JP2006340619A - 農作業機の耕耘制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】耕耘機の耕耘作業を簡単にできるものでありながら、耕耘機が地面から離れて非耕耘位置に移動して1行程の耕耘作業を終了するときに、最終的に形成される盛り土及び耕耘跡穴を均すように、耕耘機の姿勢制御を実行できる農作業機の耕耘制御装置を提供する。
【解決手段】作業車両に、耕耘機をリンク機構を介して昇降可能に装着し、耕耘機を昇降動する昇降制御アクチュエータと、耕耘機のリヤカバーの回動角度を検出するリヤカバーセンサと、耕耘機の耕耘爪の耕耘深さを設定する耕耘深さ設定器と、昇降制御アクチュエータを作動させる耕耘制御手段とを備えてなる農作業機の耕耘制御装置において、耕耘制御手段は、リヤカバーが耕耘位置から最閉位置に移動するまでの間は耕耘機をゆっくり上昇させて、耕耘爪による耕土の盛り上がりや耕耘跡穴を小さくし、リヤカバーが離陸した高さから旋回時の高さまでは急激に上昇させるパターンで制御するものである。
【選択図】図10

Description

本発明は、トラクタ等の作業車両に牽引されたロータリ耕耘機の耕耘深さを制御するための装置に係り、より詳しくは、前記ロータリ耕耘機の上昇軌跡を自動制御する農作業機の耕耘制御装置に関するものである。
この種のロータリ耕耘機は、耕耘深さを調節するため、前記作業車両にリンク機構を介して昇降動可能に連結されている。また、前記ロータリ耕耘機における耕耘爪の回転軌跡の上側を耕耘カバーにて覆う。前記耕耘カバーの後端部にはリヤカバーを連結している。そして、特許文献1に示されているように、前記ロータリ耕耘機の対車体高さを検出するリフトアームセンサと、前記ロータリ耕耘機の対地高さを検出する耕深センサとを備える。前記リヤカバーを、上下回動可能で所定圧力にて接地して、前記耕耘爪の耕耘深さの検出手段として利用し、前記ロータリ耕耘機の耕耘深さを検出して、この検出値が目標耕耘深さと一致するように、前記耕耘爪の耕耘深さを制御していた。
また、特許文献2に示されているように、前記耕耘機を昇降制御するためのコントロールバルブのスプールに絞りを設け、耕耘深さ制御において、前記耕耘機の上昇を開始したときに、昇降制御アクチュエータに供給する作動油量を小流量にして、ゆっくり上昇させ、既耕耘地面に凹凸が形成される波打ち現象の発生を防ぐように制御することも公知である。
特開2000−41415号公報 特開2003−235307号公報
ところで、例えば前記作業車両が往復移動して圃場を耕耘する場合、前記作業車両が圃場の枕地に到達して、前記作業車両が略直進する連続的な耕耘作業の1行程を終了し、前記耕耘機を地面から離して非耕耘位置に移動させ、前記作業車両を方向転換させて次行程位置に移動することになる。連続的な耕耘作業の1行程が終了したときには、前記耕耘機が略直上方向に持上げられ、前記耕耘爪が地面から離れ、前記リヤカバーの均平作用(耕土搬送作用)も終了する。そのため、連続的な耕耘作業を終了した場所(枕地と既耕耘地面との境界部)に、前記耕耘爪から最終的に放てきされた耕土が盛り土として残り、また前記耕耘爪にて最終的に形成された耕耘跡穴も残る。
したがって、前記作業車両を略直進させる連続的な耕耘作業が同一圃場内で全て終了した後、前記作業車両を連続的な耕耘作業の移動方向に対して直行させる方向に移動して、枕地と既耕耘地面との境界部を耕耘する場合、最終的に形成された盛り土及び耕耘跡穴を跨いで前記耕耘機が移動して耕耘することになる。そのため、前記耕耘機の耕耘幅内で、耕土量が過多の部分(盛り土)と、耕土量が過少の部分(耕耘跡穴)とが発生し、前記耕耘爪の耕耘幅(耕耘機の左右幅)方向の耕耘深さが耕土量の過不足によって不均一になったり、前記リヤカバーの左右幅方向の耕土均平作用が耕土量の過不足によって不均一になる等の問題があった。
本発明の目的は、前記耕耘機の耕耘作業を簡単にできるものでありながら、前記耕耘機が地面から離れて非耕耘位置に移動して1行程の耕耘作業を終了するときに、最終的に形成される盛り土及び耕耘跡穴を均すように、前記耕耘機の姿勢制御を実行できる農作業機の耕耘制御装置を提供するものである。
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明の農作業機の耕耘制御装置は、前車輪及び後車輪にて走行自在に支持された作業車両に、耕耘機をリンク機構を介して昇降可能に装着し、前記耕耘機を昇降動する昇降制御アクチュエータと、前記耕耘機のリヤカバーの回動角度を検出するリヤカバーセンサと、前記耕耘機の耕耘爪の耕耘深さを設定する耕耘深さ設定器と、前記昇降制御アクチュエータを作動させる耕耘制御手段とを備えてなる農作業機の耕耘制御装置において、前記耕耘制御手段は、前記耕耘機の耕耘終了指令に応答して、予め設定された前記耕耘機の上昇軌跡パターンに基づき、前記リヤカバーが最閉位置に移動するまで、前記昇降制御アクチュエータを作動させるように制御するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の農作業機の耕耘制御装置において、前記耕耘制御手段は、土質検出手段にて検出された土質に応じて前記耕耘機の上昇軌跡パターンを補正するように制御するものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の農作業機の耕耘制御装置において、オペレータが耕耘する地面の土質を入力する土質入力手段を備え、前記耕耘制御手段は、前記土質入力手段にて指示された土質に応じて前記耕耘機の上昇軌跡パターンを補正するように制御するものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の農作業機の耕耘制御装置において、前記作業車両の移動速度を検出する車速センサを備え、前記耕耘制御手段は、前記車速センサが検出した前記作業車両の移動速度に応じて前記耕耘機の上昇軌跡パターンを補正するように制御するものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4に記載の農作業機の耕耘制御装置において、オペレータが前記耕耘機の上昇速度を任意に設定する上げ速度入力手段を備え、前記耕耘制御手段は、前記耕耘機を前記上昇軌跡パターンに沿って上昇させるときに、前記上げ速度入力手段の上昇速度にて前記耕耘機を上昇させるように制御するものである。
請求項1に係る発明によれば、前車輪及び後車輪にて走行自在に支持された作業車両に、耕耘機をリンク機構を介して昇降可能に装着し、前記耕耘機を昇降動する昇降制御アクチュエータと、前記耕耘機のリヤカバーの回動角度を検出するリヤカバーセンサと、前記耕耘機の耕耘爪の耕耘深さを設定する耕耘深さ設定器と、前記昇降制御アクチュエータを作動させる耕耘制御手段とを備えてなる農作業機の耕耘制御装置において、前記耕耘制御手段は、前記耕耘機の耕耘終了指令に応答して、予め設定された前記耕耘機の上昇軌跡パターンに基づき、前記リヤカバーが最閉位置に移動するまで、前記昇降制御アクチュエータを作動させるように制御するものであるから、前記耕耘爪が耕耘地面から離れて、前記耕耘爪から最終的に放てきされた耕土を前記リヤカバーが均し終わるまで、該リヤカバーの耕土搬送作用を維持できる。例えば前記作業車両が圃場の枕地に到達して、前記作業車両を方向転換させて次行程位置に移動するときなど、前記耕耘機が地面から離れて非耕耘位置に移動する場合、前記リヤカバーが耕耘作業位置から最閉位置(前記耕耘爪に最接近する位置)に移動するまで、前記リヤカバーの均平作用(耕土搬送作用)が継続され、前記耕耘爪から最終的に放てきされた耕土が盛り土として残るのを防止でき、且つ前記耕耘爪によって最終的に形成された耕耘跡穴を殆ど塞ぐことができる。連続的な耕耘作業の1行程を終了した耕耘場所(枕地と既耕耘地面との境界部)などにおいて、前記耕耘機が地面から離れるときに形成される凹凸を簡単に低減できる。
したがって、前記耕耘機が枕地と既耕耘地面とに跨って移動する枕地耕耘作業(前記枕地と既耕耘地面との境界部の耕耘作業)において、耕耘地面を均平に仕上げる前記リヤカバーの均平性能を維持できる。また、前記耕耘爪の耕耘深さを所定深さに保つための耕耘深さ自動制御を、前記枕地耕耘作業においても簡単に実行できるものである。
請求項2に係る発明によれば、前記耕耘制御手段は、土質検出手段にて検出された土質に応じて前記耕耘機の上昇軌跡パターンを補正するように制御するものであるから、前記耕耘機の上昇軌跡パターンを、前記土質検出手段が検出した耕耘地面の土質に適応でき、前記昇降制御アクチュエータの制御性能を向上できる。前記耕耘爪によって最終的に放てきされた耕土、または前記耕耘爪によって最終的に形成された耕耘跡穴のいずれか一方または両方が原因で形成される凹凸を簡単に低減できるものである。
請求項3に係る発明によれば、オペレータが耕耘する地面の土質を入力する土質入力手段を備え、前記耕耘制御手段は、前記土質入力手段にて指示された土質に応じて前記耕耘機の上昇軌跡パターンを補正するように制御するものであるから、前記耕耘機の上昇軌跡パターンを、オペレータが入力した耕耘地面の土質に適応でき、前記昇降制御アクチュエータの制御性能を向上できる。前記耕耘爪によって最終的に放てきされた耕土、または前記耕耘爪によって最終的に形成された耕耘跡穴のいずれか一方または両方が原因で形成される凹凸を簡単に低減できるものである。
請求項4に係る発明によれば、前記作業車両の移動速度を検出する車速センサを備え、前記耕耘制御手段は、前記車速センサが検出した前記作業車両の移動速度に応じて前記耕耘機の上昇軌跡パターンを補正するように制御するものであるから、前記耕耘機の上昇軌跡パターンを、前記作業車両の移動速度に適応でき、前記昇降制御アクチュエータの制御性能を向上できる。前記耕耘爪によって最終的に放てきされた耕土、または前記耕耘爪によって最終的に形成された耕耘跡穴のいずれか一方または両方が原因で形成される凹凸を簡単に低減できるものである。
請求項5に係る発明によれば、オペレータが前記耕耘機の上昇速度を任意に設定する上げ速度入力手段を備え、前記耕耘制御手段は、前記耕耘機を前記上昇軌跡パターンに沿って上昇させるときに、前記上げ速度入力手段の上昇速度にて前記耕耘機を上昇させるように制御するものであるから、前記上昇軌跡パターンに基づいた前記耕耘機の上昇移動を、オペレータの判断にて作業条件などに適応させて制御でき、前記昇降制御アクチュエータの制御性能を向上できる。前記耕耘爪によって最終的に放てきされた耕土、または前記耕耘爪によって最終的に形成された耕耘跡穴のいずれか一方または両方が原因で形成される凹凸を簡単に低減できるものである。
