JPH09197656A - 感光性平版印刷版 - Google Patents

感光性平版印刷版

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JPH09197656A
JPH09197656A JP699996A JP699996A JPH09197656A JP H09197656 A JPH09197656 A JP H09197656A JP 699996 A JP699996 A JP 699996A JP 699996 A JP699996 A JP 699996A JP H09197656 A JPH09197656 A JP H09197656A
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JP
Japan
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photosensitive
acid
salt
copolymer
diazo resin
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Application number
JP699996A
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English (en)
Inventor
Masaaki Nakatsuka
雅朗 中塚
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Okamoto Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Okamoto Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期インキ着肉性、塗布性および疲労した現
像液での現像性に優れた感光性平版印刷版を提供する。 【解決手段】 感光性ジアゾ樹脂塩、高分子化合物、お
よび2−エチルヘキシルアクリレートまたは2−エチル
ヘキシルメタクリレートを構成単位の一種として使用し
た共重合体を含有する感光層が設けられていることを特
徴とする感光性平版印刷版による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性印刷版に関
し、さらに詳しくは、インキ着肉性(感脂性)や疲労し
た現像液においても現像性に優れ、また、塗布性にも優
れたネガ型感光性印刷版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ネガ型感光性印刷版は、アルミ
ニウム板などの支持体上に感光性組成物を塗布し、これ
に陰画などを通して紫外線などの活性光線を照射するこ
とにより、光の照射部分を重合あるいは架橋させて現像
液に不溶化させ、光の非照射部分を現像液に溶出させ、
それぞれの部分を水に反発して油性インキを受容する画
像部と、水を受容して油性インキを反発する非画像部に
することにより得られる。
【0003】上記の感光性組成物(感光層)としては、
p−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドとの縮
合物などの感光性ジアゾ樹脂塩に高分子化合物を組み合
わせたものが広く用いられており、高分子化合物として
は、その分子中に水酸基を有するものが用いられてい
る。このような感光性組成物の例としては、特公昭52
−7364号に記載されたジアゾ樹脂塩とヒドロキシア
ルキル(メタ)アクリレートの共重合体からなるもの、
特公昭57−43890号に記載されたジアゾ樹脂塩と
芳香族水酸基を有する重合体からなるもの、特公昭57
−43890号に記載されたジアゾ樹脂塩とヒドロキシ
−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートの単量単位
を含有する重合体からなるものなどが挙げられる。
【0004】しかしながら、上記のごとき高分子化合物
を含む感光性組成物を平版印刷版として使用した場合、
初期インキ着肉性(感脂性)が悪く、特に仕上げ工程で
使用するガム液によっても「ガム負け現象」を引き起こ
すという問題がある。「ガム負け現象」とは、非画像部
の親水性を保護するため、現像液の版面に塗布する親水
性の皮膜(一般にはアラビアガムあるいは水溶性樹脂の
水溶液が広く用いられている)によって、画像のインキ
受容性が低下する現象をいう。インキ着肉性(すなわち
インキ受容性および感脂性)を改良するために、印刷イ
ンキに対する親和力を持つ種々の化合物を感光性組成物
中に添加する技術が知られている。たとえば、特公昭6
2−60701号には親油性で、主となる高分子化合物
と相容性の悪い高分子化合物を添加し、表面ほど親油性
に富む層構成にした技術が開示されており、特開昭63
−204248号には置換フェノールとアルデヒド類と
を縮合して得られる縮合重合樹脂を添加する技術が開示
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにして印刷インキの着肉性を改良した感光性組成物を
平版印刷版として使用した場合、種々の不都合が生じる
ことが明らかになった。たとえば、印刷を多数枚行うに
つれて、レジストの刷り減りが起こり、表面にあった感
脂性成分がなくなり、その結果、極端な印刷インキ着肉
不良を引き起こすという問題がある。また、上記縮合重
合樹脂は、ジアゾ樹脂とカップリング反応するためか、
