JP2003153483A - 電動機のブラケット取付構造 - Google Patents

電動機のブラケット取付構造

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JP2003153483A JP2001345969A JP2001345969A JP2003153483A JP 2003153483 A JP2003153483 A JP 2003153483A JP 2001345969 A JP2001345969 A JP 2001345969A JP 2001345969 A JP2001345969 A JP 2001345969A JP 2003153483 A JP2003153483 A JP 2003153483A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共に絞り加工にて形成されたハウジングとエ
ンドブラケットを中心精度良く結合し得る電動機のブラ
ケット取付構造を提供する。 【解決手段】 電動機1のハウジング2とエンドブラケ
ット5を共に絞り加工にて形成する。ハウジング2の開
口端4側外周には、圧入嵌合部12が3個突設される。
エンドブラケット5の外周には側壁15が形成され、そ
の内周面には圧入嵌合部12が圧入固定される。側壁1
5の基部に逃げ溝21が凹設され、圧入嵌合部12は角
Rの影響を受けることなくと側壁15内に圧入される。
ハウジング2とエンドブラケット5は、3カ所の圧入嵌
合部12による調心効果によって、中心精度良く結合さ
れる。これにより、ダイカスト製ブラケットに代えて絞
り加工品のブラケットを使用でき、切削加工を省きコス
ト低減を図ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機におけるエ
ンドブラケットの取付構造に関し、特に、共に絞り加工
にて成形されたハウジングとエンドブラケットとの間の
取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】電動機においては、コイルを巻装したア
ーマチュアを金属製のハウジングに収容し、その端部に
エンドブラケット(以下、ブラケットと略記する)を取
り付けてアーマチュアの支持やハウジングの密閉等を行
う構成が広く採用されている。例えば、特開平8-331789
号公報や実開昭55-102353号公報には、金属を絞り加工
して形成した有底円筒形状のハウジング内にアーマチュ
アを収容し、その開口端にブラケットを嵌合固定させる
構成が示されている。この場合、前者の公報では、ハウ
ジングをブラケット内周に圧入して両者を結合させ、そ
の際、ブラケットの外周近傍に設けた溝により外縁部を
弾性的に撓ませてハウジングとブラケットとの間の密着
性向上を図っている。また、後者の場合は、ハウジング
端部にフランジを設け、その外周をブラケット側の外周
縁に形成した外周縁立部内に印籠嵌めすると共に、縁立
部をフランジ部を抱き込むように折り曲げて両者を結合
させている。
【0003】このようにブラケットの取り付けに際して
は、ハウジングの内径部または外径部にブラケットの端
部を嵌合させる構成が採用されるが、その際には両者の
中心を合わせる必要がある。すなわち、ブラケットには
多くの場合、アーマチュアの回転軸を支持する軸受が取
り付けられており、アーマチュアの円滑な回転のために
は、ブラケットとハウジングの芯合わせを行う必要があ
る。そこで、芯合わせの容易性から、比較的寸法精度の
出し易いハウジング内径部を利用した固定方式が従来よ
り多く採用されている。
【0004】図11は、ハウジング内径部を利用してハ
ウジングとブラケットの芯合わせを行う場合のブラケッ
ト取付構造を示す説明図である。図11に示すように、
ここではブラケット51はアルミダイカストによって成
形され、その嵌合部52には切削加工が施される。そし
て、ハウジング53の内周にブラケット51の嵌合部5
2を挿入し、そこで両者の中心を合わせつつ図示しない
ボルト等にてハウジング53とブラケット51とを結合
させる。
