JPH09209458A - 建築物の接合金具 - Google Patents

建築物の接合金具

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JPH09209458A
JPH09209458A JP11416196A JP11416196A JPH09209458A JP H09209458 A JPH09209458 A JP H09209458A JP 11416196 A JP11416196 A JP 11416196A JP 11416196 A JP11416196 A JP 11416196A JP H09209458 A JPH09209458 A JP H09209458A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溝状の仕口加工を必要とすることなく、きわ
めて単純な木部材の仕口加工のみによって、木部材を強
力,堅固に接合することができ、接合後に木部材の仕口
部間に隙間が生じた場合でも、木部材間の締め付けを十
分行なって締付け力を高めることができ、さらに、軸組
作業も容易,確実かつ安全に行なうことができる。 【解決手段】 木造建築物における木部材間の接合に用
いる金具であって、柱100に固定される板状の背部1
1と、背部11と対向して配設された、梁200に固定
される板状の受け部12と、背部11と受け部12の側
辺を連結する板状の側面部13とからなる、横断面コ字
形状の金具本体10と、金具本体10の背部11を柱1
00に固定する固定ボルト20と、金具本体10の受け
部12に梁200を固定する軸状固定手段30,40
と、からなる構成としてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木造建築物におけ
る柱等の縦木部材と梁,桁,土台,大引等の横木部材
や、梁と桁あるいは土台と大引等の横木部材同士の接合
に用いる木部材の接合金具に関する。
【0002】
【従来の技術】我が国における伝統的な木造軸組建築で
は、複雑な軸組作業や、接合する各木部材の仕口,継ぎ
手等に種々の特殊な加工,工作法が必要で、その作業に
は高度に熟練した大工職人等の技術が要求されることか
ら、作業効率が悪く、工期の長期化や高コスト化等の原
因となっていた。
【0003】このため、最近では、木部材の接合に接合
金具を用いることで、木部材及びその接合構造を規格化
して、仕口,継ぎ手等の加工を不要、あるいは単純化
し、仕口の加工作業等もあらかじめ工場内で行なうこと
によって、施工現場においては木部材を接合金具を用い
て順次接合していくという工法が採られている。
【0004】このような接合金具を用いた工法によれ
ば、特別な技術や加工作業等が不要となり、軸組作業も
きわめて単純で簡単となるため、施工現場において効率
の良い作業を行なうことができる。この種の木造軸組工
法に用いられる接合金具の例としては、例えば実開平4
−041002号の公報に記載された木造建築物の柱と
梁の接合金具がある。
【0005】この実開平4−041002号公報に記載
の接合金具は、図29に示すように、柱100側に固定
される取付板1と、この取付板1の両端を直角に折り曲
げて前方に突出させた一対の案内側板2とからなってい
る。
【0006】取付板1には、中心部分に、柱100を貫
通する締結具3の貫通する取付孔1aが、また上端部分
に、柱100側に食い込む打込部1bが、それぞれ設け
られている。また、一対の案内側板2には、梁200を
貫通したピン4が貫通する挿通孔2aが複数形成されて
おり、上方の挿通孔2aは上部が開口した溝状の孔とな
っている。
【0007】このような構成からなる実開平4−041
002号公報の接合金具によれば、取付板1を柱100
側に固定した後、案内側板2に、梁200の端部に形成
した仕口部分を貫挿し、梁200の側面からピン4を打
ち込んで案内側板2の挿通孔2aに貫通させることによ
って、柱100と梁200を簡単に接合することができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この実
開平4−041002号公報に記載の接合金具による木
部材の接合では、案内側板が、梁の仕口部分に梁と同一
方向に挿入されるだけなので、梁を柱側へ十分締め付け
て接合することができなかった。特に、木造建築物にお
いては、建築後の時間の経過により、木部材が乾燥等に
よって収縮し、木部材の各仕口部間に隙間を生じること
があり、このような場合に、この従来の接合金具では、
締付量を調整して隙間を埋めるというようなことは不可
能であった。
【0009】一方、この従来の接合金具では、案内側板
は二枚一対の板状部材が平行に配設された構成となって
いるため、案内側板が貫挿される梁端部の仕口部分に
も、案内側板に対応した二本一対の溝を形成する必要が
あり、仕口加工に手数を要するという問題もあった。特
に、梁等の木部材が集成材のような場合、木部材がきわ
めて堅固であるため、溝状の仕口加工を行なうための工
具が破損してしまうようなことがあった。
【0010】これらの事情に鑑み、本発明者は、既に実
願平2−53033号の実用新案登録出願において、こ
のような弊害の少ない建築物の接合金具を提案してい
る。すなわち、図30に示すように、箱型に形成した主
部材5と、この主部材5にくさび7を用いて固定される
パイプ状の接合部材6からなる金具であって、主部材5
の背部5aをボルト等を用いて柱に固定するとともに、
接合部材6を梁,桁等に挿入してボルト8で固定し、こ
の接合部材6をくさび7によって主部材5に固定するこ
とで、柱と梁等を堅固に接合する接合金具を提案してい
る。
【0011】この接合金具によれば、梁等の仕口部の仕
口加工が、箱型の主部材をはめ込むための比較的大きな
加工で済むこと、また、梁,桁等には太径の接合部材が
打ち込まれて固定されるので接合強度が強いこと等、上
述した実開平4−041002号公報の接合金具が有し
ているような問題が発生しないようになっている。
【0012】ただ、このような接合金具をもってして
も、梁等の仕口部には依然として縦形状の仕口加工が必
要であること、木部材の仕口部に大きな隙間が生じた場
合にはこれをなくすことが困難なこと、また、耐震性、
特に縦揺れの地震が発生した場合に主部材と接合部材と
を固定しているくさびが外れてしまうおそれがあるこ
と、など、いくつかの改良の余地が残されていた。
【0013】本発明は、このような従来の技術が有する
問題を解決するために提案されたものであり、溝状の仕
口加工を必要とすることなく、きわめて単純な木部材の
仕口加工のみによって、木部材を強力,堅固に接合する
ことができ、接合後に木部材の仕口部間に隙間が生じた
場合でも、木部材間の締め付けを十分行なって締付け力
を高めることができ、さらに、軸組作業も容易,確実か
つ安全に行なうことができる建築物の接合金具の提供を
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の請求項1記載の建築物の接合金具は、木造建築
物における木部材間の接合に用いる金具であって、一の
木部材に固定される板状の背部と、この背部と対向して
配設された、他の木部材に固定される板状の受け部と、
この背部と受け部の側辺を連結する板状の側面部とから
なる、横断面コ字形状の金具本体と、前記金具本体の背
部を前記一の木部材に固定する固定ボルトと、前記金具
本体の受け部に前記他の木部材を固定する軸状固定手段
と、からなる構成としてある。
【0015】また、請求項2記載の建築物の接合金具
は、前記金具本体の受け部に、前記軸状固定手段が嵌合
する、上方が前記受け部の上端まで開口したあご掛け溝
を形成した構成としてある。
