JPH09242620A - 燃料蒸散防止装置の故障診断装置 - Google Patents
燃料蒸散防止装置の故障診断装置Info
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- JPH09242620A JPH09242620A JP8046099A JP4609996A JPH09242620A JP H09242620 A JPH09242620 A JP H09242620A JP 8046099 A JP8046099 A JP 8046099A JP 4609996 A JP4609996 A JP 4609996A JP H09242620 A JPH09242620 A JP H09242620A
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Abstract
る燃料蒸散防止装置の故障診断装置を提供する。 【解決手段】 燃料タンクの内部圧力を所定の初期圧力
に調整する初期化手段と、大気孔を閉じかつパージ制御
弁を駆動して初期圧力を所定の目標圧力まで変化させる
と共にこのときのパージ量を一定流量に制御する圧力調
整手段と、燃料タンクの内部圧力が目標圧力に達したと
きパージ制御弁及び大気孔を共に閉じることにより燃料
蒸散防止装置に密閉区間を構成する密閉化手段と、密閉
区間に設けられた圧力検出手段と、密閉区間の内部圧力
の変化に基づき燃料蒸散防止装置の故障診断を行う故障
診断手段とを備えた。
Description
発生した燃料ガスを吸気管などの吸気経路に導入するこ
とにより燃料が大気中に蒸散することを防止する燃料蒸
散防止装置の故障診断を行う故障診断装置に関するもの
である。
が大気中に放出されるのを防止するため、ベーパをキャ
ニスタに収納された吸着体に一旦吸着させ、車両の走行
中に該吸着したベーパを吸気経路に導入して燃焼させる
エバポパージシステムが一般に知られている。このシス
テムにおいて、何らかの原因によりベーパを流通させる
パージ通路が破損した場合あるいは配管がはずれた場合
は、その破損個所あるいは配管がはずれた箇所からベー
パが大気中に放出されてしまう。また、キャニスタと吸
気経路とを連通するパージ通路が閉塞した場合は、キャ
ニスタ内のベーパがオーバーフローし、キャニスタに設
けられた大気孔からベーパが漏れてしまう。従って、こ
のようなエバポパージシステムにおいては故障発生の有
無を診断することが要求されている。
125997号公報のような燃料蒸散防止装置用異常検
出装置などが提案されている。該公報では、燃料蒸散防
止装置の一部を密閉した際に、この密閉部分にリーク箇
所があるのならば、密閉部分が正気圧である場合には密
閉部分から大気中に流出が生じると共に、負圧である場
合には大気中から密閉部分への流入が生じると言うこと
を前提としている。そして、大気圧下における密閉部分
の所定時間における圧力変化値△P1と負圧下における
密閉部分の所定時間における圧力変化値△P2とを検出
し、この△P1と△P2とを比較することにより装置の
異常を検出している。
では、燃料蒸散防止装置において直径1.0mmの穴が
空いた場合でもこれを異常として検出できることが義務
付けられている。また、この規定は今後もっと厳しくな
り、将来は、穴の直径が0.5mmであっても異常を検
出できることが義務付けされる予定になっている。とこ
ろで前記公報のものでは穴の直径が1.0mmの場合
は、正常時とリーク時とでは密閉部分の圧力変化の状態
に変化が見られ、故障を検出することが可能である。し
かしながら穴の直径が0.5mmの場合ではそのリーク
量が減少するため、密閉部分の圧力変化の状態は正常時
であってもリーク時であってもあまり変わらなくなり、
故障を検出することが困難となる。
されたものであって、高精度に燃料蒸散防止装置の故障
