JP2016167998A - 畦塗り機 - Google Patents

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徹 江原
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徹 江原
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Abstract

【課題】適切な畦塗り作業ができる畦塗り機を提供する。【解決手段】畦塗り機1は、回転しながら土を盛り上げる盛土体26と、回転しながら盛土を締め固めて畦を形成する畦形成体27とを備える。畦塗り機1は、トラクタ2の走行速度に応じて、盛土体26および畦形成体27のうち少なくとも一方の回転速度を制御する回転速度制御手段28を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、走行車に連結されその走行車の走行により移動しながら畦塗り作業をする畦塗り機に関するものである。
従来、この種の畦塗り機として、例えばトラクタ等の走行車の後部に連結される機体と、この機体に回転可能に設けられ所定方向に回転しながら土を盛り上げる盛土体と、機体に回転可能に設けられ所定方向に回転しながら盛土体による盛土を締め固めて畦を形成する畦形成体とを備え、盛土体の回転速度と畦形成体の回転速度との回転速度比が変更可能となっている畦塗り機が知られている(下記の特許文献1参照)。
特開2009−254291号公報
しかしながら、上記従来の畦塗り機では、例えば作業途中で走行車の走行速度(作業速度)が増減しても、盛土体および畦形成体の各回転速度は一定であるため、適切な畦塗り作業ができないおそれがある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、適切な畦塗り作業ができる畦塗り機を提供することを目的とする。
請求項1記載の畦塗り機は、走行車に連結され、その走行車の走行により移動しながら畦塗り作業をする畦塗り機であって、回転しながら土を盛り上げる盛土体と、回転しながら前記盛土体による盛土を締め固めて畦を形成する畦形成体と、前記走行車の走行速度に応じて、前記盛土体および前記畦形成体のうち少なくとも一方の回転速度を制御する回転速度制御手段とを備えるものである。
請求項2記載の畦塗り機は、請求項1記載の畦塗り機において、圃場条件を設定するための圃場条件設定用操作部を備え、回転速度制御手段は、前記圃場条件設定用操作部の操作によって設定された圃場条件に応じて、盛土体および畦形成体のうち少なくとも一方の回転速度を制御するものである。
請求項3記載の畦塗り機は、請求項1または2記載の畦塗り機において、基準回転速度を変更して変更回転速度を設定するための変更回転速度設定用操作部を備え、回転速度制御手段は、前記変更回転速度設定用操作部の操作によって設定された変更回転速度となるように、盛土体および畦形成体のうち少なくとも一方の回転速度を制御するものである。
請求項4記載の畦塗り機は、請求項1ないし3のいずれか一記載の畦塗り機において、回転速度制御手段は、盛土体および畦形成体のうち少なくとも一方の回転速度を変速可能な変速部と、走行車の走行速度に応じて、前記変速部を制御することによって前記盛土体および前記畦形成体のうち少なくとも一方の回転速度を制御する制御部とを有するものである。
請求項5記載の畦塗り機は、請求項4記載の畦塗り機において、変速部は、盛土体および畦形成体のうち少なくとも一方の回転速度を無段階に変速可能な無段変速部であるものである。
請求項6記載の畦塗り機は、請求項1ないし5のいずれか一記載の畦塗り機において、回転速度制御手段は、盛土体および畦形成体のうち両方の回転速度をそれぞれ個別に制御可能な構成となっているものである。
本発明によれば、走行車の走行速度に応じて盛土体および畦形成体のうち少なくとも一方の回転速度を制御する回転速度制御手段を備えるため、適切な畦塗り作業ができる。
