JPH09192085A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JPH09192085A
JPH09192085A JP8005166A JP516696A JPH09192085A JP H09192085 A JPH09192085 A JP H09192085A JP 8005166 A JP8005166 A JP 8005166A JP 516696 A JP516696 A JP 516696A JP H09192085 A JPH09192085 A JP H09192085A
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JP
Japan
Prior art keywords
bending
insertion channel
center
treatment instrument
instrument insertion
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP8005166A
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English (en)
Inventor
Takatsugu Yamatani
高嗣 山谷
Yoshiyuki Tanii
好幸 谷井
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09192085A publication Critical patent/JPH09192085A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】湾曲部中央の耐座屈性を向上でき、その結果、
鉗子挿通チャンネル全体の耐久性を向上できる内視鏡を
提供することにある。 【解決手段】複数の湾曲駒をそれぞれ回動可能に連結
し、その外周が弾性を有する被覆チューブで被覆され、
少なくとも2方向に湾曲可能な湾曲部4と、この湾曲部
4内に挿通された処置具挿通チャンネル13と、前記湾
曲部4および処置具挿通チャンネル13の先端部が固定
される先端構成部を具備する内視鏡において、前記湾曲
部4内の湾曲中心側に前記処置具挿通チャンネル13を
位置させ、前記湾曲部4を最大に湾曲させたとき、湾曲
部4の中央の湾曲半径が前記湾曲部4の中央の先端側ま
たは後端側の湾曲半径よりも大きくなるように前記湾曲
駒27,28,29を組み合わせることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、少なくとも2方
向に湾曲できるようにした湾曲部と処置具挿通チャンネ
ルとを備えた内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】挿入部に湾曲部を設けた内視鏡は、例え
ば、実開平2−35703号公報および特公平6−83
702号公報として知られている。実開平2−3570
3号公報に示された内視鏡の湾曲装置は、湾曲部の前側
の部分が後側の部分の上下方向屈曲部より大きな角度で
屈曲できるように湾曲駒を連設したものであり、湾曲部
の後側がまず曲がりきったあと、引き続いて前側がすぐ
に曲り始めるように構成されている。
【0003】また、特公平6−83702号公報は、湾
曲部に被覆された被覆チューブの後側の肉厚が前側の肉
厚よりも厚くし、変形抵抗の小さい湾曲部の前側から湾
曲しはじめ、かつ後側よりも湾曲半径は小さく構成した
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ように構成された内視鏡の挿入先端側に設けられた湾曲
部は複数の湾曲駒をそれぞれ回動可能にリベットで連結
し、上下、左右のどちらか少なくとも2方向に湾曲でき
るように構成されている。この湾曲部は、管状をなし、
内部に複数の内蔵物が基端側から先端構成部まで挿通さ
れている。これらの内蔵物のうち処置具を内視鏡の基端
側から先端開口部へ導出するための処置具挿通チャンネ
ルは、可撓材で形成されているため、湾曲部の湾曲にと
もなって強く曲げられると座屈する虞があった。特に処
置具挿通チャンネルが湾曲部の湾曲中心側に位置して、
湾曲部が曲げられるとき、この湾曲による応力は湾曲部
の中央で最大となり、処置具挿通チャンネルはこの部分
で座屈が多く生じていた。
【0005】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、処置具挿通チャンネ
ルが最も湾曲中心側に位置するように湾曲部に対して最
大湾曲をかけたとき、湾曲部中央の湾曲半径が湾曲中央
より先端側または基端側の湾曲半径よりも大きくなるよ
うにし、湾曲部に挿通されている処置具挿通チャンネル
の中央部に最大の湾曲ストレスがかかることがなく、座
屈の発生を防止できる内視鏡を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記目的を
達成するために、複数の湾曲駒をそれぞれ回動可能に連
結し、その外周が弾性を有する被覆チューブで被覆さ
れ、少なくとも2方向に湾曲可能な湾曲部と、この湾曲
部内に挿通された処置具挿通チャンネルと、前記湾曲部
および処置具挿通チャンネルの先端部が固定される先端
構成部を具備する内視鏡において、前記処置具挿通チャ
ンネルが湾曲部の最も湾曲中心側に位置するように前記
湾曲部を最大に湾曲させたとき、前記湾曲部中央の湾曲
半径が前記湾曲部中央より先端側または後端側の湾曲半
径よりも大きくなるような手段を設けたことを特徴とす
