JP2751763B2 - エバポパージシステムの故障診断装置 - Google Patents

エバポパージシステムの故障診断装置

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JP2751763B2
JP2751763B2 JP4296051A JP29605192A JP2751763B2 JP 2751763 B2 JP2751763 B2 JP 2751763B2 JP 4296051 A JP4296051 A JP 4296051A JP 29605192 A JP29605192 A JP 29605192A JP 2751763 B2 JP2751763 B2 JP 2751763B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエバポパージシステムの
故障診断装置に係り、特に内燃機関の蒸発燃料(ベー
パ)をキャニスタ内の吸着剤に吸着させ、吸着された燃
料を所定運転条件下で内燃機関の吸気系へ放出(パー
ジ)して燃焼させるエバポパージシステムの故障を診断
する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料タンク内で蒸発した燃料(ベーパ)
が大気へ放出されるのを防止するため、各部分を密閉す
ると共に、ベーパを一旦キャニスタ内の吸着剤に吸着さ
せ、車両の走行中に吸着した燃料を吸気通路に吸引させ
て燃焼させるエバポパージシステムを備えた内燃機関に
おいては、何らかの原因でベーパ通路が破損したり、配
管がはずれたりした場合にはベーパが大気に放出されて
しまい、また吸気系へのパージ通路が閉塞した場合に
は、キャニスタ内のベーパがオーバーフローし、キャニ
スタ大気導入口より大気にベーパが漏れてしまう。従っ
て、このようなエバポパージシステムの故障発生の有無
を診断することが必要とされる。
【0003】そこで、本出願人はエバポパージシステム
の故障診断装置として、先に特願平3−323364号
によりキャニスタのベーパ導入孔とパージ通路との間に
バイパス通路を設け、そのバイパス通路に設けた制御弁
を故障診断時開弁することにより、内燃機関の吸気通路
の負圧を絞りを介して燃料タンクまで導入して、キャニ
スタのベーパ導入孔から燃料タンクまでの経路に設けら
れた圧力センサにより負圧を検出し、所定負圧に満たな
い場合故障と判断する装置を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の本出
願人の提案になるエバポパージシステムの故障診断装置
では、故障診断時に燃料タンクに導入される負圧のレベ
ルが燃料タンク内のベーパの発生量と、キャニスタ開放
端側の通気及び通路抵抗とパージ流量で決まるため、燃
料タンク内のベーパの発生量が少ないときは、キャニス
タ開放端側の抵抗を略一定とすると、パージ流量によっ
て燃料タンク内の負圧レベルが変わる。
【0005】パージ流量は内燃機関の運転条件(吸気管
負圧,吸入空気量)やパージ用制御弁の開度(デューテ
ィ比)によって変化する。このため、上記の本出願人の
提案装置によれば、パージ用制御弁の開弁時の所定時間
の燃料タンクの負圧の変化から故障判断をする際に、パ
ージ流量が上記の機関運転条件やパージ用制御弁の開度
によって変化すると、燃料タンクにかかる負圧レベルが
変化し、上記所定時間後の負圧値がばらつき、誤検出し
てしまう。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、パージ流量をパラメータとして判定値又は負圧導入
時間を設定することにより、上記の課題を解決したエバ
ポパージシステムの故障診断装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1は上記目的を達成す
る請求項1記載の発明の原理構成図を示す。同図に示す
ように、本発明は燃料タンク11からの蒸発燃料をベー
パ通路12を通してキャニスタ13内の吸着剤を吸着さ
せ、所定運転時にキャニスタ13内の吸着燃料を、パー
ジ通路14を通して内燃機関10の吸気通路10aへパ
ージするエバポパージシステムの故障を診断する装置に
おいて、パージ流量検出手段16と、圧力導入手段17
と、前記圧力を導入されたエバポ経路15内の圧力を検
出する圧力検出手段18と、判定手段19と判定値可変
手段20を有する構成としたものである。
【0008】ここで、パージ流量検出手段16はパージ
通路14のパージ流量を実質的に検出する。圧力導入手
段17は、吸気通路10aの負圧を診断対象となるエバ
ポ経路15へ導入する。また、圧力検出手段18はエバ
ポ経路15内の圧力を検出する。
【0009】また、判定手段19は圧力導入手段17に
よりエバポ経路15に負圧を導入したときに、圧力検出
手段18により検出された圧力値に基づき、エバポ経路
15内の圧力の変化の度合いを測定し、その測定値と判
定値との比較結果からエバポパージシステムの故障の有
無を判定する。また、判定値可変手段20はパージ流量
検出手段16により検出されたパージ流量に応じて判定
手段19の判定値を可変する。
【0010】また、請求項2記載の発明では判定値可変
手段20に代えて負圧導入時間可変手段を設け、この負
圧導入時間可変手段によりパージ流量検出手段16によ
り検出されたパージ流量に応じて、エバポ経路15に圧
