JPH09208506A - 4,4′−ビス(クロロメチル)ジフェニルの製造方法 - Google Patents

4,4′−ビス(クロロメチル)ジフェニルの製造方法

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JPH09208506A
JPH09208506A JP1347196A JP1347196A JPH09208506A JP H09208506 A JPH09208506 A JP H09208506A JP 1347196 A JP1347196 A JP 1347196A JP 1347196 A JP1347196 A JP 1347196A JP H09208506 A JPH09208506 A JP H09208506A
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diphenyl
chloride
bis
chloromethyl
reaction
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JP1347196A
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Hisaji Taniguchi
久次 谷口
Eisaku Nomura
英作 野村
Masahiro Uchida
昌宏 内田
Norimitsu Nasaka
紀充 名坂
Atsushi Doi
篤 土居
Setsuo Kawashima
節男 川島
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NANKAI KAGAKU KOGYO KK
WAKAYAMA PREF GOV
Wakayama Prefecture
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NANKAI KAGAKU KOGYO KK
WAKAYAMA PREF GOV
Wakayama Prefecture
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/26Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions involving an increase in the number of carbon atoms in the skeleton
    • C07C17/263Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions involving an increase in the number of carbon atoms in the skeleton by condensation reactions
    • C07C17/2637Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions involving an increase in the number of carbon atoms in the skeleton by condensation reactions between a compound containing only oxygen and possibly halogen as hetero-atoms and a halogenated hydrocarbon

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  • Organic Chemistry (AREA)
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジフェニルをクロロメチル化するにあたり、
異性体の副生を極力少なくして、目的物である4,4′
−ビス(クロロメチル)ジフェニルを収率よく得るよう
にすること。 【解決手段】 本発明製法は、ジフェニルをクロロメチ
ル化して4,4′−ビス(クロロメチル)ジフェニルを
得るにあたり、有機酸の存在下、ジフェニルにホルムア
ルデヒド、塩化水素、および水を加えて反応させること
を特徴とするものである。ここで、有機酸の存在に加
え、塩化鉄(III) 、塩化亜鉛、塩化ビスマス(III) 、塩
化銅(II)、塩化コバルト(II)、塩化ニッケル(II)からな
る群より選ばれる金属塩化物の存在下で、クロロメチル
化反応を行うようにすれば、クロロメチル化が促進され
る。また、クロロメチル化反応による反応生成物を、ア
ルコールを用いて精製すれば、容易に精製でき、高純度