を診断できる燃料蒸散防止装置の故障診断装置を提供す
ることを目的としている。
防止装置の故障を診断することができる燃料蒸散防止装
置の故障診断装置を、簡単な構成で提供することを目的
としている。
とができる燃料蒸散防止装置の故障診断装置を提供する
ことを目的としている。
料蒸散防止装置の故障診断装置を提供することを目的と
している。
損を回避すべく動作する燃料蒸散防止装置の故障診断装
置を提供することを目的としている。
防止装置の故障診断装置は、外気と連通する大気孔を有
し燃料タンクと吸気管とを連通するパージ通路の途中に
設けられたキャニスタを備えこのキャニスタに収納され
た吸着体にて燃料タンク内で発生した燃料ガスを随時吸
着し、内燃機関の運転状態に応じてパージ制御弁を制御
することにより、吸着された燃料ガスを吸気管内に適宜
導入して燃料の蒸散を防止する燃料蒸散防止装置と、燃
料タンクの内部圧力を所定の初期圧力に調整する初期化
手段と、大気孔を閉じかつパージ制御弁を駆動して初期
圧力を所定の目標圧力まで変化させると共にこのときの
パージ量を一定流量に制御する圧力調整手段と、燃料タ
ンクの内部圧力が目標圧力に達したときパージ制御弁及
び大気孔を共に閉じることにより燃料蒸散防止装置に密
閉区間を構成する密閉化手段と、密閉区間に設けられた
圧力検出手段と、密閉区間の内部圧力の変化に基づき燃
料蒸散防止装置の故障診断を行う故障診断手段とを備え
たものである。
故障診断装置は、吸気管の内部圧力を検出する圧力検出
手段を備え、圧力調整手段は、吸気管圧力に基づいてパ
ージ制御弁の制御量を演算するものである。
故障診断装置は、密閉区間の最低圧力と予め定められた
比較基準値とを比較することにより故障診断する故障診
断手段を備えたものである。
故障診断装置は、燃料タンクの内部圧力が目標圧力に達
した時点から所定時間経過したときの密閉区間の内部圧
力と予め定められた比較基準値とを比較することにより
故障診断する故障診断手段を備えたものである。
故障診断装置は、密閉区間の内部圧力が予め定めた保護
圧力以下になったときは正常であると診断すると共に大
気孔を開放する故障診断手段を備えたものである。
ク図である。図は燃料蒸散防止装置としてのエバポパー
ジシステムを示している。図において1は空気を清浄化
するエアクリーナ、2はエアクリーナ1を介して流入し
た空気量を検出する吸気量センサ、3はエンジンに吸入
する空気量を調整するスロットルバルブ、4はスロット
ルバルブ3の開度を検出するスロットルセンサ、5はス
ロットルバルブ3が全閉状態にあるか否かを検出するア
イドルスイッチ、6はサージタンク、7は吸気管、8は
エンジン、9はエンジン8に燃料を噴射供給するインジ
ェクタ、10はサージタンク6に設けられスロットルバ
ルブ3よりも下流側の吸気管7内の圧力を検出するブー
ストセンサ、11は排気管12内の空燃比を検出する空
燃比センサ、13はクランク角度を検出するクランク角
センサ、14はエンジン8の冷却水の水温を検出する水
温センサである。15は燃料を貯蔵する燃料タンク、1
6は燃料の水位を検出する燃料レベルゲージ、17は燃
料タンク15内の圧力を検出するタンク内圧センサ、1
8、19は燃料タンク15と吸気管7とを連通するパー
ジ通路、20はパージ通路の途中に設けられ内部に吸着
体としての活性炭を収納するキャニスタ、21はキャニ
スタ20に設けられ外気と連通する大気孔、22は大気
孔21を開放あるいは閉塞する大気孔開閉弁、23はキ
ャニスタ20と吸気管7との間に設けられパージ通路内
の流量を制御するためのパージ制御弁、24は故障診断
装置を包含したエンジン制御ユニットで、各種センサか
らの信号を取り込むとともにこの信号に基づいてパージ
制御の他に空燃比制御、点火時期制御、排気環流量制
御、アイドル回転数制御など各種制御が行われる。ま
た、エンジン制御ユニット24は、演算を行うCPU2
