JPH09238406A - モノレール型搬送装置 - Google Patents
モノレール型搬送装置Info
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- JPH09238406A JPH09238406A JP8083995A JP8399596A JPH09238406A JP H09238406 A JPH09238406 A JP H09238406A JP 8083995 A JP8083995 A JP 8083995A JP 8399596 A JP8399596 A JP 8399596A JP H09238406 A JPH09238406 A JP H09238406A
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- Control Of Vehicles With Linear Motors And Vehicles That Are Magnetically Levitated (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 着火源や騒音、塵の発生がなく、ステータと
アーマチャ間のギャップを大きくとれて、レールのコー
ナ部の曲率半径を小さくでき、防爆装置として使用で
き、かつ搬送ラインの延長増設や短縮調整が容易で、走
行体内蔵の駆動機器に外部から非接触で電源供給可能な
モノレール型搬送装置を得ること。 【解決手段】 永久磁石によって搬送ラインから推力を
受ける走行体4の駆動を、強磁性体のモノレール1に一
定間隔毎に取り付けて相ごとに配線した励磁コイル2
と、走行体4に取り付けた複数極からなるバックコア3
6付の永久磁石5と、所定の位置に取り付けた位置セン
サ3とからなる磁石式同期型リニアモータによって行な
うとともに、走行体4に荷物積み卸し用のコンベア装置
23を設けたもの。
アーマチャ間のギャップを大きくとれて、レールのコー
ナ部の曲率半径を小さくでき、防爆装置として使用で
き、かつ搬送ラインの延長増設や短縮調整が容易で、走
行体内蔵の駆動機器に外部から非接触で電源供給可能な
モノレール型搬送装置を得ること。 【解決手段】 永久磁石によって搬送ラインから推力を
受ける走行体4の駆動を、強磁性体のモノレール1に一
定間隔毎に取り付けて相ごとに配線した励磁コイル2
と、走行体4に取り付けた複数極からなるバックコア3
6付の永久磁石5と、所定の位置に取り付けた位置セン
サ3とからなる磁石式同期型リニアモータによって行な
うとともに、走行体4に荷物積み卸し用のコンベア装置
23を設けたもの。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物流システムにお
いて、非接触で駆動する静音、高速、傾斜・垂直走行お
よび移載機能を持たせたモノレール型搬送装置に関する
ものである。
いて、非接触で駆動する静音、高速、傾斜・垂直走行お
よび移載機能を持たせたモノレール型搬送装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、モノレールに走行体を懸垂・
走行させ、運搬する搬送装置が知られている。
走行させ、運搬する搬送装置が知られている。
【0003】このような従来の搬送装置の第1の例とし
て、実開昭63−202101号公報のものを例に挙げ
ることができる。これは、電気をトローリで集電して搬
送装置の走行体を駆動するものであり、集電ケーブルと
の間で火花放電や摩擦音を出しながら駆動輪をレールに
押し付けて粘着走行させている。
て、実開昭63−202101号公報のものを例に挙げ
ることができる。これは、電気をトローリで集電して搬
送装置の走行体を駆動するものであり、集電ケーブルと
の間で火花放電や摩擦音を出しながら駆動輪をレールに
押し付けて粘着走行させている。
【0004】また、従来の搬送装置の第2の例として、
実開平2−24762号公報のものを例に挙げることが
できる。これは、走行駆動方式に誘導型リニアモータを
採用し、走行体を非接触で走行駆動するものであり、レ
ールの上・下部にステータを取り付け、アーマチャとな
る走行体にアルミと鉄板で構成されるリアクションプレ
ートを設け、走行体に推力を与えて垂直走行も可能とな
っている。
実開平2−24762号公報のものを例に挙げることが
できる。これは、走行駆動方式に誘導型リニアモータを
採用し、走行体を非接触で走行駆動するものであり、レ
ールの上・下部にステータを取り付け、アーマチャとな
る走行体にアルミと鉄板で構成されるリアクションプレ
ートを設け、走行体に推力を与えて垂直走行も可能とな
っている。
【0005】また、非接触により電源を供給するもの
(以下、第3従来例という)として、特開平5−207
604号公報のものを例に挙げることができる。これ
は、レールをアルミ構造にし、特殊なケーブルと高周波
(10kHz程度) の電源供給とピックアップコイルへの誘導
により非接触で集電して走行体内蔵の制御機器やモータ
を駆動するものであり、モータ音を発しながら駆動輪を
レールに押し付けての粘着走行となる。
(以下、第3従来例という)として、特開平5−207
604号公報のものを例に挙げることができる。これ
は、レールをアルミ構造にし、特殊なケーブルと高周波
(10kHz程度) の電源供給とピックアップコイルへの誘導
により非接触で集電して走行体内蔵の制御機器やモータ
を駆動するものであり、モータ音を発しながら駆動輪を
レールに押し付けての粘着走行となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電気を
トローリで集電して走行体を駆動する粘着走行型の第1
従来例にあっては、集電時の火花放電、集電やモータ駆
動による騒音の問題、レール上を粘着走行する駆動輪の
レールとの摩擦による塵の発生の問題がある。
トローリで集電して走行体を駆動する粘着走行型の第1
従来例にあっては、集電時の火花放電、集電やモータ駆
動による騒音の問題、レール上を粘着走行する駆動輪の
レールとの摩擦による塵の発生の問題がある。
【0007】また、走行駆動方式に誘導型リニアモータ
を採用した第2従来例にあっては、ステータとリアクシ
ョンプレート(アーマチャ)との間のギャップを狭くす
る必要があり、精密で複雑な構造が要求される。更に、
ステータとリアクションプレートとの間のギャップに影
響され、5mm程度離れても推力が半分以下に落ちるた
め、レールには高剛性で複雑かつ高精度が要求される。
更にまた、レールのコーナ部の曲がりに対し、ギャップ
が大きくなって推力が小さくなる。これを防ぐために
は、レールの上下、左右に曲がり対応する専用のステー
タとアーマチャを設ける必要があるばかりでなく、曲が
りの曲率を大きくする必要もあった。更に、搬機が走行
体に固定されていて、垂直走行時に荷物が横倒しになる
ため、搬送される荷物の種類等の制限があった。更にま
た、この第2従来例の技術を磁石式同期型リニアモータ
に適用した場合、大きな吸着力が発生し、強磁性体のレ
ール、換言すれば安価な鋼製レールが使用できなかっ
た。
を採用した第2従来例にあっては、ステータとリアクシ
ョンプレート(アーマチャ)との間のギャップを狭くす
る必要があり、精密で複雑な構造が要求される。更に、
ステータとリアクションプレートとの間のギャップに影
響され、5mm程度離れても推力が半分以下に落ちるた
め、レールには高剛性で複雑かつ高精度が要求される。
更にまた、レールのコーナ部の曲がりに対し、ギャップ
が大きくなって推力が小さくなる。これを防ぐために
は、レールの上下、左右に曲がり対応する専用のステー
タとアーマチャを設ける必要があるばかりでなく、曲が
りの曲率を大きくする必要もあった。更に、搬機が走行
体に固定されていて、垂直走行時に荷物が横倒しになる
ため、搬送される荷物の種類等の制限があった。更にま
た、この第2従来例の技術を磁石式同期型リニアモータ
に適用した場合、大きな吸着力が発生し、強磁性体のレ
ール、換言すれば安価な鋼製レールが使用できなかっ
た。
【0008】また、高周波により電源を供給する非接触
集電方式を採用した第3従来例にあっては、モノレール
にアルミ等の高級な非磁性材料を使用しなければならな
いばかりでなく、高周波電源を使用するためにインピー
ダンスの増大、共振回路等の使用など多くの制約された
電源構造となり、構成が非常に複雑となるのを避けられ
得ず、コスト高となる。
集電方式を採用した第3従来例にあっては、モノレール
にアルミ等の高級な非磁性材料を使用しなければならな
いばかりでなく、高周波電源を使用するためにインピー
ダンスの増大、共振回路等の使用など多くの制約された
電源構造となり、構成が非常に複雑となるのを避けられ
得ず、コスト高となる。
【0009】本発明の第1の技術的課題は、着火源や騒
音、塵の発生がなく、ステータとアーマチャ間のギャッ
プを大きくとれて、レールのコーナ部の曲率半径を小さ
くでき、防爆装置として使用でき、かつ搬送ラインの延
長増設や短縮調整が容易で、走行体内蔵の駆動機器に外
部から非接触で電源を供給可能とすることにある。ま
た、本発明の第2の技術的課題は、リニアモータの可動
部を上下逆転走行も可能にできるようにするとともに、
リニアモータの可動部の姿勢の如何に拘わらず搬送ケー
スの姿勢が常に上下方向を向くことができるようにする
ことにある。
音、塵の発生がなく、ステータとアーマチャ間のギャッ
プを大きくとれて、レールのコーナ部の曲率半径を小さ
くでき、防爆装置として使用でき、かつ搬送ラインの延
長増設や短縮調整が容易で、走行体内蔵の駆動機器に外
部から非接触で電源を供給可能とすることにある。ま
た、本発明の第2の技術的課題は、リニアモータの可動
部を上下逆転走行も可能にできるようにするとともに、
リニアモータの可動部の姿勢の如何に拘わらず搬送ケー
スの姿勢が常に上下方向を向くことができるようにする
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の発明
に係るモノレール型搬送装置は、必要推力に応じて片側
または両側の長手方向に一定間隔で励磁コイルと位置セ
ンサを取り付けて相ごとに配線してなる強磁性体のモノ
レールと、モノレールを挟むように配置したコ字状の支
持部材と、支持部材の走行方向両端に水平回動自在に取
り付けられた車輪ブロックと、車輪ブロックに取り付け
られた重量支持用車輪およびモノレールの上下の縁に転
接する複数の側面ローラと、走行方向に複数に分割さ
れ、かつ支持部材のコ字状両端部のモノレールを挟む内
面に取り付けた強磁性体のバックコアにより一体化され
た複数極の永久磁石からなる磁石ブロックと、支持部材
に支持された搬送ケースと、搬送ケースの底部に設けら
れた荷物積み卸し用のコンベア装置と、位置センサから
の出力に基づき永久磁石に推力または制動力を与えるよ
うに励磁コイルに流す電流を制御する制御装置と、を備
えたものである。この請求項1の発明において、永久磁
石によって搬送ラインから推力を受ける走行体の駆動
は、強磁性体のモノレールに一定間隔毎に取り付けて相
ごとに配線した例えば楕円型の励磁コイルと、走行体に
取り付けた、それぞれが例えば励磁コイル間隔の3/5
の幅に設定された複数極からなるバックコア付の永久磁
石と、所定の位置(例えば励磁コイルの中央)に取り付
けた位置センサとからなる磁石式同期型リニアモータに
よって行われ、推力は励磁コイルの巻き数と電流で決定
される。更に推力を一定方向に与えるため、位置センサ
で走行体の位置を検出し、この検出された走行体の位置
に基づき走行体の永久磁石に非接触で吸着力や反発力が
作用するように励磁パターンや電流方向を制御する。し
たがって、モノレールの傾斜角度に関係なく登坂でき、
かつ着火源がなく非接触駆動のため、防爆装置として使
用でき、静音で塵の発生が抑えられる。強磁性体のモノ
レールを用いた磁石式同期型リニアモータでは、大きな
吸着力が発生するが、走行体側にレールを挟んで両側に
バックコア付の永久磁石を設けることで、磁石の吸着力
を相殺することができる。励磁コイルを取り付けた強磁
性体のモノレールは、バックコアとして機能し、コイル
を通過する磁束密度を高める効果があり、励磁コイルと
永久磁石間のギャップを大きく(例えば5〜20mm)で
きるため、安価な材料が使用でき、据付工事も容易とな
る。また、モノレールのコーナ部で起こる物理的偏り
(磁束密度の集中)に対しては、非磁性材のベンドの使
用か、あるいは側面ローラで吸着力を受ける用にするこ
とで、偏りによる吸着力を支えることができる。走行体
を磁石式同期型リニアモータによって駆動するため、そ
の走行制御を外部から容易に行うことができる。励磁コ
イルの取り付けは、水平部ではレールの片側のみに取り
付け、加速が必要なところや傾斜等のように大きな推力
が必要なところではレールの両側に取り付ける。更に励
磁コイルの巻き数や電流を変えることで容易に推力調整
ができる。また、励磁コイルを相ごとに配線すること
で、つまり電源を供給する区間を区切り、その間を主配
線とサイリスタやトランジスタ等による切替器でつなぐ
ことで、限られた区間のみ電流を流すことができ、これ
によって搬送ラインの延長増設や短縮調整が容易とな
る。更に区間長を変えることで、消費電力の削減や動力
部の小型化が図れる。また、重量支持用車輪と振れ止め
用の複数の側面ローラを取り付けた車輪ブロックを、支
持部材の走行方向両端に水平回動自在に取り付けること
で、レールコーナ部の曲がりに対し、各側面ローラがレ
ールの縁に倣って支持部材とは相対的に水平回動しなが
ら重量支持用車輪を旋回させることができ、これによっ
て重量支持用車輪の方向を常にレール接線方向に向けさ
せることができ、重量支持用車輪がレール側の励磁コイ
ルに触れるのを防止できる。このため、レールコーナ部
の曲率半径を小さくでき、システムが占有するスペース
の縮小、ラインの多彩な配置が可能となる。また、走行
体の搬送ケース底部に荷物積み卸し用のコンベア装置を
設けることで、荷物の積み卸しが容易となり、その自動
化が図れる。
に係るモノレール型搬送装置は、必要推力に応じて片側
または両側の長手方向に一定間隔で励磁コイルと位置セ
ンサを取り付けて相ごとに配線してなる強磁性体のモノ
レールと、モノレールを挟むように配置したコ字状の支
持部材と、支持部材の走行方向両端に水平回動自在に取
り付けられた車輪ブロックと、車輪ブロックに取り付け
られた重量支持用車輪およびモノレールの上下の縁に転
接する複数の側面ローラと、走行方向に複数に分割さ
れ、かつ支持部材のコ字状両端部のモノレールを挟む内
面に取り付けた強磁性体のバックコアにより一体化され
た複数極の永久磁石からなる磁石ブロックと、支持部材
に支持された搬送ケースと、搬送ケースの底部に設けら
れた荷物積み卸し用のコンベア装置と、位置センサから
の出力に基づき永久磁石に推力または制動力を与えるよ
うに励磁コイルに流す電流を制御する制御装置と、を備
えたものである。この請求項1の発明において、永久磁
石によって搬送ラインから推力を受ける走行体の駆動
は、強磁性体のモノレールに一定間隔毎に取り付けて相
ごとに配線した例えば楕円型の励磁コイルと、走行体に
取り付けた、それぞれが例えば励磁コイル間隔の3/5
の幅に設定された複数極からなるバックコア付の永久磁
石と、所定の位置(例えば励磁コイルの中央)に取り付
けた位置センサとからなる磁石式同期型リニアモータに
よって行われ、推力は励磁コイルの巻き数と電流で決定
される。更に推力を一定方向に与えるため、位置センサ
で走行体の位置を検出し、この検出された走行体の位置
に基づき走行体の永久磁石に非接触で吸着力や反発力が
