JP3321517B2 - 農用トラクタ - Google Patents

農用トラクタ

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JP3321517B2
JP3321517B2 JP05041596A JP5041596A JP3321517B2 JP 3321517 B2 JP3321517 B2 JP 3321517B2 JP 05041596 A JP05041596 A JP 05041596A JP 5041596 A JP5041596 A JP 5041596A JP 3321517 B2 JP3321517 B2 JP 3321517B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行車体に対して
アクチュエータの駆動で昇降自在にロータリ耕耘装置を
連結し、このロータリ耕耘装置の対車体高さを計測する
対車体高さセンサと、このロータリ耕耘装置の後方の地
表面を基準にした対地高さを計測する接地センサとを備
え、接地センサからの計測信号を所定値に維持するよう
アクチュエータの駆動でロータリ耕耘装置を昇降して耕
深の維持を図る自動耕深制御を行うと共に、非接地状態
のロータリ耕耘装置の下降初期には対車体高さセンサで
ロータリ耕耘装置が所定の対車体高さが計測されるまで
該ロータリ耕耘装置を高速で下降させ、この対車体高さ
に達した後には減速状態でロータリ耕耘装置を下降させ
る下降制御を行う昇降制御装置を備えた農用トラクタの
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のように構成された農用トラ
クタとして特開平4‐75506号公報に示されるもの
が存在し、この従来例ではロータリ耕耘装置の下降時に
は前述の制御を行うことによって、一定の速度で下降さ
せるものと比較してロータリ耕耘装置の耕起爪が接地す
る際のエンジンに対する過負荷を小さくすると共に、ダ
ッシングを低減し、耕起土の盛り上がり量を小さくする
という良好な面を有するものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来例の
制御動作では車体の走行速度に拘わらずロータリ耕耘装
置の下降速度が前述のように変化するので、例えば、高
速で走行する状態で前述の下降制御を行った場合には目
標耕深に達するまで長時間を要する結果、不充分な耕深
での耕起部分も長くなるものとなり改善の余地がある。
【0004】本発明の目的は、ロータリ耕耘装置での耕
起作業時に車体を高速で走行させた場合でも不充分な耕
深での耕起部分の長さを短くし得る農用トラクタを合理
的に構成する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請
求項1)は冒頭に記したように、走行車体に対してアク
チュエータの駆動で昇降自在に連結されたロータリ耕耘
装置の対車体高さを計測する対車体高さセンサと、ロー
タリ耕耘装置の後方の耕起後の地表面を基準にした対地
高さを計測する接地センサとを備え、接地センサからの
計測信号を所定値に維持するようアクチュエータの駆動
でロータリ耕耘装置を昇降して耕深の維持を図る自動耕
深制御を行うと共に、非接地状態のロータリ耕耘装置の
下降初期には対車体高さセンサでロータリ耕耘装置が所
定の対車体高さが計測されるまで該ロータリ耕耘装置を
高速で下降させ、この対車体高さに達した後には減速状
態でロータリ耕耘装置を下降させる下降制御を行う制御
装置を備えた農用トラクタにおいて、走行車体の走行速
度を計測する速度センサを備え、この速度センサで計測
される速度が速いほど前記下降制御時において高速下降
状態から低速下降状態に切換える対車体高さの値を高い
側に変更する高さ変更手段と、このように高さ変更手段
で高い側に変更された位置からの下降でも低速走行時と
比較して下降開始からロータリ耕耘装置が接地するまで
の時間を短縮する値に設定された速度まで前記下降制御
時におけるロータリ耕耘装置の下降速度を速める速度変
更手段とを備えている点にあり、その作用は次の通りで
ある。
【0006】本発明の第2の特徴(請求項2)は、前記
下降制御でロータリ耕耘装置を下降させて前記自動耕深
