JPH09236173A - ロックアップクラッチ付き流体式伝動装置 - Google Patents

ロックアップクラッチ付き流体式伝動装置

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JPH09236173A
JPH09236173A JP4441996A JP4441996A JPH09236173A JP H09236173 A JPH09236173 A JP H09236173A JP 4441996 A JP4441996 A JP 4441996A JP 4441996 A JP4441996 A JP 4441996A JP H09236173 A JPH09236173 A JP H09236173A
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JP
Japan
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clutch
lock
lockup
lockup clutch
transmission
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Application number
JP4441996A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Ando
邦彦 安藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H2045/005Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches comprising a clutch between fluid gearing and the mechanical gearing unit
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
    • F16H2045/0278Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch comprising only two co-acting friction surfaces
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
    • F16H2045/0284Multiple disk type lock-up clutch

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  • Control Of Fluid Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロックアップクラッチの摩擦特性が滑り速度
に対して負勾配の場合でも、スリップ制御時にジャダー
が発生しないようにする。 【解決手段】 ダンパ装置40と並列にダンパロックク
ラッチ56を配設し、ロックアップクラッチ30のスリ
ップ制御時に係合状態として、ロックアップクラッチ3
0からハブ部材20に直接動力伝達が行われるようにし
た。ハブ部材20にはトルクコンバータ50からもトル
クが伝達されるが、その伝達トルク特性(減衰特性)は
滑り速度に対して正勾配であり、負勾配のロックアップ
クラッチ30との間で、滑り速度変化に伴う伝達トルク
の変動が相殺される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はロックアップクラッ
チ付き流体式伝動装置に係り、特に、スリップ制御時の
ジャダーの発生を防止する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トルクコンバータなどの流体式伝動装置
を介してエンジン出力を自動変速機へ伝達するオートマ
チック車両が広く知られているが、流体式伝動装置によ
る動力損失を抑制して燃費向上を図るために、その流体
式伝動装置と並列にロックアップクラッチを設けて、エ
ンジンと自動変速機とを直結できるようにしたものがあ
る。このようなロックアップクラッチ付きの流体式伝動
装置においては、ロックアップクラッチ係合時にエンジ
ンのトルク変動や回転変動がそのまま自動変速機等の駆
動系へ伝達されて振動や異音などが発生することがある
ため、これを防止するために、コイルスプリング等の弾
性手段によって一定の捩り変位を許容するダンパ装置を
ロックアップクラッチと直列に備えているのが普通であ
る。また、そのダンパ装置と並列に摩擦等による減衰機
構を配設し、トルク変動や回転変動の伝達を更に効果的
に防止することが、例えば実開平7−14254号公報
等で提案されている。
【0003】図9は、かかる従来のロックアップクラッ
チ付き流体式伝動装置の一例であるロックアップクラッ
チ付きのトルクコンバータ10の断面図で、中心線Oま
わりの相対回転可能に配設されたポンプ翼車12、ター
ビン翼車14、およびステータ翼車16を備えており、
ポンプ翼車12とタービン翼車14との間で両者の回転
速度比に応じた増幅率でトルクを増幅しながら流体を介
して動力伝達が行われる。ポンプ翼車12は、図示しな
いエンジンのクランク軸に連結されて回転駆動されるフ
ロントカバー18に一体的に固設されている一方、ター
