JPH09206488A - 下糸自動供給装置 - Google Patents

下糸自動供給装置

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JPH09206488A
JPH09206488A JP8037584A JP3758496A JPH09206488A JP H09206488 A JPH09206488 A JP H09206488A JP 8037584 A JP8037584 A JP 8037584A JP 3758496 A JP3758496 A JP 3758496A JP H09206488 A JPH09206488 A JP H09206488A
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bobbin
thread
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bobbin case
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Hisanobu Shinozuka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば糸種、糸番手、糸色を変更する場合に
おいて、先巻き糸を除去していた分、ボビン交換に要す
る時間を低減して縫製効率を向上すると共に糸の無駄を
なくす。 【解決手段】 ボビン交換要求がある前に下糸巻回装置
162により空ボビンに下糸を先巻きしておき、ボビン
交換要求があったら、ボビン交換装置160により釜内
のボビンケースを取り出して、下糸巻回済みのボビンを
収容するボビンケースをボビン交換装置160により釜
に対して装着する一方で、例えば糸種、糸番手、糸色を
変更する場合には、先巻き禁止手段309によって、下
糸巻回装置162による先巻きを禁止し、変更糸を巻回
するにあたっての先巻き糸の除去をなくすように構成し
てなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下糸自動供給装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】上糸と下糸とを使用して縫製を行うミシ
ン、特に高速の縫製作業を行う工業用のミシン等にあっ
ては、下糸を巻回したボビンを頻繁に交換する必要があ
る。一般には、下糸が消費された時にミシンの運転を一
旦停止し、ボビンを収容したボビンケースを釜から抜き
取った後に、ボビンに下糸を巻回して再度釜に装着する
か、或は予め用意しておいた下糸巻回済みのボビンを釜
に装着するという一連の操作を手作業で行っている。
【0003】しかしながら、このような人手によるボビ
ンへの下糸の巻回作業及びボビンケースの交換作業は極
めて非能率的であり、生産性の低下の原因となってい
る。そこで、本出願人は、特開平7−68071号公報
や特願平6−285932号明細書等において、ボビン
に対する下糸巻回作業及びボビン交換作業を自動的に行
うようにした下糸巻回装置及びボビン交換装置を提案し
ている。
【0004】このような装置にかかるボビン交換装置
は、ボビンを収容したボビンケースを把持または開放可
能で釜に対するボビンケースの装着または取り出しを可
能としたボビンケース把持手段を備えていると共に、当
該ボビンケース把持手段が、釜位置及び下糸巻回装置の
下糸巻回位置に移動できる構成になされている。そし
て、先ずボビン交換要求があったら、下糸が消費された
釜内のボビンケースが釜内から抜き取られた後に、上記
下糸巻回装置により予め下糸が巻回され(先巻きされ)
待機状態にあるボビンケースが釜内に装着され、その後
上記釜から抜き取られたボビンケースが上記下糸巻回位
置に搬送される。次いで、この下糸巻回位置に搬送され
たボビンケース内のボビンに対して、下糸巻回装置を構
成するボビン駆動機構の回転出力軸が係合され、当該ボ
ビンに対してボビン駆動機構側から回転駆動力が与えら
れる。この時、ボビン軸に対しては、下糸供給源からの
下糸が糸案内手段によって既設のボビンケース開口部か
ら供給され、上記ボビン駆動機構によるボビン回転に伴
ってボビン軸に下糸が絡み付き、下糸が巻回される。そ
して、この下糸が巻回されたボビンを収容するボビンケ
ースが、次のボビン交換要求があるまで待機状態にさ
れ、ボビン交換要求があったら、上述したと同様にして
釜内のボビンケースに対して交換され、これら動作が繰
り返されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記装置で
は、ボビン交換時に装置とミシンとの干渉を防止する必
要があり、ボビン交換時にミシン動作を禁止するように
しているが、このようにミシン動作を禁止すると縫製効
率が低下することになる。従って、縫製効率を上げるた
めに、当該装置にあっては、上述のように、ボビンに対
して下糸を先に巻回しておいて(先巻きしておいて)当
該ボビンを待機状態にするようにし、ボビン交換に要す
る時間を出来るだけ短くするようにしている。
【0006】しかしながら、このようにボビンに下糸を
予め先巻きしておくと、例えば糸種、糸番手を替える場
合や糸の色を替える場合には、先巻きしてある下糸を除
去してから新たに変更したい糸を巻回しなければならな
いことから、ボビン交換に要する時間が長くなりミシン
動作の禁止時間が長くなって縫製効率が低下すると共
に、除去した糸が無駄になるといった問題があった。
【0007】そこで本発明は、例えば糸種、糸番手、糸
色を変更する場合には先巻きを行わないようにし、先巻
きしていた糸を除去していた分、ボビン交換に要する時
間を低減して縫製効率の向上を図ると共に糸の無駄をな