制御に切り換わった際に、該自動耕深制御における上昇
制御を設定時間だけ阻止する規制手段を備えると共に、
前記速度センサで計測される速度が速いほど、この規制
手段における設定時間を短くする時間変更手段を備えて
いる点にあり、その作用は次の通りである。
【0007】本発明の第3の特徴(請求項3)は、前記
アクチュエータが油圧シリンダで構成されると共に、前
記速度変更手段が、前記速度センサで計測される速度が
速いほど油圧シリンダに対する制御弁の作動油の単位時
間内の給排量を増大させる制御動作を行うよう構成され
ている点にあり、その作用は次の通りである。
【0008】〔作用〕上記第1の特徴によると、ロータ
リ耕耘装置を下降させる際には速度センサで計測される
速度が速いほど、高速下降状態から低速下降状態に切換
える対車体高さの値を高さ変更手段が高い側に変更する
と共に、速めた速度でロータリ耕耘装置を下降させ、こ
の下降速度が低速走行時と比較して下降開始から該ロー
タリ耕耘装置が接地するまでの時間を短縮する値に設定
するので低速走行時と比較して短時間のうちにロータリ
耕耘装置が接地するものとなり、不充分な耕深での耕起
部分が長くなる現象を抑制できる。又、車体の走行速度
が速くなるほど低速下降状態での下降速度が速くなるの
ものの、高速下降状態から低速下降状態への切換わり位
置を高い側に変更して下降ストロークを大きくすること
で、速度の切換わりの後におけるロータリ耕耘装置の動
慣性による影響を小さくして所望の減速速度での下降を
可能にするものとなる。
【0009】上記第2の特徴によると、ロータリ耕耘装
置の下降によって自動耕深制御に切り換わった直後に
は、接地センサの計測結果によって見掛け上ロータリ耕
耘装置が目標耕深に達しているものの(実耕深は目標耕
深より深いものとなっている)、実際には耕起初期の盛
り上りが不充分な圃場面を接地センサが計測しているの
で車体の走行で耕起後の盛り上り状態の圃場面が形成さ
れるまでは、ロータリ耕耘装置の対地高さを維持するこ
とが好ましいが、走行速度に拘わらず一定の時間上昇制
御を規制するものでは目標耕深より深い耕起部が長く形
成されるものとなる。本発明によれば、走行速度を速く
した場合には走行速度が速いほど自動耕深制御における
上昇制御を規制する規制手段の規制時間を短くすること
によって、耕起により充分に盛り上がった圃場面を接地
センサが計測した状態での自動耕深制御への切換わりを
短時間行い得るものとなる。
【0010】上記第3の特徴によると、速度変更手段が
アクチュエータとしての油圧シリンダに対する制御弁の
作動油の単位時間内の給排量を車体の走行速度が速いほ
ど増大させるのよう制御するので走行速度が増大した場
合にも充分な量の作動油の給排で必要とするロータリ耕
耘装置の作動を可能にする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、前車輪1及び
後車輪2を備えた車体3の前部にエンジン4を配置し、
このエンジン4からの動力が伝えられるミッションケー
ス5を車体3の後部に配置し、このミッションケース5
の上方位置で左右のリヤフェンダー6の中間位置に運転
座席7を配置し、この運転座席7の前部にステアリング
ハンドル8を配置すると共に、車体3の後端位置に2点
リンク機構9を介してロータリ耕耘装置10を昇降自
在、かつ、ローリング自在に連結し、又、ミッションケ
ース5の上部位置に配置した単動型のリフトシリンダ1
1(請求項1のアクチュエータの一例)の駆動で昇降操
作される左右一対のリフトアーム12と2点リンク機構
9を左右のリフトロッド13を介して連結することで吊
下げ状態に支持し、更に、一方のリフトロッド13に複
動型のローリングシリンダ14を介装することで、ロー
タリ耕耘装置10の駆動昇降と、前後向きのローリング
軸芯X周りでの駆動ローリングとが自在な農用トラクタ
を構成する。
【0012】図2に示すように、ロータリ耕耘装置10
の駆動昇降、及び、駆動ローリングを行うための油圧系
は、前記エンジン4で駆動される油圧ポンプPと、流量
制御用のフロープライオリティ弁17と、このフロープ
ライオリティ弁17からの制御流を前記ローリングシリ
ンダ14に供給するローリング電磁弁18と、フロープ
