JPH08191976A - ボビンの残糸除去装置 - Google Patents

ボビンの残糸除去装置

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JPH08191976A
JPH08191976A JP3002795A JP3002795A JPH08191976A JP H08191976 A JPH08191976 A JP H08191976A JP 3002795 A JP3002795 A JP 3002795A JP 3002795 A JP3002795 A JP 3002795A JP H08191976 A JPH08191976 A JP H08191976A
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隆良 森
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易な構成で、確実にボビン残糸を自動的に
全て除去する。 【構成】 ボビンを内部に収容したボビンケース8より
垂れる下糸端部Mを、エアーノズル51により作業位置
に吹き寄せ、このエアーノズル51により吹き寄せた下
糸を、少なくとも1個以上が駆動力を備えた回転体6
0,61により巻き込み排出し、この残糸排出量に制限
がなく、且つ該回転体60,61に糸端案内の機能を併
せ持たせ、しかもこの糸端案内の機能を併せ持つ回転体
60,61を、ボビンケース8の糸端導出口に接近配置
できるよう構成してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボビンの残糸を除去す
る装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上糸と下糸とを使用して縫製を行うミシ
ン、特に高速の縫製作業を行う工業用のミシンにあって
は、下糸を巻回したボビンを頻繁に交換する必要があ
る。一般には、下糸が消費された時にミシンの運転を一
旦停止し、ボビンケースを釜から抜き取った後に、ボビ
ンに下糸を巻回し、この下糸が新たに巻回されたボビン
をボビンケースに収容して該ボビンケースを釜内に装着
する一連の操作を手作業で行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな人手によるボビンへの下糸の巻回作業及びボビンケ
ースの交換作業は極めて非能率的であり、生産性の低下
の原因となっている。
【0004】そこで、本出願人は、先に出願した特開平
5−192476号公報記載のミシンの下糸供給装置に
おいて上記問題点の解決を図っており、さらにこの問題
の解決を図ると共にボビンの残糸も自動的に除去し得る
装置の提案を、特願平5−203612号明細書におい
て行っている。
【0005】この特開平5−192476号公報記載の
ミシンの下糸供給装置の概要構成は、下糸が巻回された
ボビンを内部に収容し、ミシンの釜内に装着されるボビ
ンケースと、このボビンケースを把持・開放可能なボビ
ンケース把持手段(電磁石吸着ヘッド)及びこのボビン
ケース把持手段を一軸を支点として回動させると共に該
軸方向に摺動可能な回動アームよりなる移動手段として
のボビン交換装置と、上記釜より軸方向に離間して配置
され、上記ボビンへ下糸を巻回する下糸巻回装置と、を
具備している。
【0006】また、特願平5−203612号明細書に
記載の装置は、上記装置に加えて、糸除去軸及びこの糸
除去軸に一端が固定され該糸除去軸周囲に配列されて軸
方向に突出する複数の弾性線状体からなる巻取手段と、
この巻取手段に対向し前進する巻取手段を受けて該弾性
線状体を固定端を支点として外方に広げると共に該巻取
手段と一緒に回転する受け軸と、これら受け軸及び巻取
手段よりさらに反ボビンケース側に配設され、ボビンを
内部に収容したボビンケースより垂れる下糸端部を作業
位置に吹き寄せるエアーノズルと、この作業位置に吹き
寄せられた下糸端部を上記受け軸と巻取手段との間に挟
持し得るようにガイドするガイド部材と、巻取手段の周
囲に配置され後退する巻取手段との間で、該巻取手段に
巻き取られた残糸を扱き落とすことが可能な扱き板と、
からなる残糸除去装置を備えており、ボビンケースから
導出し下方に垂れる所定長(約35〜40mm)の下糸
端部を、エアーノズルにより作業位置に吹き寄せて、こ
の作業位置に吹き寄せられた下糸端部を上記ガイド部材
によりガイドして上記受け軸と糸除去軸との間に挟持
し、所定の間、巻取手段を回転させることにより、ボビ
ンに巻かれた残糸を弾性線状体の周囲に巻き取り、その
後、該巻取手段を後退させ、弾性線状体を受け軸から外
すことにより、広げられていた該弾性線状体を元の位置
に戻し、該弾性線状体と巻き取った残糸との間に緩みを
生じさせると共に扱き板により該巻き取った残糸を扱く
ことにより、残糸を下方に落下させて取り除く構成とな
っている。
【0007】そして、上記下糸自動供給装置にあって
は、上記回動アームの一軸を支点とした回動により、上
記ボビンケース把持手段を、上記釜、残糸除去装置、下
糸巻回装置に移動可能な構成を採っており、ボビンへの
下糸の巻回作業及び残糸除去作業並びにボビンケースの
交換作業が自動的に行われるようになっていて、作業能
