JPH09263603A - 塩化ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系重合体の製造方法

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JPH09263603A
JPH09263603A JP7668096A JP7668096A JPH09263603A JP H09263603 A JPH09263603 A JP H09263603A JP 7668096 A JP7668096 A JP 7668096A JP 7668096 A JP7668096 A JP 7668096A JP H09263603 A JPH09263603 A JP H09263603A
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chloride polymer
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JP7668096A
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Yasuji Sakai
靖嗣 坂井
Hiroshi Minamide
博 南出
Munenori Urahama
宗徳 浦濱
Toshihiko Tanaka
利彦 田中
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F14/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
    • C08F14/02Monomers containing chlorine
    • C08F14/04Monomers containing two carbon atoms
    • C08F14/06Vinyl chloride

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱安定性、可塑剤吸収性、カレンダー加工性
に優れる塩化ビニル系重合体の製造方法を提供する。 【解決手段】 分散剤として、(A)重合度1000以
上3000未満,ケン化度70〜90モル%の部分ケン
化ポリビニルアルコール並びに(B)重合度1000以
下,ケン化度70〜85モル%の部分ケン化ポリビニル
アルコール、及び/または、(C)セルロース誘導体を
用い、かつ、ソルビタン脂肪酸エステル類を添加するこ
とを特徴とする塩化ビニル系重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル系重合
体の製造方法に関するものであり、更に詳しくは、成形
加工時のロール粘着性が改良され、熱安定性、可塑剤吸
収性の良好な塩化ビニル系重合体の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、塩化ビニル系重合体は、カレン
ダー加工法、押し出し加工法により各種の成形体が製造
されており、これらの分野では成形加工性の改善が望ま
れている。これらの要求に応えるために種々の方法が提
案されており、特開昭48−89991号公報には、特
定のグリセリン脂肪酸エステルを添加する方法、特開昭
52−36179号公報には、ソルビタンモノ脂肪酸エ
ステルを特定の部分ケン化ポリビニルアルコール及びヒ
ドロキシプロピルセルロースと併用する方法が提案され
ている。また、特開平2−53808号公報には、HL
Bが1〜4、水酸基価が50〜150のソルビタン脂肪
酸エステル及び重合度が500〜1500かつケン化度
が85〜95モル%の部分ケン化ポリビニルアルコー
ル、及び重合度が200〜800かつケン化度が30〜
60モル%の部分ケン化ポリビニルアルコールを併用す
る方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開昭48−8
9991号公報、特開昭52−36179号公報記載の
方法により得られる塩化ビニル系重合体は、加工性は改
良されているが有機錫系安定剤を使用した場合、熱安定
性を低下するという問題を有するものである。また、特
開平2−53808号公報記載の方法により得られる塩
化ビニル系重合体は、ゲル化特性に優れるがものである
がカレンダー加工時のロール粘着性に劣るという問題を
有するものである。
【0004】そこで、本発明は、熱安定性、可塑剤吸収
性、カレンダー加工性に優れる塩化ビニル系重合体の製
