JP3284723B2 - 塩化ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系重合体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩化ビニル系重合体の
懸濁重合による製造方法に関し、更に詳述すると、かさ
比重が高く、しかもフィッシュアイが少なく、ゲル化速
度が速い塩化ビニル系重合体を重合体スケールの発生な
く安定に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】塩化ビ
ニル系重合体は、物理的性質に優れた樹脂であり、硬質
及び軟質の成形材料として広く利用されている。この塩
化ビニル系重合体の成形法として、押出成形法が広く適
用されており、この成形法では、押出機からの押出量を
増大させるために、かさ比重の高い塩化ビニル系重合体
の開発が要望されている。
【0003】このようなかさ比重の高い塩化ビニル系重
合体を製造するために、塩化ビニル単量体を水性媒体中
に懸濁分散させて重合を行う懸濁重合法においては、例
えば塩化ビニル単量体を重合の途中で追加する方法(特
開昭59−168008号公報)、塩化ビニル単量体を
水性媒体中に懸濁分散させるための分散剤として、高け
ん化ビニルアルコールを使用する方法(特開昭57−7
600号公報)等の方法が提案されている。
【0004】しかしながら、これらの方法は、かさ比重
の高い塩化ビニル系重合体を得るという点では満足し得
るものの、得られる重合体は多孔性に乏しくなるため、
成形品のフィッシュアイが増加するという問題がある
上、得られる重合体はゲル化速度が遅くなり、その成形
加工性にも問題がある。
【0005】また、塩化ビニル単量体を水性媒体中に懸
濁分散させるために使用される分散剤としては、ポリビ
ニルアルコール(PVA)が知られている。最近では、
このPVAの研究開発も盛んになされており、例えば低
重合度で低けん化度のいわゆる油溶性タイプのものや、
各種の変性基を分子中に導入したもの等も分散剤として
使用されている。
【0006】しかしながら、この油溶性タイプのPVA
を分散剤として用いると、得られる重合体のゲル化性
や、フィッシュアイについての改良効果は認められるも
のの、かさ比重が高い重合体を得ることが困難になると
いう問題がある。一方、各種の変性基が分子中に導入さ
れたPVAは、一般的に分散安定性が悪く、これに関連
して重合基内壁に重合体スケールが付着したり、得られ
る重合体の粒度がばらつく等の不都合がある。また、還
流コンデンサーを重合の初期から使用した場合、泡状重
合体が生成し、懸濁系が不安定となるトラブルを生じる
場合がある。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、懸濁重合法により塩化ビニル系重合体を製造するに
際し、かさ比重が高く、しかもフィッシュアイが少な
く、ゲル化速度が速い上、粒度分布がシャープな塩化ビ
ニル系重合体を重合体スケールの発生なく安定に製造す
る方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、塩化ビニ
ル又は塩化ビニルを含む単量体混合物を水性媒体中に懸
濁分散させて懸濁重合を行う塩化ビニル系重合体の製造
方法において、懸濁剤の全仕込み量の20〜30重量%
を重合開始前に仕込むと共に、残りの懸濁剤を重合開始
時から重合率5〜30%に達するまでの間に連続的に又
は逐次的に添加すること、特に懸濁剤として、 (A)平均重合度が600〜3000、ケン化度が65
〜85モル%の水溶性部分ケン化ポリビニルアルコー
ル、 (B)メトキシ置換度が26〜30重量%、ヒドロキシ
プロピル置換度が4〜15重量%、かつその2重量%水
溶液の20℃における粘度が5〜4000cpsである
ヒドロキシプロピルメチルセルロースを重量比で(A)
/(B)=9/1〜3/7の範囲で併用し、かつ、前記
懸濁剤を仕込み単量体全量100重量部に対して0.0
3〜0.5重量部の範囲で使用することにより、上記目
的を達成することができることを知見した。
【0009】即ち、上記方法においては、第1ステップ
として、重合開始前及び重合初期における懸濁剤の量を
極力少なくすることによって、単量体液滴間の合一/分
散頻度を上げ、重合開始前濃度の均一化を図ると同時
に、懸濁剤の吸着によるスキン層厚みを低減するもの
で、第2ステップとして、重合が進み単量体液滴間の凝
集が激しくなる領域では、追加されてくる懸濁剤によっ
て過度の凝集をコントロールでき、また、懸濁剤として
上記水溶性部分けん化ポリビニルアルコールやヒドロキ
シプロピルメチルセルロースを用いることにより、かか
る作用がより有効に発揮され、これによってかさ比重が
高く、しかもフィッシュアイが少なく、ゲル化速度が速
い上、粒度分布のシャープな塩化ビニル系重合体を重合
体スケールの発生なく安定に製造することができること
を見い出し、本発明をなすに至ったものである。
【0010】従って、本発明は、塩化ビニル又は塩化ビ
