JP7130598B2 - 作業車両 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、昇降装置の上昇速度を簡単に設定することができる作業車両を提供することを目的とする。
作業車両は、車体と、前記車体に設けられ且つ作業装置を装着可能な昇降装置と、前記昇降装置を昇降させる昇降操作具と、前記昇降操作具を操作したときの前記昇降装置の上昇速度を設定可能な上昇速度設定具と、前記昇降操作具を操作したときの前記昇降装置の下降速度を設定可能な下降速度設定具と、運転席と、前記運転席の前方又は側方に設けられ、且つ、前記上昇速度設定具と前記下降速度設定具とを並べて支持する操作台と、原動機と、前記原動機の回転数を変更する制御装置と、を備え、前記昇降装置は、前記車体に上下に揺動自在に支持されたリフトアームと、前記リフトアームを揺動させるリフトシリンダと、前記リフトシリンダを作動させる制御弁と、前記制御弁に作動油を供給する油圧ポンプとを備え、前記制御弁は、前記上昇速度設定具によって設定された設定上昇速度及び前記下降速度設定具によって設定された設定下降速度のそれぞれに基づいて、開度速度が変化し、前記油圧ポンプは、前記原動機の動力によって駆動するポンプであって、前記原動機の回転数の増減に応じて作動油の吐出量が増減するポンプであり、前記制御装置は、前記上昇速度設定具で設定された設定上昇速度が予め定められた値よりも大きい場合、前記原動機の回転数をアイドリング回転数よりも大きな回転数に上昇させる。
作業車両は、前記昇降装置の高さ上限値を設定する上限設定ダイヤルと、前記昇降装置によって前記作業装置を上昇させる場合に、前記リフトアームの角度が前記上限設定ダイヤルで設定された高さ上限値に達すると、前記昇降装置における上昇動作を停止する昇降制御装置と、を備える。
前記上昇速度設定具における上昇速度の設定と、前記下降速度設定具における下降速度の設定とを個別に設定を行うか、共通に行うかを切り換える設定切換具を備えている。
前記設定切換具は、ON/OFFに切換可能なスイッチであり、前記設定切換具がOFFである場合は、前記上昇速度設定具と前記下降速度設定具とは個別に速度を設定とし、前記設定切換具がONである場合は、前記上昇速度設定具及び前記下降速度設定具のいずれかを操作した場合に、前記操作に応じて前記上昇速度及び下降速度の両方が設定される。
図5は作業車両1の実施形態を示す側面図であり、図5は作業車両1の実施形態を示す平面図である。本実施形態の場合、作業車両1はトラクタである。但し、作業車両1は、トラクタに限定されず、コンバインや移植機等の農業機械(農業車両)であってもよい。
以下、トラクタ(作業車両)1の運転席10に着座した運転者の前側を前方、運転者の後側を後方、運転者の左側を左方、運転者の右側を右方として説明する。また、作業車両1の前後方向に直交する方向である水平方向を車体幅方向として説明する。
また、車体3の後部には、昇降装置8が設けられている。昇降装置8には、作業装置2が着脱可能である。また、昇降装置8は、装着された作業装置2を昇降可能である。作業装置2は、耕耘する耕耘装置、肥料を散布する肥料散布装置、農薬を散布する農薬散布装置、収穫を行う収穫装置、牧草等の刈取を行う刈取装置、牧草等の拡散を行う拡散装置、牧草等の集草を行う集草装置、牧草等の成形を行う成形装置等である。なお、図5では、作業装置2として耕耘装置を取り付けた例を示している。
シャトル部5bは、シャトル軸5b1と、前後進切換部5b2とを有している。シャトル軸5b1には、推進軸5aからの動力が伝達される。前後切換部5b2は、例えば、油圧クラッチ等で構成され、油圧クラッチの入切によってシャトル軸5b1の回転方向、即ち、トラクタ1の前進及び後進を切り換える。