率及び生産性の向上が図られるようになっている。
【0008】しかしながら、上記特願平5−20361
2号明細書装置にあっても、以下の問題点があった。す
なわち、上記残糸除去装置にあっては、ボビンケース
(詳しくは下糸張力ばね下)から導出する所定長(約3
5〜40mm)の下糸端部を、受け軸と糸除去軸との間
に挟持する構成を採っていることから、そのクランプの
確率を高めるために、巻取手段をボビンケースの糸端導
出口に近付けることが望ましいが、このように、巻取手
段をボビンケースの糸端導出口に近付けると、巻取手段
の周囲に残糸を巻き取る構成を採っているので、この巻
き取られ膨らんだ残糸がボビンケースに接触することに
なり、巻取量に制限が生じるといった問題がある。
【0009】すなわち、糸端クランプ率を向上すべく巻
取手段をボビンケースの糸端導出口に近付けると、残糸
巻取量に制限が生じ、残糸を全て除去できず、一方残糸
を全て除去すべく巻取手段をボビンケースの糸端導出口
から遠ざけると、糸端クランプ率が低下し、確実に残糸
除去がなされないといった相反する問題があった。
【0010】また、ボビンケースから導出する所定長の
下糸端部を、受け軸と巻取手段との間に挟持し得るよう
にガイドするガイド部材が、上述のように、ボビンケー
スの糸端導出口から遠くに配設されているために、糸端
の案内が不安定であり、該糸端を受け軸と巻取手段との
間に挟持できない畏れがあった。
【0011】また、上記残糸除去装置にあっては、該弾
性線状体等の構造の複雑な部品を用い、しかも部品点数
が多いことから高コスト化するといった問題もある。
【0012】さらにまた、縫製に供する糸の種類、糸の
癖、静電気等によって、ボビンケースの下糸導出部(下
糸張力ばね下の下糸導出孔)から導出した下糸が該ボビ
ンケースの外周面や端面に付着してしまうことがあり、
このように付着してしまうと、下糸が下方に垂れず、従
って残糸除去を行うことができないといった問題もあ
る。
【0013】そこで本発明は、簡易な構成で、確実にボ
ビン残糸を自動的に全て除去できるボビンの残糸除去装
置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1のボビンの残糸除去装置は、回転可能に支
持されたボビンと、このボビンを内部に収容したボビン
ケースより垂れる下糸端部を作業位置に吹き寄せるエア
ーノズルと、このエアーノズルにより吹き寄せられた下
糸を巻き込み排出する少なくとも1個以上が駆動力を備
えた回転体と、を具備した。
【0015】上記目的を達成するために、請求項2のボ
ビンの残糸除去装置は、請求項1に加えて、少なくとも
1個以上の回転体を、下糸を巻き込み排出する位置とこ
の位置から離間する位置とに移動させる移動手段を具備
した。
【0016】上記目的を達成するために、請求項3のボ
ビンの残糸除去装置は、請求項2に加えて、エアーノズ
ルにより作業位置に吹き寄せられた下糸が、移動手段に
よる回転体の移動によって回転体間に挟まれる前に、該
エアーノズルのエアーを遮断してなる。
【0017】上記目的を達成するために、請求項4のボ
ビンの残糸除去装置は、請求項1または2または3に加
えて、回転体に対して回転体回転時の接線方向に対する
逆方向に、糸絡まり防止用のエアーを吹き付けてなる。
【0018】上記目的を達成するために、請求項5のボ
ビンの残糸除去装置は、回転可能に支持されたボビン
と、このボビンに巻かれボビンケースの糸導出部から垂
れた糸を引き出す引き出し手段と、を備え、該引き出し
手段の糸引き出し動作によりボビンが回転されて該ボビ
ンの糸が引き出されるボビンの残糸除去装置であって、
ボビンケースに向かって吹き付け可能な糸垂らし用のエ
アーノズルを設けたことを特徴としている。
【0019】
【作用】このような請求項1におけるボビンの残糸除去
装置によれば、ボビンを内部に収容したボビンケースよ
り垂れる下糸端部は、エアーノズルにより作業位置に吹
き寄せられ、このエアーノズルにより吹き寄せられた下
糸は、少なくとも1個以上が駆動力を備えた回転体によ
り巻き込み排出されるが、この残糸排出量には制限がな
い。また、回転体が糸端を巻き込み排出することから、
該回転体は糸端案内の機能も兼ね備えている。また、糸
端案内の機能も兼ね備えた回転体は、回転体周囲に残糸
を巻き取る構成ではないことから、ボビンケースの糸端
導出口に接近配置できる。また、当該装置は弾性線状体
等の複雑な部品がなく、しかも部品点数が少ない。
【0020】また、請求項2におけるボビンの残糸除去
装置によれば、移動手段により、少なくとも1個以上の
回転体は、下糸を巻き込み排出する位置とこの位置から
離間する位置とに移動される。
【0021】また、請求項3におけるボビンの残糸除去
装置によれば、回転体間に下糸が挟持される時に、エア
ーノズルによりエアーを吹き付けていると、回転体間を
通過して下流に抜けるエアーが該回転体により遮断さ
れ、下糸が回転体間から逃げて回転体による巻き込み排
出がなされないが、エアーノズルにより作業位置に吹き
寄せられた下糸が、移動手段による回転体の移動によっ
て回転体間に挟まれる前に、該エアーノズルのエアーを
遮断すると、下糸は良好に回転体により巻き込まれて排
出される。
