JPH09245946A - セラミックヒータ - Google Patents

セラミックヒータ

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JPH09245946A
JPH09245946A JP7840896A JP7840896A JPH09245946A JP H09245946 A JPH09245946 A JP H09245946A JP 7840896 A JP7840896 A JP 7840896A JP 7840896 A JP7840896 A JP 7840896A JP H09245946 A JPH09245946 A JP H09245946A
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ceramic
tungsten
heat generating
lead
ceramic heater
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JP7840896A
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Yoshiro Noda
芳朗 野田
Yoshiro Suematsu
義朗 末松
Toshihiko Aoyama
俊彦 青山
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マイグレーションが発生し難くかつセラミック
基材と発熱体との優れた密着性を有することにより耐久
性が向上した、広範囲で任意の発熱特性を選択できるセ
ラミックヒータを開発し、これを提供することを基本的
な目的とする。 【解決手段】発熱部及び少なくとも一つのリード部から
なる発熱体と、該発熱体に接合された、アルミナを含む
少なくとも一つのセラミック基材と、を有するセラミッ
クヒータであって、前記発熱部の比抵抗が前記リード部
の比抵抗よりも小さいことを特徴とするセラミックヒー
タを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用酸素セン
サ及びグローシステム、半導体加熱用ヒータ、石油ファ
ンヒータ等の石油気化器等広範囲に使用し得るセラミッ
クヒータに関し、更に詳しくは、発熱体を発熱部及びリ
ード部に分け、基材、発熱部、及びリード部との間に互
いに優れた密着性を付与することにより製造時における
不良品の発生を防ぎ生産性を向上したセラミックヒータ
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にセラミックヒータは、シート成
形、押し出し成形等慣用の手段を用いて成形し得る平
板、円筒等所望の形状を有するセラミック基材に、白
金、白金−ロジウム、モリブデン、タングステン等高融
点金属を含有するペーストを用いて発熱抵抗体パターン
を厚膜印刷し、これを一体焼成して製造される。特に、
セラミック体としてアルミナ(Al23)、高融点金属
としてタングステン(W)を用い、ペースト印刷法によ
り発熱パターンを形成し、セラミック基材、発熱パター
ン、及びセラミック基材が順に積層、一体焼成されたセ
ラミックヒータがその代表例であり、広範囲の分野で利
用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来のセラミックヒータは、酸素センサの加熱に
用いる等、長時間、高温にさらされる環境において使用
された時、発熱体(メタライズ)の断線が発生し、前記
セラミックヒータの寿命の低下を引き起こすことがあ
る。即ち、高温中で発熱抵抗体又はセラミック基材中の
イオン化し易い成分が電界及び高熱により低電位方向へ
移行して局部的に高濃度となり、また移行したイオン化
成分は低電位側の低温部で酸化物等として蓄積し、この
部分の抵抗が増大し、発熱量が増大し、断線が起こるこ
とがある。
【0004】上述の問題を解決するため、使用条件を検
知して必要なときだけ通電することにより耐久寿命を向
上させる方法等が行われているが、検知手段及び通電制
御手段が別途必要となり装置が複雑化するほか、検知手
段の故障等による新たな寿命低下原因を生じ根本的な解
決策とはなり得ない。
【0005】他方、セラミックヒータの寿命向上のた
め、断線を防止する方法としては、発熱部の少なくとも
一部への酸素イオン伝導性の層の配設(特開昭61−1
38487)、及びイオン化成分抑留導体(発熱パター
ンの低電位側端部と同電位ないしはより低電位の導体)
の使用(特開昭62−44971及び特開昭63−96
884)等がある。
【0006】また、本発明者らの研究によって、前記断
線の原因が、Mg2+、Ca2+の低電位側への移動(マイ