以下、本発明の実施の形態を、作業車両としての農作業用トラクタに適用した場合の図面について説明する。図1はトラクタの側面図、図2は同平面図、図3は油圧式の作業機用昇降機構の側面説明図、図4は同平面説明図、図5は図2のロータリ耕耘機のV−V線矢視側断面図、図6は同背面説明図、図7はトラクタの油圧回路図、図8は制御手段の機能ブロック図、図9は耕耘深さ自動制御のフローチャートである。
図1乃至図4に示す如く、作業車両としてのトラクタ1は、走行機体2を左右一対の前車輪3と同じく左右一対の後車輪4とで支持し、前記走行機体2の前部に搭載したエンジン5にて後車輪4及び前車輪3を駆動することにより、前後進走行するように構成される。エンジン5はボンネット6にて覆われる。また、前記走行機体2の上面にはキャビン7が設置され、該キャビン7の内部には、操縦座席8と、かじ取りすることによって前車輪3を左右に動かすようにした操縦ハンドル(丸ハンドル)9とが設置される。キャビン7の外側部には、オペレータが乗降するステップ10が設けられ、該ステップ10より内側で且つキャビン7の底部より下側には、エンジン5に燃料を供給する燃料タンク11が設けられている。
また、図1乃至図4に示されるように、前記走行機体2は、前バンパ12及び前車軸ケース13を有するエンジンフレーム14と、エンジンフレーム14の後部にボルトにて着脱自在に固定する左右の機体フレーム16とにより構成される。機体フレーム16の後部には、前記エンジン5の回転を適宜変速して後車輪4及び前車輪3に伝達するためのミッションケース17が連結されている。この場合、後車輪4は、前記ミッションケース17に対して、当該ミッションケース17の外側面から外向きに突出するように装着された後車軸ケース18を介して取付けられている。
図3及び図4に示されるように、前記ミッションケース17の後部における上面には、作業機としてのロータリ耕耘機24を昇降動するための油圧式の作業機用昇降機構20が着脱可能に取付けられている。ロータリ耕耘機24は、ミッションケース17の後部に、一対の左右ロワーリンク21及びトップリンク22からなる3点リンク機構を介して連結される。左右ロワーリンク21の前端側を、ミッションケース17の後部の左右側面にロワーリンクピン25を介して回動可能に連結する。トップリンク22の前端側は、作業機用昇降機構20の後部のトップリンクヒッチ26にトップリンクピン27を介して連結する。さらに、ミッションケース17の後側面に、前記ロータリ耕耘機24にPTO駆動力を伝達するためのPTO軸23が後向きに突出するように設けられている。
図3及び図4及び図7に示されるように、油圧式の作業機用昇降機構20には、後述する単動形の昇降制御油圧シリンダ28にて回動させるための1対の左右リフトアーム29が設置されている。進行方向に向かって左側のロワーリンク21とリフトアーム29とが、左リフトロッド30を介して連結されている。進行方向に向かって右側のロワーリンク21とリフトアーム29とは、右リフトロッド31、及びそのロッド31の一部を形成する複動形の傾斜制御油圧シリンダ32、及びそのシリンダ32のピストンロッド33とを介して連結されている。
図1に示すように、ロータリ耕耘機24における下リンクフレーム34の前端と左右一対のロワーリンク21とが、下ヒッチピン35aを介して連結され、トップリンク22の各後端側と上リンクフレーム34の前端側とが、上ヒッチピン34aを介して連結されている。
図1、図2、図5及び図6に示すように、ロータリ耕耘機24は、横長筒状のメインビーム36と、メインビーム36の左右側端部にそれぞれ上端側が連結されたチェンケース37及び軸受板38と、チェンケース37及び軸受板38の下端側に左右両端部が回転自在に軸支された耕耘爪軸39と、耕耘爪軸39に放射状にて着脱可能に取付く複数の耕耘爪40と、耕耘爪40の回転軌跡の上方を覆うように配置された耕耘上面カバー41と、耕耘爪40の回転軌跡の左右側方を覆うように配置された左右耕耘サイドカバー42と、耕耘爪40の回転軌跡の後方を覆うように配置された耕耘リヤカバー43と、メインビーム36に前端側が取付けられて後方に長く伸びる耕深調節フレーム44と、上リンクフレーム34の後端側と耕深調節フレーム44の前後方向の中間部とに連結された伸縮調節可能な耕深調節軸45等からなる。
なお、下リンクフレーム35はメインビーム36に一体的に連結され(図2及び図6参照)。トップリンク22は、ターンバックル22aの回転にて伸縮させて、そのリンク22の長さを変更調節可能となるように構成されている(図3及び図4参照)。上リンクフレーム34の前後方向の中間部は、耕深調節支点軸34bを介してメインビーム36に連結されている(図1参照)。耕深調節フレーム44の前端側をメインビーム36に連結する。耕深調節ハンドル45aの回転操作にて耕深調節軸45を伸縮させたときには、ロワーリンク21及びトップリンク22にて支持されるロータリ耕耘機24が前傾姿勢または後傾姿勢に変化して、耕耘爪40による耕耘深さが変更可能に構成されている。
図1、図5及び図6に示されるように、メインビーム36の左右中央部には、PTO軸23からの駆動力を入力するためのギヤケース46が配置されている。PTO軸23と、ギヤケース46の前面側のPTO入力軸46aとを、両端に自在継手が備えられた伸縮自在な伝動軸46bを介して連結する。PTO軸23からの動力が、ギヤケース46に内蔵したベベルギヤ(図示省略)、メインビーム36に内蔵した回転軸(図示省略)、チェンケース37に内蔵したスプロケット及びチェン(図示省略)等を介して耕耘爪軸39に伝えられ、耕耘爪40を図1及び図5において反時計方向に回転させることになる。