造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について鋭意検討した結果、特定のソルビタン脂肪酸エ
ステル、ソルビトール脂肪酸エステル及び/又はグリセ
リン脂肪酸エステルと特定の分散剤を特定の割合で用い
ることにより、熱安定性、可塑剤吸収性、カレンダー加
工性に優れる塩化ビニル系重合体が得られることを見い
出し本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、塩化ビニル系単量体を水
性媒体中において懸濁重合法を行う塩化ビニル系重合体
の製造方法において、分散剤として、(A)重合度10
00以上3000未満,ケン化度70〜90モル%の部
分ケン化ポリビニルアルコール、並びに、(B)重合度
1000以下,ケン化度70〜85モル%の部分ケン化
ポリビニルアルコール、及び/又は、(C)セルロース
誘導体を重量比で(A)/((B)+(C))=95/
5〜30/70の割合で使用し、かつ、HLBが5以
下、水酸基価が300以下のソルビタン脂肪酸エステ
ル、ソルビトール脂肪酸エステル及び/又はグリセリン
脂肪酸エステルを塩化ビニル系単量体100重量部に対
して0.005〜0.5重量部添加することを特徴とす
る塩化ビニル系重合体の製造方法に関するものである。
【0007】以下に、本発明について更に詳細に説明す
る。
【0008】本発明において用いられる分散剤は、重合
度1000以上3000未満,ケン化度70〜90モル
%の部分ケン化ポリビニルアルコール(A)、並びに、
重合度1000以下,ケン化度70〜85モル%の部分
ケン化ポリビニルアルコール(B)、及び/または、セ
ルロース誘導体(C)よりなり、重量比で(A)/
((B)+(C))=95/5〜30/70の割合で用
いられる。
【0009】本発明において、分散剤成分として用いら
れる部分ケン化ポリビニルアルコール(A)は、重合度
1000以上3000未満,ケン化度70〜90モル
%、好ましくは75〜90モル%のものである。ここで
部分ケン化ポリビニルアルコール(A)の重合度が10
00未満、又は、ケン化度が90モル%を越える場合、
重合時の重合分散系が不安定となり、重合中にブロック
化したり、得られる塩化ビニル系重合体粒子が粗大化し
たりする。一方、部分ケン化ポリビニルアルコール
(A)のケン化度が70モル%より低い場合、カレンダ
ー加工性改良効果が不十分となる。
【0010】本発明において、分散剤成分として用いら
れる部分ケン化ポリビニルアルコール(B)は、重合度
1000以下,ケン化度70〜85モル%、好ましくは
重合度300〜1000のものである。ここで部分ケン
化ポリビニルアルコール(B)のケン化度が70モル%
より低い場合、カレンダー加工性改良効果が不十分とな
り、ケン化度が85モル%を越える場合、カレンダー加
工性改良効果が不十分であるとともに、得られる塩化ビ
ニル系重合体粒子の脱モノマー性、可塑剤吸収性が悪く
なる。また、部分ケン化ポリビニルアルコール(B)の
重合度が1000を越える場合、得られる塩化ビニル系
重合体粒子の脱モノマー性、可塑剤吸収性が悪くなる。
【0011】本発明において、分散剤成分として用いら
れるセルロース誘導体(C)としては、重合時における
重合分散安定性、得られる塩化ビニル系重合体粒子の脱
モノマー性、可塑剤吸収性が優れることから、メトキシ
置換度25〜30重量%,ヒドロキシプロポキシ置換度
5〜15重量%,2重量%水溶液の20℃における粘度
が10〜100cpsであるヒドロキシプロピルメチル
セルロースであることが好ましい。
【0012】本発明における部分ケン化ポリビニルアル
コール(A)並びに部分ケン化ポリビニルアルコール
(B)及び/またはセルロース誘導体(C)の使用割合
は、重量比で(A)/((B)+(C))=95/5〜
30/70である。部分ケン化ポリビニルアルコール
(A)の使用割合が30重量%未満の場合、重合時の重
合分散系が不安定となるばかりでなく、カレンダー加工
性改良効果が不十分となる。一方、部分ケン化ポリビニ
ルアルコール(A)の使用割合が95重量%を越える場
合、得られる塩化ビニル系重合体粒子の脱モノマー性、
可塑剤吸収性が悪くなる。さらに本発明においては、得
られる塩化ビニル系重合体が可塑剤吸収性、カレンダー
加工性のバランスに優れることから、(A)/((B)
+(C))=95/5〜50/50の割合で使用するこ
とが好ましい。
【0013】また、部分ケン化ポリビニルアルコール
(A)、(B)は、上記に記載した範囲内のものであれ
ば、2種以上のものを組み合わせて使用しても良いし、
