JPH09232955A - D/a変換器の試験方法及びその装置 - Google Patents
D/a変換器の試験方法及びその装置Info
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- JPH09232955A JPH09232955A JP3001797A JP3001797A JPH09232955A JP H09232955 A JPH09232955 A JP H09232955A JP 3001797 A JP3001797 A JP 3001797A JP 3001797 A JP3001797 A JP 3001797A JP H09232955 A JPH09232955 A JP H09232955A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】グリッチやセトリング時間などの高速現象の試
験も可能なD/A変換器の試験方法並びにその装置を提
供することにある。 【構成】パターン発生器から試験用のディジタルデータ
を繰返し発生し、そのディジタルデータを被試験D/A
変換器へ入力し、被試験D/A変換器から出力されたア
ナログ波形を広帯域を有するサンプリングヘッドで低速
信号に変換した後にA/D変換して、入力ディジタルデ
ータとA/D変換後の出力とを比較して被試験D/A変
換器を試験する方法である。
験も可能なD/A変換器の試験方法並びにその装置を提
供することにある。 【構成】パターン発生器から試験用のディジタルデータ
を繰返し発生し、そのディジタルデータを被試験D/A
変換器へ入力し、被試験D/A変換器から出力されたア
ナログ波形を広帯域を有するサンプリングヘッドで低速
信号に変換した後にA/D変換して、入力ディジタルデ
ータとA/D変換後の出力とを比較して被試験D/A変
換器を試験する方法である。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル情報をアナ
ログ情報に変換するD/A変換器の試験方法並びに装置
に係り、特に、動的な特性の試験に好適なD/A変換器
試験方法並びに装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、高分解能ビデオディスプレイ,O
A機器などの分野において、ディジタル信号をアナログ
信号に高速に変換するD/A変換器の需要が急速に高ま
っている。このような状況に伴ない、D/A変換器の入
力ディジタルコードの遷移時に問題となるグリッチやセ
トリング時間などの動特性を試験するための動特性試験
方法や装置が重要となってきた。従来、D/A変換器の
直線性測定方法について、例えば特開昭58−1725
60号公報に示されているものがある。 【0003】図5は上記公報に示されている試験方式の
ブロック構成図、図6はその変換クロック信号と変換出
力との関係を説明するタイムチャートである。クロック
発生器2より発生する変換クロックが、被試験D/A変
換器4に供給するディジタルデータの変換速度を規定し
ている。クロック発生器2が発生する変換クロックの起
動停止は制御部1からの制御信号によって行われる。変
換クロックは計数器3によって計数され、被試験D/A
変換器4に、D/A変換出力が順次増大するようなディ
ジタルコードをもつ信号を出力する。被試験D/A変換
器4の変換出力は、基準A/D変換器5によって、変換
クロック速度と等しい速度をもつ変換命令に従ってディ
ジタル信号に逆変換される。被試験D/A変換器4に加
えた入力ディジタルコードと、期待されるD/A変換出
力のレベルに差異を生ずる場合には、基準A/D変換器
5の出力ディジタルコードと、被試験D/A変換器4へ
の入力ディジタルコードとの間に差を生ずることにな
る。したがって、入出力ディジタルコードを比較するこ
とで被試験D/A変換器4の変換特性を知ることができ
る。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来方式には以下に述べるような課題がある。すなわ
ち、従来方式ではD/A変換器の動特性のうちの重要な
試験項目となる、入力ディジタルコードの遷移時に出力
波形に現われるスパイク波形(グリッチと呼ばれる)や
セトリング時間などの高速現象を試験できないことであ
る。それは次のような理由による。従来方式では、被試
験D/A変換器の入力ディジタルコードの遷移時に出力
波形に重畳して現われたグリッチは、そのまま基準A/
D変換器に入力されていた。このような高速スパイク波
形が基準A/D変換器に入力されると、実効的な分解能
が低下し、変換動作が追従できず、試験精度を悪化さ