力導入手段17により導入される負圧の導入時間を可変
する。
【0011】更に、請求項3記載の発明では、判定値可
変手段20に代えて制御手段を設け、この制御手段によ
り上記パージ流量が所定値以下の状態を検出したとき
に、判定手段19による判定を禁止する。
【0012】
【作用】請求項1及び2記載の発明では、上記パージ流
量検出手段16により検出されたパージ流量に応じて判
定手段19の判定値又は圧力導入手段17の圧力導入時
間を可変するようにしたため、パージ流量に左右される
ことなく略同一条件下での判定ができる。
【0013】また、請求項3記載の発明では、制御手段
により判定手段19で設定された判定値で判定が可能な
状況でのみ判定手段19による判定を実行させることが
できる。
【0014】
【実施例】まず、本発明のシステム構成の各実施例につ
き説明する。図2は本発明の第1実施例のシステム構成
図を示す。本実施例は内燃機関10として自動車用エン
ジンに適用した例で、マイクロコンピュータ21により
各部の動作が制御される。エアクリーナ22により大気
中のほこり、塵埃等が除去された空気は吸気管24内の
スロットルバルブ25により、その流量が制御され、更
にサージタンク26,インテークマニホルド27(前記
吸気管24と共に前記吸気通路10aを構成)及び吸気
弁28を通して吸気弁28の開の期間エンジン(内燃機
関10に相当)の燃焼室29に流入する。サージタンク
26には吸気管圧力を検出するための圧力センサ23が
取付けられている。
【0015】燃料タンク30は前記した燃料タンク11
に相当し、燃料42を収容している。31は燃料タンク
内圧制御弁で、ベーパ通路32aと32c及び32dと
の間を導通(開放)又は遮断するメカニカル制御弁であ
り、スプリング31aの設定圧よりタンク内圧が正圧方
向の値のときには、ダイヤフラム31bが図示の如く位
置してベーパ通路32aと32c及び32dとの間を連
通し、スプリング31aの設定圧よりタンク内圧が負圧
方向の値のときには、ダイヤフラム31bが下動してベ
ーパ通路32aと32c及び32dとの間を遮断する。
これにより、燃料タンク30のタンク内圧は正圧に保持
され、ベーパ発生量ができるだけ低く抑えられる。な
お、31cは大気開放口である。
【0016】また、上記のベーパ通路32aの一端は、
ベーパ通路32bと共にキャニスタ33のベーパ導入ポ
ート33aに連通されている。このキャニスタ(前記キ
ャニスタ13に相当)はベーパ導入ポート33aとパー
ジポート33bとが同一空間で連通されているタイプの
もので、内部に吸着剤として活性炭33cが充填されて
おり、また一部に大気導入孔33dが設けられている。
【0017】また、本実施例では故障診断時には燃料タ
ンク内圧制御弁31によるタンク内圧制御を禁止し、燃
料タンク30内に負圧を導入するために、燃料タンク内
圧制御弁31の導入口及び導出口の間をベーパ通路32
b及び32cを介して迂回すると共に、そのベーパ通路
32bと32cとの間を導通(開放)又は遮断するタン
ク内圧切換弁(VSV)34が設けられている。このタ
ンク内圧切換弁34は、マイクロコンピュータ21の出
力制御信号により、導通又は遮断される電磁弁である。
【0018】キャニスタ33の大気導入孔33dは、大
気通路35を介してキャニスタ大気孔バキューム・スイ
ッチング・バルブ(VSV)36に連通されている。キ
ャニスタ大気孔VSV36はマイクロコンピュータ21
の制御信号に基づき、大気導入孔36aと大気通路35
との間を導通又は遮断する制御弁である。
【0019】また、キャニスタ33のパージポート33
bはパージ通路37を介してパージ側VSV38に連通
されている。パージ側VSV38は一端が例えばサージ
タンク26に連通されているパージ通路39の他端と上
記パージ通路37の他端とを、マイクロコンピュータ2
1からの制御信号に基づき導通又は遮断する制御弁であ
る。
【0020】圧力センサ40はベーパ通路32dの途中
に設けられ、ベーパ通路32dの圧力を検出すること
で、燃料タンク30の内圧を実質的に検出するために設
けられており、前記圧力検出手段18を構成している。
ウォーニングランプ41はマイクロコンピュータ21が
異常を検出したとき、その異常を運転者に通知するため
に設けられている。
【0021】また、エアクリーナ22の近傍には吸気温
を検出する吸気温センサ43が取り付けられている。ス
ロットルポジションセンサ44はスロットルボデーに取
付けられ、スロットルバルブ25の動きを各種接点によ
り検出する構造となっており、スロットルバルブ25が
全閉状態(アイドル位置)のときにそのIDL接点がオ
ンとなる。また、スロットルバルブ25を迂回し、エア
フローメータ23の下流側とサージタンク26とを連通
するバイパス路45が設けられている。
【0022】更にバイパス路45にはこのバイパス路4
5を流れる空気量を増減させるアイドル・スピード・コ
ントロール・バルブ(ISCV)46が設けられてい
る。また、インテークマニホルド27内に一部が突出す
るよう各気筒毎に燃料噴射弁47が配設されている。こ
の燃料噴射弁47はインテークマニホルド27を通る空
気流中に燃料タンク30内の燃料42を、マイクロコン
ピュータ21により指示された時間噴射する。
【0023】マイクロコンピュータ21は前記したパー
ジ流量検出手段16、圧力導入手段17、判定手段19
