JP3210504B2 - 塩化ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系重合体の製造方法

Info

Publication number
JP3210504B2
JP3210504B2 JP25107293A JP25107293A JP3210504B2 JP 3210504 B2 JP3210504 B2 JP 3210504B2 JP 25107293 A JP25107293 A JP 25107293A JP 25107293 A JP25107293 A JP 25107293A JP 3210504 B2 JP3210504 B2 JP 3210504B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerization
vinyl chloride
polymer
polyvinyl alcohol
partially saponified
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP25107293A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07238104A (ja
Inventor
稔 重光
正 天野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP25107293A priority Critical patent/JP3210504B2/ja
Publication of JPH07238104A publication Critical patent/JPH07238104A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3210504B2 publication Critical patent/JP3210504B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩化ビニル系重合体の
懸濁重合による製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系重合体は物理的性質に優れ
た樹脂であり、硬質及び軟質の成形材料として広く利用
されている。この塩化ビニル系重合体の成形法として
は、カレンダー成形、押出成形、射出成形等の方法が広
く適用されているが、特に硬質重合体の押出成形の場
合、押出機からの押出量を増大させるために、嵩比重の
高い塩化ビニル系重合体の開発が要望されている。
【0003】塩化ビニル系重合体の製法としては、塩化
ビニル単量体を水性媒体中に懸濁分散させて重合を行う
懸濁重合法が広く採用されているが、この方法で得られ
る重合体の嵩比重は、分散剤の種類、攪拌条件、水/単
量体仕込み比等に影響されることが知られている。例え
ば懸濁重合法により嵩比重の高い塩化ビニル系重合体を
製造する方法として、塩化ビニル単量体を重合の途中で
追加する方法(特開昭59−168008号公報)、塩化ビニル
単量体を水性媒体中に懸濁分散させるための分散安定剤
として、高けん化ビニルアルコールを使用する方法(特
開昭57−76008号公報)等の方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上述した
方法においては、嵩比重の高い塩化ビニル系重合体を得
るという点では満足し得るものの、得られる重合体は多
孔性に乏しくなるため、成形品のフィッシュアイが増加
するという問題があった。また得られる重合体はゲル化
速度が遅くなるため、その成形加工性にも問題があっ
た。また、使用する分散安定剤によっても、得られる塩
化ビニル系重合体の熱安定性が低下するという問題もあ
った。
【0005】従って本発明の目的は、懸濁重合法によっ
て、嵩比重が高く、ゲル化速度も速く、また熱安定性も
一定のレベルにあり、さらには成形品としたときのフィ
ッシュアイも有効に抑制された塩化ビニル系重合体を得
ることが可能な方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、塩化ビ
ニルまたは塩化ビニルを含むビニル系単量体混合物を、
重合器内において水性媒体中懸濁重合させる工程を有
する塩化ビニル系重合体の製造方法において、重合開始
前に、平均重合度 600〜800 、ケン化度65〜75モル%の
部分ケン化ポリビニルアルコールを前記仕込み単量体当
り0.01〜0.1 重量%の量で分散安定剤として用いて前記
塩化ビニルまたは単量体混合物を水性媒体中に懸濁分散
させること及び 前記懸濁重合開始時点から重合転化
率が10〜30%に達する時点にわたって、前記仕込み単量
体当り0.01〜0.1 重量%の量の前記と同じ部分ケン化ポ
リビニルアルコールを、連続的もしくは間欠的に重合系
後添加することを特徴とする塩化ビニル系重合体の製
造方法が提供される。
【0007】
【作用】一般的に、懸濁重合において、分散安定剤の重
合器中への仕込みは、重合開始前の段階で水性媒体と同
時に或いは水性媒体の仕込み後に行われている。この場
合、攪拌時間の経過とともに水相中の分散安定剤の量は
減少し、特に重合開始後では、この傾向が大きい。従っ