副変速部5dは、動力を変速する有段の複数のギア(歯車)を有する変速機構であって、複数のギアの接続(噛合)を適宜変更することによって、遊星歯車機構5c3の出力軸15から当該副変速部5dに入力された動力を変更して出力する(変速する)。副変速部5dは、入力軸5d1と、第1変速クラッチ5d2と、第2変速クラッチ5d3と、出力軸5d4とを含んでいる。入力軸5d1は、遊星歯車機構5c3の出力軸15の動力が入力される軸であり、入力された動力を、ギア等を介して第1変速クラッチ5d2及び第2変速クラッチ5d3に入力する。第1変速クラッチ5d2及び第2変速クラッチ5d3のそれぞれの接合及び切断を切り換えることにより、入力された動力は変更され、出力軸5d4に出力される。出力軸5d4に出力された動力は、後輪デフ装置20Rに伝達される。後輪デフ装置20Rは、後輪7Rが取り付けられた後車軸21Rを回転自在に支持している。
PTO変速部5e3の動力は、ギア等を介してPTO軸16に伝達される。
複数の表示装置50は、トラクタ1に関する様々な情報を表示する装置である。複数の表示装置50は、運転席10の周囲に設定されていて、当該運転席10に着座した作業者(オペレータ)が表示した情報を確認することが可能である。複数の表示装置50は、メータ表示装置50Aと、ターミナル表示装置50Bとである。メータ表示装置50Aは、運転席10の前方で且つハンドルの前方に配置された表示装置であって、少なくとも運転に関する運転(運転情報)を表示する。ターミナル表示装置50Bは、メータ表示装置50Aとは異なる表示装置であって、例えば、運転席10の前方又は側方に配置されている。ターミナル表示装置50Bは、少なくともトラクタ1の設定に関する情報を表示する。なお、説明の便宜上、メータ表示装置50Aを「表示装置50A」、ターミナル表示装置50Bを「表示装置50B」ということがある。トラクタ1は、表示装置50A、表示装置50Bの全ての表示装置を有する必要はなく、表示装置の台数は任意に変更が可能である。
複数の制御装置40は、原動機制御装置40Aと、変速制御装置40Bと、昇降制御装置40Cと、表示制御装置40Dとを含んでいる。
表示制御装置40Dは、メータ表示装置50A及びターミナル表示装置50Bにおいて、表示に関する様々な制御を行う。表示制御装置40Dは、例えば、水温センサ41aが検出した水温、燃料センサ41bが検出した燃料の残量、回転センサ41cが検出した原動機4の回転数などを、少なくともメータ表示装置50A及びターミナル表示装置50Bのいずれかに表示させる。原動機制御装置40A、変速制御装置40B、昇降制御装置40C及び表示制御装置40Dの制御は一例であり、上述した実施形態に限定されない。
設定切換具94は、ON/OFFに切換可能なハードウェアスイッチであり、設定切換具94がOFFである場合は、上昇速度設定具91と下降速度設定具92とは個別に速度を設定とする。即ち、設定切換具94がOFFである場合、上昇速度設定具91を操作すると設定上昇速度が設定され、下降速度設定具92を操作すると設定下降速度が設定される。
図4Aに示すように、表示装置50Bにおいて所定の動作を行うと、設定画面M10に上昇速度設定具91が表示される。上昇速度設定具91は、スライドの操作によって設定上昇速度が入力できる部分であり、目盛部91cと、指標部91dとを含んでいる。
の操作によって設定上昇速度が入力できる部分であり、目盛部92cと、指標部92dとを含んでいる。
目盛部92cは、設定下降速度の大きさを示す目盛であって、例えば、横棒(ゲージ)を縦方向に複数並べることにより構成されている。目盛部92cにおいて、縦棒の並列方向の一方側、例えば、下側が最小値であり、並列方向の他方、例えば、上側が最大値である。指標部92dは、設定下降速度を目盛部92cに対して指し示す部分であって、縦棒の並列方向に沿って移動可能である。指標部92dは、タッチ操作等によって目盛部92cに沿って移動させることができる。
また、トラクタ1は、上昇速度設定具91における上昇速度の設定を、下降速度設定具92における下降速度の比例倍に設定する連動設定具95を備えてもよい。図4Cは、設定画面M10の変形例である。
