JPH0922816A - 抵抗器の製造方法 - Google Patents

抵抗器の製造方法

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JPH0922816A
JPH0922816A JP7171929A JP17192995A JPH0922816A JP H0922816 A JPH0922816 A JP H0922816A JP 7171929 A JP7171929 A JP 7171929A JP 17192995 A JP17192995 A JP 17192995A JP H0922816 A JPH0922816 A JP H0922816A
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JP
Japan
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resistor
electrodes
fired
electrode
substrate
Prior art date
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JP7171929A
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English (en)
Inventor
Hisanobu Morioka
久宣 森岡
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】抵抗器の製造工程中に抵抗器の各部に接合不良
や不当な物理的変化などを生じさせることなく、抵抗器
の製造作業の簡易化が図れるようにする。 【構成】基板10の表面に抵抗ペーストを厚膜印刷する
ことにより未焼成の抵抗体2を形成した後に、この未焼
成の抵抗体2の両端部のそれぞれの表面に重なるように
電極形成用の導体ペーストを厚膜印刷することにより未
焼成の電極3,3を形成し、その後これら未焼成の電極
3,3と抵抗体2とを同時に焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願発明は、いわゆるチップ抵抗器と称さ
れるタイプの抵抗器を製造するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の抵抗器の製造方法として
は、たとえば特開昭60−246602号公報に所載の
手段を本願出願人が先に提案している。この従来の手段
は、本願の図6(a)に示すように、まず基板1e上に
抵抗ペースト7aを厚膜印刷した後に、これを同図
(b)に示すように焼成炉90内において焼成すること
により抵抗体7を形成する。次いで、同図(c)に示す
ように、たとえば銅などの卑金属を主成分とする電極用
の導体ペースト8aを、上記抵抗体7の両端部のそれぞ
れの表面に重ねて厚膜印刷した後に、これを同図(d)
に示すように焼成炉91内において焼成し、一対の電極
8,8を形成する。
【0003】このような製造方法によれば、たとえば図
7に示すような抵抗器Bが得られるが、この抵抗器Bで
は、抵抗体7の両端部の上面に電極8,8が一部重なっ
ている。したがって、このような抵抗器Bは、たとえば
図8に示すように、基板1eの表面の両端部に形成され
た電極8A,8Aの上側に抵抗体7Aが重ねて形成され
たタイプの他の抵抗器Baと比較すると、電極8,8の
表面積を大きくとることが可能である。したがって、上
記抵抗器Bでは、その後抵抗体7の抵抗値を所望の抵抗
値に設定するためのレーザトリミングを行う場合に、そ
のトリミング用のプローブを電極8,8に接触させ易い
ものにすることができる。また、上記電極8,8へのハ
ンダ付け作業なども容易かつ確実なものにできる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の製造方法では、抵抗体7の焼成作業と電極8,8の
焼成作業とをそれぞれ個別に行っているために、抵抗器
Bの製造作業としては、少なくとも2回の焼成作業を行
う必要がある。したがって、抵抗器Bの製造に要する焼
成処理の工程数が多く、製造作業が煩雑となっていた。
【0005】また、上記従来の製造方法は、抵抗体7の
焼成が終了した後に、その表面に電極8,8を重ねて形
成する手段であるから、上記抵抗体7の表面に電極8,
8を馴染ませることが難しく、これら両者の接合部を強
固に密着させ得ない虞れがあった。さらに、上記電極
8,8の焼成時においては、既に焼成が終了している抵
抗体7が再度高温に加熱されることとなる。したがっ
て、この再度の加熱時おいて上記抵抗体7が熱膨張をき
たす他、これ以外の物理的変化を生じる虞れもあり、こ
のような観点からしても、上記抵抗体7を再度加熱する
ことは余り好ましいものといえるものではなかった。
【0006】その他、上記従来の製造方法では、電極
8,8の材質として、銅などの卑金属を主成分とする導
体ペーストを採用しているために、焼成時における酸化
を防止し、電極8,8が絶縁体に近づいてしまうことを
回避する手段として、上記電極8,8の焼成作業は、た
とえば窒素などの還元性雰囲気用の焼成炉を用いて行う
必要があった。その結果、この焼成炉の設備コスト、な
らびにランニングコストが高価になるという難点もあっ
た。
【0007】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、抵抗器の製造工程中に抵抗器の