ニルを含む単量体混合物を水性媒体中に懸濁分散させて
懸濁重合を行う塩化ビニル系重合体の製造方法におい
て、懸濁剤として、 (A)平均重合度が600〜3000、ケン化度が65
〜85モル%の水溶性部分ケン化ポリビニルアルコー
ル、及び (B)メトキシ置換度が26〜30重量%、ヒドロキシ
プロピル置換度が4〜15重量%、かつその2重量%水
溶液の20℃における粘度が5〜4000cpsである
ヒドロキシプロピルメチルセルロースを重量比で(A)
/(B)=9/1〜3/7の範囲で併用し、かつ、前記
懸濁剤を仕込み単量体全量100重量部に対して0.0
3〜0.5重量部の範囲で使用し、 (1)懸濁剤の全仕込み量の20〜30重量%を重合開
始前に仕込み、 (2)残りの懸濁剤を重合開始時から重合率5〜30%
に達するまでの間に連続的に又は逐次的に添加すること
を特徴とする塩化ビニル系重合体の製造方法を提供す
る。
【0011】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明の塩化ビニル系重合体の製造方法は、上述し
たように塩化ビニル又は塩化ビニルを含む単量体混合物
を水性媒体中に懸濁分散させて懸濁重合を行う塩化ビニ
ル系重合体の製造方法において、懸濁剤の添加を特定の
タイミングで行うものである。
【0012】かかる懸濁剤として、本発明においては、 (A)平均重合度が600〜3000、好ましくは60
0〜2600、ケン化度が65〜85モル%、好ましく
は70〜82モル%の水溶性部分ケン化ポリビニルアル
コール、 (B)メトキシ置換度が26〜30重量%、好ましくは
28〜30重量%、ヒドロキシプロピル置換度が4〜1
5重量%、好ましくは7〜12重量%、かつその2重量
%水溶液の20℃における粘度が5〜4000cps、
好ましくは5〜100cpsであるヒドロキシプロピル
メチルセルロースの双方を併用して用いる。
【0013】ここで、上記(A)部分けん化ポリビニル
アルコールの平均重合度が600未満でけん化度が65
モル%未満では、粗粒が発生するなど、重合系が不安定
となる場合があり、平均重合度が3000を超え、けん
化度が85モル%を超えるとゲル化性やフィッシュアイ
の点の劣ったものとなる場合がある。また、(B)ヒド
ロキシプロピルメチルセルロースのメトキシ置換度が4
重量%未満、ヒドロキシプロピル置換度が4重量%未
満、かつ2重量%水溶液の20℃における粘度が5cp
s未満であると、粗粒が発生するなど、重合系が不安定
となる場合があり、一方メトキシ置換度が15重量%を
超え、ヒドロキシプロピル置換度が15重量%を超え、
かつ2重量%水溶液の20℃における粘度が4000c
psを超えると、泡立ちが多くなったり、粒度分布がブ
ロードとなる場合がある。
【0014】本発明においては、これらの懸濁剤を重量
比で(A)/(B)=9/1〜3/7、特に9/1〜5
/5の範囲で併用して用いる。
【0015】本発明の製造方法においては、懸濁剤の使
用量は、仕込み単量体全量100重量部に対して0.0
3〜0.5重量部、特に0.04〜0.1重量部の範囲
が好ましい。懸濁剤の使用量が多すぎると、ゲル化性が
遅くなったりフィッシュアイが増加する場合があり、少
なすぎると粗粒が発生する場合がある。
【0016】本発明は、上述したように懸濁剤の全添加
量の20〜30%を重合開始前に仕込み、重合が開始し
た後、残りの懸濁剤を追加していくことに特徴がある。
重合開始前の懸濁剤の添加量が30%を超えると、かさ
比重が向上しないばかりでなく、可塑剤吸収性(ゲル化
性)が低下してしまう。
【0017】また、懸濁剤を追加するタイミングとして
は、重合開始時から重合率5〜30%、好ましくは5〜
20%の間に残りの懸濁剤を連続的に又は逐次的に添加
する必要がある。この場合、後添加方法としては連続添
加が好ましい。重合開始後、例えば重合率2%を超えて
から懸濁剤の添加を開始すると、懸濁安定性が損われ、
粗粒が発生したり、重合缶内にスケールが発生する等の
不都合を生じる。なお、重合率は、予め所定の重合系に
ついて重合を開始してからの経過時間毎に転化率を測定
しておくことによって推定することができる。
【0018】本発明の製造方法において、単量体として
は、塩化ビニルを単独で使用できる他、塩化ビニルを主
体とし、塩化ビニルと共重合可能なコモノマーを含有し
た単量体混合物(通常、塩化ビニルを50重量%以上含
有)を使用することもできる。かかるコモノマーとして
は、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステ
ル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等の(メタ)
アクリル酸エステル、エチレン、プロピレン等のオレフ
ィン、無水マレイン酸、アクリロニトリル、スチレン、
塩化ビニリデン等を例示することができる。
【0019】また、本発明の製造方法では、重合開始剤
は従来塩化ビニル系の重合に使用されているものを使用
でき、具体的にはt−ブチルパーオキシネオデカネー