ビン翼車14は、ポンプ翼車12とフロントカバー18
との間に配設されているとともに、リベット等によって
一体的に固設されたハブ部材20を介して自動変速機の
インプットシャフト22にスプライン嵌合により相対回
転不能に連結されている。また、ステータ翼車16は、
ハウジング等に一体的に設けられた位置固定のスリーブ
24にスプライン嵌合により相対回転不能に連結された
ハブ部材26に、一方向クラッチ28を介して連結され
ている。なお、中心線Oの下側も上側と略対称に構成さ
れている。
【0004】上記タービン翼車14とフロントカバー1
8との間の空間にはロックアップクラッチ30が配設さ
れている。ロックアップクラッチ30は、前記ハブ部材
20の外周面に周方向および軸方向の摺動可能に嵌合さ
れたピストン32と、そのピストン32のフロントカバ
ー18側の面に一体的に固着された摩擦材34とを備え
ており、ピストン32によって分離された係合側油室3
6内の係合油圧Ponが解放側油室38内の解放油圧Pof
f よりも相対的に高められることにより、ピストン32
がフロントカバー18に摩擦係合させられる。また、ピ
ストン32の裏側すなわちタービン翼車14側にはダン
パ装置40が設けられ、フロントカバー18からピスト
ン32へ伝達されたエンジン出力は、このダンパ装置4
0を介して前記ハブ部材20へ伝達される。ダンパ装置
40は、ピストン32に相対回転不能に連結された第1
回転部材42と、ハブ部材20に相対回転不能に連結さ
れた第2回転部材44と、それ等の回転部材42,44
に跨がって配設されるとともに弾性変形させられること
により一定の角度範囲の捩り変位(相対回動)を許容す
る圧縮コイルスプリング46とを備えている。ピストン
32とハブ部材20との間にはまた、摩擦により減衰作
用を発生する減衰機構48がダンパ装置40と並列に配
設されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ロックアップクラッチ付き流体式伝動装置においては、
上記ダンパ装置では振動・騒音対策として不十分な作動
領域(低回転,高トルク領域など)で、ロックアップク
ラッチを所定のスリップ状態で摩擦係合させてトルク変
動を遮断するスリップ制御を行うことが考えられている
が、かかるスリップ制御を行った場合にジャダー(自励
振動)が発生することがあった。このジャダーは、自動
変速機などの車両駆動系の振動であるが、乗員には車両
の振動として感知され、不快感を与えることがある。
【0006】上記ジャダーは、車両駆動系の振動特性や
ロックアップクラッチの摩擦特性などに起因するもの
で、特にロックアップクラッチの摩擦特性(μ−V特
性)が図5に一点鎖線で示すように滑り速度Vに対して
負勾配の場合に発生し易い。すなわち、滑り速度Vが大
きくなると摩擦力が低下するため滑り速度Vが更に増加
し易く、反対に滑り速度Vが小さくなると摩擦力が増大
するため滑り速度Vが更に小さくなり易いのであり、エ
ンジンの回転変動などに起因する滑り速度Vの変化でジ
ャダーが発生する恐れがある。前記減衰機構は、摩擦に
よって振動を減衰するものであるため、ジャダーの防止
対策としても有効であるが、この減衰機構はロックアッ
プクラッチ係合(完全係合)時の捩り変位を許容しつつ
その振動を減衰するものであるため、スリップ制御時の
ジャダー防止対策としては十分でない。また、トルクコ
ンバータの減衰特性は、図5に点線で示すように滑り速
度Vに対して正勾配で、動力伝達の上で上記ロックアッ
プクラッチと反対の傾向を有し、互いのトルク変化を直
接相殺するように働くが、前記ダンパ装置等の存在で必
ずしも十分な相殺作用が得られなかった。
【0007】なお、従来のジャダー防止対策としては、
摩擦特性が正勾配となる摩擦材料を用いるようにした
り、滑り速度Vに対して摩擦係数μが殆ど変化しなくな
る50m-1(rpm)程度以上の領域のみでスリップ制
御を行うようにしたりしているのが普通である。但し、
滑り速度Vが大きくなると、流体式伝動装置による動力
損失の抑制効果が低下するため、より低い滑り速度でス
リップ制御を行うことが望まれている。
【0008】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、ロックアップクラッ
チの摩擦特性が負勾配の場合でも良好にジャダーの発生
が防止されるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、(a) 流体を介して入力部材から出力
部材に動力伝達を行う流体式伝動装置と、(b) 前記入力
部材および出力部材の一方に摩擦係合させられるピスト
ンを有して、その入力部材と出力部材との間に配設され
たロックアップクラッチとを有するロックアップクラッ
チ付き流体式伝動装置において、(c) 前記ロックアップ
クラッチのピストンを、前記入力部材および出力部材の
他方に相対回転不能に連結する直結クラッチを設けたこ
とを特徴とする。
【0010】第2発明は、(a) 流体を介して入力部材か
ら出力部材に動力伝達を行う流体式伝動装置と、(b) 前
記入力部材と前記出力部材との間に配設され、摩擦係合
させられることによって動力伝達を行うロックアップク
ラッチと、(c) 動力伝達の上で前記ロックアップクラッ
チに直列に接続され、弾性手段によって一定の捩り変位