作用するように励磁パターンや電流方向を制御する。し
たがって、モノレールの傾斜角度に関係なく登坂でき、
かつ着火源がなく非接触駆動のため、防爆装置として使
用でき、静音で塵の発生が抑えられる。強磁性体のモノ
レールを用いた磁石式同期型リニアモータでは、大きな
吸着力が発生するが、走行体側にレールを挟んで両側に
バックコア付の永久磁石を設けることで、磁石の吸着力
を相殺することができる。励磁コイルを取り付けた強磁
性体のモノレールは、バックコアとして機能し、コイル
を通過する磁束密度を高める効果があり、励磁コイルと
永久磁石間のギャップを大きく(例えば5〜20mm)で
きるため、安価な材料が使用でき、据付工事も容易とな
る。また、モノレールのコーナ部で起こる物理的偏り
(磁束密度の集中)に対しては、非磁性材のベンドの使
用か、あるいは側面ローラで吸着力を受ける用にするこ
とで、偏りによる吸着力を支えることができる。走行体
を磁石式同期型リニアモータによって駆動するため、そ
の走行制御を外部から容易に行うことができる。励磁コ
イルの取り付けは、水平部ではレールの片側のみに取り
付け、加速が必要なところや傾斜等のように大きな推力
が必要なところではレールの両側に取り付ける。更に励
磁コイルの巻き数や電流を変えることで容易に推力調整
ができる。また、励磁コイルを相ごとに配線すること
で、つまり電源を供給する区間を区切り、その間を主配
線とサイリスタやトランジスタ等による切替器でつなぐ
ことで、限られた区間のみ電流を流すことができ、これ
によって搬送ラインの延長増設や短縮調整が容易とな
る。更に区間長を変えることで、消費電力の削減や動力
部の小型化が図れる。また、重量支持用車輪と振れ止め
用の複数の側面ローラを取り付けた車輪ブロックを、支
持部材の走行方向両端に水平回動自在に取り付けること
で、レールコーナ部の曲がりに対し、各側面ローラがレ
ールの縁に倣って支持部材とは相対的に水平回動しなが
ら重量支持用車輪を旋回させることができ、これによっ
て重量支持用車輪の方向を常にレール接線方向に向けさ
せることができ、重量支持用車輪がレール側の励磁コイ
ルに触れるのを防止できる。このため、レールコーナ部
の曲率半径を小さくでき、システムが占有するスペース
の縮小、ラインの多彩な配置が可能となる。また、走行
体の搬送ケース底部に荷物積み卸し用のコンベア装置を
設けることで、荷物の積み卸しが容易となり、その自動
化が図れる。
【0011】また、本発明の請求項2の発明に係るモノ
レール型搬送装置は、支持部材と搬送ケースとの間に、
搬送ケースを昇降させる昇降装置を設けたものである。
この請求項2の発明においては、ステーション(ライン
内の荷物積み卸し場所)に昇降装置を設ける必要がなく
なり、ステーションの設置が容易となる。
レール型搬送装置は、支持部材と搬送ケースとの間に、
搬送ケースを昇降させる昇降装置を設けたものである。
この請求項2の発明においては、ステーション(ライン
内の荷物積み卸し場所)に昇降装置を設ける必要がなく
なり、ステーションの設置が容易となる。
【0012】また、本発明の請求項3の発明に係るモノ
レール型搬送装置は、必要推力に応じて片側または両側
の長手方向に一定間隔で励磁コイルと位置センサを取り
付けて相ごとに配線してなる強磁性体のモノレールと、
モノレールを挟むように配置したコ字状の支持部材と、
支持部材の走行方向両端に水平回動自在に取り付けられ
た車輪ブロックと、車輪ブロックに取り付けられた重量
支持用車輪およびモノレールの上下の縁に転接する複数
の側面ローラと、走行方向に複数に分割され、かつ支持
部材のコ字状両端部のモノレールを挟む内面に取り付け
た強磁性体のバックコアにより一体化された複数極の永
久磁石からなる磁石ブロックと、支持部材から側方に張
り出す軸にライン方向に沿う垂直面内にて揺動自在に吊
下支持された搬送ケースと、位置センサからの出力に基
づき永久磁石に推力または制動力を与えるように励磁コ
イルに流す電流を制御する制御装置と、を備えたもので
ある。この請求項3の発明においては、搬送ケースを支
持部材から側方に張り出す軸にライン方向に沿う垂直面
内にて揺動自在に吊下支持しているため、リニアモータ
の可動部の姿勢の如何に拘わらず搬送ケースの姿勢を常
に上下方向に向かせることができて、荷物の横倒しを防
止することができる。このため、用途の拡大が図れる。
レール型搬送装置は、必要推力に応じて片側または両側
の長手方向に一定間隔で励磁コイルと位置センサを取り
付けて相ごとに配線してなる強磁性体のモノレールと、
モノレールを挟むように配置したコ字状の支持部材と、
支持部材の走行方向両端に水平回動自在に取り付けられ
た車輪ブロックと、車輪ブロックに取り付けられた重量
支持用車輪およびモノレールの上下の縁に転接する複数
の側面ローラと、走行方向に複数に分割され、かつ支持
部材のコ字状両端部のモノレールを挟む内面に取り付け
た強磁性体のバックコアにより一体化された複数極の永
久磁石からなる磁石ブロックと、支持部材から側方に張
り出す軸にライン方向に沿う垂直面内にて揺動自在に吊
下支持された搬送ケースと、位置センサからの出力に基
づき永久磁石に推力または制動力を与えるように励磁コ
イルに流す電流を制御する制御装置と、を備えたもので
ある。この請求項3の発明においては、搬送ケースを支
持部材から側方に張り出す軸にライン方向に沿う垂直面
内にて揺動自在に吊下支持しているため、リニアモータ
の可動部の姿勢の如何に拘わらず搬送ケースの姿勢を常
に上下方向に向かせることができて、荷物の横倒しを防
止することができる。このため、用途の拡大が図れる。
【0013】また、本発明の請求項4の発明に係るモノ
レール型搬送装置は、重量支持用車輪を、モノレールの
上下の面に転接する複数の車輪から構成したものであ
る。この請求項4の発明においては、複数の重量支持用
車輪により、リニアモータの可動部をモノレールの上下
の面のいずれの側でも支持させることができる。このた
め、リニアモータの可動部を垂直走行のみならず上下逆
転させて走行させることも可能となり、ラインの多彩な
配置が可能となる。
レール型搬送装置は、重量支持用車輪を、モノレールの
上下の面に転接する複数の車輪から構成したものであ
る。この請求項4の発明においては、複数の重量支持用
車輪により、リニアモータの可動部をモノレールの上下
の面のいずれの側でも支持させることができる。このた
め、リニアモータの可動部を垂直走行のみならず上下逆
転させて走行させることも可能となり、ラインの多彩な
配置が可能となる。
【0014】また、本発明の請求項5の発明に係るモノ
レール型搬送装置は、支持部材より側方に張り出す軸と
搬送ケースとの間に、搬送ケースの自由揺動を減衰させ
るダンパを設けたものである。この請求項5の発明にお
いては、ダンパによって搬送ケースの自由揺動を減衰さ
せることができるので、加減速時やベンド部通過時の搬
送ケースの振れを減衰させることができる。このため、
搬送ケースの無制限な自由揺動がなくなって、搬送ケー
スの自由揺動によるリニアモータの可動部への影響を最
小限に抑えることができる。
レール型搬送装置は、支持部材より側方に張り出す軸と
搬送ケースとの間に、搬送ケースの自由揺動を減衰させ
るダンパを設けたものである。この請求項5の発明にお
いては、ダンパによって搬送ケースの自由揺動を減衰さ
せることができるので、加減速時やベンド部通過時の搬
送ケースの振れを減衰させることができる。このため、
搬送ケースの無制限な自由揺動がなくなって、搬送ケー
スの自由揺動によるリニアモータの可動部への影響を最
小限に抑えることができる。
【0015】また、本発明の請求項6の発明に係るモノ
レール型搬送装置は、ダンパと搬送ケースとの間に、搬
送ケースをダンパにワンタッチで着脱させる把持手段を
設けるとともに、搬送ケースにキャスタを取り付けたも
のである。この請求項6の発明においては、搬送ケース
とダンパすなわちリニアモータの可動部との連結・解除
をワンタッチ方式の把持手段によって簡単に行うことが
できるとともに、リニアモータの可動部との連結を解除
した搬送ケースをキャスタによって容易に移動させるこ
とができる。このため、搬送ケースのリニアモータの可
動部との着脱および解除後の搬送ケースの移送の自動化
が図れる。
レール型搬送装置は、ダンパと搬送ケースとの間に、搬
送ケースをダンパにワンタッチで着脱させる把持手段を
設けるとともに、搬送ケースにキャスタを取り付けたも
のである。この請求項6の発明においては、搬送ケース
とダンパすなわちリニアモータの可動部との連結・解除
をワンタッチ方式の把持手段によって簡単に行うことが
できるとともに、リニアモータの可動部との連結を解除
した搬送ケースをキャスタによって容易に移動させるこ
とができる。このため、搬送ケースのリニアモータの可
動部との着脱および解除後の搬送ケースの移送の自動化
が図れる。
【0016】また、本発明の請求項7の発明に係るモノ
レール型搬送装置は、搬送ケースをバッテリ内蔵の施錠
装置付きキャビネットから構成して、ライン側の無線式
応答認識装置からの指令信号により施錠・解錠操作でき
るようにしたものである。この請求項7の発明において
は、搬送ケースがバッテリ内蔵の施錠装置付きキャビネ
ットから構成されているので、搬送中の荷物の落下事故
などを防ぐことができて、安全性の確保が容易となる。
更に、搬送ケースをリニアモータの可動部から取り外さ
なくても、扉を開けるだけで荷物の出し入れができると
ともに、扉の施錠・解錠操作もライン側の無線式応答認
識装置からの指令によって行うことができるため、扉の
施錠・解錠および荷物の搬入・搬出を自動化することが
できる。
レール型搬送装置は、搬送ケースをバッテリ内蔵の施錠
装置付きキャビネットから構成して、ライン側の無線式
応答認識装置からの指令信号により施錠・解錠操作でき
るようにしたものである。この請求項7の発明において
は、搬送ケースがバッテリ内蔵の施錠装置付きキャビネ
ットから構成されているので、搬送中の荷物の落下事故
などを防ぐことができて、安全性の確保が容易となる。
更に、搬送ケースをリニアモータの可動部から取り外さ
なくても、扉を開けるだけで荷物の出し入れができると
ともに、扉の施錠・解錠操作もライン側の無線式応答認
識装置からの指令によって行うことができるため、扉の
施錠・解錠および荷物の搬入・搬出を自動化することが
できる。
【0017】また、本発明の請求項8の発明に係るモノ
レール型搬送装置は、支持部材と磁石ブロックとの間
に、磁石ブロックを励磁コイルに対して進退させるギャ
ップ調整装置を設けたものである。この請求項8の発明
においては、1区間内に2台の走行体が入り込んだ場合
でも、一方の走行体の磁石ブロックをギャップ調整装置
によりレールに対して後退させ、位置センサ(あるいは
励磁コイル)の感度外に外すことで、他方の走行体のみ
を走行制御することができる。
レール型搬送装置は、支持部材と磁石ブロックとの間
に、磁石ブロックを励磁コイルに対して進退させるギャ
ップ調整装置を設けたものである。この請求項8の発明
においては、1区間内に2台の走行体が入り込んだ場合
でも、一方の走行体の磁石ブロックをギャップ調整装置
によりレールに対して後退させ、位置センサ(あるいは
励磁コイル)の感度外に外すことで、他方の走行体のみ
を走行制御することができる。
【0018】また、本発明の請求項9の発明に係るモノ
レール型搬送装置は、搬送ラインの所定位置に1次コイ
ルを配置するとともに、永久磁石によって搬送ラインか
ら推力を受ける走行体に2次コイルを設け、1次コイル
から2次コイルに交番磁界を送って所定電圧の電気を誘
導することにより、走行体内蔵の駆動機器を駆動するよ
うに構成したものである。この請求項9の発明において
は、ライン内で走行体内蔵の駆動機器を駆動する必要の
ある(あるいは駆動する必要が生じる可能性のある)場
所に1次コイルを配置することによって非接触集電が可
能となり、これによって電源を含め走行体の構成が簡素
化され、その分走行体の重量を軽減することができる。
このため、推力発生用の電力の削減や動力部の小型化が
図れる。
レール型搬送装置は、搬送ラインの所定位置に1次コイ
ルを配置するとともに、永久磁石によって搬送ラインか
ら推力を受ける走行体に2次コイルを設け、1次コイル
から2次コイルに交番磁界を送って所定電圧の電気を誘
導することにより、走行体内蔵の駆動機器を駆動するよ
うに構成したものである。この請求項9の発明において
は、ライン内で走行体内蔵の駆動機器を駆動する必要の
ある(あるいは駆動する必要が生じる可能性のある)場
所に1次コイルを配置することによって非接触集電が可
能となり、これによって電源を含め走行体の構成が簡素
化され、その分走行体の重量を軽減することができる。
このため、推力発生用の電力の削減や動力部の小型化が
図れる。
【0019】また、本発明の請求項10の発明に係るモ
ノレール型搬送装置は、モノレールの両側にそれぞれが
半区間ごとに重なるように励磁コイルと位置センサを取
り付けて相ごとに配線し、それぞれを切替器で分離して
複数の電源制御部に接続し、それぞれの区間を1台の駆
動部として構成したものである。この請求項10の発明
においては、1区間内に隣接区間の一部が重なり、それ
ぞれが独立して制御できるので、1区間内に2台の走行
体が入り込んだ場合でも、これらの走行体の走行制御が
可能となる。
ノレール型搬送装置は、モノレールの両側にそれぞれが
半区間ごとに重なるように励磁コイルと位置センサを取
り付けて相ごとに配線し、それぞれを切替器で分離して
複数の電源制御部に接続し、それぞれの区間を1台の駆
動部として構成したものである。この請求項10の発明
においては、1区間内に隣接区間の一部が重なり、それ
ぞれが独立して制御できるので、1区間内に2台の走行
体が入り込んだ場合でも、これらの走行体の走行制御が
可能となる。
【0020】また、本発明の請求項11の発明に係るモ
ノレール型搬送装置は、同一区間内に複数の走行体が進
入した場合、進入してきた走行体が位置するセクション
は駆動せず、先行する走行体が位置するセクションを駆
動して当該先行する走行体のみ走行させ、このセクショ
ン外に出すことで走行制御を行うように構成したもので
ある。この請求項11の発明においては、同一区間内に
複数の走行体が進入した場合、進行方向の先の方に位置
する走行体側のセクションを優先してONにし、後方に
位置する走行体側のセクションの電源と信号電源をOF
Fにして、位置センサの切替器、速度制御、位置制御を
通じて1セクションあたり1台に制御する。このよう
に、進行方向の先の方に位置する走行体のみを駆動制御
可能にするとともに、後方に位置する走行体側のセクシ
ョンの電源と信号電源をOFFすることにより、同一区
間内に後続の走行体が連続して何台も進入するようなこ
とがあっても、停滞状態を解消するための制御は必要な
く、制御が容易となる。
ノレール型搬送装置は、同一区間内に複数の走行体が進
入した場合、進入してきた走行体が位置するセクション
は駆動せず、先行する走行体が位置するセクションを駆
動して当該先行する走行体のみ走行させ、このセクショ
ン外に出すことで走行制御を行うように構成したもので
ある。この請求項11の発明においては、同一区間内に
複数の走行体が進入した場合、進行方向の先の方に位置
する走行体側のセクションを優先してONにし、後方に
位置する走行体側のセクションの電源と信号電源をOF
Fにして、位置センサの切替器、速度制御、位置制御を
通じて1セクションあたり1台に制御する。このよう
に、進行方向の先の方に位置する走行体のみを駆動制御
可能にするとともに、後方に位置する走行体側のセクシ
