JP3366546B2 - セラミックヒータ - Google Patents

セラミックヒータ

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JP3366546B2 JP04679097A JP4679097A JP3366546B2 JP 3366546 B2 JP3366546 B2 JP 3366546B2 JP 04679097 A JP04679097 A JP 04679097A JP 4679097 A JP4679097 A JP 4679097A JP 3366546 B2 JP3366546 B2 JP 3366546B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発熱抵抗体パターン
等の発熱部を備えたセラミックヒータに関するものであ
る。
【0002】
【従来技術とその課題】従来、セラミックヒータの材質
としては、主としてアルミナセラミックスが用いられ、
そのアルミナ純度としては88〜94wt%程度で、基体
と発熱部を埋設する被覆層とで同一組成(同一アルミナ
純度)のものが用いられていた。
【0003】しかしながら、このようなアルミナセラミ
ックスではアルミナ純度が低めであることから、機械的
強度が小さく、ASSY時に折れてしまう恐れがあり、
また、高温耐久性も各種イオンのマイグレーションなど
により必ずしも満足のいくものではなかった。
【0004】そこで、上記アルミナセラミックスのアル
ミナ純度を高め、機械的強度と高温耐久性を高めること
を試みてみたが、高純度化すると機械的強度は高まる
が、発熱部部分の高温耐久性が劣化してしまうという事
態が発生した。すなわち、アルミナセラミックス中の各
種イオン、特にガラス成分の発熱部への拡散が減少して
発熱部中に多数のポアが発生したため、かえってヒータ
の耐久性が劣化したものと考えられる。
【0005】このため、今度は、発熱部にガラス成分を
添加してみたが、ガラス成分は発熱部から周囲のアルミ
ナセラミックスに吸収されてしまったため効果が見られ
なかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の如き実情
に鑑みて開発したもので、板状、円柱状等所望形状のア
ルミナを主成分とするセラミック基体上に、該セラミッ
ク基体と同系のセラミック材上に発熱抵抗体パターン等
の発熱部を備えた被覆層を設けるとともに、上記セラミ
ック基体のアルミナ純度を上記被覆層を構成するセラミ
ック材のアルミナ純度より高くし、一方で基体の機械的
強度を向上せしめることによりヒータとしての機械的強
度を高め、他方では、被覆層に適量のガラス成分を含有
せしめて発熱部内へのマイグレーションを起こさせ発熱
部の多孔化を防止する。このことにより、機械的強度が
高く、且つ高温耐久性に優れたセラミックヒータを提供
せんとするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図によって本発明の実施形
態を説明すれば、図1は円柱状のセラミックヒータHの
焼成前の状態を示す部分展開図であり、また、図2は成
型前のセラミックヒータの要部破断図であり、アルミナ
を主成分とするセラミックよりなる円柱体中にヒータと
しての帯状の発熱部、発熱抵抗体1を備え、該発熱抵抗
体1の両端に設けた端子、2,2′から通電することに
より発熱するようになっているが、この発熱抵抗体1と
併せて温度センサとして使用するための発熱部、感温抵
抗体3が上記発熱抵抗体1が密に形成された発熱領域K
の全域にわたって併設された構造に形成されている。と
ころでこのような円柱状のセラミックヒータHの製作工
程において、図3に示す如く、高温時においても電気絶
縁性、熱伝導性に優れたアルミナの粉末を原料とするセ
ラミック生シートの被覆層S1上に発熱抵抗体1とする
抵抗体パターンR1を形成するには、所要の発熱量とす
る抵抗値が設定できるような櫛歯状、渦巻状等の任意の
形状で、所定の幅、厚み、長さに、タングステン、モリ