図5及び図6に示されるように、耕耘上面カバー41の後端部には、枢着軸47を介して耕耘リヤカバー43の前端側が連結されている。走行機体1の幅方向に長い耕耘上面カバー41の上面の後部には、後傾姿勢の一対の左右ハンガーフレーム48が立設されている。耕耘リヤカバー43の上面の後端側と左右ハンガーフレーム48とは1対の左右ハンガー機構49を介して上下動可能に連結されている。各ハンガーフレーム48の上端部には、受圧軸体48aが水平軸線(中心線)回りに回動可能に配置されている。
各ハンガー機構49における細長い丸棒形のハンガーロッド50は、受圧軸体48aに水平軸線(中心線)と直交する方向に摺動可能に貫通しており、図5に示されるように、ハンガーロッド50の下端部は、支軸53を介して、耕耘リヤカバー43の後部上面のブラケット54に回動自在に連結されている。ハンガーロッド50の上端側には、下降規制ピン51が設けられ、受圧軸体48aと下降規制ピン51の間のハンガーロッド50には、ドーナツ形の下降規制板52がハンガーロッド50の軸線方向に摺動可能に被嵌されている。また、ハンガーロッド50の下部側(支軸53より上側)には、上昇規制ピン55が配置され、受圧軸体48aと上昇規制ピン55との間のハンガーロッド50には、ドーナツ形の上下座板56,57を介して、耕耘リヤカバー43に鎮圧力を付与するための鎮圧用圧縮バネ58が被嵌されている。
この構成により、ロータリ耕耘機24が地表面から離れた高さに持上げられたときには、耕耘リヤカバー43の後端側が枢着軸47回りに下方側に回動し、下降規制ピン51が下降規制板52に当接し、下降規制板52が受圧軸体49に当接し、耕耘リヤカバー43がこの後端側を最下降させた姿勢に維持されることになる。一方、ロータリ耕耘機24が耕地上面に降ろされて、耕耘爪40が着地しているときや、耕耘作業中では、耕耘リヤカバー43の後端側が、耕耘された耕土との接地圧にて枢着軸47回りに上方に回動することになる。また、耕耘リヤカバー43の後端側が枢着軸47回りに上方に回動したときには、上昇規制ピン55及び下座板57を介して鎮圧用圧縮バネ58が圧縮されて、耕耘リヤカバー43の後端側の上方への回動が鎮圧用圧縮バネ58の付勢力にて規制されることになる。そのため、耕耘爪40から耕耘リヤカバー43の後方に排出される耕土量が制限されたり、耕土表面が耕耘リヤカバー43の移動にて均平に均されることになる。
図7は本実施形態のトラクタ1の油圧回路100を示し、エンジン5の回転力により作動する作業機用油圧ポンプ101を備える。作業機用油圧ポンプ101は、作業機用昇降機構20における昇降制御油圧シリンダ28に作動油を供給制御するための電磁比例弁構造の上昇制御電磁弁102及び下降制御電磁弁103と、傾斜制御油圧シリンダ32に作動油を供給制御するための傾斜制御電磁弁104と、閉動制限油圧シリンダ71に作動油を供給制御するためのカバー制御電磁弁108とに、分流弁105を介して接続している。昇降制御油圧シリンダ28の作動油の圧力を電気的信号に変換して検出するためのダイヤフラム式油圧センサ106と、昇降制御油圧シリンダ28の作動油の温度を電気的信号に変換して検出するための熱電対式油温センサ107とを備える。この油圧回路100には、図7に示すように、リリーフ弁や流量調整弁、チェック弁、オイルクーラ、オイルフィルタ等を備えている。
次に、本実施形態のロータリ耕耘機24の耕耘制御(左右方向の傾斜角度制御、耕耘爪40の耕耘深さ制御)について説明する。図8は、ロータリ耕耘機24の耕耘制御手段の機能ブロック図であり、制御プログラムを記憶したROMと各種データを記憶したRAMとを備えたマイクロコンピュータ等の耕耘制御コントローラ110は、電源印加用キースイッチ111を介してバッテリ112に接続される。キースイッチ111は、エンジン5を始動するためのスタータ113に接続される。
また、図8に示されるように、耕耘制御コントローラ110には、エンジン5の回転を制御する電子ガバナコントローラ114が接続されている。電子ガバナコントローラ114には、エンジン5の燃料を調節するガバナ115と、エンジン5の回転数を検出するエンジン回転センサ116とが接続される。ガバナ115に設けた燃料調節ラック(図示省略)が、手動操作するスロットルレバー117にて位置調節される。一方、スロットルレバー117の回動位置をスロットルポテンショメータ118にて検出し、その検出値に基づいて、エンジン5の回転数が設定されたとき、電子ガバナコントローラ114からの信号にてスロットルレバー117の設定回転数とエンジン5の回転数が一致するように、ガバナ115の燃料調節ラックが、スロットルソレノイド119を介して自動的に位置調節され、負荷変動などによってエンジン5の回転が変化するのを防ぐ、換言すると、負荷の変動に拘らずエンジン5の回転数が略一定回転を保持するように構成されている。