せ、大きな試験誤差を生ずる要因となる。さらに、仮に
追従が可能な場合においても、被試験D/A変換器と基
準A/D変換器とが同一の変換速度で動作していること
から、グリッチのような一般の変換速度に比較してはる
かに高速の現象は、正確なA/D変換は不可能である。 【0005】本発明の目的は、従来技術の上記した問題
点を解決し、従来技術では試験が困難であったグリッチ
やセトリングなどの高速現象の試験をも可能とするD/
A変換器試験方法並びに装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、被試験対象のD/A変換器に対して試験
ディジタルデータを繰り返して供給し、該試験デジタル
データに対して出力される該D/A変換器の出力アナロ
グ信号をサンプリングし、該サンプリングされたサンプ
リング信号のホールド波形電圧を所定の時間維持し、該
維持されたサンプリング信号をA/D変換し、該変換さ
れたディジタルデータと所定のデータとをデイジタル処
理によって比較するものである。 【0007】この場合、前記サンプリング信号は、その
振幅を増幅した後に、そのホールド波形電圧を所定の時
間維持してサンプリング効率を補正することが好まし
い。 【0008】また、前記D/A変換器へ繰り返して供給
する試験デイジタルデータの周波数finと、前記サンプリ
ングするサンプリング周波数fSPLと、前記サンプリング
後に出力されるサンプリング信号の周波数△fとが、 fin = n・fSPL + △f △f ≦ fSPL ここで、nは自然数 の関係を満足することが好ましい。 【0009】この場合、前記D/A変換器が周波数 fo
でD/A変換する場合、前記D/A変換器へ繰り返して
供給する試験デイジタルデータの周波数finと、前記試験
ディジタルデータをD/A変換器へ繰り返し供給する回
数Nとは、 N = fo / fin であることが好ましい。 【0010】本発明の他の態様によれば、被試験D/A
変換器に対して試験ディジタルデータを繰り返して供給
する手段と、該D/A変換器の出力アナログ信号をサン
プリングする手段と、該サンプリングされたサンプリン
グ信号のホールド波形電圧を維持する手段と、該維持さ
れたサンプリング信号をA/D変換する手段と、該A/
D変換されたディジタルデータと所定のデータとをデイ
ジタル処理によって比較する手段とを備える。 【0011】この場合、前記サンプリングする手段と前
記ホールド波形電圧を維持する手段とが、前記サンプリ
ング信号を増幅する手段を介して接続することが好まし
い。 【0012】また、前記D/A変換器へ繰り返して供給
する試験ディジタルデータの周波数finと、前記サンプ
リングするサンプリング周波数fSPLと、前記サンプリン
グ後に出力されるサンプリング信号の周波数△fとが、 fin = n・fSPL + △f △f ≦ fSPL ここで、nは自然数 の関係を満足することが好ましい。 【0013】この場合、前記D/A変換器が周波数 fo
でD/A変換する場合、前記D/A変換器へ繰り返して供
給する試験ディジタルデータの周波数finと、前記試験
ディジタルデータをD/A変換器へ繰り返し供給する回
数Nとは、 N = fo / fin であることが好ましい。 【0014】 【作用】すなわち、本発明は、パターン発生器によって
試験用のディジタルデータを繰返し発生し、被試験D/
A変換器から出力されたアナログ波形をA/D変換器よ
りも広帯域を有するサンプリングヘッドで低速信号に変
換するものである。これにより、複数の繰返しアナログ
波形を低速でサンプリングすることができ、低速,高精
度のA/D変換器が使用でき、したがって、従来技術で
問題であった基準A/D変換器の試験誤差を増大させる
ことなく高速信号の高精度のA/D変換が可能となる。 【0015】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。 【0016】図1は本発明の第1の実施例のブロック構
成図で、4は被試験D/A変換器、6は基準周波数発振
器、7は周波数シンセサイザ(1)、8は周波数シンセ
サイザ(2)、9はパターン発生器、10はサンプリン
グクロック発生器、11はサンプリングヘッド、12は
増幅器、13はサンプル/ホールド回路、14は基準A
/D変換器、15はメモリ、16は計算機である。 【0017】周波数シンセサイザ(1)7によって被試
験D/A変換器4の変換速度を規定する低位相雑音の変
換周波数f0を発生する。周波数シンセサイザ(2)8
は、サンプリング系統に供給するための、基準A/D変
換器14の変換速度およびサンプリング速度を規定する