の4,4′−ビス(クロロメチル)ジフェニルが得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばエンジニ
アリングプラスチックや液晶等の機能性高分子材料用の
原料として有用な4,4′−ビス(クロロメチル)ジフ
ェニルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジフェニルを基本骨格に持つ4,4′−
ビス(クロロメチル)ジフェニルは、機能性高分子材料
の原料として期待されている。この4,4′−ビス(ク
ロロメチル)ジフェニルを製造する方法は種々考えられ
るが、本発明者らは、ジフェニルを主原料としてクロロ
メチル化反応を行って製造する方法が最も簡単であると
考えた。そこで、先行技術を調査したところ、ジフェニ
ルのクロロメチル化反応によるものは一例しかなかっ
た。すなわち、パラホルムアルデヒドと塩化水素ガスを
用いて石油エーテル中でクロロメチルを発生させ、これ
をジフェニルと反応させる製法(J.V.Braun,G.Irmisch,
J.Nells.Ber.,Vol.66,1471(1933)) である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した先
行技術の製法では、大過剰の塩化水素ガスを反応系に直
接導入しなければならないので取扱いが容易でないう
え、異性体の大量副生が避けられないことから4,4′
−ビス(クロロメチル)ジフェニルの収率も悪かった
(収率12%)。本発明は、従来技術の問題点に鑑みて
なされたものであって、ジフェニルをクロロメチル化す
るにあたり、異性体の副生を極力少なくして、目的物で
ある4,4′−ビス(クロロメチル)ジフェニルを収率
よく得ることのできる製造方法の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、下記の化1で示される反応式のように、
ジフェニルをクロロメチル化して4,4′−ビス(クロ
ロメチル)ジフェニルを得るにあたり、有機酸の存在
下、ジフェニルにホルムアルデヒド、塩化水素、および
水を加えて反応させることを特徴とする4,4′−ビス
(クロロメチル)ジフェニルの製造方法を提供するもの
である。
【0005】また、有機酸の存在に加え、塩化鉄(III)
、塩化亜鉛、塩化ビスマス(III) 、塩化銅(II)、塩化
コバルト(II)、塩化ニッケル(II)からなる群より選ばれ
る金属塩化物の存在下で、クロロメチル化反応を行うよ
うにしたものである。
【0006】また、クロロメチル化反応による反応生成
物を、アルコールを用いて精製するようにしたものであ
る。
【0007】
【化1】
【0008】化1において、 R:H、CH3 、C2 5 、n−C3 7 、iso−C
3 7 触媒:塩化鉄(III) 、塩化亜鉛、塩化ビスマス(III) 、
塩化銅(II)、塩化コバルト(II)、塩化ニッケル(II)から
なる群より選択された金属塩化物である。
【0009】この反応で用いられるホルムアルデヒド
は、例えば粉状のパラホルムアルデヒドなどを供給源と
して用いるのが取扱い上便利である。塩化水素および水
の供給形態は特に限定されないが、例えば工業用の濃塩
酸(37wt%水溶液)を用いるのが、入手容易で安価
なことから好都合である。有機酸としては特に限定され
ないが、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、正酪酸、
イソ酪酸などが例示される。金属塩化物は、塩化鉄(II
I) 、塩化亜鉛、塩化ビスマス(III) 、塩化銅(II)、塩
化コバルト(II)、塩化ニッケル(II)のうちから、単独で
用いられ、または複数種を併用できる。また、精製の工
程で用いられるアルコールとしては特に限定されない
が、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プ
ロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルア
ルコールなどが例示される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明によるホルムアルデヒド、
塩化水素、および水は、それぞれ、主原料のジフェニル
に対して大過剰量(5〜20モル倍量)加えるのが好ま
しい。また、有機酸は主原料のジフェニルを水に可溶化
させるとともに、この反応系を酸性雰囲気にして反応を
促進させる。従って、この有機酸は当該反応系の水溶媒
中にジフェニルを可溶化させ得る量だけは添加する必要
がある。なかでも、ギ酸を有機酸として用いるのが最も
好ましく、使用量は多いほどよいが製造コストを考慮し
て使用量を決定するのが望ましい。金属塩化物は、4,
4′−ビス(クロロメチル)ジフェニル生成系の活性化