さらに、耕耘制御コントローラ110には、図8に示すように、入力系の各種センサ及びスイッチ類、即ち、トラクタ1の左右方向の傾斜角を検出する振子式のローリングセンサ120と、トラクタ1が左右方向に傾動開始したときの角速度を検出するガスレート式のローリングジャイロセンサ121と、トラクタ1に対するロータリ耕耘機24の相対的な左右方向の傾斜角を検出するポテンショメータ型の作業機ポジションセンサ122と、トラクタ1に対するロータリ耕耘機24の左右方向の相対傾斜角をオペレータが設定する傾斜設定ダイヤル123と、耕耘爪40の耕耘深さ変動にて変化する耕耘リヤカバー43の回動角度を検出するポテンショメータ型のリヤカバーセンサ124と、リヤカバーセンサ124の出力から限定された帯域の信号出力を取出すローパスフィルタまたはノッチフィルタ等のフィルタ125と、耕耘爪40の耕耘深さをオペレータが設定する耕深設定ダイヤル126と、前後車輪3,4の回転速度(走行速度)を検出するための車速センサ127と、リフトアーム29の回動角度を検出するポテンショメータ型のリフト角センサ129と、耕耘地面の土質(砂、シルト、粘土などの種類)を検出するロードセル型の土質センサ130と、オペレータが耕耘地面の土質(砂、シルト、粘土などの種類)を入力する土質指示ダイヤル131と、PTO軸の回転トルクを検出するPTOトルクセンサ132と、オペレータが耕耘機24の上げ速度を設定する上げ速度設定ダイヤル133と、オペレータが耕耘機24を昇降させるためのポジションレバー63の操作位置を検出するポジションレバーセンサ134とが接続されている。土質センサ130(または土質指示ダイヤル131)は、耕耘地面の土質として、砂、シルト、粘土など土の種類の他に、土壌の性状(例えば土の粒径、摩擦係数、密度、含水率、透水性などの性状)を検出(または選定)し、耕耘地面の土質を判定(または選択)する。
耕耘制御コントローラ110には、図8に示すように、出力系の各種電磁弁、即ち、上昇制御電磁弁102と、下降制御電磁弁103と、傾斜制御電磁弁104とが接続されている。そして、上昇制御電磁弁102または下降制御電磁弁103のいずれかを切換えて、昇降制御油圧シリンダ28を作動させ、耕耘爪40の耕耘深さが耕深設定ダイヤル126の耕耘深さ設定値になるように、耕耘爪40の耕耘深さを自動的に制御するための耕耘深さ自動制御が実行されることになる。一方、ローリングジャイロセンサ121の検出結果と、ローリングセンサ120の検出結果に基づき、傾斜制御電磁弁104を切換えて、ロータリ耕耘機24の左右方向の傾斜角を自動的に制御する傾斜角自動制御が実行されることになる。
本実施形態では、図1及び図2及び図8に示されるように、運転部(キャビン)7内の操縦座席8の前方の床板59から突出する操縦コラム60上に丸ハンドル型の操縦ハンドル9が配置され、操縦コラム60より右方にスロットルレバー117と左右ブレーキペダル61とが配置されている。また、操縦コラム60より左方にクラッチペダル62が配置されている。操縦座席8の右側コラム上には、作業機昇降用ポジションレバー63と、PTO変速レバー64と、傾斜設定ダイヤル123と、耕深設定ダイヤル126と、土質指示ダイヤル131と、上げ速度設定ダイヤル133とが配置されている。操縦座席8の左側コラム上には走行変速レバー65が配置されている。操縦座席8の左側コラムの前にはデフロックペダル66が配置されている。操縦座席8の後方側で、作業機用昇降機構20の上面側には、ローリングセンサ120と、ローリングジャイロセンサ121とが配置されている。
また、図2及び図5に示されるように、耕耘上面カバー41の後部の上面には、リヤカバーセンサ124が配置されている。耕耘リヤカバー43と、リヤカバーセンサ124とを、センサアーム67及びセンサリンク68等を介して連結する。図1及び図3に示されるように、PTOトルクセンサ132は、ミッションケース17の後部で、PTO軸23の軸受部に内設する。図1及び図2及び図5に示されるように、メインビーム36にはセンサフレーム70の後端側が連結されている。センサフレーム70の前端側を耕耘上面カバー41の前方に突設し、土質センサ130をセンサフレーム70の前端側に配置させる。土質センサ130には、耕耘爪40の前方の未耕耘地面に先端を突入させるための抵抗アーム71を連結する。
土質センサ130は、抵抗アーム71の牽引抵抗に基づき、耕耘地面の土質(例えば粒径が比較的大きい砂、粒径が砂と粘土の中間の大きさのシルト、粒径が比較的小さい粘土など)を検出することになる。一方、予め設定された耕耘機24の上昇軌跡パターンが、土質センサ130からの耕耘地面の土質検出値にて補正されることになる。そのため、トラクタ1を往復移動させて耕耘作業をしている途中に、オペレータがポジションレバー63を上げ操作した場合、耕耘機24が、土質によって補正された上昇軌跡パターンに基づき、耕耘作業位置から枕地旋回位置に上昇することになる。
図10に示されるように、耕耘機24が上昇する時間と、リフトアーム29の回動角度(リフトアーム29の回動中心を通過する垂直線に対する角度)との関係は、耕耘機24が上昇する時間を横軸に採り、リフトアーム29の回動角度を縦軸に採ってみると、リフトアーム29の上昇開始Toからリヤカバー43の全閉Tkまでの間は、上昇軌跡パターンRvは、図10に実線で示される放物線等の二次曲線であり、且つ時間の経過につれてリフトアーム29角度の増大の割合(二次曲線に対する接線の角度)が緩やかに大きくなるように比例変化する二次曲線で表される。即ち、リフトアーム29の回動角度が小さく、リヤカバー43が耕耘位置から全閉位置(耕耘爪40に最接近する位置)に移動するまでの間は、耕耘機24が緩やかに上昇し、耕耘爪40によって最終的に放てきされた耕土Muが盛り土として残るのを防止し、且つ耕耘爪40によって最終的に形成された耕耘跡穴Mdを殆ど塞ぐことになる。