本発明の一実施の形態に係る畦塗り機の平面図である。 同上畦塗り機の要部のブロック図である。 同上畦塗り機の操作手段(リモコン)の正面図である。 同上畦塗り機の変速部の概略図である。 同上変速部の変形例1の概略図である。 同上変速部の変形例2の概略図である。 本発明の他の実施の形態に係る畦塗り機の平面図である。 同上畦塗り機の部分平面図である。
本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1において、1は畦塗り機で、この畦塗り機1は、走行車であるトラクタ2の後部に脱着可能に連結され、そのトラクタ2の走行により進行方向(前方)に移動しながら畦塗り作業をするものである。
トラクタ2は、作業者が乗る運転席およびエンジン等を有するトラクタ本体3と、このトラクタ本体3の前部に設けられた左右1対の前輪(図示せず)と、トラクタ本体3の後部に設けられた左右1対の後輪4とを備えている。
また、トラクタ本体3には、トラクタ2の走行速度(車速)を検知する走行速度検知手段(車速センサ)5が設けられているとともに、電気を蓄える蓄電池であるバッテリ6が設けられている。
さらに、トラクタ本体3の後端部には、農作業機である畦塗り機1を昇降可能に支持する油圧式の3点リンク(農作業機昇降支持装置)7および畦塗り機1の入力軸16に接続されるPTO軸8が設けられている。
畦塗り機1は、トラクタ2の後部に脱着可能に連結された機体11を備えている。この機体11は、トップマスト12および左右1対のロワアーム13等にて構成された3点連結部14を有し、この3点連結部14がトラクタ2の3点リンク7に脱着可能に連結されている。
機体11は、入力軸16を回転方向に保持した軸保持部17を有し、その入力軸16は、動力伝達手段である第1ジョイント18を介してトラクタ2のPTO軸8に接続されている。また、入力軸16は、動力伝達手段である第2ジョイント19を介して中間入力軸20に接続されている。そして、この中間入力軸20は、PTO軸8の回転時にそのPTO軸8に連動して一定の回転速度(PTO軸8の回転速度に対応する一定の回転速度)で回転する。なお、トラクタ2のPTO軸8の回転速度は、トラクタ2の走行速度とは関係なく一定である。
さらに、機体11は、3点連結部14および軸保持部17が固設された固定機枠部21と、この固定機枠部21に左右1対の回動アーム22を介して左右方向に移動可能、すなわちオフセット可能に設けられた可動機枠部23とを有している。なお、中間入力軸20は、軸ケース24およびチェーンケース25等にて構成された可動機枠部23に回転可能に設けられている。
また、畦塗り機1は、機体11の可動機枠部23に回転可能に設けられ所定方向に回転しながら田面および畦(旧畦)の土を耕耘して畦上に盛り上げる盛土体(耕耘部)26と、機体11の可動機枠部23に回転可能に設けられ盛土体26の進行方向後方で所定方向に回転しながら盛土体26による盛土を締め固めて畦(新畦)を形成する畦形成体(ディスク)27と、トラクタ2の走行速度(変化する走行速度)および圃場条件(設定された圃場条件)に応じて、盛土体26および畦形成体27のうち少なくとも一方、すなわち例えば両方の回転速度を自動的に制御する回転速度制御手段28とを備えている。なお、盛土体26と畦形成体27とによって、畦塗り作業をする作業部30が構成されている。
盛土体26は、中間入力軸20側からの動力によって所定方向に回転する回転軸31と、この回転軸31に取り付けられ土を耕耘して盛り上げる複数の耕耘爪32とを有している。なお、盛土体26の上方部は、盛土体カバー体33にて覆われている。
畦形成体27は、中間入力軸20側からの動力によって所定方向に回転する回転軸36と、この回転軸36に取り付けられ田面側に向かって下り傾斜面状の畦側面を形成する截頭円錐状の畦側面形成部材37と、この畦側面形成部材37に取り付けられ水平面状の畦上面を形成する円筒状の畦上面形成部材38とを有している。なお、畦形成体27の上方部は、畦形成体カバー体39にて覆われている。
回転速度制御手段28は、例えば盛土体26および畦形成体27のうち両方の回転速度(作業部30の回転数)をそれぞれ個別に自動制御可能な構成となっている。