41、各種制御プログラム及び各種マップが記憶された
ROM242、検出したデータあるいは演算値などを一
時記憶するRAM243、データの入出力を行うI/O
ポート244及び各部を駆動する駆動回路245を有し
ており、CPU241、ROM242、RAM243及
びI/Oポート244はデータを授受するバスでつなが
れている。
料タンク15で発生した燃料ガスとしてのベーパがパー
ジ通路18を通ってキャニスタ20に侵入する。キャニ
スタ20には図示しない活性炭が収納されており、燃料
タンク15からのベーパはこの活性炭に吸着される。一
方、パージ制御弁23は、エンジンの運転状態に応じて
所定のパージ量のベーパが吸気管7に導入されるように
制御されている。パージ制御弁23が開かれた場合は、
サージタンク6内の負圧により大気孔21を介して空気
が流入する。この空気はキャニスタ20内の活性炭を通
過する際に吸着されていたベーパを脱離する。このベー
パを含んだ空気はサージタンク内に導入され、インジェ
クタ9で供給される燃料と共にエンジン8で燃焼され
る。エバポパージシステムについては一般によく知られ
ているので、これ以上の詳細な説明は省略する。
ついて説明する。図2は、実施の形態1の動作を示すタ
イムチャートである。まず、燃料タンク15の内部圧力
を所定の初期圧力PINTに調整する。この初期圧力PINT
は、大気圧(0mmHg)よりも若干低い値に設定され
ている。よって、パージ制御弁23を閉じて吸気管7か
らの負圧を排除すると共に大気孔開閉弁により大気孔を
開放して燃料タンク15の内部圧力が初期圧力PINTま
で上昇するのを待つ。図示のaは通常のパージ制御が為
されている状態で、図示のbは燃料タンク15の内部圧
力を初期圧力PINTに調整している状態を示している。
燃料タンク15の内部圧力が初期圧力PINTに達した
ら、キャニスタ20に設けられた大気孔21を閉塞し、
パージ制御弁23を駆動してパージを開始する。このと
きのパージ量はエンジン8の運転状態に拘わらず一定の
流量になるように制御する。これにより燃料タンク15
の内部圧力は徐々に低下し、やがて所定の目標圧力PTR
Gに至る。図示のcは燃料タンク15の内部圧力が目標
圧力PTRGとなる様子を示している。内部圧力が目標圧
力PTRGに達したら、パージ制御弁を閉じ、これにより
燃料タンク15、パージ通路18及びキャニスタ20を
密閉区間とする。図示のdには燃料タンク15の内部圧
力が目標圧力PTRGに到達した後の変化を実線と破線と
で示している。実線はエバポパージシステムが正常な場
合における密閉区間の内部圧力の変化を示していると共
に、破線はエバポパージシステムに直径0.5mmの穴
が空いた場合における密閉区間の内部圧力の変化を示し
ている。これらの圧力変化の軌跡は規則性を有してお
り、上記のような手順でエバポパージシステムを動作さ
せると再現されることが実験的に確かめられている。従
って、上記のような手順でエバポパージシステムを動作
させた後で密閉区間の内部圧力の挙動を監視すれば、エ
バポパージシステムの故障を診断することができる。
な場合は故障している場合に比し密閉区間の内部圧力が
低下することに着目し、密閉区間の最低圧力と予め定め
られた比較基準値とを比較して最低圧力が比較基準値よ
りも大きければ故障であると診断するようにしている。
この予め定められた比較基準値は、図2においてシステ
ム正常時の密閉区間の最低圧力とシステム故障時の密閉
区間の最低圧力との間にある値が設定されており、具体
的には、故障と誤診断することを抑制するために両者の
中間値よりも故障時の最低圧力に近い値に設定されてい
る。
ャートである。ステップ101では吸気量センサ2、ス
ロットルセンサ4、クランク角センサ13及び水温セン
サ14等の信号が取り込まれ、これらのセンサの信号に
基づいてエンジン8の運転状態を検出する。ステップ1