【0022】また、請求項4におけるボビンの残糸除去
装置によれば、回転体に対して回転体回転時の接線方向
に対する逆方向に吹き付けるエアーにより、回転体回転
により排出される下糸の該回転体への絡み付きが防止さ
れる。
【0023】また、請求項5におけるボビンの残糸除去
装置によれば、ボビンケースの糸導出部から導出した糸
が該ボビンケースに付着していたとしても、糸垂らし用
のエアーノズルによりボビンケースに向かってエアーが
吹き付けられると、このエアーによって糸の付着が解除
されて糸は下方に垂れ、この垂れた糸を引き出す引き出
し手段の糸引き出し動作がなされて、ボビンが回転され
て該ボビンの糸が引き出される。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。先ず、図8乃至図12を参照し、この発明
のボビンの残糸除去装置が適用される下糸自動供給装置
の概略を説明する。
【0025】この下糸自動供給装置は、ミシンベッド1
の下方の底が油溜となっている空間内に配されており、
図8、図9に示すように、ボビンケース着脱位置A、残
糸除去位置B及び下糸巻回位置Cが一軸の回りに120
°間隔に配され、且つ、図8乃至図10に示すように、
ボビンケース着脱位置Aと他の作業位置B、Cは前記一
軸の両端部側に分かれており、前記空間内に立設された
支柱2と、この支柱2に載設されたメインベース3と、
このメインベース3に水平に支持された前記一軸である
ガイド軸4と、このガイド軸4と共に回転可能、且つ、
軸方向に摺動可能に支持された回動アーム5と、ガイド
軸4に沿って回動アーム5を前進、後退させる前後進レ
バー6と、60°を単位として回動アーム5を正転又は
逆転させる駆動装置と、から構成されている。
【0026】ガイド軸4は、図11に示すように、両端
でメインベース3の起立部に回転可能に支持されてい
る。その横断面は、図12に示すように、非円形であ
り、対応する回動アーム5のボス5aの孔の形状も同形
状である。従って、回動アーム5は、ガイド軸4に沿っ
て摺動することができると共に、ガイド軸4と共に回転
することができる。
【0027】回動アーム5は、図8に示すように、中心
から両側に対称的に若干屈折して延びており、各端部付
近には、図11に示すように、ボビン7を内蔵するボビ
ンケース8が着脱可能に支持されている。この回動アー
ム5におけるボビンケース把持手段たるボビン着脱機構
としては、例えば特開平5−192476号公報の下糸
自動供給装置や本出願人が先に出願した特願平5−12
1960号明細書のミシンのボビン交換装置に記載され
ている一対の電磁石吸着ヘッドを始めとして、例えば本
出願人が先に出願した特願平5−116363号明細書
のミシンのボビン交換装置に記載されているレバー爪に
よるもの等、適宜のものを採用することができ、要はボ
ビンケース8を必要に応じて対向部材(例えば釜16)
に対して着脱できるものであれば良い。
【0028】前後進レバー6は、図9、図10に示すよ
うに、メインベース3に立設された軸9によって回動可
能に支持されている。その自由端付近には長孔6aが形
成されている。他端は、支持板10によってメインベー
ス3に取付けられたエアーシリンダー11の、そのロッ
ド先端のナックル12に固設された軸13に、回動可能
に取付けられている。そして、前後進レバー6の長孔6
aには、図11、図12に示すように、回動アーム5の
ボス5aに回転可能に取り付けられたカラー14の、そ
の表面に突設されたピン15が係合している。従って、
エアーシリンダー11のロッドが伸縮すると、前後進レ
バー6は、軸9を中心に正、逆転する。それに伴って、
回動アーム5は前後進レバー6の長孔6aに係合するピ
ン15を介してガイド軸4に沿って前、後進する。すな
わち、回動アーム5は、図8、図11に示す釜16の配
設されている縫製位置であるボビンケース着脱位置A側
とその反対側(残糸除去位置B及び下糸巻回位置Cが存
在する)をガイド軸4に沿って前、後進することができ
る。
【0029】回動アーム5の回転駆動装置は、図9、図
10に示すように、メインベース3の下方のブラケット
17に固定されたブラケット18に取付けられているモ
ーター19と、その回転軸20に固定された歯車21
と、ブラケット17に回転可能に支持され歯車21に噛
み合う歯車22と、歯車22の一つの面に固定された原
車23、ピン24及びブラケット17に回転可能に支持
された従車25よりなるゼネバ機構と、従車25に同軸
に固定された歯車26と、ガイド軸4に固定され(図1
1参照)歯車26に噛み合う歯車27と、からなってい
る。従って、歯車26と歯車27を所定の歯車比で構成
することにより回動アーム5は、モーター19を駆動源
として回転駆動装置のゼネバ機構により、ガイド軸4を
介して60°単位で回転される。
【0030】上記下糸巻回位置Cには下糸巻回装置が配
設されている。この下糸巻回装置としては、例えばモー
タの駆動等により自動的にボビン7に下糸が巻回可能な
ものであればどのようなものであっても良く、例えば特
開平5−192476号公報の下糸自動供給装置や本出
願人が先に出願した特願平5−121960号明細書の
ミシンのボビン交換装置や特願平5−116363号明