他方、リフトアーム29の回動角度が、リヤカバー43の離陸高さHkから旋回高さHhに変化するまでの間、即ち、リヤカバー43の全閉Tkからリフトアーム29の上昇完了Ttまでの間は、上昇軌跡パターンRvは、図10に実線で示される一次直線であり、且つ時間の経過につれてリフトアーム29角度が大きくなるように比例変化する一次直線で表される。図10に実線で示されるように、二次曲線と一次直線との組合せにて表される上昇軌跡パターンRvを、耕耘制御コントローラ110のRAMに記憶させる。
したがって、耕耘作業中に、トラクタ1が圃場の枕地に到達し、オペレータがポジションレバー63を上げ操作し、ポジションレバーセンサ134から上げ指令が出力された場合、リフトアーム29の回動角度が、耕耘高さHvから、耕耘爪40の離陸高さHoを経て、リヤカバー43の離陸高さHkに増大するまで(リヤカバー43が耕耘位置から全閉Tk位置に移動するまで)は、緩やかに変化する。そのため、耕耘爪40によって最終的に放てきされた耕土Muの盛り土、及び耕耘爪40によって最終的に形成された耕耘跡穴Mdが、耕耘機24が耕耘高さHvから旋回高さHhまで略一次直線的に移動していた従来に比べて、小さくなることになる。
一方、リフトアーム29の回動角度が、リヤカバー43の離陸高さHk(リヤカバー全閉Tk位置)から、旋回高さHh(枕地での方向転換に必要な耕耘機24の高さ、リフト完了Tt位置)に増大する間は、リフトアーム29の回動角度を急激に増大させる。そのため、耕耘機24が耕耘高さHvから旋回高さHhに移動するのに必要な時間は、耕耘機24が耕耘高さHvから旋回高さHhまで略一次直線的に移動していた従来時間と略等しくなることになる。
次に、耕耘深さ自動制御のフローチャート(図9)を参照しながら、ロータリ耕耘機24の耕耘制御態様を説明する。
ロータリ耕耘機24を、ロワーリンク21及びトップリンク22を介してトラクタ1の後側に昇降可能に連結し、トラクタ1のエンジン5が始動され、自動制御作動(図示しない自動制御スイッチのON操作)中は、耕深設定ダイヤル126値と、リヤカバーセンサ124値と、リフト角センサ129値と、ポジションレバーセンサ134値とを読み込む(S1)。
現在の耕耘爪40の耕耘深さを、リヤカバーセンサ124値と、耕深設定ダイヤル126値とから演算する(S2)。そして、耕耘爪40の耕耘深さが、耕深設定ダイヤル126の耕耘深さ設定値と一致するか否かを判断する(S3)。上述のステップ2にて演算された耕耘爪40の耕耘深さが、耕深設定ダイヤル126の耕耘深さ設定値と一致していないときには(S3;no)、耕耘深さ制御を実行する(S4)。上昇制御電磁弁102、または下降制御電磁弁103のいずれかを、耕耘爪40の耕耘深さを修正する方向に作動させ、昇降制御油圧シリンダ28を上昇動作または下降動作させ、耕耘爪40の耕耘深さを修正する。
一方、上述のステップ2にて演算された耕耘爪40の耕耘深さが、耕深設定ダイヤル126の耕耘深さ設定値と一致した場合(S3;yes)、上昇制御電磁弁102及び下降制御電磁弁103を中立位置に維持して(S5)、昇降制御油圧シリンダ28を停止させる。
次に、例えば圃場を往復して耕耘する作業において、トラクタ1が圃場の枕地に到達し、オペレータがポジションレバー63を上げ操作し、ポジションレバーセンサ134から耕耘機24の上昇操作の指令が出力された場合(S6;yes)、上げ速度設定ダイヤル133値と、土質指示ダイヤル131値と、土質センサ130値と、車速センサ127値と、PTOトルクセンサ132値とが読み込まれ、耕耘機上昇制御が実行される(S8)。即ち、上げ速度設定ダイヤル133値と、土質指示ダイヤル131値と、土質センサ130値と、車速センサ127値と、PTOトルクセンサ132値のいずれか一方、またはそれらの選択されたもの、またはそれらの全てに基づき、上昇軌跡パターンRvが補正され、その補正された上昇軌跡パターンRvに基づいて上昇制御電磁弁102を作動させ、耕耘爪40によって最終的に放てきされた耕土Muの盛り土、及び耕耘爪40によって最終的に形成された耕耘跡穴Mdが小さくなるように、耕耘機24を、枕地で方向転換が可能な旋回高さHhまで上昇させる。
なお、上述のステップ8の耕耘機上昇制御に際し、上げ速度設定ダイヤル133値と、土質指示ダイヤル131値と、土質センサ130値と、車速センサ127値と、PTOトルクセンサ132値のいずれを採用するのか選択するための補正切換スイッチ(図示省略)を、耕耘制御コントローラ110に配置し、補正切換スイッチをオペレータが切換えて、耕耘条件または圃場条件などに適応した上昇軌跡パターンRvを求めてもよい。
したがって、耕耘爪40が耕耘地面から離れて、耕耘爪40から最終的に放てきされた耕土をリヤカバー43が均し終わるまで、該リヤカバー43の耕土搬送作用を維持することになる。例えばトラクタ1が圃場の枕地に到達して、トラクタ1を方向転換させて次行程位置に移動するときなど、耕耘機24が地面から離れて非耕耘位置に移動する場合、リヤカバー43が耕耘作業位置から最閉位置(耕耘爪40に最接近する位置)に移動するまで、リヤカバー43の均平作用(耕土搬送作用)が継続され、耕耘爪40から最終的に放てきされた耕土Muが盛り土として残るのを防止し、且つ耕耘爪40によって最終的に形成された耕耘跡穴Mdを殆ど塞ぐ。連続的な耕耘作業の1行程を終了した耕耘場所(枕地と既耕耘地面との境界部)などにおいて、耕耘機24が地面から離れるときに形成される凹凸を従来よりも低減することになる。