を許容するダンパ装置とを有するロックアップクラッチ
付き流体式伝動装置において、(d) 動力伝達の上で前記
ロックアップクラッチに対して直列で且つ前記ダンパ装
置に対して並列となるように配設され、そのダンパ装置
の前後に位置する部材を相対回転不能に連結する直結ク
ラッチを設けたことを特徴とする。
【0011】第3発明は、前記第1発明または第2発明
のロックアップクラッチ付き流体式伝動装置において、
(e) 前記ロックアップクラッチを所定のスリップ状態で
摩擦係合させるスリップ制御時には前記直結クラッチを
係合状態とし、そのロックアップクラッチを完全係合さ
せるロックアップ制御時にはその直結クラッチを解放状
態とする直結クラッチ制御手段を有することを特徴とす
る。
【0012】第4発明は、(a) 流体を介して入力部材か
ら出力部材に動力伝達を行う流体式伝動装置と、(b) 前
記入力部材と前記出力部材との間に配設され、摩擦係合
させられることによって動力伝達を行うロックアップク
ラッチと、(c) 動力伝達の上で前記ロックアップクラッ
チに直列に接続され、弾性手段によって一定の捩り変位
を許容するダンパ装置とを有するロックアップクラッチ
付き流体式伝動装置において、(d) 動力伝達の上で前記
ロックアップクラッチおよび前記ダンパ装置と並列に前
記入力部材と前記出力部材との間に配設され、所定のス
リップ状態で摩擦係合させられることにより、その入力
部材とその出力部材との間で直接動力伝達を行うスリッ
プ制御用クラッチを有することを特徴とする。
【0013】
【発明の効果】第1発明のロックアップクラッチ付き流
体式伝動装置においては、入力部材および出力部材の一
方に摩擦係合させられるロックアップクラッチのピスト
ンを、その入力部材および出力部材の他方に相対回転不
能に連結する直結クラッチを備えているため、ロックア
ップクラッチがスリップ状態で摩擦係合させられる時に
直結クラッチを係合状態とすれば、入力部材からロック
アップクラッチを介して出力部材に直接動力が伝達され
る。出力部材にはまた、流体式伝動装置を介して出力部
材から動力が伝達されるため、結局、出力部材はロック
アップクラッチおよび流体式伝動装置の双方の伝達トル
クを加算したトルクで回転させられることになる。その
場合に、ロックアップクラッチの伝達トルク特性(摩擦
特性)が滑り速度に対して負勾配であると、エンジン回
転のように回転変動がある場合に自励振動を生じ易い
が、流体式伝動装置の伝達トルク特性(減衰特性)は滑
り速度に対して正勾配であるため、それ等の伝達トルク
変動が互いに相殺され、ジャダーの発生が良好に抑制さ
れる。
【0014】第2発明は、上記第1発明におけるロック
アップクラッチと入力部材および出力部材の他方との間
に、直結クラッチと並列にダンパ装置が設けられている
場合で、その第1発明の一実施態様に相当し、第1発明
と同様の作用効果が得られる。加えて、この第2発明で
はダンパ装置が設けられているため、ロックアップクラ
ッチを完全係合させる時に直結クラッチを解放すれば、
エンジン回転のように回転変動やトルク変動を有する場
合でも、その変動がダンパ装置によって良好に吸収され
る。
【0015】第3発明は、ロックアップクラッチのスリ
ップ制御時には直結クラッチを係合状態とし、ロックア
ップ制御時には直結クラッチを解放状態とする直結クラ
ッチ制御手段を有するため、上記効果を実質的に享受で
きるようになる。
【0016】第4発明のロックアップクラッチ付き流体
式伝動装置は、直列に接続されたロックアップクラッチ
およびダンパ装置と並列にスリップ制御用クラッチが設
けられているため、スリップ制御時には、このスリップ
制御用クラッチをスリップ係合させるようにすれば、そ
の伝達トルク特性(摩擦特性)が滑り速度に対して負勾
配であっても、その伝達トルク変化が流体式伝動装置の
伝達トルク変化によって相殺され、第1発明や第2発明
と同様にジャダーの発生が良好に抑制される。また、ロ
ックアップクラッチを完全係合させるロックアップ制御
時には、上記スリップ制御用クラッチを解放することに
より、回転変動やトルク変動がダンパ装置によって良好
に吸収される。
【0017】
【発明の実施の形態】ここで、本発明のロックアップク
ラッチ付き流体式伝動装置は、オートマチック車両のエ
ンジンと自動変速機との間に好適に配設されるが、エン
ジンのように回転変動やトルク変動を有する他の動力伝
達経路にも同様に用いることが可能である。流体式伝動
装置としてはトルクコンバータが適当である。
【0018】第1発明におけるロックアップクラッチと
入力部材および出力部材の他方との間には、一般にダン
パ装置など一定の捩り変位を許容する振動吸収手段等が
配設されるが、直結クラッチはそれ等と並列に設けられ
る。ロックアップクラッチおよび直結クラッチの動力伝
達上における位置関係は、何方が入力部材側であっても
出力部材側であっても差し支えない。第2発明でも、ロ
ックアップクラッチおよび直結クラッチ(ダンパ装置)
の動力伝達上における位置関係は、何方が入力部材側で
あっても出力部材側であっても差し支えない。
【0019】第1発明および第2発明のロックアップク
ラッチ付き流体式伝動装置は、ロックアップクラッチが
所定のスリップ状態で摩擦係合させられるスリップ制御
が行われる場合に特に有効であるが、ロックアップクラ
ッチが係合状態および解放状態の2つの状態だけで切り
