JPH09216449A - 孔版印刷装置 - Google Patents

孔版印刷装置

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JPH09216449A
JPH09216449A JP8028171A JP2817196A JPH09216449A JP H09216449 A JPH09216449 A JP H09216449A JP 8028171 A JP8028171 A JP 8028171A JP 2817196 A JP2817196 A JP 2817196A JP H09216449 A JPH09216449 A JP H09216449A
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富也 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長時間放置後の印刷動作時においても良好な
印刷物を得ることができる孔版印刷装置を提供する。 【解決手段】 外周面にマスタ8を巻装する版胴1と、
版胴1にインキを供給するインキ供給手段20と、マス
タ8に印刷用紙18を押圧する押圧手段16とを具備
し、印刷動作終了後の放置時間と使用されるインキの種
類とに応じて、立ち上がり時の印刷速度を制御すること
を特徴とする孔版印刷装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は孔版印刷装置の制御
に関し、詳しくは放置後の印刷開始時における印刷速度
の制御に関する。
【0002】
【従来の技術】厚み1〜2μm程度の薄い熱可塑性樹脂
フィルムに和紙繊維や合成繊維、あるいは和紙繊維と合
成繊維とを混抄したものからなる多孔性支持体を貼り合
わせたラミネート構造のマスタの熱可塑性樹脂フィルム
面を加熱穿孔製版し、これを樹脂繊維あるいは金属繊維
から構成されたメッシュスクリーン等からなるインキ保
持層と多孔性の支持円筒体とからなる回転自在な版胴に
巻装して、印刷用紙を介してプレスローラー等の押圧手
段をマスタに押圧させることにより、版胴内部に設けら
れたインキ供給手段より供給されたインキを版胴開孔部
及びマスタ穿孔部より滲出させて印刷を行う感熱デジタ
ル式孔版印刷装置がよく知られている。
【0003】この孔版印刷装置では、水性インキと油中
水型エマルジョンインキとが主に使用される。この油中
水型エマルジョンインキは蒸発しにくく、装置を一定時
間放置した後に再度印刷を再開した場合等に、インキが
蒸発することに起因して発生する印刷不良を防止するた
めによく用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の油中水
型エマルジョンインキは乾燥しにくく、印刷時におい
て、印刷用紙に転移したインキが印刷用紙内へ浸透して
指等で擦っても汚れが発生しない、所謂、浸透乾燥した
状態となるまでにはある程度の時間を必要とする。
【0005】孔版印刷装置では、印刷済みの印刷用紙は
連続的に排紙トレイに排出積載されるが、このとき、油
中水型エマルジョンインキで印刷された印刷用紙上に次
の印刷用紙がすぐに積載されると、インキの乾燥時間が
短く、前の印刷用紙の画像インキが次の印刷用紙の裏面
に付着して印刷用紙を汚してしまう、所謂、裏写りとい
う不具合を発生してしまう。
【0006】さらに、従来の孔版印刷に用いられるマス
タや従来の孔版印刷装置の版胴では、その多孔性支持体
やインキ保持層の開孔径(空隙)が熱可塑性樹脂フィル
ムの穿孔径よりも大きくなるように構成されており、転
移するインキ量を減少させて裏写りを防止する効果がほ
とんど期待できなかった。また、従来の多孔性支持体や
メッシュスクリーンでは、流入するインキの流動方向を
変化させずに流出させてしまう部分が多く存在し、この
部分においてインキの流出量が大きくなり、裏写りを引
き起こしてしまうという問題点があった。
【0007】上述の、インキの流出量を抑えるために、
多孔性支持体やインキ保持層に繊維密度が高い等、イン
キ通過性の悪いものを使用してインキの切れを向上さ
せ、インキ流出量を抑制することで裏写りを防止する方
法が考えられる。しかし、繊維密度を高くすると、多孔
性支持体やインキ保持層でのインキ通過性が悪化するこ
とにより、従来用いられている粘度7〜10Pa・s(コ
ンプレート型粘度計、シェアレート100 1/Sで測
定)のインキでは、印刷速度が速い場合には多孔性支持
体やインキ保持層へのインキ供給が追いつかなくなり、
画像が掠れるという不具合を発生するため、インキ粘度
を低くする必要がある。
【0008】また、製版の完了した新しいマスタを外周
面に巻装した直後の版胴によって印刷を開始すると、印
刷開始直後はインキが十分に多孔性支持体内に行き渡ら
ないために掠れた画像となり、最初の数枚は正常な画像
が得られないという不具合を発生するため、流動性の良
好な低粘度インキを使用する必要がある。
【0009】ところで、油中水型エマルジョンインキ
は、長期間放置することでエマルジョン状態が破壊され
て粘度が低下する(緩む)という特性がある。この粘度
低下時の粘度は、放置前のインキ粘度が低いもの(コン
プレート型粘度計、シェアレート100 1/Sでの測
定で5Pa・s以下)程低く、放置後の低粘度インキは、
より粘度の低い低粘度インキとなる。この、放置後の緩
んだ低粘度インキを用いて印刷を行うと、過剰のインキ
が印刷用紙に転移するためににじみを発生し、小さい文
字等が潰れて読めなくなる他、インキが裏面側までしみ
る裏抜けを発生するという問題点があり、従来の孔版印
刷装置ではあまり粘度の低いインキを使用することがで
きなかった。
【0010】本発明は、上記問題点を解決し、低粘度イ
ンキを使用しても長時間放置後の印刷動作の立ち上がり
時ににじみや裏抜けの発生を防止して良好な印刷物を得
ることができる孔版印刷装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
外周面にマスタを巻装する版胴と、前記版胴にインキを
供給するインキ供給手段と、前記マスタに印刷用紙を押
圧する押圧手段とを具備する孔版印刷装置において、印
刷動作終了後の放置時間と使用されるインキの種類とに
応じて、立ち上がり時の印刷速度を制御することを特徴
とする。
【0012】請求項2記載の発明は、外周面にマスタを
巻装する版胴と、前記版胴にインキを供給するインキ供
給手段と、前記マスタに印刷用紙を押圧する押圧手段と
を具備する孔版印刷装置において、印刷動作終了後の放
置時間と使用されるインキの種類とに応じて、立ち上が
り時の印刷速度及びこの印刷速度での印刷枚数を制御す
ることを特徴とする。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の孔版印刷装置において、さらに、前記放置
時間と前記インキの種類とに応じて版付回数を制御する
ことを特徴とする。
【0014】請求項4記載の発明は、外周面に製版済み
マスタを巻装する版胴と、前記版胴にインキを供給する
インキ供給手段と、前回の印刷動作終了時点から印刷指
令が出力されるまでの時間を計時するタイマーと、印刷
枚数を設定する印刷枚数設定手段とを具備し、放置によ
って粘度が低下するインキが用いられる孔版印刷装置に
おいて、前記印刷枚数が設定された後、印刷指令が出力
されたときに前記タイマーの計時時間が所定時間を超え
た場合には、設定印刷速度よりも高速の所定速度で所定
枚数を印刷した後、前記設定印刷速度で設定された前記
印刷枚数まで印刷することを特徴とする。
【0015】請求項5記載の発明は、外周面に製版済み
マスタを巻装する版胴と、前記版胴にインキを供給する
インキ供給手段と、前回の印刷動作終了時点から印刷指
令が出力されるまでの時間を計時するタイマーと、印刷
枚数を設定する印刷枚数設定手段とを具備し、放置によ
って粘度が上昇するインキが用いられる孔版印刷装置に
おいて、前記印刷枚数が設定された後、印刷指令が出力
されたときに前記タイマーの計時時間が所定時間を超え
た場合には、設定印刷速度よりも低速の所定速度で所定
枚数を印刷した後、前記設定印刷速度で設定された前記
印刷枚数まで印刷することを特徴とする。
【0016】請求項6記載の発明は、外周面に製版済み
マスタを巻装する版胴と、前記版胴にインキを供給する
インキ供給手段と、前回の印刷動作終了時点から印刷指
令が出力されるまでの時間を計時するタイマーと、印刷
枚数を設定する印刷枚数設定手段と、前記インキ供給手
段内のインキの有無を検知するインキ検知手段と、前記
インキ供給手段内にインキを補給するインキ補給手段と
を具備し、放置によって粘度が低下するインキが用いら
れる孔版印刷装置において、前記印刷枚数が設定された
後、印刷指令が出力されたときに前記タイマーの計時時
間が所定時間を超えた場合には、少なくとも前記インキ
検知手段によって前記インキ供給手段内のインキが検知
されなくなるまで、設定印刷速度よりも高速の所定速度
で所定枚数の印刷を行った後に前記インキ補給手段によ
って前記インキ供給手段内にインキを補給し、その後、
前記設定印刷速度で設定された前記印刷枚数まで印刷す
ることを特徴とする。
【0017】請求項7記載の発明は、外周面に製版済み
マスタを巻装する版胴と、前記版胴にインキを供給する
インキ供給手段と、前回の印刷動作終了時点から印刷指
令が出力されるまでの時間を計時するタイマーと、印刷
枚数を設定する印刷枚数設定手段と、前記インキ供給手
段内のインキの有無を検知するインキ検知手段と、前記
インキ供給手段内にインキを補給するインキ補給手段と
を具備し、放置によって粘度が上昇するインキが用いら
れる孔版印刷装置において、前記印刷枚数が設定された
後、印刷指令が出力されたときに前記タイマーの計時時
間が所定時間を超えた場合には、少なくとも前記インキ
検知手段によって前記インキ供給手段内のインキが検知
されなくなるまで、設定印刷速度よりも低速の所定速度
で所定枚数の印刷を行った後に前記インキ補給手段によ
って前記インキ供給手段内にインキを補給し、その後、
前記設定印刷速度で設定された前記印刷枚数まで印刷す
ることを特徴とする。
