JP3110974B2 - メタライズ発熱層を有するアルミナ質セラミックヒータ - Google Patents
メタライズ発熱層を有するアルミナ質セラミックヒータInfo
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Description
グロープラグ、半導体加熱用セラミックヒータ、石油フ
ァンヒータ等の石油気化器用熱源などの用途に使用され
るメタライズ発熱層を有するアルミナ質セラミックヒー
タに関するものである。
どに使用されるセラミックヒータとして、アルミナ基板
上にタングステン又はモリブデン等の高融点金属のペー
ストを印刷してメタライズ発熱層を形成したセラミック
ヒータが知られている(特開平4−329289号公報
参照)。
ズ発熱層とアルミナ基板との密着性という基本性能が優
れていることが要求されるだけでなく、例えば高温下の
連続通電においてはマイグレーションによる劣化が発生
し、過酷な使用条件のもとではヒータ断線などの故障が
発生することがあるので、従来より様々な対策が提案さ
れている。
は、メタライズ発熱層となる材料に、アルカリ金属及び
/又はアルカリ土類金属の含有量が0.07重量%以下
の酸化物を用いたセラミックヒータが開示されている。
尚、マイグレーションとは、通電によってメタライズ発
熱層やアルミナ基板中の金属イオンが移動し、それによ
ってセラミックヒータが劣化する現象をいう。
ヒータの使用条件は、近年益々過酷になってきており、
特に自動車用酸素センサの場合は、排気ガス規制の強化
や故障検知システムの義務付けなどによって、連続使用
で従来の2倍のヒータ断線に対する耐久性が要求されて
いる。
要求に対応できなくなっており、新しい観点からマイグ
レーションによる劣化等の問題を解決し、セラミックヒ
ータの耐久性を大きく向上することができる技術の開発
が望まれている。本発明は、前記課題を解決するために
なされたものであり、密着性だけでなく、過酷な使用条
件においても優れた耐久性を有し、ヒータの長寿命化を
実現できるメタライズ発熱層を有するアルミナ質セラミ
ックヒータを提供することを目的とする。
の請求項1の発明は、メタライズ発熱層をアルミナ質基
体に接合させたアルミナ質セラミックヒータにおいて、
前記メタライズ発熱層の主成分がW又はMoのうち少な
くとも1種、該メタライズ発熱層の中に含まれるNaが
0.2重量%以下、及び該メタライズ発熱層の中に含ま
れるアルミナ質成分が1〜20重量%であり、且つ前記
メタライズ発熱層中の導体粒子である導体部分の占有容
積率が60%以上であることを特徴とするメタライズ発
熱層を有するアルミナ質セラミックヒータを要旨とす
る。
ナ単体でもよいが、例えばSiO2,MgO,CaO等
の他のセラミック成分を多少含んでいてもよい。また、
メタライズ発熱層に含まれるアルミナ質成分に関して
も、アルミナ単体でもよいが、アルミナ以外にも、前記
アルミナ質基体に含まれている他のセラミックスが多少
含まれていてもよい。尚、アルミナ質基体と同種の組成
であれば接合性が高く一層好適である。
ば顕微鏡下で、導体部分を構成するタングステンやモリ
ブデンの導体粒子の面積を測定し、その面積の割合を採
用でき、この面積の割合と前記占有容積率とは実質的に
同様なものである。請求項2の発明は、前記請求項1記
載のメタライズ発熱層を有するアルミナ質セラミックヒ
ータにおいて、前記メタライズ発熱層中に、更に、Oを
6重量%以下含むとともに、Al;0.1〜3重量%、
Si;0.1〜3重量%、Mg;0.05〜1重量%、
及びCa;0.05〜1重量%のうち、少なくとも1種
を含むことを特徴とするメタライズ発熱層を有するアル
ミナ質セラミックヒータを要旨とする。
タライズ発熱層を有するアルミナ質セラミックヒータに
おいて、前記メタライズ発熱層中に、更に、O;6重量