換えられる場合でも、その切換過程でロックアップクラ
ッチはスリップ状態となるため、その切換時に直結クラ
ッチを係合させることによりジャダーの発生を抑制する
ことができる。すなわち、スリップ制御の有無に拘らず
本発明は有効なのである。
【0020】第4発明では、スリップ制御用クラッチを
用いてスリップ制御が行われるため、制御の容易さなど
からスリップ制御時にはロックアップクラッチを解放す
ることが望ましいが、スリップ制御用クラッチおよびロ
ックアップクラッチの両方をスリップ状態としてスリッ
プ制御を行うことも可能である。
【0021】前記直結クラッチやスリップ制御用クラッ
チとしては、多板式または単板式の摩擦クラッチが好適
に用いられるが、直結クラッチについては、例えばロッ
クアップ制御からスリップ制御へ移行する場合にのみ係
合制御されるなど、条件によって噛合い式のクラッチを
採用することも可能である。前記ダンパ装置の弾性手段
としては、コイルスプリング等のばねやゴムブロックな
どの弾性部材が好適に用いられる。ダンパ装置には、必
要に応じて減衰機構等を並列に接続することが可能であ
る。
【0022】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。なお、以下の実施例において前記図9の
従来装置と実質的に共通する部分には同一の符号を付し
て詳しい説明を省略する。
【0023】図1は、本発明(請求項1〜3)の一実施
例であるロックアップクラッチ付きのトルクコンバータ
50を有する車両の動力伝達系を説明するブロック線図
で、エンジン52の出力はトルクコンバータ50を介し
て自動変速機54に伝達される。トルクコンバータ50
は、図2の断面図から明らかなように、前記図9のトル
クコンバータ10に比較して、ロックアップクラッチ3
0とダンパ装置40との間の空間内に、前記減衰機構4
8の代わりにダンパロッククラッチ56が設けられてい
る点が異なるだけである。
【0024】ダンパロッククラッチ56は直結クラッチ
に相当するもので、ハブ部材20にスプラインを介して
相対回転不能且つ軸方向の相対移動可能に嵌合されたピ
ストン58と、そのピストン58のロックアップクラッ
チ30側の面であって前記摩擦材34と略同じ位置に一
体的に固着された摩擦材60とを備えており、トルコン
室62内のライン油圧PLに対して係合側油室36内の
係合油圧Ponが低下させられることにより、ピストン5
8がロックアップクラッチ30のピストン32に一体的
に摩擦係合させられ、ロックアップクラッチ30をハブ
部材20に直結する。すなわち、このダンパロッククラ
ッチ56は、動力伝達の上でロックアップクラッチ30
に対して直列で且つダンパ装置40に対して並列となる
ように配設され、そのダンパ装置40の前後に位置して
いるピストン32とハブ部材20とを相対回転不能に連
結するものである。
【0025】トルコン室62、係合側油室36、解放側
油室38は、それぞれ油路64,66,68を介して図
示しない油圧制御回路に接続され、トルコン室62内は
常時ライン油圧PLに維持されるとともに、係合側油室
36内の係合油圧Pon、解放側油室38内の解放油圧P
off は、ライン油圧PLを元圧としてそれぞれ調圧され
る。上記油路64はスリーブ24の外側に設けられ、油
路66はインプットシャフト22とスリーブ24との間
に設けられ、油路68はインプットシャフト22の軸心
に設けられており、それ等の油路を分離するための所定
部位にオイルシール(図中、「×」で示されている部
分)が設けられている。
【0026】そして、これ等の油圧Pon,Poff は、例
えば表1に示す3種類の制御に従って調圧される。すな
わち、ロックアップクラッチ30を予め定められた目標
滑り速度Vo でスリップ回転させるスリップ制御時に
は、係合油圧Ponがドレン圧とされるとともに、解放油
圧Poff は実際の滑り速度Vが目標滑り速度Vo となる
ようにフィードバック制御によって調圧される。この
時、ダンパロッククラッチ56のピストン58は、トル
コン室62内のライン油圧PLでロックアップクラッチ
30のピストン32に押圧されて相対回転不能に摩擦係
合させられ、ロックアップクラッチ30がハブ部材20
に直結されてダンパ装置40が機能しなくなる。また、
ロックアップクラッチ30を完全係合させるロックアッ
プ制御時には、係合油圧Ponがライン油圧PLにされる
とともに、解放油圧Poff がドレン圧とされ、そのライ
ン油圧PLでロックアップクラッチ30のピストン32
がフロントカバー18に押圧されて相対回転不能に摩擦
係合させられる。この時、ダンパロッククラッチ56の
ピストン58は浮動状態(クラッチ解放状態)となり、
ロックアップクラッチ30からダンパ装置40を経由し
て動力伝達が行われる。また、ロックアップクラッチ3
0を解放するロックアップOFF時には、両油圧Pon,
Poff は共にライン油圧PLとされる。
【表1】
【0027】本実施例ではフロントカバー18が入力部
材で、ハブ部材20が出力部材である。また、ダンパ装
置40の圧縮コイルスプリング46は弾性手段に相当す
る。
【0028】図1に戻って、上記ロックアップクラッチ
30およびダンパロッククラッチ56は、ロックアップ
制御装置70によって制御される。このロックアップ制
御装置70は、前記係合油圧Pon,解放油圧Poff を調