【0018】請求項8記載の発明は、外周面に製版済み
マスタを巻装する版胴と、前記版胴にインキを供給する
インキ供給手段と、前回の印刷動作終了時点から印刷指
令が出力されるまでの時間を計時するタイマーと、印刷
枚数を設定する印刷枚数設定手段とを具備し、放置によ
って粘度が低下するインキが用いられる孔版印刷装置に
おいて、前記印刷枚数が設定された後、印刷指令が出力
されたときに前記タイマーの計時時間が所定時間を超え
た場合には、版付動作を行った後に設定印刷速度よりも
高速の所定速度で所定枚数を印刷し、その後、前記設定
印刷速度で設定された前記印刷枚数まで印刷することを
特徴とする。
【0019】請求項9記載の発明は、外周面に製版済み
マスタを巻装する版胴と、前記版胴にインキを供給する
インキ供給手段と、前回の印刷動作終了時点から印刷指
令が出力されるまでの時間を計時するタイマーと、印刷
枚数を設定する印刷枚数設定手段とを具備し、放置によ
って粘度が上昇するインキが用いられる孔版印刷装置に
おいて、前記印刷枚数が設定された後、印刷指令が出力
されたときに前記タイマーの計時時間が所定時間を超え
た場合には、版付動作を行った後に設定印刷速度よりも
低速の所定速度で所定枚数を印刷し、その後、前記設定
印刷速度で設定された前記印刷枚数まで印刷することを
特徴とする。
【0020】請求項10記載の発明は、請求項8または
請求項9記載の孔版印刷装置において、さらに、前記計
時時間が前記所定時間を超えた長さに応じて、前記版付
動作の回数を変化させることを特徴とする。
【0021】請求項11記載の発明は、請求項8、請求
項9または請求項10記載の孔版印刷装置において、さ
らに、前記製版済みマスタが細かい製版画像を有する場
合には、前記タイマーの計時時間が所定時間以内であっ
ても版付動作を行うことを特徴とする。
【0022】請求項12記載の発明は、請求項4、請求
項6または請求項8記載の孔版印刷装置において、さら
に、前記製版済みマスタが細かい製版画像を有する場合
には、前記タイマーの計時時間が所定時間を超えた場合
に、前記所定速度及び/または前記所定枚数を増加させ
ることを特徴とする。
【0023】請求項13記載の発明は、請求項5、請求
項7または請求項9記載の孔版印刷装置において、さら
に、前記製版済みマスタが細かい製版画像を有する場合
には、前記タイマーの計時時間が所定時間を超えた場合
に、前記所定速度を低下させる及び/または前記所定枚
数を増加させることを特徴とする。
【0024】請求項14記載の発明は、請求項4ないし
請求項13のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置に
おいて、さらに、前記製版済みマスタが細かい製版画像
を有する場合には、前記タイマーの計時時間が所定時間
以内であっても、前記所定速度で前記所定枚数を印刷し
た後、前記設定印刷速度で設定された前記印刷枚数まで
印刷することを特徴とする。
【0025】請求項15記載の発明は、請求項4ないし
請求項14のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置に
おいて、さらに、前記計時時間が前記所定時間を超えた
長さに応じて、前記所定速度及び/または前記所定枚数
を変化させることを特徴とする。
【0026】請求項16記載の発明は、請求項4ないし
請求項15のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置に
おいて、さらに、前記製版済みマスタを作成する製版手
段と、前記製版手段への通電エネルギー量を検出するエ
ネルギー検出手段とを具備し、前記印刷指令が出力され
たときに前記タイマーの計時時間が前記所定時間を超え
た場合には、前記エネルギー検出手段によって検出され
た前記通電エネルギー量に応じて、前記所定速度及び/
または前記所定枚数を変化させることを特徴とする。
【0027】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例に用いられる
孔版印刷装置の要部を示している。同図において、回転
自在に支持され、図示しない版胴駆動手段で回転駆動さ
れる版胴1は、インキパイプ2、インキローラー3、ド
クターローラー4、インキ溜まり5からなるインキ供給
手段20をその内部に有している。
【0028】版胴1は、図2に示すように、開孔部1a
を有する多孔性支持板1bと、多孔性支持板1bの外表
面に巻装されたインキ保持部材15とから構成されてい
る。インキ保持部材15は、テトロンやナイロン等の合
成樹脂繊維15aでインキを通過させるためのインキ通
路を形成した不織布によって構成されている。版胴1の
外周面には熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタ8
が巻装される。また、版胴1を回転駆動する版胴駆動手
段は、後述する制御手段37によってその動作を制御さ
れる。
【0029】版胴1の支持軸を兼ねたインキパイプ2
は、図示しない筐体側板に固着されており、その表面に
は、版胴1の内部にインキを供給するための複数の小さ
な孔が穿設されている。インキパイプ2は、版胴1の外
部に配設された図示しないインキパック内のインキを図
示しないポンプによって汲上げ、版胴1の内部に供給す
る。この図示しないインキパックとポンプとによって、
インキ補給手段が構成されている。インキとしては、低
粘度(コンプレート型粘度計、シェアレート100 1
/Sでの測定で0.5〜5Pa・s)の油中水型エマルジ
ョンインキ、または同粘度の水性インキが使用される。
【0030】インキパイプ2の下方には、インキローラ
ー3とドクターローラー4とが配設されている。版胴1
内の図示しない側板に回転自在に支持されたインキロー
ラー3は、その外周面が版胴1の内周面と近接するよう
に配置されており、インキパイプ2より供給されたイン
キを版胴1に供給する。インキローラー3は、金属また
は比較的高硬度のゴムローラーで構成され、図示しない
ギヤあるいはベルト等の駆動力伝達手段によって版胴駆
動手段からの回転力を伝達されて、版胴1と同期して図
の時計回り方向に回転駆動される。
【0031】インキローラー3の近傍には、回転自在な
ドクターローラー4が配設されている。ドクターローラ
ー4は、その外周面とインキローラー3の外周面との間
に僅かな間隙が生じるように配設されており、インキロ
ーラー3の外周面との近接部において楔状のインキ溜ま
り5を形成している。
【0032】インキ溜まり5には、インキ検知手段19
が配設されている。インキ検知手段19は、インキ溜ま
り5のインキ量を検知して、印刷中にインキ溜まり5の
インキ量が規定量以下となると、後述する制御手段37
に信号を出力し、この信号に基づいて、インキ補給手段
がインキ溜まり5にインキを補給する。
【0033】インキパイプ2よりインキ溜まり5へと供
給されたインキは、インキローラー3とドクターローラ
ー4との間隙を通過することにより、均一な層状となり
つつインキローラー3の表面に供給される。
【0034】版胴1の非開孔部表面には、軸方向に延在
するステージ部6が配設されている。磁性体で形成され
たステージ部6上には、ステージ部6に対して接離自在
に支持されたマグネットを有するクランパー7が配設さ
れており、クランパー7は図示しない開閉手段によって
回動される。
【0035】版胴1の左上方には、熱可塑性樹脂フィル
ムのみからなるマスタ8をロール状に巻成してなるマス
タロール9と、サーマルヘッド10及びプラテンローラ
ー11と、マスタ搬送ローラー対12と、切断手段13
と、マスタガイド板14とが配設されている。
【0036】この第1の実施例に用いられる、実質的に
熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタ8とは、マス
タ8が熱可塑性樹脂フィルムのみからなるものの他、熱
可塑性樹脂フィルムに帯電防止剤や熱融着防止剤等の微
量成分を含有させてなるもの、さらには熱可塑性樹脂フ
ィルムの表面及び裏面のうちの少なくとも一方に、オー
バーコート層等の薄膜層を1層または複数層形成してな
るものをも含む。
【0037】熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリエス
テル(好ましくは共重合ポリエステル)系、ナイロン
(好ましくは共重合ナイロン)系、ポリオレフィン系、
ポリスチレン系、塩化ビニル系、アクリル酸誘導体系、
エチレン・ビニルアルコール系、ポリカーボネート系共
重合体等が挙げられ、その厚みは、好ましくは0.5〜
10μm、より好ましくは1〜5μmである。
【0038】マスタロール9は、その芯部9aを図示し
ないホルダー手段に回転可能に支持されている。
【0039】サーマルヘッド10とプラテンローラー1
1とは、図示しない孔版印刷装置の側板に取り付けられ
ている。多数の発熱素子を有するサーマルヘッド10
は、図示しない付勢手段によってプラテンローラー11
に付勢されている。プラテンローラー11は回転自在に
設けられており、図示しないステッピングモーターによ
って、図において時計回り方向に回転駆動される。マス
タ8は、サーマルヘッド10に押圧されて熱溶融穿孔製
版されつつ、プラテンローラー11の回転によってマス
タロール9より繰り出される。サーマルヘッド10とプ
ラテンローラー11とで製版手段が構成されている。
【0040】サーマルヘッド10とプラテンローラー1
1とが配設された位置よりもマスタ搬送方向下流側に
は、マスタ搬送ローラー対12が配設されている。図示
しない孔版印刷装置の側板に回転自在に支持されたマス
タ搬送ローラー対12は、図示しない駆動手段によって
プラテンローラー11の周速度よりも僅かに速い周速度
で回転駆動される。また、マスタ搬送ローラー対12に
は図示しないトルクリミッターが取り付けられており、
プラテンローラー11とマスタ搬送ローラー対12との
間で搬送されるマスタ8に対して、予め設定された張力
が一定に作用するように構成されている。
【0041】マスタ搬送ローラー対12の配設位置より
もマスタ搬送方向下流側には、可動刃13aと固定刃1
3bとからなる切断手段13及びマスタガイド板14が