また変性されたものを使用しても良い。
【0014】本発明において用いられるソルビタン脂肪
酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン
脂肪酸エステルは、得られる塩化ビニル系重合体の熱安
定性に悪影響を与えないことからHLBが5以下、水酸
基価が300以下のものであり、好ましくはHLBが4
以下、水酸基価が250以下のものである。そして、更
に熱安定性への影響が少ないことから、HLBが低く、
水酸基価の小さいトリエステルが特に好ましい。これら
に該当する化合物としては、例えばソルビタントリステ
アレート、ソルビタントリベヘネート、ソルビタントリ
パルミテート、ソルビタントリラウレート、ソルビタン
トリオレート、グリセリンモノ・ジパルミテート、グリ
セリントリステアレート、グリセリンモノ・ジステアレ
ート、グリセリンジ・トリステアレート、グリセリンジ
・トリオレート、グリセリントリパルミテート、グリセ
リンモノ・ジオレート、グリセリンモノ・ジラウレー
ト、グリセリンジ・トリラウレート、グリセリンモノ・
ジラウレート、グリセリンモノ・ジリシノレートなどが
挙げられ、これらは1種または2種以上の組合せで使用
することができる。2種以上組み合わせて使用する場合
は、使用する脂肪酸エステルの平均のHLB及び平均の
水酸基価がHLBが5以下、水酸基価が300以下の範
囲内であれば前記範囲外のソルビタン脂肪酸エステル、
ソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステ
ルも用いることが可能である。
【0015】本発明におけるソルビタン脂肪酸エステ
ル、ソルビトール脂肪酸エステル及び/又はグリセリン
脂肪酸エステルの使用量は、塩化ビニル系単量体100
重量部に対して0.005〜0.5重量部であり、0.
01〜0.3重量部であることが特に好ましい。塩化ビ
ニル系単量体100重量部に対して0.005重量部未
満である場合、カレンダー加工性の改良効果が不十分で
あり、塩化ビニル系単量体100重量部に対して0.5
重量部以上である場合、カレンダー加工性は改良される
が有機錫系安定剤を使用した場合、熱安定性に悪影響を
与える。
【0016】本発明におけるソルビタン脂肪酸エステ
ル、ソルビトール脂肪酸エステル及び/又はグリセリン
脂肪酸エステルの添加方法には特に制限はなく、重合前
に直接添加する方法、重合途中に水に分散させた分散液
を徐々に添加する方法、重合後の塩化ビニル系重合体ス
ラリーに直接または水に分散させた後添加する方法、可
溶溶剤に一旦溶解した後添加する方法等が挙げられる。
【0017】本発明においては、得られる塩化ビニル系
重合体の熱安定性を向上させるために、分子量調節剤を
併用することが好ましく、分子量調節剤としては、熱安
定性改善効率に特に優れることからメルカプト基とヒド
ロキシル基を有する化合物であることが特に好ましい。
該化合物としては、例えば2−メルカプトエタノール、
3−メルカプトプロパノール、4−メルカプトブタノー
ル、チオグリセリン、1−チオグリセロール等を挙げる
ことができる。分子量調節剤を用いる場合、その使用量
は熱安定性改善効率とカレンダー加工性のバランスに優
れることから0.001〜0.05重量部であることが
好ましい。分子量調節剤の添加方法には制限はなく、直
接添加する方法、可溶溶媒に一旦溶解した後添加する方
法等が挙げられる。
【0018】本発明においては、一般に行われる懸濁重
合法をそのまま適用することができ、例えば具体的には
次のような方法で行われる。
【0019】撹拌機を備えたジャケット付き耐圧重合缶
に純水、分散安定剤、重合開始剤を入れ、減圧状態にす
る。次に塩化ビニル系単量体を圧入し、この重合缶内を
撹拌しながら加温し重合を開始する。その時の重合条件
としては、重合温度は20〜90℃、重合時間1〜40
時間を挙げることができ、重合終了後、未反応塩化ビニ
ル系単量体を回収し、スラリーを取り出して脱水乾燥を
行うことにより塩化ビニル系重合体が得られる。
【0020】本発明において用いられる重合開始剤とし
ては、一般的に懸濁重合法に重合開始剤として用いられ
るものでよく、例えばジイソプロピルパーオキシジカー
ボネート、tert−ブチルパーオキシネオデカネー
ト、tert−ヘキシルパーオキシピバレート、ベンゾ
イルパーオキサイド等の過酸化物;2、2’−アゾビス
イソブチロニトリル、2、2’−アゾビス−2、4−ジ
メチルバレロニトリル等のアゾ化合物などが挙げられ、
これらは1種または2種以上の組合せで使用することが