【0016】また、請求項3記載の建築物の接合金具
は、前記金具本体の受け部に、前記軸状固定手段が貫通
する、当該受け部を貫通する固定孔を穿設した構成とし
てある。
【0017】また、請求項4記載の建築物の接合金具
は、前記軸状固定手段が、一端側外周にねじを形成する
とともに、他端側に軸方向と直交して貫通するピン孔を
穿設した、前記他の木部材の仕口部から挿入される軸部
材と、前記軸部材のねじに螺合するナットと、前記他の
木部材の側面から打ち込まれて前記軸部材のピン孔に貫
通する貫通ピンと、からなる構成としてある。
【0018】また、請求項5記載の建築物の接合金具
は、前記軸状固定手段が、一端側内周にねじを形成する
とともに、他端側に軸方向と直交して貫通するピン孔を
穿設した、前記他の木部材の仕口部から挿入される、少
なくとも一端が中空状の軸部材と、前記軸部材のねじに
螺合するボルトと、前記他の木部材の側面から打ち込ま
れて前記軸部材のピン孔に貫通する貫通ピンと、からな
る構成としてある。
【0019】また、請求項6記載の建築物の接合金具
は、前記金具本体に、当該金具本体の底面を覆う底板を
備えた構成としてあり、請求項7記載の建築物の接合金
具は、前記底板が、前記金具本体の受け部側に突出し、
前記他の木部材の仕口部の下端を保持する構成としてあ
る。
【0020】また、請求項8記載の建築物の接合金具
は、前記金具本体の底板の先端に、上方に傾斜したあご
掛けを突設した構成としてある。
【0021】また、請求項9記載の建築物の接合金具
は、前記金具本体の背板に、板状のくさびが貫通するく
さび貫通孔を穿設した構成としてある。
【0022】また、請求項10記載の建築物の接合金具
は、前記金具本体の背板の下端にボルト締め付け用のボ
ルト締付け孔を穿設した構成としてある。
【0023】また、請求項11記載の建築物の接合金具
は、前記受け部の下端側に、ボルトが貫通する貫通孔を
設け、この貫通孔に、化粧板を取り付けたボルトを固定
することにより、金具本体の下側面を化粧板で覆うよう
にした構成としてある。
【0024】また、請求項12記載の建築物の接合金具
は、前記受け部の下端側に、ボルトが螺合するナットを
設け、このナットに、化粧板を取り付けたボルトを螺合
することにより、金具本体の下側面を化粧板で覆うよう
にした構成としてある。
【0025】このような構成からなる本発明の建築物の
接合金具によれば、接合する木部材の間に金具本体が介
在しているので、金具本体を木部材に固定する固定ボル
ト及び軸状固定手段を締め付けることにより、接合する
木部材の間に隙間が生じることもなく、また、接合後に
木部材が収縮して隙間が生じた場合でも、金具本体の締
付量を増すことにより、隙間を簡単に埋めることができ
る。
【0026】また、本発明の建築物の接合金具において
は、木部材への取付けをボルト及び棒状部材からなる固
定ボルト及び軸状固定手段のみによって行なっているの
で、木部材への仕口加工は、全て孔開け加工のみとな
る。従って、仕口加工が非常に単純なものとなり、木部
材が集成材のような場合でも、仕口加工を簡単に行なう
ことができ、従来の接合金具で発生していたような仕口
加工の困難性や工具の破損等の問題も生じることがな
い。
【0027】さらに、金具本体に底板を設けることで、
金具本体の下面側を覆うことができるとともに、木部材
の仕口部の下端が保持されるので、より堅固な木部材の
接合力を確保しつつ、金具の露出を防止して建築物の美
観を維持することができ、また、金具本体自体の強度を
高めることも可能となる。特に、底板の先端部に、上方
に傾斜したあご掛けを突設し、又は、背板にくさびを打
ち込むくさび貫通孔を穿設することにより、あご掛け又
はくさびが木部材に係合し、金具本体をより堅固に木部
材に固定することができる。
【0028】また、受け部に、化粧板を取り付けたボル
トの貫通する貫通孔又はボルトの螺合するナットを設け
ることによっても、金具本体の下面を覆う化粧板を簡単
に取り付けることができ、底板を設ける場合と同様、金
具の露出を防止して、建築物の美観を維持することがで
きる。
【0029】また、請求項13記載の建築物の接合金具
は、前記金具本体に、当該金具本体の底面を覆う底板を
設けるとともに、この底板に、当該底板を貫通するアン
カーボルト孔を穿設した構成としてある。このように金
具本体の底板にアンカーボルト孔を形成することによ
り、建築物の基礎に打ち込まれたアンカーボルトの上端
にアンカーボルト孔を貫通させることができ、これによ
って金具本体を基礎に固定することができる。
【0030】そして、このように底板にアンカーボルト
を貫通させることによって、金具本体の背部を柱に固定
するとともに、受け部側を基礎上の土台の仕口部に固定
することができ、柱と土台と基礎を本金具によって一体
的かつ堅固に接合することが可能となる。
【0031】また、請求項14記載の建築物の接合金具
は、前記受け部に、下端縁から外側方向に向かって突出
する受け板を設けた構成としてある。このように金具本
体の受け部に受け板を形成することにより、受け板によ
って横木部材の底面を保持することが可能となる。これ
によって、従来、下支えが必要であった大引等の横木部
材についても、下支えの手段を設けることなく柱に堅固
に接合することが可能となる。
【0032】また、請求項15記載の建築物の接合金具
は、前記金具本体に、前記背部,側面部及び受け部の内
側面にそれぞれ面接触して当該金具本体に嵌合する、横
断面コ字形状の板状部材からなる補強金具を備えた構成
としてある。これにより、金具本体を高さ方向に長尺化
した場合でも金具の強度を維持することができる。
【0033】また、請求項16記載の建築物の接合金具
は、前記金具本体の内周面に、前記受け部に固定された
軸状固定手段の上側に嵌合して、前記補強金具と同一平
面を形成する半円形座金を備えた構成としてある。これ
により、軸状固定手段の締め付け部分に補強金具の上端
が干渉してナット,ボルト等を十分に締め付けられない
場合でも、半円形座金によって補強金具と同一平面をナ
ットの周辺に形成でき、軸状固定手段を十分な締付力に
より受け部に固定することができる。
【0034】さらに、請求項17記載の建築物の接合金
具は、前記金具本体の、前記側面部の外側と、当該側面
部の対向側の少なくとも一方に、耐火性,断熱性を有す
る部材により形成した板状の耐火部材を配設した構成と
してある。このように耐火部材を設けることで、火災が
発生した場合でも、金具本体が高温により溶融したり、
炎が金具本体の中央を通って広がるようなことも防止す
ることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる建築物の接
合金具の実施の形態について、図面を参照して説明す
る。 [第一の実施形態]まず、本発明の建築物の接合金具の
第一の実施形態について説明する。図1は、本発明の建
築物の接合金具の第一実施形態の金具本体を示す全体斜
視図であり、図2及び図3は、同じく軸状固定手段を示
す正面図である。また、図4は、本実施形態の接合金具
により木部材を接合した状態の一部截断側面図であり、
図5は、本実施形態の接合金具により木部材を接合する
場合の分解斜視図である。
【0036】これらの図に示すように、本実施形態の接
合金具は、縦木部材としての柱等に、梁,桁等の横木部
材を接合する場合や、梁と桁等の横木部材同士の接合に
用いるものであり、図4及び図5では、縦木部材である
柱100に横木部材である梁200を接合する場合を示
している。そして、本実施形態の接合金具は、両木部材
を接合する金具本体10と、この金具本体10と両木部
材を固定するための、柱100側に貫通する固定ボルト
20及び梁200側に挿入される軸状固定手段30,4