【0005】しかしながら、このような方式ではブラケ
ット51を個々に切削加工する必要があり、コスト削減
の妨げとなるという問題がある。そこで、電動機の軽量
化やコストダウンを図るべく、ブラケットにハウジング
と同様の絞り加工品を用いることも試みられている。図
12は、絞り加工品のブラケットを用いた場合のブラケ
ット取付構造を示す説明図である。この場合、図11の
ようにブラケットの外周から離れた位置に嵌合部を突設
するのは絞り加工では難しいため、図12に示すよう
に、ブラケット54もまた有底円筒形状に成形される。
そして、このブラケット54の内周側にハウジング55
に形成されたフランジ部56の外周を圧入し、両者の結
合が図られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな結合方式では、絞り加工品であるハウジング55
は、フランジ部56の外径寸法精度が出しにくく、その
公差が大きくなる傾向がある。このため、ブラケット5
4にフランジ部56の全周を圧入する構成を採ると、外
径寸法のバラツキが大きい分、ブラケット・フランジ間
の同軸度を確保しにくいという問題が生じる。この場
合、ブラケットとハウジングとの間の同軸性は、電動機
としての性能や寿命、信頼性等に影響を及ぼすため、コ
スト削減のためにそれを軽視することは好ましくない。
そこで、ブラケットとハウジングを共に絞り加工にて形
成しつつも、両者結合時にそれらの間の調心性を確保し
得る構成が求められていた。
【0007】また、全周圧入構成の場合、ブラケット5
4にフランジ部56を圧入する際、ブラケット54を変
形させるための大きな圧入力が必要となる。このため、
組み付け作業が困難であり、その改善も求められてい
た。
【0008】本発明の目的は、共に絞り加工にて形成さ
れたハウジングとエンドブラケットを中心精度良く容易
に結合し得る電動機のブラケット取付構造を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の電動機のブラケ
ット取付構造は、絞り加工にて形成された円筒形状のハ
ウジングと、絞り加工によって有底円筒形状に形成され
前記ハウジングの端部に固定されるブラケットとを備え
てなる電動機の前記ブラケット取付構造であって、前記
ブラケットは、底面外周部から軸方向に向かって延びる
側壁と、前記側壁内に形成され前記ハウジングの端部が
収容されるハウジング取付部とを有し、前記ハウジング
は、径方向外側に向けて少なくとも3カ所に突設され前
記ブラケットの前記側壁内に圧入される圧入嵌合部を有
することを特徴とする。
【0010】本発明にあっては、ハウジングに圧入嵌合
部を少なくとも3個突設し、それをブラケットの側壁内
に圧入する構成としたので、圧入嵌合部は少なくとも3
個の突起により外接円を形成することになり、外接円の
精度が得易くなると共に、圧入時における偏心も抑えら
れる。従って、ブラケットとハウジングを結合させる際
の調心性が向上し、共に絞り加工にて形成されたハウジ
ングとブラケットを嵌合精度の低下を招くことなく結合
でき、調心効果を維持しつつ両部品を絞り加工品化する
ことが可能となる。これにより、ダイカスト製ブラケッ
トに行っていた切削加工を省きコスト低減を図ることが
可能となる。また、ダイカスト製部品に代えて板金製品
を用いることができるため、製品の軽量化を図ることも
可能となる。
【0011】前記ブラケット取付構造において、前記圧
入嵌合部の外周面を、絞り加工にて前記圧入嵌合部を形
成した後、しごき加工にて所定寸法に成形しても良い。
これにより、圧入嵌合部の外形寸法精度を向上させるこ
とができ、より中心精度良くハウジングとブラケットを
結合させることが可能となる。
【0012】また、前記ブラケット取付構造において、
前記圧入嵌合部に前記側壁内面にて圧潰される小突起を
設けても良い。これにより、ハウジングは小突起を圧潰
しつつブラケットに圧入される形となり、圧入力を低減
させることが可能となる。この場合、前記小突起を半円
形状に形成しても良く、これにより、ハウジングは半円
形状の小突起にてブラケット内に点圧入される形とな
