JPH09215251A - 電動機 - Google Patents

電動機

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JPH09215251A
JPH09215251A JP1594296A JP1594296A JPH09215251A JP H09215251 A JPH09215251 A JP H09215251A JP 1594296 A JP1594296 A JP 1594296A JP 1594296 A JP1594296 A JP 1594296A JP H09215251 A JPH09215251 A JP H09215251A
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JP
Japan
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case body
stator
case
cylindrical wall
stator core
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JP1594296A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Ikegami
達也 池上
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TEC CORP
Original Assignee
TEC CORP
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、モータケースが備えるケース本体の
加工数を少なくできるとともに、ケース本体に固定子を
確実に回り止めでき、しかも、運転時における振動を確
実に防止できる電動機を提供することにある。 【解決手段】一端が開口されると共にこの一端開口を通
して固定子20及び回転子22が収納される有底円筒状のケ
ース本体12を有したモータケース11を備え、固定子の固
定子鉄心24の四つの隅部24a をケース本体の円筒壁14内
面に密接させて固定子をケース本体に内蔵した電動機を
前提とする。円筒壁14にその軸方向に延びてケース本体
12の内側に突出する補強ビード14b 、14c を複数成形す
る。これら補強ビードのうちの一部の補強ビード14c を
前記鉄心24の隅部24a 側面に線接触させる。それによ
り、防振用の補強ビード14c で固定子22の円筒壁14に対
する回り止めを兼用して、回り止めの為の後加工を省略
したことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電気掃除機
において吸込み気流を発生するため等に使用される電動
送風機の電動機部を構成する電動機に係り、特に、モー
タケースが備えるケース本体に収納される固定子のケー
ス本体に対する固定構造を改善した電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は電気掃除機に使用されている電動
送風機の構成を示す側面図であって、図5中51で示す
電動機をなす電動機部は、モータケース52に固定子5
3および回転子54を収納するとともに、一対のブラシ
装置55を取付けてなる。モータケース52は、有底円
筒状のケース本体56と、この本体56の一端開口を横
断する横断部分を有してケース本体56の環状平面部5
6a(図6参照)に取付けられた図示しないケース端面
板とから形成されている。
【0003】鉄製板金を絞り成形して得たケース本体5
6は、図5および図6に示されるように円筒壁56bの
一端開口縁に外側に張り出す環状平面部56aを設け、
かつ、一端開口と反対側の底壁に図示しない排気口を設
けるとともに軸受支え部56cを設けている。
【0004】円筒壁56bには、前記底壁側に位置して
複数の排気口57が設けられているとともに、これら排
気口57より前記一端開口側に位置して位置決めストッ
パ58が複数設けられている。これらストッパ58は円
筒壁56bの一部を円筒壁56bの内側に切り起こして
形成されている。さらに、円筒壁56bには、その内側
に突出する一対の第1補強ビード59と、このビード5
9よりも低い複数の第2補強ビード60とが、夫々ケー
ス本体56の軸方向に延びて形成されている。これらの
ビード59、60はいずれもケース本体56の強度を高
めて、運転時にケース本体56の振動を抑制するために
設けられている。
【0005】ケース本体56に収納される前記固定子5
3は、外形形状が略矩形をなすとともに図示しない固定
子巻線が取付けられる固定子鉄心53aを有し、この鉄
心53aをケース本体56内にその一端開口より圧入す