低位相雑音のサンプリング周波数fSPLを発生する。 【0018】2つの発生周波数f0,fSPLは、同一の基
準周波数発振器6より基準信号を供給することによって
相互の位相を同期する。パターン発生器9は、被試験D
/A変換器4のビット数に対応したディジタルデータを
発生する。発生データは基準周波数f0に同期したパラ
レルデータであり、プログラムによる任意の試験データ
の繰り返し発生が可能である。被試験D/A変換器4の
出力アナログ信号は、広帯域を有するサンプリングヘッ
ド11によってサンプリングされる。低速度に変換され
たサンプリング波形は、サンプリングヘッド11のサン
プリング効率による振幅低下を補正するために増幅器1
2によって増幅する。高速のサンプリングヘッド11
は、一般にホールド波形電圧の時間に対する減衰率を示
すドループが悪く、サンプリング周期内における十分な
精度での電圧保持は困難である。そこで、増幅器12の
後段にドループの良好なサンプル/ホールド回路13を
設けることによってホールド波形電圧の低下を防ぐ。す
なわち、サンプリング波形は被試験D/A変換器4の出
力アナログ信号に比較して低速なため、サンプル/ホー
ルド回路13はドループの良好なものを使用でき、試験
精度の向上を期待できる。さらに、サンプル/ホールド
後の波形は、被試験D/A変換器の分解能以上の高い分
解能を有する基準A/D変換器14によってA/D変換
する。基準A/D変換器14の出力は、メモリ15に記
憶した後に計算機16によって解析、良否判定を行う。 【0019】次に図1に記載の実施例の動作を図2を用
いてさらに詳細に説明する。図2は、縦軸は信号の振幅
を示し、横軸は時間を示す。以下図2の波形を上から順
に(a),(b),(c),と特定する。図2(a)
は、パターン発生器9によって繰返し周波数finの三角
波の波形データを発生した場合の被試験D/A変換器4
の出力アナログ波形の例を示す。ここで、繰返し周波数
finと変換周波数f0との関係は次の(1)式で示さ
れる。 【0020】N=f0/fin (1) (1)式においてNは繰返し三角波の一周期を構成する
パターン数を示す。被試験D/A変換器4に供給するN
個の試験パターンは、被試験D/A変換器4の分解能に
応じた全てのディジタルコードを順次発生する。 【0021】以上の連続した発生パターンを、サンプリ
ング周波数fSPLでサンプリングする場合を図2(b)
を用いて説明する。発生パターンの繰返し周波数fin
と、サンプリング周波数fSPLとの関係は、次の(2)
式の関係に設定する。 【0022】fin=n・fSPL+Δf…………(2) ここで、nは自然数、Δfはサンプリング後のサンプリ
ング波形の周波数を示す。図2(b)はn=2とした場
合の例を示し、Δf≦fSPLなる条件にΔfを設定する
ことによって、図2(c)に示すように複数周期の発生
パターンから低速のサンプリング波形を再生することが
できる。したがって、サンプリングヘッド11の帯域幅
を発生パターンの繰返し周波数finに比較して十分広く
とることによって、高速の試験波形の正確なサンプリン
グが可能となる。また、基準A/D変換器14に入力さ
れるサンプリング波形の周波数Δfは低速であるため、
基準A/D変換器14の実効的な分解能の低下を避ける
ことが可能となり、被試験変換器4に比べて高い分解能
を維持することができる。したがって、計算機16によ
って、パターン発生器9での発生パターンと、基準A/
D変換器14での変換後のサンプリングデータとを比較
することで、容易に被試験D/A変換器4の変換特性を
試験できる。 【0023】なお、発生パターンの波形形状は、三角波
に限らず任意の繰返し波形で良い。例えば、正波を発生
するパターンを被試験D/A変換器4に供給し、A/D
変換後のサンプリング波形データを計算機16によって
高速フーリエ変換演算を行うことで高調波スペクトラム
から被試験D/A変換器4の非直線性を評価することも
できる。 【0024】本発明の第2の実施例を図3により説明す
る。図3は、図1の構成に対して、2組の波形サンプリ
ング系統を設けたものであり、被試験D/A変換器4の
セトリング時間の試験に好適な構成を備えた例である。
図1の構成要素に対して、新たに遅延線17を付加して
いる。 【0025】2組の波形サンプリング系統において、一
方のサンプリング系統に被試験D/A変換器4の出力ア
ナログ波形を入力し、他方のサンプリグ系統に、被試験
D/A変換器4に供給するディジタルパターンの中の着
目するビットのデータを入力する。この時、パターン発
生器9より発生するパターンは第1の実施例と同様であ
るが、セトリング時間の観測を容易にするために着目す