ョンの電源と信号電源をOFFすることにより、同一区
間内に後続の走行体が連続して何台も進入するようなこ
とがあっても、停滞状態を解消するための制御は必要な
く、制御が容易となる。
【0021】また、本発明の請求項12の発明に係るモ
ノレール型搬送装置は、走行体が跨る二つのセクション
が切り替えの際、該走行体がセクション切替部を通過す
るまでは当該二つのセクションが協同して走行体の走行
制御を行うように構成したものである。この請求項12
の発明において、例えば走行体の進行方向複数箇所にリ
ニアモータの可動部が設置されている場合、セクション
切替部ではリニアモータの可動部が二つのセクションに
跨る。この状態でセクションの切り替えが行われると、
進行方向後方のリニアモータの可動部はモノレール側か
ら推力が与えられなくなり、進行方向前方のリニアモー
タの可動部にのみモノレール側から推力が与えられるこ
ととなり、推力が落ちてしまう。このような場合、平坦
部のラインであれば、問題は発生しないが、ラインが上
向きの傾斜ラインであった場合や、垂直ラインであった
場合には、推力の不足が生じてしまい、ブレーキ等の安
全装置が作動し、復旧に時間を要する。そこで、走行体
が跨る二つのセクションの切替部では、走行体がセクシ
ョン切替部を通過するまでは当該二つのセクションが協
同して走行体の走行制御を行うようにすることにより、
推力を確保できるようにする。これにより、上向きの傾
斜ラインや垂直ラインでの推力不足による緊急制動など
の事故の発生を未然に回避することができる。
ノレール型搬送装置は、走行体が跨る二つのセクション
が切り替えの際、該走行体がセクション切替部を通過す
るまでは当該二つのセクションが協同して走行体の走行
制御を行うように構成したものである。この請求項12
の発明において、例えば走行体の進行方向複数箇所にリ
ニアモータの可動部が設置されている場合、セクション
切替部ではリニアモータの可動部が二つのセクションに
跨る。この状態でセクションの切り替えが行われると、
進行方向後方のリニアモータの可動部はモノレール側か
ら推力が与えられなくなり、進行方向前方のリニアモー
タの可動部にのみモノレール側から推力が与えられるこ
ととなり、推力が落ちてしまう。このような場合、平坦
部のラインであれば、問題は発生しないが、ラインが上
向きの傾斜ラインであった場合や、垂直ラインであった
場合には、推力の不足が生じてしまい、ブレーキ等の安
全装置が作動し、復旧に時間を要する。そこで、走行体
が跨る二つのセクションの切替部では、走行体がセクシ
ョン切替部を通過するまでは当該二つのセクションが協
同して走行体の走行制御を行うようにすることにより、
推力を確保できるようにする。これにより、上向きの傾
斜ラインや垂直ラインでの推力不足による緊急制動など
の事故の発生を未然に回避することができる。
【0022】また、本発明の請求項13の発明に係るモ
ノレール型搬送装置は、傾斜やベンドの有無に関係な
く、ライン全長に亘って走行体に対するリニアモータに
よる走行制御を行うように構成したものである。この請
求項13の発明においては、ライン全長に亘って走行体
に対するリニアモータによる走行制御を行うようにして
いるので、傾斜ラインやベンド部のラインを含む全ての
ラインで走行体の加減速制御を任意に行うことができ
る。
ノレール型搬送装置は、傾斜やベンドの有無に関係な
く、ライン全長に亘って走行体に対するリニアモータに
よる走行制御を行うように構成したものである。この請
求項13の発明においては、ライン全長に亘って走行体
に対するリニアモータによる走行制御を行うようにして
いるので、傾斜ラインやベンド部のラインを含む全ての
ラインで走行体の加減速制御を任意に行うことができ
る。
【0023】
実施形態1.以下、図示実施形態により本発明を説明す
る。図1は本発明の請求項1,8,9,10,11,1
2,13の発明に係るモノレール型搬送装置の構成を示
す側面図、図2はそのリニア可動部の拡大正面図、図3
はその1区間部分の励磁コイルと位置センサの配線図、
図4はその区間区分の配線図、図5はそのラインと走行
体との間で行われる非接触集電部と個別データ送受信部
の構成図、図6はその動作を説明するためのライン全体
を示す斜視図、図7は図6のライン内に設けられている
分岐装置の詳細を示す平面図である。
る。図1は本発明の請求項1,8,9,10,11,1
2,13の発明に係るモノレール型搬送装置の構成を示
す側面図、図2はそのリニア可動部の拡大正面図、図3
はその1区間部分の励磁コイルと位置センサの配線図、
図4はその区間区分の配線図、図5はそのラインと走行
体との間で行われる非接触集電部と個別データ送受信部
の構成図、図6はその動作を説明するためのライン全体
を示す斜視図、図7は図6のライン内に設けられている
分岐装置の詳細を示す平面図である。
【0024】本実施形態のモノレール型搬送装置は、駆
動システムが、フランジ部を上下にした例えば鉄などか
らなる強磁性体のH型モノレール1と、モノレール1の
片側または両側に取り付けた励磁コイル2及び位置セン
サ(例えば磁気センサ)3と、懸垂型の走行体4に取り
付けた永久磁石5とでなる磁石式同期型リニアモータか
ら構成され、走行体4を非接触で駆動しながら物資を目
的のステーション(移載場所)に搬送するようになって
いる。
動システムが、フランジ部を上下にした例えば鉄などか
らなる強磁性体のH型モノレール1と、モノレール1の
片側または両側に取り付けた励磁コイル2及び位置セン
サ(例えば磁気センサ)3と、懸垂型の走行体4に取り
付けた永久磁石5とでなる磁石式同期型リニアモータか
ら構成され、走行体4を非接触で駆動しながら物資を目
的のステーション(移載場所)に搬送するようになって
いる。
【0025】これを更に詳述すると、モノレール1は、
そのウェブ部の片面または両面に、その長手方向に適宜
の間隔を離して楕円型の励磁コイル2を、必要推力に応
じて巻き数を変え(例えば水平では巻き数を少なく、傾
斜部では巻き数を多く)取り付けている。また近接セン
サや磁気センサからなる位置センサ3を各励磁コイル2
の中央にそれぞれ配置して、励磁コイル2及び位置セン
サ3の配線を行ってから、これらを非磁性のケース6で
覆っている。位置センサ3を各励磁コイル2の中央に配
置したのは、このような配置とすることで、位置センサ
3が走行体4側の永久磁石5の通過エリア内に入り、こ
の永久磁石5を利用して走行体4の位置検出が可能とな
るからである。これにより、走行体4側に位置検出のた
めの永久磁石を新たに取り付ける必要がなくなって、機
器の構成を簡素化できるとともに、正確な位置同期が可
能となる。
そのウェブ部の片面または両面に、その長手方向に適宜
の間隔を離して楕円型の励磁コイル2を、必要推力に応
じて巻き数を変え(例えば水平では巻き数を少なく、傾
斜部では巻き数を多く)取り付けている。また近接セン
サや磁気センサからなる位置センサ3を各励磁コイル2
の中央にそれぞれ配置して、励磁コイル2及び位置セン
サ3の配線を行ってから、これらを非磁性のケース6で
覆っている。位置センサ3を各励磁コイル2の中央に配
置したのは、このような配置とすることで、位置センサ
3が走行体4側の永久磁石5の通過エリア内に入り、こ
の永久磁石5を利用して走行体4の位置検出が可能とな
るからである。これにより、走行体4側に位置検出のた
めの永久磁石を新たに取り付ける必要がなくなって、機
器の構成を簡素化できるとともに、正確な位置同期が可
能となる。
【0026】各励磁コイル2は、複数のセクション7に
分け、各セクション7ごとに駆動電源用の多相ケーブル
8からパワートランジスタ等で構成される切替器9を経
て並列にケーブル11で配線されている。セクション7
内の各励磁コイル2へのケーブル12の配線は、相ごと
にシリーズ結線し、端末を結ぶ多相スター結線となって
いる。また各位置センサ3も相ごとにシリーズでケーブ
ル13により結線し、その出力は増幅器14で増幅して
制御装置15へ送られるようになっている。更に位置セ
ンサ3の出力信号をセクション7ごとにORの論理回路
16でまとめた信号を切替器9に送るとともに、増幅器
14Aで増幅してから信号変換器17でデジタルに変換
し、光ファイバ18などの信号伝送手段により制御装置
15に送り、これによって走行体4がどのセクション7
にいるかを知ることができるようになっている。そして
搬送装置1が走行しているセクション7のみ切替器9が
作動してつながり、電流が流れ、当該セクション7から
外れると電源が切れるようになっている。なお、ここで
はセクション7内においても走行体4がどの位置にいる
かを検出できるように、各励磁コイル2のそれぞれに対
応させて位置センサ3を設けたものを例に挙げて説明し
たが、図3に示すようにセクション7の入口と出口にセ
クション検出用の位置センサ3A,3Bを新たに設け
て、切替器9の入り・切りを行うようにしてもよい。
分け、各セクション7ごとに駆動電源用の多相ケーブル
8からパワートランジスタ等で構成される切替器9を経
て並列にケーブル11で配線されている。セクション7
内の各励磁コイル2へのケーブル12の配線は、相ごと
にシリーズ結線し、端末を結ぶ多相スター結線となって
いる。また各位置センサ3も相ごとにシリーズでケーブ
ル13により結線し、その出力は増幅器14で増幅して
制御装置15へ送られるようになっている。更に位置セ
ンサ3の出力信号をセクション7ごとにORの論理回路
16でまとめた信号を切替器9に送るとともに、増幅器
14Aで増幅してから信号変換器17でデジタルに変換
し、光ファイバ18などの信号伝送手段により制御装置
15に送り、これによって走行体4がどのセクション7
にいるかを知ることができるようになっている。そして
搬送装置1が走行しているセクション7のみ切替器9が
作動してつながり、電流が流れ、当該セクション7から
外れると電源が切れるようになっている。なお、ここで
はセクション7内においても走行体4がどの位置にいる
かを検出できるように、各励磁コイル2のそれぞれに対
応させて位置センサ3を設けたものを例に挙げて説明し
たが、図3に示すようにセクション7の入口と出口にセ
クション検出用の位置センサ3A,3Bを新たに設け
て、切替器9の入り・切りを行うようにしてもよい。
【0027】走行体4は、図1に示すように磁石式同期
型リニアモータ可動部(以下、単にリニア可動部とい
う)21と、リニア可動部21に支持されて垂下する搬
送ケース22と、搬送ケース22の底部に設けられた荷
物積み卸し用のコンベア23と、走行体内蔵の駆動機器
を制御する制御器24とから構成され、コンベア23が
モータ25により駆動されるようになっている。なお、
リニア可動部21と搬送ケース22との間に、搬送ケー
ス22をライン方向に沿う垂直面内にて揺動自在に支持
する機構を設けてもよい。
型リニアモータ可動部(以下、単にリニア可動部とい
う)21と、リニア可動部21に支持されて垂下する搬
送ケース22と、搬送ケース22の底部に設けられた荷
物積み卸し用のコンベア23と、走行体内蔵の駆動機器
を制御する制御器24とから構成され、コンベア23が
モータ25により駆動されるようになっている。なお、
リニア可動部21と搬送ケース22との間に、搬送ケー
ス22をライン方向に沿う垂直面内にて揺動自在に支持
する機構を設けてもよい。
【0028】リニア可動部21は、図1及び図2に示す
ようにモノレール1を下方より挟むように配置したコ字
状の支持部材26と、支持部材26のモノレール対向部
26a,26bの走行方向両端にそれぞれ水平回動自在
に取り付けられた車輪ブロック27と、各車輪ブロック
27にそれぞれ取り付けられてモノレール1の下部フラ
ンジ上を転動する重量支持用車輪28と、各車輪ブロッ
ク27にそれぞれ取り付けられてモノレール1の上下フ
ランジの縁に転接する複数の側面ローラ29a,29
b,29cと、支持部材26のモノレール対向部26
a,26bのそれぞれの内面にギャップ調整装置31を
介して取り付けた磁石ブロック32とから構成され、モ
ノレール1を挟む両側に配置した各磁石ブロック32に
より、推力の増大と各磁石ブロック32とモノレール1
間にそれぞれ発生する吸着力を相殺している。
ようにモノレール1を下方より挟むように配置したコ字
状の支持部材26と、支持部材26のモノレール対向部
26a,26bの走行方向両端にそれぞれ水平回動自在
に取り付けられた車輪ブロック27と、各車輪ブロック
27にそれぞれ取り付けられてモノレール1の下部フラ
ンジ上を転動する重量支持用車輪28と、各車輪ブロッ
ク27にそれぞれ取り付けられてモノレール1の上下フ
ランジの縁に転接する複数の側面ローラ29a,29
b,29cと、支持部材26のモノレール対向部26
a,26bのそれぞれの内面にギャップ調整装置31を
介して取り付けた磁石ブロック32とから構成され、モ
ノレール1を挟む両側に配置した各磁石ブロック32に
より、推力の増大と各磁石ブロック32とモノレール1
間にそれぞれ発生する吸着力を相殺している。
【0029】なお、このリニア可動部21は、複数位置
に適宜の距離(例えば3相の場合、励磁コイル幅の正数
倍)を離して取り付けてもよい。しかしこの場合には、
セクション切替部で前後のリニア可動部が二つのセクシ
ョンに跨ることになる。この状態でセクションの切り替
えが行われると、進行方向後方のリニア可動部が位置す
るセクションの電源と信号電源がOFFになり、進行方
向後方のリニア可動部はモノレール側から推力が与えら
れなくなり、進行方向前方のリニア可動部にのみモノレ
ール側から推力が与えられることとなって推力が落ちて
しまう。このような場合、平坦部のラインであれば、問
題は発生しないが、ラインが上向きの傾斜ラインであっ
た場合や、後述の実施形態3で用いているような垂直ラ
インであった場合には、推力の不足が生じてしまい、ブ
レーキ等の安全装置が作動し、復旧に時間を要する。そ
こで、走行体が跨る二つのセクションの切替部では、走
行体がセクション切替部を通過するまでは当該二つのセ
クションが協同して走行体の走行制御を行うようにす
る。これにより、セクション切替部においても推力が確
保でき、上向きの傾斜ラインや垂直ラインでの推力不足
による緊急制動などの事故の発生を未然に回避すること
ができるとともに、加減速制御が容易となる。このこと
は、後述の実施形態2及び実施形態3についても同様で
ある。
に適宜の距離(例えば3相の場合、励磁コイル幅の正数
倍)を離して取り付けてもよい。しかしこの場合には、
セクション切替部で前後のリニア可動部が二つのセクシ
ョンに跨ることになる。この状態でセクションの切り替
えが行われると、進行方向後方のリニア可動部が位置す
るセクションの電源と信号電源がOFFになり、進行方
向後方のリニア可動部はモノレール側から推力が与えら
れなくなり、進行方向前方のリニア可動部にのみモノレ
ール側から推力が与えられることとなって推力が落ちて
しまう。このような場合、平坦部のラインであれば、問
題は発生しないが、ラインが上向きの傾斜ラインであっ
た場合や、後述の実施形態3で用いているような垂直ラ
インであった場合には、推力の不足が生じてしまい、ブ
レーキ等の安全装置が作動し、復旧に時間を要する。そ
こで、走行体が跨る二つのセクションの切替部では、走
行体がセクション切替部を通過するまでは当該二つのセ
クションが協同して走行体の走行制御を行うようにす
る。これにより、セクション切替部においても推力が確
保でき、上向きの傾斜ラインや垂直ラインでの推力不足
による緊急制動などの事故の発生を未然に回避すること
ができるとともに、加減速制御が容易となる。このこと
は、後述の実施形態2及び実施形態3についても同様で