02ではステップ101で検出した運転状態が故障診断
する運転状態、即ち、エバポパージシステムモニタゾー
ンであるか否かが判定される。エバポパージシステムモ
ニタゾーンでなければ何も行わずそのまま処理を終了す
る。
と判定された場合はステップ103に進み、図2に示す
ようにパージ制御弁23を閉じる。なお、この実施の形
態1で用いられているパージ制御弁はデューティ信号に
より開閉されるものである。よって、ステップ103に
おいてはパージ制御弁23のオンデューティを0%と設
定する。このときエバポパージシステムは図2のbの状
態にある。続くステップ104ではタイマT1を所定値
TP0に設定する。ステップ105では圧力検出手段と
してのタンク内圧センサ17の検出出力であるタンク内
圧PTNKを読み込み、ステップ106ではタンク内圧PT
NKが初期圧力PINT以上になったか否かが判定される。
タンク内圧PTNKが初期圧力PINTに達していない場合は
ステップ107に進んでタイマT1を1だけ減算し、ス
テップ108にてタイマT1の値が0に達していなけれ
ばステップ105に戻り、上記処理を繰り返す。そし
て、ステップ108においてタイマT1が0になったと
判定された場合は、パージ制御弁23を閉じ、かつ、大
気孔21を開放しているにも拘わらず所定値TP0で決
まる所定時間内にタンク内圧PTNKが初期圧力PINTに到
達しなかったことを示している。上記したようにタンク
内圧PTNKが初期圧力PINTとなっていることは故障診断
時の条件となっており、タンク内圧PTNKが初期圧力PI
NTになっていない場合は図2で示す規則性が得られな
い。従って、この場合には誤診断を防止するために、こ
のまま処理を終了し故障診断を行わない。ステップ10
6においてタンク内圧PTNKが初期圧力PINTに到達した
と判定された場合は、ステップ109に進み大気孔開閉
弁22を駆動して大気孔21を閉塞する。ここで、ステ
ップ103、106および109は燃料タンクの内部圧
力を所定の初期圧力に調整する初期化手段を構成してい
る。
ら、今度はパージ量を一定に制御しながら、タンク内圧
PTNKを目標圧力PTRGに調整する。この様子は、図2の
cに示す通りである。ステップ110ではタイマT2を
所定値TP1に設定する。続くステップ111ではブー
ストセンサ10から吸気管負圧PNを読み込む。ステッ
プ112では吸気管負圧PNの値に応じてパージ制御弁
23のオンデューティが決定される。このオンデューテ
ィは、図4に示すモニタ時オンデューティテーブルを参
照して得る。このモニタ時オンデューティテーブルで
は、吸気管負圧の数値が小さいほど、即ち吸気管に吸い
込む力が小さいほどオンデューティが大きくなっている
と共に、数値が大きくなっているほど、即ち吸気管に吸
い込む力が大きいほどオンデューティが小さくなるよう
に設定されている。制御弁23のオンデューティとパー
ジ量との関係は図5の特性図に示すとおりで、オンデュ
ーティが大きくなればこれに伴ってパージ量が増えてい
る。従って、図4のテーブルによりパージ制御弁のオン
デューティを決定すればエンジン8の運転状態に拘わら
ずパージ量を一定に制御することができる。このパージ
量は、タンク内圧PTNKが目標圧力PTRGに到達するまで
の速度に関係している。パージ量を小さくして圧力の変
化速度を小さくした場合は図2のdにおいてオーバーシ
ュートがあまり起こらず正常時と故障時との差が少なく
なり見分けることが難しくなると共に、パージ量を大き
くして圧力の変化速度を大きくした場合はオーバーシュ
ートが大きくなり密閉区間の内部圧力が大きな負圧とな
って燃料タンク15をへこませる恐れが出てくる。そこ
で、実施の形態1では上記問題を生じないような適切な
パージ量を設定している。具体的には図2に示すよう
に、若干のオーバーシュートを伴うようなものとなって
いる。