細書のミシンのボビン交換装置に記載されている下糸巻
回装置を始めとして、適宜のものを採用することができ
る。
【0031】残糸除去位置Bには、図1及び図2に示さ
れる本発明の特徴をなす残糸除去装置が配設されてい
る。この残糸除去装置について、以下詳細に説明する。
【0032】図1において、符号81は回転軸を示して
いる。この回転軸81はコの字状プレート80の両側板
80a,80bに回転可能に支持されており、両端は各
側板80a,80bより外方に突出している。側板80
aから図示左側に突出する軸部分には回転体としての駆
動ローラ60が固定され、側板80bから図示右側に突
出する軸部分には歯車82が固定されている。この歯車
82の上方には当該歯車82に噛合する歯車83が配置
されており、この歯車83は、側板80bに固定された
駆動モータ84の出力軸に固定されている。
【0033】すなわち、駆動モータ84が駆動すると、
その回転は歯車83,82により減速されて軸81に伝
達され、駆動ローラ60が回転するようになっている。
【0034】また、上記コの字状プレート80内には、
別のコの字状プレート85が配置されている。このコの
字状プレート85の両側板85a,85bには回転軸8
6が回転可能に支持されており、側板85aから図示左
側に突出する軸部分には回転体としての従動ローラ61
が固定されている。該コの字状プレート85の図1にお
ける上端部には両側板85a,85bを貫いた軸87が
固定されている。この軸87は上記側板80a,80b
に回転可能に支持されており、側板80bから図示右側
に突出する軸(軸87)部分には歯車88が固定されて
いる。この歯車88には歯車89が噛合しており、この
歯車89は、プレート95,96に回転可能に支持され
た軸97に固定されている。この軸97には歯車90も
固定されており、この歯車90には歯車91が噛合して
いる。この歯車91は、上記プレート95,96に回転
可能に支持された軸98に固定されており、この軸98
には歯車92も固定されている。この歯車92には歯車
93が噛合しており、この歯車93は、プレート96に
固定された回動モータ94の出力軸に固定されている。
【0035】すなわち、回動モータ94が駆動すると、
その回転は歯車93,92,91,90,89,88に
より大幅に減速されて軸87に伝達され、当該軸87を
支点として、コの字状プレート85と共に従動ローラ6
1が回動するようになっている。この回動速度は、上述
の如く、大幅に減速しているために、比較的低速度(ゆ
ったりとした速度)となっている(理由に関しては後
述)。
【0036】また、回動モータ94が駆動し従動ローラ
61が軸87を支点として回動すると、該従動ローラ6
1は上記駆動ローラ60に対向し、駆動モータ84の駆
動により駆動ローラ60が回転すると、下糸端部を巻き
込みながら、該駆動ローラ60と共働して下糸を下流に
排出できるようになっている(詳しくは後述)。
【0037】なお、回動モータ94が駆動し、コの字状
プレート85及び従動ローラ61が軸87を支点として
回動した時に、従動ローラ61を固定する回転軸86が
コの字状プレート80の側板80aに当たらないよう
に、当該側板80aには適宜切欠等が形成されている。
【0038】また、この残糸除去装置には、回動アーム
5により残糸除去位置Bにセットされたボビンケース8
のその下糸導出部(下糸張力ばね下の下糸導出孔)に向
かってエアーを吹き付けることができる糸垂らし用のエ
アーノズル70が設けられている。この糸垂らし用のエ
アーノズル70は、ボビンケース8の下糸導出部から導
出しボビンケース8に付着している下糸を、そのエアー
力によって、確実に下方に垂らすためのものである。
【0039】また、上述した下糸自動供給装置の回動ア
ーム5には、図2に示されるように、ボビン7を内部に
収容したボビンケース8(詳しくは下糸張力ばね下)よ
り垂れる下糸端部Mを、作業位置に吹き寄せるエアーノ
ズル51が固定されている。ここで言う作業位置とは、
駆動ローラ60の外周面(正確には図示下側の外周面)
に対して下糸端部Mが接触しつつ下流になびくような位
置(図2(b)参照)であり、この下糸端部Mの作業位
置への吹き寄せは、エアーノズル51からのエアーを、
ボビンケース8の外周面に向かって吹き出し、当該外周
面に沿って駆動ローラ60の外周面に向かう流れを作り
出すことにより、達成される。
【0040】なお、符号50,50は、上記エアーノズ
ル51により作業位置に吹き寄せられた糸端部Mが、両
ローラ60,61による排出前に、ローラ60の軸方向
に移動して該ローラ間より離脱するのを防止するための
糸外れ防止バーを示している。
【0041】また、上記残糸除去装置には、回転検出手
段としての例えば反射型光センサ(不図示)が付設され
ている。この反射型光センサは、ボビンケース8の開放
端側に配設されており、ボビン7の側面に環状に形成さ
れた複数の既設の孔に対向するように配設されている。
従って、ボビン7が回転すると、該反射型光センサから
は連続したパルス波が出力され、ボビン7が回転してい
ないと、該反射型光センサからは何も出力されないよう
になっている。
【0042】このように構成された残糸除去装置の動作
について、図3のフローチャートを参照しながら、以下