凝集物として感光層中に析出し、塗布不良を起こすとい
う問題がある。そこで本発明の目的は、初期インキ着肉
性が良好でガム負け現象を起こすことがなく、多数枚印
刷を行った場合でも印刷インキの着肉不良が起きない感
光性平版印刷版を提供することにある。また、他の目的
は、塗布ムラ等が少なく、塗布性に優れた感光性組成物
からなる感光性平版印刷版を提供することにある。ま
た、さらに他の目的は、疲労した現像液にて処理したと
きでも現像不良の起きない、すなわち印刷時の汚れの起
きない現像安定性に優れた感光性平版印刷版を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、感光性ジアゾ
樹脂塩、高分子化合物および下記一般式(I)
【化2】 (式中R1 は水素あるいはメチル基を表す)で表される
化合物を構成単位の一種として使用した共重合体を含有
する感光層が設けられていることを特徴とする感光性平
版印刷版を提供するものである。本発明の感光層は、主
として感光性ジアゾ樹脂塩と高分子化合物からなるもの
であり、さらに、上記一般式(I)で表される化合物を
構成単位の一種として使用した共重合体を添加すること
により、本発明の目的であるインキ着肉性、塗布性、お
よび現像性の改善を達成し得ることがわかり本発明に至
ったものである。上記一般式(I)で表される化合物に
ついて述べれば、R1 が水素の場合は、2−エチルヘキ
シルアクリレートであり、R1 がメチル基の場合は、2
−エチルヘキシルメタクリレートである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を順に従って詳細に
説明する。まず、本発明に使用する感光性ジアゾ樹脂塩
としては、4−ジアゾジフェニルアミン骨格、4−ジア
ゾジフェニルエーテル骨格または4−ジアゾジフェニル
スルフィド骨格を有するジアゾ単量体とアルデヒドまた
はカルボキシル基を有するアルデヒド類との縮合物、あ
るいは該アルデヒド類と縮合可能な二価の芳香族化合物
との共縮合体などで知られているジアゾ樹脂を作った
後、有機塩または無機塩の形にして用いる。
【0008】上記ジアゾ単量体の具体例としては、4−
ジアゾジフェニルアミン、4’−ヒドロキシ−4−ジア
ゾジフェニルアミン、4’−メトキシ−4−ジアゾジフ
ェニルアミン、4’−エトキシ−4−ジアゾジフェニル
アミン、4’−メチル−4−ジアゾジフェニルアミン、
4’−エチル−4−ジアゾジフェニルアミン、4−ジア
ゾ−3−メトキシジアゾジフェニルアミン、3−メチル
−4−ジアゾジフェニルアミン、3−エチル−4−ジア
ゾジフェニルアミン、3’−メチル−4−ジアゾジフェ
ニルアミン、3−エトキシ−4−ジアゾジフェニルアミ
ン、4−ジアゾジフェニルエーテル、4’−メトキシ−
4−ジアゾジフェニルエーテル、4’−カルボキシ−4
−ジアゾジフェニルエーテル、4−ジアゾジフェニルス
ルフィド、4’−メチル−4−ジアゾジフェニルスルフ
ィドなどが挙げられる。
【0009】上記アルデヒド類の具体例としては、ホル
ムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒ
ド、ブチルアルデヒド、グリオキシル酸などが挙げられ
る。また、上記アルデヒド類の代わりに、4,4’−ジ
メトキシメチルジフェニルエーテルを用いて縮合するこ
ともできる。
【0010】上記芳香族化合物の具体例としては、フェ
ノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾ
ール、キシレノール、o−メトキシフェノール、m−メ
トキシフェノール、p−メトキシフェノール、p−t−
ブチルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ハイ
ドロキノン、ピロガロール、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールS、安息香酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安
息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、p−メトキシ
安息香酸、ケイ皮酸、p−ヒドロキシケイ皮酸、ケイ皮
酸メチル、p−メトキシケイ皮酸、シンナミリデン酢
酸、p−ヒドロキシシンナミリデン酢酸、2,4−ジヒ
ドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシ
ベンゾフェノンなどが挙げられる。
【0011】上記ジアゾ樹脂と反応して有機塩を形成す
る有機化合物の例としては、特公昭40−2203号、
特公昭41−6813号、特公昭47−1167号など
に記載された化合物、具体的にはベンゼンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸、2,5−キシレンスルホン
酸、直鎖あるいは側鎖ドデシルベンゼンスルホン酸、2
−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルベンゼン
スルホン酸、およびこれらのアルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩、アンモニウム塩などが挙げられる。また、
上記ジアゾ樹脂と反応して無機塩を形成する無機化合物
の例としては、特公昭40−2203号、特開昭54−
98613号、米国特許4093465号などに記載さ