ある。
【0030】また、傾斜やベンドの有無に関係なく、ラ
イン全長に亘って走行体に対するリニアモータによる走
行制御を行うようにすれば、傾斜ラインやベンド部のラ
インを含む全てのラインで走行体の加減速制御を任意に
行うことができる。このことは、後述の実施形態2及び
実施形態3についても同様である。
イン全長に亘って走行体に対するリニアモータによる走
行制御を行うようにすれば、傾斜ラインやベンド部のラ
インを含む全てのラインで走行体の加減速制御を任意に
行うことができる。このことは、後述の実施形態2及び
実施形態3についても同様である。
【0031】各車輪ブロック27は、それぞれモノレー
ル1の上フランジの縁に転接する側面ローラ29aの軸
線を中心に回動し、これによってレールコーナ部の曲が
りに対し、モノレール1の下フランジの縁に転接する左
右の側面ローラ29b,29cがレールの縁に倣って支
持部材26とは相対的に水平回動しながら重量支持用車
輪28を旋回させ、重量支持用車輪28の方向を常にレ
ール接線方向に向けさせて、重量支持用車輪28がレー
ル側の励磁コイル2に触れるのを防止できるようになっ
ている。このため、各車輪ブロック27間の支持部材2
6に取り付けた磁石ブロック32も常にレール接線方向
に向きながら移動することとなり、最適位置を通過する
ことができる。これにより、レールコーナ部の曲率半径
を小さくでき、システムが占有するスペースの縮小、ラ
インの多彩な配置が可能となる。なお、各側面ローラ2
9a,29b,29cの取り付け穴をレール直交方向の
長孔にして、レールとの間の隙間を調節できるようにす
ることは好ましい。
ル1の上フランジの縁に転接する側面ローラ29aの軸
線を中心に回動し、これによってレールコーナ部の曲が
りに対し、モノレール1の下フランジの縁に転接する左
右の側面ローラ29b,29cがレールの縁に倣って支
持部材26とは相対的に水平回動しながら重量支持用車
輪28を旋回させ、重量支持用車輪28の方向を常にレ
ール接線方向に向けさせて、重量支持用車輪28がレー
ル側の励磁コイル2に触れるのを防止できるようになっ
ている。このため、各車輪ブロック27間の支持部材2
6に取り付けた磁石ブロック32も常にレール接線方向
に向きながら移動することとなり、最適位置を通過する
ことができる。これにより、レールコーナ部の曲率半径
を小さくでき、システムが占有するスペースの縮小、ラ
インの多彩な配置が可能となる。なお、各側面ローラ2
9a,29b,29cの取り付け穴をレール直交方向の
長孔にして、レールとの間の隙間を調節できるようにす
ることは好ましい。
【0032】ギャップ調整装置31は、支持部材26の
モノレール対向部26a,26bにそれぞれ植設されて
磁石ブロック32をレール直交方向に案内する複数のガ
イド軸33と、磁石ブロック32に形成したねじ穴に螺
合してレール直交方向に延びる雄ねじ部材34と、雄ね
じ部材34を駆動することにより磁石ブロック32を励
磁コイル2に対して進退させるモータ35とから構成さ
れている。
モノレール対向部26a,26bにそれぞれ植設されて
磁石ブロック32をレール直交方向に案内する複数のガ
イド軸33と、磁石ブロック32に形成したねじ穴に螺
合してレール直交方向に延びる雄ねじ部材34と、雄ね
じ部材34を駆動することにより磁石ブロック32を励
磁コイル2に対して進退させるモータ35とから構成さ
れている。
【0033】磁石ブロック32は、ギャップ調整装置3
1によって進退させられる強磁性体のバックコア36
と、走行方向に複数に分割されてバックコア36により
一体化されたそれぞれが励磁コイル間隔の3/5の幅を
有する複数極の永久磁石5とから構成されている。
1によって進退させられる強磁性体のバックコア36
と、走行方向に複数に分割されてバックコア36により
一体化されたそれぞれが励磁コイル間隔の3/5の幅を
有する複数極の永久磁石5とから構成されている。
【0034】磁石式同期型リニアモータの制御装置15
は、CPU、シーケンサ、リニア駆動装置、および付帯
制御機器等で構成されている。制御装置15からの指令
信号は、ライン内の所定位置(例えば各ステーション位
置)に設けた無線式応答認識装置(IDカード)37を
通じて、走行体4に取り付けた無線式信号判定手段(I
Dカード)38に光、電磁波等により送信され、記録さ
れる。したがって、図6に示す各ステーション39A,
39B,39C等への停止、移載指令も、ライン側のI
Dカード37から走行体4側のIDカード38に記録さ
れる。また各位置センサ3からの信号は、光ファイバ1
8で制御装置15に送られ、常に走行体4の位置把握と
機器の駆動操作を行っている。これらの制御信号は、各
機側制御盤に送られ、データの交信や各機器の駆動がな
される。ライン側のIDカード37は、各ステーション
39A,39B,39Cの他、1区間内に2台の走行体
4が入り込む可能性の高い場所、例えば各ステーション
39A,39B,39Cの入口に接続される1つ手前の
区間内にも設置されており、これによって同一区間内に
2台の走行体4が入り込むようなことがあった場合で
も、これら走行体4を独立して制御できるようになって
いる。この同一区間内に入り込んだ2台の走行体4の制
御の手法の詳細については後述するが、例えば後続の走
行体4の磁石ブロック32を、ギャップ調整装置31に
より励磁コイル2に対して後退させ、位置センサ3(あ
るいは励磁コイル2)の感度外に外す、あるいはモノレ
ール1の両側にそれぞれが半区間ごとに重なるように励
磁コイル2を取り付け、1区間内の2台の走行体4を独
立して走行制御できるようにする、または進入してきた
走行体が位置するセクションは駆動せず、先行する走行
体が位置するセクションを駆動して当該先行する走行体
のみ走行させ、このセクション外に出すなどにより可能
となる。
は、CPU、シーケンサ、リニア駆動装置、および付帯
制御機器等で構成されている。制御装置15からの指令
信号は、ライン内の所定位置(例えば各ステーション位
置)に設けた無線式応答認識装置(IDカード)37を
通じて、走行体4に取り付けた無線式信号判定手段(I
Dカード)38に光、電磁波等により送信され、記録さ
れる。したがって、図6に示す各ステーション39A,
39B,39C等への停止、移載指令も、ライン側のI
Dカード37から走行体4側のIDカード38に記録さ
れる。また各位置センサ3からの信号は、光ファイバ1
8で制御装置15に送られ、常に走行体4の位置把握と
機器の駆動操作を行っている。これらの制御信号は、各
機側制御盤に送られ、データの交信や各機器の駆動がな
される。ライン側のIDカード37は、各ステーション
39A,39B,39Cの他、1区間内に2台の走行体
4が入り込む可能性の高い場所、例えば各ステーション
39A,39B,39Cの入口に接続される1つ手前の
区間内にも設置されており、これによって同一区間内に
2台の走行体4が入り込むようなことがあった場合で
も、これら走行体4を独立して制御できるようになって
いる。この同一区間内に入り込んだ2台の走行体4の制
御の手法の詳細については後述するが、例えば後続の走
行体4の磁石ブロック32を、ギャップ調整装置31に
より励磁コイル2に対して後退させ、位置センサ3(あ
るいは励磁コイル2)の感度外に外す、あるいはモノレ
ール1の両側にそれぞれが半区間ごとに重なるように励
磁コイル2を取り付け、1区間内の2台の走行体4を独
立して走行制御できるようにする、または進入してきた
走行体が位置するセクションは駆動せず、先行する走行
体が位置するセクションを駆動して当該先行する走行体
のみ走行させ、このセクション外に出すなどにより可能
となる。
【0035】また、このような同一区間内における2台
の走行体4の独立制御を可能とするためと、走行体4の
構成を簡素化してその重量軽減化を図るために、各ステ
ーション39A,39B,39Cとこれらの1つ手前の
区間内のそれぞれに、非接触集電装置41によって走行
体4に給電できるようにしている。非接触集電装置41
は、図5に示すようにライン側の所定位置に配置したU
型のコア42を有する1次コイル43と、走行体4の支
持部材26の外面に取り付けたU型のコア44を有する
2次コイル45とから構成され、1次コイル43から2
次コイル45に交番磁界を送って所定電圧の電気を誘導
し、起電させるようになっている。そして、この誘導電
気は、安定化電源回路46を経て走行体内蔵の制御器2
4、駆動機コントローラ47、モータ25,35等の電
源となる。つまり、コンベア23のモータ25やギャッ
プ調整装置31のモータ35は、外部から非接触で電源
の供給を受けて駆動される。このような非接触集電方式
の採用により、推力発生用の電力の削減や動力部の小型
化も図れる。
の走行体4の独立制御を可能とするためと、走行体4の
構成を簡素化してその重量軽減化を図るために、各ステ
ーション39A,39B,39Cとこれらの1つ手前の
区間内のそれぞれに、非接触集電装置41によって走行
体4に給電できるようにしている。非接触集電装置41
は、図5に示すようにライン側の所定位置に配置したU
型のコア42を有する1次コイル43と、走行体4の支
持部材26の外面に取り付けたU型のコア44を有する
2次コイル45とから構成され、1次コイル43から2
次コイル45に交番磁界を送って所定電圧の電気を誘導
し、起電させるようになっている。そして、この誘導電
気は、安定化電源回路46を経て走行体内蔵の制御器2
4、駆動機コントローラ47、モータ25,35等の電
源となる。つまり、コンベア23のモータ25やギャッ
プ調整装置31のモータ35は、外部から非接触で電源
の供給を受けて駆動される。このような非接触集電方式
の採用により、推力発生用の電力の削減や動力部の小型
化も図れる。
【0036】各ステーション39A,39B,39Cに
は、図6に示すようにそれぞれ床コンベア48A,48
B,48Cと、これら床コンベア48A,48B,48
Cと走行体4A又は4Bの搬送ケース22A,22Bと
の間でそれぞれ荷物49の輸送を行う昇降台51A,5
1B,51Cと、図2に示すようにダンパ52を有し走
行体4の走行路内に出没可能な停止装置53とがそれぞ
れ設置されている。停止装置53は、各ステーション3
9A,39B,39Cの入口に接続される1つ手前の区
間内にも設置されており、この区間内に2台の走行体4
が入り込むようなことがあった場合、後続の走行体4を
当該区間内の所定位置、つまりライン側のIDカード3
7と走行体4側のIDカード38との間で信号の送受信
が可能で、かつ非接触集電装置41によって走行体4に
給電可能な位置に停止させることができるようになって
いる。いずれにしても、走行体4の制動は基本的に電気
制動により行われることは言うまでもなく、この電気制
動のみによっても高精度な停止位置制御は可能であり、
停止装置53による機械制動はあくまで補助的手段に過
ぎない。なお、昇降台51A,51B,51Cにもそれ
ぞれコンベア54A,54B,54Cが搭載されてい
る。図6ではコンベアが全て搬送方向をライン方向に沿
うように設置したものを例に挙げて示してあるが、走行
体4のリニア可動部21と搬送ケース22との間に、搬
送ケース22をライン方向に沿う垂直面内にて揺動自在
に支持する機構を設けた場合は、図1に示す如く走行体
4のコンベア23、昇降台51のコンベア54、及び床
コンベア(図示せず)の搬送方向は全てライン直交方向
となる。図1の例でも走行体4に揺動支持機構は設けて
いないが、これは搬送ケース22がリニア可動部21に
固定されている場合、搬送方向をいずれの方向にも設定
可能であることを意味している。
は、図6に示すようにそれぞれ床コンベア48A,48
B,48Cと、これら床コンベア48A,48B,48
Cと走行体4A又は4Bの搬送ケース22A,22Bと
の間でそれぞれ荷物49の輸送を行う昇降台51A,5
1B,51Cと、図2に示すようにダンパ52を有し走
行体4の走行路内に出没可能な停止装置53とがそれぞ
れ設置されている。停止装置53は、各ステーション3
9A,39B,39Cの入口に接続される1つ手前の区
間内にも設置されており、この区間内に2台の走行体4
が入り込むようなことがあった場合、後続の走行体4を
当該区間内の所定位置、つまりライン側のIDカード3
7と走行体4側のIDカード38との間で信号の送受信
が可能で、かつ非接触集電装置41によって走行体4に
給電可能な位置に停止させることができるようになって
いる。いずれにしても、走行体4の制動は基本的に電気
制動により行われることは言うまでもなく、この電気制
動のみによっても高精度な停止位置制御は可能であり、
停止装置53による機械制動はあくまで補助的手段に過
ぎない。なお、昇降台51A,51B,51Cにもそれ
ぞれコンベア54A,54B,54Cが搭載されてい
る。図6ではコンベアが全て搬送方向をライン方向に沿
うように設置したものを例に挙げて示してあるが、走行
体4のリニア可動部21と搬送ケース22との間に、搬
送ケース22をライン方向に沿う垂直面内にて揺動自在
に支持する機構を設けた場合は、図1に示す如く走行体
4のコンベア23、昇降台51のコンベア54、及び床
コンベア(図示せず)の搬送方向は全てライン直交方向
となる。図1の例でも走行体4に揺動支持機構は設けて
いないが、これは搬送ケース22がリニア可動部21に
固定されている場合、搬送方向をいずれの方向にも設定
可能であることを意味している。
【0037】また、図6では搬送ラインの途中、すなわ
ちステーション39Bの入口と出口のそれぞれに分岐装
置55を設置した例を示してある。この分岐装置55
は、図7に示すようにベンドレール56と直線レール5
7とを有し、これらレール56,57が、一対のガイド
58と各レール56,57に螺合するスクリューロッド
59とこれを駆動するモータ61とからなる直動機構に
よって切り換えられるようになっている。これにより、
先行する走行体がステーション39B位置に配置された
分岐ライン1A内にある場合でも、後続の走行体をステ
ーション39Bを迂回するバイパスライン1Bに案内す
ることができ、後続の走行体の走行を妨害するのを防ぐ
ことができる。なお、ここでは各レール56,57を切
り換え駆動するのにスクリューロッド59とモータ61
を用いたものを例に挙げて説明したが、これを流体圧シ
リンダで切り換え駆動するようにしてもよいことは言う
までもない。いずれの場合でも、分岐装置55は各レー
ル56,57にブラケットを介して取り付けられ、リニ
ア可動部21や走行体4の走行の妨げにならないように
配慮されている。
ちステーション39Bの入口と出口のそれぞれに分岐装
置55を設置した例を示してある。この分岐装置55
は、図7に示すようにベンドレール56と直線レール5
7とを有し、これらレール56,57が、一対のガイド
58と各レール56,57に螺合するスクリューロッド
59とこれを駆動するモータ61とからなる直動機構に
よって切り換えられるようになっている。これにより、
先行する走行体がステーション39B位置に配置された
分岐ライン1A内にある場合でも、後続の走行体をステ
ーション39Bを迂回するバイパスライン1Bに案内す
ることができ、後続の走行体の走行を妨害するのを防ぐ
ことができる。なお、ここでは各レール56,57を切
り換え駆動するのにスクリューロッド59とモータ61
を用いたものを例に挙げて説明したが、これを流体圧シ
リンダで切り換え駆動するようにしてもよいことは言う
までもない。いずれの場合でも、分岐装置55は各レー
ル56,57にブラケットを介して取り付けられ、リニ
ア可動部21や走行体4の走行の妨げにならないように