り、圧入力を低減させ、加工性の向上を図ることが可能
となる。
【0013】一方、本発明の電動機のブラケット取付構
造は、絞り加工にて形成された円筒形状のハウジング
と、絞り加工によって有底円筒形状に形成され前記ハウ
ジングの端部に固定されるブラケットとを備えてなる電
動機の前記ブラケット取付構造であって、前記ブラケッ
トは、底面外周部から軸方向に向かって延びる側壁と、
前記側壁内に形成され前記ハウジングの端部が収容され
るハウジング取付部とを有し、前記ハウジングは、径方
向外側に向けて少なくとも3カ所に突設され前記ブラケ
ットの前記側壁内面に圧接する弾接嵌合部を有すること
を特徴とする。
【0014】本発明にあっては、ハウジングに弾接嵌合
部を少なくとも3個突設し、外方への押圧力により弾接
嵌合部が側壁内面に圧接する構成としたので、少なくと
も3個の弾接嵌合部によって外接円を形成すると共に、
弾接嵌合部の押圧力によってもブラケットとハウジング
が結合されるので、両者間の調心性をより向上させるこ
とができる。また、前記ブラケット取付構造において、
前記弾接嵌合部を、前記ハウジングの径方向外側に向け
て延びる鍔部と、前記鍔部端部から軸方向に延び前記側
壁内面に弾性的に接触する当接片とを有する構成として
も良く、この場合、前記当接片は、前記側壁内面に圧入
された後、その弾性復元力によって前記側壁内面に圧接
する。
【0015】一方、前記電動機のブラケット取付構造に
おいて、前記側壁に、端部内周側に端面に向けて拡径す
るテーパ状のガイド部や、端部内周側に端面に向けて段
階的に拡径するガイド部を設けても良い。これにより、
ガイド部の案内によって嵌合部を容易にハウジング取付
部内に挿入することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明の
実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本
発明の実施の形態1である電動機のブラケット取付構造
の構成を示す説明図、図2は図1におけるX部の拡大
図、図3は図1における矢示Y方向の側面図である。
【0017】本実施の形態の電動機1は、有底円筒形状
のハウジング2内に、コイルを巻装したアーマチュア3
を収容し、ハウジング2の開口端4側にエンドブラケッ
ト5(以下、ブラケット5と略記する)を嵌合固定した
構成となっている。この場合、アーマチュア3は、ハウ
ジング2およびブラケット5に取り付けられた軸受6に
よって、回転軸7を中心として回転自在に支持される。
また、ハウジング2の内周面には、界磁用のマグネット
8が取り付けられており、ブラシ9を介して給電を行う
ことにより、アーマチュア3が回転軸7と共に適宜回転
するようになっている。
【0018】ハウジング2は、電動機1のヨークを兼ね
た金属製の部材であり、絞り加工によって有底円筒形状
に成形される。図1に示すように、ハウジング2のブラ
ケット取付側端部は開口端4となっており、そこには円
筒部11から径方向外側に向けて圧入嵌合部12が突設
されている。この圧入嵌合部12は、後述するように、
ブラケット5の端部に圧入固定される。また、ハウジン
グ2の開口端4と反対側の端部には、軸受収容部13が
軸方向(回転軸7の延伸方向)に向けて突設されてい
る。
【0019】ここで、圧入嵌合部12は、図3に示すよ
うに、円筒部11にフランジを間欠形成した形態となっ
ており、当該実施の形態では周方向に沿って等分に3個
設けられている。また、圧入嵌合部12の外周面12a
は、絞り加工に供される円板状のブランクをプレスにて
形成する際に、図4(a)のように、剪断面23と破断
面24が形成され、そのうち破断面24にはダレ25が
生じ、その下部にはバリ26が発生する。従って、外周
面12aをこのまま使用すると、圧入嵌合部12の外形
寸法を保持する部位は剪断面23のみとなり、寸法精度
が確保しにくくなると共に、圧入部位も減少する。
【0020】そこで、当該ハウジング2では、絞り加工
にて円筒部11を形成した後、圧入嵌合部12の外周面
12aをしごき加工(アイヨニング)し、図4(b)に
示すように、その外形寸法を板厚全域にて確保してい
