JP2007268897A - タッチパネル用フィルムとその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザの皮脂が付着した場合であっても、ノングレア効果を良好に発揮し、また皮脂の付着が目立たなくすることで、優れた性能を発揮することが可能なタッチパネル用フィルム材料とその製造方法を提供する。
【解決手段】フィルム製造工程において、第一フィルム基材10a表面にペースト120を塗布し、これに第二フィルム基材10bをラミネートする。この際の第一及び第二のフィルム基材の少なくとも一つの基材は平均粒径が1.8μm以上3.5μm以下の無機粒子102aを、0.5〜10重量部の離型剤を含むバインダ成分101aで結着させてなる粗表面が形成されている。その後は紫外線照射により前記ペースト層10xを硬化させ、第一及び第二フィルム基材を剥離することにより、前記無機粒子によってノングレア処理されたアクリルシリコーン樹脂フィルムからなるタッチパネル用フィルム10cを得る。
【選択図】図3
Description
一般的な抵抗膜式タッチパネルは特許文献1に示すように、透明面状部材の片面にITO等の透明電極(抵抗膜)が形成されてなる一対の透明電極付きフィルムを、一定間隔をおいて対向配置させた構成を有し、使用時にはLCD(液晶ディスプレイ)などのディスプレイ表面に配設される。
すなわち、透明面状部材の表面の凹部が皮脂層中に埋もれ、結果としてその表面が滑らかになってしまうため、外部光線を乱反射させることができずに皮脂の付着が目立ち易くなり、また写り込みの問題が再発してしまう。
本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであって、その目的はユーザの指から皮脂が付着した場合であっても、皮脂の付着が目立ちにくく、またノングレア効果を良好に発揮することで、優れた性能を発揮することが可能なタッチパネル用フィルム材料とその製造方法を提供することにある。
また前記粗表面基材としては、ベース層に粒子層を積層してなり、前記粒子層は、平均粒径が1.8μm以上3.5μm以下の無機粒子を、0.5重量部以上10重量部以下の離型剤を含むバインダ成分で結着させてなるものを用いることもできる。
さらに本発明は、前記いずれかの本発明の製造方法で製造されたことを特徴とするタッチパネル用フィルムとした。
また本発明は、少なくとも片面において、皮脂被着前後のヘーズ値変化率が60%未満であるタッチパネル用フィルムとした。
また本発明は、少なくとも片面の表面に凹部が形成されたタッチパネル用フィルムであって、前記凹部が、フィルム表面に沿った平均直径が30μm以下で、且つ、深さが0.3μm以下の個数として、1mmの走査線内に20個以内で存在し、当該フィルムの表面が、算術平均高さRaが0.04μm以上0.50μm以下、最大高さRzが0.50μm以上6.00μm以下の範囲となるように設定されているものとした。
ここで本発明は、ディスプレイに積層されるタッチパネル本体に対し、最外面に前記本発明のいずれかのタッチパネル用フィルムが配設されてなるタッチパネルとすることもできる。
前記粗表面基材としては、樹脂フィルムベースに所定の粒径を有するシリカ粒子等の無機粒子を、離型剤を含むバインダで結着させてなる粒子層を形成したものを利用できるが、このようにすれば、シリカ粒子の粒径を予め調整しておくだけで、フィルム上に形成されるノングレア処理形状を比較的簡単に調整できる。
(実施の形態1)
<タッチパネル用フィルムの製造方法について>
本実施の形態1では、タッチパネル用フィルム(最外面に配置される前面カバーフィルムあるいは透明電極付きフィルムのベースフィルム等)として用いられる、アクリルシリコーン樹脂フィルムの製造方法を説明する。図1は、このフィルムの製造ステップを示すものである。
なお、この工程順は一例として示すものであって、本発明はこの工程順に限定されるものではない。また、各工程は、このうちいずれかを同時に行うか、工程数を増やすか、またはこれらを個別に行うように、適宜順序を調整してもよい。