及び判定値可変手段20を前記VSV34,36と共に
ソフトウェア処理により実現する制御装置で、図3に示
す如き公知のハードウェア構成を有している。同図中、
図2と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省
略する。図3において、マイクロコンピュータ21は中
央処理装置(CPU)50,処理プログラムを格納した
リード・オンリ・メモリ(ROM)51,作業領域とし
て使用されるランダム・アクセス・メモリ(RAM)5
2,エンジン停止後もデータを保持するバックアップR
AM53,マルチプレクサ付き入力インタフェース回路
54,A/Dコンバータ56及び入出力インタフェース
回路55などから構成されており、それらはバス57を
介して接続されている。
【0024】入力インターフェース回路54はスロット
ルポジションセンサ44からの検出信号、圧力センサ2
3及び40からの各圧力検出信号、吸気温センサ43の
出力検出信号などを順次切換えて時系列的に合成し、そ
の合成信号を単一のA/Dコンバータ56に供給してア
ナログ・ディジタル変換させた後、バス57へ順次送出
させる。
【0025】入出力インタフェース回路55はスロット
ルポジションセンサ44からの検出信号などが入力さ
れ、それをバス57を介してCPU50へ入力する一
方、バス57から入力された各信号を適宜処理して燃料
噴射弁47,タンク内圧切換弁34,キャニスタ大気孔
VSV36,パージ側VSV38、ウォーニングランプ
41及びISCV46へ選択的に送出してそれらを制御
する。
【0026】次にかかるシステム構成のエバポパージ動
作について説明する。エバポパージはマイクロコンピュ
ータ21によりパージ制御ルーチンに従って行なわれ
る。パージ制御ルーチンは例えばメインルーチンの一部
で実行され、暖機後であるか、空燃比フィードバック
(F/B)実行中であるか、スロットルポジションセン
サ44の出力に基づきアイドル中でないかが判定され、
これらの各件の一つでも満たされないときはパージ側V
SV38を遮断し、これらの条件のすべてを満足すると
きはパージ側VSV38を開放する。
【0027】続いて、キャニスタ大気孔VSV36が開
放される。なお、タンク内圧切換弁34は常時遮断状態
とされている。これにより、上記3つの条件をすべて満
足する運転状態とならない限り、パージは実行されず、
3つの条件をすべて満足する運転状態のときはパージ実
行可能状態となる。なお、故障診断中はパージは実行さ
れない。
【0028】すなわち、燃料タンク30内のタンク内圧
はベーパ発生量に応じて増加するが、燃料タンク内圧制
御弁31により設定された正圧以下のときは燃料タンク
内圧制御弁31が遮断されているため、ベーパはキャニ
スタ33には供給されない。燃料タンク30内のベーパ
発生量が多量になり、燃料タンク内圧制御弁31による
設定圧以上にタンク内圧が高くなると、燃料タンク内圧
制御弁31が開放され、そのため燃料タンク内のベーパ
はベーパ通路32d,燃料タンク内圧制御弁31及びベ
ーパ通路32aを介してキャニスタ33に送り込まれ、
活性炭33cに吸着されて大気への放出が防止される。
【0029】ベーパのキャニスタ33への送出により、
燃料タンク30内のタンク内圧が燃料タンク内圧制御弁
31の設定圧以下となると、燃料タンク内圧制御弁31
は再び遮断状態となる。上記の動作が繰り返されること
により、燃料タンク30内の圧力は燃料タンク内圧制御
弁31の設定圧に保持される。
【0030】一方、キャニスタ33内の活性炭33cに
吸着されたベーパは、前記所定運転状態における吸気系
の負圧がパージ通路39,パージ側VSV38及びパー
ジ通路37を通してキャニスタ33へ導入され、それに
より大気導入口36aからキャニスタ大気孔VSV3
6,大気通路35及び大気導入孔33dを通して大気が
キャニスタ33内に送り込まれる。
【0031】すると、活性炭33cに吸着されていた燃
料が脱離され、その燃料がパージポート33bからパー
ジ通路37,パージ側VSV38及びパージ通路39を
通してサージタンク26内へ吸い込まれる。また、活性
炭33cは上記の脱離により再生され、次のベーパの吸
着に備える。
【0032】図4は本発明の第2実施例のシステム構成
図を示す。同図中、図2と同一構成部分には同一符号を
付し、その説明を省略する。図4に示す第2実施例は、
第1実施例のキャニスタ大気孔VSV36を削除し、か
つ、ベーパ通路32cに絞り(オリフィス)61を設け
た点に特徴を有する。
【0033】図4に示す第2実施例では、故障診断時は
タンク内圧切換弁34を開放(開弁)し、かつ、パージ
側VSV38を開放(開弁)し、キャニスタ33の通気
抵抗分で発生する吸気管負圧を、燃料タンク内圧制御弁
31をバイパスさせて燃料タンク30にかける。
【0034】図5は本発明の第3実施例のシステム構成
図を示す。同図中、図2と同一構成部分には同一符号を
付し、その説明を省略する。図5に示す第3実施例は、
前記第1実施例のキャニスタ大気孔VSV36を削除
し、かつ、ベーパ通路32cをタンク内圧切換弁34及
びバイパス通路65を介してパージ通路37に連通する
ことにより、キャニスタ33をバイパスすると共に、ベ
ーパ通路32cの途中に絞り(オリフィス)63を設け
た点に特徴を有する。
【0035】本実施例では通常のパージ時にはタンク内