そして、この回転速度制御手段28は、図1および図2に示すように、盛土体26および畦形成体27のうち少なくとも一方、すなわち例えば両方の回転速度を無段階に変速可能な変速部である無段変速部41と、走行速度検知手段5によって検知されたトラクタの走行速度(車速)および操作手段(送信部)44の操作によって設定された圃場条件に応じて、無段変速部41を制御することによって盛土体26および畦形成体27の両方の回転速度をそれぞれ個別に自動制御する制御部42と、この制御部42に電気的に接続され操作手段44からの操作信号を受信する受信部43とを有している。
なお、無段変速部41は、機体11の可動機枠部23に設けられている。制御部42および受信部43は、機体11の固定機枠部21に設けられている。遠隔操作手段である操作手段(リモコン)44は、トラクタ2の運転席に乗った作業者が操作可能な位置に設けられている。また、制御部42には、走行速度検知手段5、バッテリ6および無段変速部41がそれぞれ配線46,47,48を介して電気的に接続されており、この制御部42は、走行速度検知手段5から車速信号(トラクタ車速信号)を受信し、無段変速部41には制御信号を出力する。
ここで、まず、操作手段44の具体的構成について図3を参照して説明する。
操作手段44は、図3に示すように、作業者によって押し操作される押しボタン式の複数のスイッチ、すなわち例えば電源スイッチ51、オフセット「出る」スイッチ52、オフセット「入る」スイッチ53、車速連動「入り」スイッチ(車速連動モード設定用操作部)54、車速連動「切り」スイッチ(車速非連動モード設定用操作部)55、土質「粘土」スイッチ56、土質「通常」スイッチ57、土質「砂・火山灰」スイッチ58、水分「多」スイッチ59、水分「通常」スイッチ60、水分「少」スイッチ61、畦形成体回転速度「増加」スイッチ62、畦形成体回転速度「減少」スイッチ63、盛土体回転速度「増加」スイッチ64、および、盛土体回転速度「減少」スイッチ65を有している。
なお、スイッチ56,57,58,59,60,61によって、圃場の土に関する圃場条件を設定するための圃場条件設定用操作部(スイッチ群)66が構成されている。また、スイッチ62,63,64,65によって、予め設定された基準回転速度を手動で変更して変更回転速度を設定するための変更回転速度設定用操作部(スイッチ群)67が構成されている。
また、操作手段44は、スイッチ62,63の操作に基づく畦形成体27の基準回転速度に対する増減量(例えば「−2」)を表示する畦形成体回転速度増減表示部68と、スイッチ64,65の操作に基づく盛土体26の基準回転速度に対する増減量(例えば「3」)を表示する盛土体回転速度増減表示部69とを有している。
さらに、操作手段44は、スイッチ51,54,56,57,58,59,60,61に対応して設けられ、対応するスイッチがオン状態である場合に点灯し、オフ状態である場合に消灯するランプ71,72,73,74,75,76,77,78を有している。
次いで、無段変速部41の具体的構成について図4を参照して説明する。
無段変速部41は、図4に示すように、一定の回転速度で回転する中間入力軸20からの動力を作業部(盛土体26、畦形成体27)30まで伝達する動力伝達機構の一部である。
そして、無段変速部41は、中間入力軸20のギア部20aに噛み合った第1ギア81および第2ギア82と、第1ギア81が固着されたギア側軸(入力側軸)83と、盛土体26の回転軸31に伝動手段(図示せず)を介して接続された盛土体側軸(出力側軸)84と、これら両軸83,84間に設けられギア側軸83と盛土体側軸84との回転速度比(変速比)を無段階に変化させることが可能な盛土体用変速機である第1無段変速機85とを有している。
また、無段変速部41は、第2ギア82が固着されたギア側軸(入力側軸)86と、畦形成体27の回転軸36に伝動手段(図示せず)を介して接続された畦形成体側軸(出力側軸)87と、これら両軸86,87間に設けられギア側軸86と畦形成体側軸87との回転速度比(変速比)を無段階に変化させることが可能な畦形成体用変速機である第2無段変速機88とを有している。