ブデン−マンガン等のペーストを用い、スクリーンプリ
ントなどの厚膜手法によって形成し、この発熱抵抗体パ
ターンR1の形成と同時に温度センサとして用いるため
の抵抗体パターンR2を形成する。そして、上記被覆層
S1と同系の材料からなり且つアルミナ純度が被覆層S
1よりも高い円柱状の基体S2に挟着積層した後、得ら
れた円柱状の生セラミック体を焼成雰囲気中で焼結一体
化すればよい。
【0008】なお、上記同系の材料とは、アルミナ純度
が異なっていても同じアルミナを主成分とするセラミッ
ク材種により構成されている材料を意味する。
【0009】また、抵抗体パターンR1,R2の形成段
階で、各抵抗体パターンR1,R2の端部に端子部U,
U′,V,V′を形成しておく。これら端子部U,
U′,V,V′は抵抗体パターンR1,R2のプリント
前に生シートの被覆層S1の当該部位に貫通孔を形成
し、該貫通孔内にタングステン、モリブデン−マンガン
等の導電性材料を充填しておき、その後、抵抗体パター
ンR1,R2をプリントする。そして円柱状生セラミッ
ク体を焼結後、該端子部U,U′,V,V′にニッケル
メッキ等を施すことによって図1に示された端子2,
2′となし、銀ロウ付によって同図には図示しないリー
ド線が結合される。このような円柱状の場合はセラミッ
ク生シートの被覆層S1に抵抗体パターンR1,R2を
プリントしたものを円柱状の基体S2にまるめて重ね合
わせて加工したが、平板状の基体S2に重ね合わせれば
図4及び図5に示すように平板状のセラミックヒータH
を得ることができ、また、その他にも焼成前の加工によ
り所望の形状に形成することが可能である。さらにセラ
ミックヒータは上述の如き製作方法に限らず、例えば、
平板あるいは円柱形状に予め焼成したセラミック体に抵
抗体パターンをプリントし、その上に絶縁体を被着した
後、焼成することにより製作することもできるし、同じ
く焼成したセラミック体に、生シートに抵抗体パターン
をプリントしたものを貼り合わせた後、焼成一体化する
ことによっても製作することができる。
【0010】以上のような方法により、セラミック基体
S2のアルミナ純度を上記熱抵抗体1等の発熱部を備え
た被覆層S1を構成するセラミック材より高くしたセラ
ミックヒーターを得た。
【0011】このように構成される本発明のセラミック
ヒータは、発熱部を備えた被覆層のセラミック純度が従
来通り低く抑えられ、ガラス成分を適度に含有し、この
ガラス成分が発熱部内に拡散していくことにより発熱部
が緻密化するので発熱部の高温耐久性の劣化が起こらな
い。これに対して、基体のセラミック純度は高いので、
基体の機械的強度と高温耐久性が被覆層の機械的強度不
足と高温耐久性の不足を補う。したがって、このセラミ
ックヒータは、機械的強度と高温耐久性ともに大きい長
寿命のヒータである。
【0012】なお、上記被覆層S1を構成するセラミッ
クスのアルミナ純度としては80〜96%の範囲内であ
ることが好ましく、この純度が80%未満では発熱抵抗
体などの発熱部のガラス質が過剰となり耐久性が不足す
る恐れがあり、他方、96%超過の場合、発熱部に拡散
するガラス成分の量が不足し、焼成時の発熱部が十分に
緻密化しないという恐れがある。
【0013】また、前記基体を構成するセラミックスの
アルミナ純度としては96%以上であることが望まし
く、この純度が96%未満では機械的強度が不足する恐
れがある。
【0014】なお、アルミナ純度の計測は、ヒータHの
端面をEMPA(波長分散型X線マイクロアナライザ
ー)で定量分析することにより行うことができる。より
具体的には、基体S2についてはその中心部を、被覆層
S1についてはその外周部を50μm 2 の定量分析を繰
り返し、その平均値を求めた。
【0015】(実験例1)強度実験 被覆層S1のアルミナ純度を92%、基体S2のアルミ
ナ純度を99%(残部にMgO 、CaO 、SiO 2 、ZrO 2
の酸化物を含有する)とした上記実施形態の円柱状のセ
ラミックヒータHを作製した。寸法はφ4.15×L6