れた化合物、具体的にはホウフッ化水素酸、ヘキサフル
オルリン酸、リンタングステン酸、チオシアン酸、およ
びこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩などが挙げ
られる。
【0012】上記感光性ジアゾ樹脂塩の感光層中におけ
る含有割合は1〜60重量%、好ましくは5〜50重量
%である。1重量%未満であると、光硬化力が悪く画像
になりにくい。また、60重量%をこえると、感度が遅
くなり、耐刷性が悪くなる。
【0013】本発明に使用する高分子化合物としては、
ポリアミド、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボ
ネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリビニルクロ
ライドおよびそのコポリマー、ポリビニルブチラール樹
脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。好ましくは、
下記(1)〜(8)に示すモノマーの通常2〜10万の
分子量をもつ共重合体が挙げられる。 (1)芳香族水酸基を有するモノマー、たとえば、N−
(p−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(p
−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、p−イソプ
ロペニルフェノール、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒ
ドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、o−ヒド
ロキシフェニルアクリレート、m−ヒドロキシフェニル
アクリレート、p−ヒドロキシフェニルアクリレート、
o−ヒドロキシフェニルメタクリレート、m−ヒドロキ
シフェニルメタクリレート、p−ヒドロキシフェニルメ
タクリレート、N−(p−ヒドロキシフェニル)マレイ
ミドなどが挙げられる。 (2)脂肪族水酸基を有するモノマー、たとえば、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロ
ピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピルメタクリレートなどが挙げられる。 (3)α,β−不飽和カルボン酸、たとえば、アクリル
酸、メタクリル酸、無水マレイン酸などが挙げられる。 (4)(置換)アルキルアクリレート、たとえば、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸
ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、
グリシジルアクリレート、ベンジルアクリレートなどが
挙げられる。 (5)(置換)アルキルメタクリレート、たとえば、メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピル
メタクリレート、ブチルメタクリレート、アミルメタク
リレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリ
レート、シクロヘキシルメタクリレート、グリシジルメ
タクリレートなどが挙げられる。 (6)アクリルアミドまたはメタクリルアミド類、たと
えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロ
ールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミ
ド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリ
ルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒ
ドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリル
アミドなどが挙げられる。 (7)スチレン類、たとえば、スチレン、クロロメチル
スチレンなどが挙げられる。 (8)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾー
ル、N−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリルなどが挙げられる。
【0014】上記高分子化合物の感光層中における含有
割合は5〜95重量%であり、好ましくは10〜90重
量%である。5重量%未満では耐刷性が悪くなり、95
重量%をこえると光硬化性が悪くなる。
【0015】本発明の上記一般式(I)で表される化合
物を構成単位の一種として使用した共重合体において、
その他の構成単位(モノマー)としては、上記(1)〜
(8)に記載されたモノマーから選ばれたものを使用す
ることができる。上記共重合体における一般式(I)で
表される化合物の含有割合は、30〜70重量%であ
り、好ましくは35〜65重量%である。30重量%未
満で共重合した共重合体を感光層中に添加した場合に
は、インキ着肉性の改善ができず、また、65重量%を
こえて共重合した共重合体を感光層中に添加した場合に
は、現像性が悪くなり、疲労した現像液などで現像不良
が生じる。
【0016】また、上記共重合体の感光層中における含
有割合は0.02〜15重量%であり、好ましくは0.