以下、上記各工程について、製造装置2の構成および駆動とともに順次説明する。
<フィルム製造装置について>
図2は、上記製造ステップを実際に行うためのフィルム製造装置2の構成を示す模式図である。
当図に示すように、フィルム製造装置2は、前駆体ペースト120を入れるためのトレイ102、互いの軸方向を並行に(紙面に垂直な方向に沿って)所定間隔で対向配置されたバックアップローラ103及びロールナイフ104、ローラ105a、105b、剥離ローラ108a、108b、およびUV照射装置107とで構成される。
さらにローラ105a、105b、剥離ローラ108a、108bの間には、基材ローラ106に巻回された第二フィルム基材10bが挿通される。これにより第一及び第二のフィルム基材10a、10bの間には、トレイ102からペースト120が充填されるようになっている。第一及び第二のフィルム基材10a、10bは、ペースト層10xをフィルム状に形成するための土台となるほか、当該ペースト層10xを空気中の酸素から隔離する役目をなす。
このうち第一フィルム基材10aは、図3(c)の部分断面図に示すように、樹脂フィルムベース層100aの片面上に凸部として、例えば平均粒径3.0μm 及び3.4μmのシリカ(SiO2)粒子102aが、厚み2.0μm以上2.5μm以下のバインダ層101aにより結着されてなる粗表面基材としての構成を有する。バインダ成分、平均粒径3.4μmの無機(シリカ)粒子102a、平均粒径3.0μmのシリカ粒子102aの重量比は、一例として同順に100:2:4である。
なお、用いるシリカ102a粒子のサイズによって、バインダ層101aの厚みを上記と異なる範囲に設定することも可能である。本発明では、シリカ粒子102aを用いる構成としているが、これは一例であって、タッチパネル用フィルム10cに所定のヘーズ値を持つ凹部に掛かる孔101Cを形成できる粒子であれば、当該シリカ材料に限定せず、例えばこれ以外の無機材料を用いることも可能である。
トレイ102はL字型部材の溝部分に前駆体ペーストを貯留する構成になっており、且つ適度な角度で傾斜され、当該ペースト120がバックアップローラ103の周面側に良好に接触するように配置される。
すなわち、ロールナイフ104による塗工方式の代わりにナイフコートやブレードコート、ダイコート、ロールコート、カーテンコート等の公知のいかなる塗工方式を用いても良い。
ロールナイフ104は円筒体の周面おいて鋭利な断面形状を持つブレード部104aを形成した構成となっており、前記ブレード部104aがバックアップローラ103と対向するように配置される。
バックアップローラ103とロールナイフ104、ローラ105a、105bとの各隙間は、形成するフィルムの厚みに合わせ、例えば数μm以上数百μm以下の範囲で調整できる。
前駆体ペーストの粘度;650mPa・s
成膜スピード(塗布スピード);2m/min
UV照射における照度;540mW/cm2
UV照射における積算照射量;1200mJ/cm2
UV照射に掛かる強度に関しては、積算照射量が多くても相対的に照度が低いと、アクリルシリコーン樹脂の表面に形成する抵抗膜(実施の形態2のタッチパネル1における13、14に相当)などのスパッタ膜が剥がれ易い等の問題が生じるので留意すべきである。例えば、本願発明者らの検討における実験データによれば、アクリルシリコーン樹脂フィルムの厚みが200μmのとき、照度72.4mW/cm2、成膜スピード0.5m/min、積算照射量1043mJ/cm2の設定であると、上記スパッタ膜の剥がれが生じる。
<タッチパネル用フィルムの製造方法の手順>
以上の構成の製造装置2を用いたタッチパネル用フィルムの製造方法においては、オペレータは予めアクリルシリコーン樹脂の前駆体ペースト120を調整して用意する(S1)。
