JPH0924571A - インナータッチパネル用透明導電性シート - Google Patents
インナータッチパネル用透明導電性シートInfo
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- JPH0924571A JPH0924571A JP19816395A JP19816395A JPH0924571A JP H0924571 A JPH0924571 A JP H0924571A JP 19816395 A JP19816395 A JP 19816395A JP 19816395 A JP19816395 A JP 19816395A JP H0924571 A JPH0924571 A JP H0924571A
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Abstract
い方をする光等方性の透明タッチパネル用(つまりイン
ナータッチパネル用)の透明導電性シートであって、透
明導電層に対してレジスト形成、露光、現像、エッチン
グによるパターン出し、硬化レジストの剥離除去を行っ
ても、曇りなどのトラブルを生ずることがなく、視認性
が良好で、光の透過量も大きく、しかも耐熱性、耐溶剤
性、硬度、腰(剛性)、耐スクラッチ性、非透湿性など
の性質を兼ね備えたインナータッチパネル用透明導電性
シートを提供することを目的とする。 【構成】 光等方性基材フィルム(1) の少なくとも片面
に耐酸耐アルカリ性を有するノンソルベントタイプのア
クリルエステル系活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層
(2) を設けると共に、その一方の活性エネルギー線硬化
型樹脂硬化物層(2) 上に直接またはアンダーコート層を
介して透明導電層(3) を設ける。
Description
の下に重ね合わせる使い方をする光等方性の透明タッチ
パネル用(つまりインナータッチパネル用)の透明導電
性シートに関するものである。
ペンで押圧するだけで入力できる透明タッチパネル(タ
ッチキー、タッチスイッチ)が普及している。ブラウン
管等の表示画面上にタッチパネルを重ね合わせ、指やペ
ンで直接押圧すれば、入力が図られる。指やペンによる
押圧位置はX−Y座標として認識され、コンピュータに
入力される。なおコンピュータと言っても、小は電子手
帳や携帯電話から、大は電子黒板まである。
る透明導電性シートは、基本的には導電層(殊にITO
層)/高分子フィルムの層構成を有し、タッチパネルと
して使用するときは、2枚の透明導電性シートの導電層
側をスペーサを介して対向配置して用いる。
来のタッチパネルは、ITO薄膜を有する2枚の透明導
電フィルムのITO膜面にエッチングを施して電極を形
成せしめ、上下電極をスペーサを介して対向させた構造
を有することが述べられており、同公報自体の発明にお
いては、UV硬化樹脂ハードコート塗膜/透明プラスチ
ックフィルム/UV硬化可視光透過率調整塗膜/ITO
薄膜からなるタッチパネル用導電フィルムを提案してい
る。透明プラスチックフィルムとしては、ポリエステル
フィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリカーボ
ネートフィルムなどが用いられるとしているが、実施例
ではポリエステルフィルムを用いている。
透明タッチパネルは、ポリエステルフィルム等の透明プ
ラスチックフィルムの片面の全面または一部に透明導電
性薄膜を設けたものを、透明導電性薄膜が相対するよう
にドット・スペーサを介して配置することにより作製さ
れることが述べられている。同公報自体の発明において
は、一方の面が中心線平均粗さ0.05〜 5.0μm の範囲に
あり、他方の面に透明導電性の薄膜を形成した透明導電
性フィルムを用いている。フィルムとしては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテル
スルホンなどを用いることができるとしてあるが、実施
例においては、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの片面にITO薄膜を形成した上部シートと、二
軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に微
粒子を含むコート剤を塗布、乾燥し、他面にITO薄膜
を形成した下部シートとを、ITO薄膜が相対するよう
にドット・スペーサを介して配置した透明タッチパネル
を作製している。
と同様に従来の透明タッチパネルの構造が述べられてお
り、同公報自体の発明においては、一方の面が中心線平