グレーション)及びO2-の高電位側への移動であること
が明らかにされ(特開平1−225087)、特定組成
のSiO2−MgO−CaO系を焼結促進成分として配
合してなるAl23含有セラミックをセラミック基材と
したもの(特開平1−225087)や、発熱部に含有
量の異なるレニウム(Re)を混入し、極度の高温化を
抑制したもの(特開平6−188065)がマイグレー
ション対策として開示されている。
【0007】しかしながら、上述のいずれの方法におい
ても、多少なりとも焼結助剤を含有するため、完全にマ
イグレーションを抑えるに至っていない。マイグレーシ
ョンを完全に防止するためには、イオン化の原因となる
セラミック基材及び発熱パターン中のセラミックの混合
成分を削減することが最良の方法である。しかしながら
イオン化の原因要素を含む主な成分である焼結助剤等の
混合成分を削減すると、セラミックの焼結性が悪くなる
とともに発熱体とセラミック基材との間の密着性が悪化
し、一体焼成後、メッキ、ロー付時に密着部の隙間への
メッキ液又は洗浄液の浸入により破損が生じる。マイグ
レーション対策として焼結助剤やセラミック等の混合成
分を減らしたセラミック基材ほど密着性が悪く、また、
発熱部及びリード部に共生地を混入した場合、密着性は
向上するが、発熱時、共生地中の焼結助剤やセラミック
等の混合成分がマイグレーションを促進してしまう。
【0008】更に、発熱体に任意の発熱特性を持たせる
ためには、発熱体の中の導電材料やセラミック等の混合
成分の割合を変化させ得るようにしなければならない
が、この事と、マイグレーション防止のための焼結助剤
や発熱体中のセラミック等の混合成分の削減と、発熱体
とセラミック基材との間の高密着性と、を全て満足させ
ることは極めて困難である。
【0009】そこで上述の事情を鑑み、本発明は、マイ
グレーションが発生し難くかつセラミック基材と発熱体
との優れた密着性を有することにより製造時における不
良品の発生を防ぎ生産性が向上した、広範囲で任意の発
熱特性を選択できるセラミックヒータを開発し、これを
提供することを基本的な目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述の目的
に従い鋭意研究を進めた結果、発熱部及び少なくとも一
つのリード部からなる発熱体と、該発熱体に接合され
た、アルミナを含むセラミック基材とを有するセラミッ
クヒータであって、前記発熱部の比抵抗が前記リード部
の比抵抗よりも小さいことを特徴とするセラミックヒー
タを開発し、本発明を完成させた。ここで、発熱体とし
ては、タングステン、レニウム、モリブデン、タンタ
ル、白金、白金族合金等がよい。また、前記リード部に
マイグレーションを起こしにくいセラミックスを添加す
るとよい。ここで、マイグレーションを起こしにくいセ
ラミックスとしては、アルミナ、ジルコニア、スピネル
等の絶縁性セラミックスがある。また、発熱部にタング
ステンを用いると好ましく、またタングステン及びレニ
ウムとすると比抵抗が大きくなり、より好ましい。
【0011】即ち、本発明によれば、セラミック基材の
粒界に存在する焼結助剤成分と、発熱体のリード部に存
在するアルミナ等のセラミック成分と、の間で焼結が進
み密着性が向上する。また、発熱体は発熱部とリード部
に分かれており、発熱体とセラミック基材との密着性を
維持したまま、発熱部の混合組成を変えることにより、
任意の発熱特性に設定できる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明によれば、発熱部の比抵抗
がリード部の比抵抗より小さいこと、即ちσ比が1.0
より大きいことを特徴とする。ここで、σ比とはリード
部の比抵抗を発熱部の比抵抗で除した値である。前記σ
値は、好ましくは1.1以上であり、更に好ましくは
1.2以上であり、特に好ましくは1.3以上であり、
最も好ましくは1.4以上である。
【0013】本発明によるセラミックヒータにおいて、
発熱体の発熱部の組成は、レニウム及びタングステンと
するのがよい。発熱体の発熱部の導電材は、レニウム0
〜30重量%、タングステン100〜70重量%の範囲
であることが好ましく、所望の発熱特性に応じて組成を
変えることができる。
【0014】発熱体のリード部の組成は、導電材として
タングステンを用い、それに基材との密着性を向上させ
るためにアルミナ、ジルコニア、スピネル等の絶縁性セ
ラミックスを加える。特に、アルミナを加えることが好
ましい。絶縁性セラミックスの含有量は、発熱性を阻害
せず、かつ基材との密着性を維持し、雰囲気中の水分等
の浸入をなくするため、絶縁性セラミックス1〜25重
量%程度とするのが好ましい。更に好ましくは、絶縁性
セラミックス3〜25重量%と、タングステン97〜7