圧切換弁34が遮断(閉弁)されるため、ベーパ通路3
2cとパージ通路37とが連通することはなく夫々独立
しており、前記第1及び第2実施例と同一のエバポ経路
が構成され、燃料タンク30のタンク内圧は燃料タンク
内圧制御弁31の設定圧に制御されると共に、燃料タン
ク30で発生したベーパはキャニスタ33内の活性炭3
3cに吸着される。
【0036】故障診断時にはタンク内圧切換弁34が開
放されるため、ベーパ通路32cがバイパス通路65を
介してパージ通路37に連通される。これにより、サー
ジタンク26の負圧はパージ側VSV38の開弁時、パ
ージ通路39、パージ側VSV38、パージ通路37、
バイパス通路65、タンク内圧切換弁34、絞り63、
ベーパ通路32c及び32dを通って燃料タンク30に
導入される。
【0037】このとき、絞り63の径はかなり小さく設
定されているため、その絞り63の大なる通気抵抗によ
り、絞り63の上流側(燃料タンク30側)は略静的な
系となり、絞り63の上流側のベーパ通路32c,32
dに洩れが無いときは上記負圧が上記絞り63の上流側
に導入されるのに対し、洩れが有るときには負圧が全く
印加されないようにでき、これにより圧力センサ40に
よる検出精度を高めることができる。
【0038】図6は本発明の第4実施例のシステム構成
図を示す。同図中、図2と同一構成部分には同一符号を
付し、その説明を省略する。本実施例は図2の第1実施
例のキャニスタ大気孔VSV36とタンク内圧切換弁3
4とを夫々削除し、かつ、燃料タンク内圧制御弁31の
上流側と下流側とを連通するバイパス通路67を設ける
と共に、バイパス通路67の途中に絞り(オリフィス)
69を設けたものである。
【0039】本実施例は基本的には図4の第2実施例と
同様の構成であるが、パージ側VSV38が開弁される
都度、サージタンク26の負圧がパージ通路39、パー
ジ側VSV38、パージ通路37、キャニスタ33、バ
イパス通路67、絞り69及びベーパ通路32dを介し
て燃料タンク30に導入される。
【0040】次にパージ流量検出手段16について説明
する。パージ側VSV38を通るパージ通路37,39
の流量、すなわちパージ流量は、VSV38の通路面積
と前後の差圧で決まる。VSV38の通路面積はある差
圧をかけたときの流量特性として得られる。前後の差圧
は吸気管負圧と大気圧であるため、実質的には吸気管負
圧のみで決まる。
【0041】パージ側VSV38が駆動パルスのデュー
ティ比に応じた期間の割合で開弁と閉弁が交互に繰り返
されることで全体の開度が決定されるデューティ制御の
タイプの場合、パージ流量は図7に示す如く、エンジン
吸気管負圧と上記駆動パルスのデューティ比とにより定
まる。図7からわかるように、パージ流量は一定吸気管
負圧の場合はデューティ比が大なるほど大であり、また
一定デューティ比では吸気管負圧が大なるほど多くな
る。
【0042】また、パージ側VSV38が全開と全閉の
いずれか一方の開度しかないオン/オフ制御のタイプの
場合、パージ流量は図8に示す如く、エンジン吸気管負
圧に比例して増加する単調増加特性を示す。
【0043】そこで、上記の図7又は図8の特性を用い
てパージ流量をエンジン吸気管負圧等から推定すること
ができる。本実施例では、パージ側VSV38がデュー
ティ制御のタイプであるものとして説明する。ここで、
デューティ制御のパージ側VSV38の駆動パルスが図
9(A)にIで示す如くステップ的に大きくなったとき
は、パージ流量はこのデューティ比にすぐに追従せず、
同図(B)に示す如く応答遅れが生じる。パージ側VS
V38がオン/オフ制御の場合において、オフからオン
としたときも同様である。これは配管やキャニスタ33
のボリューム及び通気抵抗により発生する。
【0044】吸気管負圧も上記と同様に応答遅れが生じ
る。そこで、次に説明する図10のパージ流量算出ルー
チンは、デューティ比をなまし処理して図9(A)にII
で示す如くパージ流量の変化に対応したデューティ比を
得ると共に、吸気管負圧についても同様になまし処理し
て実際の吸気管負圧の変化に近似した吸気管負圧を得る
ことにより、正確にパージ流量を算出するものである。
【0045】図10に示すパージ流量算出ルーチンはマ
イクロコンピュータ21により例えば所定周期毎に後述
の故障診断処理ルーチンで用いるサブルーチンとして起
動されると、まずCPU50は現在のパージ側VSV3
8の駆動パルスのデューティ比(以下単に「パージVS
Vデューティ比」という)DR を読み込み(ステップ1
01)、続いて前回このルーチンでなまし処理したパー
ジVSVデューティ比DRNをRAM52より読み込み
(ステップ102)、更にそれらの差(DR −D RN)を
算出してデューティ比変化量ΔDR を求める(ステップ
103)。
【0046】続いて、現在のパージVSVデューティ比
R と前回のパージVSVデューティ比DRNとが夫々等
しいか否か判定し(ステップ104)、等しくないとき
にはステップ105及び106でパージVSVデューテ
ィ比DR のなまし計算を行ない、等しいときは前回のな
まし処理値DRNとの変化がなく、なまし処理は不要であ
るのでなまし処理は行なわれずステップ107へ進む。
【0047】ステップ105では次式によりなまし処理
されたパージVSVデューティ比D RN(NEW)を算出
する。
【0048】
【数1】
【0049】ただし、上式中、nは“4”,“16”,