均粗さ0.05〜 5.0μm の範囲にあり、その面に透明導電
性の薄膜を形成した透明導電性フィルムを用いている。
フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
カーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリスチレン、
セルローストリアセテートなどを用いることができると
してあるが、実施例においては、二軸延伸ポリエチレン
テレフタレートフィルムの片面にITO薄膜を形成した
シートと、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ムの片面に微粒子を含むコート剤を塗布、乾燥し、さら
にそのコート面にITO薄膜を形成したシートとを、I
TO薄膜が相対するようにドット・スペーサを介して配
置した透明タッチパネルを作製している。二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレートフィルムの片面に微粒子を含む
コート剤を塗布、乾燥し、さらにそのコート面にITO
薄膜を形成したシート同士を、ITO薄膜が相対するよ
うにドット・スペーサを介して配置した透明タッチパネ
ルについても開示がある。
来のタッチスイッチ用積層フィルムとしてはポリエステ
ルフィルム/導電層の積層体が知られていることが述べ
られている。同公報自体の発明においては、表面電気抵
抗1012Ω/□以下の耐摩耗層Bと、有機高分子フィル
ム基材Aと、表面電気抵抗3×103 Ω/□以下の透明
導電層CとがB/A/Cの順に積層されたタッチスイッ
チ用積層フィルムを用いている。ここで、有機高分子フ
ィルム基材Aとしては、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム、ポリカーボネート、ポリプロピレンなどが用い
られるとしているが、実施例では二軸延伸ポリエチレン
テレフタレートフィルムを用いている。
[透明絶縁層/]透明絶縁フィルム/透明電極/透明絶
縁層の層構成を有する透明電極シート、およびそれを用
いた透明タッチパネルが示されている。[ ]内は任意
層である。透明絶縁フィルムとしては、実施例では二軸
延伸ポリエステルフィルムを用いているが、ポリアミ
ド、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリオレ
フィン、セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニルなども使用
できるとしている。
が、特開平6−64105号公報には、透明高分子フィ
ルム基材1(ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオ
レフィン、殊に最初の2者)に対して、透明導電層3
と、酸化処理を施した有機ケイ素ポリマー層2とを、1
/2/3、2/1/3、2/1/2/3、3/2/1/
2/3等の順序に積層したガスバリヤー性透明導電性積
層体が示されている。この積層体は、可視光領域におけ
る透明性を有しかつ酸素および水蒸気等の気体の透過率
が小さい導電性フィルムであるので、液晶表示素子等へ
の応用に適しているとされている。
されているように、透明タッチパネルは、基本的には
「導電層(殊にITO層)/高分子フィルム」の層構成
を有する透明導電性シートの2枚を、その導電層側が対
向するようにスペーサを介して対向配置した構造を有す
る。
表示素子の最上層の上に重ね合わせて用いる使い方をす
るため、透明性については留意を要するものの光等方性
については顧慮するには及ばない。そこで高分子フィル
ムとしては、機械的性質、表面平滑性、硬度、耐熱性、
耐溶剤性、耐スクラッチ性、非透湿性、コストなどを総
合考慮してポリエステルフィルム(つまり二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレートフィルム)を用いるのが通常で
あり、そのような光等方性を有しないフィルムをベース
として用いても大きな問題は生じない。
ルを液晶表示素子の最上層の上に重ね合わせて用いる使
い方をすると、光の反射が大きくなって視認性が不充分
となることを免かれず、最近の高度化する要求には充分
には応えられなくなってきている。
チパネルを液晶表示素子の偏光板の下に設置する使い方
が検討されており、この方式のタッチパネルは次世代な
いし第2世代のタッチパネルとして有力なものとなるで
あろうことが期待される。この場合は、偏光板の下に組
み込む関係上、透明導電性シートのベースフィルムは光
等方性を有することが要求され、従来より使われている
ポリエステルフィルム(二軸延伸ポリエチレンテレフタ