配設されている。切断手段13は、可動刃13aが固定
刃13bに対して回転移動または上下動してマスタ8を
切断する周知の構造である。マスタガイド板14は図示
しない孔版印刷装置の側板に固着されており、搬送され
るマスタ8をガイドする。
【0042】版胴1の下方には、押圧手段としてのプレ
スローラー16が配設されている。回転自在に支持され
たプレスローラー16は、図示しない揺動手段によっ
て、その外周面が版胴1の外周面より離間する位置と版
胴1の外周面と当接する位置とに選択的に揺動される。
【0043】プレスローラー16の右方には、レジスト
ローラー対17が配設されている。レジストローラー対
17は、図示しない給紙手段より給送される印刷用紙1
8の先端をくわえ込み、プレスローラー16が版胴1と
当接するタイミングと同期して、印刷用紙18を版胴1
とプレスローラー16との間に向けて給送する。なお、
押圧手段として、プレスローラー16に代えて版胴1と
略同径の圧胴を設けてもよい。
【0044】図3は、この孔版印刷装置の操作パネルを
示している。図示しない筐体の上部前面に配設された印
刷枚数設定手段としての操作パネル21は、その上面に
製版スタートキー22、印刷スタートキー23、試し刷
りキー24、ストップキー25、テンキー26、エンタ
ーキー27、クリアキー28、プログラムキー29、拡
大縮小キー30、印刷速度設定キー31、連写キー3
2、7セグメントLEDからなる表示装置33、LCD
からなる表示装置34等の周知の構成を有する他、セレ
クトスイッチ35、内部に設けられたタイマー36を有
している。
【0045】セレクトスイッチ35は、印刷に用いられ
るインキがエマルジョンインキの場合は「油性」側に、
水性インキの場合は「水性」側に切り換えられる。セレ
クトスイッチ35の切り換えによって、後述する制御手
段37からロードされる孔版印刷装置の動作プログラム
が切り換えられる。
【0046】タイマー36は、印刷動作終了後より作動
を開始し、孔版印刷装置が印刷待機状態となった後に印
刷スタートキー23あるいは試し刷りキー24が押され
た時点で作動を停止する。タイマー36の作動時間、す
なわち孔版印刷装置の放置時間は、表示装置34に表示
されると共に後述する制御手段37に時間信号として出
力される。出力された時間信号は制御手段37において
閾値と比較され、制御手段37によって放置後の印刷か
否かが判断される。本実施例では、閾値を2時間と8時
間とに設定し、時間信号が2時間以内の場合は放置後の
印刷とは見なさずに通常の印刷動作を行い、時間信号が
2時間を超え8時間以内の場合は1次放置後印刷とみな
し、時間信号が8時間を超えた場合は2次放置後印刷と
みなすように設定されている。
【0047】図4は、第1の実施例に用いられる制御手
段37のブロック図を示している。制御手段37は、C
PU38、ROM39、RAM40を有する周知のマイ
クロコンピューターから構成されている。
【0048】CPU38には、操作パネル21からの各
信号(動作信号、置数信号及び設定信号等)と、セレク
トスイッチ35からの切換信号、タイマー36からの時
間信号、インキ検知手段19からの検知信号が入力され
る。入力された各信号は、ROM39に記憶された動作
プログラムに基づいて演算処理され、版胴駆動手段とイ
ンキ補給手段とにそれぞれ動作信号として出力される。
【0049】ROM39には、版胴駆動手段を動作させ
る複数の動作プログラムと、インキ補給手段を動作させ
る動作プログラムとが記憶されている。版胴駆動手段を
動作させる複数の動作プログラムは、セレクトスイッチ
35からの切換信号とタイマー36からの時間信号とに
応じて適宜選択される。
【0050】図5は、ROM39に記憶された版胴駆動
手段の動作プログラムの一例を示している。同図におい
て、符号41で示す実線は、セレクトスイッチ35が
「油性」、タイマー36からの時間信号が2時間を超え
8時間以内の場合の動作プログラムを、符号42で示す
実線は、セレクトスイッチ35が「油性」、タイマー3
6からの時間信号が8時間を超えた場合の動作プログラ
ムを、符号43で示す実線は、セレクトスイッチ35が
「水性」、タイマー36からの時間信号が2時間を超え
8時間以内の場合の動作プログラムを、符号44で示す
実線は、セレクトスイッチ35が「水性」、タイマー3
6からの時間信号が8時間を超えた場合の動作プログラ
ムをそれぞれ示している。
【0051】上記構成に基づき、以下に動作を説明す
る。
【0052】図示しない原稿読取部に原稿がセットさ
れ、オペレーターによって製版スタートキー22が押さ
れると版胴1が回転し、図示しない排版装置によって版
胴1の外周面上に巻装されている使用済みマスタが剥離
・廃棄され、版胴1はクランパー7が略真上に位置する
給版待機位置で停止する。版胴1の回転が停止すると、
図示しない開閉手段が作動してクランパー7が開放さ
れ、版胴1は図1に示す給版待機状態となる。
【0053】排版動作が完了すると、これに続いて製版
動作が行われる。読み取られた原稿画像は、原稿読取部
のCCD等で電気信号に変換され、A/D変換器を経由
して製版制御装置に画像データとして送られる。製版制
御装置は、送られた画像データに基づいてサーマルヘッ
ド10の発熱素子に対してパルス状の通電を行い、サー
マルヘッド10はマスタ8に対して熱溶融穿孔製版を行
う。サーマルヘッド10の作動に先立って、プラテンロ
ーラー11が図示しないステッピングモーターによって
回転駆動され、マスタロール9よりマスタ8が引き出さ
れる。
【0054】製版画像を形成されたマスタ8は、マスタ
ガイド板14にガイドされつつマスタ搬送ローラー対1
2によってクランパー7へと搬送される。プラテンロー
ラー11を回転駆動するステッピングモーターのステッ
プ数より、マスタ8の先端がクランパー7とステージ部
6との間の所定位置まで達したと判断されると、図示し
ない開閉手段が作動してクランパー7を反時計回り方向
に回動させ、ステージ部6とクランパー7とでマスタ8
の先端を挟持した後、版胴1がマスタ搬送速度と略同周
速度で時計回り方向に回転を開始し、マスタ8の版胴1
への巻装が開始される。
【0055】そして、プラテンローラー11を回転駆動
するステッピングモーターのステップ数より、1版分の
製版が完了したと判断されるとプラテンローラー11と
マスタ搬送ローラー対12の回転動作がそれぞれ停止さ
れ、切断手段13によってマスタ8が切断される。切断
されたマスタ8は版胴1の回転によって引き出され、巻
装動作が完了する。
【0056】巻装動作に引き続き、印刷動作が行われ
る。オペレーターによって操作パネル21上のテンキー
26及び印刷速度設定キー31が押されて印刷枚数と印
刷速度とが設定され、セレクトスイッチ35が、使用さ
れるインキに応じて「油性」または「水性」に切り換え
られた後に印刷スタートキー23が押されると、印刷動
作が開始される。この実施例では、印刷枚数100枚、
印刷速度60枚/分、「油性」と設定されたものとす
る。
【0057】印刷スタートキー23が押されると、イン
キ検知手段19がインキ溜まり5のインキ量を検知し、
インキが規定量以上ない場合は、制御手段37の指令に
よってインキ補給手段のポンプを所定回数作動させ、イ
ンキパックからインキ溜まり5へインキを供給する。
【0058】印刷スタートキー23の押下に伴い、タイ
マー36の作動が停止して時間信号が制御手段37に出
力される。時間信号が2時間以内の場合は、セレクトス
イッチ35の切換に関わらず通常の印刷動作が行われ
る。
【0059】図示しない給紙手段より給送された印刷用
紙18は、レジストローラー対17にくわえ込まれる。
レジストローラー対17は、設定速度60枚/分で回転
している版胴1に巻装されたマスタ8の画像領域がプレ
スローラー16と対応する位置に達するタイミングで、
印刷用紙18を版胴1とプレスローラー16との間に向
けて給送する。給送された印刷用紙18は、プレスロー
ラー16によって版胴1に巻装されたマスタ8に押圧さ
れる。この押圧動作により、プレスローラー16と印刷
用紙18とマスタ8と版胴1の外周面とが圧接し、イン
キローラー3によって版胴1の内周面に供給されたイン
キが、開孔部1aとインキ保持部材15のオープニング
エリアより滲出し、インキ保持部材15の空隙15bに
充填された後、マスタ8の穿孔部を通過して印刷用紙1
8に転移される。インキを転移された印刷用紙18は、
図示しない剥離爪によって版胴1の外周面より剥離さ
れ、図示しない排紙手段によって機外に排出される。こ
の印刷動作が設定枚数100枚まで行われて印刷動作が
完了する。印刷動作完了後、タイマー36が再び作動を
開始する。
【0060】エマルジョンインキは、放置時間が長くな
ると、先に説明したようにエマルジョン状態の破壊によ
りインキ粘度が低下してしまうことから、この状態で上
述と同様の印刷動作を行うと、マスタ8の穿孔部を通過
して印刷用紙18に転移されるインキ量が増大するため
に裏抜けやにじみが発生してしまう。従って印刷用紙1
8へのインキ転移量を抑える必要がある。
【0061】インキ転移量は印刷速度と大きな関係があ
り、印刷速度が速いほどインキ転移量が少なくなる特性
がある。このことより、放置後の印刷動作では印刷速度
を設定された印刷速度よりも速くすることで、インキ溜
まり5に放置されて粘度が低下したインキ、あるいはイ
ンキ保持部材15やマスタ8上に放置されて粘度が低下
したインキの転移量を少なくし、裏抜けやにじみを防止
することができる。
【0062】そこで、図5に示すように、設定速度より
も速い速度(例えば80枚/分)で所定枚数(例えば1
0枚程度)の印刷を行った後に設定速度で設定枚数まで
印刷を行う動作プログラム41、設定速度よりも速い速
度(例えば100枚/分、80枚/分)で所定枚数(例
えば5枚程度)ずつの段階的な印刷を行った後に設定速
度で設定枚数まで印刷を行う動作プログラム42をRO
M39に記憶させておき、セレクトスイッチ35とタイ
マー36からの信号に基づいてこの動作プログラムを呼
び出すように構成しておくことにより、放置時間の長さ
に比例するインキの粘度低下に対応した最適濃度の印刷
動作を行うことができ、裏抜けやにじみの発生を防止す
ることができる。この一連の動作を図6に示す。
【0063】また、水性インキは、放置時間が長くなる
と、水分が蒸発することによりエマルジョンインキとは
逆に粘度が上昇する。この状態では、マスタ8の穿孔部
を通過して印刷用紙18に転移されるインキ量が減少
し、掠れ等の印刷不良が発生してしまうために印刷用紙
18へのインキ転移量を増加させる必要がある。
【0064】従って、放置後の印刷動作では印刷速度を
設定された印刷速度よりも遅くすることで、インキ溜ま
り5に放置されて粘度が上昇したインキ、あるいはイン
キ保持部材15やマスタ8上に放置されて粘度が上昇し
たインキの転移を促し、印刷不良を防止することができ
る。
【0065】そこで、図5に示すように、設定速度より
も遅い速度(例えば40枚/分)で所定枚数(例えば1
0枚程度)の印刷を行った後に設定速度で設定枚数まで
印刷を行う動作プログラム43、設定速度よりも遅い速
度(例えば20枚/分、40枚/分)で所定枚数(例え
ば5枚程度)ずつの段階的な印刷を行った後に設定速度
で設定枚数まで印刷を行う動作プログラム44をROM
39に記憶させておき、セレクトスイッチ35とタイマ
ー36からの信号に基づいてこの動作プログラムを呼び
出すように構成しておくことにより、放置時間の長さに
比例するインキの粘度上昇に対応した最適濃度の印刷動
作を行うことができ、印刷不良の発生を防止することが
できる。この一連の動作を図7に示す。
【0066】上記各動作プログラム41,42,43,
44での印刷速度はこの限りではなく、放置されたイン
キの粘度状態に応じて、さらに多段階的に変化するよう
に構成してもよく、また、各印刷速度における印刷枚数
も、放置されたインキの量に応じて変化させることがで
きる。
【0067】図8は、第1の実施例の変形例に用いられ
る操作パネル53を、図9は、この変形例における制御
手段37のブロック図をそれぞれ示している。操作パネ
ル53は、操作パネル21と比較すると、画像キー54
を有している点においてのみ相違し、他の構成は同一で
ある。
【0068】画像キー54は、原稿に細かい画像が存在
する場合に、オペレーターによって任意に押下される。
なお、細かい画像とは、例えば画像中に10ポイント以
下の大きさの文字が存在するようなものをいう。
【0069】以下に、画像キー54が押された場合の孔
版印刷装置の動作を説明する。図示しない原稿読取部に
原稿がセットされ、オペレーターによって製版スタート
キー22が押されると、第1の実施例と同様に排版動
作、製版動作、巻装動作が行われて、版胴1が印刷待機
状態となる。
【0070】オペレーターによって操作パネル53上の
画像キー54が押され、テンキー26及び印刷速度設定
キー31が押されて印刷枚数と印刷速度とが設定され、
セレクトスイッチ35が、使用されるインキに応じて
「油性」または「水性」に切り換えられた後に印刷スタ
ートキー23が押されると、印刷動作が開始される。こ
の変形例では、印刷枚数100枚、印刷速度60枚/
分、「油性」と設定されたものとする。
【0071】印刷スタートキー23の押下に伴い、タイ
マー36の作動が停止して時間信号が制御手段37に出
力される。時間信号が2時間以内の場合は、CPU38
はROM39より動作プログラム41を呼び出し、孔版
印刷装置は設定速度よりも速い速度(例えば80枚/
分)で所定枚数(例えば10枚程度)の印刷を行い、そ
の後、設定速度60枚/分で印刷枚数100枚までの印
刷を行う。
【0072】タイマー36からの時間信号が2時間を超
え8時間以内の場合には、CPU38はROM39より
動作プログラム41よりも高速の高速動作プログラムを
呼び出し、孔版印刷装置は設定速度よりも速い速度(例
えば100枚/分)で所定枚数(例えば10枚程度)の
印刷を行い、その後、設定速度60枚/分で設定枚数1
00枚までの印刷を行う。
【0073】タイマー36からの時間信号が8時間を超
えた場合には、CPU38はROM39より動作プログ
ラム42よりも高速の段階的高速動作プログラムを呼び
出し、孔版印刷装置は設定速度よりも速い速度(例えば
120枚/分、100枚/分)で所定枚数(例えば5枚
程度)ずつの段階的な印刷を行い、その後、設定速度6
0枚/分で設定枚数100枚までの印刷を行う。
【0074】また、セレクトスイッチ35が「水性」に
設定され、タイマー36からの時間信号が2時間以内の
場合は、CPU38はROM39より動作プログラム4
3を呼び出し、孔版印刷装置は設定速度よりも遅い速度
(例えば40枚/分)で所定枚数(例えば10枚程度)
の印刷を行い、その後、設定速度60枚/分で印刷枚数
100枚までの印刷を行う。
【0075】タイマー36からの時間信号が2時間を超
え8時間以内の場合には、CPU38はROM39より
動作プログラム43よりも低速の低速動作プログラムを
呼び出し、孔版印刷装置は設定速度よりも遅い速度(例
えば35枚/分)で所定枚数(例えば10枚程度)の印
刷を行い、その後、設定速度60枚/分で印刷枚数10
0枚までの印刷を行う。
【0076】タイマー36からの時間信号が8時間を超
えた場合には、CPU38はROM39より動作プログ
ラム44よりも低速の段階的低速動作プログラムを呼び
出し、孔版印刷装置は設定速度よりも遅い速度(例えば
15枚/分、35枚/分)で所定枚数(例えば5枚程
度)ずつの段階的な印刷を行い、その後、設定速度60
枚/分で印刷枚数100枚までの印刷を行う。
【0077】このような動作とすることにより、細かい
画像を有するマスタ8とエマルジョンインキとが使用さ
れた場合には、印刷速度をさらに高速とすることによ
り、放置されて粘度が低下したインキによる細かい画像
でのにじみの発生を効果的に防止することができる。ま
た、水性インキが使用された場合には、放置されて粘度
が上昇したインキによる細かい画像での画像掠れの発生
を効果的に防止することができる。この一連の動作を、
セレクトスイッチ35が「油性」に設定された場合を図
10に、セレクトスイッチ35が「水性」に設定された
場合を図11にそれぞれ示す。
【0078】図12は、本発明の第2の実施例に用いら
れる制御手段45を示している。CPU46、ROM4
7、RAM48を有する周知のマイクロコンピューター
からなる制御手段45は、図1に示した孔版印刷装置の
制御を行う。
【0079】CPU46には、CPU38と同様に、操
作パネル21からの各信号(動作信号、置数信号及び設
定信号等)と、セレクトスイッチ35からの切換信号、
タイマー36からの時間信号、インキ検知手段19から
の検知信号が入力される。入力された各信号は、ROM
47に記憶された動作プログラムに基づいて演算処理さ
れ、版胴駆動手段とインキ補給手段とにそれぞれ動作信
号として出力される。
【0080】ROM47には、ROM39と同様に、版
胴駆動手段を動作させる複数の動作プログラムと、イン
キ補給手段を動作させる動作プログラムとが記憶されて
いる。版胴駆動手段を動作させる複数の動作プログラム
は、セレクトスイッチ35からの切換信号とタイマー3
6からの時間信号とに応じて適宜選択される。
【0081】上記構成に基づき、以下に動作を説明す
る。
【0082】図示しない原稿読取部に原稿がセットさ
れ、オペレーターによって製版スタートキー22が押さ
れると、第1の実施例と同様に排版動作、製版動作、巻
装動作が行われて、版胴1が印刷待機状態となる。
【0083】オペレーターによって操作パネル21上の
テンキー26及び印刷速度設定キー31が押されて印刷
枚数と印刷速度とが設定され、セレクトスイッチ35
が、使用されるインキに応じて「油性」または「水性」
に切り換えられた後に印刷スタートキー23が押される
と、印刷動作が開始される。この実施例では、印刷枚数
100枚、印刷速度60枚/分、「油性」と設定された
ものとする。
【0084】印刷スタートキー23の押下に伴い、タイ
マー36の作動が停止して時間信号が制御手段45に出
力される。時間信号が2時間以内の場合は、セレクトス
イッチ35の切換に関わらず通常の印刷動作が行われ
る。この印刷動作は第1の実施例と同様であるので、詳
細な説明は省略する。
【0085】タイマー36からの時間信号が2時間を超
え8時間以内の場合には、CPU46はROM47より
動作プログラム41を呼び出す。そして、第1の実施例
と同様に、設定速度よりも速い速度(例えば80枚/
分)で所定枚数(例えば10枚程度)の印刷を行うが、
本実施例では、1枚印刷する毎に制御手段45がインキ
検知手段19からの信号の有無を確認し、少なくともイ
ンキ検知手段19からの信号が入力されるまで高速印刷
を行うように構成されている。
【0086】所定枚数の高速印刷が完了する前にインキ
検知手段19からの信号が入力された場合には、所定枚
数の高速印刷が完了するまでインキ補給手段に信号を出
力せずに高速印刷を継続し、所定枚数の高速印刷完了後
にインキ補給手段に信号を出力してインキ溜まり5にイ
ンキを補給すると共に設定速度で設定枚数までの印刷を
行う。
【0087】また、所定枚数の高速印刷が完了してもイ
ンキ検知手段19からの信号が入力されない場合には、
インキ検知手段19からの信号が入力されるまで高速印
刷を継続し、信号入力後に高速印刷を停止させ、インキ
補給手段に信号を出力してインキ溜まり5にインキを補
給すると共に設定速度で設定枚数までの印刷を行う。
【0088】タイマー36からの時間信号が8時間を超
えた場合には、CPU46はROM47より動作プログ
ラム42を呼び出し、上記と同様の制御を行う。また、
セレクトスイッチ35が「水性」に設定され、タイマー
36からの時間信号が2時間を超え8時間以内の場合に
は、CPU46はROM47より動作プログラム43を
呼び出して上記と同様の制御を行い、タイマー36から
の時間信号が8時間を超えた場合には、CPU46はR
OM47より動作プログラム44を呼び出して上記と同
様の制御を行う。
【0089】このような動作とすることにより、エマル
ジョンインキが使用された場合には、インキ溜まり5や
インキ保持部材15、あるいはマスタ8上に放置されて
粘度が低下したインキを極力消費することができ、裏抜