る。すなわち、外周面12aをダイスにてしごくことに
より、外形寸法精度を向上させると共に、ブラケット5
側との圧入部位を最大限確保している。
【0021】一方、当該電動機1では、ブラケット5も
また絞り加工にて成形された有底円筒形状の金属部材が
使用される。図1に示すように、ブラケット5の外周部
には、底面14から軸方向に向かって延びる側壁15が
設けられており、その内側はハウジング取付部16とな
っている。また、ブラケット5の中央部には、軸受収容
部17が軸方向に向けて突設されている。
【0022】ここで、側壁15の端部内周側には、テー
パ状のガイド部18が形成されている。ガイド部18
は、図2に示すように、角度Kの傾斜面となっており、
側壁15の端面19に向けて拡径している。また、側壁
15の内面は、ガイド部18に続いて圧入部20が設け
られている。この場合、圧入部20の内径Aは、ハウジ
ング2の圧入嵌合部12の外径Bより若干小径となって
いる。一方、ハウジング取付部16内の側壁15基部に
は、図2に示すように、環状の逃げ溝21が側壁15の
全周に亘って凹設されている。
【0023】次に、ブラケット5の取り付け方法につい
て説明する。当該電動機1では、ハウジング2はブラケ
ット5に圧入固定される。すなわち、ハウジング2の圧
入嵌合部12をブラケット5の圧入部20に圧入するこ
とにより両者が結合される。そこで、まず圧入嵌合部1
2をハウジング取付部16の開口側(図1において右端
側)に配し、側壁15内に圧入嵌合部12を挿入する。
この際、側壁15の端部内周側にはガイド部18が形成
されており、圧入嵌合部12はこのガイド部18に案内
されて容易かつ円滑にハウジング取付部16内に挿入さ
れるようになっている。
【0024】側壁15の奥側は圧入部20となってお
り、圧入嵌合部12は圧入部20に手作業または簡単な
治具によって押し込める程度に軽圧入される。ここで、
圧入嵌合部12は、前述のようにハウジング2の外周に
等分に3個設けられている。すなわち、圧入嵌合部12
は3個の突起により外径Bのフランジ外接円を形成して
おり、当該ハウジング2は、全周に亘ってフランジを形
成する場合に比して、圧入嵌合部12の外接円の精度が
得易くなっている。また、前述のように圧入嵌合部12
の外周面12aは、しごき加工により所定寸法に成形さ
れているため、前記外接円の寸法もより高精度に確保さ
れ、圧入部位も板厚全域に亘って確保される。従って、
圧入時における偏心が抑えられ、圧入嵌合部12はハウ
ジング取付部16に中心精度良く圧入される。これによ
り、ハウジング2とブラケット5との間の同軸性が確保
され、製品性能や信頼性等の向上が図られる。
【0025】圧入嵌合部12を圧入部20内に挿入した
後、その端面22がブラケット5の底面14に当接する
までハウジング2を押し込む。ここで、絞り加工にて成
形されたブラケット5には、図5に示すように、通常、
側壁15の内隅に曲げR(角R)が発生する。このた
め、角Rを避けてブラケット5内にハウジング2を嵌合
させるためには、圧入嵌合部12の外径Bの最大寸法
は、ブラケット内径Aから角Rを減じたA−2Rとな
る。ところが、前述のように絞り加工品であるハウジン
グ2では、圧入嵌合部12の外径は寸法精度を出しにく
い。従って、ブラケット5とハウジング2との間のガタ
が大きくなり、両者の同軸性を損なう原因となる。この
ため、ブラケットの材料・加工方法として角Rが残らな
いようなものを選択すると、図6のようなアルミダイカ
スト製のブラケット5’とせざるを得ない。また、側壁
15’内面の圧入部20’にも切削加工を施す必要が生
じる。すなわち、調心性を重視すると、ブラケットをダ
イカスト製とした上で切削加工を行って寸法精度を出す
必要があり、加工工数が嵩みコスト的に不利となるとい
う問題がある。
【0026】これに対し当該ハウジング2では、側壁1
5の基部に逃げ溝21が形成されているため、側壁15
を絞り加工によって立ち上げる際に形成される曲面(角
R)は逃げ溝21内に形成される。すなわち、逃げ溝2
1によって角Rを底面位置から逃がすことができ、角R
