JPH08270751A - トルクコンバータ - Google Patents

トルクコンバータ

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JPH08270751A
JPH08270751A JP6253701A JP25370194A JPH08270751A JP H08270751 A JPH08270751 A JP H08270751A JP 6253701 A JP6253701 A JP 6253701A JP 25370194 A JP25370194 A JP 25370194A JP H08270751 A JPH08270751 A JP H08270751A
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piston
clutch
chamber
casing
turbine wheel
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Johann Jaeckel
イェッケル ヨハン
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LuK Lamellen und Kupplungsbau GmbH
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
    • F16H2045/0278Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch comprising only two co-acting friction surfaces

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Fluid Gearings (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロックアップクラッチの開閉のための差圧が
低い場合に、いかなる運転状態においても最適な機能を
保証できるトルクコンバータを提供する。 【構成】 ロックアップクラッチ4を備えたハイドロダ
イナミック式のトルクコンバータ3において、タービン
車8とピストン20との間に、ロックアップクラッチを
閉鎖するための、流体によって負荷可能な第1の室21
が設けられ、ピストン20とケーシング壁2aとの間
に、ロックアップクラッチを開放するための、流体によ
って負荷可能な第2の室22が設けられており、第1の
室及び/又は第2の室に次のような手段、すなわち、ド
ラッグ運転におけるロックアップクラッチの開放時又は
スリップ時にタービンとピストンとの間の圧力室におけ
る流体の低い回転速度と、ピストンとケーシング壁との
間の圧力室における流体の高い回転速度との間の回転速
度差を減じるための手段33が、設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロックアップクラッチ
を備えたハイドロダイナミック式のトルクコンバータで
あって、少なくともほぼ半径方向に延びる壁を備えてい
て内燃機関の被駆動軸に固定可能なケーシングから成っ
ており、該ケーシングの壁とタービン車との間に配置さ
れたロックアップクラッチが、タービン車と回転結合し
ている積層板(Lamelle)を備えていて、該積層板が、
一方ではケーシングとかつ他方ではロックアップクラッ
チの軸方向移動可能なピストンと、該ピストンに対する
流体圧の作用下で作用結合可能であり、この場合ピスト
ンが軸方向で見てタービン車とケーシング壁との間に設
けられており、タービン車とピストンとの間に、ロック
アップクラッチを閉鎖するための、流体によって負荷可
能な第1の室が設けられていて、ピストンとケーシング
壁との間に、ロックアップクラッチを開放するための、
流体によって負荷可能な第2の室が設けられている形式
のものに関する。
【0002】
【従来の技術】このような形式のハイドロダイナミック
式のトルクコンバータは、例えばドイツ連邦共和国特許
出願公開第3823210号明細書に基づいて公知であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、冒頭
に述べた形式のトルクコンバータを改良して、特に、ロ
ックアップクラッチの開閉のための差圧が低い場合に、
いかなる可能な運転状態においても最適な機能を保証す
ることができるトルクコンバータを提供することであ
る。特に、例えばポンプを介して外部から加えられる利
用可能な差圧もしくは操作圧によって、ロックアップク
ラッチはすべての可能な運転状態において開閉できるこ
とが望まれている。
【0004】さらに本発明によって保証されることが望
まれているのは、両側においてロックアップクラッチの
ピストンに作用する力、つまり特にハイドロダイナミッ
ク式のトルクコンバータにおける流体によって(該流体
内において生じる動的なもしくは運動力学的な過程の結
果)生じる力を、その特性に関して合目的的にその都度
の使用例のために合わせることが可能であるということ
である。これによって特に次のような可能性、すなわ
ち、両側においてピストンに作用する力を相殺するとい
う可能性、つまり理想的には力のバランスを達成すると
いう可能性の得られることが望まれている。そしてこれ
によって、ピストンには実質的に軸方向力が作用しなく
なる。さらに本発明による装置は、特に簡単にかつ安価
に製造可能であることが望まれており、特に構造上の処
置によって、製作費の低減と組立て手間の減少とが可能
であることが望まれている。
【0005】この課題を解決するために本発明の構成で
は、冒頭に述べた形式の装置において、第1の室及び/
又は第2の室に次のような手段、すなわち、ドラッグ運
転及び/又はエンジンブレーキ運転におけるロックアッ
プクラッチの開放時又はスリップ時にタービンとピスト
ンとの間の圧力室における流体(流体リング層)の低い
回転速度と、ピストンとケーシング壁との間の圧力室に
おける流体(流体リング層)の高い回転速度との間の回
転速度差を減じるための手段が、設けられている。
【0006】この場合「ドラッグ運転(Zugbetrieb)」
というのは、ハイドロダイナミック式のトルクコンバー
タにおける次のような運転状態、すなわち駆動トルクが
駆動モータからコンバータケーシングに伝達され、該コ
ンバータケーシングからロックアップクラッチ及び/又
はコンバータ車(ポンプ車、タービン車、ステータ車)
を介して、トルクコンバータの被駆動部分にもしくは後
続の伝動装置に伝達されるような運転状態を意味する。
【0007】また「エンジンブレーキ運転(Schubbetri
eb)」というのは、ハイドロダイナミック式のトルクコ
ンバータにおける次のような運転状態、すなわちトルク
の流れがトルクコンバータの本来の出力部分を介して、
つまり後続の伝動装置を介してトルクコンバータに導入
され、そこからさらに、ロックアップクラッチ及び/又
はコンバータ車(ポンプ車、タービン車、ステータ車)
を介して、機関の本来の駆動軸に導かれるような運転状
態を意味する。つまりエンジンブレーキ運転は自動車に
おいては、走行中にアクセルペダルが緩められ、自動車
の車輪を介してトルクが伝動装置に導入され、そこから
ハイドロダイナミック式のトルクコンバータに導入され
るような場合に、生ぜしめられる。すなわちエンジンブ
レーキ運転においては、車輪によって機関が駆動され
て、自動車のためのブレーキとして働く。
【0008】前記課題を解決するために本発明の別の構
成では、冒頭に述べた形式の装置において、別の室に次
のような機械的な手段、すなわち、少なくともドラッグ
運転におけるロックアップクラッチの開放時又はスリッ
プ時にタービン車の回転速度に、該別の室における流体
リング層の回転速度を合わせるための機械的な手段が、
設けられている。
【0009】前記課題を解決するために本発明のさらに
別の構成では、冒頭に述べた形式の装置において、前記
別の室に次のような機械的な手段、すなわち、少なくと