05〜10重量%である。0.02重量%未満である
と、インキ着肉性の改善ができず、15重量%をこえる
と、現像液に対して弱くなり、画像再現が悪くなり、耐
刷性も悪くなる。
【0017】本発明で用いる上記共重合体の合成のため
の重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、
アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、過酸化ベンゾ
イルなどが挙げられる。添加量としては、モノマーの全
量に対して0.1〜1.0重量%である。これらの重合
に用いられる溶媒としては、メチルセロソルブ、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、ジオキサン、メチ
ルエチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙
げられる。
【0018】本発明の感光層中には、上記のごとき各成
分のほか、必要に応じてさらに着色剤、保存安定剤、可
塑剤、界面活性剤などを添加することができる。上記着
色剤としては、染料、顔料などを使用することができ
る。上記染料の具体例としては、クリスタルバイオレッ
ト、マラカイドグリーン、ビクトリアブルー、メチレン
ブルー、エチルバイオレット、ローダミンBなど、およ
びこれらの誘導体である塩基性油性染料を挙げることが
できる。このような染料は、ビクトリアピュアーブルー
BOH(保土ヶ谷化学工業社製)、オイルブルー613
(オリエント化学工業社製)などとして市販されてい
る。これら染料の感光性層中における含有量は、0.1
〜5.0重量%であり、好ましくは0.5〜4.0重量
%である。0.1重量%未満であると、感光層の着色が
不十分で画像が見ずらくなり、5.0重量%をこえる
と、非画像部に染料の残さが残りやすくなるので好まし
くない。
【0019】上記保存安定剤としては、リン酸、シュウ
酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、マンデル酸、ベンゾ
フェノン誘導体などが挙げられる。これら保存安定剤の
含有量は、ジアゾ樹脂塩に対して、2〜20重量%であ
り、好ましくは5〜15重量%である。2重量%未満で
あると保存性の効果がなく、20重量%をこえると光硬
化力を悪くするので好ましくない。
【0020】本発明においては、上記のごとく各成分を
メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタ
ノール、イソブタノール、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソ
ルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチル
エーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルア
セテート、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢
酸ブチル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセト
ンアルコール、γ−ブチロラクトンなどの適当な溶媒に
単独であるいは二種以上混合して溶解することにより、
感光液を調製する。そして、調製した感光液を支持体表
面に塗布乾燥することにより、本発明の感光性平版印刷
版が得られる。
【0021】上記支持体としては、紙、プラスチック
(たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ンなど)ラミネート紙、アルミニウム、亜鉛、銅などの
ような金属板、これら金属の多層板、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカー
ボネートなどのようなプラスティックフィルムなどが挙
げられ、これらのうち特にアルミニウムおよびアルミニ
ウム被覆された複合支持体が好ましい。
【0022】アルミニウム材の表面は、保水性を高め、
感光層との密着性を向上させる目的で粗面化処理されて
いることが望ましい。粗面化方法としては、一般に公知
のブラシ研磨、ボール研磨、電解エッチング、化学エッ
チング、液体ホーニング、サンドブラストなどの方法お
よびこれらの組み合わせが挙げられ、好ましくは、ブラ
シ研磨、電解エッチング、化学エッチングを組み合わせ
た粗面化方法が好ましい。電解エッチングの際に用いら
れる電解浴としては、酸、アルカリまたはそれらの塩を
含む水溶液が用いられ、これらのうちで特に塩酸、硝酸
またはそれらの塩を含む電解液が好ましい。さらに粗面
化処理されたアルミニウム板は、必要に応じて酸または
アルカリの水溶液にてデスマット処理される。
【0023】こうして得られたアルミニウム板は、陽極
酸化処理されることが望ましく、特に硫酸またはリン酸
を含む浴で処理する方法が好ましい。また、さらに必要
に応じて封孔処理、下引液の被覆あるいはアルカリ金属
ケイ酸水溶液への浸漬などによる表面処理を行うことが
できる。
【0024】また、本発明においては、フィルムとの真
空密着性をよくする目的で、感光層上にマット層を設け
たり、感光層中に有機溶剤不溶性のマット剤あるいは有