アクリル樹脂、シリコン材料(シリコン原子、或いはシリコンを含むシランなど各種分子)、粘度調整剤、重合開始剤(光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤など)等を用い、その混合例として、最終的なアクリルシリコーン樹脂分子中のアクリル樹脂分子とシリコン原子の重量%(wt%)比が88.5:11.5となるように混合して作成する。本願発明者らの検討によれば、上記前駆体ペーストの粘度範囲としては、300mPa・s以上50000mPa・s以下の範囲が最適であることが分かっている。
次にオペレータは、トレイ102に十分量の前駆体ペースト120を投入する。
その後、搬送方向下流側に配置されたローラ105a、105bにおいて第二フィルム基材10bがペースト層10x上にラミネートされ、当該ローラ105a、105bによって押圧されることで、第二フィルム基材10bが配設される。またローラ105a、105bにおいても、引き続きペースト層10xの厚み調整がなされる(S3)。
これにより製造装置2では、ペースト層厚み調整工程を2段階で行うことにより、第一フィルム基材10a、ペースト層10x、第二フィルム基材10bの三層構造からなるラミネートフィルム10が形成される。
当該ラミネートフィルム10がUV照射装置107まで搬送されると、当該装置107の内部において配されたUVランプ107bによりUV照射される。これによりペースト層10xでは、第一フィルム基材10a、第二フィルム基材10bにより空気中の酸素から隔離された環境下において化学反応を生じ、アクリル分子とシリコン原子とがシロキサン架橋を起こす(紫外線架橋反応)。この反応によって、硬化したアクリルシリコーン樹脂フィルム(タッチパネル用フィルム10c)が形成される(S4)。
なお、従来の第一フィルム基材は、一般的にはPET材料に硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の白色無機粒子を分散させて、表面に凹凸のあるフィルム基材をなすように構成されるため、当該フィルムは全体的に白濁したものとなっている。このような白濁フィルムは紫外線を透過しないため、当該白濁フィルム側から紫外線照射して、内部にラミネートされたペースト層を紫外線硬化することができない。従ってこのような場合は図2に示すように、透明な第二フィルム基材側から紫外線照射するように設定する必要がある。
これでタッチパネル用フィルム10cの製造は完了する。
上記巻き取られたアクリルシリコーン樹脂フィルム10cは、その後目的の大きさに裁断され、表面に所定の電極(抵抗膜)等が形成される。この具体的な構成については実施の形態2で説明する。
<フィルム製造装置のバリエーションについて>
なお、図2に示す製造装置2においては、ローラ103、ロールナイフ104の間にペースト層10xを導入した後、第二フィルム基材10bをラミネートする構成を示したが、本発明はこれに限定されず、ローラ103、104の間に第一及び第二フィルム基材10a、10b、並びにペースト層10xをともに積層して挿通させることもできる。
<アクリルシリコーン樹脂フィルム10cについて>
図3(a)(b)は、従来のタッチパネル用フィルム10yと、上記製造方法で作製されたタッチパネル用フィルム10cのそれぞれの上に皮脂層200が形成された構成を示す模式的な部分断面図である。また図3(c)は、第一フィルム基材10aの構成を示す模式的な部分断面図である。ここでは便宜上、フィルム10c、10yの一方の表面付近のみの構成を示している。
図5は、従来のタッチパネル用フィルム表面の構成を示す模式的な拡大図である。