レート等)のような光等方性を有しないフィルムは用い
ることができない。
に設置する透明タッチパネルにつきかねてより研究を行
っていたが、ベースフィルムとして従来より知られてい
る光等方性フィルムを用いるだけでは、視認性の向上、
光の反射防止、その他の基礎特性の点で、期待するよう
な性能を有するタッチパネルを作製することができなか
った。
338086号公報の発明は、液晶表示素子の最上層の
上に重ね合わせて用いる使い方をすることを前提として
いる上、高分子フィルム一方の面を中心線平均粗さ0.05
〜 5.0μm の範囲の粗面に形成することにより、それぞ
れ色縞の発生の防止、スティッキングの発生の防止を図
っているが、表面において反射散乱を生ずるため光透過
量が減ずる傾向がある。またその実施例においては、粗
面の形成を、粒子を配合した樹脂溶液のコーティングに
より行っているため、コーターによる筋がつきやすいと
いう不利もある。
晶表示素子の偏光板の下に重ね合わせる使い方をする光
等方性の透明タッチパネル用(つまりインナータッチパ
ネル用)の透明導電性シートであって、透明導電層に対
してレジスト形成、露光、現像、エッチングによるパタ
ーン出し、硬化レジストの剥離除去を行っても、曇りな
どのトラブルを生ずることがなく、視認性が良好で、光
の透過量も大きく、しかも耐熱性、耐溶剤性、硬度、腰
(剛性)、耐スクラッチ性、非透湿性などの性質を兼ね
備えたインナータッチパネル用透明導電性シートを提供
することを目的とするものである。
パネル用透明導電性シートは、液晶表示素子の偏光板の
下に重ね合わせる使い方をする光等方性の透明タッチパ
ネル用の透明導電性シートであって、光等方性基材フィ
ルム(1) の少なくとも片面に耐酸耐アルカリ性を有する
ノンソルベントタイプのアクリルエステル系活性エネル
ギー線硬化型樹脂硬化物層(2) を設けると共に、その少
なくとも一方の活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層
(2) 上に直接またはアンカーコーティング層を介して透
明導電層(3) を設けたことを特徴とするものである。
カーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホ
ン、ポリスルホンなどのフィルムが用いられる。
性および後述の活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層
(2) との密着性の観点から、流延法により得られたフィ
ルムが好適である。上に例示したフィルムは押出法によ
っても製造可能であり、そのようなフィルムも用いるこ
とができるが、押出法によるフィルムは、たとえ光等方
性を有していても、アクリルエステル系活性エネルギー
線硬化型樹脂硬化物層(2) との密着性が劣るので、予め
アンカーコーティング層を設けたりコロナ放電処理する
などの工程を必要とし、流延法フィルムに比しては工業
的に不利となる。ただし本発明は、光等方性基材フィル
ム(1) にアンカーコーティング層を設けたりコロナ放電
処理することを禁ずるものではない。
ーデーション値が15nm以下(好ましくは10nm以
下)、550nmでの可視光線透過率が70%以上(好ま
しくは80%以上)、ガラス転移点が100℃以上であ
ることが特に望ましい。レターデーション値が15nmを
越えるときには、光等方性が失われて着色や干渉光を生
ずる上、光の反射量が多くなり、像の視認性が低下す
る。可視光線透過率が70%未満では、タッチパネルに
使用したときの明るさが不足する。ガラス転移点が10
0℃未満の場合には、耐熱性、寸法安定性が不足し、I
TO等の透明導電層の形成が困難になる上、たとえ形成
できてもその密着性が不足するようになる。
ないが、通常は20〜250μm 、好ましくは50〜1
80μm とすることが多い。
硬化型樹脂硬化物層(2) を構成する活性エネルギー線硬
化型樹脂としては、本発明においては、耐酸耐アルカリ
性を有するノンソルベントタイプのアクリルエステル系
活性エネルギー線硬化型樹脂を用いる。この樹脂を硬化
させた層は、光等方性基材フィルム(1) に対する密着性
も良好であり、耐熱性、耐溶剤性、硬度、腰(剛性)な
どの点でも有利である。
硬化型樹脂には、ポリイソシアネート化合物を配合して
アクリルエステル系活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物
層(2) の形成に供することが特に望ましい。タッチパネ
ルの基板上下2枚の間の導通を図るためには透明導電層
(3) の形成が必要となるが、ポリイソシアネート化合物
を配合してアクリルエステル系活性エネルギー線硬化型
樹脂硬化物層(2) を形成すると、そのアクリルエステル