“32”などの正の定数である。続くステップ106で
は算出したなまし処理値DRN(NEW)をRAM52に
記憶した後ステップ107へ進む。
【0050】ステップ107では圧力センサ23により
検出した信号に基づき、現在の吸気管負圧MVが読み込
まれる。そして、前回このルーチンでなまし処理して得
られた吸気管負圧MVN をRAM52より読み込み(ス
テップ108)、(MV−MVN )なる減算を行なって
吸気管負圧の変化量ΔMVを算出する(ステップ10
9)。
【0051】続いて、現在と前回の各吸気管負圧MV及
びMVN を比較し(ステップ110)、両者が等しくな
いときは後述のステップ113へ進み、他方両者が等し
いときにはステップ111及び112により吸気管負圧
MVのなまし計算を行なう。ステップ111では次式に
よりなまし処理された吸気管負圧Mv(NEW)を算出
する。
【0052】
【数2】
【0053】そして、ステップ112ではこのなまし処
理値MVN (NEW)をRAM52に記憶し、次のステ
ップ113へ進む。
【0054】ステップ113ではCPU50が予めRO
M51に格納されている前記図7に示したマップを参照
し、ステップ105で算出したパージVSVデューティ
比のなまし処理値DRN(NEW)とステップ111で算
出した吸気管負圧のなまし処理値MVN (NEW)とよ
りパージ流量αを算出する。
【0055】次に上記のようにして算出したパージ流量
αに基づいて、故障診断を行なう方法について説明す
る。本実施例では、故障診断のために燃料タンク30に
吸気管負圧を導入するわけであるが、このときの燃料タ
ンク内圧力の時間に対する変化は例えば図11に示す如
くになる。
【0056】図11はキャニスタ33の大気導入孔33
dは開放状態とし、キャニスタ33のパージを実行しつ
つ、キャニスタ33の通路抵抗によって発生するパージ
通路37,39の負圧を燃料タンク30にかけたときの
エバポ経路に洩れがないときの燃料タンク内圧力の変化
を示す。この場合、キャニスタ33の通路抵抗によって
発生する負圧を燃料タンク30にかけているため、負圧
のかけ始めから時間の経過と共に負圧が負圧側に高くな
り、キャニスタ33の通路抵抗分の負圧で安定する。
【0057】しかし、キャニスタ33の通路抵抗が同じ
でも、元々のパージ流量が変化すると燃料タンク30に
かかる負圧レベルも変化し、図11に示すようにパージ
流量が少ないほど燃料タンク30にかかる負圧レベルの
最大値が小さくなる。
【0058】一方、パージ流量は一定とし、エバポ経路
に洩れを生じさせる小孔の径(リーク径)を変化させた
ときの燃料タンク内圧力は図12に示す如き時間変化を
する。同図からわかるように、エバポ経路に洩れが無い
ときは、III で示す如く燃料タンク30にかかる負圧レ
ベルの最大値は大きな値(負圧)が得られる。
【0059】これに対し、リーク径が存在するとリーク
径が無いときに比し、燃料タンク30にかかる負圧レベ
ルの最大値は小となり、またリーク径が大になるほど図
12にIV1 ,IV2 ,IV3 で示す如く燃料タンク内
圧が小となり、あるリーク径以上になるとIV4 で示す
如く燃料タンク内圧が大気圧のままで変化しない。
【0060】従って、一定のパージ流量が得られるなら
ば、エバポ経路に洩れが無いときの負圧レベルより、若
干大気圧側の値を判定値とすることにより、一定値以上
のリーク径が存在するか否かがわかる。しかし、図11
に示したように、エバポ経路に洩れが無くても、パージ
流量によって燃料タンク30にかかる負圧レベルの最大
値が変化するため、単純に一定の判定値と燃料タンク内
圧力とを大小比較して故障の有無を判定するようにする
と、パージ流量が小さくて判定値より負圧レベルが小
(大気圧側の値)であるのか、リーク径によって判定値
よりも負圧レベルが小であるかの区別ができず、誤検出
してしまう。
【0061】そこで、図13に示す故障診断処理ルーチ
ンの第1実施例では、パージ流量に応じて判定値を図1
1(a),(b),(c)で示す如くに可変し、また後
述の図15に示す故障診断処理ルーチンの第2実施例で
は、パージ流量に応じて負圧導入時間を図11に
(d),(e),(f)に示す如く可変することによ
り、正確な故障診断を行なうものである。
【0062】次に前記した圧力導入手段17、圧力検出
手段18、判定手段19及び判定値可変手段20(又は
請求項2記載の負圧導入時間可変手段又は請求項3記載
の制御手段)を実現する故障診断処理について詳細に説
明する。なお、故障診断処理は図2,図4,図5及び図
6に示したシステム構成毎に異なる。図2に示した第1
実施例のシステムでは故障診断時にエバポ経路に負圧を
導入後、エバポ経路内の負圧を所定時間密閉した後、そ
の密閉状態のエバポ経路の圧力変化度合いを測定する。
一方、図4及び図5に示した各実施例のシステムでは故
障診断時にタンク内圧切換弁34及びパージ側VSV3
8を所定期間開弁し、その一定期間エバポ経路に導入さ
れる負圧の変化度合いを圧力センサ40で測定し、その
測定結果が所定値以上変化するとき正常と判断する。図
6に示した第4実施例のシステムはパージ側VSV38
を所定期間開弁し、上記と同様にしてエバポ経路の洩れ
の有無を判定する。
【0063】上記の故障診断処理の詳細について図4乃
至図6のシステムに適用した場合について代表して説明