圧する油圧制御回路を備えているとともに、マイクロコ
ンピュータなどを含んで構成されており、予め記憶され
たプログラムに従って信号処理を行うことにより、スリ
ップコントロール手段72、ロックアップ手段74、お
よびダンパロック手段76の各機能を実行する。スリッ
プコントロール手段72は前記表1のスリップ制御時
に、実際の滑り速度Vが目標滑り速度Vo となるように
解放油圧Poff をフィードバック制御するもので、ロッ
クアップ手段74はロックアップ制御時に解放油圧Pof
f をドレン圧とするもので、ダンパロック手段76は、
そのスリップ制御時およびロックアップ制御時に係合油
圧Ponをそれぞれドレン圧、ライン油圧PLとするもの
である。このダンパロック手段76は、請求項3の直結
クラッチ制御手段に相当する。なお、スリップコントロ
ール手段72には、ロックアップクラッチ30の前後の
回転数であるエンジン回転数Ne および自動変速機54
のインプットシャフト22の回転数(入力回転数)Nin
を表す信号が検出手段から供給され、実際の滑り速度V
(=Ne −Nin)を算出できるようになっている。
【0029】上記ロックアップ制御装置70はまた、機
能的にロックアップ判断手段78および指令手段80を
備えている。ロックアップ判断手段78には、エンジン
52のスロットル弁開度θth(駆動トルクに対応)およ
び自動変速機54の出力回転数(車速に対応)Nout を
表す信号がそれ等の検出手段から供給されるようになっ
ており、例えば図4に示すように変速段毎に予め設定さ
れた切換条件に従って、スリップ制御を行うスリップ制
御領域か、ロックアップ制御を行うロックアップ領域
か、或いはロックアップOFF制御を行うロックアップ
OFF領域(トルクコンバータのみ作動する領域)かを
判断する。また、指令手段80は、ロックアップ判断手
段78によって判断された制御領域に従って、前記スリ
ップコントロール手段72、ロックアップ手段74、お
よびダンパロック手段76にそれぞれ指令信号を出力す
る。
【0030】図3は、かかるロックアップ制御装置70
の作動の一例を説明するフローチャートで、ステップS
1では前記ロックアップ判断手段78によりスリップ制
御領域か否かが判断され、スリップ制御領域であればス
テップS2でスリップ制御指令が前記スリップコントロ
ール手段72に出力されるとともに、ダンパロック指令
がダンパロック手段76に出力され、前記表1のスリッ
プ制御が行われる。ステップS1の判断がNOの場合は
ステップS3が実行され、ロックアップ判断手段78に
よりロックアップ領域か否かが判断される。そして、ロ
ックアップ領域であれば、ステップS4でロックアップ
指令が前記ロックアップ手段74に出力されるととも
に、ダンパロック解除指令がダンパロック手段76に出
力され、前記表1のロックアップ制御が行われる。ま
た、ロックアップ領域でなければステップS5が実行さ
れ、ロックアップ解除指令がスリップコントロール手段
72およびロックアップ手段74に出力されるととも
に、ダンパロック解除指令がダンパロック手段76に出
力され、前記表1のロックアップOFF制御が行われ
る。
【0031】このような本実施例のトルクコンバータ5
0は、ロックアップクラッチ30に対して直列で且つダ
ンパ装置40に対して並列となるようにダンパロックク
ラッチ56が配設されているとともに、ロックアップク
ラッチ30をスリップ係合させるスリップ制御時にはダ
ンパロッククラッチ56が係合させられ、ロックアップ
クラッチ30からハブ部材20に直接動力が伝達され
る。ハブ部材20にはまた、トルクコンバータ50を介
して動力が伝達されるため、結局、ハブ部材20はロッ
クアップクラッチ30およびトルクコンバータ50の双
方の伝達トルクを加算したトルクで回転させられること
になる。その場合に、ロックアップクラッチ30の伝達
トルク特性(摩擦特性)が例えば図5に一点鎖線で示す
ように滑り速度Vに対して負勾配であると、エンジン5
2の回転変動やトルク変動などに起因して自励振動を生
じ易いが、トルクコンバータ50の伝達トルク特性(減
衰特性)は図5に点線で示すように滑り速度Vに対して
正勾配であるため、それ等の伝達トルク変動が互いに相
殺される。ロックアップクラッチ30からのトルクは、
ダンパ装置40を経由することなくハブ部材20に直接
伝達されるため、トルクコンバータ50との間でトルク
変動が効果的に相殺され、全体の伝達トルクすなわちハ
ブ部材20からの出力トルクは図5に実線で示すように
滑り速度Vの変化に対する変動が小さく、ジャダーの発
生が良好に抑制される。
【0032】また、ロックアップクラッチ30を完全係
合させるロックアップ制御時にはダンパロッククラッチ
56が解放状態とされ、従来と同様にダンパ装置40を
経路して動力伝達が行われるため、エンジン52の回転
変動やトルク変動が良好に吸収される。
【0033】また、上記のようにジャダーの発生が抑制
されることから、スリップ制御時の油圧差を増大したり
摩擦材の枚数を増加したりすることにより、スリップ制
御を行うトルク領域を拡大することが可能となる。
【0034】また、ダンパロッククラッチ56によって
ロックアップクラッチ30とハブ部材20とを直結でき
るため、ダンパ装置40がバネでピストン32がマスと
なる振動系に起因する振動問題の防止が可能である。例