に起因するガタを廃し、側壁15と圧入嵌合部12との
間を圧入寸法に設定できる。そして、側壁15内面に形
成される圧入部20は、ガイド部18との接合点から底
面14の位置までの区間Cの全域で内径Aが維持され
る。従って、圧入嵌合部12は、その端面22が底面1
4に当接するまでガタなく押し込まれることになる。
【0027】このように当該ブラケット取付構造では、
圧入嵌合部12を3個突設し、それを側壁15内に圧入
する構成としたので、全周圧入に比してブラケット5と
ハウジング2との間の調心性を向上させることができ
る。従って、共に絞り加工にて形成されたハウジング2
とブラケット5を嵌合精度の低下を招くことなく結合で
き、調心効果を維持しつつ両部品を絞り加工品化するこ
とができる。また、圧入嵌合部12は、角Rの影響を受
けることなくハウジング取付部16内に中心精度良く圧
入されるため、ダイカスト製のブラケットを用いること
なく、板金製品を使用でき、コスト低減や製品の軽量化
を図ることも可能となる。
【0028】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2であるブラケット取付構造について説明する。図7
はその構成を示す説明図である。なお、以下の実施形態
では、実施の形態1と同様の部材、部品等については同
一の符号を付しその説明は省略する。
【0029】当該実施の形態においては、ハウジング2
の開口端4側には、円筒部11から径方向外側に向けて
弾接嵌合部31が突設されている。弾接嵌合部31は、
実施の形態1における圧入嵌合部12の端部を軸方向に
さらに折り曲げた形となっており、当該実施の形態では
周方向に沿って等分に3個設けられている。すなわち、
弾接嵌合部31は、円筒部11から径方向外側に向けて
延びる鍔部32と、鍔部32端部から軸方向に延びる当
接片33とから構成されている。
【0030】このような弾接嵌合部31では、当接片3
3の先端が若干外径側に開いた形に形成されている。そ
して、当接片33をブラケット5の圧入部20に圧入す
ると、この当接片33は圧入部20にて外方への広がり
を押さえ込まれ、弾性反発力によって外方へ広がろうと
する。図8は、この際の当接片33の状態を示す説明図
である。図8に示すように、当接片33は、外方への押
圧力によりその外周面34が圧入部20に弾性的に接触
し、当接片33が側壁15の内周面に圧接される。従っ
て、ハウジング2とブラケット5との間は、この弾性復
元力によってより強固に結合され、両者間の調心性を向
上させることが可能となる。
【0031】(実施の形態3)さらに、本発明の実施の
形態3であるブラケット取付構造について説明する。図
9はその構成を示す説明図である。当該実施の形態で
は、圧入嵌合部12が半円形状の小突起35に形成され
ている。この小突起35は、ハウジング2をブラケット
5に取り付けると、その先端が圧潰されつつ圧入部20
の内面に圧入固定される。また、その際、小突起35の
先端は潰されつつも圧入部20に食い込み、そこに固定
される。
【0032】この場合、小突起35は、図9に示すよう
に圧入部20に対して点接触にて圧入される。このた
め、全周圧入の場合に比してその加工力(圧入力)は大
幅に低減される。従って、ハウジング2は、3個の小突
起35にて調心されつつ、容易にブラケット5内に圧入
され、加工性の向上が図られる。なお、小突起35は、
それ自体で圧入嵌合部12を形成する場合のみならず、
図1のような圧入嵌合部12の頂部に突設することも可
能である。また、小突起35の形状としては、図9のよ
うな半円形状のみならず、楕円形状や長円形状等、外縁
が円弧状となった形態を採用することも可能である。
【0033】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることは言うまでもない。例えば、前述の実施の形態
では圧入嵌合部12や弾接嵌合部31を3個の突設部か
ら形成したものを示したが、突設部の数は3個には限定
されず、それを4個以上形成しても良い。但し、軽圧入
という観点からすると、突設部の数は3〜6個程度が望
ましい。なお、圧入嵌合部12や弾接嵌合部31の圧入