もドラッグ運転におけるロックアップクラッチの開放時
又はスリップ時にピストンの両側における流体リング層
の回転速度差を減じるための機械的な手段が、設けられ
ている。
【0010】前記課題を解決するために本発明のさらに
別の有利な構成では、冒頭に述べた形式の装置におい
て、ピストンとタービン車との間に次のような機械的な
手段、すなわち、少なくともドラッグ運転におけるロッ
クアップクラッチの開放時又はスリップ時にピストンの
両側における流体リング層の間の回転速度差を減じるた
めの機械的な手段が、設けられている。
【0011】前記課題を解決するために本発明の別の構
成では、冒頭に述べた形式の装置において、第1の室と
別の室とに次のような機械的な手段、すなわち、少なく
ともドラッグ運転におけるロックアップクラッチの開放
時又はスリップ時にピストンの両側における流体リング
層の回転速度差を減じるための機械的な手段が、設けら
れている。
【0012】前記課題を解決するために本発明のさらに
別の構成では、冒頭に述べた形式の装置において、少な
くともドラッグ運転における第1の室及び/又は別の室
に次のような手段、すなわち、ロックアップクラッチの
開放時又はスリップ時に両側においてピストンに軸方向
で作用する力が少なくとも互いに接近するように、前記
両室における流体に作用する手段が、設けられている。
【0013】本発明はまた、ロックアップクラッチを備
えたハイドロダイナミック式のトルクコンバータであっ
て、少なくともほぼ半径方向に延びる壁を備えていて内
燃機関の被駆動軸に固定可能なケーシングと、タービン
車と、軸方向において該タービン車とケーシング壁との
間に配置されたロックアップクラッチとから成ってお
り、該ロックアップクラッチが、ケーシングと回転結合
している少なくとも1つの積層板を備えていて、該積層
板が、一方ではタービン車とかつ他方ではロックアップ
クラッチの軸方向移動可能なピストンと、少なくとも該
ピストンに対する流体圧の作用によって作用結合可能で
あり、この場合ピストンが軸方向で見てタービン車とケ
ーシング壁との間に設けられており、ケーシング壁とピ
ストンとの間に、ロックアップクラッチを閉鎖するため
の、流体によって負荷可能な第1の室が設けられてい
て、ピストンとタービン車との間に、ロックアップクラ
ッチを開放するための、流体によって負荷可能な別の室
が設けられている形式のものに関する。
【0014】このような形式の装置において前記課題を
解決するために本発明の構成では、第1の室及び/又は
別の室に次のような手段、すなわち、エンジンブレーキ
運転においてロックアップクラッチの開放時又はスリッ
プ時にタービンとピストンとの間における流体(流体リ
ング層)の高い回転速度と、ピストンとケーシング壁と
の間における流体(流体リング層)の低い回転速度と
の、周方向における速度差を減じるための手段が、設け
られている。
【0015】このような形式の装置において前記課題を
解決するために本発明の別の構成では、前記別の室に次
のような機械的な手段、すなわち、少なくともエンジン
ブレーキ運転におけるロックアップクラッチの開放時又
はスリップ時にケーシングの回転速度に、該別の室にお
ける流体リング層の回転速度を合わせるための機械的な
手段が、設けられている。
【0016】本発明のさらに別の構成によれば、前記別
の室に次のような機械的な手段、すなわち、少なくとも
エンジンブレーキ運転におけるロックアップクラッチの
開放時又はスリップ時にピストンの両側における流体リ
ング層の回転速度差を減じるための機械的な手段が、設
けられている。
【0017】前記課題を解決する本発明のさらに別の構
成では、軸方向で見てピストンとタービン車との間にも
しくは別の室の中に次のような機械的な手段、すなわ
ち、少なくともエンジンブレーキ運転におけるロックア
ップクラッチの開放時又はスリップ時にピストンの両側
における流体リング層の間の回転速度差を減じるための
機械的な手段が、設けられている。
【0018】さらに、ケーシングと回転結合されている
摩擦積層板(Reiblamelle)を備えたトルクコンバータ
において前記課題を解決するために本発明の構成では、
第1の室と別の室とに次のような機械的な手段、すなわ
ち、少なくともエンジンブレーキ運転におけるロックア
ップクラッチの開放時又はスリップ時にピストンの両側
における流体リング層の回転速度差を減じるための機械
的な手段が、設けられている。
【0019】さらに、ケーシングと回転結合されている
摩擦積層板を備えたトルクコンバータにおいて前記課題
を解決するために本発明の別の構成では、第1の室及び
/又は別の室に次のような手段、すなわち、少なくとも
エンジンブレーキ運転におけるロックアップクラッチの
開放時又はスリップ時に両側においてピストンに軸方向
で作用する力が少なくとも互いに接近するように、前記
両室における流体に作用する手段が、設けられている。
【0020】少なくとも1つの積層板の案内形式もしく
は両圧力室の軸方向における配置形式とは無関係に、本
発明の有利な構成では、前記積層板が、半径方向内側に
向かってその摩擦面を越えて延長されている。
【0021】ある特定の使用例のためには、前記積層板
が、タービン車の羽根の半径方向における延びの少なく
とも半分まで、半径方向内側に向かって延びていると有
利であるが、その他の使用例のためには、半径方向内側
に向かって延びている延長部が、少なくともほぼ、ピス
トンの全半径方向長さにわたって延びていると有利であ
る。
【0022】本発明の別の有利な構成では、前記積層板
の半径方向内側に向かって延びている範囲が、所定の輪
郭を有している。この輪郭は有利には、貫通孔として形
成されている。さらに本発明の別の有利な構成では、前
記輪郭が、積層板の半径方向延長部の範囲における一体
成形部として構成されており、この一体成形部は例えば
有利には羽根のように構成されている。
【0023】タービン車と回動結合されている積層板を
備えたトルクコンバータでは、ピストンプレートがター
ビン車の側に、突出部、羽根又はこれに類したもののよ
うな輪郭を有しており、該輪郭が、ドラッグ運転におい
てかつロックアップクラッチの開放時又はスリップ時に
第1の室における流体の回転速度を高める働きをするよ
うになっていると、特に有利である。
【0024】ケーシングと回動結合されている積層板を
備えたトルクコンバータでは、ピストンプレートがター
ビン車の側に、突出部、羽根又はこれに類したもののよ
うな輪郭を有しており、該輪郭が、エンジンブレーキ運
転においてかつロックアップクラッチの開放時又はスリ
ップ時に第1の室における流体の回転速度を高める働き
をするようになっていると、特に有利である。
【0025】本発明のさらに別の特に有利な構成では、
タービン車とピストンとの間の室と、タービン車とピス
トンとの間に室とが、両室の間における圧力差を減じる
貫通孔もしくは通路を介して互いに接続されている。特
定の使用例のためには、前記貫通孔が、タービン車のフ
ランジの半径方向内側に設けられていると有利であり、
また別の使用例のためには、前記貫通孔が、タービンハ
ブに設けられていると有利である。
【0026】
【実施例】次に図面につき本発明の実施例を説明する。
【0027】図1に示された装置1は、ハイドロダイナ
ミック式のトルクコンバータ3とロックアップクラッチ
4とを収容しているケーシング2を有している。装置1
のケーシング2は機関側において、図示されていない内
燃機関の出力軸5と結合されている。装置1の入力軸と
して働くこの出力軸5は、少なくとも半径方向に延びて
いる駆動プレート6を介してケーシング2と結合されて
おり、この場合駆動プレート6は、半径方向内側におい
て出力軸5と回動不能に結合され、かつ半径方向外側に
おいてケーシング2と回動不能に結合されている。駆動
プレート6及び/又はケーシング2の半径方向外側の範
囲には、スタータリングギヤ7が駆動プレート6及び/
又はケーシング2と回動不能に配置されている。図示の
実施例のハイドロダイナミック式のトルクコンバータ3
は、図1及び図2に示されていないポンプ車を有し、か