えば、変速のためにロックアップクラッチ30を解放す
る場合、油圧解放速度が速いと上記振動系で振動が発生
する場合があるが、事前にダンパロッククラッチ56を
係合させておけば振動系自体が無くなってそのような問
題が解消する。
【0035】次に、請求項4に記載の発明の実施例を説
明する。図6のロックアップクラッチ付きトルクコンバ
ータ90は、前記図9のトルクコンバータ10に比較し
て減衰機構48を備えていないとともに、ロックアップ
クラッチ30とフロントカバー18との間の空間内に、
中間ピストン92およびスリップ制御用クラッチ94が
設けられている。中間ピストン92は、ハブ部材20の
外周面に周方向および軸方向の摺動可能に嵌合されてい
るとともに、フロントカバー18に対して軸方向の相対
移動可能且つ周方向の相対回転不能に係合させられてお
り、且つその両側に第1油室96および第2油室98を
形成している。スリップ制御用クラッチ94は、ハブ部
材20にスプラインを介して相対回転不能且つ軸方向の
相対移動可能に嵌合されたトルクプレート100と、そ
のトルクプレート100の外周部の両面に一体的に固着
された一対の摩擦材102とを備えているとともに、ト
ルクプレート100には連通穴100hが形成されてい
る。すなわち、スリップ制御用クラッチ94は、直列に
接続されたロックアップクラッチ30およびダンパ装置
40と並列に、入力部材であるフロントカバー18と出
力部材であるハブ部材20との間に配設されているので
ある。
【0036】上記第1油室96および第2油室98は、
それぞれ前記油路66,68を介して前記ロックアップ
制御装置70の油圧制御回路に接続されており、その第
1油室96内の第1油圧P1 、第2油室98内の第2油
圧P2 はそれぞれライン油圧PLを元圧として調圧され
る。これ等の油圧P1 ,P2 は、前記3種類の走行制御
に応じて例えば表2に示すように調圧される。すなわ
ち、スリップ制御時には、第1油圧P1 がライン油圧P
Lとされるとともに、第2油圧P2 は実際の滑り速度V
が目標滑り速度Vo となるようにフィードバック制御に
よって調圧され、これによりスリップ制御用クラッチ9
4がフロントカバー18および中間ピストン92にスリ
ップ係合させられる。この時、ロックアップクラッチ3
0のピストン32は浮動状態(クラッチ解放状態)とな
り、そのロックアップクラッチ30を経由する動力伝達
が遮断される。また、ロックアップ制御時には、第1油
圧P 1 がドレン圧にされるとともに第2油圧P2 がライ
ン油圧PLとされ、そのライン油圧PLでロックアップ
クラッチ30のピストン32と中間ピストン92とが挟
圧されて相対回転不能に摩擦係合させられる。この時、
スリップ制御用クラッチ94のトルクプレート100は
浮動状態(クラッチ解放状態)となり、そのスリップ制
御用クラッチ94を経由する動力伝達が遮断される。ま
た、ロックアップOFF時には、両油圧P1 ,P2 が共
にライン油圧PLとされ、ロックアップクラッチ30お
よびスリップ制御用クラッチ94が共に浮動状態(クラ
ッチ解放状態)とされて、エンジン出力は専らトルクコ
ンバータ90のポンプ翼車12およびタービン翼車14
を介して伝達される。
【表2】
【0037】このようなトルクコンバータ90において
は、直列に接続されたロックアップクラッチ30および
ダンパ装置40と並列にスリップ制御用クラッチ94が
設けられ、スリップ制御時には、このスリップ制御用ク
ラッチ94がスリップ係合させられるようになっている
ため、その伝達トルク特性(摩擦特性)が滑り速度に対
して負勾配であっても、その伝達トルク変化がトルクコ
ンバータ90の伝達トルク変化によって相殺され、前記
実施例と同様にジャダーの発生が良好に抑制される。ま
た、ロックアップクラッチ30を完全係合させるロック
アップ制御時には、上記スリップ制御用クラッチ94が
解放されるため、回転変動やトルク変動がダンパ装置4
0によって良好に吸収される。
【0038】また、上記スリップ制御用クラッチ94は
スリップ制御時のみ用いられ、ロックアップクラッチ3
0はロックアップ制御時のみ用いられるため、それぞれ
の要求に合致した最適な材質の摩擦材102、34を採
用でき、優れた性能、耐久性を得ることができるように
なる。特に、スリップ制御用クラッチ94のトルクプレ
ート100には、その両面に一対の摩擦材102が設け
られ、フロントカバー18およびそのフロントカバー1
8に相対回転不能に配設された中間ピストン92にそれ
ぞれスリップ係合させられるようになっているため、個
々の摩擦材102のトルク伝達容量が半分で良く、耐久
性(寿命)が大幅に向上する一方、スリップ制御時のト
ルク伝達容量を拡大してスリップ制御を広いトルク領域
で実施するようにすることもできる。
【0039】図7のロックアップクラッチ付きトルクコ
ンバータ110は、上記図6のトルクコンバータ90に
比較して、フロントカバー18にダンパ装置112が配
設されている点が相違する。ダンパ装置112は、フロ
ントカバー18に一体的に固設された保持部材114
と、弾性手段としての圧縮コイルスプリング116によ
りその保持部材114に対して一定の角度範囲の捩り変
位(相対回動)が許容された揺動部材118とを備えて
おり、その揺動部材118に中間ピストン92の外周部
が軸方向の相対移動可能且つ周方向の相対回転不能に係