従来のタッチパネル用フィルム10yの表面には、図3(a)のように第一フィルム基材に起因する大小様々な深さの孔101Y、102Yが存在している。この孔101Y、102Yは、タッチパネル用フィルム10yの使用時において、外部光線の写り込みを防止する所謂ノングレア効果を発揮するようになされたものであり、ヘーズ値が例えば5%以上20%以下程度の範囲に調整されている。このヘーズ値は当該タッチパネル用フィルム10yで一定のノングレア効果を得るためには十分な数値とされているが、ユーザが指で当該タッチパネル用フィルム10yの表面を触った場合、その指から分泌される皮脂がフィルム表面に付着し皮脂層200となり、前記ヘーズ値が望ましくない値まで低下しうる。すなわち通常の使用をしていても、前記孔102Yは実質上、皮脂層200により埋もれてしまい、当該タッチパネル用フィルム10yで当初予定していたノングレア効果が発揮されない問題が生じうる。
<実施例を用いた性能測定実験>
上記製造方法により得られたタッチパネル用フィルム10cについて、従来技術の比較例とともにその性能測定実験を行った。
(表面粗さの測定)
当該調査にかかる測定について、測定装置に株式会社東京精密製の表面粗さ形状測定機「サーフコム 570A」を用い、当該装置の設定条件として、輪郭曲線フィルタのCUT OFF値を0.08mm、評価長さを1.0mm、測定速度を毎秒0.03mmとした。
(ヘーズ値の測定)
測定装置として、株式会社日本電色工業製の濁度計「NDH-2000」を用い、評価方法としてJIS K7136を採用したヘーズ値測定を行った。
具体的な測定方法としては、まず10cm×10cmのアクリルシリコーン樹脂フィルム10cを用意し、当該フィルム表面に人工皮脂液として、オレイン酸0.1ccを20mm×10mmのウエスに浸透させたものを用いてフィルム全面に塗り広げた。
その後、オレイン酸を浸透させていない同ウエスにより、加重250g下で50回ふき取りを行った。このときのオレイン酸付着前後でのヘーズ値を測定して評価した。
このときの試験結果を図6に示す。図6(a)、(b)はそれぞれ比較例のタッチパネル用フィルム、本発明のタッチパネル用フィルム10cの各表面粗さを測定した結果を示すグラフである。
一方、実施例のタッチパネル用フィルム10cでは、凹部の平均直径が30μm以下且つ深さが0.3μm以下の小さな凹部の数が、比較例に比べて低減されている。実施例ではこのような表面粗さが確保されているため、たとえ使用時に皮脂層が形成されたとしても、孔が完全に埋没することは考えにくいので、結果的にノングレア効果を得ることができる孔は確保される。
(ヘーズ変化率の測定実験)
以下、タッチパネル用フィルムのヘーズ変化率について、実施例及び比較例を用いて測定実験を行った。
比較例1として、第一フィルム基材に硫酸バリウムが分散されたPETフィルムを使用してなるタッチパネル用フィルムを得た。
比較例2として、第一フィルム基材に、重量比でバインダ:3.4μmのシリカ粒子:3.0μmのシリカ粒子:離型剤=100:2:4:0.3をベース層の透明PETフィルム上に形成したものを使用してなるタッチパネル用フィルムを得た。
実施例1として、第一フィルム基材における離型剤の重量比を1にした以外は比較例2と同一条件にした。
上記実験との共通の条件として、ペースト120にはシロキサン架橋型アクリルシリコーン樹脂を用い、紫外線(UV)照射条件として照度を540mW/cm2、積算照射量を1200mJ/cm2にそれぞれ設定した。
当該各フィルムについての評価結果を以下の表1に示す。
<試験結果の考察>
表1に示すように、比較例1のフィルムは製造工程における第一フィルム基材との剥離性は良好であるが、オレイン酸の付着前後におけるヘーズ変化率が約82%と非常に大きい。このため、これを用いたタッチパネルでは、ユーザの使用前に一定のノングレア効果が得られていても、ユーザが使用した後には大幅に視認性が変化し、当初のノングレア効果が保てない可能性が伺える。
さらに比較例3のフィルムでは、離型剤の量が多すぎて第一フィルム基材との間で不要な剥離が生じた。このため、他の特性を調査するまでもなく、タッチパネル用フィルムとしての実用性に欠けることが分かった。
一方、実施例1のフィルムでは、実施例2に比べるとヘーズ変化率が大きくなっているが、それでも比較例1の半分以下であり、これをタッチパネル用フィルムに用いることで、従来品よりも良好なノングレア効果が期待できるものである。