系活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(2) の上から透
明導電層(3) を形成するときの密着性が向上するからで
ある。
は、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートをはじ
めとする種々のポリイソシアネートが用いられる。アク
リルエステル系活性エネルギー線硬化型樹脂100重量
部に対するポリイソシアネート化合物の配合量は、通常
は50重量部以下、好ましくは1〜30重量部、さらに
好ましくは3〜25重量部、なかんずく5〜20重量部
とするのが適当であり、この範囲においてアクリルエス
テル系活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(2) の性質
を損なうことなく透明導電層(3) の密着性を上げること
ができる。
硬化物層(2) 上に透明導電層(3) を設けるにあたり、レ
ジスト形成、露光、現像、エッチングによるパターン出
し、硬化レジスト膜の剥離除去を行う諸工程において、
曇りなどのトラブルを生じないことを意味する。一般の
活性エネルギー線硬化型樹脂は、たとえアクリル系のも
のであっても、他の性質は満足しているにもかかわら
ず、この耐酸耐アルカリ性が不足することが多い。
線硬化型樹脂硬化物層(2) の厚みに特に制限はないが、
通常は2〜100μm 、殊に3〜50μm とすることが
多い。
面にノンソルベントタイプのアクリルエステル系活性エ
ネルギー線硬化型樹脂硬化物層(2) を設けるときには、
まず、わずかに間隙をあけて並行に配置した1対のロー
ルに、光等方性基材フィルム(1) と第1鋳型フィルム(S
1)とを供給し、ロールの間隙に向けてノンソルベントタ
イプのアクリルエステル系活性エネルギー線硬化型樹脂
液を吐出すると共に、両ロールを互いに喰い込む方向に
回転させて、光等方性基材フィルム(1) と第1鋳型フィ
ルム(S1)との間に活性エネルギー線硬化型樹脂液が挟持
されるようにし、そのように挟持された状態で活性エネ
ルギー線(紫外線や電子線)照射を行って樹脂液を硬化
させることによりアクリルエステル系活性エネルギー線
硬化型樹脂硬化物層(2) とすることが望ましい。活性エ
ネルギー線照射後は、必要に応じて熱処理を行うことに
より硬化の完全化を図ることもできる。これにより、光
等方性基材フィルム(1) /アクリルエステル系活性エネ
ルギー線硬化型樹脂硬化物層(2) /第1鋳型フィルム(S
1)の層構成を有する積層フィルムが得られる。
ルベントタイプのアクリルエステル系活性エネルギー線
硬化型樹脂硬化物層(2) を設けるときには、わずかに間
隙をあけて並行に配置した1対のロールに、上記で得た
積層フィルムをその光等方性基材フィルム(1) 側が内面
側となるように供給すると共に、第2鋳型フィルム(S2)
も供給し、両ロールを互いに喰い込む方向に回転させ
て、積層フィルムの光等方性基材フィルム(1) 側と第2
鋳型フィルム(S2)との間にアクリルエステル系活性エネ
ルギー線硬化型樹脂液が挟持されるようにし、そのよう
に挟持された状態で活性エネルギー線(紫外線や電子
線)照射を行って樹脂液を硬化させることによりアクリ
ルエステル系活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(2)
とする。活性エネルギー線照射後は、必要に応じて熱処
理を行うことにより硬化の完全化を図ることもできる。
る積層フィルムまたは(S2)/(2)/(1)/(2)/(S1) の層構成
を有する積層フィルムが得られるので、爾後の適当な段
階で鋳型フィルム(S1), (S2)を剥離除去する。
しては、二軸延伸ポリエステルフィルムや二軸延伸ポリ
プロピレンフィルムなどが好適に用いられる。これらの
フィルムを鋳型フィルム(S) として用いると、アクリル
エステル系活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(2) の
形成後に、(S) と(2) との界面から円滑に剥離できる。
アクリルエステル系活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物
層(2) を形成する方法を採用すると、膜厚精度が向上す
る上、アクリルエステル系活性エネルギー線硬化型樹脂
液がポリイソシアネート化合物の如く空気中の湿分を吸
収しやすいものを含んでいてもトラブルを起こさない。
従って、コーティング法によりアクリルエステル系活性
エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(2) を形成する場合に
