JPH09241308A - 塩化ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系重合体の製造方法

Info

Publication number
JPH09241308A
JPH09241308A JP5446396A JP5446396A JPH09241308A JP H09241308 A JPH09241308 A JP H09241308A JP 5446396 A JP5446396 A JP 5446396A JP 5446396 A JP5446396 A JP 5446396A JP H09241308 A JPH09241308 A JP H09241308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinyl chloride
degree
polymerization
mol
chloride polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5446396A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyuki Ishikawa
典行 石川
Toshihiko Tanaka
利彦 田中
Miyoshi Mizutani
美由 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP5446396A priority Critical patent/JPH09241308A/ja
Publication of JPH09241308A publication Critical patent/JPH09241308A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可塑剤吸収性、嵩比重が高く、かつカレンダ
ー加工性に優れる塩化ビニル系重合体の製造方法を提供
する。 【解決手段】 塩化ビニル系単量体を懸濁重合させるに
際し、分散剤として重合度が1000以上1700以下
かつケン化度が85モル%以上の部分ケン化ポリビニル
アルコール(A)及び重合度が2000以上3000未
満かつケン化度が75モル%以上90モル%未満の部分
ケン化ポリビニルアルコール(B)とを重量比で(A)
/(B)=3/7〜7/3の割合で用いることを特徴と
する塩化ビニル系重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル系重合
体の製造方法に関するものであり、更に詳しくは、特定
の分散剤を特定の割合で用いることにより、多孔性で可
塑剤吸収性に優れ、かつ嵩比重が高い塩化ビニル系重合
体であり、かつカレンダー加工性に優れる塩化ビニル系
重合体を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系重合体は、その軟質用途分
野においては可塑剤の吸収が速くかつフィッシュアイが
少ないことが望まれている。これらの要求に応えるため
に種々の方法が提案されており、特開昭53−6392
号公報又は特開昭53−136089号公報等には、低
ケン化度かつ低重合度の部分ケン化ポリビニルアルコー
ルを二次分散剤として併用する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記方法によ
り得られた塩化ビニル系重合体は嵩比重が低く、かつカ
レンダー加工の際、ロールからの剥離性に劣りシートの
外観を悪化させるという問題を有するものであった。
【0004】そこで、本発明は、多孔性で可塑剤吸収性
に優れ、嵩比重が高い塩化ビニル系重合体であり、カレ
ンダー加工性に優れる塩化ビニル系重合体の製造方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について鋭意検討結果、特定の分散剤を特定の割合で用
いることにより、多孔性で可塑剤吸収性に優れ、嵩比重
が高く、カレンダー加工性に優れる塩化ビニル系重合体
が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、塩化ビニル系単量体を水
性媒体中で油溶性ラジカル開始剤を用いて懸濁重合させ
るに際し、分散剤として重合度が1000以上1700
以下かつケン化度が85モル%以上の部分ケン化ポリビ
ニルアルコール(A)及び重合度が2000以上300
0未満かつケン化度が75モル%以上90モル%未満の
部分ケン化ポリビニルアルコール(B)とを重量比で
(A)/(B)=3/7〜7/3の割合で用いることを
特徴とする塩化ビニル系重合体の製造方法に関するもの
である。
【0007】以下に、本発明について更に詳細に説明す
る。
【0008】本発明において、分散剤として用いられる
部分ケン化ポリビニルアルコール(A)は、重合度が1
000以上1700以下、好ましくは1300以上15
00以下、かつ、ケン化度が85モル%以上、好ましく
は88モル%以上98モル%以下のものであり、重合度
が1300以上1500以下かつケン化度が88モル%
以上98モル以下であることが特に好ましい。部分ケン
化ポリビニルアルコール(B)は、重合度が2000以
上3000未満、好ましくは2000以上2800以
下、かつ、ケン化度が75モル%以上90モル%未満、
好ましくは78モル%以上88モル%以下のものであ
り、2000以上2800以下かつケン化度が78モル
%以上88モル%以下であることが特に好ましい。ここ