るビットのデータが、繰返し周波数finごとに遷移する
ように設定する。遅延線17は、信号伝搬時間差などに
よって生ずる2組のサンプリング系統間の時間差を補正
するために、両者のサンプリング信号を調整するための
ものである。 【0026】図4を用いてセトリング時間の試験方法に
ついて説明する。以下、図4の波形を上から順に
(a),(b)と特定する。図4(a)は、入力データ
の遷移時における被試験D/A変換器4の出力サンプリ
ング波形の立上り部分を示す。理想のD/A変換器の出
力波形は、ディジタルコードの遷移直後に破線に示すよ
うなステップ応答を示す。これに対して実際のD/A変
換器は、期待値に落ち着くまでに時間を要する。ディジ
タルコードの遷移直後から、出力波形が± LSB(L
SBは最下位ビット)に達するまでの時間を一般にセト
リング時間(図4ではtSetとして示す)と呼ぶ。本実
施例によれば、2組のサンプリング系統によって図4
(a)のように被試験D/A変換器4の出力波形が±
LSBにセトリングする時間と、入力データの立上り時
間を各々求め、その時間差から容易にセトリング時間を
試験することができる。 【0027】 【発明の効果】本発明によれば、被試験D/A変換器の
出力波形の高速現象を、低速度で、かつ、基準A/D変
換器の変換速度と同期してサンプリングする構成である
ことから、基準A/D変換器の変換速度を低速にするこ
とが可能となり、実効的な分解能の低下を避けることが
でき、また、サンプリング系統のサンプリング周波数
と、被試験D/A変換器の変換周波数の相互関係を選ぶ
ことによって出力波形の高密度再生が可能となり、高速
現象の試験も高精度に行うことができる利点がある。
ログ情報に変換するD/A変換器の試験方法並びに装置
に係り、特に、動的な特性の試験に好適なD/A変換器
試験方法並びに装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、高分解能ビデオディスプレイ,O
A機器などの分野において、ディジタル信号をアナログ
信号に高速に変換するD/A変換器の需要が急速に高ま
っている。このような状況に伴ない、D/A変換器の入
力ディジタルコードの遷移時に問題となるグリッチやセ
トリング時間などの動特性を試験するための動特性試験
方法や装置が重要となってきた。従来、D/A変換器の
直線性測定方法について、例えば特開昭58−1725
60号公報に示されているものがある。 【0003】図5は上記公報に示されている試験方式の
ブロック構成図、図6はその変換クロック信号と変換出
力との関係を説明するタイムチャートである。クロック
発生器2より発生する変換クロックが、被試験D/A変
換器4に供給するディジタルデータの変換速度を規定し
ている。クロック発生器2が発生する変換クロックの起
動停止は制御部1からの制御信号によって行われる。変
換クロックは計数器3によって計数され、被試験D/A
変換器4に、D/A変換出力が順次増大するようなディ
ジタルコードをもつ信号を出力する。被試験D/A変換
器4の変換出力は、基準A/D変換器5によって、変換
クロック速度と等しい速度をもつ変換命令に従ってディ
ジタル信号に逆変換される。被試験D/A変換器4に加
えた入力ディジタルコードと、期待されるD/A変換出
力のレベルに差異を生ずる場合には、基準A/D変換器
5の出力ディジタルコードと、被試験D/A変換器4へ
の入力ディジタルコードとの間に差を生ずることにな
る。したがって、入出力ディジタルコードを比較するこ
とで被試験D/A変換器4の変換特性を知ることができ
る。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来方式には以下に述べるような課題がある。すなわ
ち、従来方式ではD/A変換器の動特性のうちの重要な
試験項目となる、入力ディジタルコードの遷移時に出力
波形に現われるスパイク波形(グリッチと呼ばれる)や
セトリング時間などの高速現象を試験できないことであ
る。それは次のような理由による。従来方式では、被試
験D/A変換器の入力ディジタルコードの遷移時に出力
波形に重畳して現われたグリッチは、そのまま基準A/
D変換器に入力されていた。このような高速スパイク波
形が基準A/D変換器に入力されると、実効的な分解能
が低下し、変換動作が追従できず、試験精度を悪化さ
せ、大きな試験誤差を生ずる要因となる。さらに、仮に
追従が可能な場合においても、被試験D/A変換器と基
準A/D変換器とが同一の変換速度で動作していること
から、グリッチのような一般の変換速度に比較してはる
