開始に伴って、旋回外側のサイドクラッチが伝動状態に維持され、旋回中心側のサイドクラッチが遮断状態に操作されるように構成したものがある(特許文献1参照)。これにより、旋回時において、旋回中心側の車輪に動力が伝達されず、旋回中心側の車輪が自由回転する状態となって、旋回に伴い作業地に従って旋回中心側の車輪が回転する状態となり、旋回中心側の車輪によって作業地が荒らされることが少なくなる。
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[III]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第4特徴によると、スリップを発生させることが少ない旋回中心側(サイドクラッチの遮断状態側)の車輪の回転数に基づいて検出された機体の走行距離により、機体の旋回角度を精度よく検出することができるようになって、操作制御の精度を高めることができた。
図1に示すように、右及び左の前輪1(車輪に相当)、右及び左の後輪2(車輪に相当)で支持された機体の後部に、リンク機構3が昇降自在に支持されて、リンク機構3を昇降駆動する単動型の油圧シリンダ4(昇降機構に相当)が備えられており、リンク機構3の後部に苗植付装置5(作業装置に相当)が支持されて、作業車の一例である乗用型田植機が構成されている。水田は一般に下方の硬い耕盤G1の上に泥や水の層が形成されて、泥や水の層の最上面が田面G2となっており、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2は耕盤G1に接地して走行する。
次に、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2への伝動系について説明する。
図1及び図2に示すように、エンジン31の動力が伝動ベルト32を介して静油圧式無段変速装置33及びミッションケース34に伝達され、ミッションケース34の内部の副変速装置(図示せず)から前車軸ケース35を介して、右及び左の前輪1に伝達される。副変速装置の動力が伝動軸36、後車軸ケース37の入力軸38、入力軸38に固定されたベベルギヤ38a、ベベルギヤ38aに咬合するベベルギヤ39a、ベベルギヤ39aが固定された伝動軸39、右及び左のサイドクラッチ40を介して、右及び左の後輪2に伝達される。静油圧式無段変速装置33は中立位置Nから前進側F及び後進側Rに無段階に変速自在に構成されており、操縦ハンドル20の左横側に備えられた変速レバー45により静油圧式無段変速装置33を操作する。
次に、苗植付装置5及び繰り出し部15への伝動系について説明する。
図1及び図6に示すように、ミッションケース34において、副変速装置の直前から分岐した動力が、植付クラッチ26(作業クラッチに相当)、及びPTO軸25を介して苗植付装置5に伝達されて、副変速装置の直前から分岐した動力が、施肥クラッチ27(作業クラッチに相当)、及び駆動ロッド30介して繰り出し部15に伝達されており、植付及び施肥クラッチ26,27を伝動及び遮断状態に操作する電動モータ28が備えられている。
次に、苗植付装置5の自動昇降制御について説明する。
図6に示すように、苗植付装置5の横軸芯P1周りに中央の接地フロート9の後部が上下に揺動自在に支持されて、苗植付装置5に対する中央の接地フロート9の高さを検出するポテンショメータ22が備えられており、ポテンショメータ22の検出値が制御装置23に入力されている。機体の進行に伴って中央の接地フロート9が田面G2に接地追従するのであり、ポテンショメータ22の検出値により苗植付装置5に対する中央の接地フロート9の高さを検出することによって、田面G2(中央の接地フロート9)から苗植付装置5までの高さを検出することができる。
次に、昇降レバー11について説明する。
図1及び図6に示すように、運転座席13の右横側に昇降レバー11が備えられ、昇降レバー11は自動位置、上昇位置、中立位置、下降位置及び植付位置に操作自在に構成されており、昇降レバー11の操作位置が制御装置23に入力されている。機体に対するリンク機構3の上下角度を検出するポテンショメータ29が備えられており、ポテンショメータ29の検出値が制御装置23に入力されている。
次に、操作レバー12について説明する。
図1及び図6に示すように、操縦ハンドル20の下側の右横側に操作レバー12が備えられ、操作レバー12が右の横外方に延出されている。操作レバー12は中立位置Nから上方の第1上昇位置U1、第2上昇位置U2,下方の第1下降位置D1、第2下降位置D2、後方の右マーカー位置R及び前方の左マーカー位置Lの十字方向に操作自在に構成されて、中立位置Nに付勢されており、操作レバー12の操作位置が制御装置23に入力されている。
操作レバー12を第2上昇位置U2に操作すると(第2上昇位置U2に操作して中立位置Nに操作すると)、電動モータ28により植付及び施肥クラッチ26,27が遮断状態に操作されて、自動昇降制御が停止し、電動モータ21により右及び左のマーカー19が格納姿勢に操作されて、制御装置23により制御弁24が供給位置に操作され、油圧シリンダ4が収縮作動して苗植付装置5が上昇する。苗植付装置5が上限位置に達したことがポテンショメータ29により検出されると、制御装置23により制御弁24が中立位置に操作されて、油圧シリンダ4が自動的に停止する。