つ軸方向で見てポンプ車と機関側のケーシング壁2との
間にはタービン車8を有しており、この場合その都度の
構造に関連して同様に軸方向において、ポンプ車の半径
方向内側の範囲とタービン車の半径方向内側の範囲との
間にはステータ車が設けられているが、このステータ車
は図1及び図2には同様に示されていない。ポンプ車、
タービン車及びステータ車の原理的な配置形式は、例え
ばドイツ連邦共和国特許出願公開第3823210号明
細書によって公知である。タービン車8はその半径方向
内側の範囲において、装置1の伝動装置側の出力軸9と
回動不能に結合されている。この出力軸9は、図示され
ていない公知の伝動装置の入力部分である。軸方向にお
いてタービン車8とケーシング2の機関側の側壁2aと
の間には室が設けられており、この室は、ロックアップ
クラッチ4を収容するために利用される。ロックアップ
クラッチ4は、接続状態においてケーシング2を、ロッ
クアップクラッチ4に直列に接続されているねじり振動
ダンパ10を介して、タービン車8もしくは出力軸9と
結合させる。内燃機関の出力軸5から装置1の出力軸9
に伝達されるトルクは、作用方向において出力軸5か
ら、ケーシング2と、摩擦ライニングを有している積層
板17とを介して、ねじり振動ダンパ10に伝達され、
さらにこのねじり振動ダンパ10から該ねじり振動ダン
パ10の蓄力器11を介して円板部分13及び出力軸9
に伝達される。このねじり振動ダンパ10によって、ロ
ックアップクラッチ4の接続時には、内燃機関の出力軸
5は振動を緩衝されて、装置1の出力軸9と接続つまり
短絡される。蓄力器11は円形リング状の円板13の収
容範囲12に収容されている。図示の実施例では収容範
囲12は円板13の半径方向外側の範囲に位置してお
り、この円板13はその半径方向内側の範囲においてタ
ービン車フランジ25もしくはタービンハブ25aと回
動不能に結合されている。タービンハブ25aは出力軸
9と回動不能である。円板13の固定は、外側のタービ
ンシェル8aの範囲において、特にタービン車フランジ
25の半径方向外側において行うこともできる。蓄力器
11のための、周方向に延びている収容範囲12の内径
は、ロックアップクラッチ4のピストン20の外形より
も著しく大きいか又はほぼ等しい。円板13の収容範囲
12は次のように構成されている。すなわちこの収容範
囲12はいわゆる収容ポケットを形成しており、この場
合この収容ポケットは一方では円形リング状の円板13
に取り付けられていて、かつ他方では別の円形リング状
の円板14によって部分的に形成されている。円板13
と該円板13の半径方向外側の範囲において、しかしな
がらさらに蓄力器11の半径方向内側においても回動不
能に結合されている円板14は、収容範囲12からの蓄
力器の離脱を阻止するために働く。例えば圧縮ばねであ
る蓄力器11は周方向において、蓄力器11と円板部分
13,14との間の力伝達のために必要な接触範囲15
において枢着されている。蓄力器11の両端部範囲の間
には、円形リング状の積層板17の外周部に固定されて
いるかもしくは一体成形されている軸方向の接続板16
が突入している。摩擦ライニングを有する積層板17
は、軸方向において可動のピストン20を用いて、内燃
機関の出力軸5と結合されたケーシング2の壁2aに向
かって負荷される。ケーシング2と回動不能に結合され
ているピストン20は、その半径方向に向けられたリン
グ状の構造形式に基づいて、機関側に配置されたケーシ
ング壁2aとタービン車8との間の室を2つの室範囲2
1,22に分割しており、この場合、軸方向においてピ
ストン20とタービン車8との間に配置されている室範
囲21は、円形リング状の部分13とねじり振動ダンパ
10の蓄力器11とを収容している。他方の室範囲22
は、ケーシング壁2aとピストン20との間における積
層板17のクランプによって閉鎖されることができる室
を形成している。両方の室範囲21,22もしくは部分
範囲21,22は、ロックアップクラッチ4のための制
御装置を備えた流体のための適当な供給通路を介して、
互いに接続されている。この結果、供給通路を適宜制御
することによってピストン20の軸方向運動を次のよう
に、すなわち、室範囲21の圧力負荷によってロックア
ップクラッチ4が少なくとも部分的に接続されるよう
に、制御することが可能である。室範囲22における圧
力が室範囲21における圧力に対して次のように、すな
わちピストン20が軸方向でタービン車8に向かって負
荷されかつずらされるように、制御されると、ロックア
ップクラッチ4は少なくとも部分的に開放される。積層
板17はねじり振動ダンパ10を介して、タービン車8
もしくはタービンハブ25aに対して周方向においてば
ね弾性的に取り付けられている。軸方向可動のピストン
20は、軸方向に延びる保持手段23aを備えた円形リ
ング状の部材23を介して、ケーシング2と回動不能に
結合されており、この場合保持手段23aは、ピストン
20における切欠き及び/又はエンボス加工部20a及
び/又はそのために設けられた別の手段に係合してい
る。このように構成されていることによって、一方で
は、ピストン20はケーシング2と同じ回転速度を有す
ることができ、かつ他方では、積層板17はタービン車
8と同じ回転速度を有することができる。
【0028】装置1の2つの運転状態を観察することが
できる。すなわち一方の運転状態においては、ロックア
ップクラッチ4は開放しており、かつ第2の運転状態で
はロックアップクラッチ4はスリップしており、つまり
摩擦面が接触していて、トルクが伝達される。スリップ
時にはピストン20の両側に配置されている室範囲2
1,22の間においては、実質的に流体の接続が遮断さ
れている。
【0029】ロックアップクラッチ4の開放された状態
において、室範囲22における圧力もしくは半径方向の
圧力経過はもっぱら、ケーシング2によって制限された
室の半径方向最外位における圧力P1、つまりトルクコ
ンバータ3のポンプ車によって生ぜしめられる圧力P1
と、この圧力もしくは圧力レベルから半径方向内側に向
かっての圧力減少、つまり同様に室範囲22における流
体粒子(Fluidteilchen)の周速度によって規定されて
いる圧力減少とによって、決定される。したがって室範
囲22における流体部分の周速度が小さい場合には、半
径方向で見た圧力変化は、周速度が大きい場合に比べて
小さくなる。
【0030】説明のために:回転するトルクコンバータ
1において室範囲22においてだけ流体粒子が停止して
いると仮定すると、半径方向においては、室範囲22に
おいて実質的に圧力降下が存在しておらず、したがって
圧力は室範囲22の半径方向にわたって実質的に一定で
あり、かつケーシング2内における外側の圧力P1とほ
ぼ等しい。室範囲22における回転する流体粒子におい
て、室範囲22における圧力領域から発生してピストン
20に作用する軸方向力を観察すると、この軸方向力
は、開放されたロックアップクラッチ4及びドラッグ運
転(Zugbetrieb)において、開放の方向に高められるこ
とができる。これは、室範囲22における流体粒子の周
速度を減じることによって行うことができる。そしてこ
のことは、図示の実施例では、羽根33を備えた積層板
17によって達成される。それというのは積層板17
は、ドラッグ運転において、ケーシング2及びピストン
20よりも小さなタービン回転数で回転するからであ
る。
【0031】圧力分配に関する上に述べた動的なもしく
は運動学的な関係は、意味上、室範囲21に対しても同
様なことが言えるので、ドラッグ運転においては、羽根
33のような本発明による特殊な手段が設けられていな
い場合には、ロックアップクラッチ4は、外部からの作
用なしに、自動的に閉鎖するという現象が発生する。こ
のような原則的に望まれていない現象は、特に次のよう
な場合に、すなわち、外部のポンプによって準備されて
ロックアップクラッチ4を制御するために利用される容
積流が小さくて、該容積流によって生ぜしめられる両室
範囲21,22の間における圧力差が、上に述べた内部
の圧力関係によって生ぜしめられるピストン20両側の