する。図13は故障診断処理ルーチンの第1実施例のフ
ローチャートを示す。この故障診断処理ルーチンはマイ
クロコンピュータ21により例えば65msに1回の割合
で起動されると、まず実行フラグが“1”にセットされ
ているか否かみる(ステップ201)。この実行フラグ
は後述のステップ216でのみ“1”にセットされる故
障診断実行済か否かを示すフラグで、イニシャルルーチ
ンによって初期値は“0”とされているため、最初にこ
の故障診断処理ルーチンが起動されてステップ201が
実行されたときは実行フラグか“1”でないと判断して
ステップ202へ進む。
【0064】ステップ202では実行条件(例えばキャ
ニスタ33のパージが完了しているなど)が成立してい
るか否か判定し、成立していないときはこのルーチンを
一旦終了し、成立している場合はステップ203へ進
み、図10に示したパージ流量算出ルーチンによってな
まし処理によりパージ流量αを算出する。
【0065】続いて、タンク内圧切換弁34及びパージ
側VSV38を夫々開弁して燃料タンク30に吸気管負
圧を導入する(ステップ204)。そして、洩れ判定タ
イマを所定値加算し(ステップ205)、洩れ判定タイ
マの値がX秒に相当する値かどうか判定し(ステップ2
06)、X秒に相当する値となっていないときは一旦こ
のルーチンを終了し、X秒に相当する値に到達している
ときはステップ207に進む。
【0066】ステップ207では燃料タンク30に吸気
管負圧を導入してからX秒間経過するまでに65ms毎に
ステップ203で算出された各パージ流量の平均パージ
流量を計算し、続いてステップ208で予めROM51
に格納されていた図14示すマップを平均パージ流量で
参照して判定値βを算出する。この図14に示すマップ
は平均パージ流量が大なるほど、判定値βが大となる2
次元マップである。これは、図11に示したように、燃
料タンク30にかかる負圧の最大レベルはパージ流量に
よって変化するため、最適な判定値も変化するからであ
る。
【0067】再び図13に戻って説明するに、続いて圧
力センサ40の出力検出信号から実質的な燃料タンク内
圧を読み込んだ後(ステップ209)、その燃料タンク
内圧がステップ208で算出した判定値β以上であるか
否か判定する(ステップ210)。測定した燃料タンク
内圧が判定値β以上(負圧側の値)のときには、エバポ
経路に洩れがなく正常であると判定して、ウォーニング
ランプ41を消灯し(ステップ211)、洩れ故障フェ
イルコードをクリアする(ステップ212)。一方、ス
テップ210で測定燃料タンク内圧が判定値β未満(大
気圧側の値)と判定されたときは、エバポ経路に洩れが
あり、異常であると判断して、ウォーニングランプ41
を点灯して(ステップ213)、運転者にエバポパージ
システムの故障発生を通知した後、洩れ故障フェイルコ
ードを例えばバックアップRAM53に記憶する(ステ
ップ214)。洩れ故障フェイルコードはその後の修理
の際にバックアップRAM53から読み出されて、エバ
ポパージシステムの故障原因を知らせる。
【0068】以上のようにしてエバポパージシステムの
故障の有無が判定されステップ212又は214の処理
が実行されると、続いて洩れ判定タイマをクリアし(ス
テップ215)、前記した実行フラグを“1”にセット
して(ステップ216)、故障診断処理を終了する。以
後は、このルーチンが起動されても図13のステップ2
01で実行フラグが“1”と判定されるので、以後再始
動されるまでこのルーチンが実行されることはない。
【0069】次に故障診断処理ルーチンの第2実施例に
ついて図15及び図16と共に説明する。図15に示す
故障診断ルーチンがマイクロコンピュータ21により例
えば65ms毎に1回の割合で起動されると、ステップ3
01〜303で図13のステップ201〜203と同一
処理(実行フラグのセット判定、実行条件成立判定及び
パージ流量の算出)が行なわれた後、ステップ304で
タイマフラグが“1”であるか否か判定され、“0”の
ときはステップ305に進み、“1”のときはステップ
309に進む。
【0070】このタイマフラグはイニシャルルーチンに
よってクリアされるため、ステップ304が最初に実行
されたときは必ずステップ305に進み故障検出が始ま
る。ステップ305では予めROM51に格納されてい
た図16に示すマップをステップ303で算出したパー
ジ流量で参照して判定時間Tを算出する。この図16に
示すマップはパージ流量が大なるほど、判定時間Tが小
になる2次元マップである。これは、図11に示したよ
うに、予め設定した燃料タンク内圧力に達するまでの負
圧導入時間はパージ流量が小なるほど長くかかるためで
ある。
【0071】再び図15に戻って説明するに、ステップ
305で判定時間Tを算出すると、続けてステップ30
6に進んでタンク内圧切換弁34及びパージ側VSV3
8を夫々開弁して吸気管負圧を燃料タンク30までのエ
バポ経路に導入開始し、ステップ307で洩れ判定タイ
マに上記の判定時間Tをセットし、ステップ308でタ
イマフラグを“1”にセットした後、一旦このルーチン
を終了する。
【0072】65ms後に再びこの故障診断処理ルーチン
が起動されると、ステップ301〜303を経由してス
テップ304に進み、今度はタイマフラグが“1”と判
定される。すると、ステップ309に進み燃料タンク3
0への吸気管負圧の導入を継続し、ステップ310で洩