けやにじみの発生を効果的に防止することができる。ま
た、水性インキが使用された場合にも、放置されて粘度
が上昇したインキを極力消費することができ、印刷不良
の発生を効果的に防止することができる。この一連の動
作を、セレクトスイッチ35が「油性」に設定された場
合を図13に、セレクトスイッチ35が「水性」に設定
された場合を図14にそれぞれ示す。
【0090】この第2の実施例においても、第1の実施
例と同様に、画像キー54を有する操作パネル53を変
形例として用いることができる。図15は、この変形例
における制御手段45のブロック図を示している。
【0091】以下に、画像キー54が押された場合の孔
版印刷装置の動作を説明する。図示しない原稿読取部に
原稿がセットされ、オペレーターによって製版スタート
キー22が押されると、第1の実施例と同様に排版動
作、製版動作、巻装動作が行われて、版胴1が印刷待機
状態となる。
【0092】オペレーターによって操作パネル53上の
画像キー54が押され、テンキー26及び印刷速度設定
キー31が押されて印刷枚数と印刷速度とが設定され、
セレクトスイッチ35が、使用されるインキに応じて
「油性」または「水性」に切り換えられた後に印刷スタ
ートキー23が押されると、印刷動作が開始される。こ
の変形例では、印刷枚数100枚、印刷速度60枚/
分、「油性」と設定されたものとする。
【0093】印刷スタートキー23の押下に伴い、タイ
マー36の作動が停止して時間信号が制御手段45に出
力される。時間信号が2時間以内の場合は、CPU46
はROM47より動作プログラム41を呼び出し、孔版
印刷装置は設定速度よりも速い速度(例えば80枚/
分)で少なくともインキ検知手段19からの信号が入力
されるまで高速印刷を行うように構成されている。
【0094】そして、第2の実施例と同様に、所定枚数
の高速印刷が完了する前にインキ検知手段19からの信
号が入力された場合には所定枚数の高速印刷が完了する
までインキ補給手段に信号を出力せずに高速印刷を継続
し、所定枚数の高速印刷完了後にインキ補給手段に信号
を出力してインキ溜まり5にインキを補給すると共に設
定速度で設定枚数までの印刷を行い、また、所定枚数の
高速印刷が完了してもインキ検知手段19からの信号が
入力されない場合にはインキ検知手段19からの信号が
入力されるまで高速印刷を継続し、信号入力後に高速印
刷を停止させてインキ補給手段に信号を出力してインキ
溜まり5にインキを補給すると共に設定速度で設定枚数
までの印刷を行う。
【0095】タイマー36からの時間信号が2時間を超
え8時間以内の場合には、CPU46はROM47より
動作プログラム41よりも高速の高速動作プログラムを
呼び出し、孔版印刷装置は設定速度よりも速い速度(例
えば100枚/分)で少なくともインキ検知手段19か
らの信号が入力されるまで高速印刷を行い、その後、設
定速度60枚/分で設定枚数100枚までの印刷を行
う。
【0096】タイマー36からの時間信号が8時間を超
えた場合には、CPU46はROM47より動作プログ
ラム42よりも高速の段階的高速動作プログラムを呼び
出し、孔版印刷装置は設定速度よりも速い速度(例えば
120枚/分、100枚/分)で少なくともインキ検知
手段19からの信号が入力されるまで段階的高速印刷を
行い、その後、設定速度60枚/分で設定枚数100枚
までの印刷を行う。
【0097】また、セレクトスイッチ35が「水性」に
設定され、タイマー36からの時間信号が2時間以内の
場合は、CPU46はROM47より動作プログラム4
3を呼び出し、孔版印刷装置は設定速度よりも遅い速度
(例えば40枚/分)で少なくともインキ検知手段19
からの信号が入力されるまで低速印刷を行い、その後、
設定速度60枚/分で印刷枚数100枚までの印刷を行
う。
【0098】タイマー36からの時間信号が2時間を超
え8時間以内の場合には、CPU46はROM47より
動作プログラム43よりも低速の低速動作プログラムを
呼び出し、孔版印刷装置は設定速度よりも遅い速度(例
えば35枚/分)で少なくともインキ検知手段19から
の信号が入力されるまで低速印刷を行い、その後、設定
速度60枚/分で印刷枚数100枚までの印刷を行う。
【0099】タイマー36からの時間信号が8時間を超
えた場合には、CPU46はROM47より動作プログ
ラム44よりも低速の段階的低速動作プログラムを呼び
出し、孔版印刷装置は設定速度よりも遅い速度(例えば
15枚/分、35枚/分)で少なくともインキ検知手段
19からの信号が入力されるまで段階的低速印刷を行
い、その後、設定速度60枚/分で印刷枚数100枚ま
での印刷を行う。
【0100】このような動作とすることにより、第1の
実施例と同様に、エマルジョンインキが使用された場合
には、放置されて粘度が低下したインキによる細かい画
像でのにじみの発生を効果的に防止することができ、ま
た、水性インキが使用された場合には、放置されて粘度
が上昇したインキによる細かい画像での画像掠れの発生
を効果的に防止することができる。この一連の動作を、
セレクトスイッチ35が「油性」に設定された場合を図
16に、セレクトスイッチ35が「水性」に設定された
場合を図17にそれぞれ示す。
【0101】図18は、本発明の第3の実施例に用いら
れる制御手段49を示している。CPU50、ROM5
1、RAM52を有する周知のマイクロコンピューター
からなる制御手段49は、図1に示した孔版印刷装置の
制御を行う。
【0102】CPU50には、CPU38と同様に、操
作パネル21からの各信号(動作信号、置数信号及び設
定信号等)と、セレクトスイッチ35からの切換信号、
タイマー36からの時間信号、インキ検知手段19から
の検知信号が入力される。入力された各信号は、ROM
51に記憶された動作プログラムに基づいて演算処理さ
れ、版胴駆動手段とインキ補給手段とにそれぞれ動作信
号として出力される。
【0103】ROM51には、ROM39と同様に、版
胴駆動手段を動作させる複数の動作プログラム及びイン
キ補給手段を動作させる動作プログラムと、放置時間に
応じて版付動作の回数を制御する動作プログラムとが記
憶されている。版胴駆動手段を動作させる複数の動作プ
ログラムは、セレクトスイッチ35からの切換信号とタ
イマー36からの時間信号とに応じて適宜選択され、版
付動作の回数を制御する動作プログラムは、タイマー3
6からの時間信号に応じて選択される。版付動作の回数
を制御する動作プログラムは、セレクトスイッチ35か
らの切換信号に関わらず、時間信号が2時間以内の場合
は版付動作を0回、時間信号が2時間を超え8時間以内
の場合は版付動作を1回(版胴1を1回転)、時間信号
が8時間を超えた場合は版付動作を2回(版胴1を2回
転)行うように構成されている。
【0104】上記構成に基づき、以下に動作を説明す
る。図示しない原稿読取部に原稿がセットされ、オペレ
ーターによって製版スタートキー22が押されると、第
1の実施例と同様に排版動作、製版動作、巻装動作が行
われて、版胴1が印刷待機状態となる。
【0105】オペレーターによって操作パネル21上の
テンキー26及び印刷速度設定キー31が押されて印刷
枚数と印刷速度とが設定され、セレクトスイッチ35
が、使用されるインキに応じて「油性」または「水性」
に切り換えられた後に印刷スタートキー23が押される
と、印刷動作が開始される。この実施例では、印刷枚数
100枚、印刷速度60枚/分、「油性」と設定された
ものとする。
【0106】印刷スタートキー23の押下に伴い、タイ
マー36の作動が停止して時間信号が制御手段49に出
力される。時間信号が2時間以内の場合は、セレクトス
イッチ35の切換に関わらず通常の印刷動作が行われ
る。この印刷動作は第1の実施例と同様であるので、詳
細な説明は省略する。
【0107】タイマー36からの時間信号が2時間を超
え8時間以内の場合には、制御手段49は、印刷動作に
先立って孔版印刷装置に1回の版付動作を行わせる。
【0108】印刷スタートキー23が押されると、イン
キ検知手段19がインキ溜まり5のインキ量を検知し、
インキが規定量以上ない場合は、制御手段49の指令に
よってインキ補給手段のポンプを所定回数作動させ、イ
ンキパックからインキ溜まり5へインキを供給する。
【0109】その後、図示しない給紙手段より給送され
た印刷用紙18がレジストローラー対17にくわえ込ま
れる。レジストローラー対17は、遅い速度(例えば1
0枚/分)で回転している版胴1に巻装されたマスタ8
の画像領域がプレスローラー16と対応する位置に達す
るタイミングで、印刷用紙18を版胴1とプレスローラ
ー16との間に向けて給送する。給送された印刷用紙1
8は、プレスローラー16によって版胴1に巻装された
マスタ8に押圧される。この押圧動作により、プレスロ
ーラー16と印刷用紙18とマスタ8と版胴1の外周面
とが圧接し、インキローラー3によって版胴1の内周面
に供給されて放置によって粘度が低下したインキが、開
孔部1aとインキ保持部材15のオープニングエリアよ
り滲出し、インキ保持部材15の空隙15bに充填され
た後、マスタ8の穿孔部を通過して印刷用紙18に転移
される。インキを転移された印刷用紙18は、図示しな
い剥離爪によって版胴1の外周面より剥離され、図示し
ない排紙手段によって機外に排出される。その後、版胴
1がホームポジションで停止して版付動作が完了する。
この版付動作は、印刷の設定枚数100枚には含まれな
い。
【0110】版付動作完了後、CPU50はROM51
より動作プログラム41を呼び出す。そして、第1の実
施例と同様に、設定速度よりも速い速度(例えば80枚
/分)で所定枚数(例えば10枚程度)の印刷を行った
後、設定速度で設定枚数までの印刷を行う。
【0111】タイマー36からの時間信号が8時間を超
えた場合には、制御手段49は、印刷動作に先立って孔
版印刷装置に上記と同様の版付動作を2回行わせる。版
付動作完了後、CPU50はROM51より動作プログ
ラム42を呼び出し、孔版印刷装置に第1の実施例と同
様の印刷動作を行わせる。
【0112】また、セレクトスイッチ35が「水性」に
設定され、タイマー36からの時間信号が2時間を超え
8時間以内の場合には、制御手段49が、印刷動作に先