方法は、手作業等による軽圧入には限定されず、プレス
による圧入であっても良い。
【0034】また、前述の実施の形態では、側壁15の
端部内周側に形成されたガイド部18がテーパ状となっ
てものを示したが、これを図10に示すように端面に向
けて段階的に拡径する階段状に形成しても良い。さら
に、逃げ溝21として、環状の溝を側壁15の全周に亘
って形成したものを示したが、これを断続状に形成する
ことも可能である。すなわち、ハウジング2とブラケッ
ト5との組付位置が決まっている場合などでは、逃げ溝
21を全周に亘って形成する必要はなく、強度的にもそ
の方が有利である。但し、ハウジング2とブラケット5
との組付位置が決まっていない場合には、逃げ溝21を
全周に亘って形成することにより、圧入嵌合部12との
位置関係が任意となるため、組み付け性の点では有利と
なる。
【0035】加えて、圧入嵌合部12と側壁15は圧入
のみによって結合されているが、圧入後に側壁15の端
面19をカシメてさらに強固に両者を結合させても良
い。なお、前述の実施の形態では、電動機1としてブラ
シ付のものを示したが、電動機の種類はこれには限定さ
れず、ブラシレスモータに当該構造を採用することも可
能である。
【0036】
【発明の効果】本発明の電動機のブラケット取付構造に
よれば、ハウジングに圧入嵌合部を少なくとも3個突設
し、それをブラケットの側壁内に圧入する構成としたの
で、圧入嵌合部は少なくとも3個の突起により外接円を
形成することになり、外接円の精度が得易くなると共
に、圧入時における偏心も抑えられる。これにより、圧
入嵌合部をハウジング取付部に中心精度良く圧入するこ
とができ、ハウジングとブラケットとの間の同軸性向上
を図ることが可能となる。このため、共に絞り加工にて
形成されたハウジングとブラケットを嵌合精度の低下を
招くことなく結合でき、調心効果を維持しつつ両部品を
絞り加工品化することが可能となる。従って、ダイカス
ト製ブラケットに行っていた切削加工を省きコスト低減
を図ることが可能となる。
【0037】また、ハウジングに弾接嵌合部を少なくと
も3個突設し、外方への押圧力により弾接嵌合部が側壁
内面に圧接する構成としたので、少なくとも3個の弾接
嵌合部によって外接円を形成すると共に、弾接嵌合部の
押圧力によってもブラケットとハウジングが結合され
る。従って、ブラケットとハウジングとの間は、弾接嵌
合部の弾性復元力によってより強固に結合され、両者間
の調心性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1である電動機のブラケッ
ト取付構造の構成を示す説明図である。
【図2】図1におけるX部の拡大図である。
【図3】図1における矢示Y方向の側面図である。
【図4】圧入嵌合部の外周面の状態を示す説明図であ
る。
【図5】絞り加工にて成形されたブラケットに形成され
る曲げRを示す説明図である。
【図6】ハウジング外周部をブラケット内周に圧入する
形態を踏襲しつつ、ブラケットの材料・加工方法として
角Rが残らないものを選択した場合のブラケット取付構
造を示す説明図である。
【図7】本発明の実施の形態2である電動機のブラケッ
ト取付構造の構成を示す説明図である。
【図8】図7のブラケット取付構造における当接片の状
態を示す説明図である。
【図9】本発明の実施の形態3である電動機のブラケッ
ト取付構造の構成を示す説明図である。
【図10】ガイド部の一変形例の構成を示す説明図であ
る。
【図11】ハウジング内径部を利用してハウジングとブ
ラケットの芯合わせを行う場合のブラケット取付構造を
示す説明図である。
【図12】絞り加工品のブラケットを用いた場合のブラ
ケット取付構造を示す説明図である。
【符号の説明】
1 電動機 2 ハウジング 3 アーマチュア 4 開口端 5,5’ エンドブラケット 6 軸受 7 回転軸 8 マグネット 9 ブラシ 11 円筒部 12 圧入嵌合部 12a 外周面 13 軸受収容部 14 底面 15,15’ 側壁 16 ハウジング取付部 17 軸受収容部 18 ガイド部 19 端面 20,20’ 圧入部 21 逃げ溝 22 端面 23 剪断面 24 破断面 25 ダレ 26 バリ 31 弾接嵌合部 32 鍔部 33 当接片 34 外周面 35 小突起 51 ブラケット 52 嵌合部 53 ハウジング 54 ブラケット 55 ハウジング 56 フランジ部