0(被覆層S1の厚み=0.95)である。
【0016】このヒータHの本発明品につき、スパン3
0mmで3点曲げ試験を行ったところ、強度は23.6
8kgであった。
【0017】比較例として、被覆層S1のアルミナ純
度、基体S2のアルミナ純度ともに92%とした円柱状
のセラミックヒータHを作製し、同様に3点曲げ試験を
行った。試験の結果、比較例品の強度は15.29kg
であった。
【0018】以上のように、本発明品の強度は比較例品
の約1.5倍であった。
【0019】(実験例2)高温耐久性実験 被覆層S1のアルミナ純度と基体のアルミナ純度をそれ
ぞれ表1に示す用にした実験例1と同様のセラミックヒ
ータHを作製した。
【0020】
【表1】
【0021】これらヒータH、及び実験例1の比較例品
の高温耐久性を確認するため以下の実験を行った。
【0022】ヒーターHの最高温度部が、1200℃に
なる様に調整し、連続通電耐久テストを実施した。尚、
抵抗値については、作製時に同一抵抗になるように調整
し、同一印加電圧下で評価できるようにした。これは、
耐久性への印加電圧の影響をキャンセルする為である。
評価については、断線、もしくは抵抗値が初期抵抗の2
倍以上になった時点を寿命と判断した。
【0023】その結果、表1から明らかなように試料
〜は上記実施例1の比較例品より全て寿命が優れてい
た。特に、試料、、を除く試料は比較例品に対し
て1.5〜2倍という極めて長い寿命であった。
【0024】また、実験例1と同様に3点曲げ試験を行
った。その結果、実験例1における比較例品が15.2
9kgであったのに対し、表1から明らかなように、試
料〜は上記比較例品に対して1.0〜約1.5倍で
あった。
【0025】以上の結果から、被覆層S1のアルミナ純
度としては80%〜96%、基体S2のアルミナ純度と
しては96%以上が好ましいことが確認された。
【0026】
【発明の効果】叙上のように本発明によれば、セラミッ
ク基体のアルミナ純度を熱抵抗体等の発熱部を備えた被
覆層を構成するセラミック材より高くしたものであるか
ら、基体の高純度化によりセラミックヒータの機械的
強度を大幅に向上せしることができるとともに、被覆
層においてガラス成分が発熱部にマイグレーションして
発熱部を緻密化することにより、高温通電時の耐久性の
低下を防止するものであり、きわめて信頼性が高い。
【0027】以上のように、本発明によれば、工業上汎
用性のあるヒータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるセラミックヒータの焼
成前の状態を示す部分展開図である。
【図2】図1の焼成前のセラミックヒータの要部破断図
である。
【図3】図1の焼成前のセラミックヒータを構成する生
シートの展開図である。
【図4】本発明の他実施形態によるセラミックヒータの
焼成前の状態を示す部分展開図である。
【図5】図4の焼成前のセラミックヒータの要部破断図
である。
【符号の説明】
H セラミックヒータ 1 発熱抵抗体 2,2′ 端子 3 感温抵抗体 S1 被覆層 R1,R2 抵抗体パターン U,U′,V,V′端子部 S2 基体 K 発熱領域 L 感温領域

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状、円柱状等所望形状のアルミナを主成
    分とするセラミック基体上に、該セラミック基体と同系
    のセラミック材上に発熱抵抗体パターン等の発熱部を備
    えた被覆層を設けるとともに、上記セラミック基体の
    ルミナ純度上記被覆層を構成するセラミック材のアル
    ミナ純度より高いことを特徴とするセラミックヒータ
    ー。
  2. 【請求項2】上記セラミック基体のアルミナ純度を96
    %以上とし、上記被覆層を構成するセラミック材のアル
    ミナ純度を80〜96%としたことを特徴とする請求項
    記載のセラミックヒータ。
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