各部に接合不良や不当な物理的変化などを生じさせるこ
となく、抵抗器の製造作業の簡易化を図ることをその課
題としている。
【0008】
【発明の開示】上記課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0009】すなわち、本願発明は、基板表面に抵抗ペ
ーストを厚膜印刷することにより未焼成の抵抗体を形成
した後に、この未焼成の抵抗体の両端部のそれぞれの表
面に重なるように電極形成用の導体ペーストを厚膜印刷
することにより未焼成の電極を形成し、その後これら未
焼成の電極と抵抗体とを同時に焼成することを特徴とし
ている。
【0010】本願発明においては、基板表面に未焼成の
抵抗体と電極とを形成した後に、これら抵抗体と電極と
を同時に焼成するために、焼成作業の工程数は1回でよ
い。したがって、抵抗体の焼成と電極の焼成との計2回
の焼成作業を行っていた従来の手段と比較すると、焼成
作業工程を簡略化して、全体の作業工程数を減らすこと
ができる。その結果、抵抗器の生産効率の向上、ならび
に抵抗器の製造コストの低減化が図れるという好ましい
効果が得られる。
【0011】また、本願発明は、焼成により固化された
抵抗体の表面に電極を形成するのではなく、未焼成の抵
抗体の表面に電極形成用の導体ペーストを印刷した後に
これら両者を焼成する手段であるから、これら両者の焼
成前の段階において、充分に固化していないいわゆる生
乾き状態の未焼成の抵抗体の表面に対して電極形成用の
導体ペーストを馴染ませることが可能となり、焼成後に
おけるこれら電極と抵抗体との接合強度、あるいは密着
度を大きくすることも可能となる。さらに、従来とは異
なり、抵抗体が二度にわたって必要以上に高温で加熱さ
れることもなくなるために、この不必要な加熱に原因し
ての抵抗体の不当な物理的変化なども防止することがで
きるという好ましい効果も得られる。
【0012】本願発明の好ましい実施の形態では、上記
導体ペーストは、銀、または銀・パラジウムなどの貴金
属を主成分とする導体ペーストであり、上記未焼成の電
極と抵抗体とを同時に焼成するときには、これらをエア
雰囲気中で焼成する構成とすることができる。
【0013】このような構成によれば、未焼成の電極と
抵抗体とを同時に焼成するときに、エア雰囲気用の焼成
炉を用いればよく、設備費用ならびにランニングコスト
が高価な還元性雰囲気用の焼成炉を用いる必要はない。
したがって、抵抗器の製造コストを一層安価にできると
いう利点が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0015】図1は、本願発明に係る抵抗器の製造方法
の一連の作業工程の概要を示す説明図である。図2
(a)は、抵抗器の製造に用いられる集合基板1の一例
を示す要部平面図であり、図2(b)はそのX−X線断
面図である。
【0016】なお、この抵抗器の製造方法は、後述する
とおり、抵抗器の基板として図2に示す集合基板1を用
いることにより、多数個のチップ抵抗器を同時に製造し
てゆくものであるが、図1においては、説明の便宜上、
1個の抵抗器を製造する工程としてその製造工程を示し
ている。
【0017】まず、抵抗器の基板として用いられる図2
に示す集合基板1は、たとえばアルミナセラミクス製な
どの絶縁基板であり、その表面には、この集合基板1を
多数個の単位チップ(単位基板)10として区画するた
めの縦横の割り溝11a,11bが格子状に形成されて
いる。これらの割り溝11a,11bは、集合基板1を
焼成する前の基板半製品シート(グリーンシート)の表
面に適当なブレードを押し付けるなどして形成される。
【0018】上記集合基板1の各単位基板10の表面に
は、図3および図1(a)に示すように、未焼成の抵抗
体2を一括して形成する。この抵抗体2の形成作業は、
たとえば酸化ルテニウムなどの酸化金属を主成分とする
抵抗ペーストをスクリーン印刷法によって各単位基板1
0の表面に、所定の厚みに厚膜印刷して行う。また、こ
の抵抗ペーストの厚膜印刷後においては、必要に応じて
これを乾燥させる。この乾燥作業は、たとえば150°
C前後の温度条件で約10分間ほど加熱して行う。これ
により、適度に乾燥して硬化した、いわゆる生乾き状態
の抵抗体2を得ることができる。
【0019】次に、上記のようにして生乾き状態の抵抗
体2を形成した後には、図4および図1(b)に示すよ
うに、各単位基板10の長手方向両端部の上面に、未焼
成の左右一対の電極3,3を一括して形成する。これら
一対の電極3,3の形成作業は、たとえば銀、または銀
・パラジウムペーストなどの貴金属を主成分とする導体
ペーストをスクリーン印刷法によって各単位基板10の
表面に厚膜印刷して行う。また、この印刷時において
は、導体ペーストの一部を上記抵抗体2の両端部のそれ
ぞれの表面に重なるように印刷し、一対の電極3,3を
抵抗体2の両端部表面に接触させる。上記導体ペースト
の印刷後においても、これを必要に応じて乾燥させる。
この乾燥作業は、抵抗体2の乾燥処理の場合と同様に、
150°C前後の温度で約10分間ほど加熱すればよ
い。
【0020】上記のようにして、未焼成の抵抗体2およ
び一対の電極3,3を各単位基板10の表面に形成した
後には、図1(c)に示すように、これら抵抗体2や電
極3,3を同時に焼成する。この焼成作業は、集合基板
1をエア(酸化)雰囲気の焼成炉9内に搬入し、たとえ
ば850°Cで1時間ほど加熱することにより行う。電