ることにより、固定子鉄心53aの四隅を図6に示され
るように円筒壁56bの内面に密接させて設けられてい
る。こうして取付けられた固定子鉄心53aの外側面と
円筒壁56bの内面との間に前記一端開口と排気口57
とを連通するケース内風路61、62を形成している。
そして、円筒壁56bに対する固定子53の取付け位置
を保持するために、図6に示されるように円筒壁56b
には、固定子鉄心53aの四隅が密接した部分にその外
側からポンチを打ち付けて突き出し形成された回り止め
突起63が設けられ、これらの突起63を前記四隅に食
い込ませている。
【0006】この固定子53の内側に配置される回転子
54の回転子軸54aは、軸受支え部56cに内蔵され
た図示しない軸受と、図示しない前記ケース端面板の中
央部の軸受支え部に内蔵された軸受とで支持されてい
る。回転子54は図示しない整流子を有し、整流子の外
周面にはブラシ装置55のカーボンブラシが弾性的に押
し付けられるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記構成の電動機は、
そのケース本体56の振動を防止し、ひいてはこの電動
機を内蔵する掃除機本体などに対する共振を防止するた
めの補強ビード59、60と、ケース本体56内に収納
された固定子53の回り止めをするための回り止め突起
63とを夫々別々に設けている。そのため、ケース本体
56に対する加工工数が多く、コスト高であるという問
題がある。
【0008】それだけではなく、回り止め突起63はケ
ース本体56の円筒壁56bをその四方外側からポンチ
で同時に突く後加工で形成されるが、この突き出し加工
時における各ポンチと加工位置にセットされたケース本
体56との位置のばらつきや各ポンチに与える力のタイ
ミングや大きさを完全に同じにすることは困難であるの
で、各ポンチによる突き出し加工にアンバランスを生じ
る。そのため、ケース本体56に歪みを与え易く、それ
により、運転時においてケース本体56が振動し易くな
ることがある、という問題がある。
【0009】また、以上の事情から回り止め突起63を
設ける突き出し加工に伴って、固定子鉄心53aの四隅
が本来は円筒壁56bの内面に面接触していなければな
らないのに、回り止め突起63によって点接触となり、
ケース本体56に対して固定子53を所定位置に保持す
る性能が低下することがあるという問題もある。
【0010】したがって、本発明が解決しようとする第
1の課題は、モータケースが備えるケース本体の加工数
を少なくできるとともに、ケース本体に固定子を確実に
回り止めでき、しかも、運転時における振動を確実に防
止できる電動機を提供することにある。
【0011】また、本発明が解決しようとする第2の課
題は、前記第1の課題を解決しつつ、ケース本体内に固
定子を容易に圧入できる電動機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、一端が開口さ
れるとともにこの一端開口を通して固定子および回転子
が収納される有底円筒状の板金製ケース本体を有したモ
ータケースを備え、前記固定子が略矩形の外形形状の固
定子鉄心を有し、この鉄心の四隅を前記ケース本体の円
筒壁内面に密接させて前記固定子を前記ケース本体に内
蔵した電動機を前提とする。
【0013】そして、前記第1の課題を解決するために
請求項1の発明は、前記ケース本体の円筒壁にその軸方
向に延びて前記ケース本体の内側に突出する補強ビード
を複数成形し、これら複数の補強ビードのうちの少なく
とも一部の補強ビードを前記固定子鉄心の隅部側面に接
触させたものである。
【0014】この請求項1の発明においては、ケース本
体の強度を高めてその振動を防止するための複数の補強
ビードの少なくとも一部を、ケース本体に収納された固
定子の回り止めとして利用する。こうして利用される補
強ビードは固定子鉄心の隅部側面に線接触して、固定子
の回り止めをするから、従来必要とされていた回り止め
のための後加工が不要となり、この後加工に付随する諸
問題を解消できる。
【0015】また、前記第2の課題を解決するために請
求項2の発明は、前記ケース本体の円筒壁の前記一端開
口側の端部に、前記一端開口に向かうに従い次第に広く
なる拡径筒部を設け、この筒部に前記隅部側面に接触す
る補強ビードの一端部を位置させたものである。
【0016】この請求項2の発明においては、円筒壁に
設けた拡径筒部はケース本体に圧入される固定子に対す
る導入ガイドとして用いられる。しかも、固定子の回り
止めをする補強ビードの前記拡径筒部に位置される一端
部は、拡径筒部によりケース本体の一端開口に向かうに
従い次第に突出高さが低くなるので、この補強ビードに
位置合わせしてケース本体内に圧入される固定子鉄心の