説明する。先ず、上記下糸自動供給装置にあっては、モ
ーター19の回転によって回動アーム5が60°を単位
とする正、逆転及びガイド軸4に沿う前進、後退を繰り
返すことによって、ボビンケース8を各作業位置A、
B、Cへ確実に運搬し、作業を実行したり、受けること
になる。
【0043】例えば、回動アーム5の一端にボビンケー
ス8を保持せず、他端に下糸巻回装置により下糸の巻か
れたボビン7内蔵のボビンケース8を保持し、且つ、ボ
ビンケース8を保持していない一端がAとBの中間の位
置D(図9参照)に待機しているとする。この状態で所
定の縫製が終了すると(ステップ1)、ステップ2にお
いて、ボビンケース8の交換を行う。
【0044】すなわち、回動アーム5が図9における反
時計回りに60°回転すると共に図8における釜側に前
進し、ボビンケース着脱機構により、釜内の残糸のある
ボビン内蔵のボビンケース8を回転アーム5の一端に保
持し、次いで、回動アーム5がガイド軸4の後退位置に
後退すると共に180°回転し、前進することにより、
回動アーム5の他端に保持され下糸巻回済みのボビン内
蔵のボビンケース8をボビンケース着脱位置Aの釜16
に装着する。
【0045】そして、ステップ3に進み、ステップ3に
おいて、回動アーム5を後退すると共に図9における時
計方向に60°回転して、回動アーム5の一端に保持し
ている残糸付きボビン内蔵のボビンケース8を残糸除去
位置Bに移動する(図2(a)参照)。
【0046】そして、ステップ4に進み、ステップ4に
おいて、糸垂らし用のエアーノズル70より糸垂らしエ
アーを、図4(a)に示されるように、所定の間、間欠
に吹き付けて、ボビンケース8のその下糸導出部(下糸
張力ばね下の下糸導出孔)から確実に下糸を下方に垂ら
して、ステップ5に進み、ステップ5において、エアー
ノズル51より糸案内エアーを吹き付けて(図4(b)
参照)、ボビンケース8より垂れる下糸端部Mを作業位
置に吹き寄せて、ステップ6に進み、ステップ6におい
て、回動モータ94を駆動して従動ローラ61を軸87
を支点としてゆっくりと回動する(図2(b)参照)。
【0047】次いで、ステップ7に進み、ステップ7に
おいて、従動ローラ61が駆動ローラ60に対向する
が、下糸端部Mをローラ60,61間に挟持する前に、
エアーノズル51によるエアーの吹き付けを停止する
(図4(b),(c)参照)。
【0048】ここで、ローラ60,61間に下糸端部M
が挟持される時に、エアーノズル51によりエアーを吹
き付けていると、ローラ60,61間を通過して下流に
抜けるエアーが該ローラ60,61により遮断され、下
糸端部Mがローラ60,61間から逃げてローラ60,
61による巻き込み排出が行われないが、本実施例のよ
うに、エアーノズル51により作業位置に吹き寄せた下
糸端部Mを、ローラ61の移動によってローラ60,6
1間に挟む前に、図4に示されるように、該エアーノズ
ル51のエアーを遮断すると、吹き上げられていた下糸
端部Mは回動してくる従動ローラ61の外周面に垂れて
乗った状態となり、さらに従動ローラ61が回動してロ
ーラ60,61が対向すると、これらローラ60,61
間に下糸端部Mが挟持された状態となる(ステップ
8)。
【0049】このような下糸挟持のタイミング、すなわ
ち従動ローラ61を回動させながら該従動ローラ61が
駆動ローラ60に対して対向する前にエアーノズル51
のエアーを停止するというタイミングは、該従動ローラ
61が、例えばソレノイド等により素早く回動する場合
には、非常にとり難いが、本実施例にあっては、そのタ
イミングをとりやすいように、多くの歯車93,92,
91,90,89,88を介して回動速度が低速度(ゆ
ったりとした速度)となるようにしている。
【0050】そして、ステップ9に進み、ステップ9に
おいて、駆動モータ84を駆動して(図4(d)参
照)、駆動ローラ60を回転すると、ローラ60,61
の共働により、挟持されていた下糸は、ローラ60,6
1に巻き込まれながら下流に排出される(図2(c)参
照)。
【0051】そして、ステップ10に進み、ステップ1
0において、ボビン7の残糸除去が行われているか否か
を判定する。これは、ローラ60,61の共働回転によ
り残糸がローラ60,61に巻き込まれながら下流に排
出されている(残糸除去が行われている)と、ボビン7
が回転し、排出されていない(残糸除去が行われていな
い)と、ボビン7が回転しないということから、判定さ
れる。この回転の有無は、上述した反射型光センサから
の出力信号により判断される。
【0052】そして、ボビン7が回転していない、すな
わち残糸除去が行われていないと判定した場合には、リ
トライすべくステップ11へ進み、ステップ11におい
て、駆動モータ84を停止し駆動ローラ60を停止して
ステップ12へ進み、ステップ12において、回動モー
タ94を逆駆動して従動ローラ61を待機位置(初期位
置)まで回動し退避させて、ステップ4へリターンす
る。このリトライ動作を3回続けて行った場合には、本
実施例においては、残糸除去ができない何らかの故障が
発生したとして、アラームを発生し作業者に異常を知ら
しめるようになっている。
【0053】ステップ10において、ボビン7が回転し
ている、すなわち残糸除去が行われていると判定した場