て、重合系の懸濁安定性を保持するためには、分散安定
剤を過剰に使用する必要がある。この結果として、懸濁
安定性は確保されるものの、得られる重合体表面には分
散安定剤によるスキン層が厚く形成されたり、またポロ
シティが低下するために該重合体は固めとなり、フィッ
シュアイの増加、ゲル化速度の遅延等が生じる原因とな
っているものと考えられる。
【0008】而して本発明によれば、重合開始前の段階
では、単量体等の液滴の分散に必要な量のみの分散安定
剤を使用し(以下、この段階で添加される分散剤を「第
1の分散安定剤」と呼ぶ)、且つ重合開始時から一定の
時期までにわたって、水相中の不足分を補う量の分散安
定剤(以下、この段階で添加される分散剤を「第2の分
散安定剤」と呼ぶ)を連続的もしくは間欠的に後添加す
ることにより、上述した不都合が有効に解消されるので
ある。尚、本明細書において、重合開始時とは、重合開
始剤の仕込みが行われ、さらに重合器内の昇温が開始さ
れる時点を意味する。
【0009】特に、前記第2の分散安定剤を、重合開始
時点から一定の重合転化率に達するまでの期間にわたっ
て連続もしくは間欠的に添加することは極めて重要であ
り、例えば、これを一括に添加すると、界面張力が急激
に変化するため、得られる重合体粒子の再現性が悪く、
粒度が細かくなり、嵩比重が低下し、フィッシュアイが
増加する等の不都合を生じる。この様に、一括に添加せ
ず、一定の期間にわたって連続もしくは間欠的に添加し
た場合に上記のような不都合が生じない理由は明確では
ないが、モノマー液滴が、水相中においてほぼ一定した
濃度の懸濁剤で覆われることによってモノマー液滴の合
一, 分散がより均一に行なわれるためではないかと考え
られる。尚、かかる第2の分散剤を間欠的に添加する場
合、その間隔は、嵩比重、ゲル化速度、フィッシュアイ
等に関しての本発明の利点が損なわれない程度とすべき
であり、あまりに間隔をあけると、一括で添加した場合
と同様の不都合を生じるので注意を要する。
【0010】本発明の重合方法に用いられる第1及び第
2の分散安定剤としては、平均重合度が 600〜800 、特
に700 〜800 、及びケン化度が65〜75モル%、特に70〜
75モル%の範囲にある部分ケン化ポリビニルアルコール
が使用され、これ以外の部分ケン化ポリビニルアルコー
ルを用いた場合には、以下のような種々の不都合が生じ
る。
【0011】例えば、部分ケン化ポリビニルアルコール
の平均重合度が600未満であると、単量体の液滴に対
する保護作用が低下するため、液滴同士の凝集が起こり
易くなり、生成する重合体が粗粒となったり、さらには
ブロック化する恐れがある。また平均重合度が800を
越えたり、ケン化度が75モル%よりも高くなったりす
ると、生成する重合体の嵩比重は上がるが、ポロシティ
が低下するため、ゲル化性が悪化したり、重合体の成形
にともなってフィッシュアイが多く発生するという不利
を招く。さらに、ケン化度が65モル%未満であると、
単量体に作用する該部分ケン化ポリビニルアルコールの
量が多くなりすぎて、水性媒体中における分散安定性が
低下し、生成する重合体が粗粒となったり、ブロック化
したりするおそれがある。
【0012】従って、塩化ビニル系単量体の懸濁重合に
分散安定剤としてこれまで多用されていた部分ケン化ポ
リビニルアルコール、例えば平均重合度1500〜3000、ケ
ン化度80モル%前後の部分ケン化ポリビニルアルコール
は、本発明における第1及び第2の分散安定剤として使
用することはできない。
【0013】また、本発明においては、第1及び第2の
分散安定剤としては、上述した平均重合度及びケン化度
を有するもののみが使用され、これ以外の他の分散安定
剤、例えば、その他の部分ケン化ポリビニルアルコール
や、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース等の水溶性セルロー
スエーテル;ポリアクリル酸、ゼラチン、スチレン−マ
レイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン等の水溶性ポ
リマー;ソルビタンモノラウレート、ソルビタントリオ
レート、ソルビタンモノステアレート、グリセリントリ
ステアレート、エチレンオキシド−プロピレンオキシド
ブロックコポリマー等の油溶性乳化剤;ポリオキシエチ
レンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレング
セリンオレート、ラウリン酸ナトリウム等の水溶性乳化
剤などを併用することは、実質上できない。理由は明確
ではないが、得られる塩化ビニル系重合体の熱安定性が
低下するからである。
【0014】本発明において、重合開始前に投入される
第1の分散安定剤の量は、仕込み単量体当り0.01〜0.1
重量%、特に0.03〜0.05重量%の範囲に設定される。こ
の範囲よりも少ないと、懸濁系が不安定となり、粗粒あ
るいはブロック状の重合体が生成し、また当該範囲より
も多量に使用されると、嵩比重の高い重合体を得ること
が困難となり、ゲル化速度を向上させることも困難とな
る。
【0015】重合開始時から重合率が10〜30%となる時
点までにわたって連続的あるいは間欠的に投入される第
2の分散安定剤の合計量は、仕込み単量体当り0.01〜0.