比し、工業的に一段と有利となる。
基材フィルム(1) の少なくとも片面(好ましくは両面)
にノンソルベントタイプのアクリルエステル系活性エネ
ルギー線硬化型樹脂硬化物層(2) を設けるが、その少な
くとも片方のアクリルエステル系活性エネルギー線硬化
型樹脂硬化物層(2) の表面は、鋳型フィルム(S) として
平滑なフィルムを用いることにより平滑面とすることも
でき、また微細で滑らかな半球状の隆起を有する凸状粗
面に形成することもできる。
ルム(S) として、エンボス法により微細な球体状の凸部
を押しつけることにより得た凹状粗面を有するフィルム
を用いることにより達成できる。また凸状粗面の形成
は、アクリルエステル系活性エネルギー線硬化型樹脂液
として、その硬化物とごく近い屈折率(たとえば硬化物
の屈折率の±0.05以内の屈折率)を与える粒径が1〜1
00μm 程度の微細で透明な球形(殊に真球状)の粒子
を配合した樹脂液を用いることによっても達成できる。
は(S2)/(2)/(1)/(2)/(S1) の層構成を有する積層フィル
ムが得た後は、適当な段階で鋳型フィルム(S1), (S2)を
剥離除去して(後者の場合は片側の(S) を残しておいて
もよい)、アクリルエステル系活性エネルギー線硬化型
樹脂硬化物層(2) 上に透明導電層(3) を形成する。これ
により、(1)/(2)/(3) または(2)/(1)/(2)/(3) の層構成
を有する透明タッチパネル用透明導電性シートが得られ
る。
成に先立ち、金属酸化物などによるアンダーコート層を
形成しておくこともできる。アンダーコート層の設置
は、透明導電層(3) のパターン化工程や水洗工程におい
て、カール防止や信頼性の向上にプラスとなるからであ
る。また透明導電層(3) の形成後、必要に応じてその上
からオーバーコートを施すこともできる。
InO2 、SnO2 、ZnO、Au、Ag、Pt、Pd
などの層があげられ、特にITOが重要である。該層の
形成は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレー
ティング法、ゾル−ゲル法、コーティング法などにより
なされ、特にスパッタリング法により形成することが望
ましい。この透明導電層(3) は多層にすることもでき
る。
場合を例にとると、たとえば100〜700オングスト
ローム、殊に150〜600オングストロームとするこ
とが多い。このときのシートの表面抵抗値は、たとえば
100〜1000Ω/□、好ましくは200〜600Ω
/□である。
的には、上記のようにして得た2枚の透明導電性シート
の透明導電層(3) 側を対向させると共に、両シート間に
たとえば0.02〜1.0mm 程度の厚みのドット・スペーサ(D
S)を介在させればよい。
導電層(3) は全面電極、他方の透明導電性シートの透明
導電層(3) はパターン電極とするのが通常であるので、
パターン電極とする方の透明導電性シートは、全面電極
形成後にレジスト形成、露光、現像、エッチングによる
パターン出し、硬化レジストの剥離除去を行う。このと
きの処理液としては、たとえば、現像液としては炭酸ソ
ーダ、炭酸カリウムなどのアルカリの稀薄水溶液、エッ
チング液としては塩化第二鉄や塩化第二銅の水溶液ある
いは塩酸などの酸の水溶液、硬化レジスト剥離液として
は水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの1〜5重量
%濃度の水溶液からなるアルカリ剥離液が用いられる。
は、液晶表示素子の入射光側の偏光板の下に組み込まれ
る。なお、(3)/(2)/(1)/(2)/(3) のように両面に透明導
電層(3) を形成した透明導電性シートを透明タッチパネ
ルの下側のシートとして用いると、液晶セルの入射光側
の電極基板を兼ねたタッチパネルとすることができる。
ートにあっては、光等方性基材フィルム(1) の少なくと
も片面に耐酸耐アルカリ性を有するノンソルベントタイ
プのアクリルエステル系活性エネルギー線硬化型樹脂硬
化物層(2) を設けている。
硬化型樹脂硬化物層(2) は、光等方性基材フィルム(1)
に対する密着性が良好である上、耐酸耐アルカリ性を有
するので、その上から透明導電層(3) を設けて、レジス
ト形成、露光、現像、エッチングによるパターン出し、
硬化レジストの剥離除去を行っても、曇りなどのトラブ
ルを生じない。
硬化型樹脂硬化物層(2) の存在により、光等方性基材フ
ィルム(1) としてポリカーボネートの如きフィルムを用
いても、耐熱性、耐溶剤性、硬度、腰(剛性)、耐スク
ラッチ性、非透湿性を兼ね備えるようになる。
た透明タッチパネルは、液晶表示素子の偏光板の下に重
ね合わせる使い方をすることができ、視認性が良好で、