%以下、Al;0.1〜3重量%、Si;0.1〜3重
量%、Mg;0.05〜1重量%、及びCa;0.05
〜1重量%を含むとともに、3A、4A、5A、及び
(W,Moを除く)6A族の元素のうち、少なくとも1
種を0.1〜10重量%含むことを特徴とするメタライ
ズ発熱層を有するアルミナ質セラミックヒータを要旨と
する。
c,Y等が挙げられ、4A族の元素としては、Ti,Z
r,Hfが挙げられ、5A族の元素としては、V,N
b,Taが挙げられ、(W,Moを除く)6A族の元素
としては、Crが挙げられる。請求項4の発明は、前記
請求項1〜3のいずれか記載のメタライズ発熱層を有す
るアルミナ質セラミックヒータにおいて、前記メタライ
ズ発熱層中の導体部分を構成する導体粒子の平均粒子径
が、0.8〜5μmであることを特徴とするメタライズ
発熱層を有するアルミナ質セラミックヒータを要旨とす
る。
ずれか記載のメタライズ発熱層を有するアルミナ質セラ
ミックヒータにおいて、前記アルミナ質基体の緻密度
が、相対密度で90%以上であることを特徴とするメタ
ライズ発熱層を有するアルミナ質セラミックヒータを要
旨とする。
ずれか記載のメタライズ発熱層を有するアルミナ質セラ
ミックヒータにおいて、前記アルミナ質基体のアルミナ
粒子の平均粒子径が、1.0〜5μmであることを特徴
とするメタライズ発熱層を有するアルミナ質セラミック
ヒータを要旨とする。
ズ発熱層の成分やその導体部分の割合をコントロールす
ることにより、(断線に関する耐久性を示す)ヒータ耐
久性が向上し、それとともに、メタライズ発熱層とアル
ミナ質基体との密着性も向上する。
aが0.2重量%を超えると粒界の耐熱性が悪くなり、
ヒータ耐久性が低下する。また、アルミナ質成分が1重
量%を下回るとメタライズ発熱層とアルミナ質基体との
密着性が悪くなり、20重量%を上回るとヒータ耐久性
が低下する。更に、メタライズ発熱層中の(WやMoの
導体粒子からなる)導体部分の占有容積率が60%を下
回ると、即ち導体部分の緻密度が悪いとメタライズ発熱
層中に残留ポアが多くなり、アルミナ質基体との密着性
が悪くなる。また、この残留ポアが多いと、通電時にメ
タライズ成分(W,Mo)の移動も生じ易くなって(即
ちマイグレーションが発生し易くなって)、ヒータ耐久
性が低下する。
質成分、及び導体部分の容積占有率を所定値に設定する
ことにより、ヒータ耐久性及びアルミナ質基体との密着
性が共に向上するという顕著な効果を奏する。尚、前記
Naの下限としては、例えば0.001重量%以上であ
れば、十分にその機能を発揮する。
のOが6重量%を超えると粒界の耐熱性が悪くなり、ヒ
ータ耐久性が低下する。また、Al、Si、Mg、Ca
の各成分のいずれかについて、下限値を下回るとアルミ
ナ質基体との密着性が悪くなり、一方上限値を上回ると
粒界の耐熱性が悪くなるとともにイオンが動き易くなっ
てヒータ耐久性が低下する。
i、Mg、Caの各成分を所定値に設定することによ
り、ヒータ耐久性及びアルミナ質基体との密着性が共に
大きく向上する。請求項3の発明では、前記請求項2に
記載した様なO、Al、Si、Mg、及びCaの全ての
成分を含むので、ヒータ耐久性及びアルミナ質基体との
密着性の向上に一層寄与する。更に、3A、4A、5
A、(W,Moを除く)6A族の各元素のいずれかにつ
いて、0.1重量%を下回るとメタライズ発熱層の緻密
化が進まず、一方10重量%を上回ると逆に緻密化が阻
害される。
i、Mg、Ca、3A族、4A族、5A族、(W,Mo
を除く)6A族の各成分を所定値に設定することによ
り、特にメタライズ発熱層の緻密化が促進され、ヒータ
耐久性及びアルミナ質基体との密着性が共に一層大きく
向上する。
の導体部分を構成する導体粒子の平均粒子径が、0.8
〜5μmであるので、メタライズ成分が移動し難く、よ