ト、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパ
ーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルネオヘキサノ
エート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、α−クミ
ルパーオキシネオデカネート、2,4,4−トリメチル
ペンチル−2−パーオキシ−2−ネオデカネート等のパ
ーエステル化合物;ジイソプロピルパーオキシジカーボ
ネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネ
ート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネー
ト、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネート等のパ
ーカーボネート化合物;デカノイルパーオキシド、ベン
ゾイルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、シ
クロヘキサノンパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾ
イルパーオキシド、p−メタンハイドロパーオキシド、
イソブチリルパーオキシド、アセチルシクロヘキシルス
ルホニルパーオキシド、2,4,4−トリメチルペンチ
ル−2−パーオキシフェノキシアセテート、3,5,5
−トリメチルヘキサノイルパーオキシド、ラウロイルパ
ーオキシド等の過酸化物;α,α’−アゾビスイソブチ
ロニトリル、α,α’−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)、α,α’−アゾビス(4−メトシキ−
2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物など
の油溶性の重合開始剤の1種を単独で又は2種以上を組
み合わせて使用することができ、更には過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の水溶性重合開
始剤と併用することもできる。その使用量は、通常、仕
込み単量体100重量部に対して0.001〜3重量部
である。
【0020】重合開始剤は、水又は単量体の仕込み中、
あるいは仕込み終了後に添加すれば良く、予め単量体に
均一に混合して単量体と共に仕込んでも良く、更には水
性エマルジョンとして水性媒体と共に仕込んでも良い。
【0021】本発明の製造方法は、懸濁剤を上述したよ
うな仕込み時期で仕込む他は、公知の条件で懸濁重合を
行うことができる。例えば、単量体の重合体成分を懸濁
分散させるために使用する水性媒体の仕込み量は、従来
の方法と同様、単量体との仕込み比(水/単量体)が
1.0〜1.5程度で良く、必要に応じて重合の途中で
水を追加することができる。
【0022】また、重合系(懸濁分散液)の安定化を図
るため、上述した(A)部分けん化ポリビニルアルコー
ル、(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース以外の
懸濁剤を本発明の目的を損わない範囲で使用でき、この
ような懸濁剤として、例えばメチルセルロース、エチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース等の水溶性セルロースエーテル、ポ
リアクリル酸、ゼラチン等の水溶性ポリマー、ソルビタ
ンモノラウレート、ソルビタントリオレート、ソルビタ
ンモノステアレート、グリセリントリステアレート、エ
チレンオキシド、プロピレンオキシドブロックコポリマ
ー等の油溶性乳化剤、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノラウレート、ポリオキシエチレングリセリンオレー
ト、ラウリン酸ナトリウム等の水溶性乳化剤、その他炭
酸カルシウム、リン酸カルシウム、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウムを挙げることができる。
【0023】更に、重合開始剤の使用量、重合温度等
は、従来から採用されている範囲で良く、また必要に応
じて重合度調節剤、pH調整剤等を重合系に添加するこ
ともできる。
【0024】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル系重合体の製造方法
によれば、かさ比重が高く、しかもフィッシュアイが少
なく、ゲル化速度が速い上、粒度分布のシャープな塩化
ビニル系重合体を重合体スケールの発生なく安定に製造
することができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。なお、以下の例において部は重量部である。
【0026】 [実施例1、2、参考例、比較例1〜3] 内容量2m3のオートクレーブに純水930kgを仕込
み、表1に示すように懸濁剤を仕込んだ。なお、使用し