ライオリティ弁17からの余剰流を前記リフトシリンダ
11に供給する、あるいは、リフトシリンダ11からの
油を排出する電磁比例制御弁Vとを有して成り、この電
磁比例制御弁Vは上昇制御用の第1弁19と、この第1
弁19を開閉操作するパイロット圧制御用の第2弁20
と、下降制御用の第3弁21と、この第3弁21を開閉
操作するパイロット圧制御用の第4弁22と、リリーフ
弁23とで成り、ロータリ耕耘装置10を上昇制御する
場合には第2弁20の電磁ソレノイド20Aに電流を供
給すると共に、この供給電流の調節により、第1弁19
に作用するパイロット圧が変化する結果、この電流値と
比例する弁の開度が得られ開度に比例した上昇速度を得
るものとなっており、又、ロータリ耕耘装置10を下降
制御する場合には第4弁22の電磁ソレノイド22Aに
電流を供給すると共に、この供給電流の調節により、第
2弁20に作用するパイロット圧が変化する結果、この
電流値と比例する弁の開度が得られ開度に比例した下降
速度を得るものとなっている。
【0013】この農用トラクタではロータリ耕耘装置1
0を圃場面(地面)を基準にした所定高さに維持する自
動耕深制御と、車体3を基準にした所定の高さまでロー
タリ耕耘装置10を昇降するポジション制御と、前後向
き姿勢のローリング軸芯X周りでロータリ耕耘装置10
を所定のローリング姿勢に維持するローリング制御との
3種の制御と、この3種の制御に優先してロータリ耕耘
装置10を所定の対車体高さまで上昇させると同時に該
ロータリ耕耘装置10を決められたローリング姿勢に設
定維持する強制上昇制御とを行う制御系を備えている。
【0014】又、自動耕深制御を行うよう、運転座席7
の右側のリヤフェンダー6の上面にコントロールボック
ス24を備え、このコントロールボックス24にポテン
ショメータ型の耕深設定器25を備え、ロータリ耕耘装
置10の上面に対して該ロータリ耕耘装置10の後部位
置で横軸芯Y周りで揺動自在に構成された後カバー10
Aの揺動量から耕起後の圃場面(地表面)を基準にした
該ロータリ耕耘装置10の対地高さを計測するポテンシ
ョメータ型の接地センサ26を備えており、又、ポジシ
ョン制御を行うよう、運転座席7の右側部に配置した昇
降レバー27の基端部にはポテンショメータ型のポジシ
ョン設定器28を備え、リフトアーム12の基端部には
該リフトアーム12の揺動量からロータリ耕耘装置10
の対車体高さを計測するポテンショメータ型のリフトア
ームセンサ29(請求項1の対車体高さセンサの一例)
を備えており、又、ローリング制御を行うよう、前記コ
ントールボックス24にはポテンショメータ型のローリ
ング角設定器30を備え、車体3の後端部に該車体3の
左右方向へのローリング量を電気的に計測するローリン
グセンサ31を備え、前記ローリングシリンダ14の近
傍位置には該ローリングシリンダ14の伸縮量を計測す
るストロークセンサ32を備え、又、強制上昇制御を行
うよう、図3に示す如く、前記ステアリングハンドル8
のポスト部33には上下方向に操作自在、かつ、中立位
置Nに復元するよう付勢すと共に、上昇位置Uと下降位
置Dとに操作自在な強制昇降レバー34を配置し、この
レバー34の基端部に該レバー34の操作方向を検出す
る強制昇降スイッチ35を備えている。更に、この農用
トラクタでは図4に示す如く、ミッションケース5に内
蔵したギヤ式の変速装置36から後車輪2に動力を伝え
る差動装置37の入力軸38の回転速度から車体の走行
速度を計測するようギヤの歯に感応するピックアップ型
の速度センサ39を備え、この速度センサ39は後述す
るように強制上昇制御で略上限まで上昇させたロータリ
耕耘装置10を下降させて自動耕深制御に切換える際に
制御動作の変更と、自動耕深制御の制御感度の設定に用
いられる。
【0015】図5に示すように、前記設定系からの信
号、及び、フィードバック系からの信号が入力する系、
及び、電磁比例制御弁V、ローリング電磁弁18に対す
る制御信号を出力する系を備えて制御装置40が構成さ
れている。尚、自動耕深制御の概要は耕深設定器25で
設定された目標耕深の値に向けて接地センサ26からの
計測値が変化するようリフトシリンダ11を駆動してロ
ータリ耕耘装置10を昇降させると共に、目標耕深を基