1 重量%、特に0.02〜0.05重量%の範囲に設定される。
この範囲よりも少ないと、水相中の不足分の懸濁剤で補
うことができないので、重合体中の粗粒が増えたり、フ
ィッシュアイが増加する等の不都合を生じ、またこの範
囲よりも多量に使用されると、重合体中の細粒が増加
し、ポロシティが減少するためゲル化測度が遅くなる等
の不都合を生じる。
【0016】また、かかる第2の分散安定剤の投入を重
合開始前の段階から開始すると、嵩比重の高い重合体を
得ることが困難となり、また重合率が30%を越えた段階
においても投入を続けると、得られる重合体の嵩比重の
上昇は認められるものの、ポロシティは低下するため、
フィッシュアイの増加及びゲル化速度の遅延を生じる。
尚、重合率は、予め、所定の重合系について、重合を開
始してからの経過時間毎に転化率を測定しておくことに
より、経過時間によって推定できる。また第1の分散安
定剤/第2の分散安定剤(重量比)は、2/1〜3/5
の範囲とすることが望ましい。この範囲よりも第1の分
散安定剤を多量に使用すると、得られる重合体の嵩比重
が低下し且つゲル化速度も遅くなり、一方、第2の分散
安定剤をこの範囲よりも多量に使用すると、やはりゲル
化速度が低下する傾向がある。
【0017】重合成分 本発明の製造方法において、単量体としては、塩化ビニ
ルを単独で使用することができる他、塩化ビニルを主体
とし、塩化ビニルと共重合可能なコモノマーを含有した
単量体混合物(通常、塩化ビニルを50重量%以上含有)
も使用することができる。かかるコモノマーとしては、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等の(メタ)アク
リル酸エステル、エチレン、プロピレン等のオレフィ
ン、無水マレイン酸、アクリロニトリル、スチレン、塩
化ビニリデン等を例示することができる。
【0018】また上記単量体とともに水性媒体中に懸濁
分散されるその他の重合成分としては、重合開始剤が使
用される。この重合開始剤としては、従来から塩化ビニ
ルの重合に使用されているものを使用することができ、
例えば t−ブチルパーオキシネオデカノエート、 t−ヘ
キシルパーオキシネオデカノエート、 t−ヘキシルパー
オキシピバレート、α−クミルパーオキシネオデカノエ
ート、 t−ヘキシルネオヘキサノエート、 2,4,4−トリ
メチルペンチル−2−パーオキシ−2−ネオデカノエー
ト等のパーエステル化合物、ジイソプロピルパーオキシ
ジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジ
カーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカ
ーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカー
ボネート等のパーカーボネート化合物、デカノイルパー
オキシド、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオ
キシド、クメンハイドロパーオキシド、シクロヘキサノ
ンパーオキシド、 2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシ
ド、p−メンタンハイドロパーオキシド、 3,5,5−トリ
メチルヘキサノイルパーオキシド、イソブチリルパーオ
キシド、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシ
ド等のパーオキシド化合物、α, α′−アゾビスイソブ
チロニトリル、α, α′−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル) 、α, α′−アゾビス(4−メトキシ− 2,4
−ジメチルバレロニトリル) 等のアゾ化合物を単独また
は2種以上の組合せで使用することができる。またこれ
らは油溶性の重合開始剤であるが、過硫酸カリウム、過
硫酸アンモニウム、過酸化水素等の水溶性重合開始剤を
単独または組み合わせて使用することもできる。重合開
始剤は、水または単量体の仕込み中、或いは仕込み終了
後に添加すればよく、予め単量体に均一に混合して単量
体とともに仕込んでもよいし、水性エマルジョンとして
水性媒体とともに仕込んでもよい。
【0019】重合条件 本発明の製造方法は、上述した単量体等の水性媒体中へ
の懸濁分散を、前記第1の分散安定剤を用いて行ない、
且つ、重合開始時点から一定のタイミングで第2の分散
安定剤を重合系に添加することを除けば、それ自体公知
の条件で懸濁重合を行うことができる。例えば、単量体
等の重合体成分を懸濁分散させるために使用する水性媒
体の仕込み量は、従来の方法と同様、単量体との仕込み
比(水/単量体)が 0.8〜4.0程度でよく、必要に応じ
て、重合の途中で水或いは単量体を追加することもでき
る。
【0020】また重合開始剤の使用量、重合温度等は、