一方、トラクタ1の略直進移動と方向転換とを繰り返して往復移動し、同一圃場内の連続的な耕耘作業が完了した後、圃場の枕地を耕耘する。耕耘機24が枕地と既耕耘地面とに跨って移動する枕地耕耘作業(前記枕地と既耕耘地面との境界部の耕耘作業)において、耕耘地面を均平に仕上げるリヤカバー43の均平性能を維持することになる。また、耕耘爪40の耕耘深さを所定深さに保つための耕耘深さ自動制御を、前記枕地耕耘作業においても簡単に実行できることになる。
上述したように、ステップ8において、リヤカバーセンサ124値によって電磁比例弁型の上昇制御電磁弁102の開度を決定し、昇降制御油圧シリンダ28への作動油の供給を制御し、耕耘機24の対本機高さを制御するトラクタ1の制御装置において、1行程の耕耘が終了した際に、耕耘機24の上げ速度を、上昇軌跡パターンRvに基づき、リヤカバー43が最閉状態(耕耘爪40に最接近する状態)になるまでの間は規制する。
従来、1行程の耕耘が終了した際に、耕耘機24を速やかに上昇させていたから、耕耘機24の上昇跡には、耕耘爪40による土の放てき作用とリヤカバー43の前側に溜まった土とによって、耕耘跡穴と盛り土とが残り、凹凸が形成されていた。これに対して、本発明では、1行程の耕耘が終了した際に、耕耘機24の上げ軌跡パターンRvを適切に選びまたは補正し、リヤカバー43の耕土搬送作用(リヤカバー43が接地しているときだけ有効)を利用して、リヤカバー43の角度を検出してリヤカバー43が最閉状態になるまで、上述のステップ8の耕耘機上昇制御を実行し、耕耘跡穴と盛り土とから形成される凹凸を最小限に抑えることができる。リヤカバー43が最閉状態になった後は、耕耘機24を速やかに上昇させ、耕耘機24がリフト完了Ttするまでの時間を最小限にとどめるから、耕耘機24は、従来と略同様の時間内に、トラクタ1が枕地で方向転換可能な旋回高さHhに持上げられる。
また、1行程の耕耘が終了した際に形成される凹凸の状態は、圃場の土質によって変化するから、土質センサ130、または土質指示ダイヤル131、またはPTOトルクセンサ132からの土質情報に基づき、上げ軌跡パターンRvを補正する。例えば、土質が硬い場合には、耕耘機24の上げ速度の変化が小さくなるように、上げ軌跡パターンRvを補正する。他方、土質が柔らかい場合には、耕耘機24の上げ速度の変化が大きくなるように、上げ軌跡パターンRvを補正する。上げ軌跡パターンRvを土質に適応させて、最適な耕耘機24の上げ動作を実行させる。なお、土質指示ダイヤル131は、砂、知ると、粘土などの土質を択一可能なダイヤル式選択構造に構成する。
上記の記載並びに図8などから明らかなように、前車輪3及び後車輪4にて走行自在に支持された作業車両としてのトラクタ1に、耕耘機24をリンク機構としてのロワーリンク21及びトップリンク22を介して昇降可能に装着し、前記耕耘機24を昇降動する昇降制御アクチュエータとしての昇降制御油圧シリンダ28と、前記耕耘機24のリヤカバー43の回動角度を検出するリヤカバーセンサ124と、前記耕耘機24の耕耘爪40の耕耘深さを設定する耕耘深さ設定器としての耕深設定ダイヤル126と、前記昇降制御アクチュエータ28を作動させる耕耘制御手段としての耕耘制御コントローラ110とを備えてなる農作業機の耕耘制御装置において、前記耕耘制御手段110は、前記耕耘機24の耕耘終了指令に応答して、予め設定された前記耕耘機24の上昇軌跡パターンRvに基づき、前記リヤカバー43が最閉位置に移動するまで、前記昇降制御アクチュエータ28を作動させるように制御するものであるから、前記耕耘爪40が耕耘地面から離れて、前記耕耘爪40から最終的に放てきされた耕土Muを前記リヤカバー43が均し終わるまで、該リヤカバー43の耕土搬送作用を維持できる。例えば前記作業車両1が圃場の枕地に到達して、前記作業車両1を方向転換させて次行程位置に移動するときなど、前記耕耘機24が地面から離れて非耕耘位置に移動する場合、前記リヤカバー43が耕耘作業位置から最閉位置(前記耕耘爪に最接近する位置)に移動するまで、前記リヤカバー43の均平作用(耕土搬送作用)が継続され、前記耕耘爪40から最終的に放てきされた耕土Muが盛り土として残るのを防止でき、且つ前記耕耘爪40によって最終的に形成された耕耘跡穴Mdを殆ど塞ぐことができる。連続的な耕耘作業の1行程を終了した耕耘場所(枕地と既耕耘地面との境界部)などにおいて、前記耕耘機24が地面から離れるときに形成される凹凸を簡単に低減できる。
したがって、前記耕耘機24が枕地と既耕耘地面とに跨って移動する枕地耕耘作業(前記枕地と既耕耘地面との境界部の耕耘作業)において、耕耘地面を均平に仕上げる前記リヤカバー43の均平性能を維持できる。また、前記耕耘爪40の耕耘深さを所定深さに保つための耕耘深さ自動制御を、前記枕地耕耘作業においても簡単に実行できるものである。
上記の記載並びに図8などから明らかなように、前記耕耘機24が耕耘する地面の土質を検出する土質検出手段として土質センサ130を備え、前記耕耘制御手段110は、前記土質検出手段130にて検出された土質に応じて前記耕耘機24の上昇軌跡パターンRvを補正するように制御するものであるから、前記耕耘機24の上昇軌跡パターンRvを、前記土質検出手段130が検出した耕耘地面の土質に適応でき、前記昇降制御アクチュエータ28の制御性能を向上できる。前記耕耘爪40によって最終的に放てきされた耕土Mu、または前記耕耘爪40によって最終的に形成された耕耘跡穴Mdのいずれか一方または両方が原因で形成される凹凸を簡単に低減できるものである。なお、上記実施例では、土質検出手段としてロードセル形の土質センサ130を設置したが、土質センサ130に代えてPTOトルクセンサ132を土質検出手段として利用してもよい。