の信号を読み込みタンク内圧PTNKを検出する。ステッ
プ114ではタンク内圧PTNKが、目標圧力PTRGに到達
したか否かを判定する。このステップでまだ目標圧力に
到達していないと判定された場合は、ステップ115で
タイマT2を1だけ減算する。そして、ステップ116
でタイマT2が0になったか否かが判定され、0でなけ
ればステップ111に戻って上記処理を繰り返す。さ
て、ここでタイマT2が0であると判定された場合は、
一定のパージ量で空気を引き抜いたにも拘わらず、PT
2で決まる所定時間内にタンク内圧PTNKを目標圧力PT
RGに調整することができなかったという場合である。こ
れは、エバポパージシステムに穴が空いており、このた
めタンク内圧PTNKを下げられなかったと判定して、追
って説明するステップ123で故障であると診断する。
また、ステップ114でタンク内圧PTNKが目標圧力PT
RGに達したと判定された場合は、ステップ117におい
てパージ制御弁23を閉じ密閉区間を構成する。ここ
で、ステップ109、111、112、113及び11
4は圧力調整手段を構成している。また、ステップ10
9及び117は密閉化手段を構成している。
出し、これと予め定めた比較基準値PLEAKとを比較して
故障診断する処理である。ステップ118ではタンク内
圧センサ17で検出したタンク内圧PTNKを最低圧力PM
INとして記憶する。この場合はステップ113で検出し
たPTRGを最低圧力PMINとして記憶することになる。続
くステップ119では予め定めた保護圧力PPROとタン
ク内圧PTNKとを比較する。この保護圧力PPROは、シス
テム故障時には到達し得ない値であってかつ燃料タンク
15のへこみや破損が生じない値に設定されている。
タンク内圧PTNKが過度に負圧になった場合を示す。図
においてe、f及びgは図2のa、bおよびcにそれぞ
れ対応する。hはタンク内圧PTNKが過度に負圧になっ
た状態を示しており、タンク内圧PTNKが保護圧力PPRO
以下になった場合は追って説明するステップ124にて
システム正常と診断し、エバポパージシステムの損傷を
さけるためにステップ125で大気孔21を開放してタ
ンク内圧を図に示す如く上昇させる。タンク内圧PTNK
が保護圧力PPROよりも大きい場合はステップ120に
進み、ここでタンク内圧センサ17の信号を読み込む。
そして、このときのタンク内圧PTNKがステップ118
で記憶した最低圧力PMINよりも小さい場合はステップ
118に戻り、最低圧力PMINの値を更新する。以後この
処理を繰り返すことにより最低圧力PMINが更新され図
2に示す最低圧力PMINを得る。最低圧力PMINが得られ
たらステップ122に進み比較基準値PLEAKと比較され
る。ここで、最低圧力PMINが比較基準値PLEAK以上で
あれば図2に示す破線の軌跡をたどったものと判断し
て、ステップ123によりシステム故障と診断する。一
方、最低圧力PMINが比較基準値PLEAKよりも小さけれ
ば図2に示す実線の軌跡をたどったものと判断して、ス
テップ124にてシステム正常と診断する。ステップ1
23あるいはステップ124においてシステムの診断が
為された後はステップ125で大気孔開閉弁22を駆動
して大気孔21を開放してモニタ処理を終了する。ここ
で、ステップ122、123及び124は故障診断手段
を構成している。
区間の内部圧力の変化に基づいてエバポパージシステム
の故障診断が行える。なお、実施の形態1において、エ
バポパージシステムに直径0.5mmの穴を開けた場
合、直径1.0mmの穴を開けた場合及び正常時の場合
と、従来例と同等の方法において直径0.5mmの穴を
開けた場合、直径1.0mmの穴を開けた場合及び正常
時の場合とを比較実験してみた。その結果、従来例の場
合における直径1.0mmの穴の場合の偏差(△P2−
△P1)と正常時の場合の偏差との差が、実施の形態1