エネルギーを低下させる触媒として働く。この金属塩化
物については、ジフェニルと等モル量を用いるのが効率
的である。そして、金属塩化物のうち、塩化亜鉛を用い
るのが最も好ましく、その場合は異性体の副生を一層抑
制することができる。すなわち、有機酸と金属塩化物の
最も効率的かつ良好な組合せは、ギ酸と塩化亜鉛の組合
せである。また、ギ酸と塩化ビスマス(III) の組合せも
ギ酸と塩化亜鉛の場合と同程度に高い反応性を示すが、
塩化ビスマス(III) が高価なことから製造コストが若干
高くなる。高価な塩化コバルト(II)を使用する場合も同
様である。反応温度については、一般的に80〜90℃
で良好な結果を得ている。但し、ギ酸と塩化亜鉛を用い
て還流条件(95〜100℃)下で反応させれば、80
〜90℃で行う場合よりも反応時間を1/2近くまで短
縮化できる。
【0011】一方、このクロロメチル化反応系では、目
的生成物である4,4′−ビス(クロロメチル)ジフェ
ニル以外に、2,4′−ビス(クロロメチル)ジフェニ
ル、2,2´−ビス(クロロメチル)ジフェニル、2,
6−ビス(クロロメチル)ジフェニル、2,4−ビス
(クロロメチル)ジフェニル、2−クロロメチルジフェ
ニル、4−クロロメチルジフェニルが副生する場合があ
る。これらの副生物はメチルアルコールなどのアルコー
ルに可溶である。そこで、得られた粗生成物に対し、ア
ルコールで洗浄・濾過を行って精製することにより、純
度90%以上の4,4′−ビス(クロロメチル)ジフェ
ニルが得られる。その後、アセトンで再結晶することに
より、純度ほぼ100%の4,4′−ビス(クロロメチ
ル)ジフェニルが得られる。
【0012】ここで、反応母液等の再生方法の例を以下
に示す。 再生例1.まず、反応前の母液の塩酸濃度を予め測定し
ておき、これを所定塩酸濃度とする。次に、反応後の回
収母液にジフェニル使用量の1.5〜2倍モル量のホル
ムアルデヒドを加えるとともに、ジフェニル使用量の
1.5〜2倍モル量と排気トラップでの塩化水素捕捉量
の合計相当量の塩化水素ガスを吹き込んで、塩酸濃度が
所定塩酸濃度に達していれば、反応母液等の再生が完了
したものとする。
【0013】再生例2.まず、反応前の母液の塩酸濃度
を予め測定しておき、これを所定塩酸濃度とする。反応
後に回収母液の塩酸濃度を測定して、所定塩酸濃度から
不足塩酸量を算出する。次に、回収母液にジフェニルの
使用量の1.5〜2倍モル量のホルムアルデヒドを加
え、更に不足塩酸量分の塩化水素ガスを吹き込んで、塩
酸濃度が所定塩酸濃度に達していれば、反応母液等の再
生が完了したものとする。
【0014】すなわち、再生例1または再生例2のよう
に、反応母液等のリサイクルは、回収母液に不足分の塩
化水素ガスを吹き込むことと、ホルムアルデヒドを補給
することで足りる。これにより、金属塩化物の触媒機能
は失活せず、半永久的に繰り返し使用することができ
る。
【0015】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明する。 実施例1.ジフェニル20.4g、パラホルムアルデヒ
ド( (CH2O)n :ホルムアルデヒド源)44.0g、塩
化亜鉛18.0g、ギ酸60ml、及び濃塩酸(37w
t%水溶液)175.2gを500mlのセパラブルフ
ラスコに入れて混合し、該フラスコ内の混合物を還流条
件下90〜95℃で12〜15時間、加熱攪拌した。冷
却後、析出した米粒状の固体を濾過し、濾過物を500
mlの水で洗浄した。得られた濾過物をビーカーに移
し、メタノール20mlで洗浄・濾過を2回行って精製
したのち乾燥させた。この乾燥物は21.6gが得ら
れ、ガスクロマト分析により純度90%の4,4′−ビ
ス(クロロメチル)ジフェニル(収率65%)であるこ
とが判明した。更に、アセトンで再結晶して最終生成物
を得た。この最終生成物は、以下の分析結果から4,
4′−ビス(クロロメチル)ジフェニルと同定され、ガ
スクロマト分析により純度ほぼ100%のものと判明し
た。尚、精製時に生じた濾液(メタノール溶液)中に、
4,4′−ビス(クロロメチル)ジフェニルは検出され
なかった。
【0016】上記した最終生成物の分析結果は、以下の
通りである。 ・「融点測定」 m.p.:135〜136℃ ・「IRスペクトル」 IR(KBr錠剤法):3050,3030,296
0,1915,1490,1485,1440,139
5,1275,1210,1155,1120,100
5,910,860,825,800,760,75
0,725,675,640,560,480cm-1 ・「NMRスペクトル」1 H−NMR(CDCl3 ): δ;4.63(s、4
H、CH2 ),7.454(d、4H、J=8.4H
z、ArH),7.566ppm(d、4H、J=8.