くすことができる下糸自動供給装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の下糸自動供給装置は、下糸をボビンに巻回
可能とした下糸巻回装置と、ボビンを収容したボビンケ
ースを釜位置と装置の処理動作位置とに移動可能とした
ボビン交換装置と、をして、ボビン交換要求がある前に
前記下糸巻回装置により空ボビンに下糸を先巻きしてお
き、ボビン交換要求があったら、前記ボビン交換装置に
より釜内のボビンケースを取り出して、前記下糸巻回済
みのボビンを収容するボビンケースを前記ボビン交換装
置により釜に対して装着するようにした下糸自動供給装
置において、前記下糸巻回装置による先巻きを禁止する
先巻き禁止手段を設けたことを特徴としている。
【0009】このような下糸自動供給装置によれば、例
えば糸種、糸番手、糸色を変更する場合には、先巻き禁
止手段によって、下糸巻回装置による先巻きが禁止され
る。従って、変更糸をボビンに巻回する際に、ボビンに
先巻きされていた糸を除去する必要がなくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。本実施形態の下糸自動供給装
置は、図1に示されているように、ミシンベッド101
の下部に設けられており、下糸巻回装置(糸掛け、糸切
り装置を含む)162と、残糸除去装置161と、ボビ
ン交換装置160と、から概略構成されている。
【0011】上記ボビン交換装置160は、ボビンケー
ス把持手段によりボビンケースを把持して当該ボビンケ
ースを、該ボビンケース把持手段の回転軌跡の対向位置
にある下糸巻回装置162の下糸巻回位置C、残糸除去
装置161の残糸除去位置B、釜位置(ボビンケース着
脱位置)A、ダミー軸(ボビンケース保持手段)6のボ
ビンケース着脱位置(ダミー位置)Dに移動し得る構成
になされている。
【0012】上記下糸巻回位置C、残糸除去位置Bは、
図1に示されるように、搬送軸4の下方の範囲V且つ同
軸線に沿った直立平面よりミシンベッド101を起こす
際の回動支点103側の範囲Wに配置されている。ま
た、残糸除去位置Bは下糸巻回位置Cより下方に配置さ
れている。また、残糸除去位置Bの搬送軸線方向(図1
における紙面に垂直な方向)の位置はボビンケース把持
手段を後退させた退避位置にあり、下糸巻回位置Cの搬
送軸線方向の位置はボビンケース把持手段を退避位置か
ら多少前進させた位置(図1における紙面に向かって進
めた位置)にある。また、上記ダミー位置Dは、釜位置
Aの直下にある。
【0013】因に、図1中における符号102はミシン
テーブルを、106はオイルパンを、104,105は
下軸を、Xはミシン頭部を引き起こす際の外周側の回動
軌跡を、それぞれ示している。
【0014】先ず、図2乃至図6を参照しながら、ボビ
ン交換装置160について以下説明する。図2乃至図6
において、符号1はボビンケース2が装着される釜を、
符号1aは釜軸を、符号3はミシン本体に取り付けられ
たメインベースに立設されて釜1の直下に配設された支
持体としてのベース板をそれぞれ示しており、該ベース
板3には、釜軸1aに平行な軸心を有する搬送軸4の基
端4aが固定され、該搬送軸4はベース板3に片持ち支
持された状態となっている。この搬送軸4の先端4b側
(反ベース板側)には、搬送ブロック12が、当該搬送
軸4に対して回転可能且つ摺動可能に支持されている。
この搬送ブロック12は、特に図2に示されているよう
に、円筒の外周面を軸線方向に沿って2箇所切断し該切
断面同士が対向するよう形成された形状を有しており、
その搬送ブロック12の各切断面には、L字状に折曲さ
れた搬送板10,10のL字を構成する一方の板状部分
がそれぞれ固定されている。また、L字を構成する他方
の板状部分は、軸線を挟んで互いに対向した状態となっ
ている。
【0015】上記各搬送板10,10には、軸線方向に
沿って釜側に延出するように折曲された保持部11,1
1の一方の端部がそれぞれ固定されており、これら保持
部11,11の他方の端部(釜側を向く端部)には、ボ
ビンケースを把持または開放するボビンケース把持手段
(不図示)がそれぞれ固定されている。このボビンケー
ス把持手段としては、例えば特開平5−192476号
公報の下糸自動供給装置や本出願人が先に出願した特願
平5−121960号明細書のミシンの下糸自動供給装
置に記載されている一対の電磁石吸着ヘッドを始めとし
て、例えば本出願人が先に出願した特願平5−1163
63号明細書のミシンの下糸自動供給装置に記載されて
いるレバー爪によるもの等、適宜のものを採用すること
ができ、要は、ボビンケース2を必要に応じて対向部材
(例えば、釜1)に対して着脱できるものであれば良
い。
【0016】再び図2乃至図6に戻って、上記搬送ブロ
ック12の外周には回動歯車13が固定されており、該
回動歯車13には、図3に示されるように、釜軸1a方
向に沿って長尺なる形状の駆動歯車19が噛合してい
る。この駆動歯車19は、その一端が、ベース板3に取
り付けられたモータ固定板21の搬送軸他端側に突出し
た部分に回転可能に支持されており、他端は、モータ固
定板21に固定された回動モータ20の出力軸に直結さ
れた状態となっている。
【0017】従って、回動モータ20が回転すると、駆
動歯車19、回動歯車13を介して、搬送ブロック12
及び搬送板10,10並びに保持部11,11から構成
される回動アーム70が回転するようになっている。な
お、この回動アーム70の回転動作は、本実施形態にあ
っては、該回動アーム70が退避位置にある時(図3乃
至図5参照)に行われるようになっている。
【0018】上記搬送ブロック12の外周における上記
回動歯車13より搬送軸4の固定端側には、図示されな
い例えばストップリングが固定されており、該搬送ブロ
ック12の外周における回動歯車13とストップリング
との間には、直動カラー14が回転可能に支持されてい