における直径0.5mmの穴の場合のPMINと正常時の
場合のPMINとの差とほぼ同じであった。即ちこれは、
実施の形態1によれば、直径0.5mmの穴が空いた場
合であっても、従来例において直径1.0mmの穴が空
いた場合と同等の精度で故障診断できるということを証
明している。更には、直径がもっと小さい穴が空いた場
合であっても、これを検出して故障診断できる可能性を
秘めている。従って、実施の形態1のものでは従来装置
に比し、より高精度な故障診断ができる。
ブーストセンサ10を用いて検出し、この吸気管負圧P
Nに基づいてパージ制御弁23のオンデューティを決定
するようにしたので、構成が簡単でかつ高精度に制御す
ることができる。即ち、例えば、吸気管負圧PNを直接
検出せず予測により得た吸気管負圧予測値によりパージ
制御弁23のオンデューティを決定することもできる。
しかしながら、この場合はエンジンの回転数と充填効率
とをセンサ類から得てこの2つをパラメータとするマッ
プから吸気管負圧予測値を得なければならない。また、
吸気管負圧は車両が高地にあるか低地にあるかにもよっ
て異なるので、このマップを少なくとも2枚用意すると
ともに、車両のいる高度により補間演算をしなければな
らない。従って、実施の形態1のように吸気管負圧を直
接センサにより得る方が構成が簡単であり、かつその検
出値に信頼が置ける。
圧力PMINと比較基準値PLEANとを比較することにより
故障診断しており、故障診断が簡単である。
圧力が保護圧力PPRO以下になった場合は、速やかに大
気孔21を開放してタンク内圧を上昇させるのでモニタ
中にエバポパージシステムを損傷することがない。
頼性の高い燃料蒸散防止装置の故障診断装置を提供す
る。実施の形態1では図2に示す最低圧力PMINと比較
基準値PLEAKとを比較して故障診断した。しかしなが
ら、ここで図2を検討すると、正常時と故障時との最低
圧力の差よりも、タンク内圧PTNKが目標圧力PTRGにな
ってから所定時間T3が経過した時点における正常時と
故障時との圧力の差の方が大きいことが解る。従って、
所定時間T3が経過してからタンク内圧PTNKと比較基
準値PLEAKとを比較した方が誤診断の可能性が低く、診
断の信頼性が向上する。なお、実施の形態2において、
比較基準値PLEAKは、タンク内圧PTNKが目標圧力PTRG
になってから所定時間T3が経過した時点における正常
時と故障時との圧力値の中間値、あるいはこの中間値よ
りも故障時の圧力値に近い所定の値に設定されている。
チャートである。図において実施の形態1と同一あるい
は相当する部分には同一符号を付している。実施の形態
2の基本的な動作は実施の形態1と同様であるので説明
を省略すると共に、特徴的な部分の動作について説明す
る。ステップ114においてタンク内圧PTNKが目標圧
力PTRGとなるとステップ117にてパージ制御弁23
を閉じ、ステップ201に進む。ステップ201ではタ
イマT3に所定値TP2を設定する。この所定値TP2
は、図2の所定時間T3に相当するものである。続くス
テップ202ではタンク内圧PTNKを読み込み、ステッ
プ203ではタンク内圧PTNKが保護圧力PPRO以下にな
っていないかどうか判定する。このステップ202及び
203の動作は、実施の形態1と同様のものである。ス
テップ203においてタンク内圧PTNKが保護圧力PPRO
よりも大きいと判定された場合はステップ204に進み
タイマT3が0になったか否か、即ち所定時間T3が経
過したか否かが判定される。所定時間T3が経過してい
ない場合はステップ205に進みタイマT3を1だけ減
算してステップ202に戻り上記処理を繰り返す。ステ
ップ204で所定時間T3が経過したと判定された場合
は、ステップ206に進みそのときのタンク内圧PTNK
をPT3として記憶すると共にステップ207において比