準に設定された不感帯の信号域に接地センサ26からの
計測値が達するとロータリ耕耘装置10の昇降を停止さ
せるよう動作を設定したものであり、又、ポジション制
御の概要はポジション設定器28で設定された目標高さ
の値に向けてリフトアームセンサ29からの信号が変化
するようリフトシリンダ11の駆動でロータリ耕耘装置
10を昇降させると共に、目標高さを基準に設定された
不感帯の信号域にリフトアームセンサ29からの信号が
達するとロータリ耕耘装置10の昇降を停止させる動作
を設定したものであり、又、ローリング制御の概要はロ
ーリング角設定器30で設定されたロータリ耕耘装置1
0の対地ローリング角と、ローリングセンサ31で計測
された車体3の左右方向へのローリング角とに基づいて
ローリングシリンダ14の目標長さを求め、この目標長
さの値に向けてストロークセンサ32で計測される値が
変化するようローリングシリンダ14を駆動すると共
に、目標長さを基準に設定された不感帯の信号域にスト
ロークセンサ32からの信号が達するとローリング制御
を停止させる動作を設定したものであり、強制上昇制御
の概要は強制昇降レバー34を上昇位置Uに操作するこ
とで予め設定された上限値を基準に設定した不感帯の信
号域にリフトアームセンサ29からの信号が達するまで
ロータリ耕耘装置10を上昇させると共に、ローリング
制御によってロータリ耕耘装置10が車体3に対して傾
斜した状態にある場合には車体3に対して傾斜のない姿
勢に達するまでローリングシリンダ14を駆動するもの
であり、この強制昇降レバー34を下降位置Dに操作す
ると強制上昇制御を行う以前の高さまで(自動耕深制御
状態で強制上昇が行われた場合には自動耕深制御が行わ
れる高さまで)ロータリ耕耘装置10を下降させる制御
を行うものとなっている。
【0016】又、この農用トラクタでは時速3〜4キロ
メータ/時間の比較的高速の走行状態(従来は1.8キ
ロメータ/時間程度が限界)での自動耕深制御が可能に
構成され、この自動耕深制御での耕起作業時に車体3が
畦際に達し、強制昇降レバー34の操作でロータリ耕耘
装置10を上昇させ車体3を反転させてロータリ耕耘装
置10を下降させる操作を行った際にはエンジン4に過
負荷を作用させない状態で、かつ、作業能率を低下させ
ず自動耕深制御を再開する耕深まで迅速にロータリ耕耘
装置10を下降させる制御動作を行うように構成されて
いる。
【0017】つまり、図6のフローチャートに示すよう
に、ロータリ耕耘装置10を強制的に上昇させ、車体3
の旋回が終了して強制昇降レバー34を下降位置Dに操
作した場合には、速度センサ39の計測結果に基づいて
制御パラメータをセットすると共に、ロータリ耕耘装置
10を強制的に上昇させる以前の自動耕深制御時に計測
した接地センサ26からの計測値とリフトアームセンサ
29からの計測値とに基づいた所定の値を、前記制御パ
ラメータに基づいて演算することで切換高さをセット
し、更に、電磁比例制御弁Vを下降位置の全開にセット
してロータリ耕耘装置10の下降を開始する(#101
〜#103ステップ)。
【0018】この切換高さは、ロータリ耕耘装置10を
高速下降状態から減速下降状態に切換えるため車体3を
基準にして設定された高さであり、自動耕深制御時に計
測した接地センサ26からの計測値とリフトアームセン
サ29から車体3と圃場面との相対距離を求める処理を
行い、この処理結果と速度センサ39に基づく車体3の
走行速度とに基づいて車速が高速であるほど切換高さを
高くセットするよう、制御パラメータに基づく演算を行
うことで、圃場面に車輪1,2が沈み込む状態であって
もロータリ耕耘装置10の耕起爪10Bが圃場面から上
方に離間した位置から減速を開始するものとなってい
る。このように車速が速いほど切換高さを高く設定する
ための制御動作としての#102ステップで請求項1の
高さ変更手段Eが構成されている。
【0019】このように、ロータリ耕耘装置10が高速
で下降を開始した後にはリフトアームセンサ29からの
信号を入力してロータリ耕耘装置10が切換高さに達し
たかを判別すると共に、切換高さに達した際には、前記
制御パラメータに対応する開度まで電磁比例制御弁Vを
絞り操作して減速を開始する(#104〜#106ステ