る。
【0019】この直動カラー14には、図2乃至図4に
示されるように、釜軸1aに平行に移動可能に支持され
たラック16の一端が固定されており、このラック16
の他端にはピニオン17が噛合している。このピニオン
17は、ベース板3に取り付けられた移動モータ18の
出力軸に固定されている。
【0020】従って、上記移動モータ18が駆動する
と、ピニオン17を介してラック16と共に、直動カラ
ー14、回動アーム70が搬送軸4の軸線方向に沿って
移動するようになっている。すなわち回動アーム70
は、搬送軸4に対して回転できると共に、搬送軸4に沿
って摺動できるようになっている。
【0021】上記搬送軸4の開放端側には、センサ固定
板33が取付けられており、このセンサ固定板33上に
は、発光素子31aと受光素子31bとからなる回動セ
ンサ31が取り付けられている。また、上記回動アーム
70には、図2及び図3に示されるように、センサ板3
2が固定されており、該回動アーム70の回転時に、セ
ンサ板32が発光素子31aと受光素子31bとの間を
通過し得るように、回動センサ31及びセンサ固定板3
3並びにセンサ板32の位置調整がなされている。
【0022】ベース板3には、図2及び図4に示される
ように、上記回動センサ31と同構造の直動センサ41
が取り付けられている。また、上記ラック16には、セ
ンサ板15が固定されており、該回動アーム70の直動
時に、センサ板15が直動センサ41の発光素子41a
と受光素子41bとの間を通過し得るように、直動セン
サ41及びセンサ板15の位置調整がなされている。
【0023】すなわち、ボビンケース把持手段が退避位
置に移動すると、上記センサ板15が上記直動センサ4
1の発光素子41aと受光素子41bとの間を遮蔽する
ことになり、これによってボビンケース把持手段の退避
位置への移動が検出される。そして、今度は当該退避位
置で原点位置が検索される。すなわち、ボビンケース把
持手段を退避位置で回動させ、センサ板32が発光素子
31aと受光素子31bとの間を遮蔽した位置を例えば
原点位置としておけば、この位置にボビンケース把持手
段を回動すると原点位置に復帰することになる。また、
上記回動モータ20として例えばパルスモータを用いた
場合には、このパルスモータのパルス数をカウントする
ことによって、該ボビンケース把持手段を、上記釜位置
A、下糸巻回位置C、残糸除去位置B、ダミー位置Dに
回動制御することができる。
【0024】ここで、本実施形態においては、回動アー
ム70が退避位置にあって上記ボビンケース把持手段に
把持されたボビンケース2が釜1に対向する位置を回動
アーム70(ボビンケース把持手段)の原点位置として
いる。
【0025】また、ベース板3における上記ボビンケー
ス把持手段の回転軌跡の対向位置であって、図1に示さ
れるように、釜1直下の位置Dには、ボビンケース保持
手段としてのダミー軸6が固定されている。このダミー
軸6は、特に図6に示されているように、中釜軸5と同
構造となっており、ボビンが収容されたボビンケース2
を押し込めば、該ボビンケース2を保持できるようにな
っている。そして、押し込められたボビンケース2の既
設のボビン係止爪2dが、図1に示されるように、ダミ
ー軸6の近傍に突設された回り止め部材5aaの係止溝
に係合するよう構成されている。すなわち、ボビンケー
ス2は所定の位置に位置決めされて保持されるようにな
っている。
【0026】残糸除去位置Bには残糸除去装置161が
配設されている。この残糸除去装置161としては、例
えばボビンに巻かれた糸の先端を挟持または開放可能と
した挟持部材を有し、一軸線を中心に例えばモータの駆
動等によって回転することにより挟持部材により挟持し
たボビン糸を自動的に巻取可能としたものが用いられて
いるが、要はボビンケース2をボビンケース把持手段に
よって把持した状態若しくはボビンケースを保持できる
手段に該ボビンケース2が受け渡されて当該ボビンケー
ス2を保持した状態で、ボビンに巻かれボビンケースか
ら導出する(垂れる)糸を引き出す引き出し手段の糸引
き出し動作によって、ボビンが回転されて、ボビンに巻
回された糸が引き出されるようなものか、若しくはボビ
ンケース2から分離されたボビンに対して上記引き出し
手段の糸引き出し動作を作用することによって糸が引き
出されるようなものであればどのようなものであっても
良く、例えば本出願人が先に出願した特願平5−203
610号明細書、特願平6−40351号明細書や特願
平7−30027号明細書に記載のボビンの残糸除去装
置を始めとして、適宜のものを採用することができる。
【0027】上記下糸巻回位置Cには下糸巻回装置16
2が配設されている。この下糸巻回装置162は、図1
に簡略化して示されるように、ボビン駆動機構E及び糸
案内機構G並びに糸供給検出機構Fからなる。糸案内機
構Gは、図示を省略した下糸供給源としての糸巻きから
の下糸端部を、下糸巻回位置Cに搬送されたボビンケー
ス2の開口部内に案内するものであり、ボビン駆動機構
Eは、上記下糸巻回位置Cにあるボビンケース2内のボ
ビンに対して回転出力軸を係合し、当該ボビンに回転駆
動力を与えることによって、ボビンケース2内に案内さ
れている下糸をボビン軸に絡み付かせて下糸巻回を可能
とするといったものであり、糸供給検出機構Fは、上記
ボビン駆動機構Eの動作時の下糸供給を検出し、この検
出に基づいて、ボビンに巻回されている実際の下糸量を
検出するものである。そして、この実際の下糸量が予め
設定されている設定下糸量と一致したら、上記ボビン駆
動機構Eの動作が停止し、予め設定されている設定下糸
量がボビン軸に実際に巻回されるようになっている。
【0028】なお、下糸巻回装置162としては上記構
成のものに限定されるものではなく、要は下糸をボビン
に巻回できるものであればどのようなものであっても良