隅部が、前記補強ビードの一端に引掛かることを防止す
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を参照して本発
明の第1の実施の形態を説明する。図1および図2中1
1はモータケースで、これは、いずれも鉄製の板金のプ
レス成型品からなるケース本体12とケース端面板13
とを備えている。
【0018】ケース本体12は、図1および図3に示さ
れるように円筒壁14と、この円筒壁14の一端開口縁
に外側に張出して一体形成された環状平面部15と、円
筒壁14の他端に一体形成された底壁16とを有して有
底円筒状をなしている。底壁16の中央部には軸受け支
え部17が一体に形成され、かつ、環状平面部15の外
周縁には底壁16と反対方向に突出するように折り曲げ
てなる嵌合筒部18が一体に形成されている。
【0019】この第1の実施の形態において円筒壁14
の一端開口側端部には、図1および図3等に示されるよ
うに前記一端開口に向かうにしたがい次第に拡径するテ
ーパ状の拡径筒部14aが形成され、この筒部14aが
環状平面部15に一体に連なっている。なお、テーパ状
をなす面は湾曲面であってもよい。しかし、この拡径筒
部14aは本発明において省略してもよく、その場合、
円筒壁14に対して環状平面部15を略直角に折れ曲が
るように外側に張出して設ければよい。
【0020】図3に示されるように円筒壁14の底壁1
6側には後述の第1風路26、第2風路27の下流側に
位置される複数例えば4個の排気口19が穿設されてい
る。底壁16には電動送風機を自動組立てする際に使用
されるジグ(図示しない)の突起に嵌合する位置決め孔
としても利用される一対の排気口(図示しない)が穿設
されている。
【0021】円筒壁14には図2〜図4に示されるよう
に夫々複数の第1補強ビード14bと、第2補強ビード
14cと、第3補強ビード14dと、位置決めストッパ
14eとが設けられている。なお、これらはいずれもケ
ース本体12の絞り加工後にケース本体12単体の状態
でプレス成型により設けられる。なお、図3中14f後
述するブラシ装置23を貫通させるためのブラシ装置取
付け孔である。
【0022】第1補強ビード14bは、ケース本体12
の円筒壁14に 180゜離れて夫々設けられ、いずれも円
筒壁14の内側に突出している(図4参照)。これらの
ビード14bは、互いに平行であって、底壁16側から
前記一端開口側に向けて円筒壁14の軸方向に延びてい
る。
【0023】第2補強ビード14cは、2本一組として
一対の第1補強ビード14b間に夫々2組ずつ設けられ
ていて、いずれも円筒壁14の内側に突出している。こ
れら第2補強ビード14cの突出高さは第1補強ビード
14bの突出高さよりも低い。しかも、これらの第2補
強ビード14cは、互いに平行であって、その一端部を
図3に示されるように拡径筒部14aに位置させ底壁1
6側に向けて円筒壁14の軸方向に延びている。各第2
補強ビード14cは後述の固定子鉄心24の厚み以上の
長さをもって形成されている。第3補強ビード14dも
一対の第1補強ビード14b間に夫々設けられていて、
いずれも円筒壁14の内側に突出している。これら第3
補強ビード14dの突出高さは第2補強ビード14cの
突出高さよりも低い。
【0024】位置決めストッパ14eは第2補強ビード
14cの近傍、例えばこの第1の実施の形態においては
2本一組の第2補強ビード14c間に夫々設けられてい
る。これらストッパ14eは、同じ高さ位置にあって、
円筒壁14の一部を円筒壁14の内側に切り起こして形
成されている。
【0025】前記構成のケース本体12には、図1に示
されるように固定子20および整流子21付きの回転子
22が収納されているとともに、一対のブラシ装置23
が取付けられていて、これらと前記モータケース11と
で電動機をなす電動機部が形成されている。
【0026】固定子20は、外形形状がほぼ矩形をなす
固定子鉄心24(特に図4参照)と、この鉄心24に巻
かれた一対の固定子巻線25とから形成されている。固
定子巻線25の一部は環状平面部15よりも後述するフ
ァン36側に突出されている。固定子20は、前記一端
開口を通してケース本体12に圧入されるとともに、そ
の固定子鉄心24の四つの隅部24aを図4に示される
ように前記各組をなして相隣接する2本一組の第2補強
ビード14c間に位置される円筒壁14の内面に密接さ
せて、ケース本体12内に固定されている。
【0027】この固定子20のケース本体12への収納
において、固定子20は、その固定子鉄心24の四隅部
24aの挿入先端面(挿入姿勢での固定子鉄心24の下
面24bの前記四隅部に位置される面)が、位置決めス
トッパ14eに当たって支持されることにより、正規の
取付け位置まで挿入されて位置決めされる。そして、固