4Hz、ArH)(ここで、sはシングレット、dはダ
ブレット、ArHはアロマチック水素を意味する)13 C−NMR(CDCl3 ): δ;45.94,12
7.43,129.10,136.74,140.61
ppm ・「元素分析」 C1412Cl2に関する計算値がC=66.92、H=
4.82であるのに対し、実測値はC=66.88、H
=4.80であった。
【0017】実施例2.実施例1における反応温度を8
0〜85℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の操
作を行った。この場合は、反応時間が2倍弱かかった
が、4,4′−ビス(クロロメチル)ジフェニルは2
1.8g(収率65%)を得ることができた。
【0018】実施例3.実施例2におけるギ酸の使用量
を120mlに変更したこと以外は、実施例2と同様の
操作を行うと、12〜15時間で4,4′−ビス(クロ
ロメチル)ジフェニルを20.4g(収率61%)得る
ことができた。
【0019】実施例4.実施例3における塩化亜鉛を塩
化鉄(III) 35.6gに変更するとともに、ギ酸を酢酸
120mlに変更したこと以外は、実施例3と同様の操
作を行うと、4,4′−ビス(クロロメチル)ジフェニ
ルを18.5g(収率56%)得ることができた。
【0020】実施例5.実施例4におけるジフェニルの
使用量を1/2量の10.2gに変更するとともに、塩
化鉄(III) の使用量を1/2量の17.8gに変更した
こと以外は、実施例4と同様の操作を行った。この場
合、4,4′−ビス(クロロメチル)ジフェニルを9.
3g(収率56%)得ることができた。
【0021】実施例6.実施例5における塩化鉄(III)
の代わりに塩化亜鉛9.0gを用いたこと以外は、実施
例5と同様の操作を行うと、4,4′−ビス(クロロメ
チル)ジフェニルを9.5g(収率57%)得ることが
できた。
【0022】実施例7.実施例5における塩化鉄(III)
の代わりに塩化ビスマス(III) 20.8gを用いたこと
以外は、実施例5と同様の操作を行うと、4,4′−ビ
ス(クロロメチル)ジフェニルを9.3g(収率56
%)得ることができた。
【0023】実施例8.実施例5における酢酸の代わり
にギ酸120mlを用いたこと以外は、実施例5と同様
の操作を行うと、4,4′−ビス(クロロメチル)ジフ
ェニルを6.2g(収率37%)得ることができた。
【0024】実施例9.実施例5における酢酸の代わり
にプロピオン酸120mlを用いたこと以外は、実施例
5と同様の操作を行うと、4,4′−ビス(クロロメチ
ル)ジフェニルを7.7g(収率46%)得ることがで
きた。
【0025】実施例10.実施例6における酢酸の代わ
りにギ酸120mlを用いたこと以外は、実施例6と同
様の操作を行うと、4,4′−ビス(クロロメチル)ジ
フェニルを10.3g(収率62%)得ることができ
た。
【0026】実施例11.実施例7における酢酸の代わ
りにギ酸120mlを用いたこと以外は、実施例7と同
様の操作を行うと、4,4′−ビス(クロロメチル)ジ
フェニルを10.2g(収率61%)得ることができ
た。
【0027】実施例12.金属塩化物を使用しないこと
以外は、実施例5と同様の操作を行うと、反応時間は5
〜7倍程度かかるが4,4′−ビス(クロロメチル)ジ
フェニルを8.6g(収率52%)得ることができた。
【0028】実施例13.金属塩化物を使用しないこと
以外は、実施例8と同様の操作を行うと、反応時間は4
〜5倍程度かかるが4,4′−ビス(クロロメチル)ジ
フェニルを9.1g(収率55%)得ることができた。
【0029】実施例14.金属塩化物を使用しないこと
以外は、実施例9と同様の操作を行うと、反応時間は4
〜6倍程度かかるが4,4′−ビス(クロロメチル)ジ
フェニルを6.9g(収率42%)得ることができた。
【0030】上記した各実施例の結果を以下の表1に纏
めて示す。
【0031】
【表1】
【0032】すなわち、表1から明らかなように、本製
法では、有機酸の存在下だけでも、ジフェニルにパラホ
ルムアルデヒドと濃塩酸を加えてクロロメチル化させる
と、4,4′−ビス(クロロメチル)ジフェニルを高収
率で得られることがわかる(実施例12〜14)。更
に、金属塩化物と有機酸の双方を共存させると、短時間
に、かつ、高収率で4,4′−ビス(クロロメチル)ジ
フェニルを得られることがわかる(実施例1〜11)。
また、有機酸の種類では、ギ酸を用いるのが最も好まし
いことがわかる(実施例1、2、3、8、10、11、
13)。金属塩化物の種類では、塩化亜鉛を用いるのが
最も好ましいことがわかる(実施例1、2、3、6、1
0)。すなわち、ギ酸と塩化亜鉛の組合せによるものが