ってマイグレーションが起こり難くなるとともに、メタ
ライズ発熱層の抵抗値のバラツキが小さくなる。
密度が、相対密度で90%以上であるので、残留ポアが
少なく、よって、メタライズ発熱層とアルミナ質基体と
の密着性が向上するだけでなく、アルミナ質基体の強度
自体も向上する。
としては、100%でも特に問題はないが、現実的には
99.9%以下であれば十分にその機能を発揮する。請
求項6の発明では、アルミナ質基体のアルミナ粒子の平
均粒子径が、1.0〜5μmであるので、メタライズ成
分が移動し難く、よってマイグレーションが起こり難く
なるだけでなく、アルミナ質基体の強度自体も向上す
る。
90%以上で、しかもそのアルミナ粒子の平均粒子径が
1.0〜5μmの場合には、一層密着性が向上し、且つ
マイグレーションが起こり難くなるだけでなく、一層ア
ルミナ質基体の靭性自体も向上するので好適である。
熱層を有するアルミナ質セラミックヒータについて、詳
細に説明する。図1に示す様に、本実施例のアルミナ質
セラミックヒータ(以下単にセラミックヒータと記す)
1は、高純度のアルミナを主成分とするヒータ基板(ア
ルミナ質基体)2と、ヒータ基板2の下面に形成された
ヒータ電極(メタライズ発熱層)3と、ヒータ基板2の
上面に形成されたマイグレーション防止用電極4と、ヒ
ータ基板2の上側及び下側の各々を前記ヒータ電極3及
びマイグレーション防止用電極4を挟んで覆うラミネー
ト用セラミック基板5,6とから構成されている。
と、後端側に配置されて電源に接続される(陽極側端子
及び陰極側端子からなる)端子部3b,3cと、発熱部
3aと端子部3b,3cとを接続するリード部3dとか
ら構成されている。尚、端子部3b,3cは、外部の電
源と接続する様に、適宜ロー付け等で(図示しない)リ
ード線と接続されるので、その接続部分は、ラミネート
用セラミック基板5には覆われない様にされている。
のリード部4aとヒータ電極3の端子部3cとは、ヒー
タ基板2に設けられたスルーホール2aを通じて、電気
的に接続されている。次に、このセラミックヒータ1を
製造する工程について順次説明する。
8重量%、平均粒子径1.2μm);91重量%に、S
iO2;7重量%、MgO;1,0重量%及びCaO;
1,0重量%を加えた混合材料に対し、更に、ポリビニ
ールブチラール8重量%、DBP4重量%、メチルエチ
ルケトン18重量%及びトルエン70重量%を加え、ア
ルミナポット及びアルミナボールを用いて20時間混合
して、スラリー状とした。その後、減圧脱泡し、ドクタ
ーブレード法により厚さ0.1mmのグリーンシートを
作製した。
2O3、SiO2、MgO、CaOを、後述する実験例に
記載する割合で秤量後、これにブチルカルビドール;5
0g、アセトン;50g、エチルセルローズ;10gを
加え、アルミナポット及び球石を用いて、20時間混合
して、スラリー状とした。次に、このスラリーをアルミ
ニウム製ボールに移し、攪拌しながらアセトンを揮発さ
せペーストとし、メタライズインクを作製した。
方の面に、前記メタライズインクペーストを用いて、図
1に示す様な(ヒータ電極3となる)ヒータパターンを
厚膜印刷した。また、同様に、そのグリーンシートの他
方の面に、同様なメタライズインクペーストを用いて、
(マイグレーション防止用電極4となる)マイグレーシ
ョン防止用パターンを厚膜印刷した。
止用電極4とを電気的に接続する様に、スルーホール2
aには、別途メタライズペーストを印刷した。 積層工程 次に、ヒータパターン及びマイグレーション防止用パタ
ーンを形成したグリーンシートの両側に、同様な組成か
らなる(ヒータ基板1となるグリーンシートより薄い)
グリーンシートを積層した。但し、ヒータ電極3の端子
部3b,3cは、グリーンシートに覆われない様にす
る。
で、後述する実験例で示す焼成条件にて焼成し、セラミ