これら2つの両無段変速機85,88は、例えば車速および圃場条件に応じて制御部42によってそれぞれ個別に制御される油圧式変速機で、油圧ポンプと油圧モータを一体化した一体型のHST(静油圧式無段変速機)である。なお、無段変速機85,88は、油圧ポンプと油圧モータを分離した分離型のHSTや、遊星歯車とHSTを組み合わせて構成したHMT等でもよい。
なお、無段変速部41は、前記図4に示すものには限らず、例えば図5に示すようなものでもよい。
すなわち、この図5に示す無段変速部41は、中間入力軸20の回転により作動する第1油圧ポンプ91および第2油圧ポンプ92と、第1油圧ポンプ91に油圧配管93を介して接続され盛土体側軸84を回転させる第1油圧モータ(盛土体駆動モータ)94と、第2油圧ポンプ92に油圧配管95を介して接続され畦形成体側軸87を回転させる第2油圧モータ(畦形成体駆動モータ)96とを有している。そして、両油圧ポンプ(可変容量形ポンプ)91,92は、車速および圃場条件に応じて制御部42によってそれぞれ個別に制御される。
また、無段変速部41は、例えば図6に示すようなものでもよい。すなわち、この図6に示す無段変速部41は、中間入力軸20の回転により発電する発電機101と、この発電機101に配線102を介して接続され盛土体側軸84を回転させる第1電動モータ(盛土体駆動モータ)103と、発電機101に配線102を介して接続され畦形成体側軸87を回転させる第2電動モータ(畦形成体駆動モータ)104とを有している。そして、両電動モータ103,104は、車速および圃場条件に応じて制御部42によってそれぞれ個別に制御される。なお、発電機101によって発電した電気を蓄える蓄電池であるバッテリ105を有するようにしてもよい。
次に、畦塗り機1の作用等を説明する。
作業を開始する前に、作業者は、操作手段(リモコン)44を操作して圃場条件および作業モードを設定する必要がある。
具体的には、作業者は、操作手段44の圃場条件設定用操作部66を操作することによって、圃場条件である土質および水分(水分量)を設定する。例えば図3では、土質および水分がともに「通常」に設定され、対応するランプ74,77が点灯している。
ここで、異なる土質および水分ごとに最適なスリップ率および耕耘比の一例を下記の表1に示す。
なお、スリップ率とは、畦形成体27の畦側面形成部材37の拡径端部の周速度をトラクタ2の走行速度(作業速度)で割った値である。耕耘比とは、盛土体26の耕耘爪32の先端部の周速度をトラクタ2の走行速度(作業速度)で割った値である。
Figure 2016167998
そして、回転速度制御手段28は、設定された土質および水分に応じて、表1に示す最適なスリップ率および耕耘比となるように(つまり基準回転速度となるように)、盛土体26および畦形成体27の両方の回転速度を制御する。
ただし、作業者が操作手段44の変更回転速度設定用操作部67を操作することによって、基準回転速度を変更して変更回転速度を設定した場合には、回転速度制御手段28は、設定された変更回転速度に対応するスリップ率および耕耘比となるように、盛土体26および畦形成体27の両方の回転速度を制御する。
例えば図3に示すように、土質および水分がともに「通常」で、畦形成体回転速度増減表示部68に「−2」が表示され、盛土体回転速度増減表示部69に「3」が表示された場合には、スリップ率は「1〜3」、耕耘比は「16〜21」となる。
このように、作業者は、基準回転速度を変更することでスリップ率および耕耘比を手動で調整することが可能である。そして、操作手段44の下端側の表示部68,69には調整した増減量が表示される。この表示される数字は、例えば「−5,−4,−3,−2,−1,0,1,2,3,4,5」である。
また、作業者は、操作手段44のスイッチ54,55を操作することによって、車速連動モードか車速非連動モードかを設定する。例えば図3では、車速連動モードに設定され、対応するランプ72が点灯している。
なお、車速連動モードは、作業部30の回転速度を車速の増減(変化)に連動させる作業モードである。また、車速非連動モードは、作業部30の回転速度を車速の増減(変化)に連動させない作業モードである。