合には、ステップ13に進み、ステップ13において、
今度はボビン7が停止したか否かを判定し、ボビン7が
停止せずに未だ残糸除去を続行していると判定した場合
には、ボビン7が停止するまで同様な判定を繰り返し、
一方ボビン7が停止し残糸除去が終了したと判定した場
合には、ステップ14に進み、ステップ14において、
駆動モータ84を停止し駆動ローラ60を停止してステ
ップ15へ進み、ステップ15において、回動モータ9
4を逆駆動して従動ローラ61を待機位置(初期位置)
まで回動し退避させて、このフローを終了とする。
【0054】そして、このようにして残糸の除去がなさ
れたら、回動アーム5を図9における反時計方向に12
0°回転し、後退することにより、残糸の除去された空
ボビン内蔵のボビンケース8を下糸巻回位置Cへ移動
し、そこの下糸巻回装置によって空ボビンに下糸を巻回
する。以後、これらの動作を繰り返す。
【0055】このように、本実施例においては、ボビン
7を内部に収容したボビンケース8より垂れる下糸端部
Mを、エアーノズル51により作業位置に吹き寄せ、こ
のエアーノズル51により吹き寄せた下糸を、ローラ6
0,61により巻き込み排出し、この残糸排出量に制限
がないよう構成したものであるから、ボビン残糸を自動
的に全て除去することが可能となっている。また、ロー
ラ60,61が糸端を巻き込み排出することにより、該
ローラ60,61に糸端案内の機能を併せ持たせ、しか
もこの糸端案内の機能を併せ持つローラ60,61を、
ボビンケース8の糸端導出口に接近配置できるよう構成
したものであるから、残糸を確実に捕らえて除去するこ
とが可能となっている。また、特願平5−203612
号明細書に記載の装置のような弾性線状体等の複雑な部
品がなく、しかも部品点数が少なくなるよう構成したも
のであるから、低コスト化が可能となっている。
【0056】また、エアーノズル51により作業位置に
吹き寄せた下糸端部Mを、回動モータ94による従動ロ
ーラ61の移動によってローラ60,61間に挟む前
に、該エアーノズル51のエアーを遮断し、下糸端部M
を良好にローラ60,61によって巻き込み排出するよ
う構成したものであるから、確実に残糸を捕らえて除去
することが可能となっている。
【0057】また、ボビンケース8の下糸導出部から導
出した下糸が該ボビンケース8に付着していたとして
も、糸垂らし用のエアーノズル70によりボビンケース
8の下糸導出部に向かってエアーを吹き付け、このエア
ーによって糸の付着を解除して糸を確実に下方に垂らす
よう構成しているので、その後の残糸除去動作により残
糸を確実に除去できるようになっている。
【0058】なお、上述した下糸挟持のタイミングを、
例えばソレノイド等のアクチュエータを用いてもとれる
というのであれば、これらにより従動ローラ61を回動
するよう構成しても良い。
【0059】また、駆動ローラ60及びこれを駆動する
機構(駆動モータ84等)を、従動ローラ61と同様
に、下糸を巻き込み排出する位置とこの位置から離間す
る位置とに移動させるようにしても良い。
【0060】図5及び図6は本発明の他の実施例を示す
残糸除去装置であり、先の実施例と同一なもの及び同一
機能を果たすものについては同一符号が付してあり、重
複を避けるために、ここでの説明は省略する。
【0061】この実施例にあっては、従動ローラ61
は、図6に示されるように、上記実施例で説明した下糸
端部Mを巻き込み排出する位置(図2(c)で示した位
置)に回転自在に固定配置されている。すなわち、従動
ローラ61は当該位置において、図5に示されるよう
に、コの字状プレート80の両側板80a,80bに回
転可能に支持された回転軸99の図示左端部分(側板8
0aより外方に突出している軸部分)に固定された状態
となっている。
【0062】また、各ローラ60,61に対しては、図
6に示されるように、ローラ回転時の接線方向に対する
逆方向にエアーを吹き付ける糸絡まり防止用のエアーノ
ズル57,57がそれぞれ設けられており、さらに各ロ
ーラ60,61に対しては、支持体55,55に支持さ
れ各ローラに当接する扱き板56,56がそれぞれ設け
られている。
【0063】次に、このように構成された残糸除去装置
の動作について、図7のフローチャートを参照しなが
ら、以下説明する。先ず、ステップ1乃至ステップ3ま
では先の実施例と同様な動作を行う。そして、ステップ
4において、駆動モータ84を駆動して駆動ローラ60
を回転すると共に、この駆動ローラ60に当接している
従動ローラ61を共働回転する。
【0064】そして、ステップ5に進み、ステップ5に
おいて、糸垂らし用のエアーノズル70より糸垂らしエ
アーを、所定の間、間欠に吹き付けて、ボビンケース8
のその下糸導出部から確実に下糸を下方に垂らして、ス
テップ6に進み、ステップ6において、ボビン7の残糸
除去が行われているか否かを、先の実施例と同様にボビ
ン回転により判定する。
【0065】ここで、ステップ5までの状態で、ボビン
ケース8からの下糸端部Mが従動ローラ61の上に乗っ
ていない場合には、ローラ60,61間に巻き込むこと
ができないので、ステップ7へ進み、ステップ7におい
て、エアーノズル51によるエアーの吹き付けを行って