定子20の取付けに伴って、隣接する2本一組の第2補
強ビード14cは、図4に示されるように固定子鉄心2
4の隅部24aの側面に線接触して、固定子20を円筒
壁14の内周面に沿って回らないように回り止めする。
なお、各第2補強ビード14cはいずれも例えば固定子
鉄心24の厚み幅一杯に渡って線接触する。
【0028】こうしてケース本体12内に収納固定され
た固定子20の固定子鉄心24の外面と円筒壁14の内
面と間には、図1および図4に示されるように夫々一対
の第1風路26と第2風路27とが夫々形成されてい
る。一対の第1風路26は固定鉄心24を間に置いてそ
の両側に位置して設けられている。これら第1風路26
に隣接した一対の第2風路27は、第1風路26とは別
の位置で固定子鉄心24を間に置いてその両側に位置し
て設けられている。これら各風路26、27は後述の風
取入れ口40と排気口19、16aとを連通するケース
内風路をなしている。
【0029】図1に示されるように回転子22は、回転
子軸28を備え、この軸28に整流子21を取付けて形
成されている。この回転子22は、軸受29、30によ
って回転自在に支持され、その整流子21を底壁16側
に寄せて固定子20の内側に配置されている。軸受29
は底壁16の軸受支え部17に内蔵されており、軸受3
0はケース端面板13の中央部に設けられた軸受支え部
31に内蔵されている。
【0030】図1に示されるように一対のブラシ装置2
3は、合成樹脂製のホルダ絶縁23aに筒状をなす金属
製ブラシホルダ23bを取付けるとともに、このホルダ
23bのキャップを兼ねる導電板23cを取付け、か
つ、ブラシホルダ23bにカーボンブラシ23dととも
にこのブラシ23dを押し出すように付勢するコイルば
ね23eを夫々収納し、カーボンブラシ23dと導電板
23cとをピッグティル23fで電気的に接続してなる
ものである。
【0031】これらブラシ装置23は、第1、第2の風
路26、27のうちの一方、例えば第1風路26に臨ん
で、これらの風路26の下流側に位置して円筒壁14を
貫通して夫々ねじ止めされている。このねじ止めによっ
て、コイルばね23eのばね力で付勢されるカーボンブ
ラシ23dが、その先端面を整流子21の外周面に押し
付けて設けられるとともに、固定子20に取付けられて
固定子巻線25の端末部が接続された接続端子20a
に、導電板23cが弾性的に接触して、これら接続端子
20aと導電板23cとが電気的に接続されるようにな
っている。
【0032】回転子軸28は軸受30と軸受け支え部3
1を貫通しており、その先端部にはナット35を介して
板金製のファン36が取付けられている。ファン36
は、ベースプレート36aとフロントプレート36bと
を多数のブレード36cで連結してなる遠心形ファンで
あって、フロントプレート36bの中央部に吸気口37
を設けるとともに、全周面に前記各構成部材で区画して
形成されて互いに隣接する風の吐出し口36dを設けて
いる。
【0033】このファン36とケース本体12の環状平
面部15との間には、合成樹脂製の整流板32がケース
本体12の一端開口を覆って配置されている。整流板3
2は嵌合筒部18の内径寸法と同じ外径寸法を有し、嵌
合筒部18内に密に嵌合されるとともに、その周部を環
状平面部15に当接支持されて取付けられている。この
整流板32の中央部はケース端面板13にねじ止めされ
ている。
【0034】整流板32は、周部に複数の風入口33を
等間隔ごとに設けるとともに、内側に円弧状に曲がる複
数の整流羽根34を設けて形成されている。隣接する整
流羽根34間には夫々風入口33に連通する整流風路3
4aが形成されている。この整流板32の整流風路34
aには後述の風取入れ口40から突出した固定子巻線2
5の突出部分が入り込んでいる。
【0035】ファン36および整流板32は、鉄製の板
金の絞り成型品からなるファンカバー38で覆われてお
り、このカバー38は嵌合筒部18に嵌合して取付けら
れている。ファンカバー38の中央部には吸気口37に
入り込む導風口39が形成されている。
【0036】板金製のケース端面板13は平面形状が例
えば帯状をなしていて、その中央部には軸受30を内装
して支持する軸受支え部31が一体に形成されている。
このケース端面板13は、一対の固定子巻線25から逃
がしてこれらの間に位置されるとともに、ケース本体1
2の一端開口を径方向に横断して設けられ、その両端部
を環状平面部15に固定して取付けられている。
【0037】こうした取付けにより、ケース端面板13
は第2風路27に対向して配置される。それによって、
モータケース11には、ケース端面板13とケース本体
12の環状平面部15とにより略扇形状に区画された一
対の風取入れ口40が形成されている。これら風取入れ