く、例えば特開平7−31779号公報、特開平7−2
46297号公報や本出願人が先に出願した特願平7−
234823号明細書に記載の下糸巻回装置を始めとし
て、適宜のものを採用することができる。
【0029】上記下糸巻回装置162には糸掛け装置が
付設されている。この糸掛け装置は、下糸巻回位置Cに
セットされたボビンケース2のその周囲に回動可能に配
置された動メス糸捌き(不図示)を有し、この動メス糸
捌きをボビンケース2の周囲に回動させることによっ
て、ボビンに巻回されボビンケース開口部より導出して
いる糸巻きからの下糸を、ボビンケース2の開放端縁と
ボビン外周との隙間を介して糸掛け位置に誘導してスリ
ット溝に導き、下糸張力ばね下の下糸導出孔を経て下糸
張力ばね用孔近傍から導出できる構成となっている。
【0030】下糸巻回装置162にはさらに糸切り装置
が付設されている。この糸切り装置は、上記下糸張力ば
ね用孔近傍より導出する糸巻きからの下糸を、上記動メ
ス糸捌きの回動動作により捌き、固定メスとの間で所定
長残すようにして切断できる構成となっている。
【0031】なお、糸掛け、糸切り装置としては上記構
成のものに限定されるものではなく、要は糸掛け装置と
しては、ボビンに巻回された下糸をボビンケース2に糸
掛けでき、糸切り装置としては、ボビンに巻回されてい
る下糸を糸巻きに対して切断できるものであればどのよ
うなものであっても良く、例えば特開平7−68071
号公報記載の糸掛け、糸切り装置や本出願人が先に出願
した特願平7−65140号明細書記載の糸掛け、糸切
り装置を始めとして、適宜のものを採用することができ
る。
【0032】因に、上記残糸除去装置161、下糸巻回
装置162が、図1に示したベース板3に接触する場合
には、該ベース板3は適宜切欠かれる。また、図1にあ
っては、残糸除去位置Bと下糸巻回位置Cとダミー位置
Dが近接しており、保持部11が誇張されて記載されて
いる。このため、保持部11が残糸除去装置161や下
糸巻回装置162に接触することも心配されるが、実際
には、このような接触が生じないように充分なスペース
が確保されている。
【0033】また、上記下糸自動供給装置には操作パネ
ル(不図示)が付設されており、この操作パネルには、
操作スイッチ、ボビンを収容したボビンケースを取り出
すためのボビン取りだしスイッチ314、下糸巻回装置
162による先巻きを禁止するための先巻き禁止スイッ
チ(先巻き禁止手段)309及び表示手段としてのエラ
ー表示窓316等が付設されている。次に、該下糸自動
供給装置の動作を制御する下糸自動供給制御装置につい
て説明する。
【0034】先ず、図7に示されているように、所定の
縫い動作を実行するミシン本体300には、メイン電源
をオン・オフするミシン電源スイッチ302が設けられ
ていると共に、このミシン電源スイッチ302のオン・
オフを判別するミシン電源監視手段(ミシン電源監視回
路)301が付設されている。このミシン電源監視手段
301は、後述する電源通電制御装置450(図8参
照)の一部を構成するものであって、具体的にはミシン
制御回路内における例えば+5Vの電源をモニタしてお
き上記ミシン電源スイッチ302のオフ検知信号を、電
源通電制御装置450の通電タイミング制御手段315
(後述)に出力する機能を有している。
【0035】一方、メイン電源は、後述する電源通電制
御装置450の制御スイッチ手段を構成するリレースイ
ッチ303を介して直流電源回路304にも接続されて
いる。この電源通電制御装置450の直流電源回路30
4は、上述した下糸自動供給装置の下糸巻回装置162
(正確には糸掛け、糸切り装置も含む)、残糸除去装置
161及びボビン交換装置160にそれぞれ駆動電流を
供給するように接続されており、上記リレースイッチ3
03から発せられるオン・オフ信号に基づいて各装置1
60,161,162への通電制御を行うように構成さ
れている。
【0036】また、上記下糸巻回装置162には、図7
に示されるように、ドライバ310aが、ボビン交換装
置160にはドライバ311aが、残糸除去装置161
にはドライバ312aが、リレースイッチ303にはド
ライバ313が、それぞれ接続されている。
【0037】そして、これらドライバ310a,311
a,312a,313には、I/Oポート305を介し
てCPU(中央演算装置)306からの信号が入力され
るように接続されている。このCPU306には、RO
M307からの信号が入力されるように接続されてお
り、RAM308に対して信号が出入力されるように接
続されている。そして、上記各装置162,161,1
60が、図8に示されているように、下糸自動供給装置
制御手段400により制御されつつ下糸自動供給装置の
通常の動作、すなわちボビン交換動作−残糸除去動作−
下糸巻回動作(糸掛け動作、糸切り動作)−ボビン交換
要求待ち−ボビン交換要求−ボビン交換動作というサイ
クル動作を実行し、この実行を可能とするように上記下
糸自動供給装置制御手段400への通電状態が電源通電
制御装置450により制御されるように構成されてい
る。
【0038】すなわち、図8に示されているように上記
下糸自動供給装置制御手段400は、下糸巻回装置制御
手段401、ボビン交換装置制御手段(ボビン搬送・着
脱装置制御手段)402及び残糸除去装置制御手段40
3から構成されており、これらの各制御手段401,4
02,403には、前記電源通電制御装置450の直流
電源回路304から所定の駆動電流が供給されていると
共に、同様に電源通電制御装置450の通電タイミング
制御手段315からの動作指令信号が印加されている。
この通電タイミング制御手段315は、前記下糸巻回装
置162、残糸除去装置161及びボビン交換装置16
0の各動作を常時監視する機能を有している。
【0039】また、上記通電タイミング制御手段315