配慮されている。
【0038】ライン内で複数の走行体を駆動する場合、
励磁コイル2を取り付けたモノレール1は、図4に示す
ように少なくとも走行体の数より多くの所定長に設定さ
れた区間62に分け、1区間62を更に切替器63A,
63Bで2つに区分62A,62Bして、CPU64、
リニア制御器65、インバータ66、及び切替器63
A,63Bを経て各区分62A,62Bの励磁コイル2
に配線し、CPU64によって複数の走行体を制御す
る。
励磁コイル2を取り付けたモノレール1は、図4に示す
ように少なくとも走行体の数より多くの所定長に設定さ
れた区間62に分け、1区間62を更に切替器63A,
63Bで2つに区分62A,62Bして、CPU64、
リニア制御器65、インバータ66、及び切替器63
A,63Bを経て各区分62A,62Bの励磁コイル2
に配線し、CPU64によって複数の走行体を制御す
る。
【0039】また、切替器63A,63Bには、位置セ
ンサからの信号とリニア制御器65からの信号が送られ
てくる。通常は、位置センサからの信号でON・OFF
するが、1区間62に走行体が2台入り込んだ場合、リ
ニア制御器65からの信号で、進行方向の先に位置する
走行体側の切替器を優先してONにし、後方の走行体側
の切替器をOFFとするように制御する。このように区
分62A,62Bの切り替え、速度制御、位置制御、及
びIDカード37を通じて1区分、1台が制御される。
このように、進行方向の先の方に位置する走行体のみを
駆動制御可能にするとともに、後方に位置する走行体側
の区分(セクション)の電源と信号電源をOFFするこ
とにより、1区間62内に後続の走行体が連続して何台
も進入するようなことがあっても、停滞状態を解消する
ための制御は必要なく、制御が容易となる。このこと
は、後述の実施形態2及び実施形態3についても同様で
ある。
ンサからの信号とリニア制御器65からの信号が送られ
てくる。通常は、位置センサからの信号でON・OFF
するが、1区間62に走行体が2台入り込んだ場合、リ
ニア制御器65からの信号で、進行方向の先に位置する
走行体側の切替器を優先してONにし、後方の走行体側
の切替器をOFFとするように制御する。このように区
分62A,62Bの切り替え、速度制御、位置制御、及
びIDカード37を通じて1区分、1台が制御される。
このように、進行方向の先の方に位置する走行体のみを
駆動制御可能にするとともに、後方に位置する走行体側
の区分(セクション)の電源と信号電源をOFFするこ
とにより、1区間62内に後続の走行体が連続して何台
も進入するようなことがあっても、停滞状態を解消する
ための制御は必要なく、制御が容易となる。このこと
は、後述の実施形態2及び実施形態3についても同様で
ある。
【0040】また、1区間に2台の走行体が入った場合
に、一方の走行体の両側の磁石ブロック32を、それぞ
れに対応するギャップ調整装置31により、各モータ3
5で駆動される雄ねじ部材34で励磁コイル2に対して
それぞれ後退させ、位置センサ3(あるいは励磁コイル
2)の感度外に外してから、他方の走行体を駆動するこ
とで当該区間より離脱させることもできる。
に、一方の走行体の両側の磁石ブロック32を、それぞ
れに対応するギャップ調整装置31により、各モータ3
5で駆動される雄ねじ部材34で励磁コイル2に対して
それぞれ後退させ、位置センサ3(あるいは励磁コイル
2)の感度外に外してから、他方の走行体を駆動するこ
とで当該区間より離脱させることもできる。
【0041】本実施形態のモノレール型搬送装置による
荷物49の輸送は、まずステーション39Aの床コンベ
ア48A上を搬送されてきた荷物49を、昇降台51A
のコンベア54A上に移載し、昇降台51Aを上方で待
機している例えば走行体4Aの位置まで上昇させる。昇
降台51Aが走行体4Aの位置まで上昇すると、走行体
4Aに非接触集電装置41で給電して搬送ケース22A
底部のコンベア23を荷物積み込み方向へ駆動するとと
もに、昇降台51Aのコンベア54Aを荷物排出方向へ
駆動して、昇降台51A上の荷物49を搬送ケース22
Aのコンベア23上に移載する。それと同時にライン側
のIDカード37から走行体側のIDカード38に行き
先(ここではステーション39Bとする)が記録され
る。磁石式同期型リニアモータの制御装置15では、荷
物49の種別やその行き先が分かっているので、搬送ケ
ース22Aへの荷物の移載および行き先記録が完了する
と、リニアモータ駆動により走行体4Aを駆動し、ステ
ーション39Bに向けて走行を開始させる。
荷物49の輸送は、まずステーション39Aの床コンベ
ア48A上を搬送されてきた荷物49を、昇降台51A
のコンベア54A上に移載し、昇降台51Aを上方で待
機している例えば走行体4Aの位置まで上昇させる。昇
降台51Aが走行体4Aの位置まで上昇すると、走行体
4Aに非接触集電装置41で給電して搬送ケース22A
底部のコンベア23を荷物積み込み方向へ駆動するとと
もに、昇降台51Aのコンベア54Aを荷物排出方向へ
駆動して、昇降台51A上の荷物49を搬送ケース22
Aのコンベア23上に移載する。それと同時にライン側
のIDカード37から走行体側のIDカード38に行き
先(ここではステーション39Bとする)が記録され
る。磁石式同期型リニアモータの制御装置15では、荷
物49の種別やその行き先が分かっているので、搬送ケ
ース22Aへの荷物の移載および行き先記録が完了する
と、リニアモータ駆動により走行体4Aを駆動し、ステ
ーション39Bに向けて走行を開始させる。
【0042】走行体4Aがステーション39B付近まで
くると、ステーション39Bの入口に設置してある分岐
装置55がラインをバイパスライン1Bから分岐ライン
1Aに切り替え、走行体4Aを分岐ライン1Aに案内す
る。分岐ライン1Aに進入した走行体4Aは、ステーシ
ョン39Bの手前の位置センサ3で検知され、電気制動
と停止装置53でステーション39B内の停止位置に正
確に位置決めされ停止する。
くると、ステーション39Bの入口に設置してある分岐
装置55がラインをバイパスライン1Bから分岐ライン
1Aに切り替え、走行体4Aを分岐ライン1Aに案内す
る。分岐ライン1Aに進入した走行体4Aは、ステーシ
ョン39Bの手前の位置センサ3で検知され、電気制動
と停止装置53でステーション39B内の停止位置に正
確に位置決めされ停止する。
【0043】ここで、非接触集電装置41で給電して搬
送ケース22Aのコンベア23を荷物排出方向へ駆動す
るとともに、搬送ケース22Aの高さ位置まで上昇して
待機している昇降台51Bのコンベア54Bを荷物積み
込み方向へ駆動して、搬送ケース22A上の荷物49を
昇降台51Bのコンベア54B上に移載し、昇降台51
Bを床コンベア48Bの位置まで降下させる。昇降台5
1Bが床コンベア48Bの位置まで降下すると、昇降台
51Bのコンベア54Bを荷物排出方向へ駆動して、昇
降台51B上の荷物49を床コンベア48B上に移載
し、床コンベア48Bにて荷物49を所定の場所まで搬
送する。
送ケース22Aのコンベア23を荷物排出方向へ駆動す
るとともに、搬送ケース22Aの高さ位置まで上昇して
待機している昇降台51Bのコンベア54Bを荷物積み
込み方向へ駆動して、搬送ケース22A上の荷物49を
昇降台51Bのコンベア54B上に移載し、昇降台51
Bを床コンベア48Bの位置まで降下させる。昇降台5
1Bが床コンベア48Bの位置まで降下すると、昇降台
51Bのコンベア54Bを荷物排出方向へ駆動して、昇
降台51B上の荷物49を床コンベア48B上に移載
し、床コンベア48Bにて荷物49を所定の場所まで搬
送する。
【0044】荷物49の排出を完了した走行体4AのI
Dカード38には、ライン側のIDカード37から次の
行き先が記録され、搬送が継続される。このような一連
の動作は、制御装置15でコントロールされる。以上の
動作が繰り返されてステーション間の物資の輪送が行わ
れる。
Dカード38には、ライン側のIDカード37から次の
行き先が記録され、搬送が継続される。このような一連
の動作は、制御装置15でコントロールされる。以上の
動作が繰り返されてステーション間の物資の輪送が行わ
れる。
【0045】本システムを冷凍倉庫内に設置する場合
は、ライン側の位置センサ及び走行体内蔵の駆動・制御
機器(モータなど)を断熱材で覆い、それぞれの内側に
定温ヒータを取り付けることで容易に対応できる。
は、ライン側の位置センサ及び走行体内蔵の駆動・制御
機器(モータなど)を断熱材で覆い、それぞれの内側に
定温ヒータを取り付けることで容易に対応できる。
【0046】実施形態2.図8は本発明の請求項1,
2,8,9,10,11,12,13の発明に係るモノ
レール型搬送装置の構成を示す正面図、図9はその要部
である搬送ケース昇降装置部の構成を示す平面図、図1
0は図9の正面図であり、各図中、前述の実施形態1に
相当する部分には同一符号を付してある。
2,8,9,10,11,12,13の発明に係るモノ
レール型搬送装置の構成を示す正面図、図9はその要部
である搬送ケース昇降装置部の構成を示す平面図、図1
0は図9の正面図であり、各図中、前述の実施形態1に
相当する部分には同一符号を付してある。
【0047】この実施形態のモノレール型搬送装置は、
走行体4の支持部材26と搬送ケース22との間に、搬
送ケース22を吊下支持して昇降させる昇降装置71を
設け、搬送ケース22とステーションの床コンベアとの
間で直接荷物の積み卸しを行えるようにしたものであ
る。
走行体4の支持部材26と搬送ケース22との間に、搬
送ケース22を吊下支持して昇降させる昇降装置71を
設け、搬送ケース22とステーションの床コンベアとの
間で直接荷物の積み卸しを行えるようにしたものであ
る。
【0048】これを更に詳述すると、昇降装置71は、
支持部材26に固定した有底枠72の一側外部に取り付
けたモータ73と、有底枠72内に配置され、モータ7
3の出力軸に第1のギヤ機構74を介して連結された第
1の軸75と、有底枠72内にて第1の軸75に対し直
交方向に併設され、それぞれ第1の軸75に傘歯車から
なる第2及び第3のギヤ機構76,77を介して連結さ
れた第2及び第3の軸78,79と、第1の軸75の両
端にそれぞれ固定された第1及び第2のリール81,8
2と、第2及び第3の軸78,79にそれぞれ固定され
た第3及び第4のリール83,84と、各リール81,
82,83,84にそれぞれ巻いた例えばステンレスや
エンプラ系の素材からなる所定幅を有する薄いテープ8
5,86,87,88とから構成され、各テープ85,
86,87,88の繰り出し端が、それぞれ有底枠72
の底部のスリットから下方へ垂下して搬送ケース22の
上部に繋着されている。それ以外の構成は前述の実施形
態1のものと同様である。
支持部材26に固定した有底枠72の一側外部に取り付
けたモータ73と、有底枠72内に配置され、モータ7
3の出力軸に第1のギヤ機構74を介して連結された第
1の軸75と、有底枠72内にて第1の軸75に対し直
交方向に併設され、それぞれ第1の軸75に傘歯車から
なる第2及び第3のギヤ機構76,77を介して連結さ
れた第2及び第3の軸78,79と、第1の軸75の両
端にそれぞれ固定された第1及び第2のリール81,8
2と、第2及び第3の軸78,79にそれぞれ固定され
た第3及び第4のリール83,84と、各リール81,
82,83,84にそれぞれ巻いた例えばステンレスや
エンプラ系の素材からなる所定幅を有する薄いテープ8
5,86,87,88とから構成され、各テープ85,
86,87,88の繰り出し端が、それぞれ有底枠72
の底部のスリットから下方へ垂下して搬送ケース22の
上部に繋着されている。それ以外の構成は前述の実施形
態1のものと同様である。
【0049】この実施形態のモノレール型搬送装置にお
いて、搬送ケース22は、各リール81,82,83,
84の巻き取りまたは繰り出しにより昇降させられる。
各リール81,82,83,84は、モータ73に連動
して各ギヤ機構74,76,77により同時に駆動され
るため、各テープ85,86,87,88に吊下支持さ
れた搬送ケース22の昇降動作時に、張力不均衡が発生
せず、搬送ケース22が傾くことがない。
いて、搬送ケース22は、各リール81,82,83,
84の巻き取りまたは繰り出しにより昇降させられる。
各リール81,82,83,84は、モータ73に連動
して各ギヤ機構74,76,77により同時に駆動され
るため、各テープ85,86,87,88に吊下支持さ
れた搬送ケース22の昇降動作時に、張力不均衡が発生
せず、搬送ケース22が傾くことがない。
【0050】また、各テープ85,86,87,88は
適宜の幅を有し、かつこれらが巻かれた第1及び第2の
リール81,82と第3及び第4のリール83,84と
は水平面内にて直交配置されているため、各テープ8
5,86,87,88により吊下支持された搬送ケース
22は、その水平面内での揺動が抑制される。
適宜の幅を有し、かつこれらが巻かれた第1及び第2の
リール81,82と第3及び第4のリール83,84と
は水平面内にて直交配置されているため、各テープ8
5,86,87,88により吊下支持された搬送ケース
22は、その水平面内での揺動が抑制される。
【0051】搬送ケース22の底部には、前述したよう
に荷物積み卸し用のコンベア23とその駆動用のモータ
及び制御器などが搭載されており、これらに非接触集電
装置41から給電できるようにするためには非接触集電
装置41側(固定側)からこれと上下方向へ相対移動す
る搬送ケース22側への配線が必要である。ここではケ
ーブルをテープの1つに一体に編み込んだものを使用
し、これによってケーブルの外部配置による垂れ下がり
等の問題を解決した。
に荷物積み卸し用のコンベア23とその駆動用のモータ
及び制御器などが搭載されており、これらに非接触集電
装置41から給電できるようにするためには非接触集電
装置41側(固定側)からこれと上下方向へ相対移動す
る搬送ケース22側への配線が必要である。ここではケ
ーブルをテープの1つに一体に編み込んだものを使用
し、これによってケーブルの外部配置による垂れ下がり
等の問題を解決した。
【0052】また、昇降装置71によって搬送ケース2
2とステーションの床コンベアとの間で直接荷物の積み
卸しを行えるので、ステーション内に昇降台を設置する
必要がなくなって、ステーションの設置が容易となる。
2とステーションの床コンベアとの間で直接荷物の積み
卸しを行えるので、ステーション内に昇降台を設置する
必要がなくなって、ステーションの設置が容易となる。
【0053】実施形態3.図11は本発明の請求項3,
4,5,6,7,8,9,10,11,12,13の発
明に係るモノレール型搬送装置の構成を示す側面図、図
12はそのリニア可動部の背面図、図13はそのリニア
可動部の正面図、図14はその搬送ケースとリニア可動
部側の軸との間に設けた把持手段を拡大して示す斜視
図、図15はその動作を説明するためのライン配置図で
あり、各図中、前述の実施形態1に相当する部分には同
一符号を付してある。
4,5,6,7,8,9,10,11,12,13の発
明に係るモノレール型搬送装置の構成を示す側面図、図
12はそのリニア可動部の背面図、図13はそのリニア
可動部の正面図、図14はその搬送ケースとリニア可動
部側の軸との間に設けた把持手段を拡大して示す斜視
図、図15はその動作を説明するためのライン配置図で
あり、各図中、前述の実施形態1に相当する部分には同
一符号を付してある。
【0054】この実施形態のモノレール型搬送装置は、
リニア可動部21Aを垂直走行や上下逆転走行可能に構