そして、車速連動モードに設定された場合には、回転速度制御手段28は、トラクタの走行速度に応じて、前記表1に示す最適なスリップ率および耕耘比となるように、盛土体26および畦形成体27の両方の回転速度を制御する。
つまり、作業途中でトラクタ2の走行速度が増減しても、その走行速度の増減に応じて盛土体26および畦形成体27の両方の回転速度が増減する。このため、トラクタ2の走行速度が変化しても、スリップ率および耕耘比は変化せずに一定である。
なお、車速非連動モードに設定された場合には、車速が増減しても盛土体26および畦形成体27の両方の回転速度は変化せず、トラクタ2の走行速度を常に「0.5km/h」に維持すれば、表1に示す最適なスリップ率および耕耘比で作業をすることが可能である。
そして、このように操作手段44の操作で圃場条件および作業モードを設定した後、トラクタ2を走行させて畦塗り機1を前方に移動させると、盛土体26は車速および圃場条件に応じた所望の回転速度で回転しながら土を盛り上げ、畦形成体27は車速および圃場条件に応じた所望の回転速度で回転しながら盛土を締め固めて畦を形成する。こうして、仕上がりが良好な新畦が形成される。
なお、トラクタ2の走行速度である車速に応じて作業部30の回転速度が変化しない場合の不具合は次のとおりである。
畦形成体27に関しては、車速に対して回転速度が遅いと、畦の表面が滑らかにならない。また、車速に対して回転速度が速いと、土を後方に蹴り出す場合があり、畦の表面が滑らかにならない。
盛土体26に関しては、車速に対して回転速度が遅いと、土の土塊が大きくなり、畦形成体27への土の供給量が少なくなる。また、車速に対して回転速度が速いと、耕耘による振動が発生しやすいため畦の成形に悪影響を及ぼすとともに、畦形成体27への土の供給量が過多になる。
また、圃場の土質や水分の条件に応じて作業部30の回転速度が変化しない場合の不具合は次のとおりである。
砂および火山灰で乾燥している条件下では、畦形成体27の回転速度を速くして表面を多く撫でつけないと土が固まりにくい。
水分が多い条件下では、土を練り上げると土が締まらなくなり畦を形成できなくなる。その対応として盛土体26と畦形成体27の回転速度を遅くして土を練り上げないようにする。また、畦形成体27がやわらかい土を後方に蹴り出してしまう。その対応として畦形成体27の回転速度を遅くして後方への土の蹴り出しを抑制する。
そして、上記畦塗り機1によれば、回転速度制御手段28は、走行速度検知手段5によって検知されたトラクタ2の走行速度および操作手段44の操作によって設定された圃場条件に応じて、盛土体26および畦形成体27の両方の回転速度をそれぞれ個別に自動制御するため、作業を中断することなく、走行速度や圃場条件の変化に拘わらず、安定した適切な畦塗り作業ができ、畦の仕上がりがきわめて良好となり、しかも作業部30の回転速度を手動制御する場合に比べて作業者の負担を軽減できる。
すなわち例えば、塗り始めの車速の低速時においても最適なスリップ率および耕耘比で畦塗り作業ができるため、塗り始めの部分においても畦の仕上がりが良好となる。また、例えば作業中に車速を増速してもスリップ率および耕耘比が一定に維持されるため、効率よく作業ができ、畦の仕上がりも良好である。
また、回転速度制御手段28の無段変速部41は、油圧式変速機や電気式変速機を用いた構成であるから、作業部30への過大負荷を容易に遮断できる。
すなわち例えば、油圧変速の場合は、油圧モータに作動油を送る経路にリリーフバルブを設置することで、過大負荷が生じた際に動力を遮断することができる。また、電気変速の場合は、電動モータに流れる電流値を検出してこの検出した電流値が一定値以上に達した際に電動モータへの電力供給を停止する機構を設置することで、過大負荷が生じた際に動力を遮断することができる。
なお、畦塗り機1は、例えば図7および図8に示すような後進作業可能な構成でもよい。
すなわち、このリターン作業機である畦塗り機1は、作業部30が右側のオフセット作業位置である前進作業位置に位置する前進作業状態(トラクタ2の前進走行に基づいて畦塗り作業をする状態)と、作業部30が左側のリターン作業位置である後進作業位置に位置する後進作業状態(トラクタ2の後進走行に基づいて畦塗り作業をする状態)とに選択的に切換可能となっている。