ックヒータ1を完成した。この様にして製造された本実
施例のセラミックヒータ1は、過酷な条件にて長時間使
用した場合にもヒータ電極3が断線することがなくヒー
タ耐久性に優れており、しかも引張強度も大きく密着性
に優れているという顕著な効果を奏するものである。
った実験例について説明する。 (実験例1)下記表1に示す組成で、W,Al2O3,S
iO2,MgO,CaOを調合して、メタライズインク
を作製し、前記実施例で示したアルミナ質のグリーンシ
ートに印刷した後、下記表1の各焼成条件で焼成し、試
料No.1〜7のセラミックヒータを製造した。但し、試
料No.7は、アルコシドを用いて作製した。尚、ヒータ
電極に含まれるアルミナ質成分(Naを除く)について
は、下記表2に分類して示した。
様にして、メタライズ成分分析、ヒータ電極の緻密
度(導体面積率)測定、ヒータ耐久性(断線時間)評
価、ヒータ電極の密着性の評価を行った。その結果を
下記表3に示す。 メタライズ成分分析 ヒータ電極の断面を研磨し、波長分散型の元素分析装置
を用いて、メタライズ成分の分析を行った。分析条件
は、スポット径10μmφ、測定時間100secである。
像処理装置(ルーゼックスII;ニレコ社製)により発熱
成分(導体成分)以外の面積率を測定した。そして、そ
の面積率から導体面積率を算出した。
タ電極に、20Vの直流電流を通電し、断線に到るまで
の経過時間を測定した。 ヒータ電極の密着性評価 ヒータ電極の端子部にNi線リードをロー付けし、ヒー
タ電極の長手方向に端子部を引っ張り、その強度を測定
した。引張速度は、0.05cm/minとした。
No.1〜5のものは、導体成分であるWが89.3重量
%以上、アルミナ質成分であるO+Al+Si+Mg+
Caの合計が5.2〜10.6重量%、Naが0.13
重量%以下、且つ導体面積率が78%以上と、本発明の
条件を満たしているので、ヒータ耐久性が500時間と
長く、しかも引張強度も5.4kg/cm2以上と大きいので
好適である。
+Al+Si+Mg+Caの各成分についても、Oが
2.8〜5.8重量%、Alが0.9〜1.3重量%、
Siが0.7〜1.4重量%、Mgが0.2〜0.4重
量%、Caが0.3〜1.9重量%の範囲であるので、
前記耐久性及び引張強度の点で好適である。
整することによって設定できる。例えば焼成温度が低い
場合は、緻密さが十分ではないので導体面積率が低下
し、逆に焼成温度が高い場合は、メタライズ成分中タン
グステンが成長し、緻密化を促進する物質が拡散するの
で導体面積率が低下すると考えられる。
から変化しているが、これは、焼成時に、メタライズイ
ンクとグリーンシートとの間で、例えばガラス成分等の
物質の移動があるためである。そのことは、特にNa成
分について顕著に見られる(Na成分はメタライズイン
クの材料の秤量時に現れていない)。
ものは、Wが92.0重量%以上、Al+Si+Mg+
Ca+Oの合計が3.5〜8.0重量%、Naが0.0
5重量%以下であるが、導体面積率が58%以下と本発
明の条件を満たしておらず、ヒータ耐久性が410時間
以下と短く、しかも引張強度は1.8kg/cm2以下と小さ
いので好ましくない。 (実験例2)前記実験例1のNo.1及び5の各試料の材
料に対し、更に、ZrO2,HfO2,Y2O3,Ta
2O5,Cr2O3を、下記表4に示す割合(各試料100
%外の重量%)で調合して、メタライズインクを作製
し、前記実施例で示したアルミナ質のグリーンシートに
印刷した後、下記焼成条件で焼成し、試料No.8〜13
のセラミックヒータを製造した。この焼成条件は、15
50℃×2hとし、昇温速度は100℃/hとした。
尚、ヒータ電極に含まれる追加成分については、下記表
5に分類して示した。
記メタライズ成分分析及びヒータ耐久性評価を行な
って、Na量及びヒータ耐久時間を測定した。その結果