には、前述したミシン電源監視手段301からの検出信
号、すなわちミシン電源スイッチ302のオン・オフを
検出した信号が印加されている。そして、この通電タイ
ミング制御手段315は、ミシン電源スイッチ302の
オフ検出信号を受けた時に、その電源遮断時点において
動作途中にある装置の処理動作を完了させ、その後この
処理動作に続いて行われる予定のボビン交換前に必要な
処理動作がある場合にはその処理動作を順次完了させて
ボビン交換待機状態とする、すなわちボビン交換に必要
な処理(残糸除去処理、下糸巻回処理、糸掛け処理、糸
切り処理)を全て完了させた後に当該ボビンケースを釜
1に対向させた退避位置(原点位置)に移動する動作指
令信号を、上述した各制御手段401,402,403
にそれぞれ発する機能を有している。
【0040】また、上記通電タイミング制御手段315
は、上記各装置の処理が順次完了してボビン交換待機状
態になった時に、上記ボビン交換に必要な処理がなされ
たボビンケースを原点位置から釜1に対向接近する位置
まで前進させる動作指令信号を、上述したボビン交換装
置制御手段402に発する機能を有している。
【0041】また、上記通電タイミング制御手段315
は、ボビン交換装置160によりボビンケースを原点位
置から釜1に対向接近する位置まで前進させた時に、前
記制御スイッチ手段303に対して処理完了信号を発す
る機能を有している。一方、制御スイッチ手段303
は、パワーリレースイッチ、ソリッドステートリレー等
から構成されており、前記ミシン電源スイッチ302と
は無関係に常時交流駆動電流が供給されている。そし
て、この制御スイッチ手段303は、前述した通電タイ
ミング制御手段315からの処理完了信号を受けて、直
流電源回路304にオフ指令信号を出力するように構成
されている。このオフ指令信号を受けた直流電源回路3
04は、上記各制御手段401,402,403及び各
装置160,161,162に対する駆動電流の供給を
停止することとなる。
【0042】このように、上記ボビン交換に必要な処理
がなされたボビンケースが釜1に対向接近した位置にあ
ることから、無理して回動アーム70を後退させない限
り、釜1内のボビン及びボビンケース、釜1に対向接近
しているボビン及びボビンケースに対して人手を介入す
ることは難しくなっている。すなわち、必要がない限り
上記ボビン及びボビンケースに妄りに触らせないように
なっている。
【0043】さらに、上記通電タイミング制御手段31
5から発せられる処理完了信号は、遮断情報記憶手段と
しての前記RAM(不揮発性メモリー)308にも印加
されている。このRAM308は、バッテリバックアッ
プRAMあるいはEEPROM等から構成されており、
当該RAM308内に電源遮断の正常または異常(例え
ば停電時)情報が格納・記憶されるようになっている。
一方、上記RAM308に格納された電源遮断の正常ま
たは異常情報は、上記通電タイミング制御手段315側
に常時参照されており、RAM308に格納されている
電源遮断の正常または異常情報が通電タイミング制御手
段315で確認されている。そして、この確認された電
源遮断の正常または異常情報に基づいて、上記各制御手
段401,402,403に対する初期化信号が通電タ
イミング制御手段315から発せられるように構成され
ている。
【0044】また、上記通電タイミング制御手段315
には、所定の表示手段316が接続されており、上記R
AM308に格納された電源遮断の正常または異常情報
が、表示される構成になされている。すなわち、前回の
電源遮断が異常であった場合には、オペレーターによる
チェックを促すようになっている。
【0045】さらに、上記通電タイミング制御手段31
5は、ミシン電源スイッチ302の再オン検出信号を受
けた時に、ボビンケースを釜1に対向接近する位置から
原点検出させるように、上述したボビン交換装置制御手
段402に動作指令信号を発する機能を有している。
【0046】また、前記電源通電制御装置450には、
前述したミシン電源監視手段301からの検出信号を受
けると共にボビン交換装置160の動作を監視し、ミシ
ン電源スイッチ302の再オン検出信号を受け、ボビン
ケースを釜1に対向接近する位置から原点検出を行わせ
た時に、原点検出を行った時のステップ数が上記ボビン
ケースを釜1に対向接近する位置に前進させた時のステ
ップ数と同じか否かを判別し、同じステップ数でない時
にはミシン電源スイッチ302の再投入前に人手が釜1
内のボビン及びボビンケース、釜1に対向接近していた
ボビン及びボビンケースに介入した(不具合が発生した
訳ではないのに取り出して何らかの処置を施した)と判
定する人手介入判定手段317が備えられている。
【0047】この人手介入判定手段317は、ミシン電
源スイッチ302の再投入前に人手が上記ボビン及びボ
ビンケースに介入したと判定した場合には、人手が介入
したという警告を上述した表示手段316に表示する構
成になされている。すなわち、オペレーターによるチェ
ックを促すようになっている。
【0048】また、人手介入判定手段317が、ミシン
電源スイッチ302の再投入前に人手が上記ボビン及び
ボビンケースに介入しなかったと判定した場合には、上
述した通電タイミング制御手段315が、所定の継続処
理を行わせる動作指令信号を、上述した各制御手段40
1,402,403にそれぞれ発する機能を有してい
る。
【0049】また、特に本実施形態における通電タイミ
ング制御手段315は、上記先巻き禁止スイッチ309
のオンを検出したら、下糸巻回装置162による先巻き
を禁止する動作停止指令信号を、上述した下糸巻回装置
制御手段401に発する機能を有している。
【0050】この後、通電タイミング制御手段315
は、上記ボビン取りだしスイッチ314のオンを検出す
る度に、釜内やボビンケース把持手段に把持されている