立って孔版印刷装置に上記と同様の版付動作を1回行わ
せた後、CPU50がROM51より動作プログラム4
3を呼び出し、孔版印刷装置に第1の実施例と同様の印
刷動作を行わせる。セレクトスイッチ35が「水性」に
設定され、タイマー36からの時間信号が8時間を超え
た場合には、制御手段49が、印刷動作に先立って孔版
印刷装置に上記と同様の版付動作を2回行わせた後、C
PU50がROM51より動作プログラム44を呼び出
し、孔版印刷装置に第1の実施例と同様の印刷動作を行
わせる。
【0113】このような動作とすることにより、エマル
ジョンインキが使用された場合には、インキ溜まり5や
インキ保持部材15、あるいはマスタ8上に放置されて
粘度が低下したインキを版付動作によって大量に消費す
ることができ、裏抜けやにじみの発生をより効果的に防
止することができる。また、水性インキが使用された場
合には、マスタ8やインキ保持部材15に十分にインキ
が供給されるので、印刷不良の発生をより効果的に防止
することができる。この一連の動作を、セレクトスイッ
チ35が「油性」に設定された場合を図19に、セレク
トスイッチ35が「水性」に設定された場合を図20に
それぞれ示す。
【0114】この第3の実施例においても、第1、第2
の実施例と同様に、画像キー54を有する操作パネル5
3を変形例として用いることができる。図21は、この
変形例における制御手段49のブロック図を示してい
る。
【0115】以下に、この変形例における、画像キー5
4が押された場合の孔版印刷装置の動作を説明する。図
示しない原稿読取部に原稿がセットされ、オペレーター
によって製版スタートキー22が押されると、第1の実
施例と同様に排版動作、製版動作、巻装動作が行われ
て、版胴1が印刷待機状態となる。
【0116】オペレーターによって操作パネル53上の
画像キー54が押され、テンキー26及び印刷速度設定
キー31が押されて印刷枚数と印刷速度とが設定され、
セレクトスイッチ35が、使用されるインキに応じて
「油性」または「水性」に切り換えられた後に印刷スタ
ートキー23が押されると、印刷動作が開始される。
【0117】印刷スタートキー23の押下に伴い、タイ
マー36の作動が停止して時間信号が制御手段49に出
力される。このとき、時間信号が2時間以内の場合であ
っても、制御手段49は孔版印刷装置に1回の版付動作
を行わせる。このような構成とすることにより、エマル
ジョンインキが使用された場合には放置時間に関わらず
版付動作を行い、放置されて粘度が低下したインキを大
量に消費した後に印刷動作を行うので、細かい画像にお
けるにじみの発生を抑えて良好な印刷物を得ることがで
きる。また、水性インキが使用された場合には、放置時
間に関わらず版付動作を行ってマスタ8やインキ保持部
材15に十分にインキを供給した後に印刷動作を行うの
で、細かい画像における掠れの発生を抑えて良好な印刷
物を得ることができる。この一連の動作を、セレクトス
イッチ35が「油性」に設定された場合を図22に、セ
レクトスイッチ35が「水性」に設定された場合を図2
3にそれぞれ示す。
【0118】また、上述の操作パネル53と制御手段4
9とを用いて、上述の変形例とは別の変形例を構成する
こともできる。以下に、この他の変形例における、画像
キー54が押された場合の孔版印刷装置の動作を説明す
る。
【0119】図示しない原稿読取部に原稿がセットさ
れ、オペレーターによって製版スタートキー22が押さ
れると、第1の実施例と同様に排版動作、製版動作、巻
装動作が行われて、版胴1が印刷待機状態となる。
【0120】オペレーターによって操作パネル53上の
画像キー54が押され、テンキー26及び印刷速度設定
キー31が押されて印刷枚数と印刷速度とが設定され、
セレクトスイッチ35が、使用されるインキに応じて
「油性」または「水性」に切り換えられた後に印刷スタ
ートキー23が押されると、印刷動作が開始される。こ
の変形例では、印刷枚数100枚、印刷速度60枚/
分、「油性」と設定されたものとする。
【0121】印刷スタートキー23の押下に伴い、タイ
マー36の作動が停止して時間信号が制御手段49に出
力される。時間信号が2時間以内の場合は、制御手段4
9が孔版印刷装置に1回の版付動作を行わせた後、CP
U50がROM51より動作プログラム41を呼び出
し、孔版印刷装置は設定速度よりも速い速度(例えば8
0枚/分)で所定枚数(例えば10枚程度)の印刷を行
い、その後、設定速度60枚/分で印刷枚数100枚ま
での印刷を行う。
【0122】タイマー36からの時間信号が2時間を超
え8時間以内の場合には、制御手段49が孔版印刷装置
に1回の版付動作を行わせた後、CPU50がROM5
1より動作プログラム41よりも高速の高速動作プログ
ラムを呼び出し、孔版印刷装置は設定速度よりも速い速
度(例えば100枚/分)で所定枚数(例えば10枚程
度)の印刷を行い、その後、設定速度60枚/分で設定
枚数100枚までの印刷を行う。
【0123】タイマー36からの時間信号が8時間を超
えた場合には、制御手段49が孔版印刷装置に2回の版
付動作を行わせた後、CPU50がROM51より動作
プログラム42よりも高速の段階的高速動作プログラム
を呼び出し、孔版印刷装置は設定速度よりも速い速度
(例えば120枚/分、100枚/分)で所定枚数(例
えば5枚程度)ずつの段階的な印刷を行い、その後、設
定速度60枚/分で設定枚数100枚までの印刷を行
う。
【0124】また、セレクトスイッチ35が「水性」に
設定され、タイマー36からの時間信号が2時間以内の
場合は、制御手段49が孔版印刷装置に1回の版付動作
を行わせた後、CPU50がROM51より動作プログ
ラム43を呼び出し、孔版印刷装置は設定速度よりも遅
い速度(例えば40枚/分)で所定枚数(例えば10枚
程度)の印刷を行い、その後、設定速度60枚/分で印
刷枚数100枚までの印刷を行う。
【0125】タイマー36からの時間信号が2時間を超
え8時間以内の場合には、制御手段49が孔版印刷装置
に1回の版付動作を行わせた後、CPU50がROM5
1より動作プログラム43よりも低速の低速動作プログ
ラムを呼び出し、孔版印刷装置は設定速度よりも遅い速
度(例えば35枚/分)で所定枚数(例えば10枚程
度)の印刷を行い、その後、設定速度60枚/分で印刷
枚数100枚までの印刷を行う。
【0126】タイマー36からの時間信号が8時間を超
えた場合には、制御手段49が孔版印刷装置に2回の版
付動作を行わせた後、CPU50がROM51より動作
プログラム44よりも低速の段階的低速動作プログラム
を呼び出し、孔版印刷装置は設定速度よりも遅い速度
(例えば15枚/分、35枚/分)で所定枚数(例えば
5枚程度)ずつの段階的な印刷を行い、その後、設定速
度60枚/分で印刷枚数100枚までの印刷を行う。
【0127】このような動作とすることにより、エマル
ジョンインキが使用された場合には、版付動作を行った
後にさらに高速の印刷速度で印刷を行うことにより、放
置されて粘度が低下したインキによる細かい画像でのに
じみの発生をより効果的に防止することができる。ま
た、水性インキが使用された場合には、版付動作を行っ
た後にさらに低速の印刷速度で印刷を行うことにより、
放置されて粘度が上昇したインキによる細かい画像での
画像掠れの発生をより効果的に防止することができる。
この一連の動作を、セレクトスイッチ35が「油性」に
設定された場合を図24に、セレクトスイッチ35が
「水性」に設定された場合を図25にそれぞれ示す。
【0128】図26は、第1ないし第3の実施例の他の
変形例に使用される孔版印刷装置を、図27は、この変
形例に使用される制御手段56をそれぞれ示している。
【0129】図26に示した孔版印刷装置は、図1に示
したものと比較すると、サーマルヘッド10への通電エ
ネルギー量を検出するエネルギー検出手段55を具備し
ている点においてのみ相違している。
【0130】制御手段56は、CPU57、ROM5
8、RAM59を有する周知のマイクロコンピューター
から構成されており、CPU57には、CPU38と同
様に、操作パネル21からの各信号(動作信号、置数信
号及び設定信号等)と、セレクトスイッチ35からの切
換信号、タイマー36からの時間信号、インキ検知手段
19からの検知信号が入力される他、エネルギー検出手
段55からの検出信号が入力される。入力された各信号
は、CPU57で演算処理され、版胴駆動手段とインキ
補給手段とにそれぞれ動作信号として出力される。
【0131】ROM58には、ROM51と同様に、版
胴駆動手段を動作させる複数の動作プログラム及びイン
キ補給手段を動作させる動作プログラムと、放置時間に
応じて版付動作の回数を制御する動作プログラムとが記
憶されている。ここで、版胴駆動手段を動作させる複数
の動作プログラムにおけるそれぞれの印刷速度と、この
印刷速度での印刷枚数を、CPU57がエネルギー検出
手段55からの検出信号に基づいて演算処理する。
【0132】検出信号が大きい場合は、製版画像量が多
いのでインキが大量に消費されるため、各動作プログラ
ムにおける印刷速度を設定速度に近づける方向に変化さ
せるか、若しくは各動作プログラムにおける印刷速度で
の印刷枚数を少なくするように制御する。検出信号が小
さい場合は上記とは逆の制御となる。
【0133】このような構成とすることにより、放置後
の印刷においても製版画像量に応じて適切な印刷を行う
ことができ、印刷用紙に転移するインキ量を常に適量と
することができ、良好な印刷物を常に得ることができ
る。
【0134】この変形例においても、画像キー54を有
する操作パネル53を用い、上記各変形例と同様の制御
を行うことができる。その場合に用いられる制御手段5
6のブロック図を図28に示す。
【0135】上記各実施例及び各変形例では、放置時間
の閾値を2時間と8時間の2つとしたが、閾値を多く設
け、これに対応した印刷速度制御並びに印刷枚数の制御
を行えば、裏抜けやにじみの発生、あるいは印刷不良の
発生をより一層防止することができ、極めて良好な印刷
物を得ることができる。なお、この場合の制御として
は、先に説明したように、印刷速度の制御が印刷用紙へ
転移されるインキ量の調整に対して有効であるが、印刷