また、上記いずれの実施の形態においても、回転速度制御手段28の変速部41は、図4、5に示す油圧式変速機や図6に示す電気式変速機を用いたものには限定されず、例えばベルト式CVTやチェーン式CVT等を用いたもの等でもよい。また、変速部は、無段変速部には限定されず、複数の歯車等で構成された有段変速部でもよい。
さらに、回転速度制御手段28は、盛土体26の回転速度のみを制御するものや、畦形成体27の回転速度のみを制御するものでもよい。また例えば盛土体26および畦形成体27のうち両方およびいずれか一方を選択可能な選択手段を設け、この選択手段で選択したものの回転速度を制御するようにしてもよい。
また、例えば盛土体26の前方で回転しながら畦の上面を切削する畦上面切削体を備えた畦塗り機においては、回転速度制御手段28が、盛土体26および畦形成体27の少なくとも一方に加えて、車速や圃場条件に応じて畦上面切削体の回転速度も制御するようにしてもよい。
さらに、例えば回転速度制御手段28が車速および圃場条件の少なくとも一方に応じて作業部30の回転速度を制御(調整)するようにしてもよい。
また、走行速度検知手段5は、例えばGPS、接地輪の回転数、加速度計、非接触式速度計(ドップラー式等)を用いたものでもよい。また、走行速度検知手段5は、トラクタ側ではなく、畦塗り機側に設けてもよい。
さらに、例えば走行車の走行速度を設定するための走行速度設定用操作部を操作手段44に設けるようにしてもよい。
1 畦塗り機
2 走行車であるトラクタ
26 盛土体
27 畦形成体
28 回転速度制御手段
41 変速部である無段変速部
42 制御部
66 圃場条件設定用操作部
67 変更回転速度設定用操作部

Claims (6)

  1. 走行車に連結され、その走行車の走行により移動しながら畦塗り作業をする畦塗り機であって、
    回転しながら土を盛り上げる盛土体と、
    回転しながら前記盛土体による盛土を締め固めて畦を形成する畦形成体と、
    前記走行車の走行速度に応じて、前記盛土体および前記畦形成体のうち少なくとも一方の回転速度を制御する回転速度制御手段と
    を備えることを特徴とする畦塗り機。
  2. 圃場条件を設定するための圃場条件設定用操作部を備え、
    回転速度制御手段は、前記圃場条件設定用操作部の操作によって設定された圃場条件に応じて、盛土体および畦形成体のうち少なくとも一方の回転速度を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の畦塗り機。
  3. 基準回転速度を変更して変更回転速度を設定するための変更回転速度設定用操作部を備え、
    回転速度制御手段は、前記変更回転速度設定用操作部の操作によって設定された変更回転速度となるように、盛土体および畦形成体のうち少なくとも一方の回転速度を制御する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の畦塗り機。
  4. 回転速度制御手段は、
    盛土体および畦形成体のうち少なくとも一方の回転速度を変速可能な変速部と、
    走行車の走行速度に応じて、前記変速部を制御することによって前記盛土体および前記畦形成体のうち少なくとも一方の回転速度を制御する制御部とを有する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の畦塗り機。
  5. 変速部は、盛土体および畦形成体のうち少なくとも一方の回転速度を無段階に変速可能な無段変速部である
    ことを特徴とする請求項4記載の畦塗り機。
  6. 回転速度制御手段は、盛土体および畦形成体のうち両方の回転速度をそれぞれ個別に制御可能な構成となっている
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の畦塗り機。
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