できる。
【0021】本発明においては、本発明を実施する際に
は、塩化ビニル単量体と共重合可能なビニル系単量体又
は塩化ビニル単量体とグラフト重合可能なポリマーを必
要に応じて添加して重合してもよい。
【0022】本発明における塩化ビニル系単量体とは、
塩化ビニル単量体、又は塩化ビニル単量体と共重合可能
なビニル系単量体との混合物をいう。
【0023】塩化ビニル単量体と共重合可能なビニル系
単量体としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン
酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレ
ン、イソブチレン等のオレフィン類;イソブチルビニル
エーテル、フェニルビニルエーテル、オクチルビニルエ
ーテル等のアルキル又はアリールビニルエーテル類;塩
化ビニリデン、フッ化ビニル、塩化アリル、臭化ビニル
等のハロゲン化オレフィン類;エチルアクリレート、n
−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメ
タクリレート、ステアリルメタクリレート等のアクリル
酸又はメタクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリ
ル酸、クロトン酸、アクリロニトリル、無水マレイン
酸、無水イタコン酸等のアクリル系誘導体類等を挙げる
ことができる。
【0024】又、塩化ビニル単量体とグラフト共重合可
能なポリマーとしては、例えばエチレン−酢酸ビニル共
重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合
体、塩素化ポリエチレン、ポリウレタン、ポリブタジエ
ン−スチレン−メチルメタクリレート共重合体(MB
S)、ポリブタジエン−アクリロニトリル−(α−メチ
ル)スチレン共重合体(ABS)、ポリブチルアクリレ
ート、ブチルゴム、ポリスチレン、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、架橋アクリルゴム等を挙げることができ
る。
【0025】本発明の製造方法においては、重合初期、
重合途中、あるいは重合後に、その他の重合添加剤とし
て、酸化防止剤、ゲル化改良剤、pH調整剤、スケール
防止剤等を使用してもよい。
【0026】
【実施例】以下、本発明の製造方法を実施例にもとづき
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。尚、実施例及び比較例において、ロール粘着性、熱
安定性、可塑剤吸収性の評価は下記の方法で行った。
【0027】〜可塑剤吸収量〜 得られた重合体に過剰の可塑剤(ジオクチルフタレー
ト;DOP)を加え、室温で10分間放置した後、遠心
分離機(国産遠心器(株)製)を用いて3000rpm
で遠心し重合体に吸収されなかった可塑剤を除去した。
遠心後の重合体に保持されている可塑剤量を測定し、重
合体に対する可塑剤の割合を百分率で表したものを可塑
剤吸収量とした。
【0028】〜ロール粘着性〜 得られた重合体100重量部に対し、ジブチル錫マレー
ト系安定剤4重量部、脂肪酸エステル系滑剤1.5重量
部を配合した。この配合組成物を表面温度180℃の8
インチ2本ロール(関西ロール(株)製)で該組成物が
ロールに巻き付いてから5分間混練してシートを取り出
した。そして、同様の操作を5回繰り返すことによりシ
ートの剥離し易さを評価した。
【0029】カレンダー加工性の評価基準 ○ 粘着無し(問題なく剥離)。
【0030】△ わずかに粘着( 容易に剥離) 。
【0031】× 粘着大きい(剥離やや困難)。
【0032】×× 粘着激しい(剥離困難)。
【0033】〜熱安定性〜 得られた重合体100重量部、ジブチル錫マレート系安
定剤3重量部、脂肪酸エステル系滑剤1.5重量部をブ
レンドし、その配合物300gをロール表面温度150
℃の8インチロールで5分間混練し、厚さ1mmのシー
ト成形体を得た。シート成形体より切り出した試験片を
190℃のオーブン中で、黒化するのに要した時間を測
定した。
【0034】実施例1 内容積25リットルのステンレス製オートクレーブに純
水140重量部、ケン化度80モル%,重合度2600
の部分ケン化ポリビニルアルコール0.06重量部、ケ
ン化度73モル%,重合度800の部分ケン化ポリビニ
ルアルコール0.02重量部、tert−ヘキシルパー
オキシピバレート0.025重量部を入れ減圧状態にし
た。次いで、塩化ビニル単量体100重量部を仕込み、