間における圧力差よりも小さいような場合に、不都合で
ある。そしてこのような場合にはロックアップクラッチ
は閉鎖してしまう。この場合トルクコンバータ3の「内
部の圧力関係」というのは、流体粒子の回転によって生
ぜしめられる圧力分布と理解することができる。このよ
うな前提の下においては、ロックアップクラッチを申し
分なくもしくは最適に運転することは不可能である。
【0032】上に述べた事実を勘案し、ロックアップク
ラッチをいかなる運転状態においても最適に切換え可能
に保つために、本発明の思想によれば、積層板17が半
径方向内側に向かってつまり回転軸線に向かって延長さ
れていて、有利にはプロペラ羽根又は送風機羽根のよう
な実質的にほぼ羽根状の一体成形部33を備えており、
この一体成形部33は、積層板17とタービン車8とが
結合されていることに基づいて、ドラッグ運転において
ロックアップクラッチ4の開放時又はスリップ時に、ケ
ーシング2及びピストン20よりも小さな回転速度を有
している。これによって、室範囲22における粘性流体
の流体粒子、つまり室範囲22を制限する両部材2,2
0の高い回転速度に基づいて、室範囲21における粘性
流体の流体粒子よりも高い平均的な回転速度を有する傾
向のある流体粒子は、一体成形部33を備えた積層板1
7と、室範囲22における流体リング層(Fluessigkeit
s-ringschicht)の傾向的に素早く運動する流体粒子と
の間における相互作用に基づいて、速度を減じられ、そ
して室範囲22においてはドラッグ運転において、延長
された積層板17が存在しない場合及び/又は延長され
た積層板17に羽根状の一体成形部33が設けられてい
ない場合におけるよりも、低い平均的な回転速度が生ぜ
しめられる。これによって、回転によって生じる室範囲
22における圧力は変化させられ、この結果、ロックア
ップクラッチの開放時又はスリップ時に、両室範囲2
1,22の間における可能な限り小さな圧力差もしくは
両室範囲21,22の圧力の間における関係が、ロック
アップクラッチ4の閉鎖又は開放を助成することにな
る。
【0033】本発明の別の有利な構成では、積層板17
の半径方向内側に延長された範囲33aに形状付与部が
設けられており、この形状付与部によって、積層板17
の範囲33aと積層板17を取り囲む流体との間に、高
められた粘性摩擦が生ぜしめられる。さらに内側の延長
された範囲33aの範囲に、凹設部又は貫通孔を設ける
ことも可能である。この場合このような凹設部又は貫通
孔によって、同様に、ドラッグ運転時に室範囲22にお
ける流体の平均的な回転速度が減じられ、これによっ
て、室範囲22においては傾向的に、ロックアップクラ
ッチ4のスリップ時には圧力が低下させられ、ロックア
ップクラッチ4の開放時には圧力が上昇させられる。ケ
ーシング2と回動不能に結合されていて軸方向において
移動可能なピストン20は、ドラッグ運転においてはロ
ックアップクラッチ4の開放時又はスリップ時に、ケー
シングの高い回転速度で運動する。
【0034】少なくともロックアップクラッチ4の開放
時又はスリップ時に、室範囲21,22内における流体
の回転に基づいて生ぜしめられる、ピストン20の両側
において該ピストンに作用する力を、少なくとも接近さ
せるために、室範囲22に突入している半径方向に延長
された積層板17における羽根状の又はその他の形状の
一体成形部の他に、室範囲21における粘性の流体リン
グ層をドラッグ運転時には速度上昇させかつエンジンブ
レーキ運転時には速度低下させる別の手段を設けること
が可能である。このためにピストン20は一体成形部2
0a,20b又は相応に作用する手段を有しており、こ
の場合一体成形部20a,20b又は相応な手段は、ピ
ストン20のタービン側の側面に取り付けられかつ/又
は一体成形されていて、室範囲21の中に軸方向で進入
している。これによって室範囲21における流体粒子と
ピストン20との間における強力な相互作用が生ぜしめ
られ、この相互作用によって、運転状態に応じて室範囲
21における流体リング層の回転速度が高められるか又
は低められ、この結果室範囲21,22における個々の
圧力の間における圧力差が減じられ、このことはロック
アップクラッチ4の操作に有利である。
【0035】ロックアップクラッチ4のスリップ状態に
おいて、つまり次のような状態、すなわち、両方の室範
囲21,22が実質的にハイドロリック的に隔てられて
いる状態、つまり実質的に接続部が存在しておらず、し
たがって室範囲22における圧力形成が、もはや外側の
ケーシング2における圧力P1と半径方向にわたる圧力
低下とに規定されているのではなく、主として、室範囲
22における流体粒子の速度分布、つまり半径方向内側
から半径方向外側に向かって圧力が上昇していることに
よって、生ぜしめられるような状態において、羽根33
を備えた積層板17は、室範囲22における流体粒子の
周速度を低下させることによって、ドラッグ運転におい
ては小さな圧力上昇しか生ぜしめない。言い換えれば、
ドラッグ運転においてスリップするロックアップクラッ
チ4において、ロックアップクラッチ4は、再び開放し
ようとする傾向を有していないということである。
【0036】図2に示された装置1は、ハイドロダイナ
ミック式のトルクコンバータ3とロックアップクラッチ
4とを収容しているケーシング2を有している。装置1
のこのケーシング2は、図1におけると同様に機関側に
おいて、図示されていない内燃機関の出力軸5と結合さ
れている。タービン車8はその半径方向内側の範囲にお
いてハブ25aを介して、伝動装置側の出力軸9と回動
不能に結合されている。タービン車8とケーシング2の
機関側の側壁2aとの間には、軸方向において自由空間
が存在しており、この自由空間は、ロックアップクラッ
チ4を収容するために利用される。ロックアップクラッ
チ4は、接続状態においてケーシング2を、ロックアッ
プクラッチ4に直列的に接続されているねじり振動ダン
パ10を介して、タービン車8と接続させる。装置1の
入力軸である内燃機関の出力軸5から装置1の出力軸9
を介して伝達されるトルクは、出力軸5から、ケーシン
グ2と、該ケーシング2に回動不能に結合されている円
板部分13,14とを介して、ねじり振動ダンパ10に
伝達され、さらにこのねじり振動ダンパ10から蓄力器
11を介して、積層板32を有する円板部分15に伝達
される。積層板32を介してトルクはロックアップクラ
ッチ4に伝達され、このロックアップクラッチ4からハ
ブ25aに伝達される。円板部分13,14は、蓄力器
11のための収容範囲12を有している。ケーシング2
の、軸方向に延びる半径方向外側の範囲2bには、円板
部分13,14が半径方向において支持されている。蓄
力器11のための収容範囲12は次のように構成されて
いる。すなわちこの場合蓄力器11は積層板32の摩擦
ライニングの半径方向外側に、つまり半径方向で見てロ
ックアップクラッチ4のピストン31の上に配置されて
おり、したがって受容範囲12の内径は、積層板32に
おけるリング状の摩擦ライニングの外径よりも大きいか
又はこの外径とほぼ同じである。リング状の部分13,
14,15は、ばねである蓄力器11のための周方向に
おける負荷範囲もしくは接触支持範囲を形成している。
リング状の部材15は軸方向の一体成形部15aを有し
ており、これらの一体成形部15aは、半径方向に延び
ている積層板32を半径方向において位置決めし、かつ
周方向に駆動する。積層板32はリング状の部材として
構成されていて、その軸方向を向いた両方の面に摩擦ラ
イニングを有している。積層板32は、リング状の部材
15に対して回動不能であるが、しかしながら制限され
て軸方向に移動可能である。積層板32は、軸方向に可
動のピストン31を用いて、タービン車と回動不能に結
合されている壁30に向かって負荷される。タービン車
8もしくはタービン車ハブ25a又は出力軸9と回動不
能に結合されているピストン31は、その半径方向の延
びに基づいてタービン車8もしくは壁30と機関側のケ
ーシング2との間における室を、2つの室範囲36,3
7に分割しており、この場合、軸方向で見てピストン3