5重量%と、からなることであり、特に好ましくは絶縁
性セラミックス5〜25重量%と、タングステン95〜
75重量%であり、最も好ましくは絶縁性セラミックス
10〜25重量%と、タングステン90〜75重量%で
ある。
【0015】発熱体の発熱部における形状は、その発熱
特性を発揮し得る形状であればよく、加熱する目的に応
じて所望の大きさ、形状(例えば、直線状、波線状等)
にすることができる。発熱特性を良好にするために、表
面積を大きくし、電気が伝導する距離を大きくするよう
な形状とすることが好ましい。密着性をよくするため
に、厚さの薄い形状にすることが好ましい。特に、前記
金属又はこれらに有機バインダー等を配合してペースト
状としたもの等を用いて、電気メッキ、無電解メッキ、
溶融メッキ、溶射、蒸着、イオンプレーティング、メカ
ニカルプレーティング、又は印刷法といった公知の方法
により基材上に形成することが好ましい。
【0016】発熱体のリード部は、その発熱部の発熱特
性を発揮することができ、発熱部と電極(端子等)とを
導電的に結合できる形状であればよく、その目的に応じ
て所望の大きさ、形状(例えば直線状等)にすることが
できる。発熱部と同様、発熱特性を良好にするために、
表面積を大きくすることが好ましい。密着性をよくする
ために、厚さの薄い形状にすることが好ましい。特に、
前記金属又はこれらに有機バインダー等を配合してペー
スト状としたもの等を用いて、電気メッキ、無電解メッ
キ、溶融メッキ、溶射、蒸着、イオンプレーティング、
メカニカルプレーティング、又は印刷法といった公知の
方法により基材上に形成することが好ましい。
【0017】基材としては、アルミナを含有し、発熱部
の熱を伝導するもので、耐熱性及び強度のあるものであ
れば使用し得る。例えば、粉末状としたアルミナ等を他
の粉末とボールミル等で混合した後、スラリー状とし
て、ドクターブレード法等で作成することができる。形
状としては、平板状、棒状、管状等、種々のものが使用
できるが、熱の発散性から、板状であること、また、基
材の表面近くに発熱体があることが好ましく、前記発熱
体を2枚のアルミナ含有板状基材で挟持させ、これを焼
成して、焼結体とするのが好ましい。リード部はセラミ
ック成分を含有しているため該リード部を気密に焼結す
ることができる。そのために、雰囲気中の有害成分等の
発熱体中への浸透がなく、しかも、該リード部とセラミ
ック基材との密着性も強いものとなる。発熱体に端子部
等を導電的に接続させ、基材とともに一体焼成してもよ
い。また、基材は、少なくとも発熱体を包含するように
配することが好ましく、発熱体との接触部分以外の部位
については、アルミナを含有しなくてもよく、例えば、
ムライト、スピネル等の高温高強度セラミックスを使用
することができる。なお、発熱部にセラミック成分をリ
ード部より多く加えると、比抵抗が高くなってしまい、
ヒータに印加する電圧を高くしなければならなくなり、
引いてはリード線間の電圧勾配が高くなり、セラミック
成分がその高電圧のためにイオン化し易くなり、好まし
くない。
【0018】一体焼成は、雰囲気焼結、型加圧焼結、雰
囲気加圧焼結、反応焼結等の公知の方法により行うこと
ができ、雰囲気は、不活性ガス、酸化性雰囲気、還元性
雰囲気等を用いることができる。得られたセラミックヒ
ータは、基材等で覆われていない部分(端子部等)をメ
タライズ処理して電源からのリードをロー付によって接
続され得る。
【0019】本発明によるセラミックヒータは、特に高
温下において、安定で、かつ寿命も長いので、空燃比制
御用酸素センサ等を加熱する際のヒータとして使用し得
る。この場合、酸素センサ等に付設してもよいし、その
内部に挿入してもよい。また、逆に、セラミックヒータ
内部に酸素センサ等を設けてもよい。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について更に詳説す
る。但し、本発明はこれらの実施例に決して限定されな
い。
【0021】<実施例1> (1)セラミック基板の作製 Al23粉末、SiO2粉末、CaCO3粉末、MgCO
3粉末を配合させた混合物に、ポリビニルブチラール、
ジブチルフタレート、メチルエチルケトン、トルエンを
添加し、ボールミルで混合してスラリー状とした。その
後、減圧脱泡し、ドクターブレード法により0.4mm
厚のグリーンシートを作成して、セラミック基板1a及
び1bを得た(図1)。
【0022】(2)ペーストの作製 W粉末(純度99.9%,粒度1.5μm)と、Re粉
末(純度99.9%,粒度1.5μm)又はAl23
末を配合させた混合物に、ポリビニルブチラールと、ブ
チルカルビドールアセテートと、アセトンと、を添加
し、ボールミルで混合してスラリー状とした。その後、