れ判定タイマを所定値減算し、ステップ311で洩れ判
定タイマが“0”であるか否か判定する。
【0073】こうして、吸気管負圧のエバポ経路への導
入が上記判定時間T継続すると、ステップ311で洩れ
判定タイマの値が“0”と判定されるため、ステップ3
12へ進み、その時点の燃料タンク内圧力を圧力センサ
40の出力検出信号に基づき読み込んだ後、ステップ3
12でこの読み込んだ燃料タンク内圧力が所定の固定判
定値γ以上(負圧側の値)であるか否か判定する。
【0074】燃料タンク内圧力が固定判定値γ以上のと
きは正常と判定し、ウォーニングランプ41の消灯及び
洩れ故障フェイルコードをクリアし(ステップ314,
315)、固定判定値γ未満のときは異常と判断し、ウ
ォーニングランプ41の点灯及び洩れ故障フェイルコー
ドのバックアップRAM53への記憶を行ない(ステッ
プ316,317)、その後タイマフラグをクリアし
(ステップ318)、実行フラグを“1”にセットして
(ステップ319)、このルーチンを終了する。本実施
例及び第1実施例ではパージ流量に応じて負圧導入時間
又は判定値を可変するようにしているため、パージ流量
に応じて図11に示す如く燃料タンクにかかる負圧レベ
ルの最大値が変化しても最適な燃料タンク内圧力と判定
値との関係で判定ができるため誤診断を防止することが
できる。
【0075】次に故障診断処理ルーチンの第3実施例に
ついて図17と共に説明する。図17中、図13と同一
処理ステップには同一符号を付し、その説明を省略す
る。図17の故障診断処理ルーチンにおいて、ステップ
203でなまし処理によるパージ流量の算出が終了する
と、そのパージ流量が所定の固定判定値γで判定が可能
な所定値Y以上の値であるかどうか判定される(ステッ
プ401)。
【0076】算出パージ流量が所定値Y未満のときは信
頼性のある故障診断ができないと判断して、洩れ判定タ
イマをクリアし(ステップ402)、タンク内圧切換弁
(VSV)34を閉弁して(ステップ403)、このル
ーチンを一旦終了する。他方、ステップ401で算出し
たパージ流量が所定値Y以上と判定されたときは、洩れ
故障診断を開始するためまず洩れ判定タイマが“0”で
あるか否か判定する(ステップ404)。
【0077】洩れ判定タイマはイニシャルルーチンによ
ってクリアされているから、このステップ404が最初
に実行されたときは必ずステップ405に進んで燃料タ
ンク内圧力が所定値P0 (これは大気圧又は所定の正圧
である)以上であるか否か判定され、燃料タンク内圧力
が所定値P0 未満のときは洩れ故障診断は行なわず、こ
のルーチンを一旦終了し、他方燃料タンク内圧力が所定
値P0 以上と判定されたときはステップ204に進んで
タンク内圧切換弁34及びパージ側VSV38を夫々開
弁して燃料タンク30まで吸気管負圧を導入する。
【0078】これは図11及び図12にも示したよう
に、燃料タンク30に吸気管負圧を導入する前の初期状
態では燃料タンク30の圧力は大気圧付近の値であり負
圧がかかっていないはずであり、この状態から本実施例
では負圧導入後所定時間X秒経過したときに最適な判定
値γを燃料タンク内圧力と比較するようにしているが
(後述のステップ408,313)、負圧導入後所定時
間X秒経過する前に一度でもパージ流量がY未満となる
と洩れ判定タイマがクリアされるので(ステップ40
1,402)、この場合はその後にパージ流量がY以上
に復帰したときは燃料タンク30内に負圧がある程度残
っている状態から負圧がX秒間導入されることとなり、
判定値γが最適な値でなくなってしまうからである。
【0079】そこで、ステップ405で最初に燃料タン
ク30内に負圧が存在しないことを確認してからステッ
プ204以降の故障診断処理を実行するのである。従っ
て、負圧導入後X秒経過前にパージ流量がY未満に下が
ったときは、燃料タンク内圧力が元に戻るまで待ち、そ
の後に最初からやり直すこととなる。
【0080】ステップ204で吸気管負圧を燃料タンク
30にまで導入開始すると、続いて洩れ判定タイマを所
定値加算し(ステップ205)、洩れ判定タイマの値か
ら負圧導入後所定時間X秒経過したか否か判定し(ステ
ップ406)、X秒経過してから圧力センサ40の出力
検出信号に基づき実質的な燃料タンク内圧力を読み込ん
だ後(ステップ407)、固定判定値γと大小比較して
エバポ経路の洩れの有無を判定する(ステップ40
8)。
【0081】その後、洩れ判定タイマをクリアした後
(ステップ215)、タンク内圧切換弁34を閉弁する
(ステップ409)。なお、図13及び図15に示した
各ルーチンでも実行フラグのセットと共に、タンク内圧
切換弁34を閉弁してもよい。本実施例によれば、固定
判定値γで正確な洩れ判定が可能なパージ流量及び負圧
導入時間でのみ洩れ判定を行なうようにしているため、
誤診断を防止することができる。
【0082】また、タンク内圧切換弁34の開弁をせ
ず、タンク内圧制御弁34よりもキャニスタ33側の経
路までに負圧を導入して故障診断を終えてもよい(この
場合は燃料タンク30まで負圧は導入されない)。この
場合は図18のシステム構成図に示すように、タンク内
圧切換弁34に代えて3方向弁71を設けると共に、圧
力センサ40を3方向弁71に接続する。
【0083】3方向弁71はマイクロコンピュータ21
により、圧力センサ40とキャニスタ33のベーパ導入
口33aとの間を連通するか、又は圧力センサ40とベ