ップ)。
【0020】このように減速状態で下降させる理由はエ
ンジン4に対する負荷を急激に増大させないためであ
り、又、このように減速された速度は走行速度が高速で
あるほど高速化するようにセットしてあり、切換高さを
高くセットするものでありながらロータリ耕耘装置10
の下降開始から接地までの時間を、車体3の走行速度が
高速であるほど短縮するよう減速状態での下降速度の値
を決めることによって不充分な耕深での耕起跡の長さを
短くするものとなっている。尚、このように走行速度が
速いほど減速下降状態での下降速度を高める制御動作と
しての#106ステップで請求項1の速度変更手段Fが
構成されている。
【0021】次に、下降によってロータリ耕耘装置10
の耕起爪10Bが圃場面に接触した後には、ロータリ耕
耘装置10の後方の圃場面に耕起によって盛り上がった
部位が形成され、この部位に該ロータリ耕耘装置10の
後カバー10Aが接触して持ち上げ方向に揺動すること
から、接地センサ26からの信号を入力して該ロータリ
耕耘装置10が耕深設定器25で設定された耕深まで下
降したかを該接地センサ26からの信号を入力して判別
し、この信号が自動耕深制御における目標値に達した
(厳密には目標値を基準に設定された不感帯の域内に達
した)際には、上昇制御を前記制御パラメータに対応す
る時間だけ行わない自動耕深制御を開始すると共に、こ
の時間が経過すると自動耕深制御に移行するようになっ
ている(#107〜#109ステップ、#200ステッ
プ)。尚、この制御動作のうち#109ステップで、請
求項2において自動耕深制御に切換わる直前にロータリ
耕耘装置10の上昇作動を阻止する規制手段Gと、走行
速度が速いほど規制時間を短くする時間変更手段Hとが
構成されている。
【0022】又、自動耕深制御で上昇制御を規制する時
間は、車体3の走行速度が1.8キロメータ/時間の低
速走行時には2秒に設定され、この走行速度が高速化す
るほどこの規制時間が短縮されるよう走行速度に反比例
する関係で設定されている。
【0023】図7のフローチャートに示すように、自動
耕深制御では耕深設定器25からの信号を入力して目標
耕深を算出すると共に(#201,#202ステッ
プ)、車速センサからの信号を入力して前記目標耕深を
基準に形成される不感帯の幅を車速が高速であるほど広
くするよう車速と正比例の関係でセットし、又、電磁比
例制御弁Vを介して給排される作動油量を車速が速くな
るほど低減する関係でセットする(#203〜#205
ステップ)。
【0024】このように車速が高速化するほど不感帯の
幅を広くセットし、車速が高速化するほどリフトシリン
ダ11に対して給排する作動油量を制限する理由は、高
速走行時においてはロータリ耕耘装置10を高速で昇降
させることが圃場面に対する追従性が向上させる面で理
想であるが、重量物であるロータリ耕耘装置1を高速で
昇降する制御は困難な面があり、しかも、オーバシュー
トや制御遅れに起因してハンチングを発生する面もあ
り、これらの不都合を解消する目的から前述のように不
感帯の幅を広くセットし、リフトシリンダに対して給排
する作動油量を制限することで制御感度を低下させ、低
速で昇降を行いハンチングの発生も回避している。
【0025】次に、接地センサ26からの信号を入力
し、この信号が不感帯で設定された信号域に含まれるか
を判断し、含まれない場合には接地センサ26からの信
号が不感帯の側に変化するよう電磁比例制御弁Vを介し
てリフトシリンダ11を駆動することでロータリ耕耘装
置10の昇降を行い、接地センサ26からの信号が不感
帯の信号域に含まれる状態に達すると昇降制御を停止す
るものとなっている(#206〜#208ステップ)。
【0026】尚、この昇降作動時には前述のように不感
帯を設定し、作動油量も設定していることから車速が高
速であるほど制御感度が鈍く、制御動作も低速になる。
【0027】〔別実施の形態〕本発明は上記実施の形態
以外に、例えば、切換高さを設定するために圃場面に対
する車輪の沈み込み量を計測する専用のセンサを用いる
こともが可能であり、又、ロータリ耕耘装置の下降時に
切換高さに達した際には予め設定された特性で下降速度
を減ずるよう弁の開度を徐々に閉じ操作するよう制御動
作を設定することも可能である。