従来から採用されている範囲でよく、さらに必要に応じ
て重合度調節剤、pH調整剤等を重合系に添加すること
もできる。
【0021】
【実施例】以下の実施例において、得られた塩化ビニル
系重合体の嵩比重、粒度分布、可塑剤吸収量、フィッシ
ュアイ、ゲル化時間及び熱安定性は、次の方法により測
定した。 嵩比重 :JIS K 6721にしたがって測定した。 粒度分布:JIS Z 8801に準じた #60、#100、#200の各篩
を用いて篩分けし、通過量(重量%)を計量した。 フィッシュアイ:試料の塩化ビニル重合体を 100重量
部、三塩基性硫酸鉛を1重量部、ステアリン酸鉛を 1.5
重量部、酸化チタンを 0.2重量部、カーボンブラックを
0.1重量部及びDOPを50重量部の割合で調製した混合
物をロールを用いて 145℃で3分間混練した後、厚さ
0.2mmのシートに成形し、シート 100cm2 当たりに含ま
れるフィッシュアイの個数を計数した。 ゲル化時間:試料の塩化ビニル重合体を 100重量部、三
塩基性硫酸鉛を 0.5重量部、ステアリン酸鉛を 2.5重量
部及びステアリン酸バリウムを 0.7重量部混合し、この
混合物68.5gをブラベンダー社製のプラストグラフによ
り、205 ℃、50rpm の条件で混練し、最大トルクを示す
までの時間をゲル化時間とした。ゲル化時間が短いほ
ど、ゲル化性が優れた樹脂と言える。 熱安定性試験:試料の塩化ビニル重合体を 100重量部、
三塩基性硫酸鉛を1.0重量部及びステアリン酸鉛を3.0
重量部混合し、この混合物を175℃のロールで5分間
混練した後、厚さ1mmのシートを作成した。このシート
を190℃のオーブン中に入れて黒化するまでの時間
(分)を測定した。
【0022】実施例1 内容積2m3 のステンレス製オートクレーブ(攪拌機及
びジャケット付)に、脱イオン水 900kg、ケン化度72.9
モル%、平均重合度780 、4%水溶液の20℃における粘
度7.3cP及び1%水溶液の280nm における紫外線吸収が
3.0である部分ケン化ポリビニルアルコールの水溶液
(A) (濃度:4.0重量%) 8750g、を仕込んだ。次
に、オートクレーブの内圧が約50mmHgとなるまで脱気を
行なった後に、塩化ビニル単量体 700kg、を仕込み、攪
拌しながらジャケットに熱水を通して昇温を開始すると
同時に、重合開始剤として、ジ−2−エチルヘキシルパ
ーオキシジカーボネートの水性エマルジョン溶液(濃
度:20重量%) 1200g、を仕込んだ。同時に、前記部
分ケン化ポリビニルアルコール水溶液(A) 8750g、を、
重合率が20%になるまで継続して均等に投入した(投入
速度60g/min)。57℃の温度で重合を続け、オートクレ
ーブの内圧が 6.0kg/cm2 Gに達した時点で反応を停止
し、未反応の単量体を回収し、脱水及び乾燥を行って塩
化ビニル重合体を得た。得られた重合体について、嵩比
重、粒度分布、フィッシュアイ、ゲル化時間及び熱安定
性の測定を行い、その結果を表1に示した。
【0023】実施例2 実施例1において、重合開始前に使用した部分ケン化ポ
リビニルアルコール水溶液(A) に代えて、ケン化度72.4
モル%、平均重合度 770、4%水溶液の20℃における粘
度が、6.5cP、及び1%水溶液 280nmにおける紫外線吸
収が6.5である部分ケン化ポリビニルアルコールの水溶
液(B) (濃度:4.0重量%) 5250g、を使用し、且つ
重合開始時点から添加された部分ケン化ポリビニルアル
コール水溶液(A) に代えて、前記部分ケン化ポリビニル
アルコール(B) 3500 g、を、投入速度24g/minで継
続投入した以外は、実施例1と同様に重合体を製造し、
各種特性の測定を行った。結果を表1に示す。
【0024】実施例3 実施例1において、重合開始時点から添加した部分ケン
化ポリビニルアルコール水溶液(A) を、重合率が20%
になるまで12回に分けて投入(投入間隔:12分,1回
当りの投入量:60.3g)した以外は実施例1と同様に重
合体を製造し、各種特性の測定を行った。結果を表1に
示す。
【0025】比較例1 実施例1において用いた部分ケン化ポリビニルアルコー
ル水溶液(A) の全量を、重合開始前の段階で仕込んだ以
外は、実施例1と同様に重合体を製造し、各種特性の測
定を行った。結果を表2に示す。
【0026】比較例2 実施例1において、重合開始時点からの部分ケン化ポリ
ビニルアルコール水溶液(A) の仕込みを行わなかった以
外は、実施例1と同様に重合体を製造し、各種特性の測
定を行った。結果を表2に示す。
【0027】比較例3 実施例1において、重合開始時点からの部分ケン化ポリ
ビニルアルコール水溶液(A) の仕込みを、重合率が30%
に達した時点から重合率50%まで継続して行なった(投
入速度65g/min)以外は、実施例1と同様に重合体を製
造し、各種特性の測定を行った。結果を表2に示す。
【0028】比較例4 実施例1において、重合開始時点からの部分ケン化ポリ