成するとともに、搬送ケース22Cを支持部材26Aか
ら側方に張り出す軸91にライン方向に沿う垂直面内に
て揺動自在に吊下支持して、リニア可動部21Aの姿勢
の如何に拘わらず搬送ケース22Cの姿勢を常に上下方
向に向かせるようにし、これによって荷物の横倒しを防
止して、ビルなどの建物の上下階間での物資の移送も行
えるようにしたものである。
リニア可動部21Aを垂直走行や上下逆転走行可能に構
成するとともに、搬送ケース22Cを支持部材26Aか
ら側方に張り出す軸91にライン方向に沿う垂直面内に
て揺動自在に吊下支持して、リニア可動部21Aの姿勢
の如何に拘わらず搬送ケース22Cの姿勢を常に上下方
向に向かせるようにし、これによって荷物の横倒しを防
止して、ビルなどの建物の上下階間での物資の移送も行
えるようにしたものである。
【0055】これを更に詳述すると、リニア可動部21
Aは、図11乃至図13に示すようにモノレール1を上
方より挟むように配置したコ字状の支持部材26Aと、
支持部材26Aのモノレール対向部26a,26bの走
行方向両端にそれぞれ水平回動自在に取り付けられた車
輪ブロック27Aと、各車輪ブロック27Aにそれぞれ
取り付けられてモノレール1の上下フランジ1a,1b
の内面上を転動する一対の重量支持用車輪28B,28
Aと、各車輪ブロック27Aにそれぞれ取り付けられて
モノレール1の上下フランジ1a,1bの縁に転接する
側面ローラ29d,29e,29b,29cと、支持部
材26Aのモノレール対向部26a,26bのそれぞれ
の内面にギャップ調整装置31を介して取り付けた磁石
ブロック32とから構成され、モノレール1を挟む両側
に配置した各磁石ブロック32により、推力の増大と各
磁石ブロック32とモノレール1間にそれぞれ発生する
吸着力を相殺している。
Aは、図11乃至図13に示すようにモノレール1を上
方より挟むように配置したコ字状の支持部材26Aと、
支持部材26Aのモノレール対向部26a,26bの走
行方向両端にそれぞれ水平回動自在に取り付けられた車
輪ブロック27Aと、各車輪ブロック27Aにそれぞれ
取り付けられてモノレール1の上下フランジ1a,1b
の内面上を転動する一対の重量支持用車輪28B,28
Aと、各車輪ブロック27Aにそれぞれ取り付けられて
モノレール1の上下フランジ1a,1bの縁に転接する
側面ローラ29d,29e,29b,29cと、支持部
材26Aのモノレール対向部26a,26bのそれぞれ
の内面にギャップ調整装置31を介して取り付けた磁石
ブロック32とから構成され、モノレール1を挟む両側
に配置した各磁石ブロック32により、推力の増大と各
磁石ブロック32とモノレール1間にそれぞれ発生する
吸着力を相殺している。
【0056】支持部材26Aの一方のモノレール対向部
26bには、車輪ブロック27Aよりも下方へ延びる板
体26c,26dの上端が固定され、これら板体26
c,26dの下部外面にそれぞれ無線式信号判定手段
(IDカード)38と非接触集電装置41のU型のコア
44を有する2次コイル45が取り付けられていて、図
5で説明したこれらに対応するライン側の無線式応答認
識装置(IDカード)37とU型のコア42を有する1
次コイル43が車輪ブロック27Aと干渉するのを防止
している。
26bには、車輪ブロック27Aよりも下方へ延びる板
体26c,26dの上端が固定され、これら板体26
c,26dの下部外面にそれぞれ無線式信号判定手段
(IDカード)38と非接触集電装置41のU型のコア
44を有する2次コイル45が取り付けられていて、図
5で説明したこれらに対応するライン側の無線式応答認
識装置(IDカード)37とU型のコア42を有する1
次コイル43が車輪ブロック27Aと干渉するのを防止
している。
【0057】支持部材26Aのモノレール対向部26
a,26bにおけるモノレール1よりも高位置となる部
位には、搬送ケース22Cを片持ち状態で支持する軸9
1の一端側が固定され、軸91の他端に、搬送ケース2
2Cの自由揺動を減衰させる磁気ダンパ92と把持機構
93を介して搬送ケース22Cが取り付けられている。
a,26bにおけるモノレール1よりも高位置となる部
位には、搬送ケース22Cを片持ち状態で支持する軸9
1の一端側が固定され、軸91の他端に、搬送ケース2
2Cの自由揺動を減衰させる磁気ダンパ92と把持機構
93を介して搬送ケース22Cが取り付けられている。
【0058】磁気ダンパ92は、軸91に固定された固
定子92aと、固定子92aに所定間隙介し対向配置さ
れて軸91に回動自在に装着された回転子92bとから
構成され、搬送ケース22Cの自由揺動を減衰させて、
加減速時やベンド部通過時の搬送ケース22Cの振れを
減衰させる機能を有しており、これによって搬送ケース
22Cの無制限な自由揺動がなくなり、搬送ケース22
Cの自由揺動によるリニア可動部21Aへの影響を最小
限に抑えることができる。
定子92aと、固定子92aに所定間隙介し対向配置さ
れて軸91に回動自在に装着された回転子92bとから
構成され、搬送ケース22Cの自由揺動を減衰させて、
加減速時やベンド部通過時の搬送ケース22Cの振れを
減衰させる機能を有しており、これによって搬送ケース
22Cの無制限な自由揺動がなくなり、搬送ケース22
Cの自由揺動によるリニア可動部21Aへの影響を最小
限に抑えることができる。
【0059】把持機構93は、図11及び図14に示す
ように磁気ダンパ92の回転子92bと一体化されて、
外周の一部に接線方向のフランジ94aが軸方向に沿っ
て形成されたスリーブ部材94と、搬送ケース22Cの
上面にヒンジ95,96を介して揺動自在に取り付けら
れて、スリーブ部材94のフランジ94aを左右から抱
き込むように係合可能なL形の一対の把持片97,98
と、各把持片97,98の長手両端にそれぞれ固定され
て、各把持片97,98とフランジ94aとの係合時に
各把持片97,98がフランジ94aから軸方向に抜け
るのを防止する抜け止め板99a,99b,99c,9
9dと、各把持片97,98の一端側の抜け止め板99
a,99c間を連結するトグルリンク101と、搬送ケ
ース22Cの上面にヒンジ102により取り付けられ
て、トグルリンク101を操作するレバー103と、搬
送ケース22Cの上面とレバー103との間に配設され
て、各把持片97,98がフランジ94aと係合する方
向にレバー103を常時付勢する圧縮ばね104とから
構成され、レバー103の操作によって各把持片97,
98をフランジ94aにワンタッチで着脱させることが
できるようになっている。つまり、レバー103を圧縮
ばね104の付勢力に抗して押し下げれば、トグルリン
ク101を介して各把持片97,98を各ヒンジ95,
96を中心に互いに外側に開くように揺動させることが
でき、これによって各把持片97,98の間隔をフラン
ジ94aの幅よりも大きくすることができて、各把持片
97,98をフランジ94aに係合させるための操作が
可能となる。またこの状態からレバー103を離せば、
圧縮ばね104の復帰力によって、トグルリンク101
を介して各把持片97,98を各ヒンジ95,96を中
心に互いに内側に閉じるように揺動させることができ、
これによって各把持片97,98でフランジ94aを左
右から抱き込むようにしてこれらの係合が行われ、係合
状態が圧縮ばね104の付勢力により保持される。すな
わち、搬送ケース22Cとリニア可動部21Aとの連結
・解除をレバー103によるワンタッチ操作で簡単に行
うことができる。このため、搬送ケース22Cとリニア
可動部21Aとの着脱作業の自動化が図れる。なお、レ
バー103のヒンジ102への取付穴は、ばか穴あるい
はレバー長手方向の長孔とすることは好ましい。
ように磁気ダンパ92の回転子92bと一体化されて、
外周の一部に接線方向のフランジ94aが軸方向に沿っ
て形成されたスリーブ部材94と、搬送ケース22Cの
上面にヒンジ95,96を介して揺動自在に取り付けら
れて、スリーブ部材94のフランジ94aを左右から抱
き込むように係合可能なL形の一対の把持片97,98
と、各把持片97,98の長手両端にそれぞれ固定され
て、各把持片97,98とフランジ94aとの係合時に
各把持片97,98がフランジ94aから軸方向に抜け
るのを防止する抜け止め板99a,99b,99c,9
9dと、各把持片97,98の一端側の抜け止め板99
a,99c間を連結するトグルリンク101と、搬送ケ
ース22Cの上面にヒンジ102により取り付けられ
て、トグルリンク101を操作するレバー103と、搬
送ケース22Cの上面とレバー103との間に配設され
て、各把持片97,98がフランジ94aと係合する方
向にレバー103を常時付勢する圧縮ばね104とから
構成され、レバー103の操作によって各把持片97,
98をフランジ94aにワンタッチで着脱させることが
できるようになっている。つまり、レバー103を圧縮
ばね104の付勢力に抗して押し下げれば、トグルリン
ク101を介して各把持片97,98を各ヒンジ95,
96を中心に互いに外側に開くように揺動させることが
でき、これによって各把持片97,98の間隔をフラン
ジ94aの幅よりも大きくすることができて、各把持片
97,98をフランジ94aに係合させるための操作が
可能となる。またこの状態からレバー103を離せば、
圧縮ばね104の復帰力によって、トグルリンク101
を介して各把持片97,98を各ヒンジ95,96を中
心に互いに内側に閉じるように揺動させることができ、
これによって各把持片97,98でフランジ94aを左
右から抱き込むようにしてこれらの係合が行われ、係合
状態が圧縮ばね104の付勢力により保持される。すな
わち、搬送ケース22Cとリニア可動部21Aとの連結
・解除をレバー103によるワンタッチ操作で簡単に行
うことができる。このため、搬送ケース22Cとリニア
可動部21Aとの着脱作業の自動化が図れる。なお、レ
バー103のヒンジ102への取付穴は、ばか穴あるい
はレバー長手方向の長孔とすることは好ましい。
【0060】搬送ケース22Cは、バッテリ内蔵の施錠
装置105付きキャビネットからなり、かつその下面に
は自在キャスタ106と無線式信号判定手段(IDカー
ド)38が取り付けられており、ライン側の無線式応答
認識装置(IDカード)37からの指令信号により施錠
装置105の施錠・解錠操作が行われるようになってい
る。このため、搬送中の荷物の横倒しや落下事故などを
防止でき、安全性の確保が容易となり、搬送される荷物
の種類等の制限がなくなって用途の拡大が図れる。更に
搬送ケース22Cをリニア可動部21Aから取り外さな
くても、扉107を開けるだけで荷物の出し入れがで
き、扉の施錠・解錠および荷物の搬入・搬出作業の自動
化が図れる。またリニア可動部21Aから離脱させた搬
送ケース22Cは、自在キャスタ106により簡単に移
送できるので、離脱後の搬送ケース22Cの移送の自動
化も図れる。それ以外の構成は前述の実施形態1のもの
と同様である。
装置105付きキャビネットからなり、かつその下面に
は自在キャスタ106と無線式信号判定手段(IDカー
ド)38が取り付けられており、ライン側の無線式応答
認識装置(IDカード)37からの指令信号により施錠
装置105の施錠・解錠操作が行われるようになってい
る。このため、搬送中の荷物の横倒しや落下事故などを
防止でき、安全性の確保が容易となり、搬送される荷物
の種類等の制限がなくなって用途の拡大が図れる。更に
搬送ケース22Cをリニア可動部21Aから取り外さな
くても、扉107を開けるだけで荷物の出し入れがで
き、扉の施錠・解錠および荷物の搬入・搬出作業の自動
化が図れる。またリニア可動部21Aから離脱させた搬
送ケース22Cは、自在キャスタ106により簡単に移
送できるので、離脱後の搬送ケース22Cの移送の自動
化も図れる。それ以外の構成は前述の実施形態1のもの
と同様である。
【0061】この実施形態のモノレール型搬送装置は、
図15に示すようなビル108等に設置された垂直ライ
ンを有する立体搬送システムに有効であるが、平坦ライ
ンからなる搬送システム(図6参照)にもそのまま適用
できることは言うまでもない。図15ではビル108の
地下階B1とそれよりも上層の階F1,F2,F3,F
4…とを結ぶ垂直ライン1Cと、各階への進入ライン1
Dと、垂直ライン1Cと進入ライン1Dとの切り換えを
行う分岐装置55(図7参照)と、地下のトンネル10
9に布設されたビル間接続用の搬送ライン1Eが示され
ているが、それ以外にも多彩なラインの採用が可能であ
ることは言うまでもない。また各ラインは、図11及び
図15に示すように支柱111によって床や壁に固定さ
れているが、例えば上層の階F1,F2,F3,F4…
から地下階B1へこの実施形態の走行体を走らせた場
合、地下階B1の進入ライン1Dではリニア可動部21
Aが上下逆転した状態で走行し、コ字状の支持部材26
Aがモノレール1を下方より挟むような配置となるた
め、走行の妨げとならないように地下階B1の進入ライ
ン1Dの支柱111は天井より垂下する形態を採用して
いる。
図15に示すようなビル108等に設置された垂直ライ
ンを有する立体搬送システムに有効であるが、平坦ライ
ンからなる搬送システム(図6参照)にもそのまま適用
できることは言うまでもない。図15ではビル108の
地下階B1とそれよりも上層の階F1,F2,F3,F
4…とを結ぶ垂直ライン1Cと、各階への進入ライン1
Dと、垂直ライン1Cと進入ライン1Dとの切り換えを
行う分岐装置55(図7参照)と、地下のトンネル10
9に布設されたビル間接続用の搬送ライン1Eが示され
ているが、それ以外にも多彩なラインの採用が可能であ
ることは言うまでもない。また各ラインは、図11及び
図15に示すように支柱111によって床や壁に固定さ
れているが、例えば上層の階F1,F2,F3,F4…
から地下階B1へこの実施形態の走行体を走らせた場
合、地下階B1の進入ライン1Dではリニア可動部21
Aが上下逆転した状態で走行し、コ字状の支持部材26
Aがモノレール1を下方より挟むような配置となるた
め、走行の妨げとならないように地下階B1の進入ライ
ン1Dの支柱111は天井より垂下する形態を採用して
いる。
【0062】この実施形態のモノレール型搬送装置によ
る荷物の輸送は、以下のように行われる。まずビル10
8内に搬入すべき荷物が地下階B1の移載場所にトラッ
ク112で持ち込まれると、作業員が図示しない呼び釦
により走行体を地下階B1に呼ぶ。磁石式同期型リニア
モータの制御装置では、各走行体の運行管理を行ってお
り、現在空き状態にある走行体がライン内のどこにある
のかが分かっているため、呼び釦が押されると、空き状
態にある走行体を地下階B1へ向かわせる。地下階B1
へ向かうライン内に荷物を運搬中の他の走行体が存在し
ていて、この運搬中の走行体を追い越すあるいは先に通
過させる必要があれば、最寄りの分岐装置55を利用し
て運搬中の走行体あるいは空き走行体を一時分岐ライン
に待避させる。
る荷物の輸送は、以下のように行われる。まずビル10
8内に搬入すべき荷物が地下階B1の移載場所にトラッ
ク112で持ち込まれると、作業員が図示しない呼び釦
により走行体を地下階B1に呼ぶ。磁石式同期型リニア
モータの制御装置では、各走行体の運行管理を行ってお
り、現在空き状態にある走行体がライン内のどこにある
のかが分かっているため、呼び釦が押されると、空き状
態にある走行体を地下階B1へ向かわせる。地下階B1
へ向かうライン内に荷物を運搬中の他の走行体が存在し
ていて、この運搬中の走行体を追い越すあるいは先に通
過させる必要があれば、最寄りの分岐装置55を利用し
て運搬中の走行体あるいは空き走行体を一時分岐ライン
に待避させる。