0とで構成してある。
【0037】金具本体 まず、金具本体について説明する。図1に示すように、
金具本体10は、柱100の一側面に固定される板状の
背部11と、この背部11と対向して配設された板状の
受け部12と、この背部11と受け部12との間に位置
する板状の側面部13とからなり、側面部13の両辺が
背部11及び受け部12の一辺と連接し、全体として横
断面コ字形状の金具となっている。
【0038】この金具本体10は、背部11,受け部1
2及び側面部13を独立した板状部材で形成し、これら
を溶接などによって固着して形成することもできるが、
金具本体10の製作の容易性,剛性等の観点からする
と、一枚の鉄等の金属からなる板状部材を横断面コ字形
状に折り曲げて形成することが好ましい。本実施形態に
おいても、一枚の板状部材を折り曲げることにより金具
本体10を形成してある。
【0039】この金具本体10の背部11には、ボルト
貫通孔11aが形成してあり、後述するように、固定ボ
ルト20が貫通するようになっている。図1に示す本実
施形態においては、このボルト貫通孔11aを、背部1
1の縦方向に四箇所、穿設してある。このボルト貫通孔
11aは、接合する木部材の高さ,重量等に応じて任意
の数とすることができ、接合金具の汎用性を向上させる
観点から、あらかじめ複数箇所に設けておくことが好ま
しい。
【0040】背部11に対向して配設された受け部12
には、下側にボルト固定孔12aが穿設してあり、上側
には、受け部12の上端まで開口したあご掛け溝として
の軸固定孔12bが形成してある。そして、このボルト
固定孔12aには、後述する軸状固定手段としての雇い
パイプだぼ30の固定ボルト32が貫通するとともに、
あご掛け溝として形成した軸固定孔12bには、後述す
る軸状固定手段としての雇い軸だぼ40の端部が嵌合す
るようになっている。
【0041】なお、図1に示すように、ボルト固定孔1
2aは、受け部12の下側に一箇所穿設してあるが、上
述した背部11に設けたボルト貫通孔11aと同様、接
合する木部材の高さ,重量等に応じて、縦方向に任意の
数、形成することもできる。また、後述する第三の実施
形態に示すように、金具本体10自体を縦方向に長尺化
して形成することができ、その場合には、このボルト固
定孔12aもさらに増設することができ、より大型の梁
200等を柱100に接合することが可能となる。
【0042】また、あご掛け溝として形成した軸固定孔
12bは、上方に開口した溝状とすることにより、後述
するように、梁200と柱100の接合作業が容易とな
るという効果がある。なお、この軸固定孔12bは、上
方に開口したあご掛け溝としないで、通常の貫通孔とし
て穿設することもできるが、作業の容易性と木部材の接
合強度を高めるためには、あご掛け溝と貫通孔とを併設
することが好ましい。
【0043】固定ボルト 次に、金具本体10を柱100に固定するための固定ボ
ルト20について説明する。図4に示すように、固定ボ
ルト20は、柱100の一側面から挿入されて、この柱
100を貫通して他側面から先端が突出するボルト21
と、このボルト21の先端に螺合するナット22とから
なる。
【0044】そして、この固定ボルト20は、柱100
を貫通したボルト21の先端が、金具本体10の背部1
1に形成したボルト貫通孔11aを貫通するとともに、
このボルト21の先端にナット22が螺合することによ
り、金具本体10を柱100の一側面に固定するように
なっている。なお、この固定ボルト20は、金具本体1
0のボルト貫通孔11aの数に応じて任意の数とするこ
とができ、本実施形態では二本のボルト21とこれに螺
合するナット22となっている。
【0045】軸状固定手段 次に、金具本体10の受け部12と梁200とを固定す
るための軸状固定手段について説明する。図2,図3及
び図4に示すように、本実施形態では、軸状固定手段と
して雇いパイプだぼ30と雇い軸だぼ40の二種類のも
のを用いている。
【0046】まず、図2に示す軸状固定手段の一つであ
る雇いパイプだぼ30について説明する。この雇いパイ
プだぼ30を構成する中空状の軸部材31は、後述する
ように、梁200の仕口部に形成しただぼ挿入穴201
から挿入される。この軸部材31の一端側の内周には、
ねじ31aが形成してあり、他端側には、軸部材31の
長手軸方向と直交して貫通するピン孔31bが穿設して
ある。なお、この軸部材31は、通常、円筒状をなし、
鋼鉄製のものが好ましい。
【0047】32は固定ボルトで、軸部材31の一端側
内周に形成したねじ31aに螺合する。33は軸部材3
1のピン孔31bに貫通する貫通ピンで、後述するよう
に、梁200の側面のピン貫通孔202から打ち込まれ
て、ピン孔31bに貫通するようになっている。この貫
通ピン33は、通常、鋼鉄製の円柱状のものを使用し、
梁200からピン孔31bへの打ち込みを容易にするた
め、先端をテーパ状に形成することが好ましい。
【0048】なお、この雇いパイプだぼ30の軸部材3
1は、上述したように、円筒状となっているが、固定ボ
ルト32が内周に螺合することができれば、必ずしも全
体が筒状のものでなくてもよく、少なくとも一端側が中
空状であれば、例えば固定ボルト32の螺合部分のみに
雌ねじを切った円柱状の軸部材とすることもできる。
【0049】次に、図3に示す、もう一つの軸状固定手
段である雇い軸だぼ40について説明する。この雇い軸
だぼ40を構成する軸部材41は、円柱状となってお
り、雇いパイプだぼ30と同様、梁200の仕口部のだ
ぼ挿入穴201から挿入されて、梁200に固定される
ようになっている。
【0050】この軸部材41の一端側外周には、ねじ4
1aが形成してあり、他端側には、軸部材41の長手軸
方向と直交して貫通するピン孔41bが穿設してある。
なお、この軸部材41も、雇いパイプだぼ30と同様、
鋼鉄製のものを使用することが好ましい。
【0051】42は固定ナットで、軸部材41の一端側
外周のねじ41aに螺合するようになっている。43は
貫通ピンで、雇いパイプだぼ30と同様、梁200の側
面のピン貫通孔202から打ち込まれて、軸部材41の
ピン孔41bに貫通するようになっている。
【0052】なお、この雇い軸だぼ40の軸部材41は
円柱状となっているが、固定ナット42は軸部材41の
外周に螺合するため、軸部材41は必ずしも円柱状でな
くてもよく、中空筒状等とすることもできる。その場合
には、軸部材41のねじ41a側の強度を高めるため、
ねじ41aを形成した側の中空部分に補強用の丸鋼等を
嵌入することが望ましい。また、貫通ピン43は、上述
した貫通ピン33と同様、鋼鉄製のものを使用し、梁2
00からピン孔41bへの打ち込みを容易にするため、
先端をテーパ状に形成することが好ましい。
【0053】そして、以上のような構成からなる雇いパ
イプだぼ30及び雇い軸だぼ40は、上述した受け部1
2に形成したボルト固定孔12a及び軸固定孔12bに
貫通及び嵌合することにより、受け部12に固定される
ようになっている。
【0054】すなわち、雇いパイプだぼ30は、受け部
12の下側に穿設したボルト固定孔12aに固定ボルト
32が貫通するので、この固定ボルト32が軸部材31
のねじ31aに螺合することにより受け部12に固定さ
れる。また、雇い軸だぼ40は、受け部12の上側に形
成したあご掛け溝とした軸固定孔12bに、軸部材41
のねじ41aを形成した一端側が直接嵌合し、この軸部
材41の一端側のねじ41aに固定ナット42が螺合す
ることによって、受け部12に堅固に固定されるように
なっている。
【0055】次に、このような構成からなる本実施形態
の接合金具の使用態様について説明する。まず、あらか
じめ柱100に、固定ボルト20が貫通できるように、