ステップ8へ進み、ステップ8において、このエアーノ
ズル51によるエアーの吹き付けを停止してステップ6
へリターンする。すなわち、このステップ7及び8で
は、エアーノズル51によるエアーの吹き付けを一時行
うことにより、ボビンケース8より垂れる下糸端部Mを
従動ローラ61の上に乗せるようにしている。そして、
このリトライ動作を3回連続して行ったら、先の実施例
と同様に、残糸除去ができない何らかの故障が発生した
として、アラームを発生し作業者に異常を知らしめるよ
うになっている。
【0066】このようにして、ステップ6にリターンす
ると、この時点では既にローラ60,61は共働回転し
ているので、エアーノズル51によるエアーの吹き付け
によって、ボビンケース8より垂れる下糸端部Mが従動
ローラ61の上に乗った場合には、該下糸端部Mはロー
ラ60,61間に巻き込まれて下流に排出されることに
なる。この時、各ローラ60,61に対しては、エアー
ノズル57,57によるエアーの吹き付けが行われてお
り、ローラの下流に排出される下糸が当該各ローラ6
0,61に絡み付かないようになっている。これと同時
に、各ローラ60,61に対しては、扱き板56,56
が当接しており、下糸の各ローラ60,61への絡み付
きを、さらに防止できるようになっている。
【0067】そして、以降のステップ9,10は、先の
実施例のステップ13,14と同様にして行い、このフ
ローを終了する。
【0068】このように構成しても先の実施例と同様な
効果を得ることができるというのはいうまでもなく、し
かも従動ローラ61を回動させる構成としていないこと
から、その回動手段(移動手段)が不要となる分、先の
実施例に比して低コスト化が可能となっている。
【0069】また、ローラ60,61に対して、ローラ
回転時の接線方向に対する逆方向にエアーを吹き付け
て、ローラ回転により排出される下糸の該ローラ60,
61への絡み付きを防止するよう構成したものであるか
ら、その信頼性を向上することが可能となっている。
【0070】なお、このローラ回転時の接線方向に対す
る逆方向にエアーを吹き付けるエアーノズル57,57
や扱き板56,56を、先の実施例に適用しても勿論構
わない。
【0071】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例え
ば、上記実施例においては、一方のローラを駆動ローラ
とし、他方のローラを従動ローラとしているが、両方駆
動ローラとしても良い。
【0072】また、ローラ60,61を、ゴムローラ、
歯付きローラとしても良い。さらにまた、駆動ローラと
従動ローラとの間に送りベルトを掛け渡した搬送機構を
一対用い、これら一対の搬送機構の一方のローラ同士を
突き合わせるように対向させ、エアーノズル51により
吹き寄せた下糸を、送りベルトの移動により該送りベル
ト間に巻き込んで排出するようにしても良い。
【0073】また、上記実施例においては、糸垂らし用
のエアーノズル70によりエアーを間欠吹き付けしてい
るが、連続吹き付けとしても勿論良い。また、糸垂らし
用のエアーノズル70を、ボビンケース8の糸導出部に
向かって吹き付け可能に設けているが、これに代えて、
ボビンケース中心部に向けて均等に複数の糸垂らし用の
エアーノズルを設け、ボビンケース8に向けて所定の空
気流を発生させても同様な効果を奏する。
【0074】なお、糸垂らし用のエアーノズル70は、
上記実施例の残糸除去装置にのみ適用されるものではな
く、例えば先行技術で説明した特願平5−203612
号明細書記載のボビンの残糸除去装置や、例えば本出願
人が出願した特願平6−309909号明細書記載のボ
ビンの残糸除去装置であって、同軸上に対向可能に配置
され、少なくとも一方が移動手段により軸線方向に前進
・後退可能で、且つ少なくとも一方が駆動手段により回
動可能な一対の巻取部材を具備し、エアーノズルにより
作業位置に吹き寄せられた下糸端部を、少なくとも一方
の巻取部材の前進時に、巻取部材間に挟持すると共に、
これら巻取部材の回転により、ボビン残糸を周囲に巻取
可能としたボビンの残糸除去装置等にも適用可能であ
り、要はボビンに巻かれボビンケースの糸導出部から垂
れた糸を引き出す引き出し手段の糸引き出し動作により
ボビンを回転して該ボビンの糸を引き出すよう構成した
ボビンの残糸除去装置全てに対して適用できる。
【0075】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1のボビンの
残糸除去装置によれば、ボビンを内部に収容したボビン
ケースより垂れる下糸端部を、エアーノズルにより作業
位置に吹き寄せ、このエアーノズルにより吹き寄せた下
糸を、少なくとも1個以上が駆動力を備えた回転体によ
り巻き込み排出し、この残糸排出量に制限がないよう構
成したものであるから、ボビン残糸を自動的に全て除去
することが可能となる。また、回転体が糸端を巻き込み
排出することにより、該回転体に糸端案内の機能を併せ
持たせ、しかもこの糸端案内の機能を併せ持つ回転体
を、ボビンケースの糸端導出口に接近配置できるよう構
成したものであるから、残糸を確実に除去することが可
能となる。また、弾性線状体等の複雑な部品がなく、し
かも部品点数が少なくなるよう構成したものであるか