機溶剤不溶性の高分子化合物を含有させることもでき
る。
【0025】本発明の感光性平版印刷版に活性光線を照
射するための光源としては、水銀灯、メタルハライドラ
ンプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアー
ク灯、アルゴンレーザー、ヘリウム・カドミウムレーザ
ーなどを用いることができる。
【0026】本発明の感光性平版印刷版に対する現像液
としては、(1)水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
(2)弱酸の金属塩;例えばケイ酸、メタケイ酸、オル
トケイ酸、リン酸、ピロリン酸、メタリン酸、ヘキサメ
タリン酸、炭酸、酒石酸、ホウ酸、オクタン酸などのナ
トリウム塩、カリウム塩、リチウム塩などの金属塩、
(3)アンモニウムおよびその誘導体;例えばアルキル
アミン類(例えばモノメチル、ジメチル、トリメチル、
モノエチル、ジエチル、トリエチルなどのアミン化合
物)、アルカノールアミン類(例えばモノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジ
イソプロパノールアミン)、またはテトラメチルアンモ
ニウムハイドロオキサイド、などのアルカリ性化合物の
水溶液が挙げられる。
【0027】上記のアルカリ性化合物の水溶液には、必
要に応じて界面活性剤および/または溶剤を添加するこ
とができる。界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤
あるいは両性界面活性剤を使用することができる。上記
陰イオン界面活性剤としては、炭素数が8〜22のアル
コールの硫酸エステル類(たとえばポリオキシエチレン
アルキルサルフェートソーダ塩)、アルキルアリールス
ルホン酸塩類(たとえばドデシルベンゼンスルホン酸ソ
ーダ、ポリオキシエチレンドデシルフェニルサルフェー
トソーダ塩、アルカリナフタレンスルホン酸ソーダ、ナ
フタレンスルホン酸ソーダ、ナフタレンスルホン酸ソー
ダのホルマリン縮合物)、アルキルエーテルリン酸エス
テル、アルキルリン酸エステルなどを用いることができ
る。また、上記両性界面活性剤としては、アルキルベタ
イン型またはアルキルイミダゾリン型活性剤が好まし
い。上記溶剤としては、アルコール類、エーテル類が好
ましいが、水中(20℃)に10%以上溶解しない溶剤
が好ましく、この種の溶剤として、ベンジルアルコー
ル、DL−α−フェニルエチルアルコール、2−フェニ
ルエチルアルコール、フェニルセロソルブなどが挙げら
れる。さらに、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜
硫酸リチウム、亜硫酸マグネシウムなどの水溶性亜硫酸
塩を当該現像液に添加することもできる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の共重合体の合成例および実施
例により更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定す
るものではない。 合成例: <1>共重合体(a)の合成;攪拌機、冷却管を備えた
1リットルの四ツ口フラスコに反応溶媒としてジオキサ
ン200gと下記組成の混合物を加えた。フラスコ内を
100℃に加温してから、アゾビスイソブチロニトリル
0.4gを加えて、窒素ガス置換したのち100℃で5
時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を水10リット
ルに投入したのち、濾過、乾燥した。収量約87g、分
子量約6万であった。このようにして得た共重合体
(a)をメチルセロソルブに溶解させ、5重量%の溶液
(a)を調製した。
【0029】共重合体(a)を合成するための混合物 2−エチルヘキシルメタクリレート 40g 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 40g メタクリル酸 5g アクリロニトリル 15g
【0030】<2>共重合体(b)の合成;下記組成の
混合物を使用する以外は共重合体(a)と同様の条件で
共重合させて、共重合体(b)を得た。収量約85g、
分子量約5万であった。このようにして得た共重合体
(b)をメチルセロソルブに溶解させ、5重量%の溶液
(b)を調製した。
【0031】共重合体(b)を合成するための混合物 2−エチルヘキシルアクリレート 50g p−イソプロペニルフェノール 25g 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15g メタクリル酸 10g
【0032】実施例1〜2および比較例1〜3 厚さ0.24mmのアルミニウム板をよく脱脂したの
ち、ナイロンブラシとパーミストンの水懸濁液を用い、
その表面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。次い
で、水酸化ナトリウム水溶液で表面をエッチングしたの
ち、流水で水洗し、1N塩酸浴中で200クーロン/d
2 で電解研磨し、水洗した。その後、水酸化ナトリウ
ム水溶液で表面を再度エッチングし、水洗を行ったの
ち、硫酸水溶液に浸漬して、デスマットした。ひきつづ
いて10%硫酸水溶液中で陽極酸化処理を行って、2.