かに高速の現象は、正確なA/D変換は不可能である。 【0005】本発明の目的は、従来技術の上記した問題
点を解決し、従来技術では試験が困難であったグリッチ
やセトリングなどの高速現象の試験をも可能とするD/
A変換器試験方法並びに装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、被試験対象のD/A変換器に対して試験
ディジタルデータを繰り返して供給し、該試験デジタル
データに対して出力される該D/A変換器の出力アナロ
グ信号をサンプリングし、該サンプリングされたサンプ
リング信号のホールド波形電圧を所定の時間維持し、該
維持されたサンプリング信号をA/D変換し、該変換さ
れたディジタルデータと所定のデータとをデイジタル処
理によって比較するものである。 【0007】この場合、前記サンプリング信号は、その
振幅を増幅した後に、そのホールド波形電圧を所定の時
間維持してサンプリング効率を補正することが好まし
い。 【0008】また、前記D/A変換器へ繰り返して供給
する試験デイジタルデータの周波数finと、前記サンプリ
ングするサンプリング周波数fSPLと、前記サンプリング
後に出力されるサンプリング信号の周波数△fとが、 fin = n・fSPL + △f △f ≦ fSPL ここで、nは自然数 の関係を満足することが好ましい。 【0009】この場合、前記D/A変換器が周波数 fo
でD/A変換する場合、前記D/A変換器へ繰り返して
供給する試験デイジタルデータの周波数finと、前記試験
ディジタルデータをD/A変換器へ繰り返し供給する回
数Nとは、 N = fo / fin であることが好ましい。 【0010】本発明の他の態様によれば、被試験D/A
変換器に対して試験ディジタルデータを繰り返して供給
する手段と、該D/A変換器の出力アナログ信号をサン
プリングする手段と、該サンプリングされたサンプリン
グ信号のホールド波形電圧を維持する手段と、該維持さ
れたサンプリング信号をA/D変換する手段と、該A/
D変換されたディジタルデータと所定のデータとをデイ
ジタル処理によって比較する手段とを備える。 【0011】この場合、前記サンプリングする手段と前
記ホールド波形電圧を維持する手段とが、前記サンプリ
ング信号を増幅する手段を介して接続することが好まし
い。 【0012】また、前記D/A変換器へ繰り返して供給
する試験ディジタルデータの周波数finと、前記サンプ
リングするサンプリング周波数fSPLと、前記サンプリン
グ後に出力されるサンプリング信号の周波数△fとが、 fin = n・fSPL + △f △f ≦ fSPL ここで、nは自然数 の関係を満足することが好ましい。 【0013】この場合、前記D/A変換器が周波数 fo
でD/A変換する場合、前記D/A変換器へ繰り返して供
給する試験ディジタルデータの周波数finと、前記試験
ディジタルデータをD/A変換器へ繰り返し供給する回
数Nとは、 N = fo / fin であることが好ましい。 【0014】 【作用】すなわち、本発明は、パターン発生器によって
試験用のディジタルデータを繰返し発生し、被試験D/
A変換器から出力されたアナログ波形をA/D変換器よ
りも広帯域を有するサンプリングヘッドで低速信号に変
換するものである。これにより、複数の繰返しアナログ
波形を低速でサンプリングすることができ、低速,高精
度のA/D変換器が使用でき、したがって、従来技術で
問題であった基準A/D変換器の試験誤差を増大させる
ことなく高速信号の高精度のA/D変換が可能となる。 【0015】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。 【0016】図1は本発明の第1の実施例のブロック構
成図で、4は被試験D/A変換器、6は基準周波数発振
器、7は周波数シンセサイザ(1)、8は周波数シンセ
サイザ(2)、9はパターン発生器、10はサンプリン
グクロック発生器、11はサンプリングヘッド、12は
増幅器、13はサンプル/ホールド回路、14は基準A
/D変換器、15はメモリ、16は計算機である。 【0017】周波数シンセサイザ(1)7によって被試
験D/A変換器4の変換速度を規定する低位相雑音の変
換周波数f0を発生する。周波数シンセサイザ(2)8
は、サンプリング系統に供給するための、基準A/D変
換器14の変換速度およびサンプリング速度を規定する
低位相雑音のサンプリング周波数fSPLを発生する。 【0018】2つの発生周波数f0,fSPLは、同一の基
準周波数発振器6より基準信号を供給することによって
相互の位相を同期する。パターン発生器9は、被試験D
/A変換器4のビット数に対応したディジタルデータを