速度を上昇させすぎると装置本体に対してがた等の悪影
響が生じる虞があるため、放置されたインキの状態に応
じては印刷枚数の制御のみを行う構成とすることが望ま
しい。
【0136】なお、上記各実施例及び各変形例では、印
刷速度設定キー31を具備した操作パネル21,53を
有する孔版印刷装置を用いたが、これに代えて、印刷速
度設定キー31を具備しない操作パネルを有する孔版印
刷装置を用いてもよい。この場合には、その孔版印刷装
置固有の印刷速度が設定印刷速度となる。
【0137】また、上記各実施例及び各変形例では、マ
スタ8として熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタ
を用いたが、マスタ8として、テトロン、ナイロン、レ
ーヨン、ビニロン、ポリエステル等の合成樹脂繊維や、
楮、三椏、マニラ麻、亜麻等の天然繊維からなる多孔性
薄葉紙、天然繊維と合成樹脂繊維とを混抄してなる不織
布、テトロンやナイロン等の合成樹脂繊維からなるメッ
シュスクリーン、あるいは合成樹脂繊維や金属繊維から
なる焼結シート等から構成した多孔性支持体と、ポリエ
ステルフィルム等の熱可塑性樹脂フィルムとを接着等に
よって貼り合わせた構成のものを用いてもよい。
【0138】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、放置され
た孔版印刷装置を用いて印刷を行う際に、放置時間と印
刷に使用されるインキの種類とに応じて立ち上がり時の
印刷速度を制御するので、印刷用紙に転移されるインキ
量が制御され、放置されたインキを使用した印刷におい
ても1枚目から良好な印刷物を得ることができる。
【0139】請求項2記載の発明によれば、放置された
孔版印刷装置を用いて印刷を行う際に、放置時間と印刷
に使用されるインキの種類とに応じて立ち上がり時の印
刷速度及びこの印刷速度での印刷枚数を制御するので、
印刷用紙に転移されるインキ量が制御され、放置された
インキを使用した印刷においても1枚目から良好な印刷
物を得ることができる。
【0140】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2記載の孔版印刷装置において、さらに、放
置時間と印刷に使用されるインキの種類とに応じて版付
回数を制御するので、放置されたインキが版付動作によ
って大量に消費され、さらに良好な印刷物を得ることが
できる。
【0141】請求項4記載の発明によれば、放置後の印
刷時には設定印刷速度よりも高速の所定速度で所定枚数
の印刷が行われるので、放置によって粘度が低下したイ
ンキが多量に印刷用紙に転移されることに起因する裏抜
けやにじみの発生を防止することができ、放置されたイ
ンキを使用した印刷においても1枚目から良好な印刷物
を得ることができる。
【0142】請求項5記載の発明によれば、放置後の印
刷時には設定印刷速度よりも低速の所定速度で所定枚数
の印刷が行われるので、放置によって粘度が上昇したイ
ンキが印刷用紙に転移しないことに起因する掠れ等の印
刷不良の発生を防止することができ、放置されたインキ
を使用した印刷においても1枚目から良好な印刷物を得
ることができる。
【0143】請求項6記載の発明によれば、放置後の印
刷時において、少なくともインキ検知手段によってイン
キ供給手段内のインキが検知されなくなるまで、設定印
刷速度よりも高速の所定速度で所定枚数の印刷が行わ
れ、インキ供給手段内にインキが補給された後に設定印
刷速度での印刷が行われるので、放置によって粘度が低
下したインキは高速の印刷で消費され、放置によって粘
度が低下したインキが多量に印刷用紙に転移されること
に起因する裏抜けやにじみの発生を効果的に防止するこ
とができ、放置されたインキを使用した印刷においても
1枚目から良好な印刷物を得ることができる。
【0144】請求項7記載の発明によれば、放置後の印
刷時において、少なくともインキ検知手段によってイン
キ供給手段内のインキが検知されなくなるまで、設定印
刷速度よりも低速の所定速度で所定枚数の印刷が行わ
れ、インキ供給手段内にインキが補給された後に設定印
刷速度での印刷が行われるので、放置によって粘度が上
昇したインキは低速の印刷で消費され、放置によって粘
度が上昇したインキが印刷用紙に転移しないことに起因
する掠れ等の印刷不良の発生を効果的に防止することが
でき、放置されたインキを使用した印刷においても1枚
目から良好な印刷物を得ることができる。
【0145】請求項8記載の発明によれば、放置後の印
刷時には、版付動作を行った後に設定印刷速度よりも高
速の所定速度で所定枚数の印刷が行われるので、放置に
よって粘度が低下したインキが版付動作によって大量に
消費され、裏抜けやにじみの発生をより効果的に防止す
ることができ、放置されたインキを使用した印刷におい
ても1枚目から良好な印刷物を得ることができる。
【0146】請求項9記載の発明によれば、放置後の印
刷時には、版付動作を行った後に設定印刷速度よりも低
速の所定速度で所定枚数の印刷が行われるので、放置に
よって粘度が上昇したインキが版付動作によって大量に
消費され、印刷不良の発生をより効果的に防止すること
ができ、放置されたインキを使用した印刷においても1
枚目から良好な印刷物を得ることができる。
【0147】請求項10記載の発明によれば、請求項8
または請求項9記載の孔版印刷装置において、さらに、
放置時間の長さに応じて版付回数を変化させるので、放
置時間による粘度変化に対応して放置インキを消費する
ことができ、より良好な印刷物を得ることができる。
【0148】請求項11記載の発明によれば、請求項
8、請求項9または請求項10記載の孔版印刷装置にお
いて、さらに、細かい製版画像が存在する場合には、放
置後の印刷とは見なされなくとも版付動作を行うので、
細かい画像のにじみ、裏抜け、掠れ等を防止することが
でき、より良好な印刷物を得ることができる。
【0149】請求項12記載の発明によれば、請求項
4、請求項6または請求項8記載の孔版印刷装置におい
て、さらに、細かい画像が存在する場合には、放置後の
印刷時において所定速度及び/または所定枚数を増加さ
せて印刷を行うので、細かい画像のにじみあるいは裏抜
けを防止することができ、より良好な印刷物を得ること
ができる。
【0150】請求項13記載の発明によれば、請求項
5、請求項7または請求項9記載の孔版印刷装置におい
て、さらに、細かい画像が存在する場合には、放置後の
印刷時において所定速度を低下させる及び/または所定
枚数を増加させて印刷を行うので、細かい画像の掠れ等
を防止することができ、より良好な印刷物を得ることが
できる。
【0151】請求項14記載の発明によれば、請求項4
ないし請求項13のうちの何れか1つに記載の孔版印刷
装置において、さらに、細かい製版画像が存在する場合
には、放置後の印刷とは見なされなくとも所定速度で所
定枚数を印刷した後、設定印刷速度で設定された枚数ま
で印刷を行うので、細かい画像のにじみ、裏抜け、掠れ
等をより一層防止することができ、より良好な印刷物を
得ることができる。
【0152】請求項15記載の発明によれば、請求項4
ないし請求項14のうちの何れか1つに記載の孔版印刷
装置において、さらに、放置時間の長さに応じて所定速
度及び/または所定枚数を変化させるので、放置時間に
よる粘度変化に対応して放置インキを消費することがで
き、より良好な印刷物を得ることができる。
【0153】請求項16記載の発明によれば、請求項4
ないし請求項15のうちの何れか1つに記載の孔版印刷
装置において、さらに、エネルギー検出手段によって検
出された通電エネルギー量に応じて所定速度及び/また
は所定枚数を変化させるので、製版画像量に対応して放
置インキを消費することができ、より良好な印刷物を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を採用した孔版印刷装置
の概略側断面図である。
【図2】本発明の各実施例及び変形例に用いられる版
胴、インキ保持部材及びマスタを示す図である。
【図3】本発明の第1の実施例に用いられる操作パネル
を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施例に用いられる制御手段の
ブロック図である。
【図5】本発明の各実施例に用いられる版胴駆動手段の
速度制御を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施例におけるエマルジョンイ
ンキを用いた場合の孔版印刷装置の動作を示すフローチ
ャートである。
【図7】本発明の第1の実施例における水性インキを用
いた場合の孔版印刷装置の動作を示すフローチャートで
ある。
【図8】本発明の第1ないし第3の実施例の変形例に用
いられる操作パネルを示す図である。
【図9】本発明の第1の実施例の変形例に用いられる制
御手段のブロック図である。
【図10】本発明の第1の実施例の変形例におけるエマ
ルジョンインキを用いた場合の孔版印刷装置の動作を示
すフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施例の変形例における水性
インキを用いた場合の孔版印刷装置の動作を示すフロー
チャートである。
【図12】本発明の第2の実施例に用いられる制御手段
のブロック図である。
【図13】本発明の第2の実施例におけるエマルジョン
インキを用いた場合の孔版印刷装置の動作を示すフロー
チャートである。
【図14】本発明の第2の実施例における水性インキを
用いた場合の孔版印刷装置の動作を示すフローチャート
である。
【図15】本発明の第2の実施例の変形例に用いられる
制御手段のブロック図である。
【図16】本発明の第2の実施例の変形例におけるエマ
ルジョンインキを用いた場合の孔版印刷装置の動作を示
すフローチャートである。
【図17】本発明の第2の実施例の変形例における水性
インキを用いた場合の孔版印刷装置の動作を示すフロー
チャートである。
【図18】本発明の第3の実施例に用いられる制御手段
のブロック図である。
【図19】本発明の第3の実施例におけるエマルジョン
インキを用いた場合の孔版印刷装置の動作を示すフロー