を、下記表6に示す。
イズインクの成分として、前記実験例1の実施例の成分
に加えて、更に、3A、4A、5A、(W,Moを除
く)6A族の元素を含む、ZrO2(4A族),HfO2
(4A族),Y2O3(3A族),Ta2O5(5A族),
Cr2O3(6A族)を、各々1〜10重量%以内の所定
量加えたものは、ヒータ電極の緻密度が増し、ヒータ耐
久性が600時間以上となり一層好適である。尚、Na
量は、0.04〜0.12重量%と、ヒータ耐久性に好
適な範囲である。 (実験例3)前記実験例1のNo.4の試料の材料を用
い、試料No.4と同一の焼成条件で焼成して、試料No.1
4、15のセラミックヒータを製造した。そして、各試
料のヒータ抵抗値を測定し、その抵抗値の標準偏差σを
求めた。尚、各試料は各々50個測定した。その結果
を、下記表7に記す。
Wの平均粒子径として、試料No.14は1.3μm、試
料15は、0.4μmとした。尚、焼成後のタングステ
ンの平均粒子径は、ヒータ断面研磨後、画像処理装置を
用いて、SEM写真から測定した。
では、焼成後のタングステンの平均粒子径が(1.0μ
m以上の)1.6μmと大きく、ヒータ抵抗値のバラツ
キが小さく、生産性に優れているので好適である。それ
に対して、試料No.15では、焼成後のタングステンの
平均粒子径が0.7μmと小さいので、ヒータ抵抗値の
バラツキが大きく好ましくない。
1.0μmより低下すると、ヒータ耐久性や引張強度が
低下する傾向にあるので、1.0μm以上が好適であ
る。 (実験例4)前記実験例1のNo.4の試料の材料を用
い、焼成条件を違えて焼成し、試料No.16,17のセ
ラミックヒータを製造した。焼成条件としては、試料N
o.16は、1570℃×3h(昇温速度50℃/h)、
試料No.17は、1440℃×3h(昇温速度50℃/
h)とした。
基板の相対密度及びアルミナの平均粒子径を測定すると
ともに、前記実験例1と同様に、メタライズ成分分析
(但しNaのみ算出)、ヒータ電極の緻密度(導体面
積率)測定を行ない、更に、ヒータ基板の強度を測定し
た。尚、相対密度は、4×4×40mmのテストピースを
作製し、焼成後、アルキメデス法により実際の密度を測
定し、混合則から求めた理論密度から相対密度を算出し
た。また、アルミナの平均粒子径は、画像処理装置を用
いて、SEM写真から測定した。更に、ヒータ基板の強
度は、JISR1601に即して4点曲げ強度によって
測定した。その結果を、下記表8に示す。
では、相対密度が(90%以上の)95.5%と大きい
ので、ヒータ基板の強度が大きく好適である。それに対
して、試料No.17では、相対密度が83.0%と小さ
いので、ヒータ基板の強度に関しては必ずしも好ましく
ない。
と、ヒータ電極に関するヒータ耐久性や引張強度が低下
する傾向にあるので、90%以上が好適である。 (実験例5)前記実験例4と同様にNo.4の試料の材料
を用い、焼成条件を違えて焼成し、試料No.18,19
のセラミックヒータを製造した。焼成条件としては、試
料No.18は、1570℃×3h(昇温速度50℃/
h)、試料No.19は、1440℃×3h(昇温速度5
0℃/h)とした。そして、各試料18,19に対し
て、JISR1607の圧痕圧入法によって、靱性の測
定を行なった。その結果を、下記表9に記す。但し、ヒ
ータ基板に使用する材料のアルミナ粉末の平均粒子径
は、0.5μmとした。
では、ヒータ基板のアルミナ平均粒子径が0.8μmと
大きいので、ヒータ基板の靱性が大きく好適である。そ
れに対して、試料No.19では、ヒータ基板のアルミナ
平均粒子径が0.5μmと小さいので、ヒータ基板の靱
性に関しては必ずしも好ましくない。
えば0.8μmより低下すると、ヒータ電極に関するヒ
ータ耐久性や引張強度が低下する傾向にあるので、0.