光透過量も大きい。なお、アクリルエステル系活性エネ
ルギー線硬化型樹脂硬化物層(2) の表面を微細で滑らか
な半球状の隆起を有する凸状粗面に形成し、その面がタ
ッチパネルを組み立てたときの入射光側の面となるよう
にすると、偏光板を通過して活性エネルギー線硬化型樹
脂硬化物層(2) の表面の凸状粗面にさしかかった入射光
は、どちらの方向から入ってきても反射されずにアクリ
ルエステル系活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(2)
に入っていくので、視認性および光透過量が一段と好ま
しいものとなる。
る。
トの製造工程の一例を示した説明図である。図2はイン
ナータッチパネルを組み込んだ液晶表示素子の模式断面
図である。図2において、(DS)はドット・スペーサ、(F
P)は偏光板、(B) は液晶セルの電極基板、(LC)は液晶、
(AD)は粘着剤層である。
ポリカーボネートを流延製膜して得た厚み100μm の
フィルムを準備した。レターデーション値は4nm、55
0nmでの可視光線透過率は90%、ガラス転移点は14
0℃であった。
ルム(S2)として、表面平滑な二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフィルムを準備した。
のロールに、上記の光等方性基材フィルム(1) と第1鋳
型フィルム(S1)とを供給し、ロールの間隙に向けて、ノ
ンソルベントタイプのアクリルエステル系紫外線硬化型
樹脂(日本ゼオン株式会社製の「クインビーム−700
8」)にノンソルベントタイプのポリイソシアネート化
合物(日本ポリウレタン工業株式会社製の「コロネート
HK」)を100:10の重量比で混合した樹脂液を吐
出すると共に、両ロールを互いに喰い込む方向に回転さ
せて、光等方性基材フィルム(1) と第1鋳型フィルム(S
1)との間に紫外線硬化型樹脂液が挟持されるようにし、
そのように挟持された状態で、出力120W/cm、1灯、
ランプ距離150mm、積算光量900mJ/cm2の条件で紫
外線照射を行って樹脂液を硬化させ、厚み10μm の活
性エネルギー線硬化型樹脂層(2)となした。
した1対のロールに、上記で得た(1)/(2)/(S1)の層構成
を有する積層フィルムと第2鋳型フィルム(S2)とを供給
し、積層フィルムの光等方性基材フィルム(1) 側と第2
鋳型フィルム(S2)との間に上記と同じ樹脂液が挟持され
るようにし、そのように挟持された状態で、上記と同様
の条件で紫外線照射を行って樹脂液を硬化させ、厚み1
0μm の活性エネルギー線硬化型樹脂層(2) となした。
最後に、温度130℃で20分間熱処理することによ
り、硬化の完全を図った。
構成を有する積層フィルムが得られた。この積層フィル
ムから鋳型フィルム(S1), (S2)を剥離除去した(2)/(1)/
(2)の層構成のフィルムは、次のような特性を有してい
た。耐溶剤性は、試料フィルムをアセトン、メチルエチ
ルケトン、エタノール、イソプロパノール、トルエン、
セロソルブアセテートのそれぞれの溶剤中に温度25℃
で15分間浸漬したときの外観変化で評価した。耐熱性
の評価は、粘弾性測定装置を用いて求めた tanδピーク
温度を指標とした。 ・550nmでの可視光線透過率:89% ・ヘイズ (JIS K7105): 0.1% ・レターデーション値:8nm ・表面硬度(JIS K5400、100g荷重) :3H ・耐熱性(粘弾性測定による tanδピーク温度):15
0℃ ・耐溶剤性:いずれも異常なし ・加熱収縮率(120℃×1時間):MD方向 0.1%、
TD方向0.05%
ム(S2)を剥離除去し、露出したアクリルエステル系活性
エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(2) 面の一方にITO
による厚み400オングストロームの透明導電層(3) を
スパッタリング法により形成させてから(ITOの密着
性は良好であった)、残りの鋳型フィルム(S1)を剥離除
去した。これにより、(2)/(1)/(2)/(3) の層構成を有す
る透明導電性シートが得られた。なお、透明導電層(3)
の形成に先立ち、金属酸化物によるアンダーコート層を
形成しておくこともできる。
のうちの1枚に対し、その透明導電層(3) に、常法に従
って、レジスト形成、露光、現像、エッチングによるパ
ターン出し、硬化レジストの剥離除去を行ったが、曇り
などのトラブルは一切生じなかった。
電性シートとパターン電極を有する透明導電性シートと
を用い、常法に従って、それら2枚のうち片方のシート
の透明導電層(3) 面に予めドット・スペーサ(DS)を形成
してから、2枚のシートの透明導電層(3) 側を対向させ