ボビンケースをダミー軸6に受け渡す動作指令信号を、
上述したボビン交換装置制御手段402に発する機能を
有している。
【0051】次に、このような制御装置を用いた下糸自
動供給装置の制御動作を図9に示したフローチャートに
より説明する。説明理解の容易性を考慮し、縫製動作の
開始時点から説明していく。すなわち、先ず図9におけ
るステップ5において、RAM(不揮発性メモリー)3
08がクリアーされると、下糸自動供給装置は運転開始
待機状態にされる。そして、ステップ6において、ボビ
ン交換要求があるか否かが判定される。このボビン交換
要求は、例えば釜内のボビン残糸が少なくなった場合若
しくはなくなった場合に公知の下糸残量検知装置(不図
示)による下糸残量検出によって発生するか、またはオ
ペレーターが交換要求スイッチ(不図示)をオンした場
合に発生する。
【0052】そして、これら何れかによるボビン交換要
求があると、ステップ7に進み、ステップ7において、
ミシン300との干渉を避けるためにミシン動作を禁止
してステップ8に進み、ステップ8において、先巻き禁
止スイッチ309がオンされているという先巻き禁止実
行フラグの有無を検出し、先巻き禁止実行フラグがセッ
トされていない場合にはステップ9に進み、ステップ9
において、ボビン交換を行う。この時点で、ボビンケー
ス把持手段に把持されている一方のボビンケース2Y
は、残糸除去処理、下糸巻回処理(糸掛け、糸切り処
理)が完了されて後述するステップ4またはステップ1
6の動作により原点位置、すなわち釜1に対向する退避
位置で待機状態にある(図6参照)。なお、説明の都合
上、このボビンケースを2Yとし、釜内のボビンケース
を2Xとする。
【0053】そして、回動アーム70を180°回転し
てボビンケースを把持していないボビンケース把持手段
を釜1に対向させた後に前進させ、ボビンケース把持手
段により釜内のボビン内蔵のボビンケース2Xをボビン
ケース把持手段に保持し、その後回動アーム70を後退
させる。次いで、回動アーム70を180°回転してボ
ビンケース2Yを釜1に対向させ、その後前進させて釜
内にボビンケース2Yを装着し、その後回動アーム70
を後退させる。
【0054】次いで、ステップ10に進み、ステップ1
0において、ミシン300の動作を許可してステップ1
1に進み、ステップ11において、残糸除去処理を行
う。すなわち、回動アーム70を回転して釜内から取り
出したボビンケース2Xを残糸除去位置Bへ進ませて、
上記残糸除去装置161によってボビンケース2X内の
ボビン残糸を除去する。
【0055】次いで、ステップ12に進み、ステップ1
2において、上記先巻き禁止スイッチ309がオンされ
ているか否かを判定し、オンされていない場合にはステ
ップ13に進み、ステップ13において、回動アーム7
0を回動して空ボビンを収容したボビンケース2Xを下
糸巻回位置Cに対向させ、その後前進させて下糸巻回位
置Cに移動し、そこの下糸巻回装置162によって空ボ
ビンに下糸を巻回してステップ14に進み、ステップ1
4において、ボビンケース2Xに糸掛けを行ってステッ
プ15に進み、ステップ15において、糸切りを行い、
その後回動アーム70を退避位置まで後退させてステッ
プ16に進む。
【0056】一方、上記ステップ12において、先巻き
禁止スイッチ309がオンされていると判定した場合に
は、ステップ21に進み、ステップ21において、先巻
き禁止実行フラグをセットしてステップ16に進む。
【0057】ステップ16では、回動アーム70を退避
位置で回動してボビンケース2Xを釜1に対向させて待
機状態としてステップ17に進み、ステップ17におい
て、ミシン電源スイッチ302がオフか否かが判断され
る。従って、先巻き禁止スイッチ309がオンされてい
ない場合には、上記ステップ9〜15における各装置の
処理動作中にミシン電源スイッチ302がオフになって
も、ステップ9〜15における一連の処理動作を全て行
ってボビン交換待機状態とし、一方先巻き禁止スイッチ
309がオンされている場合には、残糸除去処理後に下
糸巻回装置162による先巻きを禁止しステップ13〜
15をスキップしてボビンケース2Xを原点位置で待機
させるようになっている。この時、ステップ13〜15
をスキップしたボビンケース2Xのボビンは空ボビンと
なっている。
【0058】そして、上記ステップ6において、ボビン
交換要求がない場合もステップ17に進み、ステップ1
7において、ミシン電源スイッチ302がオンと判定さ
れた場合にはステップ6にリターンする。すなわち、ミ
シン電源スイッチ302がオンの場合には、ボビンケー
ス把持手段に把持されているボビンケース2Xを原点位
置に位置した状態でボビン交換要求を待つ。
【0059】そして、ステップ6において、ボビン交換
要求があるか否かが上記と同様に判定され、ボビン交換
要求があると、上記と同様にステップ7、ステップ8に
進み、ステップ8において、先巻き禁止実行フラグの有
無が上記と同様に検出される。ここで、上記ステップ1
2において、先巻き禁止スイッチ309がオンされてい
ると判定された場合にはステップ21において先巻き禁
止実行フラグをセットしていることからステップ22に
進み、ステップ22において、先巻き禁止実行フラグを
クリアしてステップ23に進み、ステップ23におい
て、オペレーターによるボビン取りだしスイッチ314
のオンを待つ。
【0060】そして、オペレーターによりボビン取りだ
しスイッチ314がオンされたら、ステップ24に進
み、ステップ24において、回動アーム70を180°
回転してボビンケースを把持していないボビンケース把
持手段を釜1に対向させた後に前進させ、ボビンケース
把持手段により釜内のボビンケース2Yをボビンケース
把持手段に把持し、その後回動アーム70を後退させ