オートクレーブ内を撹拌しながら65℃に加温し重合を
行った。オートクレーブの圧力が重合反応の定常状態に
おける圧力から1.8kg/cm2下がった時点で未反
応塩化ビニル単量体の回収をした。重合時間は6時間で
あった。
【0035】未反応塩化ビニル単量体を回収した後、H
LBが2.0,水酸基価70であるソルビタントリステ
アレートの水分散液を、ソルビタントリステアレートが
塩化ビニル系重合体に対し0.1重量部となるよう添加
し、スラリーをオートクレーブから取り出し脱水乾燥を
行ったところ、約85%の重合転化率で塩化ビニル重合
体を得た。
【0036】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
1に示す。
【0037】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性高く、熱安定性、カレンダー加工性に優れるものであ
った。
【0038】実施例2 分散剤系に、ケン化度80モル%,重合度2600の部
分ケン化ポリビニルアルコールを0.07重量部、メト
キシ置換度29重量%,ヒドロキシプロポキシ置換度
9.5重量%,2重量%水溶液の20℃における粘度が
50cpsであるヒドロキシプロピルメチルセルロース
(以下HPMCと略す)0.02重量部を使用し、ソル
ビタントリステアレートの代わりにHLBが1.7,水
酸基価60のグリセリンジ・トリステアレートを0.0
3重量部使用した以外は実施例1と同様に行い、約85
%の重合転化率で塩化ビニル重合体を得た。
【0039】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
1に示す。
【0040】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性、熱安定性、カレンダー加工性に優れるものであっ
た。
【0041】実施例3 分散剤系に、ケン化度80モル%,重合度2600の部
分ケン化ポリビニルアルコールを0.07重量部、ケン
化度73モル%,重合度800の部分ケン化ポリビニル
アルコールを0.01重量部、メトキシ置換度29重量
%,ヒドロキシプロポキシ置換度9.5重量%,2重量
%水溶液の20℃における粘度が50cpsであるHP
MCを0.01重量部使用し、ソルビタントリステアレ
ートの代わりにHLBが3.2,水酸基価210のグリ
セリンモノ・ジステアレートを0.1重量部、重合開始
時に添加した以外は実施例1と同様に行い、約85%の
重合転化率で塩化ビニル重合体を得た。
【0042】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
1に示す。
【0043】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性、熱安定性、カレンダー加工性に優れるものであっ
た。
【0044】実施例4 分散剤系に、ケン化度80モル%,重合度2600の部
分ケン化ポリビニルアルコールを0.05重量部、ケン
化度73モル%,重合度800の部分ケン化ポリビニル
アルコールを0.05重量部使用し、ソルビタントリス
テアレートの代わりにグリセリンジ・トリステアレート
を0.3重量部使用した以外は実施例1と同様に行い、
約85%の重合転化率で塩化ビニル重合体を得た。
【0045】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
1に示す。
【0046】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性、熱安定性、カレンダー加工性に優れるものであっ
た。
【0047】実施例5 分散剤系に、ケン化度80モル%,重合度2600の部
分ケン化ポリビニルアルコールを0.06重量部、ケン
化度73モル%,重合度800の部分ケン化ポリビニル
アルコールを0.02重量部、メトキシ置換度29重量
%,ヒドロキシプロポキシ置換度9.5重量%,2重量
%水溶液の20℃における粘度が50cpsであるHP
MCを0.01重量部使用し、分子量調節剤として2−
メルカプトエタノールを0.03重量部併用して58℃
で重合し、ソルビタントリステアレートを0.2重量部
使用した以外は実施例1と同様に行い、約85%の重合
転化率で塩化ビニル重合体を得た。
【0048】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
2に示す。