金具本体10を取り付ける面から反対側の面に貫通する
ボルト孔101を形成する。また、梁200にも、仕口
部に軸状固定手段30,40が挿入されるだぼ挿入穴2
01を形成するとともに、側面に貫通ピン33,43が
貫通するピン貫通孔202を形成しておく。
【0056】次に、柱100のボルト孔101に固定ボ
ルト20のボルト21を貫通させ、柱100を貫通して
突出したボルト21の先端部分に、金具本体10の背部
11に形成した貫通孔11aを嵌め込み、その後ボルト
21の先端にナット22を締め付ける。この際、固定ボ
ルト20には、緩み止めのため、ワッシャを貫通させて
おくことが望ましい。これにより、金具本体10は、背
部11が柱100の一側面に固定される。
【0057】次いで、梁200の仕口部に形成しただぼ
挿入穴201に、雇いパイプだぼ30及び雇い軸だぼ4
0の軸部材31,41をピン孔31b,41bを設けた
側から挿入する。そして、梁200の側面のピン貫通孔
202から貫通ピン33,43を打ち込んで軸部材3
1,41のピン孔31b,41bを貫通させる。このと
き、雇い軸だぼ40には固定ナット42を仮締めした状
態で取り付けておく。
【0058】これにより、雇いパイプだぼ30と雇い軸
だぼ40は、梁200にしっかりと固定される。この
際、図4に示すように、梁200の下側には雇いパイプ
だぼ30を挿入し、上側には雇い軸だぼ40を挿入す
る。なお、通常ここまでの作業は工場等の作業環境の良
い場所で行なっておくことができるので、施工現場の危
険がともなう場所での面倒な作業を省くことができ、安
全性,作業効率の観点からも好ましい。
【0059】施工現場では、梁200に貫通させてある
軸状固定手段30,40を、柱100に固定した金具本
体10の受け部12の孔に位置合わせし、柱100と梁
200を接合する。このとき、梁200の上側に挿入し
た雇い軸だぼ40が受け部12のあご掛け溝として形成
した軸固定孔12bに嵌合するので、容易に接合位置を
合わせることができ、梁200の接合を容易に行なうこ
とができる。
【0060】また、雇い軸だぼ40には固定ナット42
を仮締めしてあるので、梁200が受け部12から外れ
ることがなく、作業を安全に効率よく行なえる。その
後、金具本体10の側面部13と反対側の開口面から固
定ボルト32を雇いパイプだぼ30のねじ31aに螺合
させるとともに、固定ナット42を締め付けて本締めす
る。
【0061】なお、図4に示すように、本実施形態で
は、雇い軸だぼ40に固定ナット42を螺合する際、角
座金60を介在させて螺合している。上述したように、
雇い軸だぼ40が嵌合するあご掛け溝は、上方が開口し
ているため、固定ナット42を本締めした際、この開口
部分によって固定ナット42の締付力が不足することも
考えられる。
【0062】そこで、雇い軸だぼ40に角座金60を貫
通させ、固定ナット42と受け部12の間に介在させる
ことによって、固定ナット42の締付力を十分に確保で
きるようにしてある。これで柱100と梁200の接合
が完了する。なお、特に図示していないが、ナット22
や固定ボルト32、あるいは固定ナット42など、本明
細書中における接合金具の締付部分には、緩み防止のた
め、ワッシャを介在させることが望ましい。
【0063】このようにして接合した木部材は、梁20
0が、金具本体10を介して柱100の側面に堅固に接
合され、柱100と梁200の間に金具本体10が介在
しているので、両者の間に隙間が生じることもない。特
に、雇い軸だぼ40の一端が、受け部12のあご掛け溝
として形成した軸固定孔12bに直接嵌合するので、梁
200は金具本体10にしっかりと固定される。
【0064】また、接合後に木部材が乾燥などにより収
縮した場合でも、金具本体10の側面部13と反対側の
開口面から固定ボルト20,雇いパイプだぼ30及び雇
い軸だぼ40を固定しているナット22,固定ボルト3
2及び固定ナット42を締め付けることにより、締付量
を調整することができるので、木部材の接合が緩んだ
り、仕口部に隙間が生じることもない。
【0065】さらに、本実施形態の接合金具によれば、
木部材への取付けを、軸状の固定ボルト20及び雇いパ
イプだぼ30,雇い軸だぼ40のみにより行なっている
ので、柱100及び梁200への仕口加工は、全て孔又
は穴開け加工のみとなる。従って、仕口加工が非常に単
純なものとなり、木部材が集成材のような場合でも、仕
口加工を簡単に行なうことができ、従来の接合金具で発
生していたような仕口加工の困難性や工具の破損等の問
題も生じることがない。
【0066】[第二の実施形態]次に、本発明の建築用
接合金具の第二の実施形態について、図6及び図7を参
照して説明する。図6は、本発明の建築物の接合金具の
第二の実施形態の金具本体を示す全体斜視図であり、図
7は、本実施形態の接合金具により木部材を接合した状
態の一部截断側面図である。
【0067】これらの図に示すように、本実施形態の接
合金具は、上述した第一の実施形態の接合金具の変形実
施形態であり、金具本体10の底面に、底板14を設け
てある。この底板14は、図6に示すように、金具本体
10の底面を覆う大きさに形成してあり、金具本体10
の下面に溶接などの手段により固着してある。そして、
この底板14の一端は、金具本体10の受け部12側に
突出した突出部14aとなっており、この突出部14a
が梁200の仕口部の下端を保持する受け面となってい
る。
【0068】ここで、この底板14は、金具本体10自
体の補強部材としての役割を果たしている。すなわち、
底板14を金具本体10の下面に固着することで、側面
部13を背部11及び受け部12と一体として固定する
ことができるので、金具本体10自体の強度が高められ
る。これによって、金具本体10の側面部13に対して
ねじり方向の力が作用するような場合でも、金具本体1
0がねじれたり曲がったりすることもない。
【0069】また、この底板14を設けることによっ
て、木部材の接合をより堅固に維持することができる。
すなわち、底板14は突出部14aが受け部12側に突
出して形成してあるので、図7に示すように、梁200
の仕口部下端が突出部14aによって受けられ、保持さ
れる。これにより、梁200に対して垂直方向の力が加
わった場合でも、梁200は突出部14aによって底面
が保持されているので、柱100との接合は堅固に維持
され、緩みなどが生じることはない。
【0070】また、底板14を設けることによって、柱
100と梁200の接合作業の際に、梁200の仕口部
の下端を底板14の突出部14aに搭載した状態で行な
えるので、梁200を保持する労力が軽減され、接合作
業がより容易に行なえるという効果もある。
【0071】さらに、この底板14は、金具本体10を
覆う化粧板としても機能している。一般に、接合金具に
よる建築物では、木部材同士の接合部分に金具が露出し
てしまい、特に、天井を設けない建築物などでは、接合
部分の金具が目立ってしまい、建築物の美観が損なわれ
るという問題が発生し易い。そこで、このように金具本
体10に底板14を設けて金具本体10の下面側を覆う
ことにより、金具本体10が露出することを防止し、建
築物の美観の向上を図ることができる。
【0072】なお、この底板14は、接合する梁200
の大きさが小さく、下面を保持する必要がない場合や、
金具本体10の取付箇所が天井裏などの外部に露出しな
い箇所である場合などには省略することもできる。
【0073】また、図8及び図9に示すように、金具本
体10の底板14の先端に、上方に傾斜したあご掛け1
4bを突設することもできる。この場合、図9に示すよ
うに、梁200の仕口部底面側には、あご掛け14bが
係合する切り欠き部203を形成しておく。
【0074】このように、底板14の先端にあご掛け1