フロントページの続き Fターム(参考) 5H605 AA08 BB05 BB09 CC01 CC02 CC10 DD03 GG04 GG12 5H615 AA01 BB01 BB04 BB14 PP28 SS03 SS19

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絞り加工にて形成された円筒形状のハウ
    ジングと、絞り加工によって有底円筒形状に形成され前
    記ハウジングの端部に固定されるブラケットとを備えて
    なる電動機の前記ブラケット取付構造であって、 前記ブラケットは、底面外周部から軸方向に向かって延
    びる側壁と、前記側壁内に形成され前記ハウジングの端
    部が収容されるハウジング取付部とを有し、 前記ハウジングは、径方向外側に向けて少なくとも3カ
    所に突設され前記ブラケットの前記側壁内に圧入される
    圧入嵌合部を有することを特徴とする電動機のブラケッ
    ト取付構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電動機のブラケット取付
    構造において、前記圧入嵌合部の外周面は、絞り加工に
    て前記圧入嵌合部を形成した後、しごき加工にて所定寸
    法に成形されることを特徴とする電動機のブラケット取
    付構造。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電動機のブラケット取付
    構造において、前記圧入嵌合部は、前記側壁内面にて圧
    潰される小突起を有することを特徴とする電動機のブラ
    ケット取付構造。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電動機のブラケット取付
    構造において、前記小突起が半円形状であることを特徴
    とする電動機のブラケット取付構造。
  5. 【請求項5】 絞り加工にて形成された円筒形状のハウ
    ジングと、絞り加工によって有底円筒形状に形成され前
    記ハウジングの端部に固定されるブラケットとを備えて
    なる電動機の前記ブラケット取付構造であって、 前記ブラケットは、底面外周部から軸方向に向かって延
    びる側壁と、前記側壁内に形成され前記ハウジングの端
    部が収容されるハウジング取付部とを有し、 前記ハウジングは、径方向外側に向けて少なくとも3カ
    所に突設され前記ブラケットの前記側壁内面に圧接する
    弾接嵌合部を有することを特徴とする電動機のブラケッ
    ト取付構造。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電動機のブラケット取付
    構造において、前記弾接嵌合部は、前記ハウジングの径
    方向外側に向けて延びる鍔部と、前記鍔部端部から軸方
    向に延び前記側壁内面に弾性的に接触する当接片とを有
    することを特徴とする電動機のブラケット取付構造。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れか1項に記載の電動
    機のブラケット取付構造において、前記側壁は、その端
    部内周側に端面に向けて拡径するテーパ状のガイド部を
    有することを特徴とする電動機のブラケット取付構造。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6の何れか1項に記載の電動
    機のブラケット取付構造において、前記側壁は、その端
    部内周側に端面に向けて段階的に拡径するガイド部を有
    することを特徴とする電動機のブラケット取付構造。
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