て透明タッチパネルを作製した。
液晶表示素子の偏光板の下に組み込んで液晶表示素子を
作製し、その性能を評価したところ、液晶表示素子の上
に透明タッチパネルを置く従来のタッチパネルに比し、
視認性が大幅に向上し、光透過量も向上することが判明
した。
球体状の凸部を押しつけることにより得た凹状粗面を有
する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用
いたほかは実施例1を繰り返し、(2)/(1)/(2) の層構成
のフィルムを得た。このフィルムにあっては、片方のア
クリルエステル系活性エネルギー線硬化型樹脂層(2) の
表面に第1鋳型フィルム(S1)の微細な凹状粗面が転写さ
れ、そのアクリルエステル系活性エネルギー線硬化型樹
脂層(2) 側の表面が微細で滑らかな半球状の隆起を有す
る凸状粗面に形成されていた。
(2) の層構成のフィルムの平滑面側に透明導電層(3) を
設けた透明導電性シートと、実施例1で作製した(2)/
(1)/(2)/(3) の層構成を有する透明導電性シートとを用
い、透明タッチパネルを作製したが、実施例1の場合よ
りもさらにすぐれた性能が奏された。
電性シートにあっては、光等方性基材フィルム(1) の少
なくとも片面に耐酸耐アルカリ性を有するノンソルベン
トタイプのアクリルエステル系活性エネルギー線硬化型
樹脂硬化物層(2) を設けている。このアクリルエステル
系活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(2) は、光等方
性基材フィルム(1) に対する密着性が良好である上、耐
酸耐アルカリ性を有するので、その上から透明導電層
(3) を設けて、レジスト形成、露光、現像、エッチング
によるパターン出し、硬化レジストの剥離除去を行って
も、曇りなどのトラブルを生じない。
硬化型樹脂硬化物層(2) の存在により、光等方性基材フ
ィルム(1) としてポリカーボネートの如きフィルムを用
いても、耐熱性、耐溶剤性、硬度、腰(剛性)、耐スク
ラッチ性、非透湿性を兼ね備えるようになる。
た透明タッチパネルは、液晶表示素子の偏光板の下に重
ね合わせる使い方をすることができ、視認性が良好で、
光透過量も大きい。
ートの製造工程の一例を示した説明図である。
子の模式断面図である。
硬化物層、 (3) …透明導電層、 (S), (S1), (S2) …鋳型フィルム、 (DS)…ドット・スペーサ、 (FP)…偏光板、 (B) …液晶セルの電極基板、 (LC)…液晶、 (AD)…粘着剤層
Claims (4)
- 【請求項1】液晶表示素子の偏光板の下に重ね合わせる
使い方をする光等方性の透明タッチパネル用の透明導電
性シートであって、光等方性基材フィルム(1) の少なく
とも片面に耐酸耐アルカリ性を有するノンソルベントタ
イプのアクリルエステル系活性エネルギー線硬化型樹脂
硬化物層(2) を設けると共に、その少なくとも一方の活
性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(2) 上に直接または
アンダーコート層を介して透明導電層(3) を設けたこと
を特徴とするインナータッチパネル用透明導電性シー
ト。 - 【請求項2】アクリルエステル系活性エネルギー線硬化
型樹脂硬化物層(2) が、ポリイソシアネート化合物を配
合して形成した層である請求項1記載のインナータッチ
パネル用透明導電性シート。 - 【請求項3】光等方性基材フィルム(1) が流延法により
得られたフィルムであり、かつそのレターデーション値
が15nm以下、550nmでの可視光線透過率が70%以
上、ガラス転移点が100℃以上である請求項1記載の
インナータッチパネル用透明導電性シート。 - 【請求項4】光等方性基材フィルム(1) へのアクリルエ
ステル系活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(2) の形
成が、わずかに間隙をあけて並行に配置した1対のロー
ルに、光等方性基材フィルム(1) と鋳型フィルム(S) と
を供給し、ロールの間隙に向けてノンソルベントタイプ
のアクリルエステル系活性エネルギー線硬化型樹脂液を
吐出すると共に、両ロールを互いに喰い込む方向に回転
させて、光等方性基材フィルム(1) と鋳型フィルム(S)
との間にアクリルエステル系活性エネルギー線硬化型樹
脂液が挟持されるようにし、そのように挟持された状態
で活性エネルギー線照射を行って樹脂液を硬化させるこ
とによりなされたものである請求項1記載のインナータ
ッチパネル用透明導電性シート。
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