で部分ケン化ポリビニルアルコール(A)の重合度が1
000未満又はケン化度が85モル%未満である場合、
又は、部分ケン化ポリビニルアルコール(B)のケン化
度が75モル%未満である場合、カレンダー加工性改良
の効果が不十分である。また、部分ケン化ポリビニルア
ルコール(A)の重合度が1700を越える場合、得ら
れる塩化ビニル系重合体の可塑剤吸収性が劣る。そし
て、部分ケン化ポリビニルアルコール(B)の重合度が
2000未満、又は、ケン化度が90モル%を越える場
合、重合中にブロック化したり、得られる塩化ビニル系
重合体粒子が粗大化したりする。
【0009】本発明において用いられる部分ケン化ポリ
ビニルアルコール(A)と(B)の使用割合は、重量比
で3/7〜7/3、すなわち部分ケン化ポリビニルアル
コール(A)の使用量が部分ケン化ポリビニルアルコー
ル(A)及び(B)の合計重量の30〜70重量%で使
用することにより多孔性で可塑剤吸収性に優れ、嵩比重
が高く、かつ、カレンダー加工性に優れる塩化ビニル系
重合体を得ることが出来る。ここで部分ケン化ポリビニ
ルアルコール(A)の使用量が30重量%未満である場
合、可塑剤吸収性、嵩比重向上の効果が不十分になる。
また、70重量%を越える場合、重合時に重合分散系が
不安定となり、ブロック化したり、粗大粒子が生成した
りする。
【0010】また、本発明においては、分散剤としてヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース(C)を併用するこ
とが好ましく、該ヒドロキシプロピルメチルセルロース
(C)としては、重合分散系をより安定化させ、重合中
におけるブロック化の防止、得られる塩化ビニル系重合
体粒子の粗大化を防止するために、メトキシ置換度が2
5〜30重量%、ヒドロキシプロポキシ置換度が5〜1
5重量%でその2重量%水溶液の20℃における粘度が
10〜100cpsであることが特に好ましい。
【0011】そして、本発明においてヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース(C)を併用する場合、重合分散系
をより安定化させ、多孔性で可塑剤吸収性に優れ、嵩比
重が高く、かつ、カレンダー加工性に優れる塩化ビニル
系重合体を得ることが出来ることから、部分ケン化ポリ
ビニルアルコール(A)及び(B)とヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース(C)の割合は、重量比で((A)
+(B))/(C)=10/1〜10/3、すなわち部
分ケン化ポリビニルアルコール(A)及び(B)の合計
量100重量部に対してヒドロキシプロピルメチルセル
ロース(C)が10〜30重量部で使用することが好ま
しい。
【0012】本発明において用いられる分散剤の使用量
は、可塑剤吸収性、嵩比重向上の効果に優れ、得られる
塩化ビニル系重合体がブロック化したり、粗大粒子化す
る可能性が低いことから塩化ビニル系単量体100重量
部あたり0.05〜0.2重量部であることが好まし
い。
【0013】本発明においては、一般に行われる懸濁重
合法をそのまま適用することができ、例えば具体的には
次のような方法で行われる。
【0014】撹拌機を備えたジャケット付き耐圧重合缶
に純水、分散安定剤、重合開始剤を入れ、減圧状態にす
る。次に塩化ビニル系単量体を圧入し、この重合缶内を
撹拌しながら加温し重合を開始する。その時の重合条件
としては、重合温度は20〜90℃、重合時間1〜40
時間を挙げることができ、重合終了後、未反応塩化ビニ
ル系単量体を回収し、スラリーを取り出して脱水乾燥を
行うことにより塩化ビニル系重合体が得られる。
【0015】本発明において用いられる重合開始剤とし
ては、一般的に懸濁重合法に重合開始剤として用いられ
るものでよく、例えばジイソプロピルパーオキシジカー
ボネート、tert−ブチルパーオキシネオデカネー
ト、tert−ヘキシルパーオキシピバレート、ベンゾ
イルパーオキサイド等の過酸化物;2、2’−アゾビス
イソブチロニトリル、2、2’−アゾビス−2、4−ジ
メチルバレロニトリル等のアゾ化合物などが挙げられ、
これらは1種または2種以上の組合せで使用することが
できる。
【0016】本発明においては、本発明を実施する際に
は、塩化ビニル単量体と共重合可能なビニル系単量体及
び/又は塩化ビニル単量体とグラフト重合可能なポリマ
ーを必要に応じて添加して重合してもよい。
【0017】本発明における塩化ビニル系単量体とは、
塩化ビニル単量体又は塩化ビニル単量体と共重合可能な
ビニル系単量体との混合物をいう。
【0018】塩化ビニル単量体と共重合可能なビニル系
単量体としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン
酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレ
ン、イソブチレン等のオレフィン類;イソブチルビニル
エーテル、フェニルビニルエーテル、オクチルビニルエ
ーテル等のアルキル又はアリールビニルエーテル類;塩
化ビニリデン、フッ化ビニル、塩化アリル、臭化ビニル
等のハロゲン化オレフィン類;エチルアクリレート、n
−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメ
タクリレート、ステアリルメタクリレート等のアクリル