4bを突設することにより、梁200の底面切り欠き2
03にあご掛け14bを係合させることで、木部材の接
合の際の梁200の金具本体10への位置合わせを容易
に行なうことができるとともに、木部材の接合の際の作
業性,安全性の向上を図ることができる。また、あご掛
け14bは上方に傾斜して突設してあるので、梁200
を底板14の突出部14aに落とし込んで搭載した際、
あご掛け14bが切り欠き203に係合し、これによっ
て、梁200を金具本体10側に引き寄せることがで
き、梁200をさらに堅固に金具本体10側に固定する
ことが可能となる。
【0075】[第三の実施形態]次に、本発明の建築用
接合金具の第三の実施形態について、図10及び図11
を参照して説明する。図10は、本発明の建築物の接合
金具の第三の実施形態の金具本体を示す全体斜視図であ
り、図11は、本実施形態の接合金具により木部材を接
合する場合の分解斜視図である。
【0076】これらの図に示すように、本実施形態の接
合金具は、上述した第一の実施形態の接合金具の変形実
施形態であり、金具本体10を、第一の実施形態の金具
本体10より高さ方向に長尺状に形成してある。そし
て、背部11のボルト貫通孔11aを、高さ方向の上
部,中央部,下部にそれぞれ二箇所ずつ、計六箇所に穿
設してある。
【0077】一般に、柱や梁は建設する建築物の大きさ
により異なり、建築物が大きくなれば、柱や梁もそれに
応じて大型化する。このように、梁の幅や高さ,重量等
が大きくなった場合、上述した第一の実施形態の接合金
具による接合強度をより高めることが好ましい。
【0078】そこで、本実施形態の接合金具は、金具本
体10を高さ方向に長尺化して形成することにより、大
型の梁であっても堅固に柱に接合できるようにしてい
る。このように、金具本体10を長尺化するとともに、
背部11のボルト貫通孔11aの数を増やすことによ
り、金具本体10は、多数の固定ボルト20により固定
され、梁200の保持力も高めることができる。
【0079】また、本実施形態の接合金具は、金具本体
10を長尺化したことにともない、金具本体10の内側
に補強金具50を配設してある。補強金具50は、図1
0に示すように、金具本体10の背部11,受け部12
及び側面部13の内側面にそれぞれ面接触して金具本体
10に嵌合する、横断面コ字形状の板状部材からなり、
金具本体10のほぼ中央に配設され、図11に示すよう
に、金具本体10の側面部13に貫通するボルト50a
によって金具本体10に固定されている。
【0080】そして、この補強金具50には、金具本体
10のボルト貫通孔11a及びボルト固定孔12aに対
応する位置に、同径の貫通孔が形成してある。これによ
り、高さ方向に長尺化した金具本体10自体の強度を維
持することができる。
【0081】なお、この補強金具50は、本実施形態で
は、金具本体10の中央部のみに設けてあるが、これを
金具本体10の全部又は中央部以外の一部に設けるよう
にしてもよい。また、補強金具50は、特に、第一実施
形態で示した底板14を設けない場合の金具本体10の
剛性を高めるのに効果的であり、底板14を金具本体1
0に設けた場合には、省略することもできる。
【0082】さらに、本実施形態の接合金具では、図1
0及び図11に示すように、半円形座金61を設けてあ
る。この半円形座金61は、図10に示すように、一枚
の板状部材で形成され、上述した補強金具50と同一の
板厚となっており、下端縁を半円形状に切り欠いた構成
となっている。
【0083】そして、この半円形座金61は、図11に
示すように、金具本体10の内面に配設され、受け部1
2のあご掛け溝として形成した軸固定孔12bに嵌合し
た雇い軸だぼ40の先端部の上側に嵌合して、金具本体
10の中央部に配設した補強金具50と同一平面を形成
するようになっている。
【0084】すなわち、本実施形態の接合金具では、金
具本体10の中央部に補強金具50を配設してあるが、
この補強金具50の上端縁が軸固定孔12bの下側に位
置するような場合もある。このような場合、雇い軸だぼ
40の固定ナット42の締め付け部分に補強金具50の
上端が干渉してしまうことがあり、これでは、固定ナッ
ト42を十分締め付けられないこととなる。
【0085】そこで、このような場合には、半円形座金
61を雇い軸だぼ40の先端部に配設することによっ
て、補強金具50と同一平面を固定ナット42の周辺に
形成する。これにより、固定ナット42は、十分な締付
力によって締め付けることができる。
【0086】なお、本実施形態においては、半円形座金
61を、あご掛け溝として形成した軸固定孔12bの場
合のみに用いているが、これに限らず、軸固定孔12b
を通常の貫通孔とした場合や、ボルト固定孔12a、あ
るいは背部11側のボルト貫通孔11aについても、補
強金具50との干渉が生じた場合には用いることができ
る。
【0087】さらに、本実施形態の接合金具では、図1
2,図13及び図14,図15に示すように、底板14
の代わりに、金具本体10の下面に化粧板12cを配設
することもできる。すなわち、図12及び図13に示す
接合金具では、受け部12の下端側にボルトが貫通する
貫通孔12dを設けてある。
【0088】そして、この貫通孔12dに、化粧板12
cに一端が貫通,固定される直角に曲折したボルト12
eの他端を貫通させ、このボルト12eを受け部12の
内側でナットfにより固定することによって、金具本体
10の下側面を化粧板12cにより覆うようにしてあ
る。このとき、受け部12の外側面と直角状のボルト1
2eの間には、スペーサとして座金12gが介在させて
ある。
【0089】また、図14及び図15に示す接合金具で
は、受け部12の外周面の下端にボルトが螺合する化粧
板ナット12hを設けることにより、化粧板ナット12
hに化粧板12cを貫通したボルト12iを螺合させ、
これによって、金具本体10の下側面を化粧板12cに
より覆うようにしてある。
【0090】このように受け部12の下端に貫通孔12
d又は化粧板ナット12hを設けることによって、金具
本体10の下面を覆う化粧板12cを簡単に取り付ける
ことができ、これによって、底板14を省略した場合で
も、金具本体10の下面を覆うことができる。
【0091】また、このように化粧板12cを取り付け
ることにより、この化粧板12cが梁200の下端面の
受け板としても機能する。なお、このように化粧板12
cを取り付ける場合、図13及び図15に示すように、
梁200の仕口部下端に、直角状のボルト12e又は化
粧板ナット12hが収納できる切り欠き部204を形成
しておく。
【0092】[第四の実施形態]次に、本発明の建築用
接合金具の第四の実施形態について、図16及び図17
を参照して説明する。図16は、本発明の建築物の接合
金具の第四の実施形態の金具本体を示す全体斜視図であ
り、図17は、本実施形態の接合金具により木部材を接
合する場合の金具本体を柱側に取り付けた状態の斜視図
である。
【0093】これらの図に示すように、本実施形態の接
合金具は、上述した第二の実施形態の接合金具の変形実
施形態であり、底板14を備えた金具本体10の背板1
1に、板状のくさび15又は16が貫通するくさび貫通
孔11b,11cを穿設してある。すなわち、図16に
示すように、金具本体10の背板11の任意の箇所(本
実施形態では、背板11の縦方向の、中央及び下端の二
箇所)に横長状のくさび貫通孔11b,11cが穿設し
てあり、上方のくさび貫通孔11bにはL字形状に曲折
形成したL字くさび15が貫通し、下方のくさび貫通孔
11cには平板状の平板くさび16が貫通できるように
なっている。
【0094】そして、各くさび15,16は、一側が柱
100に形成した図示しないくさび打ち込み穴に打ち込