【0063】空き走行体が地下階B1に到着すると、ラ
イン側のIDカード37から搬送ケース22C側のID
カード38を通じて解錠指令が送られ、施錠装置105
が解錠される。そして、搬送ケース22Cへの荷物の積
み込みが行われるが、積み込む荷物の数が多い、あるい
は比較的重量物である場合には、把持機構93のレバー
103を操作して搬送ケース22Cをリニア可動部21
A側から離脱させ、搬送ケース22Cをトラック112
の荷台まで自在キャスタ106により移送してから、扉
107を開けて荷物の積み込みを行う。
イン側のIDカード37から搬送ケース22C側のID
カード38を通じて解錠指令が送られ、施錠装置105
が解錠される。そして、搬送ケース22Cへの荷物の積
み込みが行われるが、積み込む荷物の数が多い、あるい
は比較的重量物である場合には、把持機構93のレバー
103を操作して搬送ケース22Cをリニア可動部21
A側から離脱させ、搬送ケース22Cをトラック112
の荷台まで自在キャスタ106により移送してから、扉
107を開けて荷物の積み込みを行う。
【0064】荷物の積み込みが完了すると、扉107を
閉じて、搬送ケース22Cを再び自在キャスタ106に
よりもとの位置まで移送し、把持機構93のレバー10
3を操作して搬送ケース22Cをリニア可動部21A側
に取り付け、図示しない行き先釦を押す。行き先釦が押
されると、ライン側のIDカード37から搬送ケース2
2C側のIDカード38を通じて施錠指令が送られ、施
錠装置105が施錠されてから、この走行体を行き先釦
に対応する目的階に向かわせる。目的階では、地下階B
1の移載場所と同様に搬送ケース22Cの施錠装置10
5の解錠が行われ、荷物の積み卸しが行われる。以上の
動作が繰り返されて各階間やビル間の物資の輪送が行わ
れる。なお、前述の一連の動作は、荷物の種類や移送場
所が磁石式同期型リニアモータの制御装置側で把握でき
るラインシステムであれば、全て自動化できることはこ
れまでの説明で明らかである。
閉じて、搬送ケース22Cを再び自在キャスタ106に
よりもとの位置まで移送し、把持機構93のレバー10
3を操作して搬送ケース22Cをリニア可動部21A側
に取り付け、図示しない行き先釦を押す。行き先釦が押
されると、ライン側のIDカード37から搬送ケース2
2C側のIDカード38を通じて施錠指令が送られ、施
錠装置105が施錠されてから、この走行体を行き先釦
に対応する目的階に向かわせる。目的階では、地下階B
1の移載場所と同様に搬送ケース22Cの施錠装置10
5の解錠が行われ、荷物の積み卸しが行われる。以上の
動作が繰り返されて各階間やビル間の物資の輪送が行わ
れる。なお、前述の一連の動作は、荷物の種類や移送場
所が磁石式同期型リニアモータの制御装置側で把握でき
るラインシステムであれば、全て自動化できることはこ
れまでの説明で明らかである。
【0065】なお、この実施形態においては、搬送ケー
ス22Cの自由揺動を減衰させるダンパとして磁気ダン
パ92を用いたものを例に挙げて説明したが、それ以外
にも例えばトルクリミッタなどの採用も可能である。
ス22Cの自由揺動を減衰させるダンパとして磁気ダン
パ92を用いたものを例に挙げて説明したが、それ以外
にも例えばトルクリミッタなどの採用も可能である。
【0066】また、搬送ケース22Cをダンパにワンタ
ッチで着脱させる把持手段としてL形の一対の把持片9
7,98間の拡縮操作を揺動機構により行わせるものを
例に挙げて説明したが、それ以外にも例えばL形の一対
の把持片97,98間の拡縮操作をソレノイドを用いた
直動機構により行わせるようにしてよく、あるいはダン
パ側にフックを設けるとともに、搬送ケース22C側に
フックと係合可能な輪環部材を設置するようにしてもよ
い。
ッチで着脱させる把持手段としてL形の一対の把持片9
7,98間の拡縮操作を揺動機構により行わせるものを
例に挙げて説明したが、それ以外にも例えばL形の一対
の把持片97,98間の拡縮操作をソレノイドを用いた
直動機構により行わせるようにしてよく、あるいはダン
パ側にフックを設けるとともに、搬送ケース22C側に
フックと係合可能な輪環部材を設置するようにしてもよ
い。
【0067】また、前述の各実施形態においては、いず
れも磁石式同期型リニアモータによって走行体を駆動す
るため、着火源がなく非接触駆動となり、防爆装置とし
て使用することができる。
れも磁石式同期型リニアモータによって走行体を駆動す
るため、着火源がなく非接触駆動となり、防爆装置とし
て使用することができる。
【0068】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1の
発明によれば、永久磁石によって搬送ラインから推力を
受ける走行体の駆動を、強磁性体のモノレールに一定間
隔毎に取り付けて相ごとに配線した励磁コイルと、走行
体に取り付けた複数極からなるバックコア付の永久磁石
と、所定の位置に取り付けた位置センサとからなる磁石
式同期型リニアモータによって行なうようにしたので、
モノレールの傾斜角度に関係なく登坂でき、かつ着火源
がなく非接触駆動のため、防爆装置として使用でき、静
音で塵の発生が抑えられる。また、励磁コイルを取り付
けたモノレールを強磁性体から構成したので、バックコ
アとして機能させることができ、コイルを通過する磁束
密度を高めることができる。このため、励磁コイルと永
久磁石間のギャップを大きくでき、かつ安価な材料の使
用が可能となり、据付工事も容易となる。更に、側面ロ
ーラで吸着力を受けることができるので、モノレールの
コーナ部で起こる物理的偏りによる吸着力を支えること
ができる。更にまた、走行体を磁石式同期型リニアモー
タによって駆動するため、その走行制御を外部から容易
に行うことができるとともに、励磁コイルの巻き数を変
えることで容易に推力調整ができる。また、励磁コイル
を相ごとに配線したので、限られた区間のみ電流を流す
ことができ、これによって搬送ラインの延長増設や短縮
調整が容易となるとともに、区間長を変えることで、消
費電力の削減や動力部の小型化が図れる。更にまた、重
量支持用車輪と振れ止め用の複数の側面ローラを取り付
けた車輪ブロックを、支持部材の走行方向両端に水平回
動自在に取り付けたので、レールコーナ部の曲がりに対
し、各側面ローラがレールの縁に倣って支持部材とは相
対的に水平回動しながら重量支持用車輪を旋回させるこ
とができ、これによって重量支持用車輪の方向を常にレ
ール接線方向に向けさせることができる。このため、重
量支持用車輪がレール側の励磁コイルに触れるのを防止
できるとともに、レールコーナ部の曲率半径を小さくで
き、システムが占有するスペースの縮小、ラインの多彩
な配置が可能となる。更に、走行体の搬送ケース底部に
荷物積み卸し用のコンベア装置を設けたので、荷物の積
み卸しが容易となり、その自動化が図れる。
発明によれば、永久磁石によって搬送ラインから推力を
受ける走行体の駆動を、強磁性体のモノレールに一定間
隔毎に取り付けて相ごとに配線した励磁コイルと、走行
体に取り付けた複数極からなるバックコア付の永久磁石
と、所定の位置に取り付けた位置センサとからなる磁石
式同期型リニアモータによって行なうようにしたので、
モノレールの傾斜角度に関係なく登坂でき、かつ着火源
がなく非接触駆動のため、防爆装置として使用でき、静
音で塵の発生が抑えられる。また、励磁コイルを取り付
けたモノレールを強磁性体から構成したので、バックコ
アとして機能させることができ、コイルを通過する磁束
密度を高めることができる。このため、励磁コイルと永
久磁石間のギャップを大きくでき、かつ安価な材料の使
用が可能となり、据付工事も容易となる。更に、側面ロ
ーラで吸着力を受けることができるので、モノレールの
コーナ部で起こる物理的偏りによる吸着力を支えること
ができる。更にまた、走行体を磁石式同期型リニアモー
タによって駆動するため、その走行制御を外部から容易
に行うことができるとともに、励磁コイルの巻き数を変
えることで容易に推力調整ができる。また、励磁コイル
を相ごとに配線したので、限られた区間のみ電流を流す
ことができ、これによって搬送ラインの延長増設や短縮
調整が容易となるとともに、区間長を変えることで、消
費電力の削減や動力部の小型化が図れる。更にまた、重
量支持用車輪と振れ止め用の複数の側面ローラを取り付
けた車輪ブロックを、支持部材の走行方向両端に水平回
動自在に取り付けたので、レールコーナ部の曲がりに対
し、各側面ローラがレールの縁に倣って支持部材とは相
対的に水平回動しながら重量支持用車輪を旋回させるこ
とができ、これによって重量支持用車輪の方向を常にレ
ール接線方向に向けさせることができる。このため、重
量支持用車輪がレール側の励磁コイルに触れるのを防止
できるとともに、レールコーナ部の曲率半径を小さくで
き、システムが占有するスペースの縮小、ラインの多彩
な配置が可能となる。更に、走行体の搬送ケース底部に
荷物積み卸し用のコンベア装置を設けたので、荷物の積
み卸しが容易となり、その自動化が図れる。
【0069】また、本発明の請求項2の発明によれば、
支持部材と搬送ケースとの間に、搬送ケースを昇降させ
る昇降装置を設けたので、ステーションに昇降装置を設
ける必要がなくなり、ステーションの設置が容易とな
る。
支持部材と搬送ケースとの間に、搬送ケースを昇降させ
る昇降装置を設けたので、ステーションに昇降装置を設
ける必要がなくなり、ステーションの設置が容易とな
る。
【0070】また、本発明の請求項3の発明によれば、
搬送ケースを支持部材から側方に張り出す軸にライン方
向に沿う垂直面内にて揺動自在に吊下支持するようにし
たので、リニアモータの可動部の姿勢の如何に拘わらず
搬送ケースの姿勢を常に上下方向に向かせることができ
て、荷物の横倒しを防止することができる。このため、
用途の拡大が図れる。
搬送ケースを支持部材から側方に張り出す軸にライン方
向に沿う垂直面内にて揺動自在に吊下支持するようにし
たので、リニアモータの可動部の姿勢の如何に拘わらず
搬送ケースの姿勢を常に上下方向に向かせることができ
て、荷物の横倒しを防止することができる。このため、
用途の拡大が図れる。
【0071】また、本発明の請求項4の発明によれば、
重量支持用車輪を、モノレールの上下の面に転接する複
数の車輪から構成したので、リニアモータの可動部をモ
ノレールの上下の面のいずれの側でも支持させることが
できる。このため、リニアモータの可動部を垂直走行の
みならず上下逆転させて走行させることも可能となり、
ラインの多彩な配置が可能となる。
重量支持用車輪を、モノレールの上下の面に転接する複
数の車輪から構成したので、リニアモータの可動部をモ
ノレールの上下の面のいずれの側でも支持させることが
できる。このため、リニアモータの可動部を垂直走行の
みならず上下逆転させて走行させることも可能となり、
ラインの多彩な配置が可能となる。
【0072】また、本発明の請求項5の発明によれば、
支持部材より側方に張り出す軸と搬送ケースとの間に、
搬送ケースの自由揺動を減衰させるダンパを設けたの
で、ダンパによって搬送ケースの自由揺動を減衰させる
ことができ、加減速時やベンド部通過時の搬送ケースの
振れを減衰させることができる。このため、搬送ケース
の無制限な自由揺動がなくなって、搬送ケースの自由揺
動によるリニアモータの可動部への影響を最小限に抑え
ることができる。
支持部材より側方に張り出す軸と搬送ケースとの間に、
搬送ケースの自由揺動を減衰させるダンパを設けたの
で、ダンパによって搬送ケースの自由揺動を減衰させる
ことができ、加減速時やベンド部通過時の搬送ケースの
振れを減衰させることができる。このため、搬送ケース
の無制限な自由揺動がなくなって、搬送ケースの自由揺
動によるリニアモータの可動部への影響を最小限に抑え
ることができる。
【0073】また、本発明の請求項6の発明によれば、
ダンパと搬送ケースとの間に、搬送ケースをダンパにワ
ンタッチで着脱させる把持手段を設けるとともに、搬送
ケースにキャスタを取り付けたので、搬送ケースとダン
パすなわちリニアモータの可動部との連結・解除をワン
タッチ方式の把持手段によって簡単に行うことができる
とともに、リニアモータの可動部との連結を解除した搬
送ケースをキャスタによって容易に移動させることがで
きる。このため、搬送ケースのリニアモータの可動部と
の着脱および解除後の搬送ケースの移送の自動化が図れ
る。
ダンパと搬送ケースとの間に、搬送ケースをダンパにワ
ンタッチで着脱させる把持手段を設けるとともに、搬送
ケースにキャスタを取り付けたので、搬送ケースとダン
パすなわちリニアモータの可動部との連結・解除をワン
タッチ方式の把持手段によって簡単に行うことができる
とともに、リニアモータの可動部との連結を解除した搬
送ケースをキャスタによって容易に移動させることがで
きる。このため、搬送ケースのリニアモータの可動部と
の着脱および解除後の搬送ケースの移送の自動化が図れ
る。
【0074】また、本発明の請求項7の発明によれば、
搬送ケースをバッテリ内蔵の施錠装置付きキャビネット
から構成して、ライン側の無線式応答認識装置からの指
令信号により施錠・解錠操作できるようにしたので、搬
送中の荷物の落下事故などを防ぐことができて、安全性
の確保が容易となる。更に、搬送ケースをリニアモータ
の可動部から取り外さなくても、扉を開けるだけで荷物
の出し入れができるとともに、扉の施錠・解錠操作もラ
イン側の無線式応答認識装置からの指令によって行うこ
とができるため、扉の施錠・解錠および荷物の搬入・搬
出を自動化することができる。
搬送ケースをバッテリ内蔵の施錠装置付きキャビネット
から構成して、ライン側の無線式応答認識装置からの指
令信号により施錠・解錠操作できるようにしたので、搬
送中の荷物の落下事故などを防ぐことができて、安全性
の確保が容易となる。更に、搬送ケースをリニアモータ
の可動部から取り外さなくても、扉を開けるだけで荷物
の出し入れができるとともに、扉の施錠・解錠操作もラ
イン側の無線式応答認識装置からの指令によって行うこ
とができるため、扉の施錠・解錠および荷物の搬入・搬
出を自動化することができる。
【0075】また、本発明の請求項8の発明によれば、
支持部材と磁石ブロックとの間に、磁石ブロックを励磁
コイルに対して進退させるギャップ調整装置を設けたの
で、1区間内に2台の走行体が入り込んだ場合でも、一
方の走行体の磁石ブロックをギャップ調整装置によりレ
ールに対して後退させて、位置センサ(あるいは励磁コ
イル)の感度外に外すことができ、他方の走行体のみを
走行制御することができる。
支持部材と磁石ブロックとの間に、磁石ブロックを励磁
コイルに対して進退させるギャップ調整装置を設けたの
で、1区間内に2台の走行体が入り込んだ場合でも、一
方の走行体の磁石ブロックをギャップ調整装置によりレ
ールに対して後退させて、位置センサ(あるいは励磁コ
イル)の感度外に外すことができ、他方の走行体のみを
走行制御することができる。
【0076】また、本発明の請求項9の発明によれば、
搬送ラインの所定位置に1次コイルを配置するととも
に、永久磁石によって搬送ラインから推力を受ける走行
体に2次コイルを設け、1次コイルから2次コイルに交
番磁界を送って所定電圧の電気を誘導することにより、
走行体内蔵の駆動機器を駆動するようにしたので、ライ
ン内で走行体内蔵の駆動機器を駆動する必要のある(あ
るいは駆動する必要が生じる可能性のある)場所に1次
コイルを配置することによって非接触集電が可能とな
り、これによって電源を含め走行体の構成が簡素化さ
れ、その分走行体の重量を軽減することができる。この
ため、推力発生用の電力の削減や動力部の小型化が図れ