ーパ通路32cとの間を連通するように切換え制御され
る。そして、VSV38を開弁し、かつ、圧力センサ4
0とキャニスタ33のベーパ導入口33aとが3方向弁
71を介して連通しているときの圧力センサ40の検出
圧力値が所定のしきい値より負圧側の値のときは正常と
判定し、そうでないときは異常と判定する。
【0084】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、パージ流量に応じて判定値を最適な値に設定するよ
うにしたため誤診断を防止することができ、また請求項
2記載の発明によれば、パージ流量に応じて燃料タンク
にかかる負圧の最大レベルを予測して最適な負圧導入時
間を設定するようにしたため、誤診断を防止することが
できる。更に請求項3記載の発明によれば、設定された
判定値で最適な洩れ判定が可能なパージ流量及び負圧導
入時間の条件下でのみ洩れ判定を実行するようにしたた
め、誤診断を防止することができる等の特長を有するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の原理構成図である。
【図2】本発明の第1実施例のシステム構成図である。
【図3】図2中のマイクロコンピュータのハードウェア
の一例の構成図である。
【図4】本発明の第2実施例のシステム構成図である。
【図5】本発明の第3実施例のシステム構成図である。
【図6】本発明の第4実施例のシステム構成図である。
【図7】パージ側VSVがデューティ制御のときの吸気
管負圧及びデューティ比とパージ流量との関係を示す図
である。
【図8】パージ側VSVがオン/オフ制御のときの吸気
管負圧とパージ流量との関係を示す図である。
【図9】パージ側VSVのデューティ比とパージ流量と
の関係を示す図である。
【図10】なまし処理によるパージ流量算出ルーチンの
一実施例を示すフローチャートである。
【図11】パージ流量を変化させたときの燃料タンク内
圧力の変化を示す図である。
【図12】リーク径を変化させたときの燃料タンク内圧
力の変化を示す図である。
【図13】本発明の要部の故障診断処理ルーチンの第1
実施例を示すフローチャートである。
【図14】図13のルーチン中で用いるマップの一例を
示す図である。
【図15】本発明の要部の故障診断処理ルーチンの第2
実施例を示すフローチャートである。
【図16】図15のルーチン中で用いるマップの一例を
示す図である。
【図17】本発明の要部の故障診断処理ルーチンの第3
実施例を示すフローチャートである。
【図18】本発明の他の実施例のシステム構成図であ
る。
【符号の説明】
10 内燃機関 11,30 燃料タンク 12,32a〜32d ベーパ通路 13,33 キャニスタ 14,37,39 パージ通路 15 エバポ経路 16 パージ流量検出手段 17 圧力導入手段 18 圧力検出手段 19 判定手段 20 判定値可変手段 21 マイクロコンピュータ 31 燃料タンク内圧制御弁 34 タンク内圧切換弁 36 キャニスタ大気孔VSV(バキューム・スイッチ
ング・バルブ) 38 パージ側VSV(バキューム・スイッチング・バ
ルブ) 41 ウォーニングランプ 45,65,67 バイパス通路 46 アイドル・スピード・コントロール・バルブ(I
SCV) 47 燃料噴射弁 61,63,69 絞り(オリフィス) 71 3方向弁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクからの蒸発燃料をベーパ通路
    を通してキャニスタ内の吸着剤に吸着させ、所定運転時
    に該キャニスタ内の吸着燃料をパージ通路を通して内燃
    機関の吸気通路へパージするエバポパージシステムの故
    障を診断する装置において、 前記パージ通路のパージ流量を実質的に検出するパージ
    流量検出手段と、 前記吸気通路の負圧を診断対象であるエバポ経路へ導入
    する圧力導入手段と、 前記エバポ経路内の圧力を検出する圧力検出手段と、 前記圧力検出手段により検出された圧力値に基づき、前
    記エバポ経路内の圧力の変化の度合いを測定し、その測
    定値と判定値との比較結果からエバポパージシステムの
    故障の有無を判定する判定手段と、 前記パージ流量検出手段により検出された、パージ流量
    に応じて前記判定手段の判定値を可変する判定値可変手
    段とを有することを特徴とするエバポパージシステムの
    故障診断装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力導入手段により前記エバポ経路
    に導入される前記負圧の導入時間を、前記パージ流量検
    出手段により検出されたパージ流量に応じて可変する負
    圧導入時間可変手段を、前記判定値可変手段に代えて設
    けたことを特徴とする請求項1記載のエバポパージシス
    テムの故障診断装置。
  3. 【請求項3】 前記パージ流量検出手段により検出され
    たパージ流量が所定値以下の状態を検出したときに、前
    記判定手段による判定を禁止する制御手段を、前記判定
    値可変手段に代えて設けたことを特徴とする請求項1記
    載のエバポパージシステムの故障診断装置。
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