る。次いで、回動アーム70を180°回転してボビン
ケース2Yをダミー軸6に対向させ、その後前進させて
ボビンケース把持手段に把持されているボビンケース2
Yをダミー軸6に受け渡す。このダミー軸6に受け渡さ
れたボビンケース2Yはオペレーターにより装置外に取
り出される。この時、オペレーターは回動アーム側から
手を差し込むことにより、手の平を返すことなくダミー
軸6に保持されているボビンケース2Yを中釜軸5から
取り出すのと同様に容易に取り出すことができる。
【0061】そして、ステップ25に進み、ステップ2
5において、オペレーターによるボビン取りだしスイッ
チ314の再度のオンを待つ。そして、オペレーターに
よりボビン取りだしスイッチ314が再度オンされた
ら、ステップ26に進み、ステップ26において、回動
アーム70を180°回転してボビンケース把持手段に
把持されているボビンケース2Xをダミー軸6に対向さ
せ、その後前進させてボビンケース把持手段に把持され
ているボビンケース2Xをダミー軸6に受け渡し、その
後回動アーム70を退避位置まで後退させる。このダミ
ー軸6に受け渡されたボビンケース2Xも上記と同様に
オペレーターにより装置外に取り出される。
【0062】すなわち、先巻き禁止スイッチ309がオ
ンされた場合には、下糸巻回装置162による先巻きを
禁止し、その後下糸自動供給装置に用いられているボビ
ンを収容したボビンケース2X,2Yが順次装置外に取
り出され得るようになっている。
【0063】そうしたら、ステップ27に進み、ステッ
プ27において、オペレーターによるボビンチェック及
び残糸除去処理(ステップ22〜ステップ26のルート
によってステップ27に進んだ場合には釜内にあって取
り出されたボビンケース2Yのみ;ボビンケース2Xに
対しては上記ステップ11において残糸除去が行われて
空ボビンとなっているので残糸除去をする必要がない)
並びにダミー軸6に対する再セットが順次行われる。こ
の時、オペレーターは回動アーム側から手を差し込むこ
とにより、手の平を返すことなく当該ボビンケース2
X,2Yを中釜軸5に装着するのと同様に容易にダミー
軸6に順次装着できる。そして、このダミー軸6に対す
るボビンを収容したボビンケース2X,2Yの装着の判
定は、例えばオペレーターがボビン装着スイッチ(不図
示)をオンしこれによってダミー軸6に対するボビン装
着を判定する方法や、例えばダミー軸6の近傍に反射型
光センサを設け、このセンサからの出力によってダミー
軸6に対するボビン装着を判定する方法によって行われ
る。
【0064】ダミー軸6に対するボビンケース2Yの装
着がなされたら、ステップ28〜30に進み、該ステッ
プ28〜30において、上記ステップ13〜15で説明
したのと同様な下糸巻回処理、糸掛け処理、糸切り処理
をボビンケース2Yに対して行ってステップ31に進
み、ステップ31において、回動アーム70を回転して
ボビンケース2Yを把持しているボビンケース把持手段
を釜1に対向させた後に前進させ、ボビンケース2Yを
釜内に装着し、その後回動アーム70を退避位置まで後
退させる。
【0065】次いで、ステップ32に進み、ステップ3
2において、ミシン300の動作を許可して上記ステッ
プ13〜15に進み、ステップ13〜15において、ボ
ビンケース2Yの次にオペレーターによってダミー軸6
に装着されているボビンケース2Xに対する下糸巻回処
理、糸掛け処理、糸切り処理を上記と同様にして行う。
そして、以降はステップ16に進み、上述したと同様な
フローとなる。
【0066】ところで、上記ステップ17において、ミ
シン電源スイッチ302がオフと判断された場合、すな
わちオペレーターによりミシン電源スイッチ302がオ
フされた場合にはステップ18に進み、ステップ18に
おいて、回動アーム70を所定ステップ前進させ、図1
0に示されるように、ボビンケース2Xを釜1に対向接
近する位置まで移動する。この結果、強引に回動アーム
70を人手で回転または後退させない限り、ボビンケー
ス2X及び釜内のボビンケース2Yは取り出せなくな
る。因に、本実施形態にあっては、この位置でのボビン
ケース把持手段の周囲には障害物があることから、回動
アーム70の回転が規制されており、回転不可能な状態
にある。
【0067】次いで、ステップ19に進み、ステップ1
9において、現在の状態がRAM(不揮発性メモリー)
308に記憶されると共に、正常な電源遮断処理が行わ
れたことが上記RAM308に記憶される。そして、ス
テップ20に進み、ステップ20おいて、リレースイッ
チ303をオフし下糸自動供給装置自らの電源を遮断す
る。
【0068】その後にミシン電源スイッチ302が再び
投入されると、ステップ1に戻って、まず前回における
電源遮断時の状態及び正常な電源遮断処理を踏んでいた
かどうかの情報がRAM308から読み出される。
【0069】次いで、ステップ2に進み、ステップ2に
おいて、初期化動作が最も効率的な方法で実行される。
そして、この初期化動作が終了したら、ステップ3に進
み、ステップ3において、前回正常な電源遮断処理を踏
んでいたかどうかが判断され、正常な電源遮断処理であ
った場合、すなわちオペレーターによりミシン電源スイ
ッチ302がオフされた場合にはステップ4に進み、そ
うでなかった場合、例えば不意の停電等により正常な電
源遮断処理を踏んでいない場合にはエラー表示窓等の表
示手段316によってエラー表示が行われ、オペレータ
ーの介入が促されて上述したステップ27に進む。
【0070】ステップ4では、上記回動アーム70を所
定ステップ数で後退させて原点検出を行い、上記と同じ
(ステップ18)ステップ数で原点検出したか否かが判
定される。ここで、ミシン電源スイッチ302のオフ中
に、オペレーターがボビンケース2X、釜内のボビンケ
ース2Yを取り出していると、回動アーム70の位置が