1とタービン8もしくは壁30との間に配置されている
一方の室範囲36は、積層板32を受容している。両方
の室範囲36,37は、流体のための相応な供給通路を
介して、ロックアップクラッチ4の制御装置と接続され
ており、この結果前記供給通路の所望の制御によってピ
ストン31の運動を、ロックアップクラッチの開閉が行
われるように、制御することが可能である。室範囲37
における圧力レベルが室範囲36における圧力レベルに
比べて高い場合には、ピストン31はタービン車8の方
向に向かって負荷され、これによってロックアップクラ
ッチ4は接続させられる。室範囲36における圧力が室
範囲37における圧力に対して次のように、すなわちピ
ストン31が機関側のケーシング壁2aに向かって負荷
されるように制御されると、ロックアップクラッチ4は
開放される。軸方向可動のピストン31は、軸方向の差
込み結合部38を介して、半径方向内側の範囲において
ハブ25aと回動不能に結合されている。ピストン31
と、該ピストンに対向して位置していてタービン車8と
回動不能に結合されている壁30とは、したがって、等
しい回転速度を有しており、これに対して、ケーシング
2と回動結合されている積層板32は、ロックアップク
ラッチ4の開放された状態又はスリップする状態におい
て、ピストン31及び壁30に対して異なった回転速度
を有している。
【0037】エンジンブレーキ運転及び開放された又は
スリップするロックアップクラッチ4において、つまり
ケーシング2の回転速度に対してタービン車8の回転速
度が大きい場合には、本発明による手段が設けられてい
ないと、室範囲36,37において、その中にある粘性
の流体層の異なった回転速度が生ぜしめられる。エンジ
ンブレーキ運転時においてはタービン車8の回転速度が
ケーシング2に比べて高いことに基づいて、室範囲36
における流体の角度的な回転速度は、室範囲37におけ
る流体の回転速度よりも大きい。そしてこれによって回
転によって生ぜしめられる室範囲36における圧力レベ
ルは、室範囲37における圧力レベルに比べて、ロック
アップクラッチの開放時においては小さく、この両室範
囲36,37の間に存在する圧力差に基づいてロックア
ップクラッチの閉鎖は、困難になる。このことは、室範
囲36,37の間における外部から制御可能な差圧が極
めて小さいロックアップクラッチ4では、次のような問
題、すなわち可能なすべての運転状態においてロックア
ップクラッチ4を申し分なく切り換えることがもはや不
可能になるという問題を生ぜしめる。この事実を勘案し
てロックアップクラッチをいかなる運転状態においても
切換え可能に保つために、本発明の思想によれば、積層
板32が半径方向内側に向かって延長されていて、実質
的にほぼ羽根状の一体成形部33を備えており、該一体
成形部33が、エンジンブレーキ運転時における積層板
32とケーシング2との回転結合に基づいて、タービン
車8及びピストン31に比べて小さな回転速度を有して
いる。このように構成されていることによって、室範囲
36における流体リング層の流体粒子(該流体粒子は軸
方向において室範囲36を制限する2つの部分30,3
1の高い回転速度に基づいて同様に、高い平均的な回転
速度を有する傾向がある)は、一体成形部33を備えた
積層板32と、室範囲36における迅速に運動する流体
リング層との間の相互作用に基づいて、速度を減じられ
る。これによってエンジンブレーキ運転時には室範囲3
6において、延長された積層板が設けられていないもし
くは羽根状の一体成形部が設けられていない比較可能な
場合におけるよりも、低い平均的な回転速度が生ぜしめ
られる。これによって、ロックアップクラッチ4の開放
状態においては室範囲36における圧力が高められ、両
室範囲36,37の圧力の間における圧力差は、その小
さな値に基づいて、エンジンブレーキ運転におけるロッ
クアップクラッチを開放状態に保つことを助成する。
【0038】図2に示された実施例では羽根33のない
室範囲36における圧力分布は次のように、すなわち、
ドラッグ運転時及びロックアップクラッチ4の開放時
に、半径方向のケーシング壁2aに向かってつまりロッ
クアップクラッチ4を開放する方向に向かってピストン
31に作用する軸方向力が発生するように、生じる。室
範囲36においては流体粒子の回転速度がほぼタービン
車8の周速度に相当し、ひいてはドラッグ運転時には室
範囲37におけるよりも小さいので、室範囲36におけ
る半径方向での圧力形成は、室範囲37におけるよりも
小さい。したがって室範囲36における圧力レベルはよ
り高いものになる。そしてこのより高い圧力レベルは、
開放方向に向かってピストン31に作用する軸方向力を
生ぜしめる。閉鎖動作が望まれた場合には、別体のオイ
ルポンプによって生ぜしめられる容積流によって外部か
らもたらされる、室範囲37における圧力上昇は、上に
述べたピストン31に作用する軸方向力よりも大きくな
くてはならない。このためには相応に大きな容積流ひい
ては相応に大きなポンプが必要である。このようになっ
ていない場合には、ロックアップクラッチを閉鎖するこ
とは不可能である。羽根33を備えた積層板32はいま
や次のように作用する。すなわち、室範囲36において
該室範囲36内における流体の周速度がドラッグ運転に
おいて高められ、これによってこの室範囲36における
圧力消滅がロックアップクラッチの開放時に促進され、
したがって圧力レベルが低下し、開放方向に向かってピ
ストン31に作用する軸方向力が消滅させられるかもし
くは少なくとも減じられる。これによってロックアップ
クラッチ4は小さなもしくは極めて少量の容積流によっ
て閉鎖されることができる。
【0039】エンジンブレーキ運転では前記両部材の間
における圧力関係が逆転することに基づいて、ロックア
ップクラッチは、羽根33のない積層板32の使用時に
は、自動的に閉鎖する傾向を有することになる。エンジ
ンブレーキ運転において羽根33は、この傾向を同様に
少なくとも部分的に排除するように働く。
【0040】本発明の別の有利な実施例では、積層板3
2の半径方向内側に向かって延長された範囲33aに、
この範囲33aと該範囲33aを取り囲む流体との間に
おいて高められた粘性摩擦を生ぜしめる形状付与部が設
けられている。さらに、内側の延長された範囲33aに
凹設部が設けられていてもよく、この凹設部はまた同様
に、エンジンブレーキ運転時に室範囲36における流体
の平均的な回転速度を低下させ、ひいてはロックアップ
クラッチ4の開放時に室範囲36において圧力を上昇さ
せるように作用する。室範囲36と37との間における
圧力差を減じるために、半径方向に延長された積層板3
2に羽根状の又は別の構成を有する一体成形部を設ける
と共に、室範囲37における粘性の流体リング層の速度
を変化させるための別の手段を設けることが可能であ
る。このためにピストン31は、例えば羽根又は相応な
作用を有する手段のような一体成形部31a,31bを
有しており、この場合このような一体成形部31a,3
1bは、ピストン31のケーシング側の側面に取り付け
られているか又は一体成形されており、かつ室範囲37
の中に進入している。これによって、室範囲37におけ
る流体粒子とピストン31における流体粒子との間の相
互作用が強められ、この相互作用は傾向的にエンジンブ
レーキ運転時に、室範囲37における流体リング層の高
められた回転速度を生ぜしめ、これによって、両室範囲
36,37における個々の圧力の間における差圧の変化
つまり差圧の減少が生ぜしめられ、これによってロック
アップクラッチ4の操作を最適に行うことができるよう
になる。図1に示された装置は、規定された室範囲又は
部分容積室の間に接続部もしくは貫通孔24を有してい
る。この場合貫通孔24は、ピストン20とタービン車
8との間における室範囲21を、タービン車8とポンプ
車との間における室範囲と接続している。このような貫
通孔もしくは接続部24は、実施例に示されているよう
に、タービン車8のフランジ25の半径方向内側に設け
られていることができる。別の変化実施例では接続部2