【0028】
【発明の効果】従って、ロータリ耕耘装置での耕起作業
時に車体を高速で走行させた場合でも不充分な耕深での
耕起部分の長さを短くして迅速に適正な耕深での耕起作
業に移行可能な農用トラクタが合理的に構成された(請
求項1)。又、下降速度の高速化によってロータリ耕耘
装置が短時間のうちに適正な耕深に達する良好な面を活
かして迅速に自動耕深制御に切換えるものとなり(請求
項2)、作動油の給排量の変更で走行速度の増大にも対
応したロータリ耕耘装置の昇降制御を可能にするものと
なった(請求項3)。
【0029】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】農用トラクタの側面図
【図2】昇降用、ローリング用の油圧回路図
【図3】強制昇降レバーの配置を示す側面図
【図4】速度センサの配置を示す伝動系の概略図
【図5】制御系のブロック回路図
【図6】下降制御動作のフローチャート
【図7】自動耕深制御のフローチャート
【符号の説明】
3 走行車体 10 ロータリ耕耘装置 11 アクチュエータ 26 接地センサ 29 対車体高さセンサ 39 速度センサ 40 昇降制御装置 E 高さ変更手段 F 速度変更手段 G 規制手段 H 時間変更手段 V 制御弁
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01B 63/10 A01B 63/114

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車体(3)に対してアクチュエータ
    (11)の駆動で昇降自在にロータリ耕耘装置(10)
    を連結し、このロータリ耕耘装置(10)の対車体高さ
    を計測する対車体高さセンサ(29)と、このロータリ
    耕耘装置(10)の後方の耕起後の地表面を基準にした
    対地高さを計測する接地センサ(26)とを備え、接地
    センサ(26)からの計測信号を所定値に維持するよう
    アクチュエータ(11)の駆動でロータリ耕耘装置(1
    0)を昇降して耕深の維持を図る自動耕深制御を行うと
    共に、非接地状態のロータリ耕耘装置(10)の下降初
    期には対車体高さセンサ(29)でロータリ耕耘装置
    (10)が所定の対車体高さが計測されるまで該ロータ
    リ耕耘装置(10)を高速で下降させ、この対車体高さ
    に達した後には減速状態でロータリ耕耘装置(10)を
    下降させる下降制御を行う制御装置(40)を備えた農
    用トラクタであって、 走行車体の走行速度を計測する速度センサ(39)を備
    え、この速度センサ(39)で計測される速度が速いほ
    ど前記下降制御時において高速下降状態から低速下降状
    態に切換える対車体高さの値を高い側に変更する高さ変
    更手段(E)と、このように高さ変更手段(E)で高い
    側に変更された位置からの下降でも低速走行時と比較し
    て下降開始からロータリ耕耘装置(10)が接地するま
    での時間を短縮する値に設定された速度まで前記下降制
    御時におけるロータリ耕耘装置(10)の下降速度を速
    める速度変更手段(F)とを備えている農用トラクタ。
  2. 【請求項2】 前記下降制御でロータリ耕耘装置(1
    0)を下降させて前記自動耕深制御に切り換わった際
    に、該自動耕深制御における上昇制御を設定時間だけ阻
    止する規制手段(G)を備えると共に、前記速度センサ
    で計測される速度が速いほど、この規制手段(G)にお
    ける設定時間を短くする時間変更手段(H)を備えてい
    る請求項1記載の農用トラクタ。
  3. 【請求項3】 前記アクチュエータ(11)が油圧シリ
    ンダで構成されると共に、前記速度変更手段(F)が、
    前記速度センサ(39)で計測される速度が速いほど油
    圧シリンダに対する制御弁(V)の作動油の単位時間内
    の給排量を増大させる制御動作を行うよう構成されてい
    る請求項1記載の農用トラクタ。
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