【0049】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性、熱安定性、カレンダー加工性に優れるものであっ
た。
【0050】比較例1 分散剤系に、ケン化度80モル%,重合度2600の部
分ケン化ポリビニルアルコールを0.06重量部、ケン
化度73モル%,重合度800の部分ケン化ポリビニル
アルコールを0.02重量部使用し、ソルビタントリス
テアレートの代わりにHLBが5.4,水酸基価330
のソルビタンモノステアレートを0.2重量部使用した
以外は実施例1と同様に行い、約85%の重合転化率で
塩化ビニル重合体を得た。
【0051】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
3に示す。
【0052】得られた塩化ビニル重合体は、熱安定性に
劣るものであった。
【0053】比較例2 分散剤系に、ケン化度80モル%,重合度2600の部
分ケン化ポリビニルアルコールを0.08重量部使用
し、ソルビタントリステアレートの代わりにグリセリン
ジ・トリステアレートを0.1重量部使用した以外は実
施例1と同様に行い、約85%の重合転化率で塩化ビニ
ル重合体を得た。
【0054】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
3に示す。
【0055】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性に劣るものであった。
【0056】比較例3 分散剤系に、ケン化度80モル%,重合度2600の部
分ケン化ポリビニルアルコールを0.02重量部、ケン
化度73モル%,重合度800の部分ケン化ポリビニル
アルコールを0.08重量部使用し、ソルビタントリス
テアレートの代わりにグリセリンジ・トリステアレート
を0.1重量部使用した以外は実施例1と同様に行い、
約85%の重合転化率で塩化ビニル重合体を得た。
【0057】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
3に示す。
【0058】得られた塩化ビニル重合体は、シートのロ
ールからの剥離性に劣るカレンダー加工性の悪いもので
あった。
【0059】比較例4 分散剤系に、ケン化度80モル%,重合度2600の部
分ケン化ポリビニルアルコールを0.05重量部、ケン
化度73モル%,重合度800の部分ケン化ポリビニル
アルコールを0.01重量部、メトキシ置換度29重量
%,ヒドロキシプロポキシ置換度9.5重量%,2重量
%水溶液の20℃における粘度が50cpsであるHP
MCを0.02重量部使用し、ソルビタントリステアレ
ートを0.8重量部使用した以外は実施例1と同様に行
い、約85%の重合転化率で塩化ビニル重合体を得た。
【0060】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
3に示す。
【0061】得られた塩化ビニル重合体は、熱安定性に
劣るものであった。
【0062】比較例5 分散剤系に、ケン化度80モル%,重合度2600の部
分ケン化ポリビニルアルコールを0.06重量部、ケン
化度73モル%,重合度800の部分ケン化ポリビニル
アルコールを0.01重量部使用し、ソルビタントリス
テアレートを0.003重量部使用した以外は実施例1
と同様に行い、約85%の重合転化率で塩化ビニル重合
体を得た。
【0063】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
4に示す。
【0064】得られた塩化ビニル重合体は、シートのロ
ールからの剥離性に劣るカレンダー加工性の悪いもので
あった。
【0065】比較例6 分散剤系に、ケン化度80モル%,重合度2600の部
分ケン化ポリビニルアルコールを0.06重量部、ケン
化度48モル%,重合度300の部分ケン化ポリビニル
アルコールを0.02重量部使用し、ソルビタントリス
テアレートの代わりにグリセリンジ・トリステアレート
を0.2重量部使用した以外は実施例1と同様に行い、
約85%の重合転化率で塩化ビニル重合体を得た。
【0066】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
4に示す。
【0067】得られた塩化ビニル重合体は、シートのロ
ールからの剥離性に劣るカレンダー加工性の悪いもので
あった。
【0068】比較例7 分散剤系に、ケン化度88モル%,重合度500の部分
ケン化ポリビニルアルコールを0.05重量部、ケン化
度73モル%,重合度800の部分ケン化ポリビニルア