4は、タービンハブ25aの半径方向内側に設けられて
いる。室範囲21と、タービン車とポンプ車との間の室
範囲との間の接続部24は、この両室範囲の間における
圧力差の相殺もしくは圧力低下を可能にする。
【0041】例えば羽根33のような本発明による手段
によって、室範囲22;36における流体粒子の速度も
しくは速度分布は、室範囲21;37における流体粒子
の速度もしくは速度分布に適応もしくは同化(angleich
en)させられ、これによって、両室範囲21,22;3
6,37における圧力分布はすべての運転ポイント(つ
まりドラッグ運転及びエンジンブレーキ運転)において
少なくともほぼ等しくなる。つまりピストンは、ロック
アップクラッチに外部から制御圧が加えられていない場
合には、理想的な場合において軸方向では力がバランス
されている。
【0042】ハイドロダイナミック式のトルクコンバー
タが本発明のように構成されていることによって、次の
ことが保証される。すなわち本発明によるトルクコンバ
ータでは、ハイドロダイナミック式のトルクコンバータ
に外部から加えられる圧力が存在しない場合ひいてはト
ルクコンバータのピストンの両側における圧力関係に外
部から影響が与えられない場合には、ロックアップクラ
ッチはドラッグ運転及びエンジンブレーキ運転における
実質的にすべての運転状態において、実質的に摩擦モー
メントを有していない。このことは次のことに起因す
る。すなわち本発明のように構成されていることによっ
て、ハイドロダイナミック式のトルクコンバータの回転
に基づいてピストンに作用する流体によって生ぜしめら
れる軸方向力は、実質的にバランスしており、ひいては
発生する力は極めて小さいか又は理想的な場合には存在
しない。そしてこれによって、開放しているロックアッ
プクラッチにおいてロックアップクラッチを、可能なす
べての運転状態において、外部から加えられる、ピスト
ン両側の室範囲の間における小さな圧力差だけで閉鎖す
ることが可能になる。ロックアップクラッチの閉鎖状態
においても本発明による処置によって同様に次のこと
が、すなわち通常生じる運転状態においてロックアップ
クラッチを、外部からトルクコンバータに加えられる小
さな差圧で開放できることが保証される。
【0043】本発明のように構成されていることによっ
て、快適さを著しく改善することができる。それという
のは閉鎖動作中に比較的小さなトルク勾配(Momentengr
adient)しか発生しないからである。
【0044】本発明は図示及び記載の実施例に限定され
るものではなく、請求の範囲の記載、実施例の記載及び
図面に示されている構成を適宜に組み合わせることによ
って、本発明の枠内において種々様々な変化実施例が可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロックアップクラッチを備えた本発明によるト
ルクコンバータの1実施例を示す断面図である。
【図2】ロックアップクラッチを備えた本発明によるト
ルクコンバータの別の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 装置、 2 ケーシング、 3 トルクコンバー
タ、 4 ロックアップクラッチ、 5 内燃機関の出
力軸(装置の入力軸)、 6 駆動プレート、7 スタ
ータリングギヤ、 8 タービン車、 9 装置の出力
軸、 10 ねじり振動ダンパ、 11 蓄力器、 1
2 収容範囲、 13,14 円板、15 接触範囲、
16 接続板、 17,32 積層板、 20,31
ピストン、 21,22,36,37 室範囲、 2
5 タービン車フランジ、 25a ハブ、 30
壁、 33 羽根(一体成形部)

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロックアップクラッチを備えたハイドロ
    ダイナミック式のトルクコンバータであって、少なくと
    もほぼ半径方向に延びる壁を備えていて内燃機関の被駆
    動軸に固定可能なケーシングから成っており、該ケーシ
    ングの壁とタービン車との間に配置されたロックアップ
    クラッチが、タービン車と回転結合している積層板を備
    えていて、該積層板が、一方ではケーシングとかつ他方
    ではロックアップクラッチの軸方向移動可能なピストン
    と、該ピストンに対する流体圧の作用下で作用結合可能
    であり、この場合ピストンが軸方向で見てタービン車と
    ケーシング壁との間に設けられており、タービン車とピ
    ストンとの間に、ロックアップクラッチを閉鎖するため
    の、流体によって負荷可能な第1の室が設けられてい
    て、ピストンとケーシング壁との間に、ロックアップク
    ラッチを開放するための、流体によって負荷可能な第2
    の室が設けられている形式のものにおいて、第1の室及
    び/又は第2の室に次のような手段、すなわち、ドラッ
    グ運転におけるロックアップクラッチの開放時又はスリ
    ップ時にタービンとピストンとの間の圧力室における流
    体(流体リング層)の低い回転速度と、ピストンとケー
    シング壁との間の圧力室における流体(流体リング層)
    の高い回転速度との間の回転速度差を減じるための手段
    が、設けられていることを特徴とするトルクコンバー
    タ。
  2. 【請求項2】 ロックアップクラッチを備えたハイドロ
    ダイナミック式のトルクコンバータであって、少なくと
    もほぼ半径方向に延びる壁を備えていて内燃機関の被駆
    動軸に固定可能なケーシングから成っており、該ケーシ
    ングの壁とタービン車との間に配置されたロックアップ
    クラッチが、タービン車と回転結合している積層板を備
    えていて、該積層板が、一方ではケーシングとかつ他方
    ではロックアップクラッチの軸方向移動可能なピストン
    と、該ピストンに対する流体圧の作用下で作用結合可能
    であり、この場合ピストンが軸方向で見てタービン車と
    ケーシング壁との間に設けられており、タービン車とピ
    ストンとの間に、ロックアップクラッチを閉鎖するため
    の、流体によって負荷可能な第1の室が設けられてい
    て、ピストンとケーシング壁との間に、ロックアップク
    ラッチを開放するための、流体によって負荷可能な別の
    室が設けられている形式のものにおいて、前記別の室に
    次のような機械的な手段、すなわち、ロックアップクラ
    ッチの開放時又はスリップ時にタービン車の回転速度
    に、該別の室における流体リング層の回転速度を合わせ
    るための機械的な手段が、設けられていることを特徴と
    するトルクコンバータ。
  3. 【請求項3】 ロックアップクラッチを備えたハイドロ
    ダイナミック式のトルクコンバータであって、少なくと
    もほぼ半径方向に延びる壁を備えていて内燃機関の被駆
    動軸に固定可能なケーシングから成っており、該ケーシ
    ングの壁とタービン車との間に配置されたロックアップ
    クラッチが、タービン車と回転結合している積層板を備
    えていて、該積層板が、一方ではケーシングとかつ他方
    ではロックアップクラッチの軸方向移動可能なピストン
    と、該ピストンに対する流体圧の作用下で作用結合可能
    であり、この場合ピストンが軸方向で見てタービン車と
    ケーシング壁との間に設けられており、タービン車とピ
    ストンとの間に、ロックアップクラッチを閉鎖するため
    の、流体によって負荷可能な第1の室が設けられてい
    て、ピストンとケーシング壁との間に、ロックアップク
    ラッチを開放するための、流体によって負荷可能な別の
    室が設けられている形式のものにおいて、前記別の室に
    次のような機械的な手段、すなわち、ロックアップクラ
    ッチの開放時又はスリップ時にピストンの両側における
    流体リング層の回転速度差を減じるための機械的な手段
    が、設けられていることを特徴とするトルクコンバー