まれるとともに、他側が金具本体10に固定されるよう
になっている。まず、L字くさび15については、図1
6に示すように、他側部分に、背板11のボルト貫通孔
11aに対応する固定孔15aが穿設してあり、この固
定孔15aに背板11を固定する固定ボルト20が貫通
し、これによってL字くさび15は、背板11と一体的
に固定されて柱100に取り付けられるようになってい
る。
【0095】このL字くさび15の固定孔15aは、本
実施形態では二箇所に設けてあるが、背板11のボルト
貫通孔11aに対応する限り、これを増減することがで
きる。また、図17に示すように、本実施形態では、L
字くさび15をくさび貫通孔11bの下方のボルト貫通
孔11aに固定してあるが、これを上方のボルト貫通孔
11aに固定してもよく、また、背板11の下端側のく
さび貫通孔11cに貫通させて固定することもできる。
【0096】一方、平板くさび16は、図16に示すよ
うに、他側に固定孔16aが穿設してあり、底板14に
は、この固定孔16aに対応する固定孔14cが穿設し
てある。これによって、平板くさび16は、図17に示
すように、底板14の固定孔14c及び平板くさび16
の固定孔16aを貫通するボルト等の固定手段によっ
て、底板14に一体的に固定されるようになっている。
【0097】このように、金具本体10の背板11にく
さび貫通孔11b,11cを穿設することで、L字板状
のL字くさび15又は平板状の平板くさび16を柱10
0等の木部材に打ち込むことができるので、金具本体1
0にかかる梁200の荷重をくさび15,16によって
面で受けることができ、荷重を分散させることができ
る。
【0098】これにより、柱100と梁200等の各木
部材同士の接合をより堅固にすることができるととも
に、固定ボルト20に集中していた梁200の荷重をく
さび15,16に分散させることができるので、固定ボ
ルト20が貫通するボルト孔101に縦方向への亀裂等
が生じるのを防止でき、特に、ボルト孔101を柱10
0の垂直方向にそって複数連なって設ける場合に、これ
ら複数のボルト孔101に連続して縦割れが生じること
を有効に防止することができる。
【0099】さらに、柱100側にくさび用の打ち込み
穴をあらかじめ所定の位置に設けておくことによって、
金具本体10の取付け位置及び梁200の接合位置の位
置決めを容易かつ確実に決定することができ、接合作業
をより簡単に行なうことが可能となる。また、板状のく
さび15,16を柱100側に水平方向に打ち込んで金
具本体10に固定することで、梁200等に横方向から
かかる荷重によって横木部材が横振れすることもなくな
り、建築物の横振れ防止の強化を図ることもできる。
【0100】なお、本実施形態におけるL字くさび1
5,平板くさび16は、接合する木部材や接合金具の大
きさ等によっては、いずれか一方のみとすることがで
き、また、くさび貫通孔を適宜増設することによって二
以上のくさびを打ち込むこともできる。従って、平板く
さび16を使用しない場合には、底板14の固定孔14
cについては、省略することが可能である。
【0101】また、本実施形態の建築物の接合金具は、
さらに図18,図19及び図20に示すような変更実施
も可能である。すなわち、図18に示すように、本実施
形態における接合金具の底板14の先端部に、上述した
第二実施形態におけるあご掛け14bを突設することも
でき、これによって、さらに木部材を堅固に接合するこ
とが可能となる。
【0102】また、図19に示すように、図18に示し
た金具本体10を長尺化することも可能である。このよ
うに金具本体10を長尺化した場合には、上述した第三
実施形態の場合と同様、大型の梁200等について堅固
に柱100側に固定することができる。
【0103】そして、この図19に示す接合金具では、
さらに金具本体10の背板11の下端に、底板14側に
かけて固定ボルト20のボルト締め付け用のボルト締付
け孔11dが穿設してある。上述したように、本発明の
建築物の接合金具は、接合する木部材の幅や高さ,重量
等に応じて金具本体10を適宜長尺化することができ、
例えば、図20に示すように、柱100の一面側とその
裏面側とで高さの異なる接合金具を取り付けることも可
能である。
【0104】しかしながら、このような場合、図20に
示すように、高さの異なる接合金具を柱100の両面に
固定すると、両接合金具の高さの関係によっては、下側
の固定ボルト20が短尺の接合金具の背板11に干渉し
て締め付けが行なえなくなるようなことも生じる。
【0105】そこで、図19に示す本実施形態の接合金
具では、金具本体10の背板11の下端から底板14に
かけてボルト締付け孔14dを設け、これによって、固
定ボルト20が一方の接合金具に干渉して締付けが行な
えなくなるような事態を防止している。なお、このよう
なボルト締付け孔14dは、本実施形態の接合金具に限
らず、上述した第一,第二,第三実施形態の接合金具に
も設けることが可能である。
【0106】[第五実施形態]次に、本発明の建築用接
合金具の第五の実施形態について、図21及び図22を
参照して説明する。図21は、本発明の建築物の接合金
具の第五の実施形態を示す側面図であり、図22は、図
21に示す接合金具の平面図である。
【0107】これらの図に示すように、本実施形態の接
合金具は、上述した第一,第二,第三,及び第四の実施
形態の変形実施形態であり、金具本体10の両側に、耐
火部材70を配設してある。図21及び図22に示すよ
うに、耐火部材70は、断熱性,耐火性にすぐれた材料
により形成された板状部材であって、金具本体10の側
面部13の外側及びこの側面部の対向側、すなわち、柱
100と梁200の仕口部の間の両側に、それぞれ配設
され、金具本体10の側面を覆っている。
【0108】そして、この両耐火部材70は、例えば、
針金70aによって連結され、柱100と梁200の間
に固定されている。この場合、金具本体10の側面部1
3には、針金70aが貫通する微細な通し孔を穿設して
おく。
【0109】一般に、木造建築物における火災では、柱
や梁等が燃えるより先に、接合金具が高温によって曲が
ってしまい、家屋が倒壊してしまうことが多い。そこ
で、本実施形態における耐火部材70を設けることで、
建築物に火災が発生した場合でも、金具本体10が直接
熱や炎にさらされることがなく、高温により金具本体1
0が曲がったり、溶融したりするようなことがなくな
る。
【0110】また、金具本体10はコ字形状となってお
り、側面が開口しているとともに、縦方向に空間が存在
しているため、炎がこの金具本体10の空間を通って上
方へ伝わるおそれもある。そこで、この耐火部材70を
設けることで、金具本体10の空間部への炎の侵入を防
止して、火災の拡大や延焼等を未然に防ぐことができ
る。
【0111】さらに、耐火部材70を設けることで、金
具本体10の側面部が覆われるので、金具本体10の側
面が露出することもなくなり、建築物の美観向上にも資
することができる。従って、このような美観向上や火災
拡大防止の観点からは、第二の実施形態で示した底板1
4や、第三の実施形態で示した化粧板12cとの併設が
より効果的である。
【0112】以上説明した第一,第二,第三,第四及び
第五の実施形態では、柱100の一側面又は両側面に梁
200を接合する場合について説明したが、これ以外に
も、図23に示すような柱の四方に梁等を接合する四方
軸組や、梁と桁の横木部材同士を接合するT字形軸組、
図24に示すような柱の三方に梁等を接合する三方軸
組、あるいは、図示しない隅柱へ梁等を接合する場合の
コーナー軸組等、あらゆる形態の軸組工法に本接合金具
を用いることができる。
【0113】[第六の実施形態]次に、本発明の建築用