ビニルアルコール水溶液(A) の仕込みを、重合率が20%
に達した時点で一括で行なった以外は、実施例1と同様
に重合体を製造し、各種特性の測定を行った。結果を表
2に示す。
【0029】比較例5 実施例1において、重合開始前に使用した部分ケン化ポ
リビニルアルコール水溶液(A) に代えて、平均重合度26
00、ケン化度80.2モル%の部分ケン化ポリビニルアルコ
ールの水溶液(C) (濃度:4.0重量%) 3675g、メト
キシ置換度 29.2 重量%、ヒドロキシポロポキシ置換度
8.9重量%、2重量%の水溶液における粘度(20℃)が
49.5cPのヒドロキシプロピルメチルセルロースの水溶液
(D) (濃度:3.5重量%) 1800g、を使用し、且つ重
合開始時点から添加された部分ケン化ポリビニルアルコ
ール水溶液(A) に代えて、前記部分ケン化ポリビニルア
ルコール水溶液(C) 2450 gと、前記ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースの水溶液(D) 1200 g、との混合物
水溶液 3650 gを、投入速度25.2g/minで継続投入した
以外は、実施例1と同様に重合体を製造し、各種特性の
測定を行った。結果を表2に示す。
【0030】比較例6 実施例1において、重合開始前に使用した部分ケン化ポ
リビニルアルコール水溶液(A) に代えて、前記部分ケン
化ポリビニルアルコール水溶液(C) 5250 g、前記ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース水溶液(D) 4000 g、
を使用し、且つ、重合開始時点から、前記部分ケン化ポ
リビニルアルコール水溶液(C) 7500 g、を、投入速度
51.7g/minで継続投入した以外は、実施例1と同様に重
合体を製造し、各種特性の測定を行った。結果を表2に
示す。
【0031】比較例7 実施例1において、重合開始前に使用した部分ケン化ポ
リビニルアルコール水溶液(A) に代えて、前記部分ケン
化ポリビニルアルコール水溶液(C) 8750 g、を使用
し、且つ、重合開始時点から、前記部分ケン化ポリビニ
ルアルコール水溶液(C) 8750 g、を、投入速度60.0g
/minで継続投入した以外は、実施例1と同様に重合体を
製造し、各種特性の測定を行った。結果を表2に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、懸濁重合により、嵩比
重が高く、ゲル化速度も速く、一定のレベルの熱安定性
を有し、さらには成形品としたときのフィッシュアイも
有効に抑制された塩化ビニル系重合体を得ることができ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニルまたは塩化ビニルを含むビニル
    系単量体混合物を、重合器内において水性媒体中懸濁
    重合させる工程を有する塩化ビニル系重合体の製造方法
    において、重合開始前に、 平均重合度 600〜800 、ケン化度65〜75
    モル%の部分ケン化ポリビニルアルコールを前記仕込み
    単量体当り0.01〜0.1 重量%の量で分散安定剤として
    いて前記塩化ビニルまたは単量体混合物を水性媒体中に
    懸濁分散させること及び 前記懸濁重合開始時点から
    重合転化率が10〜30%に達する時点にわたって、前記仕
    込み単量体当り0.01〜0.1 重量%の量の前記と同じ部分
    ケン化ポリビニルアルコールを、連続的もしくは間欠的
    重合系に後添加することを特徴とする塩化ビニル系重
    合体の製造方法。
JP25107293A 1992-09-24 1993-09-13 塩化ビニル系重合体の製造方法 Expired - Lifetime JP3210504B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25107293A JP3210504B2 (ja) 1992-09-24 1993-09-13 塩化ビニル系重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-279397 1992-09-24
JP27939792 1992-09-24
JP25107293A JP3210504B2 (ja) 1992-09-24 1993-09-13 塩化ビニル系重合体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07238104A JPH07238104A (ja) 1995-09-12
JP3210504B2 true JP3210504B2 (ja) 2001-09-17

Family

ID=26540045

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25107293A Expired - Lifetime JP3210504B2 (ja) 1992-09-24 1993-09-13 塩化ビニル系重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3210504B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1495057B1 (en) * 2002-04-12 2006-08-02 Akzo Nobel N.V. Co-metering of organic initiators and protective colloids during polymerization reactions
KR101784549B1 (ko) * 2014-09-23 2017-10-11 주식회사 엘지화학 염화비닐계 중합체 및 이의 제조방법
JP6848227B2 (ja) * 2016-06-30 2021-03-24 東ソー株式会社 ペースト加工用塩化ビニル系樹脂及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07238104A (ja) 1995-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3284722B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3169673B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3210504B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH06107712A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3210408B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3317830B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3257174B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
US5376747A (en) Process for producing vinyl chlorine-based polymer via continuous or intermittent addition of dispersing stabilizer
JPH0778084B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3284723B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP2962615B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3210388B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP2823681B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3115919B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3239613B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH0150242B2 (ja)
JP2938635B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP2986258B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP2531570B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3317798B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH0778083B2 (ja) 塩化ビニル系懸濁重合方法における懸濁安定剤の仕込み方法
JPH0539309A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3663500B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP3232194B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH0718006A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100713

Year of fee payment: 9