(実施の形態2)
<インナータイプ抵抗膜式タッチパネルについて>
図7は、本発明の実施の形態2にかかるインナータイプ抵抗膜式タッチパネル1(以下、「タッチパネル1」と言う。)の構成と、これに組み合わされるLCDとの構成例を示す組図である。
当該タッチパネル1は、いわゆる「4wire方式」と呼ばれる入力検出方法が採用されており、且つ各面状部材12、15の両方にフィルム材料を用いた「F-Fインナータイプ」と呼ばれる構成であって、ここでは車載用カーナビゲーションシステムへの用途を想定したものである。
次に、x軸に沿った引き出し線141、142間に電圧印加を行い、y軸に沿った引き出し線131、132を電圧検出電極とすることでx軸方向の位置データを獲得する。これによりxy両方の座標情報が得られる。タッチパネル1ではこのような検出ステップを交互に繰り返すことにより、逐次的にユーザからの入力情報を獲得し、GUI(Graphical User Interface)としての機能が発揮される。
前面カバーフィルム10dは、アクリルシリコーン樹脂からなる厚さ約250μmのフィルム部材で構成され、第一に高い耐熱性、高い透明性(全光線透過率が90%以上)、高い機械的強度(表面硬度)等の優れた特性を持っており、これによって夏期の車内等の比較的高温環境下でも長期間にわたり、良好な耐久性を持つタッチパネル性能を発揮できるようになっている。
(実施の形態3)
実施の形態2では、前面カバーフィルム10dをノングレア処理する構成について例示したが、本発明ではこれ以外のタッチパネル用フィルムにも利用できる。
例えば、図7の構成で、前面カバーフィルム10d及び偏光板11の構成は任意構成である。従って、上部面状部材12が直接最外面に配置される構成も可能であり、上部面状部材12に実施の形態1で説明したノングレア処理されたアクリルシリコーン樹脂からなるタッチパネル用フィルム10cを用いても良い。この場合、当該上部面状部材12が、ユーザが指で触れる構成となるので、当該上部面状部材12の表面、もしくは表裏両面に前記ノングレア処理を施すようにする。
また、上記F-Gタイプの構成においては、ガラス基板の代わりに、ガラス板または樹脂板に上記面状部材のフィルム材料を適宜粘着材で貼着してなる積層体(F-F-Gタイプ、あるいはF-F-Pタイプとも称される)を配設するようにしてもよい。また、フィルムとガラス基板との積層枚数、積層順等についても適宜変更調整が可能である。
さらに本発明は、ユーザが指で触れるタッチパネル用フィルムに適用可能であるため、タッチパネル自体の入力方式はいずれの方式であってもよい。従って、タッチパネルは抵抗膜式に限らず、これ以外の入力方式(静電容量式)の構成であってもよい。
<その他の事項>
実施の形態1では、製造装置2において、アクリルシリコーン樹脂形成工程(S4)の後に連続して基材剥離処理(S5)、巻き取り工程(S6)を行うものとしたが、本発明はこれに限定するものではなく、S5の後に三層構造のフィルムをそのまま巻き取ったり、裁断等の加工処理を行うようにしてもよい。特にアクリルシリコーン樹脂フィルム10cに基材10a、10bの少なくともいずれかを貼着したままにおくことで、前記フィルム10c表面を良好に保護させることもできる。
2 フィルム製造装置
10a 第一フィルム基材
10b 第二フィルム基材
10c アクリルシリコーン樹脂フィルム(本発明のタッチパネル用フィルム)
10x ペースト層
10y 従来のタッチパネル用フィルム
10d 前面カバーフィルム
11、21 偏光板
12 上部面状部材
13、14 抵抗膜(透明電極膜或いは電極層)
15 下部面状部材
16 突起スペーサ
18 リブスペーサ
20 LCD本体
30 フレキシブルコネクター
100a 樹脂フィルムベース層
101a バインダ
101、106 基材ローラ
101Y、102Y、101C フィルムの孔
102a 無機粒子