接合金具の第六の実施形態について、図25及び図26
を参照して説明する。図25は、本発明の建築物の接合
金具の第五の実施形態の金具本体を示す一部截断全体斜
視図であり、図26は、本実施形態の接合金具により木
部材を接合した状態の一部截断側面図である。
【0114】これらの図に示すように、本実施形態の接
合金具は、上述した第一の実施形態の接合金具の変形実
施形態であり、金具本体10の底面に、底板14を設け
るとともに、底板14のほぼ中心に、この底板14を貫
通するアンカーボルト孔14dを穿設してある。
【0115】このように金具本体10の底板14にアン
カーボルト孔14dを形成することによって、図26に
示すように、建築物の基礎400に打ち込まれたアンカ
ーボルト401の上端にアンカーボルト孔14dを貫通
させることができ、金具本体10を基礎400に固定す
ることが可能となる。
【0116】このように、底板14にアンカーボルト4
01を貫通させることによって、金具本体10の背部1
1を柱100に固定するとともに、受け部12を基礎4
00上に搭載された土台300の仕口部に固定すること
ができ、これによって、柱100と土台300及び基礎
400を本金具によって一体的かつ堅固に接合すること
ができる。
【0117】また、本実施形態の接合金具は、基礎40
0上に搭載された状態で柱100と土台400とを接合
するようになっているので、図25に示すように、柱1
00側に固定される背部11を、受け部12及び側面部
13より高さ方向に長尺に形成することができる。これ
によって、ボルト貫通孔11aを高さ方向に複数形成す
ることができ、背部11をより堅固に柱100に固定す
ることが可能となる。
【0118】さらに、本実施形態の金具では、金具本体
10の背部11を他の部分より長尺化してあるので、金
具の製作を容易にするため、背部11と底板14を曲折
形成により一体的に形成するとともに、受け部12と側
面部13を同様に曲折形成して一体的に形成し、これら
二つの部材を溶接等によって固着して金具本体10を形
成している。
【0119】なお、このように二つの部材を固着して金
具本体10を形成する場合、金具全体の強度をより強く
確保するため、図25に示すように、側面部13の底面
を底板14の上面端部に搭載することが好ましい。これ
以外の金具の構造,各木部材への固定手段等について
は、上述した第一の実施形態の場合とほぼ同様である。
【0120】[第七の実施形態]次に、本発明の建築用
接合金具の第七の実施形態について、図27及び図28
を参照して説明する。図27は、本発明の建築物の接合
金具の第七の実施形態の金具本体を示す全体斜視図であ
り、図28は、本実施形態の接合金具により木部材を接
合した状態の一部截断側面図である。
【0121】これらの図に示すように、本実施形態の接
合金具は、上述した第一の実施形態の接合金具の変形実
施形態であり、金具本体10の受け部12の下端を下側
に延設するとともに、この受け部12の下端縁に、外側
方向、すなわち、背部11と反対側方向に向かって突出
する受け板17を設けてある。
【0122】このように金具本体10の受け部12に受
け板17を形成することにより、図21に示すように、
受け板17によって横木部材(例えば、図28における
大引500)の端部底面を保持することが可能となる。
【0123】これによって、図28に示すように、金具
本体10の背部11を基礎400上の土台300の側面
に固定するとともに、受け部12を大引500の仕口部
に固定することで、受け板17が大引500の底面をし
っかりと保持した状態で、土台300と大引500とを
堅固に接合することができる。
【0124】なお、受け部12を下方向に延設する長さ
は、接合する大引500等の横木部材の高さに合わせて
形成する。また、受け板17と大引500をより堅固に
固定するため、受け板17には、大引500の底面に釘
等の固定手段が打ち込めるよう、釘孔17aが穿設して
ある。
【0125】これまで、建築物の床下を支える大引等の
横木部材については、底面を支持する束柱や束石からな
る下支えの手段が必要であった。しかしながら、この束
柱等の下支え手段は、設置作業が煩雑で大工手間がかか
るとともに、コストも高くなるという不便があった。
【0126】そこで、本実施形態の接合金具では、この
ような大引500等の横木部材の底面を保持する受け板
17を設けることによって、従来、下支えが必要であっ
た大引500等の横木部材についても、下支えの手段を
設けることなく柱に堅固に接合することが可能となる。
これによって、接合作業が容易となり、コストダウンも
図ることができる。
【0127】また、本実施形態の金具では、図28に示
すように、金具本体10の背部11が基礎400上の土
台300に固定されるので、固定ボルト20が土台30
0の中心を貫通するアンカーボルト401と干渉しない
ようにする必要がある。そこで、図27に示すように、
ボルト貫通孔11aを、背部11の高さ方向の中心線上
からずらした位置に穿設してある。これ以外の金具の構
造,各木部材への固定手段等については、上述した第一
の実施形態の場合とほぼ同様である。
【0128】なお、本実施形態の金具は、金具本体10
の受け部12を他の部分より下方向に長尺化してあるの
で、第六実施形態の場合と同様、金具の製作を容易にす
るために、背部11と側面部13を曲折形成により一体
的に形成するとともに、受け部12と受け板17を同様
に曲折形成して一体的に形成し、両者を溶接等によって
固着して構成してある。
【0129】また、本実施形態では、このような溶接等
による金具の固着部分の強度を確保するため、図27に
示すように、側面部13の受け部12との固着側辺を長
く形成し、溶接部分を大きく確保するようにしてある。
【0130】
【発明の効果】以上のように、本発明の建築物の接合金
具によれば、簡易な構造のみからなる金具によって、溝
状などの複雑かつ困難な仕口を必要とすることなく、き
わめて単純な木部材の仕口加工のみによって、隙間が生
じることなく木部材を強力,堅固に接合することがで
き、さらに、軸組作業も容易,確実かつ安全に行なうこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建築物の接合金具の第一実施形態にお
ける金具本体を示す全体斜視図である。
【図2】本発明の建築物の接合金具の第一実施形態にお
ける軸状固定手段を示す正面図である。
【図3】本発明の建築物の接合金具の第一実施形態にお
ける軸状固定手段を示す正面図である。
【図4】本発明の建築物の接合金具の第一実施形態の接
合金具により木部材を接合した状態の一部截断側面図で
ある。
【図5】本発明の建築物の接合金具の第一実施形態の接
合金具により木部材を接合する場合の分解斜視図であ
る。
【図6】本発明の建築物の接合金具の第二の実施形態に
おける金具本体を示す全体斜視図である。
【図7】本発明の建築物の接合金具の第二の実施形態の
接合金具により木部材を接合した状態の一部截断側面図
である。
【図8】本発明の建築物の接合金具の第二の実施形態に
おける金具本体の他の実施形態を示す全体斜視図であ
る。
【図9】図8に示す接合金具により木部材を接合した状
態の一部截断側面図である。
【図10】本発明の建築物の接合金具の第三の実施形態
における金具本体を示す全体斜視図である。
【図11】本発明の建築物の接合金具の第三の実施形態
の接合金具により木部材を接合する場合の分解斜視図で
ある。
【図12】本発明の建築物の接合金具の第三の実施形態
における金具本体の他の実施形態を示す全体斜視図であ
る。
【図13】図12に示す接合金具により木部材を接合し
た状態の一部截断側面図である。
【図14】本発明の建築物の接合金具の第三の実施形態