上記の釜1に対向接近する位置から移動していることか
ら、上記と同じステップ数では原点検出しない。一方、
オペレーターがボビンケース2X、釜内のボビンケース
2Yを取り出していないと、回動アーム70の位置が上
記の釜1に対向接近する位置にあることから、回動アー
ム70は上記と同じステップ数で原点位置に復帰する。
そして、同じステップ数で原点検出しなかった場合、す
なわちボビンケース2X、釜内のボビンケース2Yを取
り出した畏れがある場合には、エラー表示窓等の表示手
段316によってエラー表示が行われ、オペレーターの
介入が促されて上述したステップ27に進む。そして、
ステップ27以降のフローは上記と同様となる。
【0071】このように、本実施形態においては、ボビ
ン交換要求がある前に下糸巻回装置162により空ボビ
ンに下糸を先巻きしておき、ボビン交換要求があった
ら、ボビン交換装置160により釜内のボビンケースを
取り出して、下糸巻回済みのボビンを収容するボビンケ
ースをボビン交換装置160により釜1に対して装着す
る一方で、例えば糸種、糸番手、糸色を変更する目的で
オペレーターにより先巻き禁止スイッチ309がオンさ
れたら、下糸巻回装置162による先巻きを禁止する構
成を採用しているため、変更糸を巻回するにあたっての
先巻き糸の除去処理がなくなって先巻き糸を除去してい
た分、ボビン交換に要する時間を低減でき縫製効率を向
上できるようになっていると共に糸の無駄をなくすこと
が可能となっている。
【0072】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例えば
本願発明装置は、残糸除去装置161がなく下糸巻回装
置162及びボビン交換装置160のみを備えた下糸自
動供給装置に対しても同様に適用可能である。すなわ
ち、ボビン交換要求がある前に下糸巻回装置162によ
るボビンに対する先巻きをしておくようにし、ボビン交
換要求があったら釜内のボビンケース2をボビン交換装
置160によりボビンケース仮置き場に置くようにして
この交換されたボビンに対しては例えば人手による残糸
除去を行うようにする一方で、上記先巻きされているボ
ビンはボビン交換装置160により釜1に装着する下糸
自動供給装置に対しても、本願要旨の先巻きを禁止する
先巻き禁止スイッチ309を適用することが可能であ
り、同様な効果を得ることができる。なお、このような
下糸自動供給装置にあって、釜内のボビンのボビン残糸
がない場合には、釜内のボビンケースを取り出した後
に、下糸巻回装置162により下糸巻回済みのボビンを
釜1に装着し、その後釜1から取り出されているボビン
ケースを上述した仮置き場に置かずに直接下糸巻回装置
162の下糸巻回位置Cに搬送して当該ボビンに対する
下糸巻回を行うようにしても良く、このように構成され
た下糸自動供給装置に対しても上記先巻き禁止スイッチ
309を適用することができるというのはいうまでもな
い。
【0073】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の下糸自動供
給装置によれば、ボビン交換要求がある前に下糸巻回装
置により空ボビンに下糸を先巻きしておき、ボビン交換
要求があったら、ボビン交換装置により釜内のボビンケ
ースを取り出して、下糸巻回済みのボビンを収容するボ
ビンケースをボビン交換装置により釜に対して装着する
一方で、例えば糸種、糸番手、糸色を変更する場合に、
先巻き禁止手段によって、下糸巻回装置による先巻きを
禁止し、変更糸を巻回するにあたっての先巻き糸の除去
をなくすように構成したものであるから、先巻き糸を除
去していた分、ボビン交換に要する時間を低減でき縫製
効率を向上できると共に糸の無駄をなくすことが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における下糸自動供給装置
を表した概略正面図である。
【図2】同上下糸自動供給装置に採用されたボビン交換
装置の正面図である。
【図3】同上ボビン交換装置の平面図である。
【図4】同上ボビン交換装置における直動機構部分を表
した右側面図である。
【図5】同上ボビン交換装置における回動機構部分を表
した右側面図である。
【図6】同上ボビン交換装置のダミー位置及びダミー軸
を説明するための概略右側面図である。
【図7】同上下糸自動供給装置の構成を表したブロック
図である。
【図8】同上下糸自動供給装置の制御系を表したブロッ
ク図である。
【図9】同上下糸自動供給装置の制御動作手順の流れを
表したフロー図である。
【図10】各装置への通電遮断時における同上ボビン交
換装置の要部のみを表した右側面図である。
【符号の説明】
1 釜 2,2X,2Y ボビンケース 160 ボビン交換装置 162 下糸巻回装置 309 先巻き禁止手段 315 通電タイミング制御手段 401 下糸巻回装置制御手段 450 電源通電制御装置 A 釜位置 C 処理動作位置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下糸をボビンに巻回可能とした下糸巻回
    装置と、ボビンを収容したボビンケースを釜位置と装置
    の処理動作位置とに移動可能としたボビン交換装置と、
    をして、ボビン交換要求がある前に前記下糸巻回装置に
    より空ボビンに下糸を先巻きしておき、ボビン交換要求
    があったら、前記ボビン交換装置により釜内のボビンケ
    ースを取り出して、前記下糸巻回済みのボビンを収容す
    るボビンケースを前記ボビン交換装置により釜に対して
    装着するようにした下糸自動供給装置において、 前記下糸巻回装置による先巻きを禁止する先巻き禁止手
    段を設けたことを特徴とする下糸自動供給装置。
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