合させられている。また、ロックアップクラッチ30の
ピストン32、スリップ制御用クラッチ94のトルクプ
レート100の内周部は、何れもインプットシャフト2
2にスプラインを介して相対回転不能且つ軸方向の相対
移動可能に嵌合されており、中間ピストン92はインプ
ットシャフト22の外周面に周方向および軸方向の摺動
可能に嵌合されている。前記タービン翼車14は、ピス
トン32のハブ部にスプラインを介して相対回転不能且
つ軸方向の相対移動可能に嵌合されている。この実施例
では、インプットシャフト22が出力部材に相当する。
【0040】すなわち、かかるトルクコンバータ110
は、動力伝達の上でロックアップクラッチ30とダンパ
装置112との位置関係が前記トルクコンバータ90に
比較して逆になっているだけであり、第1油室96内の
第1油圧P1 および第2油室98内の第2油圧P2 はそ
れぞれ前記表2に従って調圧制御される。その場合に、
スリップ制御時には、フロントカバー18からスリップ
制御用クラッチ94のトルクプレート100を介して直
接インプットシャフト22に動力伝達が行われるだけで
なく、ダンパ装置112からも中間ピストン92および
トルクプレート100を介してインプットシャフト22
に動力伝達が行われるが、フロントカバー18から直接
トルクプレート100に動力伝達が行われることによっ
て、前記各実施例と同様にジャダー抑制効果が得られ
る。
【0041】また、ロックアップクラッチ30を完全係
合させるロックアップ制御時には、ダンパ装置112に
よりエンジン52の回転変動やトルク変動がダンパ装置
112によって良好に吸収される点、スリップ制御用ク
ラッチ94およびロックアップクラッチ30が優れた性
能、耐久性を得られる点、特にスリップ制御用クラッチ
94の耐久性(寿命)が大幅に向上するとともにスリッ
プ制御時のトルク伝達容量を拡大してスリップ制御を広
いトルク領域で実施できる点は、前記トルクコンバータ
90の場合と同様である。
【0042】図8のロックアップクラッチ付きトルクコ
ンバータ120は請求項1〜3に記載の発明の別の実施
例で、上記図7のトルクコンバータ110のようにフロ
ントカバー18にダンパ装置112が配設されている場
合であり、ロックアップクラッチ30とフロントカバー
18とを直結するダンパロッククラッチ56のピストン
58の両側に、係合側油室36および解放側油室38が
形成されている。また、そのピストン58とロックアッ
プクラッチ30のピストン32との間には、両面に一対
の摩擦材122が設けられたトルクプレート124が配
設され、スプラインを介して相対回転不能且つ軸方向の
相対移動可能にインプットシャフト22に嵌合されてい
る。ダンパロッククラッチ56のピストン58およびロ
ックアップクラッチ30のピストン32は、何れもダン
パ装置112の揺動部材118に相対回転不能且つ軸方
向の相対移動可能に係合させられている。
【0043】かかるトルクコンバータ120において
も、係合側油室36内の係合油圧Pon、解放側油室38
内の解放油圧Poff がそれぞれ前記表1に示すように制
御されることにより、スリップ制御、ロックアップ制
御、およびロックアップOFF制御が行われる。スリッ
プ制御では、フロントカバー18にダンパロッククラッ
チ56のピストン58が係合させられて、ダンパ装置1
12は作動不能にロックされるとともに、そのピストン
58およびロックアップクラッチ30のピストン32は
所定のスリップ状態で一対の摩擦材122に係合させら
れ、その摩擦材122、トルクプレート124を介して
インプットシャフト22に動力伝達が行われる。また、
ロックアップ制御では、ダンパロッククラッチ56のピ
ストン58とフロントカバー18との係合が解除される
とともに、そのピストン58およびロックアップクラッ
チ30のピストン32は一対の摩擦材122に完全係合
させられ、ダンパ装置112からピストン58,32、
摩擦材122、およびトルクプレート124を介してイ
ンプットシャフト22に動力伝達が行われる。
【0044】すなわち、かかるトルクコンバータ120
は、動力伝達の上でロックアップクラッチ30とダンパ
装置112との位置関係が前記図2のトルクコンバータ
50に比較して逆になっているだけであり、その図2の
実施例と同様の効果が得られる。加えて、本実施例では
ロックアップクラッチ30を完全係合させるロックアッ
プ制御時、ロックアップクラッチ30をスリップ係合さ
せるスリップ制御時に、何れも一対の摩擦材122を介
して動力伝達が行われるため、ロックアップクラッチ3
0の耐久性(寿命)が大幅に向上するとともにトルク伝
達容量を拡大できる。
【0045】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0046】例えば、前記図6のトルクコンバータ90
において、スリップ制御時に前記第1油圧P1 をライン
油圧PLより低い一定圧(PL−α)に調圧したりフィ
ードバック制御したりして、スリップ制御用クラッチ9
4に加えてロックアップクラッチ30も所定のスリップ
状態となるようにしても差し支えない。ロックアップク
ラッチ30からはダンパ装置40を介してハブ部材20
に動力伝達が行われるが、スリップ制御用クラッチ94
から直接動力伝達が行われることによりジャダー抑制効
果は十分に得られる。図7のトルクコンバータ110に