における金具本体の他の実施形態を示す全体斜視図であ
る。
【図15】図14に示す接合金具により木部材を接合し
た状態の一部截断側面図である。
【図16】本発明の建築物の接合金具の第四の実施形態
の金具本体を示す全体斜視図である。
【図17】本発明の建築物の接合金具の第四の実施形態
の接合金具により木部材を接合する場合の金具本体を柱
側に取り付けた状態の斜視図である。
【図18】本発明の建築物の接合金具の第四の実施形態
における金具本体の他の実施形態を示す全体斜視図であ
る。
【図19】本発明の建築物の接合金具の第四の実施形態
における金具本体の他の実施形態を示す全体斜視図であ
る。
【図20】本発明の建築物の接合金具の第四の実施形態
の接合金具により木部材を接合する場合の金具本体を柱
側に取り付けた状態の一部截断側面図である。
【図21】本発明の建築物の接合金具の第五の実施形態
の接合金具により木部材を接合した状態の側面図であ
る。
【図22】本発明の建築物の接合金具の第五の実施形態
の接合金具により木部材を接合した状態の平面図であ
る。
【図23】本発明の建築物の接合金具を用いて木部材を
接合した状態を示す一部截断平面図である。
【図24】本発明の建築物の接合金具を用いて木部材を
接合した状態を示す一部截断平面図である。
【図25】本発明の建築物の接合金具の第六の実施形態
における金具本体を示す一部截断全体斜視図である。
【図26】本発明の建築物の接合金具の第六の実施形態
の接合金具により木部材を接合した状態の一部截断側面
図である。
【図27】本発明の建築物の接合金具の第七の実施形態
における金具本体を示す全体斜視図である。
【図28】本発明の建築物の接合金具の第七の実施形態
の接合金具により木部材を接合した状態の一部截断側面
図である。
【図29】従来の建築物の接合金具を示す分解斜視図で
ある。
【図30】従来の建築物の接合金具を示す分解斜視図で
ある。
【符号の説明】
10…金具本体 11…背部 12…受け部 13…側面部 14…底板 15…L字くさび 16…平板くさび 17…受け板 20…固定ボルト 30…雇いパイプだぼ 40…雇い軸だぼ 50…補強金具 61…半円形座金 70…耐火部材 100…柱 200…梁 300…土台 400…基礎 500…大引

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木造建築物における木部材間の接合に用
    いる金具であって、 一の木部材に固定される板状の背部と、この背部と対向
    して配設された、他の木部材に固定される板状の受け部
    と、この背部と受け部の側辺を連結する板状の側面部と
    からなる、横断面コ字形状の金具本体と、 前記金具本体の背部を前記一の木部材に固定する固定ボ
    ルトと、 前記金具本体の受け部に前記他の木部材を固定する軸状
    固定手段と、からなることを特徴とする建築物の接合金
    具。
  2. 【請求項2】 前記金具本体の受け部に、前記軸状固定
    手段が嵌合する、上方が前記受け部の上端まで開口した
    あご掛け溝を形成した請求項1記載の建築物の接合金
    具。
  3. 【請求項3】 前記金具本体の受け部に、前記軸状固定
    手段が貫通する、当該受け部を貫通する固定孔を穿設し
    た請求項1又は2記載の建築物の接合金具。
  4. 【請求項4】 前記軸状固定手段が、 一端側外周にねじを形成するとともに、他端側に軸方向
    と直交して貫通するピン孔を穿設した、前記他の木部材
    の仕口部から挿入される軸部材と、 前記軸部材のねじに螺合するナットと、 前記他の木部材の側面から打ち込まれて前記軸部材のピ
    ン孔に貫通する貫通ピンと、からなる請求項1,2又は
    3記載の建築物の接合金具。
  5. 【請求項5】 前記軸状固定手段が、 一端側内周にねじを形成するとともに、他端側に軸方向
    と直交して貫通するピン孔を穿設した、前記他の木部材
    の仕口部から挿入される、少なくとも一端が中空状の軸
    部材と、 前記軸部材のねじに螺合するボルトと、 前記他の木部材の側面から打ち込まれて前記軸部材のピ
    ン孔に貫通する貫通ピンと、からなる請求項1,2又は
    3記載の建築物の接合金具。
  6. 【請求項6】 前記金具本体に、当該金具本体の底面を
    覆う底板を備えた請求項1,2,3,4又は5記載の建
    築物の接合金具。
  7. 【請求項7】 前記底板が、前記金具本体の受け部側に
    突出し、前記他の木部材の仕口部の下端を保持する請求
    項6記載の建築物の接合金具。
  8. 【請求項8】 前記金具本体の底板の先端に、上方に傾
    斜したあご掛けを突設した請求項6又は7記載の建築物
    の接合金具。
  9. 【請求項9】 前記金具本体の背板に、板状のくさびが
    貫通するくさび貫通孔を穿設した請求項1,2,3,
    4,5,6,7又は8記載の建築物の接合金具。
  10. 【請求項10】 前記金具本体の背板の下端にボルト締
    め付け用のボルト締付け孔を穿設した請求項1,2,
    3,4,5,6,7,8又は9記載の建築物の接合金
    具。
  11. 【請求項11】 前記受け部の下端側に、ボルトが貫通
    する貫通孔を設け、この貫通孔に、化粧板を取り付けた
    ボルトを固定することにより、金具本体の下側面を化粧
    板で覆うようにした請求項1,2,3,4,5,8,9
    又は10記載の建築物の接合金具。
  12. 【請求項12】 前記受け部の下端側に、ボルトが螺合
    するナットを設け、このナットに、化粧板を取り付けた
    ボルトを螺合することにより、金具本体の下側面を化粧
    板で覆うようにした請求項1,2,3,4,5,8,9
    又は10記載の建築物の接合金具。
  13. 【請求項13】 前記金具本体に、当該金具本体の底面
    を覆う底板を設けるとともに、この底板に、当該底板を
    貫通するアンカーボルト孔を穿設した請求項1,2,
    3,4又は5記載の建築物の接合金具。
  14. 【請求項14】 前記受け部に、下端縁から外側方向に
    向かって突出する受け板を設けた請求項1,2,3,4
    又は5記載の建築物の接合金具。
  15. 【請求項15】 前記金具本体の前記背部、側面部及び
    受け部の内側面にそれぞれ接触する、横断面コ字形状の
    板状部材からなる補強金具を備えた請求項1,2,3,
    4,5,6,7,8,9,10,11,12,13又は
    14記載の建築物の接合金具。
  16. 【請求項16】 前記金具本体の内周面に、前記受け部
    に固定された軸状固定手段の上側に嵌合して、前記補強
    金具と同一平面を形成する半円形座金を備えた請求項1
    5記載の建築物の接合金具。
  17. 【請求項17】 前記金具本体の、前記側面部の外側
    と、当該側面部の対向側の少なくとも一方に、耐火性,
    断熱性を有する部材により形成した板状の耐火部材を配
    設した請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,1
    0,11,12,13,14,15又は16記載の建築
    物の接合金具。
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JP2014156693A (ja) * 2013-02-14 2014-08-28 Tatsumi:Kk 木材接合金具用ピン止め具並びに木材接合具

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