発生する。発生データは基準周波数f0に同期したパラ
レルデータであり、プログラムによる任意の試験データ
の繰り返し発生が可能である。被試験D/A変換器4の
出力アナログ信号は、広帯域を有するサンプリングヘッ
ド11によってサンプリングされる。低速度に変換され
たサンプリング波形は、サンプリングヘッド11のサン
プリング効率による振幅低下を補正するために増幅器1
2によって増幅する。高速のサンプリングヘッド11
は、一般にホールド波形電圧の時間に対する減衰率を示
すドループが悪く、サンプリング周期内における十分な
精度での電圧保持は困難である。そこで、増幅器12の
後段にドループの良好なサンプル/ホールド回路13を
設けることによってホールド波形電圧の低下を防ぐ。す
なわち、サンプリング波形は被試験D/A変換器4の出
力アナログ信号に比較して低速なため、サンプル/ホー
ルド回路13はドループの良好なものを使用でき、試験
精度の向上を期待できる。さらに、サンプル/ホールド
後の波形は、被試験D/A変換器の分解能以上の高い分
解能を有する基準A/D変換器14によってA/D変換
する。基準A/D変換器14の出力は、メモリ15に記
憶した後に計算機16によって解析、良否判定を行う。 【0019】次に図1に記載の実施例の動作を図2を用
いてさらに詳細に説明する。図2は、縦軸は信号の振幅
を示し、横軸は時間を示す。以下図2の波形を上から順
に(a),(b),(c),と特定する。図2(a)
は、パターン発生器9によって繰返し周波数finの三角
波の波形データを発生した場合の被試験D/A変換器4
の出力アナログ波形の例を示す。ここで、繰返し周波数
finと変換周波数f0との関係は次の(1)式で示さ
れる。 【0020】N=f0/fin (1) (1)式においてNは繰返し三角波の一周期を構成する
パターン数を示す。被試験D/A変換器4に供給するN
個の試験パターンは、被試験D/A変換器4の分解能に
応じた全てのディジタルコードを順次発生する。 【0021】以上の連続した発生パターンを、サンプリ
ング周波数fSPLでサンプリングする場合を図2(b)
を用いて説明する。発生パターンの繰返し周波数fin
と、サンプリング周波数fSPLとの関係は、次の(2)
式の関係に設定する。 【0022】fin=n・fSPL+Δf…………(2) ここで、nは自然数、Δfはサンプリング後のサンプリ
ング波形の周波数を示す。図2(b)はn=2とした場
合の例を示し、Δf≦fSPLなる条件にΔfを設定する
ことによって、図2(c)に示すように複数周期の発生
パターンから低速のサンプリング波形を再生することが
できる。したがって、サンプリングヘッド11の帯域幅
を発生パターンの繰返し周波数finに比較して十分広く
とることによって、高速の試験波形の正確なサンプリン
グが可能となる。また、基準A/D変換器14に入力さ
れるサンプリング波形の周波数Δfは低速であるため、
基準A/D変換器14の実効的な分解能の低下を避ける
ことが可能となり、被試験変換器4に比べて高い分解能
を維持することができる。したがって、計算機16によ
って、パターン発生器9での発生パターンと、基準A/
D変換器14での変換後のサンプリングデータとを比較
することで、容易に被試験D/A変換器4の変換特性を
試験できる。 【0023】なお、発生パターンの波形形状は、三角波
に限らず任意の繰返し波形で良い。例えば、正波を発生
するパターンを被試験D/A変換器4に供給し、A/D
変換後のサンプリング波形データを計算機16によって
高速フーリエ変換演算を行うことで高調波スペクトラム
から被試験D/A変換器4の非直線性を評価することも
できる。 【0024】本発明の第2の実施例を図3により説明す
る。図3は、図1の構成に対して、2組の波形サンプリ
ング系統を設けたものであり、被試験D/A変換器4の
セトリング時間の試験に好適な構成を備えた例である。
図1の構成要素に対して、新たに遅延線17を付加して
いる。 【0025】2組の波形サンプリング系統において、一
方のサンプリング系統に被試験D/A変換器4の出力ア
ナログ波形を入力し、他方のサンプリグ系統に、被試験
D/A変換器4に供給するディジタルパターンの中の着
目するビットのデータを入力する。この時、パターン発
生器9より発生するパターンは第1の実施例と同様であ
るが、セトリング時間の観測を容易にするために着目す
るビットのデータが、繰返し周波数finごとに遷移する
ように設定する。遅延線17は、信号伝搬時間差などに
よって生ずる2組のサンプリング系統間の時間差を補正
するために、両者のサンプリング信号を調整するための
ものである。 【0026】図4を用いてセトリング時間の試験方法に