た懸濁剤を次に示す。 A−1:重合度2550、けん化度80モル%の水溶性
部分けん化ポリビニルアルコール。 A−2:重合度780、けん化度72.9モル%の水溶
性部分けん化ポリビニルアルコール。 B−1:メトキシ置換度29.2重量%、ヒドロキシプ
ロポキシ置換度8.9重量%で、その2重量%水溶液の
20℃における粘度が49.5cpsのヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース。
【0027】次に、真空ポンプでオートクレーブの内圧
が50mmHgとなるまで脱気を行った。その後、塩化
ビニル単量体700kgを仕込み、攪拌を開始した。次
いでジャケットに熱水を通して昇温を開始すると共に、
重合開始剤として2−エチルヘキシルパーオキシジカー
ボネート350gをポンプで圧入した(この時を重合開
始、重合率0%とする)。同時に表1に示した懸濁剤を
連続的に追加し、57℃の温度で重合を続けた。
【0028】オートクレーブの内圧が6.0kg/cm
2Gに達した時点で反応を停止し、未反応単量体を回収
し、脱水及び乾燥を行って塩化ビニル重合体を得た。
【0029】得られた塩化ビニル重合体について、かさ
比重、粒度分布、可塑剤吸収量、フィッシュアイ及びゲ
ル化時間を次のように測定した。結果を表1に示す。 <かさ比重>JIS K−6721に従って測定した。 <粒度分布>JIS Z−8801に準拠して#60、
#80、#100、#150、#200の各篩を用いて
篩分けし、通過量(重量%)を計量した。 <可塑剤吸収量>内径25mm、深さ85mmのアルミ
ニウム合金製容器の底にグラスファイバーを詰め、試料
の塩化ビニル重合体10gを採取して投入した。これに
ジオクチルフタレート(DOP)15ccを加え、30
分放置してDOPを重合体に十分浸透させた。その後、
1500Gの加速度下に過剰のDOPを遠心分離し、重
合体10gに吸収されたDOPの量を測定して、重合体
100g当りに換算した。 <フィッシュアイ>試料の塩化ビニル重合体を100
部、三塩基性硫酸鉛1部、ステアリン酸鉛1.5部、酸
化チタン0.2部、カーボンブラック0.1部及びDO
P50部の割合で調製した混合物をロールを用いて14
5℃で5分間混練した後、厚さ0.2mmのシートに成
形し、シート100cm2当りに含まれるフィッシュア
イの個数を計数した。 <ゲル化時間>試料の塩化ビニル重合体を100部、酸
塩基性硫酸鉛0.5部、ステアリン酸鉛2.5部及びス
テアリン酸バリウムを0.7部混合し、この混合物6
8.5gをブラベンダー社製のプラストグラフにより2
05℃、50rpmで混練し、最大トルクを示すまでの
時間をゲル化時間とした。ゲル化時間が短いほど、ゲル
化性が優れた樹脂といえる。
【0030】
【表1】
【0031】表1の結果より、懸濁剤を全量重合開始前
に仕込んだ場合(比較例1)、重合開始前に懸濁剤の半
分を仕込んだ場合(比較例2)は、いずれもかさ比重が
低く、フィッシュアイが多い上、ゲル化速度が遅い。ま
た、重合率50%まで懸濁剤を添加し続けた場合(比較
例3)は、かさ比重が低く、粒度分布が広く、フィッシ
ュアイが非常に多いと共に、ゲル化速度が遅い上、重合
缶内にスケールが付着し、懸濁系が不安定になったこと
が認められる。
【0032】これに対して、本発明の製造方法(実施例
1、2)では、かさ比重が高く、フィッシュアイがな
く、かつゲル化速度が速い上、粒度分布がシャープであ
ることが認められる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−238104(JP,A) 特開 平7−53607(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 2/00 - 2/60

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル又は塩化ビニルを含む単量体
    混合物を水性媒体中に懸濁分散させて懸濁重合を行う塩
    化ビニル系重合体の製造方法において、懸濁剤として、 (A)平均重合度が600〜3000、ケン化度が65
    〜85モル%の水溶性部分ケン化ポリビニルアルコー
    ル、及び (B)メトキシ置換度が26〜30重量%、ヒドロキシ
    プロピル置換度が4〜15重量%、かつその2重量%水
    溶液の20℃における粘度が5〜4000cpsである
    ヒドロキシプロピルメチルセルロースを重量比で(A)
    /(B)=9/1〜3/7の範囲で併用し、かつ、前記
    懸濁剤を仕込み単量体全量100重量部に対して0.0
    3〜0.5重量部の範囲で使用し、 (1)懸濁剤の全仕込み量の20〜30重量%を重合開
    始前に仕込み、 (2)残りの懸濁剤を重合開始時から重合率5〜30%
    に達するまでの間に連続的に又は逐次的に添加すること
    を特徴とする塩化ビニル系重合体の製造方法。
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