8μm以上が好適である。尚、本発明は前記実施例にな
んら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲において種々の態様で実施しうることはいうまで
もない。
視図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 メタライズ発熱層をアルミナ質基体に接
合させたアルミナ質セラミックヒータにおいて、 前記メタライズ発熱層の主成分がW又はMoのうち少な
くとも1種、該メタライズ発熱層の中に含まれるNaが
0.2重量%以下、及び該メタライズ発熱層の中に含ま
れるアルミナ質成分が1〜20重量%であり、且つ前記
メタライズ発熱層中の導体粒子からなる導体部分の占有
容積率が60%以上であることを特徴とするメタライズ
発熱層を有するアルミナ質セラミックヒータ。 - 【請求項2】 前記請求項1記載のメタライズ発熱層を
有するアルミナ質セラミックヒータにおいて、 前記メタライズ発熱層中に、更に、 Oを6重量%以下含むとともに、 Al;0.1〜3重量%、Si;0.1〜3重量%、M
g;0.05〜1重量%、及びCa;0.05〜1重量
%のうち、少なくとも1種を含むことを特徴とするメタ
ライズ発熱層を有するアルミナ質セラミックヒータ。 - 【請求項3】 前記請求項1記載のメタライズ発熱層を
有するアルミナ質セラミックヒータにおいて、 前記メタライズ発熱層中に、更に、 O;6重量%以下、Al;0.1〜3重量%、Si;
0.1〜3重量%、Mg;0.05〜1重量%、及びC
a;0.05〜1重量%を含むとともに、 3A、4A、5A、及び(W,Moを除く)6A族の元
素のうち、少なくとも1種を0.1〜10重量%含むこ
とを特徴とするメタライズ発熱層を有するアルミナ質セ
ラミックヒータ。 - 【請求項4】 前記請求項1〜3のいずれか記載のメタ
ライズ発熱層を有するアルミナ質セラミックヒータにお
いて、 前記メタライズ発熱層中の導体部分を構成する導体粒子
の平均粒子径が、0.8〜5μmであることを特徴とす
るメタライズ発熱層を有するアルミナ質セラミックヒー
タ。 - 【請求項5】 前記請求項1〜4のいずれか記載のメタ
ライズ発熱層を有するアルミナ質セラミックヒータにお
いて、 前記アルミナ質基体の緻密度が、相対密度で90%以上
であることを特徴とするメタライズ発熱層を有するアル
ミナ質セラミックヒータ。 - 【請求項6】 前記請求項1〜5のいずれか記載のメタ
ライズ発熱層を有するアルミナ質セラミックヒータにお
いて、 前記アルミナ質基体のアルミナ粒子の平均粒子径が、
1.0〜5μmであることを特徴とするメタライズ発熱
層を有するアルミナ質セラミックヒータ。
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