上記の記載並びに図8などから明らかなように、オペレータが耕耘する地面の土質を入力する土質入力手段としての土質指示ダイヤル131を備え、前記耕耘制御手段110は、前記土質入力手段131にて指示された土質に応じて前記耕耘機24の上昇軌跡パターンRvを補正するように制御するものであるから、前記耕耘機24の上昇軌跡パターンRvを、オペレータが入力した耕耘地面の土質に適応でき、前記昇降制御アクチュエータ28の制御性能を向上できる。前記耕耘爪40によって最終的に放てきされた耕土Mu、または前記耕耘爪40によって最終的に形成された耕耘跡穴Mdのいずれか一方または両方が原因で形成される凹凸を簡単に低減できるものである。
上記の記載並びに図8などから明らかなように、前記作業車両1の移動速度を検出する車速センサ127を備え、前記耕耘制御手段110は、前記車速センサ127が検出した前記作業車両1の移動速度に応じて前記耕耘機24の上昇軌跡パターンRvを補正するように制御するものであるから、前記耕耘機24の上昇軌跡パターンRvを、前記作業車両1の移動速度に適応でき、前記昇降制御アクチュエータ28の制御性能を向上できる。前記耕耘爪40によって最終的に放てきされた耕土Mu、または前記耕耘爪40によって最終的に形成された耕耘跡穴Mdのいずれか一方または両方が原因で形成される凹凸を簡単に低減できるものである。
上記の記載並びに図8などから明らかなように、オペレータが前記耕耘機24の上昇速度を任意に設定する上げ速度入力手段としての上げ速度設定ダイヤル133を備え、前記耕耘制御手段110は、前記耕耘機24を前記上昇軌跡パターンRvに沿って上昇させるときに、前記上げ速度入力手段133の上昇速度にて前記耕耘機24を上昇させるように制御するものであるから、前記上昇軌跡パターンRvに基づいた前記耕耘機24の上昇移動を、オペレータの判断にて作業条件などに適応させて制御でき、前記昇降制御アクチュエータ28の制御性能を向上できる。前記耕耘爪40によって最終的に放てきされた耕土Mu、または前記耕耘爪40によって最終的に形成された耕耘跡穴Mdのいずれか一方または両方が原因で形成される凹凸を簡単に低減できるものである。
トラクタの側面図である。 同平面図である。 油圧式の作業機用昇降機構の側面説明図である。 同平面説明図である。 図2のロータリ耕耘機のV−V線矢視側断面図である。 同背面説明図である。 トラクタの油圧回路図である。 制御手段の機能ブロック図である。 耕耘深さ自動制御のフローチャートである。 耕耘機の上昇時間とリフトアームの角度との関係を、上げ軌跡パターンとして表した線図である。 耕耘機の上げ動作の説明図である。
符号の説明
1トラクタ(作業車両)
3前車輪
4後車輪
21ロワーリンク(リンク機構)
22トップリンク(リンク機構)
24ロータリ耕耘機
28昇降制御油圧シリンダ(昇降制御アクチュエータ)
40耕耘爪
43リヤカバー
110耕耘制御コントローラ(耕耘制御手段)
124リヤカバーセンサ
126耕深設定ダイヤル(耕耘深さ設定器)
127車速センサ
130土質センサ(土質検出手段)
131土質指示ダイヤル(土質入力手段)
133上げ速度設定ダイヤル(上げ速度入力手段)
Rv上昇軌跡パターン

Claims (5)

  1. 前車輪及び後車輪にて走行自在に支持された作業車両に、耕耘機をリンク機構を介して昇降可能に装着し、
    前記耕耘機を昇降動する昇降制御アクチュエータと、前記耕耘機のリヤカバーの回動角度を検出するリヤカバーセンサと、前記耕耘機の耕耘爪の耕耘深さを設定する耕耘深さ設定器と、前記昇降制御アクチュエータを作動させる耕耘制御手段とを備えてなる農作業機の耕耘制御装置において、
    前記耕耘制御手段は、前記耕耘機の耕耘終了指令に応答して、予め設定された前記耕耘機の上昇軌跡パターンに基づき、前記リヤカバーが最閉位置に移動するまで、前記昇降制御アクチュエータを作動させるように制御することを特徴とする農作業機の耕耘制御装置。
  2. 前記耕耘制御手段は、土質検出手段にて検出された土質に応じて前記耕耘機の上昇軌跡パターンを補正するように制御することを特徴とする請求項1に記載の農作業機の耕耘制御装置。
  3. オペレータが耕耘する地面の土質を入力する土質入力手段を備え、
    前記耕耘制御手段は、前記土質入力手段にて指示された土質に応じて前記耕耘機の上昇軌跡パターンを補正するように制御することを特徴とする請求項1に記載の農作業機の耕耘制御装置。
  4. 前記作業車両の移動速度を検出する車速センサを備え、
    前記耕耘制御手段は、前記車速センサが検出した前記作業車両の移動速度に応じて前記耕耘機の上昇軌跡パターンを補正するように制御することを特徴とする請求項1に記載の農作業機の耕耘制御装置。
  5. オペレータが前記耕耘機の上昇速度を任意に設定する上げ速度入力手段を備え、
    前記耕耘制御手段は、前記耕耘機を前記上昇軌跡パターンに沿って上昇させるときに、前記上げ速度入力手段の上昇速度にて前記耕耘機を上昇させるように制御することを特徴とする請求項1ないし4に記載の農作業機の耕耘制御装置。
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