    タ。
  4. 【請求項4】 ロックアップクラッチを備えたハイドロ
    ダイナミック式のトルクコンバータであって、少なくと
    もほぼ半径方向に延びる壁を備えていて内燃機関の被駆
    動軸に固定可能なケーシングから成っており、該ケーシ
    ングの壁とタービン車との間に配置されたロックアップ
    クラッチが、タービン車と回転結合している積層板を備
    えていて、該積層板が、一方ではケーシングとかつ他方
    ではロックアップクラッチの軸方向移動可能なピストン
    と、該ピストンに対する流体圧の作用下で作用結合可能
    であり、この場合ピストンが軸方向で見てタービン車と
    ケーシング壁との間に設けられており、タービン車とピ
    ストンとの間に、ロックアップクラッチを閉鎖するため
    の、流体によって負荷可能な第1の室が設けられてい
    て、ピストンとケーシング壁との間に、ロックアップク
    ラッチを開放するための、流体によって負荷可能な別の
    室が設けられている形式のものにおいて、ピストンとタ
    ービン車との間に次のような機械的な手段、すなわち、
    ロックアップクラッチの開放時又はスリップ時にピスト
    ンの両側における流体リング層の間の回転速度差を減じ
    るための機械的な手段が、設けられていることを特徴と
    するトルクコンバータ。
  5. 【請求項5】 ロックアップクラッチを備えたハイドロ
    ダイナミック式のトルクコンバータであって、少なくと
    もほぼ半径方向に延びる壁を備えていて内燃機関の被駆
    動軸に固定可能なケーシングから成っており、該ケーシ
    ングの壁とタービン車との間に配置されたロックアップ
    クラッチが、タービン車と回転結合している積層板を備
    えていて、該積層板が、一方ではケーシングとかつ他方
    ではロックアップクラッチの軸方向移動可能なピストン
    と、該ピストンに対する流体圧の作用下で作用結合可能
    であり、この場合ピストンが軸方向で見てタービン車と
    ケーシング壁との間に設けられており、タービン車とピ
    ストンとの間に、ロックアップクラッチを閉鎖するため
    の、流体によって負荷可能な第1の室が設けられてい
    て、ピストンとケーシング壁との間に、ロックアップク
    ラッチを開放するための、流体によって負荷可能な別の
    室が設けられている形式のものにおいて、第1の室と別
    の室とに次のような機械的な手段、すなわち、ロックア
    ップクラッチの開放時又はスリップ時にピストンの両側
    における流体リング層の回転速度差を減じるための機械
    的な手段が、設けられていることを特徴とするトルクコ
    ンバータ。
  6. 【請求項6】 ロックアップクラッチを備えたハイドロ
    ダイナミック式のトルクコンバータであって、少なくと
    もほぼ半径方向に延びる壁を備えていて内燃機関の被駆
    動軸に固定可能なケーシングから成っており、該ケーシ
    ングの壁とタービン車との間に配置されたロックアップ
    クラッチが、タービン車と回転結合している積層板を備
    えていて、該積層板が、一方ではケーシングとかつ他方
    ではロックアップクラッチの軸方向移動可能なピストン
    と、該ピストンに対する流体圧の作用下で作用結合可能
    であり、この場合ピストンが軸方向で見てタービン車と
    ケーシング壁との間に設けられており、タービン車とピ
    ストンとの間に、ロックアップクラッチを閉鎖するため
    の、流体によって負荷可能な第1の室が設けられてい
    て、ピストンとケーシング壁との間に、ロックアップク
    ラッチを開放するための、流体によって負荷可能な別の
    室が設けられている形式のものにおいて、第1の室及び
    /又は別の室に次のような手段、すなわち、ロックアッ
    プクラッチの開放時又はスリップ時に両側においてピス
    トンに軸方向で作用する力が少なくとも互いに接近する
    ように、前記両室における流体に作用する手段が、設け
    られていることを特徴とするトルクコンバータ。
  7. 【請求項7】 ロックアップクラッチを備えたハイドロ
    ダイナミック式のトルクコンバータであって、少なくと
    もほぼ半径方向に延びる壁を備えていて内燃機関の被駆
    動軸に固定可能なケーシングと、タービン車と、軸方向
    において該タービン車とケーシング壁との間に配置され
    たロックアップクラッチとから成っており、該ロックア
    ップクラッチが、ケーシングと回転結合している少なく
    とも1つの積層板を備えていて、該積層板が、一方では
    タービン車とかつ他方ではロックアップクラッチの軸方
    向移動可能なピストンと、少なくとも該ピストンに対す
    る流体圧の作用によって作用結合可能であり、この場合
    ピストンが軸方向で見てタービン車とケーシング壁との
    間に設けられており、ケーシング壁とピストンとの間
    に、ロックアップクラッチを閉鎖するための、流体によ
    って負荷可能な第1の室が設けられていて、ピストンと
    タービン車との間に、ロックアップクラッチを開放する
    ための、流体によって負荷可能な別の室が設けられてい
    る形式のものにおいて、第1の室及び/又は別の室に次
    のような手段、すなわち、エンジンブレーキ運転におい
    てロックアップクラッチの開放時又はスリップ時にター
    ビンとピストンとの間における流体(流体リング層)の
    高い回転速度と、ピストンとケーシング壁との間におけ
    る流体(流体リング層)の低い回転速度との、周方向に
    おける速度差を減じるための手段が、設けられているこ
    とを特徴とするトルクコンバータ。
  8. 【請求項8】 ロックアップクラッチを備えたハイドロ
    ダイナミック式のトルクコンバータであって、少なくと
    もほぼ半径方向に延びる壁を備えていて内燃機関の被駆
    動軸に固定可能なケーシングと、タービン車と、軸方向
    において該タービン車とケーシング壁との間に配置され
    たロックアップクラッチとから成っており、該ロックア
    ップクラッチが、ケーシングと回転結合している少なく
    とも1つの積層板を備えていて、該積層板が、一方では
    タービン車とかつ他方ではロックアップクラッチの軸方
    向移動可能なピストンと、少なくとも該ピストンに対す
    る流体圧の作用によって作用結合可能であり、この場合
    ピストンが軸方向で見てタービン車とケーシング壁との
    間に設けられており、ケーシング壁とピストンとの間
    に、ロックアップクラッチを閉鎖するための、流体によ
    って負荷可能な第1の室が設けられていて、ピストンと
    タービン車との間に、ロックアップクラッチを開放する
    ための、流体によって負荷可能な別の室が設けられてい
    る形式のものにおいて、前記別の室に次のような機械的
    な手段、すなわち、ロックアップクラッチの開放時又は
    スリップ時にケーシングの回転速度に、該別の室におけ
    る流体リング層の回転速度を合わせるための機械的な手
    段が、設けられていることを特徴とするトルクコンバー
    タ。
  9. 【請求項9】 ロックアップクラッチを備えたハイドロ
    ダイナミック式のトルクコンバータであって、少なくと
    もほぼ半径方向に延びる壁を備えていて内燃機関の被駆
    動軸に固定可能なケーシングと、タービン車と、軸方向
    において該タービン車とケーシング壁との間に配置され
    たロックアップクラッチとから成っており、該ロックア
    ップクラッチが、ケーシングと回転結合している少なく
    とも1つの積層板を備えていて、該積層板が、一方では
    タービン車とかつ他方ではロックアップクラッチの軸方
    向移動可能なピストンと、少なくとも該ピストンに対す