アセトンを乾燥させ、タングステン/レニウムペースト
又はタングステン/アルミナペーストとした。
【0023】(3)パターン印刷 図1に示す通り、1bのセラミック基板の表面に(2)
で作製されたタングステン/レニウムペーストを厚膜印
刷法により約30μmの厚さにスクリーン印刷し、発熱
体の発熱部2を形成した。印刷された発熱部が乾燥した
後、タングステン/アルミナペーストを同様に印刷し、
リード部3a,3b及び端子部4a,4bを形成した。
なお、発熱部2の両端2a、2bとリード部3a、3b
の発熱部側の端末3c、3dと、およびリード部3a、
3bの端子部側の端末3e、3fと端子部4a、4bの
リード部側端末4c、4dとをそれぞれオーバーラップ
するように印刷して形成するとよい。
【0024】(4)グリーンシートの積層 1aのセラミック基板で、端子部4a,4bを覆わず、
発熱体の発熱部2及びリード部3a,3bを覆うように
積層した。
【0025】(5)ヒータ成形体の焼成 (4)のヒータ成形体を250℃で、バインダーである
ポリビニルブチラールとジブチルブタレートを樹脂抜き
し、その後、水素雰囲気中で1550℃で焼成し、2枚
のセラミック基板と発熱部2、リード部3a,3b、及
び端子部4a,4bを一体化してセラミックヒータを得
た。
【0026】(6)リード線引出用端子のロー付 図2及び図3(図2のX−X断面図)に示すとおり、セ
ラミック基板1aに覆われていないセラミックヒータの
両端子部4a、4bをニッケルメッキ6し、その後ロー
材7を用いてリード線5を接合した。
【0027】<実施例2> (1)発熱部を100%タングステンとして、リード部
の組成において、タングステンに対するアルミナの添加
量が異なったセラミックヒータ1−1〜1−10を実施
例1(1)〜(5)までと同様の方法で各々複数枚作製
した。
【0028】(2)(1)で作製されたセラミックヒー
タをニッケルメッキ液中に浸し、60mmHg以下で1
時間真空脱胞後、ブタンガストーチにより、リード部か
ら発熱部まで全体を直接加熱(800℃程度)し、破損
したセラミックヒータの数より1−1〜1−10の各々
につき破損確率を算出した。この結果を表1に示す。な
お、ここで破損したセラミックヒータとは試料表面にク
ラックを発生したものをいう。
【0029】
【表1】
【0030】リード部組成にアルミナを含まない場合、
即ちσ比が1.0(発熱部の比抵抗がリード部の比抵抗
と等しい)の場合(1−1)においては破損確率が7.
5%であったのに対して、アルミナを含む場合、即ちσ
比が1.0より大きい(発熱部の比抵抗がリード部の比
抵抗より小さい)場合(1−2〜1−10)においては
破損確率が0〜2.4%となり、破損確率が減少し、σ
比が1.2以上(1−3〜1−10)では、破損確率が
0〜0.4%と著しく減少した。更に、σ比が1.4以
上(1−5〜1−10)では、破損が全く起こらなかっ
た。これはアルミナを添加することでσ比を1.0より
大きくしたことにより、発熱体とセラミック基板との密
着性が向上したためであり、本発明が破損の抑制に極め
て有用であることを示している。
【0031】<実施例3>発熱部を80%タングステ
ン、20%レニウムとして、実施例2同様リード部の組
成において、タングステンに対するアルミナの添加量ご
とに破損確率を算出し、2−1〜2−10とした。この
結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】σ比が1.0以下の場合(2−1)におい
ては破損確率が6.6%であったのに対して、σ比が
1.0より大きい場合(2−2〜2−10)においては
破損確率が0〜3.4%となり、破損確率が減少し、σ
比が1.17以上(2−3〜2−10)では、破損確率
が0〜0.4%と著しく破損確率が減少した。更に、σ
比が1.3以上(2−5〜2−10)では、破損が全く
起こらなかった。これは、実施例2同様、密着性が向上
したことによる。又、実施例2と同様の結果が得られた
ことから、発熱部の組成を変化させても破損確率を著し
く減少でき、任意の発熱特性を有するセラミックヒータ
を作製できることを示している。
【0034】<実施例4>発熱部を70%タングステ
ン、30%レニウムとして、実施例2同様リード部の組
成において、タングステンに対するアルミナの添加量ご
とに破損確率を算出し、3−1〜3−10とした。この
結果を表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】σ比が1.0以下の場合(3−1)におい
ては破損確率が6.0%であったのに対して、σ比が
1.0より大きい場合(3−2〜3−10)においては
破損確率が0〜3.3%となり、破損確率が減少し、σ