ら、低コスト化が可能となる。
【0076】また、請求項2のボビンの残糸除去装置に
よれば、請求項1に加えて、移動手段により、少なくと
も1個以上の回転体を、下糸を巻き込み排出する位置と
この位置から離間する位置とに移動するよう構成したも
のであるから、請求項1と同様な効果を得ることができ
る。
【0077】また、請求項3のボビンの残糸除去装置に
よれば、請求項2に加えて、回転体間に下糸が挟持され
る時に、エアーノズルによりエアーを吹き付けている
と、回転体間を通過して下流に抜けるエアーが該回転体
により遮断され、下糸が回転体間から逃げて回転体によ
る巻き込み排出がなされないが、エアーノズルにより作
業位置に吹き寄せた下糸を、移動手段による回転体の移
動によって回転体間に挟む前に、該エアーノズルのエア
ーを遮断し、下糸を良好に回転体によって巻き込み排出
するよう構成したものであるから、請求項2におけるボ
ビンの残糸除去装置の信頼性をさらに増大することが可
能となる。
【0078】また、請求項4のボビンの残糸除去装置に
よれば、請求項1または2または3に加えて、回転体に
対して回転体回転時の接線方向に対する逆方向にエアー
を吹き付けて、回転体回転により排出される下糸の該回
転体への絡み付きを防止するよう構成したものであるか
ら、請求項1または2または3におけるボビンの残糸除
去装置の信頼性をさらに増大することが可能となる。
【0079】また、請求項5のボビンの残糸除去装置に
よれば、ボビンケースの糸導出部から導出した糸が該ボ
ビンケースに付着していたとしても、糸垂らし用のエア
ーノズルによりボビンケースに向かってエアーを吹き付
け、このエアーによって糸の付着を解除して糸を確実に
下方に垂らし、この垂れた糸を引き出す引き出し手段の
糸引き出し動作を可能として、ボビンを回転させて該ボ
ビンの糸を引き出すよう構成したものであるから、残糸
除去を確実に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における残糸除去装置の平面
図である。
【図2】同上残糸除去装置の動作を説明するために図1
の要部のみを表した各背面説明図である。
【図3】同上残糸除去装置の動作手順を表したフローチ
ャートである。
【図4】同上残糸除去装置の動作を説明するためのタイ
ミングチャートである。
【図5】本発明の他の実施例における残糸除去装置の平
面図である。
【図6】図5の背面図である。
【図7】図5及び図6に示した残糸除去装置の動作手順
を表したフローチャートである。
【図8】同上残糸除去装置が適用される下糸自動供給装
置の斜視図である。
【図9】図8の正面図である。
【図10】図8の平面図である。
【図11】図8の側面図である。
【図12】同上下糸自動供給装置を構成する回動アー
ム、前後進レバー及びガイド軸の関係を表した正面図で
ある。
【符号の説明】
7 ボビン 8 ボビンケース 51 エアーノズル 57 糸絡まり防止用エアーノズル 60 駆動ローラ(回転体;引き出し手段) 61 従動ローラ(回転体;引き出し手段) 70 糸垂らし用のエアーノズル 85〜98 移動手段 M 下糸端部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能に支持されたボビンと、 このボビンを内部に収容したボビンケースより垂れる下
    糸端部を作業位置に吹き寄せるエアーノズルと、 このエアーノズルにより吹き寄せられた下糸を巻き込み
    排出する少なくとも1個以上が駆動力を備えた回転体
    と、 を具備したボビンの残糸除去装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のボビンの残糸除去装置に
    おいて、 少なくとも1個以上の回転体を、下糸を巻き込み排出す
    る位置とこの位置から離間する位置とに移動させる移動
    手段を具備したボビンの残糸除去装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のボビンの残糸除去装置に
    おいて、 エアーノズルにより作業位置に吹き寄せられた下糸が、
    移動手段による回転体の移動によって回転体間に挟まれ
    る前に、該エアーノズルのエアーを遮断してなるボビン
    の残糸除去装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2または3記載のボビン
    の残糸除去装置において、 回転体に対して回転体回転時の接線方向に対する逆方向
    に、糸絡まり防止用のエアーを吹き付けてなるボビンの
    残糸除去装置。
  5. 【請求項5】 回転可能に支持されたボビンと、 このボビンに巻かれボビンケースの糸導出部から垂れた
    糸を引き出す引き出し手段と、を備え、 該引き出し手段の糸引き出し動作によりボビンが回転さ
    れて該ボビンの糸が引き出されるボビンの残糸除去装置
    であって、 ボビンケースに向かって吹き付け可能な糸垂らし用のエ
    アーノズルを設けたことを特徴とするボビンの残糸除去
    装置。
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