ついて説明する。以下、図4の波形を上から順に
(a),(b)と特定する。図4(a)は、入力データ
の遷移時における被試験D/A変換器4の出力サンプリ
ング波形の立上り部分を示す。理想のD/A変換器の出
力波形は、ディジタルコードの遷移直後に破線に示すよ
うなステップ応答を示す。これに対して実際のD/A変
換器は、期待値に落ち着くまでに時間を要する。ディジ
タルコードの遷移直後から、出力波形が± LSB(L
SBは最下位ビット)に達するまでの時間を一般にセト
リング時間(図4ではtSetとして示す)と呼ぶ。本実
施例によれば、2組のサンプリング系統によって図4
(a)のように被試験D/A変換器4の出力波形が±
LSBにセトリングする時間と、入力データの立上り時
間を各々求め、その時間差から容易にセトリング時間を
試験することができる。 【0027】 【発明の効果】本発明によれば、被試験D/A変換器の
出力波形の高速現象を、低速度で、かつ、基準A/D変
換器の変換速度と同期してサンプリングする構成である
ことから、基準A/D変換器の変換速度を低速にするこ
とが可能となり、実効的な分解能の低下を避けることが
でき、また、サンプリング系統のサンプリング周波数
と、被試験D/A変換器の変換周波数の相互関係を選ぶ
ことによって出力波形の高密度再生が可能となり、高速
現象の試験も高精度に行うことができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック構成図、
【図2】本発明の一実施例の動作説明図、
【図3】本発明の他の実施例を示すブロック構成図、
【図4】図3の実施例によりセトリング時間を試験する
説明図、 【図5】従来技術説明用のブロック構成図、 【図6】従来技術の動作説明用の各部信号のタイムチャ
ートである。 【符号の説明】 4…被試験D/A変換器、 6…基準周波数発振器、 7…周波数シンセサイザ(1)、 8…周波数シンセサイザ(2)、 9…パターン発生器、 10…サンプリングクロック発生器、 11…サンプリングヘッド、 13…サンプリング/ホールド回路、 14…基準A/D変換器、 15…メモリ、 16…計算機、 17…遅延線。
説明図、 【図5】従来技術説明用のブロック構成図、 【図6】従来技術の動作説明用の各部信号のタイムチャ
ートである。 【符号の説明】 4…被試験D/A変換器、 6…基準周波数発振器、 7…周波数シンセサイザ(1)、 8…周波数シンセサイザ(2)、 9…パターン発生器、 10…サンプリングクロック発生器、 11…サンプリングヘッド、 13…サンプリング/ホールド回路、 14…基準A/D変換器、 15…メモリ、 16…計算機、 17…遅延線。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 被試験対象のD/A変換器に対して試験デイジタル
データを繰り返して供給し、 該試験デジタルデータに対して出力される該D/A変換
器の出力アナログ信号をサンプリングし、 該サンプリングされたサンプリング信号のホールド波形
電圧を所定の時間維持し、 該、維持されたサンプリング信号をA/D変換し、 該変換されたディジタルデータと所定のデータとをディ
ジタル処理によって比較することを特徴とするD/A変
換器の試験方法。 2. 前記サンプリング信号は、その振幅を増幅した後
に、そのホールド波形電圧を所定の時間維持してサンプ
リング効率を補正することを特徴とする請求項1記載の
D/A変換器の試験方法。 3. 前記D/A変換器へ繰り返して供給する試験ディ
ジタルデータの周波数finと、前記サンプリングするサ
ンプリング周波数fSPLと、前記サンプリング後に出力さ
れるサンプリング信号の周波数△fとが、 fin = n・fSPL + △f △f ≦ fSPL ここで、nは自然数 の関係を満足することを特徴とする請求項1又は2記載
のD/A変換器の試験方法。 4. 前記D/A変換器が周波数 fo でD/A変換する場
合、前記D/A変換器へ繰り返して供給する試験デイジ
タルデータの周波数finと、前記試験デイジタルデータを
D/A変換器へ繰り返し供給する回数Nとは、 N = fo / fin であることを特徴とする請求項3記載のD/A変換器の
試験方法。 5. 被試験D/A変換器に対して試験ディジタルデー
タを繰り返して供給する手段と、 該D/A変換器の出力アナログ信号をサンプリングする
手段と、 該サンプリングされたサンプリング信号のホールド波形
電圧を維持する手段と、 該維持されたサンプリング信号をA/D変換する手段
と、 該A/D変換されたデイジタルデータと所定のデータと