このように操作レバー12を第1上昇及び第1下降位置U1,D1に操作している間だけ、苗植付装置5を上昇及び下降させることができるのであり、苗植付装置5を任意の高さに上昇及び下降させることができる。
次に、畦際での旋回時の操作制御に関する構造について説明する。
図6に示すように、変速レバー45の操作位置が制御装置23に入力されている。図2及び図3に示すように、ミッションケース34の右の横側面に、ブラケット46が固定され、ブラケット46にポテンショメータ47(操向角度検出手段に相当)が固定されて、ポテンショメータ47から検出アーム47aが下向きに延出されており、操向部材41とポテンショメータ47の検出アーム47aとに亘って、連係ロッド48が前車軸ケース35の下側を通って接続されている。ポテンショメータ47により操向部材41を介して、右及び左の前輪1の操向角度(直進位置A1と右及び左の操向限度A3の範囲)を検出することができるのであり、ポテンショメータ47の検出値が制御装置23に入力されている。
次に、畦際での旋回時の操作制御の前半(後進行程L1及び前半の前進行程L2)、について、図7,8,9に基づいて説明する。
8条植型式の苗植付装置5を備えた乗用型田植機では、畦際において、図9に示すように、後進行程L1、前半の前進行程L2、前半の旋回行程L3、直進行程L4、後半の旋回行程L5、後半の前進行程L6を行って、1回の植付行程L01から次の植付行程L02に入る場合がある。
次に、畦際での旋回時の操作制御の中半(前半の旋回行程L3、直進行程L4及び後半の旋回行程L5)について、図7,8,9に基づいて説明する。
制御装置23において、植付及び施肥クラッチ26,27の遮断位置E1と、旋回中心側のサイドクラッチ40の遮断位置E2との位置関係が検出されると(ステップS9)、畦際での旋回が開始されたと判断されて(前半の旋回行程L3に入ったと判断されて)、第1設定値CA1及び第2設定値CA2が設定される(ステップS10)。
制御装置23において、旋回中心側のサイドクラッチ40の遮断位置E2から、旋回中心側の回転数センサー50のパルス(旋回中心側の後輪2の回転数)が、制御装置23においてパルスの第1積算値C1(機体の走行距離)として検出(積算)され、後進行程L1及び前半の前進行程L2でのパルスの第1積算値C1(機体の走行距離)に加算される(ステップS102)(走行距離検出手段51)。
制御装置23において、旋回中心側のサイドクラッチ40の遮断位置E2から、新たに旋回外側の回転数センサー50のパルス(旋回外側の後輪2の回転数)が、制御装置23においてパルスの第2積算値C2として検出(積算)される(ステップS103)。
この場合、旋回中心側のサイドクラッチ40の遮断位置E2での機体の向きに対して、現在の機体の向きがどれだけ変化したのかが、パルスの第2積算値C2とポテンショメータ47の検出値(右及び左の前輪1の操向角度)とに基づいて検出され、この検出値が機体の旋回角度F1として検出(積算)される。機体の旋回角度F1が90度であれば、機体の向きが真横に向いた状態であり、機体の旋回角度F1が180度であれば、機体の向きが反対に向いた状態である。右及び左の前輪1が旋回方向に操向操作された状態で、パルスの第2積算値C2が大きくなると(積算されると)、パルスの第2積算値C2の増加分だけ機体の旋回角度F1は大きくなったと検出される。逆に右及び左の前輪1が直進位置A1に操向操作された状態で、パルスの第2積算値C2が大きくなっても(積算されても)、機体は直進しただけで機体の旋回角度F1は変化していないと検出される。
この場合、旋回外側(サイドクラッチ40の伝動状態)の後輪2の駆動力と、耕盤G1の摩擦係数との関係によって、旋回外側(サイドクラッチ40の伝動状態)の後輪2にスリップが発生したり発生しなかったりすると考えられる。旋回中心側(サイドクラッチ40の遮断状態)の後輪2に動力が伝達されず、旋回中心側(サイドクラッチ40の遮断状態)の後輪2が自由回転する状態であれば、旋回中心側(サイドクラッチ40の遮断状態)の後輪2を回転させるのは、耕盤G1の摩擦係数に基づく耕盤G1からの抵抗であるので、旋回中心側(サイドクラッチ40の遮断状態)の後輪2にスリップは殆ど発生しないと考えられる。
逆に旋回中心側(サイドクラッチ40の遮断状態)の回転数センサー50のパルス(回転数)に対して、旋回外側(サイドクラッチ40の伝動状態)の回転数センサー50のパルス(回転数)が、前述の所定のパルス数(回転数)を越えていれば、旋回外側(サイドクラッチ40の伝動状態)の回転数センサー50のパルス(回転数)と、旋回中心側(サイドクラッチ40の遮断状態)の回転数センサー50のパルス(回転数)との比に基づいて、耕盤G1に対する右及び左の後輪2のスリップ率が検出される。
次に、畦際での旋回時の操作制御の後半(後半の旋回行程L5及び後半の前進行程L6)について、図7,8,9に基づいて説明する。