比が1.16以上(3−3〜3−10)では、破損確率
が0〜0.2%と著しく破損確率が減少した。更に、σ
比が1.23以上(3−4〜3−10)では、破損が全
く起こらなかった。これは、実施例2及び3同様、密着
性が向上したことによる。又、実施例2及び3と同様の
結果が得られたことから、発熱部の組成を変化させても
破損確率を著しく減少でき、任意の発熱特性を有するセ
ラミックヒータを作製できることを示している。
【0037】<実施例5>発熱部を80%タングステ
ン、20%レニウムとして、実施例2のリード部の組成
にアルミナのかわりにスピネル(MgO・Al23)を
用いた他は実施例2同様リード部の組成ごとに破損確率
を算出し、4−1〜4−10とした。この結果を表4に
示す。
【0038】
【表4】
【0039】σ比が1.0以下の場合(4−1)におい
ては破損確率が7.0%であったのに対して、σ比が
1.0より大きい場合(4−2〜4−10)においては
破損確率が0〜3.0%となり、破損確率が減少し、σ
比が1.3以上(4−3〜4−10)では、破損確率が
0〜0.2%と著しく破損確率が減少した。更に、σ比
が1.5以上(4−5〜4−10)では、破損が全く起
こらなかった。これは、実施例2同様、密着性が向上し
たことによる。また、実施例2〜4で用いたアルミナの
かわりにスピネルを用いても実施例2〜4と同様の結果
が得られたことから、セラミック体と発熱体との密着性
は、リード部及び発熱部の特定の組成に依らず、発熱部
の比抵抗とリード部の比抵抗との比に依存することがわ
かる。
【0040】<実施例6>発熱部を80%タングステ
ン、20%レニウムとして、実施例2のリード部の組成
にアルミナのかわりにジルコニア(ZrO2)を用いた
他は実施例2同様リード部の組成ごとに破損確率を算出
し、5−1〜5−10とした。この結果を表5に示す。
【0041】
【表5】
【0042】σ比が1.0以下の場合(5−1)におい
ては破損確率が8.0%であったのに対して、σ比が
1.0より大きい場合(5−2〜5−10)においては
破損確率が0〜2.6%となり、破損確率が減少し、σ
比が1.15以上(5−3〜5−10)では、破損確率
が0〜0.4%と著しく破損確率が減少した。更に、σ
比が1.28以上(5−5〜5−10)では、破損が全
く起こらなかった。これは、実施例2同様、密着性が向
上したことによる。又、実施例6におけるスピネル同
様、ジルコニアを用いても同様の結果が得られたことか
ら、実施例6に示した通り、セラミック体と発熱体との
密着性は、リード部及び発熱部の特定の組成に依らず、
発熱部の比抵抗とリード部の比抵抗との比に依存するこ
とがわかる。
【0043】
【発明の効果】本発明によるセラミックヒータは、セラ
ミック体と発熱体との間に高度な密着性を有するので、
メッキ、ロー付時に密着部の隙間へのメッキ液、洗浄液
の浸入による破損が起こらず、製造時における不良品の
発生を抑えることができ、生産性を向上させることがで
き、高温に長時間晒されても安定に発熱することがで
き、かつ寿命も長い。更に、発熱体は発熱部とリード部
に分かれており、発熱体とセラミック基材との密着性を
維持したまま、発熱部の混合組成を変えることにより、
任意の発熱特性に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に関する概略模式図である。
【図2】本発明の実施例1のセラミックヒータの製造過
程を示す概略模式図である。
【図3】本発明の実施例1のセラミックヒータの図2に
おけるX−X断面の概略断面図である。
【符号の説明】
1a,1b ・・・ セラミック基板 2 ・・・ 発熱部 3a,3b ・・・ リード部 4a,4b ・・・ 端子部 5 ・・・ リード線 6 ・・・ Niメッキ 7 ・・・ ロー材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発熱部及び少なくとも一つのリード部から
    なる発熱体と、該発熱体に接合された、アルミナを含む
    少なくとも一つのセラミック基材と、を一体焼成してな
    るセラミックヒータであって、 前記発熱部の比抵抗が前記リード部の比抵抗よりも小さ
    いことを特徴とするセラミックヒータ。
  2. 【請求項2】請求項1において前記リード部にマイグレ
    ーションを起こしにくいセラミックスを含むことを特徴
    とするセラミックヒータ。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記発熱部がタ
    ングステン及びレニウムを含むことを特徴とするセラミ
    ックヒータ。
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