る。
搬送ラインの所定位置に1次コイルを配置するととも
に、永久磁石によって搬送ラインから推力を受ける走行
体に2次コイルを設け、1次コイルから2次コイルに交
番磁界を送って所定電圧の電気を誘導することにより、
走行体内蔵の駆動機器を駆動するようにしたので、ライ
ン内で走行体内蔵の駆動機器を駆動する必要のある(あ
るいは駆動する必要が生じる可能性のある)場所に1次
コイルを配置することによって非接触集電が可能とな
り、これによって電源を含め走行体の構成が簡素化さ
れ、その分走行体の重量を軽減することができる。この
ため、推力発生用の電力の削減や動力部の小型化が図れ
る。
【0077】また、本発明の請求項10の発明によれ
ば、モノレールの両側にそれぞれが半区間ごとに重なる
ように励磁コイルと位置センサを取り付けて相ごとに配
線し、それぞれを切替器で分離して複数の電源制御部に
接続し、それぞれの区間を1台の駆動部として構成した
ので、1区間内に2台の走行体が入り込んだ場合でも、
これらの走行体の走行制御が可能となる。
ば、モノレールの両側にそれぞれが半区間ごとに重なる
ように励磁コイルと位置センサを取り付けて相ごとに配
線し、それぞれを切替器で分離して複数の電源制御部に
接続し、それぞれの区間を1台の駆動部として構成した
ので、1区間内に2台の走行体が入り込んだ場合でも、
これらの走行体の走行制御が可能となる。
【0078】また、本発明の請求項11の発明によれ
ば、同一区間内に複数の走行体が進入した場合、進入し
てきた走行体が位置するセクションは駆動せず、先行す
る走行体が位置するセクションを駆動して当該先行する
走行体のみ走行させ、このセクション外に出すことで走
行制御を行うように構成したので、同一区間内に後続の
走行体が連続して何台も進入するようなことがあって
も、停滞状態を解消するための制御は必要なく、制御が
容易となる。
ば、同一区間内に複数の走行体が進入した場合、進入し
てきた走行体が位置するセクションは駆動せず、先行す
る走行体が位置するセクションを駆動して当該先行する
走行体のみ走行させ、このセクション外に出すことで走
行制御を行うように構成したので、同一区間内に後続の
走行体が連続して何台も進入するようなことがあって
も、停滞状態を解消するための制御は必要なく、制御が
容易となる。
【0079】また、本発明の請求項12の発明によれ
ば、走行体が跨る二つのセクションが切り替えの際、該
走行体がセクション切替部を通過するまでは当該二つの
セクションが協同して走行体の走行制御を行うように構
成したので、走行体の進行方向複数箇所にリニアモータ
の可動部を設置した場合においても、上向きの傾斜ライ
ンや垂直ラインでの推力不足による緊急制動などの事故
の発生を未然に回避することができる。
ば、走行体が跨る二つのセクションが切り替えの際、該
走行体がセクション切替部を通過するまでは当該二つの
セクションが協同して走行体の走行制御を行うように構
成したので、走行体の進行方向複数箇所にリニアモータ
の可動部を設置した場合においても、上向きの傾斜ライ
ンや垂直ラインでの推力不足による緊急制動などの事故
の発生を未然に回避することができる。
【0080】また、本発明の請求項13の発明によれ
ば、傾斜やベンドの有無に関係なく、ライン全長に亘っ
て走行体に対するリニアモータによる走行制御を行うよ
うにしたので、傾斜ラインやベンド部のラインを含む全
てのラインで走行体の加減速制御を任意に行うことがで
きる。
ば、傾斜やベンドの有無に関係なく、ライン全長に亘っ
て走行体に対するリニアモータによる走行制御を行うよ
うにしたので、傾斜ラインやベンド部のラインを含む全
てのラインで走行体の加減速制御を任意に行うことがで
きる。
【図1】本発明の第1の実施形態に係るモノレール型搬
送装置の構成を示す側面図である。
送装置の構成を示す側面図である。
【図2】第1の実施形態装置に係るモノレール型搬送装
置のリニア可動部の拡大正面図である。
置のリニア可動部の拡大正面図である。
【図3】第1の実施形態装置に係るモノレール型搬送装
置の1区間部分の励磁コイルと位置センサの配線図であ
る。
置の1区間部分の励磁コイルと位置センサの配線図であ
る。
【図4】第1の実施形態装置に係るモノレール型搬送装
置の区間区分の配線図である。
置の区間区分の配線図である。
【図5】第1の実施形態装置に係るモノレール型搬送装
置のラインと走行体との間で行われる非接触集電部と個
別データ送受信部の構成図である。
置のラインと走行体との間で行われる非接触集電部と個
別データ送受信部の構成図である。
【図6】第1の実施形態装置に係るモノレール型搬送装
置の動作を説明するためのライン全体を示す斜視図であ
る。
置の動作を説明するためのライン全体を示す斜視図であ
る。
【図7】図6のライン内に設けられている分岐装置の詳
細を示す平面図である。
細を示す平面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るモノレール型搬
送装置の構成を示す正面図である。
送装置の構成を示す正面図である。
【図9】第2の実施形態に係るモノレール型搬送装置の
要部である搬送ケース昇降装置部の構成を示す平面図で
ある。
要部である搬送ケース昇降装置部の構成を示す平面図で
ある。
【図10】図9の正面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係るモノレール型
搬送装置の構成を示す側面図である。
搬送装置の構成を示す側面図である。
【図12】第3の実施形態装置に係るモノレール型搬送
装置のリニア可動部の背面図である。
装置のリニア可動部の背面図である。
【図13】第3の実施形態装置に係るモノレール型搬送
装置のリニア可動部の正面図である。
装置のリニア可動部の正面図である。
【図14】第3の実施形態装置に係るモノレール型搬送
装置の搬送ケースとリニア可動部側の軸との間に設けた
把持手段を拡大して示す斜視図である。
装置の搬送ケースとリニア可動部側の軸との間に設けた
把持手段を拡大して示す斜視図である。
【図15】第3の実施形態装置に係るモノレール型搬送
装置の動作を説明するためのライン配置図である。
装置の動作を説明するためのライン配置図である。
1 強磁性体のモノレール 1a モノレールの上フランジ 1b モノレールの下フランジ 2 励磁コイル 3,3A,3B 位置センサ 4,4A,4B 走行体 5 永久磁石 9,63A,63B 切替器 15 制御装置 22,22A,22B,22C 搬送ケース 23 荷物積み卸し用のコンベア装置 25,35,73 モータ(走行体内蔵の駆動機器) 26,26A コ字状の支持部材 27,27A 車輪ブロック 28,28A,28B 重量支持用車輪 29a,29b,29c,29d,29e 側面ローラ 31 ギャップ調整装置 32 磁石ブロック 36 強磁性体のバックコア 37 無線式応答認識装置 38 無線式信号判定手段 43 1次コイル 45 2次コイル 62 区間 71 昇降装置 91 軸 92 磁気ダンパ(ダンパ) 93 把持機構 105 施錠装置 106 自在キャスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 衛藤 信一郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 合力 俊郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 荒木 修 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (13)
- 【請求項1】 必要推力に応じて片側または両側の長手
方向に一定間隔で励磁コイルと位置センサを取り付けて
相ごとに配線してなる強磁性体のモノレールと、 該モノレールを挟むように配置したコ字状の支持部材
と、 該支持部材の走行方向両端に水平回動自在に取り付けら
れた車輪ブロックと、 該車輪ブロックに取り付けられた重量支持用車輪および
前記モノレールの上下の縁に転接する複数の側面ローラ
と、 走行方向に複数に分割され、かつ前記支持部材のコ字状
両端部の前記モノレールを挟む内面に取り付けた強磁性
体のバックコアにより一体化された複数極の永久磁石か
らなる磁石ブロックと、 前記支持部材に支持された搬送ケースと、 該搬送ケースの底部に設けられた荷物積み卸し用のコン
ベア装置と、 前記位置センサからの出力に基づき前記永久磁石に推力
または制動力を与えるように前記励磁コイルに流す電流
を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とするモノ
レール型搬送装置。 - 【請求項2】 支持部材と搬送ケースとの間に、該搬送
ケースを昇降させる昇降装置を設けたことを特徴とする
請求項1記載のモノレール型搬送装置。 - 【請求項3】 必要推力に応じて片側または両側の長手
方向に一定間隔で励磁コイルと位置センサを取り付けて
相ごとに配線してなる強磁性体のモノレールと、 該モノレールを挟むように配置したコ字状の支持部材
と、 該支持部材の走行方向両端に水平回動自在に取り付けら
れた車輪ブロックと、 該車輪ブロックに取り付けられた重量支持用車輪および
前記モノレールの上下の縁に転接する複数の側面ローラ
と、 走行方向に複数に分割され、かつ前記支持部材のコ字状
両端部の前記モノレールを挟む内面に取り付けた強磁性
体のバックコアにより一体化された複数極の永久磁石か
らなる磁石ブロックと、 前記支持部材から側方に張り出す軸にライン方向に沿う
垂直面内にて揺動自在に吊下支持された搬送ケースと、 前記位置センサからの出力に基づき前記永久磁石に推力
または制動力を与えるように前記励磁コイルに流す電流
を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とするモノ
レール型搬送装置。 - 【請求項4】 重量支持用車輪は、モノレールの上下の
面に転接する複数の車輪からなることを特徴とする請求
項3記載のモノレール型搬送装置。 - 【請求項5】 支持部材より側方に張り出す軸と搬送ケ
ースとの間に、搬送ケースの自由揺動を減衰させるダン
パを設けたことを特徴とする請求項3又は請求項4記載
のモノレール型搬送装置。 - 【請求項6】 ダンパと搬送ケースとの間に、該搬送ケ
ースを前記ダンパにワンタッチで着脱させる把持手段を
設けるとともに、該搬送ケースにキャスタを取り付けた
ことを特徴とする請求項5記載のモノレール型搬送装
置。 - 【請求項7】 搬送ケースは、バッテリ内蔵の施錠装置
付きキャビネットからなり、ライン側の無線式応答認識
装置からの指令信号により施錠・解錠操作されることを
特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれかに記載のモ
ノレール型搬送装置。 - 【請求項8】 支持部材と磁石ブロックとの間に、磁石
ブロックを励磁コイルに対して進退させるギャップ調整
装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の
いずれかに記載のモノレール型搬送装置。 - 【請求項9】 搬送ラインの所定位置に1次コイルを配
置するとともに、永久磁石によって搬送ラインから推力
を受ける走行体に2次コイルを設け、1次コイルから2
次コイルに交番磁界を送って所定電圧の電気を誘導する
ことにより、走行体内蔵の駆動機器を駆動することを特
徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のモノ
レール型搬送装置。 - 【請求項10】 モノレールの両側にそれぞれが半区間
ごとに重なるように励磁コイルと位置センサを取り付け
て相ごとに配線し、それぞれを切替器で分離して複数の
電源制御部に接続し、それぞれの区間を1台の駆動部と
して構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項9の
いずれかに記載のモノレール型搬送装置。 - 【請求項11】 同一区間内に複数の走行体が進入した
場合、進入してきた走行体が位置するセクションは駆動
せず、先行する走行体が位置するセクションを駆動して
当該先行する走行体のみ走行させ、このセクション外に
出すことで走行制御を行うことを特徴とする請求項1乃
至請求項10のいずれかに記載のモノレール型搬送装
置。 - 【請求項12】 走行体が跨る二つのセクションが切り
替えの際、該走行体がセクション切替部を通過するまで
は当該二つのセクションが協同して走行体の走行制御を
行うことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれ
かに記載のモノレール型搬送装置。 - 【請求項13】 傾斜やベンドの有無に関係なく、ライ
ン全長に亘って走行体に対するリニアモータによる走行
制御を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項12の
いずれかに記載のモノレール型搬送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8083995A JPH09238406A (ja) | 1995-12-27 | 1996-04-05 | モノレール型搬送装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-341178 | 1995-12-27 | ||
JP34117895 | 1995-12-27 | ||
JP8083995A JPH09238406A (ja) | 1995-12-27 | 1996-04-05 | モノレール型搬送装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09238406A true JPH09238406A (ja) | 1997-09-09 |
Family
ID=26425029
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8083995A Pending JPH09238406A (ja) | 1995-12-27 | 1996-04-05 | モノレール型搬送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09238406A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013099208A (ja) * | 2011-11-04 | 2013-05-20 | Yamaha Motor Co Ltd | リニアコンベア |
JP2018121374A (ja) * | 2017-01-23 | 2018-08-02 | Thk株式会社 | 多軸アクチュエータ及び多軸アクチュエータの電力伝送方法 |
-
1996
- 1996-04-05 JP JP8083995A patent/JPH09238406A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013099208A (ja) * | 2011-11-04 | 2013-05-20 | Yamaha Motor Co Ltd | リニアコンベア |
JP2018121374A (ja) * | 2017-01-23 | 2018-08-02 | Thk株式会社 | 多軸アクチュエータ及び多軸アクチュエータの電力伝送方法 |
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