口40は、ケース端面板13を間に置いてその両側に設
けられているとともに、第2風路27よりも風路断面積
が大きい第1風路26に臨んでいる。さらに、これら風
取入れ口40には夫々固定子巻線25の突出部分が通さ
れているが、この部分とケース端面板13との間には必
要な絶縁距離が確保されている。
【0038】前記構成の電動送風機を動作させると、そ
の回転子22の回転とともにファン36が回転されるか
ら、第1図中矢印で示す送風作用が営まれる。
【0039】この送風作用において、ファン36から吐
出されて、整流板32の風入口33より整流板32の内
側に流入した風は、整流風路34aを通る間に整流さ
れ、動圧から静圧化される。そして、整流された風は、
整流風路34aと対向しているケース本体12の一端開
口に、風取入れ口40を通って流入する。こうしてモー
タケース11内に取込まれた風は、ケース内風路である
第1、第2の風路26、27、および固定子20と回転
子22との間の隙間からなる風路を通ってケース本体1
2の底壁16側へ、固定子20および回転子22を冷却
しながら流通した後、前記風路26、27等の下流側に
配置されたブラシ装置23を冷却しながら流動して、ケ
ース本体12の底壁16側に設けられた排気口19等を
通ってモータケース11外に排出される。こうした送風
作用によって電気掃除機の吸込み気流が形成される。
【0040】以上のように例えばファン36を回転させ
る電動機部のモータケース11は、それが備えるケース
本体12に夫々複数の第1〜第3の補強ビード14b〜
14dを設けているから、ケース本体12の板厚が薄い
場合であっても、高い強度を得ることができる。そのた
め、前記動作に伴いケース本体12が振動することを防
止できる。
【0041】そして、前記構成の電動送風機が備える電
動機部を組み立てるには、図3に示されるように予めプ
レス成型されたケース本体12の軸受支え部17に軸受
29を内蔵した状態で、このケース本体12内に固定子
20をケース本体12の一端開口を通して位置決めスト
ッパ14eに位置規制されるまで圧入する。
【0042】この場合、固定子鉄心24の四つの隅部2
4aが2本一組の第2補強ビード14c間に夫々位置さ
れるように位置合わせされて圧入される。そのため、相
隣接する2本一組の第2補強ビード14c間に位置され
る円筒壁14の内面に、固定子鉄心24の各隅部24a
が夫々密接(面接触)されて、固定子20がケース本体
12内に固定される。
【0043】しかも、ケース本体12内への固定子20
の圧入は、隣接する2本一組の第2補強ビード14cに
固定子鉄心24の各隅部24aを夫々摺接させながら行
われるので、図4に示されるように固定子鉄心24の隅
部24aの側面に夫々2本一組の第2補強ビード14c
が線接触される。それにより、固定子20を円筒壁14
の内周面に沿って回らないように回り止めすることがで
きる。
【0044】この後、固定子20の内側に回転子22を
収納するとともに、その回転子軸28を前記軸受29に
嵌入支持させてから、予め軸受支え部31に軸受30が
内蔵されたケース端面板13を用意して、軸受30およ
び軸受支え部31に回転子軸28を貫通させるととも
に、ケース端面板13の両端部を環状平面部15に夫々
固定する。
【0045】それにより、モータケース11が組み立て
られるとともに、回転子22が回転自在に支持される。
この後、ケース本体12の円筒壁14のブラシ取付け孔
14fにブラシ装置23を通し、この装置23を円筒壁
14にねじ止めする。
【0046】以上の手順により電動機部が組み立てられ
る。なお、この後、ケース端面板13およびケース本体
12の一端開口を覆って整流板12を取付けた後、回転
軸28にファン32を連結し、ついで、ファンカバー3
8をケース本体12に嵌合して取付けることにより、電
動送風機が組み立てられる。
【0047】以上の手順で自動組立てされる電動機部の
構成においては、ケース本体12の振動を防止するため
の補強ビード14cを利用して、ケース本体12内に収
納された固定子20の回り止めをしたから、この回り止
めのために従来必要としていた特別な後加工、すなわ
ち、円筒壁12をその外側四方からポンチで同時に突い
て、固定子鉄心の四隅に食い込む回り止め突起を形成す
る突き出し加工を、ケース本体12に加える必要がな
い。したがって、ケース本体12に対する加工工数を減
らして、低コストでケース本体12を得ることができ
る。
【0048】そして、前記突き出し加工の省略により、
この後加工に付随する各種の問題点、すなわち、ケース
本体12に歪みが与えられて運転時にケース本体12の
振動発生要因となったり、前記回り止め突起によって固
定子鉄心24の隅部24aと円筒壁14との面接触が損
なわれて、固定子20の保持性能が低下する、という問