較基準値PLEAKと比較される。そして、比較基準値PLE
AKの方が大きければシステム正常と診断すると共に、比
較基準値PLEAKの方が小さければシステム故障と診断す
る。
時と故障時との差が大きいところで故障診断するので、
故障診断の信頼性を向上させることができる。
間の内部圧力の挙動に規則性が得られるようにしたの
で、密閉区間の内部圧力の変化に基づいて燃料蒸散防止
装置の故障を精度良く診断することができる。
力を検出する圧力検出手段を備えこの圧力検出手段で検
出した吸気管圧力に基づいてパージ制御弁の制御量を演
算するようにしたので、構成を簡単にすることができ
る。
圧力と比較基準値とを比較して故障診断するようにした
ので、簡単に故障診断することができる。
部圧力が目標圧力に達した時点から所定時間経過したと
きの密閉区間の内部圧力と比較基準値とを比較して故障
診断するようにしたので、故障診断の信頼性を向上させ
ることができる。
部圧力が保護圧力以下になると大気孔を開放するように
したので、燃料蒸散防止装置の破損を回避することがで
きる。
る。
ある。
ある。
を示す説明図である。
性図である。
タイムチャートである。
ある。
バルブ、4 スロットルセンサ、5 アイドルスイッ
チ、6 サージタンク、7 吸気管、8 エンジン、9
インジェクタ、10 ブーストセンサ、11 空燃比
センサ、12 排気管、13 クランク角センサ、14
水温センサ、15 燃料タンク、16 燃料レベルゲ
ージ、17 タンク内圧センサ、18、19 パージ通
路、20 キャニスタ、21 大気孔、22 大気孔開
閉弁、23 パージ制御弁、24 エンジン制御ユニッ
ト、241 CPU、242 ROM、243 RA
M、244 I/Oポート、245 駆動回路
Claims (5)
- 【請求項1】 外気と連通する大気孔を有し燃料タンク
と吸気管とを連通するパージ通路の途中に設けられたキ
ャニスタを備えこのキャニスタに収納された吸着体にて
燃料タンク内で発生した燃料ガスを随時吸着し、内燃機
関の運転状態に応じてパージ制御弁を制御することによ
り、吸着された燃料ガスを吸気管内に適宜導入して燃料
の蒸散を防止する燃料蒸散防止装置と、 前記燃料タンクの内部圧力を所定の初期圧力に調整する
初期化手段と、 前記大気孔を閉じかつ前記パージ制御弁を駆動して前記
初期圧力を所定の目標圧力まで変化させると共にこのと
きのパージ量を一定流量に制御する圧力調整手段と、 前記燃料タンクの内部圧力が前記目標圧力に達したとき
前記パージ制御弁及び前記大気孔を共に閉じることによ
り前記燃料蒸散防止装置に密閉区間を構成する密閉化手
段と、 前記密閉区間に設けられた圧力検出手段と、 前記密閉区間の内部圧力の変化に基づき前記燃料蒸散防
止装置の故障診断を行う故障診断手段とを備えた燃料蒸
散防止装置の故障診断装置。 - 【請求項2】 吸気管の内部圧力を検出する圧力検出手
段を備え、圧力調整手段は、前記吸気管圧力に基づいて
パージ制御弁の制御量を演算することを特徴とする請求
項1記載の燃料蒸散防止装置の故障診断装置。 - 【請求項3】 故障診断手段は、密閉区間の最低圧力と
予め定められた比較基準値とを比較することにより故障
診断することを特徴とする請求項1記載の燃料蒸散防止
装置の故障診断装置。 - 【請求項4】 故障診断手段は、燃料タンクの内部圧力
が目標圧力に達した時点から所定時間経過したときの密
閉区間の内部圧力と予め定められた比較基準値とを比較
することにより故障診断することを特徴とする請求項1
記載の燃料蒸散防止装置の故障診断装置。 - 【請求項5】 故障診断手段は、密閉区間の内部圧力が
予め定めた保護圧力以下になったときは正常であると診
断すると共に大気孔を開放することを特徴とする請求項
1記載の燃料蒸散防止装置の故障診断装置。
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