    る流体圧の作用によって作用結合可能であり、この場合
    ピストンが軸方向で見てタービン車とケーシング壁との
    間に設けられており、ケーシング壁とピストンとの間
    に、ロックアップクラッチを閉鎖するための、流体によ
    って負荷可能な第1の室が設けられていて、ピストンと
    タービン車との間に、ロックアップクラッチを開放する
    ための、流体によって負荷可能な別の室が設けられてい
    る形式のものにおいて、前記別の室に次のような機械的
    な手段、すなわち、ロックアップクラッチの開放時又は
    スリップ時にピストンの両側における流体リング層の回
    転速度差を減じるための機械的な手段が、設けられてい
    ることを特徴とするトルクコンバータ。
  10. 【請求項10】 ロックアップクラッチを備えたハイド
    ロダイナミック式のトルクコンバータであって、少なく
    ともほぼ半径方向に延びる壁を備えていて内燃機関の被
    駆動軸に固定可能なケーシングと、タービン車と、軸方
    向において該タービン車とケーシング壁との間に配置さ
    れたロックアップクラッチとから成っており、該ロック
    アップクラッチが、ケーシングと回転結合している少な
    くとも1つの積層板を備えていて、該積層板が、一方で
    はタービン車とかつ他方ではロックアップクラッチの軸
    方向移動可能なピストンと、少なくとも該ピストンに対
    する流体圧の作用によって作用結合可能であり、この場
    合ピストンが軸方向で見てタービン車とケーシング壁と
    の間に設けられており、ケーシング壁とピストンとの間
    に、ロックアップクラッチを閉鎖するための、流体によ
    って負荷可能な第1の室が設けられていて、ピストンと
    タービン車との間に、ロックアップクラッチを開放する
    ための、流体によって負荷可能な別の室が設けられてい
    る形式のものにおいて、ピストンとタービン車との間に
    次のような機械的な手段、すなわち、ロックアップクラ
    ッチの開放時又はスリップ時にピストンの両側における
    流体リング層の間の回転速度差を減じるための機械的な
    手段が、設けられていることを特徴とするトルクコンバ
    ータ。
  11. 【請求項11】 ロックアップクラッチを備えたハイド
    ロダイナミック式のトルクコンバータであって、少なく
    ともほぼ半径方向に延びる壁を備えていて内燃機関の被
    駆動軸に固定可能なケーシングと、タービン車と、軸方
    向において該タービン車とケーシング壁との間に配置さ
    れたロックアップクラッチとから成っており、該ロック
    アップクラッチが、ケーシングと回転結合している少な
    くとも1つの積層板を備えていて、該積層板が、一方で
    はタービン車とかつ他方ではロックアップクラッチの軸
    方向移動可能なピストンと、少なくとも該ピストンに対
    する流体圧の作用によって作用結合可能であり、この場
    合ピストンが軸方向で見てタービン車とケーシング壁と
    の間に設けられており、ケーシング壁とピストンとの間
    に、ロックアップクラッチを閉鎖するための、流体によ
    って負荷可能な第1の室が設けられていて、ピストンと
    タービン車との間に、ロックアップクラッチを開放する
    ための、流体によって負荷可能な別の室が設けられてい
    る形式のものにおいて、第1の室と別の室とに次のよう
    な機械的な手段、すなわち、ロックアップクラッチの開
    放時又はスリップ時にピストンの両側における流体リン
    グ層の回転速度差を減じるための機械的な手段が、設け
    られていることを特徴とするトルクコンバータ。
  12. 【請求項12】 ロックアップクラッチを備えたハイド
    ロダイナミック式のトルクコンバータであって、少なく
    ともほぼ半径方向に延びる壁を備えていて内燃機関の被
    駆動軸に固定可能なケーシングと、タービン車と、軸方
    向において該タービン車とケーシング壁との間に配置さ
    れたロックアップクラッチとから成っており、該ロック
    アップクラッチが、ケーシングと回転結合している少な
    くとも1つの積層板を備えていて、該積層板が、一方で
    はタービン車とかつ他方ではロックアップクラッチの軸
    方向移動可能なピストンと、少なくとも該ピストンに対
    する流体圧の作用によって作用結合可能であり、この場
    合ピストンが軸方向で見てタービン車とケーシング壁と
    の間に設けられており、ケーシング壁とピストンとの間
    に、ロックアップクラッチを閉鎖するための、流体によ
    って負荷可能な第1の室が設けられていて、ピストンと
    タービン車との間に、ロックアップクラッチを開放する
    ための、流体によって負荷可能な別の室が設けられてい
    る形式のものにおいて、第1の室及び/又は別の室に次
    のような手段、すなわち、ロックアップクラッチの開放
    時又はスリップ時に両側においてピストンに軸方向で作
    用する力が少なくとも互いに接近するように、前記両室
    における流体に作用する手段が、設けられていることを
    特徴とするトルクコンバータ。
  13. 【請求項13】 前記積層板が、半径方向内側に向かっ
    てその摩擦面を越えて延長されている、請求項1から1
    2までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
  14. 【請求項14】 前記積層板が、タービン車の羽根の半
    径方向における延びの少なくとも半分まで、半径方向内
    側に向かって延びている、請求項13記載のトルクコン
    バータ。
  15. 【請求項15】 半径方向内側に向かって延びている延
    長部が、少なくともほぼ、ピストンの全半径方向長さに
    わたって延びている、請求項13又は14記載のトルク
    コンバータ。
  16. 【請求項16】 前記積層板の半径方向内側に向かって
    延びている範囲が、所定の輪郭を有している、請求項1
    3から15までのいずれか1項記載のトルクコンバー
    タ。
  17. 【請求項17】 前記輪郭が貫通孔である、請求項16
    記載のトルクコンバータ。
  18. 【請求項18】 前記輪郭が、羽根のような一体成形部
    である、請求項16又は17記載のトルクコンバータ。
  19. 【請求項19】 ピストンプレートがタービン車の側
    に、突出部、羽根又はこれに類したもののような輪郭を
    有しており、該輪郭が、ドラッグ運転において流体の回
    転速度を高める働きをする、請求項1から6及び13か
    ら18までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
  20. 【請求項20】 ピストンプレートがタービン車の側
    に、突出部、羽根又はこれに類したもののような輪郭を
    有しており、該輪郭が、エンジンブレーキ運転において
    流体の回転速度を高める働きをする、請求項7から18
    までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
  21. 【請求項21】 タービン車とピストンとの間の室と、
    タービン車とピストンとの間に室との間に、圧力差を減
    じる貫通孔もしくは接続部が設けられている、請求項1
    から20までのいずれか1項記載のトルクコンバータ。
  22. 【請求項22】 前記貫通孔が、タービン車のフランジ
    の半径方向内側に設けられている、請求項21記載のト
    ルクコンバータ。
  23. 【請求項23】 前記貫通孔が、タービンハブに設けら
    れている、請求項22記載のトルクコンバータ。
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