題を回避できる。したがって、前記構成においてはケー
ス本体12の振動を確実に抑制できるとともに、この本
体12に対し固定子20を所定位置に安定して保持でき
るから、高品質な電動機部を得ることができる。
【0049】しかも、既述のように円筒壁14は拡径筒
部14aを有しているので、ケース本体12内への固定
子20の圧入において、拡径筒部14aが導入ガイドと
なるので、固定子20の組込み作業を容易にできる。
【0050】その上、この拡径筒部14aに第2補強ビ
ード14cの一端部が位置されているので、この一端部
はケース本体12の一端開口に向かうに従い次第に突出
高さが低くなって設けられ、しかも、細くなって、2本
一組の隣接する第2補強ビード14cの一端部間は、前
記一端開口側程広くなっている。そのため、これら2本
一組の隣接する第2補強ビード14cに前記各隅部24
aを位置合わせして圧入される固定子鉄心24が、第2
補強ビード14cの一端に引掛かることを防止して、固
定子20を円滑に圧入させることができる。
【0051】なお、本発明は前記第1の実施の形態に係
る電動機に制約されるものではなく、例えば、第1通路
26に臨んだ第2補強ビード14c、もしくは第2通路
27に臨んだ第2補強ビード14c、または第3補強ビ
ード14dは省略しても差支えない。また、本発明は電
動送風機の駆動部に使用される電動機のみに実施を限ら
れるものではなく、その回転子軸28に連結される負荷
はいかなるものでもよい。
【0052】
【発明の効果】本発明は、以上説明した形態で実施さ
れ、以下に記載される効果を奏する。
【0053】請求項1の発明に係る電動機によれば、ケ
ース本体の強度を高めてその振動を防止するための複数
の補強ビードの少なくとも一部を利用して、ケース本体
に収納された固定子を回り止めしたから、モータケース
が備えるケース本体に対する加工数を少なくできるとと
もに、ケース本体と固定子の隅部とが点接触となること
がないのでケース本体内で固定子を確実に回り止めで
き、しかも、回り止めのためにケース本体が歪むことが
ないので運転時における振動を確実に防止できるまた、
請求項2の発明に係る電動機によれば、円筒壁に設けた
拡径筒部での固定子に対する導入ガイド作用と相俟っ
て、この拡径筒部において固定子を回り止めをする補強
ビードの一端部がケース本体の一端開口に向かうに従い
次第に突出高さが低くなることから、この補強ビードに
位置合わせしてケース本体内に圧入される固定子鉄心の
隅部が、前記補強ビードの一端に引掛かることを防止で
きるので、前記第1の課題を解決しつつ、ケース本体内
に固定子を容易に圧入できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電動送風機全
体の構成を示す断面図。
【図2】第1の実施の形態に係る電動送風機全体の構成
を示す側面図。
【図3】第1の実施に係る電動送風機が備えるケース本
体の構成を示す断面図。
【図4】図3に示されたケース本体に固定子鉄心が圧入
された状態を一部切欠して示す平面図。
【図5】従来例に係る電動機部を備えた電動送風機全体
の構成を示す側面図。
【図6】従来例においてケース本体に固定子鉄心が圧入
された状態を一部切欠して示す平面図。
【符号の説明】
11…モータケース、 12…ケース本体、 14…ケース本体の円筒壁、 14a…円筒壁の拡径筒部、 14b…円筒壁の第1補強ビード、 14c…円筒壁の第2補強ビード、 14d…円筒壁の第3補強ビード、 20…固定子、 22…回転子、 24…固定子鉄心、 24a…固定子鉄心の隅部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端が開口されるとともにこの一端開口を
    通して固定子および回転子が収納される有底円筒状の板
    金製ケース本体を有したモータケースを備え、前記固定
    子が略矩形の外形形状の固定子鉄心を有し、この鉄心の
    四隅を前記ケース本体の円筒壁内面に密接させて前記固
    定子を前記ケース本体に内蔵した電動機において、 前記ケース本体の円筒壁にその軸方向に延びて前記ケー
    ス本体の内側に突出する補強ビードを複数成形し、これ
    ら複数の補強ビードのうちの少なくとも一部の補強ビー
    ドを前記固定子鉄心の隅部側面に接触させたことを特徴
    とする電動機。
  2. 【請求項2】前記ケース本体の円筒壁の前記一端開口側
    の端部に、前記一端開口に向かうに従い次第に広くなる
    拡径筒部を設け、この筒部に前記隅部側面に接触する補
    強ビードの一端部を位置させたことを特徴とする前記請
    求項1に記載の電動機。
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