極3,3は、銀または銀・パラジウムなどの貴金属を主
成分とするものであるから、電極3,3の酸化を防止す
るためにこれらを窒素などの還元雰囲気または不活性雰
囲気において焼成する必要はない。
【0021】上記のように抵抗体2と一対の電極3,3
とを同時に焼成すれば、上記一連の作業過程において、
煩雑な焼成作業は1回のみでよいこととなる。したがっ
て、全体の製造工程数を少なくでき、製造作業の簡略化
が図れる。また、抵抗体2および電極3,3の焼成回数
は、それぞれ1回であり、これら抵抗体2などが高温の
温度条件下に不必要に晒されることもなくなる。その結
果、これら抵抗体2や電極3,3が過度の加熱に原因し
て不当な物理的変化を生じるようなことも極力回避でき
る。
【0022】さらに、上記焼成作業前の段階において
は、未焼成の生乾き状態の抵抗体2の表面に、電極形成
用の導体ペーストを接触させておくことができる。この
ため、焼成前の段階において上記抵抗体2の表面に電極
形成用の導体ペーストを馴染ませることも可能となる。
また、抵抗体2と電極形成用の導体ぺーストとの成分如
何では、これら双方の成分の有機化合物などを両者の接
合面において生成することも可能となる。したがって、
上記両者を焼成した後の両者の密着度合いを高め、その
接合強度を大きくすることもなり、抵抗器として使用す
る場合の電極3,3と抵抗体2との相互間の電気導通を
確実なものとすることもできる。
【0023】なお、上記のようにして、集合基板1の各
単位基板10の表面に抵抗体2および電極3,3の焼成
を終了した段階では、いまだ個々のチップ抵抗器として
は形成されていない。上記集合基板1からは、最終的に
は、たとえば図5に示すようなチップ抵抗器Aが製造さ
れるが、これは上述の抵抗体2と電極3,3との焼成作
業を終了した後に、次のような工程を経る。
【0024】すなわち、集合基板1を個々の単位基板1
0に分割する以前の段階において、上記各抵抗体2の表
面には、アンダコートガラス4aを厚膜印刷し、抵抗体
2の抵抗値を調整するためのレーザトリミングを行う。
アンダコートガラス4aは、レーザトリミング時におけ
る抵抗体2の破損などを防止し、トリミング屑によるシ
ョート防止を図るためのものである。電極3,3は抵抗
体2の表面に一部重なって形成されており、これら電極
3,3の表面積を大きくとることが可能であるために、
上記レーザトリミング時には、測定プローブを電極3,
3に適切に接触させることが可能である。
【0025】また、上記レーザトリミングが終了した後
には、レーザトリミングによって抵抗体2に形成された
レーザ溝(もしくはトリミング溝)を覆うためのミドル
コートガラス4b、および素子部全体を保護するための
オーバコートガラス4cなどを厚膜印刷する。このよう
な印刷工程を終了した後には、上記集合基板1を縦割り
溝11aに沿って分割し、この分割された基板の両側面
ないし裏面には、表面に形成された電極3,3(一次電
極)と導通する二次電極3A,3Aを形成する。そし
て、上記基板を横割り溝11bに沿って分割することに
より、所望の抵抗値のチップ抵抗器Aが得られることと
なる。
【0026】なお、本願発明は、抵抗ペーストや導体ペ
ーストの具体的な成分や材質は勿論のこと、これらによ
って形成される抵抗体や電極の具体的な形状、サイズ、
配置なども必ずしも上述した実施の形態に限定されな
い。本願発明に係る抵抗器の製造方法の各作業工程の具
体的な内容は、種々に変更自在である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る抵抗器の製造方法の一連の作業
工程の概要を示す説明図。
【図2】(a)は、抵抗器の製造に用いられる集合基板
の一例を示す要部平面図、(b)は(a)のX−X線断
面図。
【図3】図2に示す集合基板の表面に未焼成の抵抗体を
形成した状態の一例を示す要部平面図。
【図4】抵抗体の上から未焼成の電極を形成した状態の
一例を示す要部平面図。
【図5】本願発明を適用して製造されるチップ抵抗器の
一例を示す断面図。
【図6】(a)〜(d)は、従来の抵抗器の製造方法の
一連の作業工程の概要を示す説明図。
【図7】抵抗器の一例を示す斜視図。
【図8】抵抗器の他の例を示す断面図。
【符号の説明】
1 集合基板 2 抵抗体 3 電極 9 焼成炉 10 単位基板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面に抵抗ペーストを厚膜印刷する
    ことにより未焼成の抵抗体を形成した後に、この未焼成
    の抵抗体の両端部のそれぞれの表面に重なるように電極
    形成用の導体ペーストを厚膜印刷することにより未焼成
    の電極を形成し、その後これら未焼成の電極と抵抗体と
    を同時に焼成することを特徴とする、抵抗器の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 上記導体ペーストは、銀、または銀・パ
    ラジウムなどの貴金属を主成分とする導体ペーストであ
    り、かつ、 上記未焼成の電極と抵抗体とを同時に焼成するときに
    は、これらをエア雰囲気中で焼成することを特徴とす
    る、請求項1に記載の抵抗器の製造方法。
JP7171929A 1995-07-07 1995-07-07 抵抗器の製造方法 Pending JPH0922816A (ja)

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