最も効率的かつ良好な結果であった(実施例1、2、
3、10)。反応温度については、反応を促進させるう
えで高いのが有利であるが(実施例1)、80〜90℃
(実施例2〜14)でも比較的良好な結果を得ている。
但し、他の反応条件が同じで(実施例1と実施例2)、
反応温度を高くした場合は反応時間を大幅に短縮化でき
る(実施例1)。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明製法によれ
ば、水溶媒中でクロロメチル化反応を行うにあたり、有
機酸の存在下で反応させるようにして、ジフェニルを水
に可溶化させるととも酸性域で反応させるようにしたの
で、機能性高分子材料として有用な4,4′−ビス(ク
ロロメチル)ジフェニルを選択的に、かつ、高収率で得
ることができる。更に、有機酸と金属塩化物の双方を共
存させてクロロメチル化反応を行う場合は、反応をより
一層促進させることができる。また、塩化水素ガスを直
接導入する従来技術のような発泡等を考慮した複雑な操
作を必要とすることがなく、しかもビフェニル以外はい
ずれも水溶性であって取扱いやすい水溶媒中で反応させ
ることができるので、極めて簡便に製造することができ
る。そして、主原料たるビフェニルはもとよりほとんど
の原材料は安価に入手できるので、4,4′−ビス(ク
ロロメチル)ジフェニルの製造コストを低く抑えること
ができる。くわえて、反応副生物のほとんどはアルコー
ルに溶解するので、最終製品の精製が容易であり、高純
度のものを得ることができる。また、反応母液や金属塩
化物の再生は、不足分の塩化水素ガスを回収母液に吹き
込むことと、ホルムアルデヒドを補給することだけです
み、多くの手間をかけずに次バッチの反応に供すること
ができる。すなわち、本発明製法は、工業的に極めて有
用な製造方法であるといえる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 17/18 7106−4H C07C 17/18 17/38 7106−4H 17/38 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 内田 昌宏 和歌山県橋本市古佐田三丁目9番4号 (72)発明者 名坂 紀充 和歌山県和歌山市小雑賀2丁目2番15号 南海化学工業株式会社南海寮 (72)発明者 土居 篤 和歌山県和歌山市堀止東1丁目5番40号 メゾンリビエール102号 (72)発明者 川島 節男 高知県高知市加賀野井1丁目18番15号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジフェニルをクロロメチル化して4,
    4′−ビス(クロロメチル)ジフェニルを得るにあた
    り、有機酸の存在下、ホルムアルデヒド、塩化水素、お
    よび水をジフェニルに加えて反応させることを特徴とす
    る4,4′−ビス(クロロメチル)ジフェニルの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 塩化鉄(III) 、塩化亜鉛、塩化ビスマス
    (III) 、塩化銅(II)、塩化コバルト(II)、塩化ニッケル
    (II)からなる群より選ばれる金属塩化物の存在下で、ク
    ロロメチル化反応を行うことを特徴とする請求項1に記
    載の4,4′−ビス(クロロメチル)ジフェニルの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 クロロメチル化反応による反応生成物
    を、アルコールを用いて精製することを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の4,4′−ビス(クロロメ
    チル)ジフェニルの製造方法。
JP1347196A 1996-01-30 1996-01-30 4,4′−ビス(クロロメチル)ジフェニルの製造方法 Pending JPH09208506A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100428437B1 (ko) * 2001-04-09 2004-04-27 (주)경인양행 4,4'-비스(클로로메틸)비페닐의 제조방법

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KR100428437B1 (ko) * 2001-04-09 2004-04-27 (주)경인양행 4,4'-비스(클로로메틸)비페닐의 제조방법

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