ついても、スリップ制御時に第1油圧P1 をライン油圧
PLより低い一定圧(PL−α)に調圧したりフィード
バック制御したりして、ロックアップクラッチ30を所
定のスリップ状態としても良い。
【0047】また、前記トルクコンバータ90、110
は、中間ピストン92、トルクプレート100が1枚ず
つであったが、それ等を複数配設し、スリップ制御用ク
ラッチ94を多板式の摩擦クラッチとすることが可能で
ある。ロックアップクラッチ30についても多板式の摩
擦クラッチにて構成できる。
【0048】また、前記中間ピストン92を軸方向の移
動不能に配設して仕切り板とし、ロックアップクラッチ
30とスリップ制御用クラッチ94とを完全に分離して
ロックアップ制御やスリップ制御を行うようにすること
も可能である。
【0049】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明(請求項1〜3)の一実施例であるロッ
クアップクラッチ付きトルクコンバータを備えている車
両の動力伝達系を説明するブロック線図である。
【図2】図1のロックアップクラッチ付きトルクコンバ
ータを具体的に示す断面図である。
【図3】図1のロックアップ制御装置の作動を説明する
フローチャートである。
【図4】図1のロックアップクラッチ付きトルクコンバ
ータにおけるロックアップ領域およびスリップ制御領域
の一例を説明する図である。
【図5】摩擦クラッチの滑り速度と各部の力との関係を
説明する図である。
【図6】本発明(請求項4)の一実施例であるロックア
ップクラッチ付きトルクコンバータを示す断面図であ
る。
【図7】本発明(請求項4)の他の実施例を示す断面図
である。
【図8】本発明(請求項1〜3)の他の実施例を示す断
面図である。
【図9】従来のロックアップクラッチ付きトルクコンバ
ータの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
18:フロントカバー(入力部材) 20:ハブ部材(出力部材) 22:インプットシャフト(出力部材) 30:ロックアップクラッチ 40,112:ダンパ装置 46,116:圧縮コイルスプリング(弾性手段) 50,90,110,120:ロックアップクラッチ付
きトルクコンバータ(流体式伝動装置) 56:ダンパロッククラッチ(直結クラッチ) 76:ダンパロック手段(直結クラッチ制御手段) 94:スリップ制御用クラッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を介して入力部材から出力部材に動
    力伝達を行う流体式伝動装置と、 前記入力部材および出力部材の一方に摩擦係合させられ
    るピストンを有して、該入力部材と出力部材との間に配
    設されたロックアップクラッチとを有するロックアップ
    クラッチ付き流体式伝動装置において、 前記ロックアップクラッチのピストンを、前記入力部材
    および出力部材の他方に相対回転不能に連結する直結ク
    ラッチを設けたことを特徴とするロックアップクラッチ
    付き流体式伝動装置。
  2. 【請求項2】 流体を介して入力部材から出力部材に動
    力伝達を行う流体式伝動装置と、 前記入力部材と前記出力部材との間に配設され、摩擦係
    合させられることによって動力伝達を行うロックアップ
    クラッチと、 動力伝達の上で前記ロックアップクラッチに直列に接続
    され、弾性手段によって一定の捩り変位を許容するダン
    パ装置とを有するロックアップクラッチ付き流体式伝動
    装置において、 動力伝達の上で前記ロックアップクラッチに対して直列
    で且つ前記ダンパ装置に対して並列となるように配設さ
    れ、該ダンパ装置の前後に位置する部材を相対回転不能
    に連結する直結クラッチを設けたことを特徴とするロッ
    クアップクラッチ付き流体式伝動装置。
  3. 【請求項3】 前記ロックアップクラッチを所定のスリ
    ップ状態で摩擦係合させるスリップ制御時には前記直結
    クラッチを係合状態とし、該ロックアップクラッチを完
    全係合させるロックアップ制御時には該直結クラッチを
    解放状態とする直結クラッチ制御手段を有することを特
    徴とする請求項1または2に記載のロックアップクラッ
    チ付き流体式伝動装置。
  4. 【請求項4】 流体を介して入力部材から出力部材に動
    力伝達を行う流体式伝動装置と、 前記入力部材と前記出力部材との間に配設され、摩擦係
    合させられることによって動力伝達を行うロックアップ
    クラッチと、 動力伝達の上で前記ロックアップクラッチに直列に接続
    され、弾性手段によって一定の捩り変位を許容するダン
    パ装置とを有するロックアップクラッチ付き流体式伝動
    装置において、 動力伝達の上で前記ロックアップクラッチおよび前記ダ
    ンパ装置と並列に前記入力部材と前記出力部材との間に
    配設され、所定のスリップ状態で摩擦係合させられるこ
    とにより、該入力部材と該出力部材との間で直接動力伝
    達を行うスリップ制御用クラッチを設けたことを特徴と
    するロックアップクラッチ付き流体式伝動装置。
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