運転者が操縦ハンドル20を操作して機体を走行させて、パルスの第2積算値C2が第2設定値CA2に達すると(ステップS11)(例えば後半の旋回行程L5の途中等)、制御装置23において、検出(積算)された機体の旋回角度F1がスリップ率に基づいて補正される(ステップS12)。例えばスリップ率が大きいと、パルスの第2積算値C2が大きいのに、機体の旋回角度F1はあまり変化していないと判断できるので、検出(積算)された機体の旋回角度F1からスリップ率に基づく補正値が差し引かれる。
前述の[発明を実施するための最良の形態]の旋回角度検出手段55(ステップS104)において、パルスの第2積算値C2とポテンショメータ47の検出値(右及び左の前輪1の操向角度)とに基づいて、機体の旋回角度F1を検出(積算)するのではなく、パルスの第1積算値C1とポテンショメータ47の検出値(右及び左の前輪1の操向角度)とに基づいて、機体の旋回角度F1を検出(積算)するように構成してもよい。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]のスリップ率検出手段52(ステップS105)において、以下のように構成してもよい。
(1)
図6に示す右及び左のマーカー19のアーム部19aに回転体19bの回転数を検出する回転数センサー(図示せず)を備えて、右及び左の後輪2の回転数センサー50のパルス(回転数)と、右及び左のマーカー19の回転数センサーの回転数とを比較することによって、耕盤G1に対する右及び左の後輪2のスリップ率を検出するように構成する。これにより、右又は左のマーカー19を作用姿勢に操作する植付行程L01,L02において、耕盤G1に対する右及び左の後輪2のスリップ率を検出することができる。
図9に示す植付行程L01,L02において、GPSにより実際の機体の走行距離を検出し、右及び左の後輪2の回転数センサー50のパルス(回転数)と比較することによって、耕盤G1に対する右及び左の後輪2のスリップ率を検出するように構成する。
(3)
前項(1)(2)及び[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]において、回転数センサー50を右及び左の前輪1に備える。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態]において、操作制御手段として、畦際での旋回が終了すると自動的に右又は左のマーカー19が作用姿勢に操作されるマーカー制御手段を設定したり、畦際での旋回時に機体の走行速度を自動的に減速し再び元の速度に戻す自動減速手段を設定してもよい。
本発明は、機体の後部にロータリ耕耘装置(作業装置に相当)を昇降駆動自在に連結可能に構成された農用トラクタや、機体の前部に刈取部(作業装置に相当)を昇降駆動自在に支持したコンバイン等の作業車にも適用できる。
4 昇降機構
5,15 作業装置
26,27 作業クラッチ
40 サイドクラッチ
47 操向角度検出手段
51 走行距離検出手段
53 自動下降手段、操作制御手段
54 作業クラッチ操作手段、操作制御手段
55 旋回角度検出手段
F1 機体の旋回角度
Claims (4)
- 車輪の回転数に基づいて機体の走行距離を検出する走行距離検出手段と、操向操作自在な車輪の操向角度を検出する操向角度検出手段とを備えると共に、
前記走行距離検出手段で検出された機体の走行距離と、前記操向角度検出手段で検出された車輪の操向角度とに基づいて旋回を開始してからの機体の旋回角度を検出する旋回角度検出手段を備え、前記旋回角度検出手段により検出された機体の旋回角度に基づいて操作制御を行う操作制御手段を備えてある作業車。 - 機体に支持された作業装置を昇降駆動する昇降機構を備え、前記旋回角度検出手段により検出された機体の旋回角度に基づいて上昇側に作動した昇降機構を下降側に作動させて作業装置を下降させる自動下降手段を、前記操作制御手段として備えてある請求項1に記載の作業車。
- 機体に支持された作業装置に動力を伝動及び遮断自在な作業クラッチを備え、前記旋回角度検出手段により検出された機体の旋回角度に基づいて遮断状態に操作された作業クラッチを伝動状態に操作する作業クラッチ操作手段を、前記操作制御手段として備えてある請求項1又は2に記載の作業車。
- 右の車輪に動力を伝動及び遮断自在な右のサイドクラッチと、左の車輪に動力を伝動及び遮断自在な左のサイドクラッチとを備え、
旋回開始に伴って、前記旋回外側のサイドクラッチが伝動状態に維持され、前記旋回中心側のサイドクラッチが遮断状態に操作されるように構成すると共に、
前記走行距離検出手段により旋回中心側の車輪の回転数に基づいて検出された機体の走行距離と、前記操向角度検出手段で検出された車輪の操向角度とに基づいて旋回を開始してからの機体の旋回角度を検出するように、前記旋回角度検出手段を構成してある請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の作業車。
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