ルコールを0.03重量部使用した以外は実施例1と同
様に行ったが、重合中にブロック化し塩化ビニル重合体
粒子は得られなかった。
【0069】比較例8 分散剤系に、ケン化度80モル%,重合度2600の部
分ケン化ポリビニルアルコールを0.08重量部、ケン
化度73モル%,重合度800の部分ケン化ポリビニル
アルコールを0.001重量部、メトキシ置換度29重
量%,ヒドロキシプロポキシ置換度9.5重量%,2重
量%水溶液の20℃における粘度が50cpsであるH
PMCを0.001重量部使用し、ソルビタントリステ
アレートの代わりにグリセリンジ・トリステアレートを
0.1重量部使用した以外は実施例1と同様に行い、約
85%の重合転化率で塩化ビニル重合体を得た。
【0070】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
4に示す。
【0071】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性に劣るものであった。
【0072】比較例9 分散剤系に、ケン化度80モル%,重合度2600の部
分ケン化ポリビニルアルコールを0.05重量部、ケン
化度88モル%,重合度600の部分ケン化ポリビニル
アルコールを0.05重量部使用し、ソルビタントリス
テアレートの代わりにグリセリンジ・トリステアレート
を0.1重量部使用した以外は実施例1と同様に行い、
約85%の重合転化率で塩化ビニル重合体を得た。
【0073】得られた塩化ビニル重合体の評価結果を表
5に示す。
【0074】得られた塩化ビニル重合体は、可塑剤吸収
性、カレンダー加工性に劣るものであった。
【0075】比較例10 分散剤系に、ケン化度95モル%,重合度1500の部
分ケン化ポリビニルアルコールを0.08重量部、ケン
化度73モル%,重合度800の部分ケン化ポリビニル
アルコールを0.01重量部使用した以外は実施例1と
同様に行ったが、重合中にブロック化し塩化ビニル重合
体粒子は得られなかった。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
【0080】
【表5】
【0081】
【発明の効果】本発明によると、成形加工時のロール粘
着性が改良され、且つ熱安定性、可塑剤吸収性の良好な
塩化ビニル系重合体を得ることができ、本発明の工業的
価値はすこぶる大きいものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル系単量体を水性媒体中において
    懸濁重合法を行う塩化ビニル系重合体の製造方法におい
    て、分散剤として、(A)重合度1000以上3000
    未満,ケン化度70〜90モル%の部分ケン化ポリビニ
    ルアルコール並びに、(B)重合度1000以下,ケン
    化度70〜85モル%の部分ケン化ポリビニルアルコー
    ル、及び/又は、(C)セルロース誘導体を重量比で
    (A)/((B)+(C))=95/5〜30/70の
    割合で使用し、かつ、HLB5以下、水酸基価300以
    下のソルビタン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エ
    ステル及び/又はグリセリン脂肪酸エステルを塩化ビニ
    ル系単量体100重量部に対して0.005〜0.5重
    量部添加することを特徴とする塩化ビニル系重合体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】分子量調節剤をさらに添加することを特徴
    とする請求項1に記載の塩化ビニル系重合体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】セルロース誘導体が、メトキシ置換度25
    〜30重量%,ヒドロキシプロポキシ置換度が5〜15
    重量%,2重量%水溶液の20℃における粘度が10〜
    100cpsであるヒドロキシプロピルメチルセルロー
    スであることを特徴とする請求項1又は2に記載の塩化
    ビニル系重合体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100398738B1 (ko) * 1998-02-05 2003-12-31 주식회사 엘지화학 열안정성이우수한스트레이트가공용염화비닐계수지의제조방법
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