をデイジタル処理によって比較する手段とを備えたこと
を特徴とするD/A変換器試験装置。 6. 前記サンプリングする手段と前記ホールド波形電
圧を維持する手段とが、前記サンプリング信号を増幅す
る手段を介して接続することを特徴とする請求項5記載
のD/A変換器試験装置。 7. 前記D/A変換器へ繰り返して供給する試験デイジ
タルデータの周波数finと、前記サンプリングするサン
プリング周波数fSPLと、前記サンプリング後に出力され
るサンプリング信号の周波数△fとが、 fin = n・fSPL + △f △f ≦ fSPL ここで、nは自然数 の関係を満足することを特徴とする請求項5又は6記載
のD/A変換器試験装置。 8. 前記D/A変換器が周波数 fo でD/A変換する
場合、前記D/A変換器へ繰り返して供給する試験デイ
ジタルデータの周波数finと、前記試験ディジタルデー
タをD/A変換器へ繰り返し供給する回数Nとは、 N = fo / fin であることを特徴とする請求項7記載のD/A変換器試
験装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9030017A JP2812322B2 (ja) | 1997-02-14 | 1997-02-14 | D/a変換器の試験方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9030017A JP2812322B2 (ja) | 1997-02-14 | 1997-02-14 | D/a変換器の試験方法及びその装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3117428A Division JP2810253B2 (ja) | 1991-05-22 | 1991-05-22 | D/a変換器の試験装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09232955A true JPH09232955A (ja) | 1997-09-05 |
JP2812322B2 JP2812322B2 (ja) | 1998-10-22 |
Family
ID=12292089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9030017A Expired - Lifetime JP2812322B2 (ja) | 1997-02-14 | 1997-02-14 | D/a変換器の試験方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2812322B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011029707A (ja) * | 2009-07-21 | 2011-02-10 | Ricoh Co Ltd | D/aコンバータおよびその動作テスト方法 |
JP2011172208A (ja) * | 2010-02-18 | 2011-09-01 | Advantest Corp | 出力装置および試験装置 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58219465A (ja) * | 1982-06-15 | 1983-12-20 | Toshiba Corp | D/aコンバ−タ用試験装置 |
-
1997
- 1997-02-14 JP JP9030017A patent/JP2812322B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58219465A (ja) * | 1982-06-15 | 1983-12-20 | Toshiba Corp | D/aコンバ−タ用試験装置 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011029707A (ja) * | 2009-07-21 | 2011-02-10 | Ricoh Co Ltd | D/aコンバータおよびその動作テスト方法 |
JP2011172208A (ja) * | 2010-02-18 | 2011-09-01 | Advantest Corp | 出力装置および試験装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2812322B2 (ja) | 1998-10-22 |
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