102 トレイ
103 バックアップローラ
104a ロールナイフのブレード部
104 ロールナイフ
105a、105b ローラ
107 UV照射装置
107a UV遮蔽ケース
107b UVランプ
108a、108b 剥離ローラ
109〜111 巻き取りローラ
120 前駆体ペースト
131、132、141、142 引き出し線
133 接続線
131a、132a、141a、142a 電極端子
200 皮脂層
201、202 皮脂層の孔
302、303、304、305 引き出し線
302a〜305a 電極端子
301 フレキシブル基板
Claims (10)
- 第一のフィルム基材の片面に形成したペースト層の上に第二のフィルム基材をラミネートし、前記ペースト層を硬化させて樹脂フィルムを形成するタッチパネル用フィルムの製造方法であって、
前記第一及び第二のフィルム基材のうち、少なくとも一方のフィルム基材として、前記ペースト層に臨む表面に凸部が形成された粗表面基材を用い、
前記凸部は、フィルム表面に沿った平均直径が30μm以下で、且つ、高さが0.3μm以下の個数として、1mmの走査線内に20個以内で存在し、
当該フィルム基材の表面が、算術平均高さRaが0.04μm以上0.50μm以下、最大高さRzが0.50μm以上6.00μm以下の範囲となるように設定されている
ことを特徴とするタッチパネル用フィルムの製造方法。 - 前記ペースト層としてアクリルシリコーン樹脂前駆体を用い、
第一及び第二のフィルム基材にラミネートされた状態で、外部より紫外線硬化させることでアクリルシリコーン樹脂フィルムを形成する
ことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル用フィルムの製造方法。 - 前記粗表面基材は、ベース層に粒子層を積層してなり、
前記粒子層は、平均粒径が1.8μm以上3.5μm以下の無機粒子を、0.5重量部以上10重量部以下の離型剤を含むバインダ成分で結着させてなる
ことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル用フィルムの製造方法。 - 前記無機粒子はシリカ粒子であり、前記離型剤はシリコーン樹脂成分を含む
ことを特徴とする請求項3に記載のタッチパネル用フィルムの製造方法。 - 請求項1〜4のいずれかの製造方法で製造されたことを特徴とするタッチパネル用フィルム。
- 少なくとも片面において、皮脂被着前後のヘーズ値変化率が60%未満である
ことを特徴とするタッチパネル用フィルム。 - 両面が前記粗表面基材でラミネートされることで賦形されている
ことを特徴とする請求項5〜6のいずれかに記載のタッチパネル用フィルム。 - 少なくとも片面の表面に凹部が形成されたタッチパネル用フィルムであって、
前記凹部は、フィルム表面に沿った平均直径が30μm以下で、且つ、深さが0.3μm以下の個数として、1mmの走査線内に20個以内で存在し、
当該フィルムの表面が、算術平均高さRaが0.04μm以上0.50μm以下、最大高さRzが0.50μm以上6.00μm以下の範囲となるように設定されている
ことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のタッチパネル用フィルム。 - 片面に透明電極が配設された第一および第二の面状部材が、各々の透明電極を一定間隔をおいて対向させた状態で配置されたインナータイプのタッチパネルであって、
前記第一および第二の面状部材のうち、少なくともユーザの入力面となる一方は、請求項5〜8のいずれかに記載のタッチパネル用フィルムで構成されている
ことを特徴とするタッチパネル。 - ディスプレイに積層されるタッチパネル本体に対し、最外面に請求項5〜8のいずれかに記載のタッチパネル用フィルムが配設されてなる
ことを特徴とするタッチパネル。
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