酸又はメタクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリ
ル酸、クロトン酸、アクリロニトリル、無水マレイン
酸、無水イタコン酸等のアクリル系誘導体類等を挙げる
ことができる。
【0019】塩化ビニル系単量体とグラフト共重合可能
なポリマーとしては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重
合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合
体、塩素化ポリエチレン、ポリウレタン、ポリブタジエ
ン−スチレン−メチルメタクリレート共重合体(MB
S)、ポリブタジエン−アクリロニトリル−(α−メチ
ル)スチレン共重合体(ABS)、ポリブチルアクリレ
ート、ブチルゴム、ポリスチレン、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、架橋アクリルゴム等を挙げることができ
る。
【0020】本発明の製造方法によると、可塑剤吸収
性、嵩比重が高く、かつカレンダー加工性に優れた塩化
ビニル系重合体を得ることができる。
【0021】
【実施例】以下に、実施例により本発明を更に説明する
が、これらにより本発明は限定されるものではない。
【0022】実施例及び比較例により得られた重合体を
下記の方法により評価した。
【0023】〜可塑剤吸収量〜 得られた重合体に過剰の可塑剤(ジオクチルフタレー
ト;DOP)を加え、室温で10分間放置した後、遠心
分離機(国産遠心器(株)製)を用いて3000rpm
で遠心し重合体に吸収されなかった可塑剤を除去した。
遠心後の重合体に保持されている可塑剤量を測定し、重
合体に対する可塑剤の割合を百分率で表したものを可塑
剤吸収量とした。
【0024】〜嵩比重〜 JIS K−6721に準拠して測定した。
【0025】〜カレンダー加工性〜 得られた重合体100重量部に対し、ジブチル錫マレー
ト系安定剤4重量部、脂肪酸エステル系滑剤1.5重量
部を配合した。この配合組成物を表面温度180℃の8
インチ2本ロール(関西ロール(株)製)で該組成物が
ロールに巻き付いてから5分間混練してシートを取り出
した。そして、同様の操作を5回繰り返すことによりシ
ートの剥離し易さを評価した。
【0026】カレンダー加工性の評価基準 ○・・・粘着無し(問題なく剥離)。
【0027】△・・・わずかに粘着(容易に剥離)。
【0028】×・・・粘着大きい(剥離やや困難)。
【0029】××・・粘着激しい(剥離困難)。
【0030】実施例1 内容積25リットルのステンレス製オートクレーブに純
水140重量部、ケン化度93モル%、重合度1300
の部分ケン化ポリビニルアルコール0.05重量部、ケ
ン化度80モル%、重合度2600の部分ケン化ポリビ
ニルアルコール0.05重量部、tert−ヘキシルパ
ーオキシピバレート0.025重量部を入れ減圧状態に
した。次いで、塩化ビニル単量体100重量部を仕込
み、オートクレーブ内を撹拌しながら65℃に加温し重
合を行った。オートクレーブの圧力が重合反応の定常状
態における圧力から1.8kg/cm2下がった時点で
未反応塩化ビニル単量体の回収をした。重合時間は6時
間であった。
【0031】未反応塩化ビニル単量体を回収した後、ス
ラリーをオートクレーブから取り出し脱水乾燥を行った
ところ、約85%の重合転化率で塩化ビニル重合体を得
た。
【0032】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
1に示す。
【0033】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性、嵩比重が高く、カレンダー加工性に優れるものであ
った。
【0034】実施例2 ケン化度93モル%、重合度1300の部分ケン化ポリ
ビニルアルコールの使用量を0.03重量部、ケン化度
80モル%、重合度2600の部分ケン化ポリビニルア
ルコールの使用量を0.07重量部とした以外は実施例
1と同様に行い、約85%の重合転化率で塩化ビニル重
合体を得た。
【0035】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
1に示す。
【0036】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性、嵩比重が高く、カレンダー加工性に優れるものであ
った。
【0037】実施例3 ケン化度93モル%、重合度1300の部分ケン化ポリ
ビニルアルコールの代わりにケン化度88モル%、重合
度1500の部分ケン化ポリビニルアルコールを使用し
た以外は実施例1と同様に行い、約85%の重合転化率
で塩化ビニル重合体を得た。
【0038】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
1に示す。
【0039】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性、嵩比重が高く、カレンダー加工性に優れるものであ
った。
【0040】実施例4 実施例1で用いた分散剤系にメトキシ置換度が29重量
%、ヒドロキシプロポキシ置換度が9.5重量%でその
2重量%水溶液の20℃における粘度が50cpsであ
るヒドロキシプロピルメチルセルロース0.01重量部
を併用した以外は実施例1と同様に行い、約85%の重
合転化率で塩化ビニル重合体を得た。