0g/m2 の酸化皮膜を形成させた。水洗したのち、J
IS3号ケイ酸ナトリウム5重量%水溶液で、70℃、
30秒間浸漬処理し、水洗乾燥した。このようにして得
られたアルミニウム板上に下記組成の各々の感光液を乾
燥後の途膜重量が1.8g/m2 になるようにロールコ
ーターで塗布し、乾燥した。
【0033】 実施例1(感光液1) 高分子化合物No.1(注1) 30g 4−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドの縮合物の 2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルベンゼンスルホン酸 3g 溶液(a) 6g シュウ酸 0.4g ビクトリアピュアーブルーBOH 0.8g メチルセロソルブ 200g N,N−ジメチルホルムアミド 15g (注1)高分子化合物No.1は、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメ タクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメ タクリレート/アクリロニトリル=20/30/5/20/25(重量比)の共 重合体である。
【0034】比較例1(感光液1’) 上記感光液1より溶液(a)を除いた組成よりなる感光
液。
【0035】 実施例2(感光液2) 高分子化合物No.2(注2) 30g 4−ジアゾジフェニルアミンとp−ヒドロキシ安息香酸と ホルムアルデヒドの共縮合物の2−メトキシ−4−ヒドロキシ −5−ベンゾイルベンゼンスルホン酸 3g 溶液(b) 6g シュウ酸 0.4g オイルブルー613 0.8g メチルセロソルブ 200g N,N−ジメチルホルムアミド 15g (注2)高分子化合物No.2は、p−イソプロペニルフェノール/2−ヒドロ キシエチルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート/アクリロニ トリル=20/30/5/20/25(重量比)の共重合体である。
【0036】比較例2(感光液2’) 上記感光液2より溶液(b)を除いた組成よりなる感光
液。
【0037】比較例3(感光液3) 上記感光液2より溶液(b)の代わりに、t−ブチルフ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂0.03gを加えた組
成よりなる感光液。
【0038】このようにして得られた感光性平版印刷版
に、ネガフィルムを真空密着させて、2KW高圧水銀灯
を用いて、距離1mで30秒間紫外線を照射したのち、
下記組成の現像液No.1あるいはNo.2を用いて2
5℃、30秒間浸漬し、平版印刷版試料を得た。
【0039】 現像液No.1 ケイ酸カリウム20%水溶液 50g フェニルセロソルブ 40g イソプロピルナフタレンスルホン酸カリウム 5g 亜硫酸カリウム 2g 水 903g
【0040】 現像液No.2 JIS 3号ケイ酸ナトリウム 25g 水酸化カリウム 15g アモーゲンK(第一工業製薬社製) 1g 水 1kg
【0041】続いて、次の性能テストを行った。その結
果を表1に示す。 (1)塗布性の評価;ロールコーターで塗布した感光膜
の濃淡ムラや、スジ状の塗布ムラの程度を目視で観察評
価する。 (2)初期インキ着肉性;現像後の上記平版印刷版試料
に、アラビアガム水溶液でガム引きをした後、各印刷版
をオフセット印刷機にかけ、刷り出しから画像部に均一
にインキが着肉するまでの枚数を数える。その数値が少
ないほど優れていることになる。 (3)疲労現像液での現像性;現像液No.1あるいは
No.2にて、それぞれの感光性平版印刷版を15m2
/リットル現像した疲労現像液で現像し、印刷機にかけて印
刷した場合の非画像部の汚れの有無を調べた。
【0042】
【表1】 注)塗布性評価;A−表面均一で良好、C−スジムラが
あり劣る
【0043】表1からわかるように、本発明の共重合体
を添加した感光層を設けた印刷版は、塗布性、インキ着
肉性およびアンダー現像性において優れていることがわ
かる。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の感
光性平版印刷版は、塗布性、初期インキ着肉性および疲
労した現像液での現像性、いわゆるアンダー現像性に優
れた効果を奏するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性ジアゾ樹脂塩、高分子化合物およ
    び下記一般式(I) 【化1】 (式中R1 は水素あるいはメチル基を表す)で表される
    化合物を構成単位の一種として使用した共重合体を含有
    する感光層が設けられていることを特徴とする感光性平
    版印刷版。
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