作業車両1は、車体3と、車体3に設けられ且つ作業装置2を装着可能な昇降装置8と、昇降装置8を昇降させる昇降操作具42gと、昇降操作具42gを操作したときの昇降装置8の上昇速度を設定可能な上昇速度設定具91と、を備えている。これによれば、上昇速度設定具91によって上昇速度を設定することによって、作業装置2を上昇させる速度を変更することができる。
昇降装置8は、車体3に上下に揺動自在に支持されたリフトアーム8aと、リフトアーム8aを揺動させるリフトシリンダ8eと、リフトシリンダ8eを作動させる制御弁34と、制御弁34に作動油を供給する油圧ポンプ65とを備えている。これによれば、リフトシリンダ8e、制御弁34及び油圧ポンプ65によって、作業装置2の上昇速度、下降速度などを簡単に変更することができる。
上昇速度設定具91における上昇速度の設定と、下降速度設定具92における下降速度の設定とを個別に設定を行うか、共通に行うかを切り換える設定切換具94を備えている。これによれば、上昇速度設定具91と下降速度設定具92のそれぞれを個別に操作することによって上昇速度及び下降速度のそれぞれを設定したり、上昇速度設定具91及び下降速度設定具92のいずれかを操作することによって、上昇速度及び下降速度を同時に同じ値に設定することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 :作業装置
3 :車体
8 :昇降装置
8a :リフトアーム
8e :リフトシリンダ
10 :運転席
34 :制御弁
42g:昇降操作具
65 :油圧ポンプ
91 :上昇速度設定具
92 :下降速度設定具
94 :設定切換具
95 :連動設定具
Claims (4)
- 車体と、
前記車体に設けられ且つ作業装置を装着可能な昇降装置と、
前記昇降装置を昇降させる昇降操作具と、
前記昇降操作具を操作したときの前記昇降装置の上昇速度を設定可能な上昇速度設定具と、
前記昇降操作具を操作したときの前記昇降装置の下降速度を設定可能な下降速度設定具と、
運転席と、
前記運転席の前方又は側方に設けられ、且つ、前記上昇速度設定具と前記下降速度設定具とを並べて支持する操作台と、
原動機と、
前記原動機の回転数を変更する制御装置と、を備え、
前記昇降装置は、前記車体に上下に揺動自在に支持されたリフトアームと、前記リフトアームを揺動させるリフトシリンダと、前記リフトシリンダを作動させる制御弁と、前記制御弁に作動油を供給する油圧ポンプとを備え、
前記制御弁は、前記上昇速度設定具によって設定された設定上昇速度及び前記下降速度設定具によって設定された設定下降速度のそれぞれに基づいて、開度速度が変化し、
前記油圧ポンプは、前記原動機の動力によって駆動するポンプであって、前記原動機の回転数の増減に応じて作動油の吐出量が増減するポンプであり、
前記制御装置は、前記上昇速度設定具で設定された設定上昇速度が予め定められた値よりも大きい場合、前記原動機の回転数をアイドリング回転数よりも大きな回転数に上昇させる作業車両。 - 前記上昇速度設定具は、摘み部が回動する回動スイッチであり、前記摘み部を一方向に回動させると、前記設定上昇速度が小さくなり、前記摘み部を他方向に回動させると、前記設定上昇速度が大きくなり、
前記下降速度設定具は、摘み部が回動する回動スイッチであり、前記摘み部を一方向に回動させると、前記設定下降速度が小さくなり、前記摘み部を他方向に回動させると、前記設定下降速度が大きくなる請求項1に記載の作業車両。 - 前記昇降装置の高さ上限値を設定する上限設定ダイヤルと、
前記昇降装置によって前記作業装置を上昇させる場合に、前記リフトアームの角度が前記上限設定ダイヤルで設定された高さ上限値に達すると、前記昇降装置における上昇動作を停止する昇降制御装置と、を備える請求項1又は2に記載の作業車両。 - 前記制御装置は、前記下降速度設定具で設定された設定下降速度が予め定められた値よりも大きい場合、前記原動機の回転数をアイドリング回転数よりも大きな回転数に上昇させる請求項1~3の何れか1項に記載の作業車両。
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