【0041】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
4に示す。
【0042】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性、嵩比重が高く、カレンダー加工性に優れるものであ
った。
【0043】実施例5 実施例2で用いた分散剤系にメトキシ置換度が29重量
%、ヒドロキシプロポキシ置換度が9.5重量%でその
2重量%水溶液の20℃における粘度が50cpsであ
るヒドロキシプロピルメチルセルロース0.01重量部
を併用した以外は実施例2と同様に行い、約85%の重
合転化率で塩化ビニル重合体を得た。
【0044】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
4に示す。
【0045】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性、嵩比重が高く、カレンダー加工性に優れるものであ
った。
【0046】実施例6 実施例3で用いた分散剤系にメトキシ置換度が29重量
%、ヒドロキシプロポキシ置換度が9.5重量%でその
2重量%水溶液の20℃における粘度が50cpsであ
るヒドロキシプロピルメチルセルロース0.01重量部
を併用した以外は実施例3と同様に行い、約85%の重
合転化率で塩化ビニル重合体を得た。
【0047】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
4に示す。
【0048】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性、嵩比重が高く、カレンダー加工性に優れるものであ
った。
【0049】比較例1 ケン化度93モル%、重合度1300の部分ケン化ポリ
ビニルアルコールの代わりにケン化度78モル%、重合
度1400の部分ケン化ポリビニルアルコールを使用し
た以外は実施例1と同様に行い、約85%の重合転化率
で塩化ビニル重合体を得た。
【0050】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
1に示す。
【0051】得られた塩化ビニル重合体は嵩比重は高い
が、シートのロールからの剥離性に劣るカレンダー加工
性の悪いものであった。
【0052】比較例2 ケン化度80モル%、重合度2600の部分ケン化ポリ
ビニルアルコールの代わりにケン化度70モル%、重合
度700の部分ケン化ポリビニルアルコールを使用した
以外は実施例1と同様に行い、約85%の重合転化率で
塩化ビニル重合体を得た。
【0053】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
2に示す。
【0054】得られた塩化ビニル重合体は可塑剤吸収性
および嵩比重は高いが、シートのロールからの剥離性に
劣るカレンダー加工性の悪いものであった。
【0055】比較例3 実施例1で用いたケン化度93モル%、重合度1300
の部分ケン化ポリビニルアルコールを用いず、ケン化度
80モル%、重合度2600の部分ケン化ポリビニルア
ルコールの使用量を0.1重量部にした以外は実施例1
と同様に行い、約85%の重合転化率で塩化ビニル重合
体を得た。
【0056】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
2に示す。
【0057】得られた塩化ビニル重合体は嵩比重が高
く、かつカレンダー加工性も良好であるが、可塑剤吸収
性が低いものであった。
【0058】比較例4 実施例1で用いたケン化度80モル%、重合度2600
の部分ケン化ポリビニルアルコールを用いず、ケン化度
93モル%、重合度1300の部分ケン化ポリビニルア
ルコールの使用量を0.1重量部にした以外は実施例1
と同様に行ったが、重合中にブロック化し塩化ビニル重
合体粒子は得られなかった。
【0059】比較例5 ケン化度93モル%、重合度1300の部分ケン化ポリ
ビニルアルコール0.05重量部の代わりにケン化度4
0モル%、重合度550の部分ケン化ポリビニルアルコ
ール0.02重量部を使用し、ケン化度80モル%、重
合度2600の部分ケン化ポリビニルアルコールの使用
量を0.08重量部とした以外は実施例1と同様に行
い、約85%の重合転化率で塩化ビニル重合体を得た。
【0060】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
2に示す。
【0061】得られた塩化ビニル重合体は可塑剤吸収性
は高いが、嵩比重が低く、かつ、シートのロールからの
剥離性に劣るカレンダー加工性の悪いものであった。
【0062】比較例6 ケン化度93モル%、重合度1300の部分ケン化ポリ
ビニルアルコールの使用量を0.01重量部、ケン化度
80モル%、重合度2600の部分ケン化ポリビニルア
ルコールの使用量を0.09重量部とした以外は実施例
1と同様に行い、約85%の重合転化率で塩化ビニル重
合体を得た。
【0063】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
3に示す。
【0064】得られた塩化ビニル重合体は嵩比重は高く
カレンダー加工性も良好であるが、可塑剤吸収性が低い
ものであった。
【0065】比較例7 ケン化度93モル%、重合度1300の部分ケン化ポリ
ビニルアルコールの代わりにケン化度88モル%、重合
度600の部分ケン化ポリビニルアルコールを使用した