チャートである。
【図20】本発明の第3の実施例における水性インキを
用いた場合の孔版印刷装置の動作を示すフローチャート
である。
【図21】本発明の第3の実施例の変形例に用いられる
制御手段のブロック図である。
【図22】本発明の第3の実施例の変形例におけるエマ
ルジョンインキを用いた場合の孔版印刷装置の動作を示
すフローチャートである。
【図23】本発明の第3の実施例の変形例における水性
インキを用いた場合の孔版印刷装置の動作を示すフロー
チャートである。
【図24】本発明の第3の実施例の他の変形例における
エマルジョンインキを用いた場合の孔版印刷装置の動作
を示すフローチャートである。
【図25】本発明の第3の実施例の他の変形例における
水性インキを用いた場合の孔版印刷装置の動作を示すフ
ローチャートである。
【図26】本発明の第1ないし第3の実施例の変形例に
用いられる孔版印刷装置の概略側断面図である。
【図27】本発明の第1ないし第3の実施例の変形例に
用いられる制御手段のブロック図である。
【図28】本発明の第1ないし第3の実施例の他の変形
例に用いられる制御手段のブロック図である。
【符号の説明】
1 版胴 8 マスタ 16 押圧手段(プレスローラー) 18 印刷用紙 19 インキ検知手段 20 インキ供給手段 21,53 操作パネル 55 エネルギー検出手段

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面にマスタを巻装する版胴と、前記版
    胴にインキを供給するインキ供給手段と、前記マスタに
    印刷用紙を押圧する押圧手段とを具備する孔版印刷装置
    において、 印刷動作終了後の放置時間と使用されるインキの種類と
    に応じて、立ち上がり時の印刷速度を制御することを特
    徴とする孔版印刷装置。
  2. 【請求項2】外周面にマスタを巻装する版胴と、前記版
    胴にインキを供給するインキ供給手段と、前記マスタに
    印刷用紙を押圧する押圧手段とを具備する孔版印刷装置
    において、 印刷動作終了後の放置時間と使用されるインキの種類と
    に応じて、立ち上がり時の印刷速度及びこの印刷速度で
    の印刷枚数を制御することを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 【請求項3】前記放置時間と前記インキの種類とに応じ
    て版付回数を制御することを特徴とする請求項1または
    請求項2記載の孔版印刷装置。
  4. 【請求項4】外周面に製版済みマスタを巻装する版胴
    と、 前記版胴にインキを供給するインキ供給手段と、 前回の印刷動作終了時点から印刷指令が出力されるまで
    の時間を計時するタイマーと、 印刷枚数を設定する印刷枚数設定手段とを具備し、 放置によって粘度が低下するインキが用いられる孔版印
    刷装置において、 前記印刷枚数が設定された後、印刷指令が出力されたと
    きに前記タイマーの計時時間が所定時間を超えた場合に
    は、設定印刷速度よりも高速の所定速度で所定枚数を印
    刷した後、前記設定印刷速度で設定された前記印刷枚数
    まで印刷することを特徴とする孔版印刷装置。
  5. 【請求項5】外周面に製版済みマスタを巻装する版胴
    と、 前記版胴にインキを供給するインキ供給手段と、 前回の印刷動作終了時点から印刷指令が出力されるまで
    の時間を計時するタイマーと、 印刷枚数を設定する印刷枚数設定手段とを具備し、 放置によって粘度が上昇するインキが用いられる孔版印
    刷装置において、 前記印刷枚数が設定された後、印刷指令が出力されたと
    きに前記タイマーの計時時間が所定時間を超えた場合に
    は、設定印刷速度よりも低速の所定速度で所定枚数を印
    刷した後、前記設定印刷速度で設定された前記印刷枚数
    まで印刷することを特徴とする孔版印刷装置。
  6. 【請求項6】外周面に製版済みマスタを巻装する版胴
    と、 前記版胴にインキを供給するインキ供給手段と、 前回の印刷動作終了時点から印刷指令が出力されるまで
    の時間を計時するタイマーと、 印刷枚数を設定する印刷枚数設定手段と、 前記インキ供給手段内のインキの有無を検知するインキ
    検知手段と、 前記インキ供給手段内にインキを補給するインキ補給手
    段とを具備し、 放置によって粘度が低下するインキが用いられる孔版印
    刷装置において、 前記印刷枚数が設定された後、印刷指令が出力されたと
    きに前記タイマーの計時時間が所定時間を超えた場合に
    は、少なくとも前記インキ検知手段によって前記インキ
    供給手段内のインキが検知されなくなるまで、設定印刷
    速度よりも高速の所定速度で所定枚数の印刷を行った後
    に前記インキ補給手段によって前記インキ供給手段内に
    インキを補給し、その後、前記設定印刷速度で設定され
    た前記印刷枚数まで印刷することを特徴とする孔版印刷
    装置。
  7. 【請求項7】外周面に製版済みマスタを巻装する版胴
    と、 前記版胴にインキを供給するインキ供給手段と、 前回の印刷動作終了時点から印刷指令が出力されるまで
    の時間を計時するタイマーと、 印刷枚数を設定する印刷枚数設定手段と、 前記インキ供給手段内のインキの有無を検知するインキ
    検知手段と、 前記インキ供給手段内にインキを補給するインキ補給手
    段とを具備し、 放置によって粘度が上昇するインキが用いられる孔版印
    刷装置において、 前記印刷枚数が設定された後、印刷指令が出力されたと
    きに前記タイマーの計時時間が所定時間を超えた場合に
    は、少なくとも前記インキ検知手段によって前記インキ
    供給手段内のインキが検知されなくなるまで、設定印刷
    速度よりも低速の所定速度で所定枚数の印刷を行った後
    に前記インキ補給手段によって前記インキ供給手段内に
    インキを補給し、その後、前記設定印刷速度で設定され
    た前記印刷枚数まで印刷することを特徴とする孔版印刷
    装置。
  8. 【請求項8】外周面に製版済みマスタを巻装する版胴
    と、 前記版胴にインキを供給するインキ供給手段と、 前回の印刷動作終了時点から印刷指令が出力されるまで
    の時間を計時するタイマーと、 印刷枚数を設定する印刷枚数設定手段とを具備し、 放置によって粘度が低下するインキが用いられる孔版印
    刷装置において、 前記印刷枚数が設定された後、印刷指令が出力されたと
    きに前記タイマーの計時時間が所定時間を超えた場合に
    は、版付動作を行った後に設定印刷速度よりも高速の所
    定速度で所定枚数を印刷し、その後、前記設定印刷速度
    で設定された前記印刷枚数まで印刷することを特徴とす
    る孔版印刷装置。
  9. 【請求項9】外周面に製版済みマスタを巻装する版胴
    と、 前記版胴にインキを供給するインキ供給手段と、 前回の印刷動作終了時点から印刷指令が出力されるまで
    の時間を計時するタイマーと、 印刷枚数を設定する印刷枚数設定手段とを具備し、 放置によって粘度が上昇するインキが用いられる孔版印
    刷装置において、 前記印刷枚数が設定された後、印刷指令が出力されたと
    きに前記タイマーの計時時間が所定時間を超えた場合に
    は、版付動作を行った後に設定印刷速度よりも低速の所
    定速度で所定枚数を印刷し、その後、前記設定印刷速度
    で設定された前記印刷枚数まで印刷することを特徴とす
    る孔版印刷装置。
  10. 【請求項10】前記計時時間が前記所定時間を超えた長
    さに応じて、前記版付動作の回数を変化させることを特
    徴とする請求項8または請求項9記載の孔版印刷装置。
  11. 【請求項11】前記製版済みマスタが細かい製版画像を
    有する場合には、前記タイマーの計時時間が所定時間以
    内であっても版付動作を行うことを特徴とする請求項
    8、請求項9または請求項10記載の孔版印刷装置。
  12. 【請求項12】前記製版済みマスタが細かい製版画像を
    有する場合には、前記タイマーの計時時間が所定時間を
    超えた場合に、前記所定速度及び/または前記所定枚数
    を増加させることを特徴とする請求項4、請求項6また
    は請求項8記載の孔版印刷装置。
  13. 【請求項13】前記製版済みマスタが細かい製版画像を
    有する場合には、前記タイマーの計時時間が所定時間を
    超えた場合に、前記所定速度を低下させる及び/または
    前記所定枚数を増加させることを特徴とする請求項5、
    請求項7または請求項9記載の孔版印刷装置。
  14. 【請求項14】前記製版済みマスタが細かい製版画像を
    有する場合には、前記タイマーの計時時間が所定時間以
    内であっても、前記所定速度で前記所定枚数を印刷した
    後、前記設定印刷速度で設定された前記印刷枚数まで印
    刷することを特徴とする請求項4ないし請求項13のう
    ちの何れか1つに記載の孔版印刷装置。
  15. 【請求項15】前記計時時間が前記所定時間を超えた長
    さに応じて、前記所定速度及び/または前記所定枚数を
    変化させることを特徴とする請求項4ないし請求項14
    のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置。
  16. 【請求項16】前記製版済みマスタを作成する製版手段
    と、前記製版手段への通電エネルギー量を検出するエネ
    ルギー検出手段とを具備し、前記印刷指令が出力された
    ときに前記タイマーの計時時間が前記所定時間を超えた
    場合には、前記エネルギー検出手段によって検出された
    前記通電エネルギー量に応じて、前記所定速度及び/ま
    たは前記所定枚数を変化させることを特徴とする請求項
    4ないし請求項15のうちの何れか1つに記載の孔版印
    刷装置。
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