以外は実施例1と同様に行い、約85%の重合転化率で
塩化ビニル重合体を得た。
【0066】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
3に示す。
【0067】得られた塩化ビニル重合体は嵩比重は高い
が、可塑剤吸収性が低く、かつ、シートのロールからの
剥離性に劣るカレンダー加工性の悪いものであった。
【0068】比較例8 ケン化度93モル%、重合度1300の部分ケン化ポリ
ビニルアルコールの代わりにケン化度98モル%、重合
度2600の部分ケン化ポリビニルアルコールを使用し
た以外は実施例1と同様に行い、約85%の重合転化率
で塩化ビニル重合体を得た。
【0069】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
3に示す。
【0070】得られた塩化ビニル重合体は嵩比重は高
く、カレンダー加工性も良好であるが可塑剤吸収性が低
いものであった。
【0071】比較例9 ケン化度80モル%、重合度2600の部分ケン化ポリ
ビニルアルコールの代わりにケン化度98モル%、重合
度2600の部分ケン化ポリビニルアルコールを使用し
た以外は実施例1と同様に行ったが、重合中にブロック
化し塩化ビニル重合体を得ることはできなかった。
【0072】比較例10 ケン化度80モル%、重合度2600の部分ケン化ポリ
ビニルアルコールの代わりにケン化度78モル%、重合
度1400の部分ケン化ポリビニルアルコールを使用し
た以外は実施例1と同様に行ったが、重合中にブロック
化し塩化ビニル重合体を得ることはできなかった。
【0073】比較例11 比較例3で用いた分散剤系にメトキシ置換度が29重量
%、ヒドロキシプロポキシ置換度が9.5重量%でその
2重量%水溶液の20℃における粘度が50cpsであ
るヒドロキシプロピルメチルセルロース0.03重量部
を併用した以外は比較例3と同様に行い、約85%の重
合転化率で塩化ビニル重合体を得た。
【0074】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
5に示す。
【0075】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性が高く、カレンダー加工性も良好であったが、嵩比重
の低いものであった。
【0076】比較例12 比較例6で用いた分散剤系にメトキシ置換度が29重量
%、ヒドロキシプロポキシ置換度が9.5重量%でその
2重量%水溶液の20℃における粘度が50cpsであ
るヒドロキシプロピルメチルセルロース0.03重量部
を併用した以外は比較例3と同様に行い、約85%の重
合転化率で塩化ビニル重合体を得た。
【0077】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
5に示す。
【0078】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性が高く、カレンダー加工性も良好であったが、嵩比重
の低いものであった。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
【表4】
【0083】
【表5】
【0084】
【発明の効果】本発明の製造方法により、可塑剤吸収
性、嵩比重が高く、かつカレンダー加工性に優れた塩化
ビニル系重合体を得ることができ、工業的価値は非常に
高いものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル系単量体を水性媒体中で油溶性
    ラジカル開始剤を用いて懸濁重合させるに際し、分散剤
    として重合度が1000以上1700以下かつケン化度
    が85モル%以上の部分ケン化ポリビニルアルコール
    (A)及び重合度が2000以上3000未満かつケン
    化度が75モル%以上90モル%未満の部分ケン化ポリ
    ビニルアルコール(B)とを重量比で(A)/(B)=
    3/7〜7/3の割合で用いることを特徴とする塩化ビ
    ニル系重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】分散剤として重合度が1000以上170
    0以下かつケン化度が85モル%以上の部分ケン化ポリ
    ビニルアルコール(A)及び重合度が2000以上30
    00未満かつケン化度が75モル%以上90モル%未満
    の部分ケン化ポリビニルアルコール(B)とを重量比で
    (A)/(B)=3/7〜7/3、かつ、メトキシ置換
    度が25〜30重量%、ヒドロキシプロポキシ置換度が
    5〜15重量%でその2重量%水溶液の20℃における
    粘度が10〜100cpsであるヒドロキシプロピルメ
    チルセルロース(C)とを重量比で((A)+(B))
    /(C)=10/1〜10/3の割合で用いることを特
    徴とする請求項1に記載の塩化ビニル系重合体の製造方
    法。
JP5446396A 1996-03-12 1996-03-12 塩化ビニル系重合体の製造方法 Pending JPH09241308A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5446396A JPH09241308A (ja) 1996-03-12 1996-03-12 塩化ビニル系重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5446396A JPH09241308A (ja) 1996-03-12 1996-03-12 塩化ビニル系重合体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09241308A true JPH09241308A (ja) 1997-09-16

Family

ID=12971375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5446396A Pending JPH09241308A (ja) 1996-03-12 1996-03-12 塩化ビニル系重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09241308A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6806305B2 (en) 2001-10-05 2004-10-19 Kuraray Co., Ltd. Dispersion stabilizer for suspension polymerization of vinyl compound

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6806305B2 (en) 2001-10-05 2004-10-19 Kuraray Co., Ltd. Dispersion stabilizer for suspension polymerization of vinyl compound
KR100470016B1 (ko) * 2001-10-05 2005-02-05 가부시키가이샤 구라레 비닐계 화합물의 현탁중합용 분산안정제

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2583453B2 (ja) 可塑剤吸収性の改良された塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH09241308A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP2002256008A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3317830B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3257174B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3210408B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH09235305A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP4688991B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH09263603A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3677859B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH09249702A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3041485B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造法
JP3317798B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3115919B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP2938635B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP2851453B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP2823681B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP4080600B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3239619B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3284723B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP2986258B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3601156B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3663500B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH10101715A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造法
JP3437018B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法