る。
【0007】そして、湾曲部に挿通されている処置具挿
通チャンネルの中央部に最大の湾曲ストレスがかかるこ
とがなく、座屈の発生を防止できるようにしたものであ
る。
【0008】
【発明の実施の態様】以下、この発明の実施の態様を図
面に基づいて説明する。
【0009】図1〜図3は第1の実施形態を示し、図2
は撮像素子を組込んだ電子内視鏡1のシステム全体の概
略的構成を示すもので、2は体腔内に挿入される可撓管
からなる挿入部、3は前記挿入部2の基端部に連結され
た操作部である。
【0010】また、内視鏡1の挿入部2の先端側には上
下・左右の4方向に湾曲できるようにした湾曲部4が配
設されている。さらに、この湾曲部4の先端には観察窓
14、照明窓15、処置具挿通口16等を組み込んだ先
端構成部5が設けられている。
【0011】また、操作部3には湾曲部4を遠隔的に湾
曲操作する操作ノブ6が設けられている。そして、この
操作ノブ6を湾曲操作することによって操作ワイヤ(図
示しない)を引っ張り操作し、湾曲部4を湾曲できるよ
うになっている。
【0012】さらに、操作部3にはユニバーサルコード
7の基端部が接続されている。このユニバーサルコード
7の他端側はコネクタ8を介して光源装置を内設したビ
デオプロセッサ9に接続されている。そして、内視鏡1
からの撮像信号をユニバーサルコード7を介してビデオ
プロセッサ9に伝送するようになっている。
【0013】このビデオプロセッサ9は内視鏡1からの
撮像信号を処理する信号処理回路を有しており、処理し
た信号はビデオプロッサ9に接続されたモニタ10に伝
送され画像表示される。これによって、操作者にモニタ
10の表示画面を見ることにより内視鏡1が挿入される
体腔内の様子を観察することができる。
【0014】図1(A)は、湾曲部4に配設された4方
向に湾曲できるようにした湾曲駒連結ユニット11を示
すものである。この湾曲駒連結ユニット11には同図
(B),(C),(D)に示す3種類の湾曲駒が所定の
順序で組み合わされて連結されている。(なお、図1に
おいて、湾曲駒(B)が27、湾曲駒(C)が28、湾
曲駒(D)が29である。) 各々の湾曲駒27,28,29の連結部はリベット12
によって回動可能に連結されており、リベット12とリ
ベット12の間隔は全長に亘りほぼ均一になっている。
13は処置具挿通チャンネルで、例えば、図3に示すよ
うに、DOWN・RIGHT方向に位置している場合に
は湾曲駒27,28,29の配列を、まさに図1(A)
のようにしてある。
【0015】図1(B),(C)の湾曲駒27,28は
処置具挿通チャンネル13の位置するDOWN方向及び
RIGHT方向の湾曲に関わる寸法G,G′,H,H′
を処置具挿通チャンネル13の位置しないUP方向及び
LEFT方向の湾曲に関わる寸法E,E′,F,F′よ
りも小さくなるように設定されている。
【0016】つまり、湾曲部4の中央付近に、図1
(B),(C)の湾曲駒27,28を配設し、かつ図1
(B),(C)の湾曲駒27,28の湾曲角度の出ない
方向を処置具挿通チャンネル13側に位置させてある。
図1(D)の湾曲駒29は4方向の湾曲に関わる寸法
P,Q,R,Sが略同一になっている。
【0017】また、処置具挿通チャンネル13の材質は
テフロンまたはテフロンの発泡材または図9に示すよう
なテフロン金属コイルで形成されている。
【0018】図3は、図1(A)の湾曲駒連結ユニット
11を実装した湾曲部4を処置具挿通チャンネル13が
一番小さいRになる例えばDOWN方向とRIGHT方
向を同時にかけた時のツイスト状態を示したものであ
る。一方破線は図1(B),(C)のような湾曲駒を使
わない従来の湾曲駒連結ユニットを実装した時の同じく
DOWN方向とRIGHT方向を同時にかけたツイスト
状態を示したものである。
【0019】この発明の第1の実施形態における湾曲駒
連結ユニット11は、処置具挿通チャンネル13を一番
内側にくるように湾曲をかけた時、湾曲部4の中央の曲
率Rを湾曲部4の先端側ないし後端側の曲率r1 ,r2
よりも大きくなるように設定されている。なお、従来の
湾曲駒連結ユニットの場合はほぼR≒r1 ≒r2 で設定
されている。
【0020】次に、作用について説明する。処置具挿通
チャンネル13が一番小さく曲げられる方向(本実施形
態は例としてDOWN・RIGHTのツイスト)に湾曲
をかけると、各々の湾曲駒27,28,29の傾斜端縁
17がそれぞれ当接して湾曲形状を形成する。
【0021】図3の実線で示したものが、その湾曲形状
である。すなわち、この発明の湾曲駒連結ユニット11
の湾曲駒27,28,29及び駒配列により、湾曲部4
の中央の曲率Rがr1 及びr2 よりも大きくなるように
湾曲がかかる。
【0022】処置具挿通チャンネル13は内蔵物の中で
一番硬くて太い。かつ処置性能を高めるために内径はで
きるだけ大きくしているため非常に座屈しやすい。また
座屈箇所は一番力の集中する湾曲部中央付近だったが、
この発明の実施形態によれば、処置具挿通チャンネル1
3の一番座屈しやすい湾曲部4の中央付近の曲率を他の
部分より大きくすることで、その防止ができる。
【0023】図4及び図5は第2の実施形態を示し、第
1の実施形態とは異なり湾曲部4の中央付近には、図1
(B),(C)の湾曲駒28,28は使用していない。
例えば図1(D)の湾曲駒29のような、4方向がほぼ
均一に曲がる駒が連結されている。なお、リベット12
の間隔は第1の実施形態と同様に全長に亘りほぼ均一で
ある。
【0024】連結された湾曲駒29の全長に亘り、網管
18が被嵌されており、さらにその上には例えばゴムや
合成樹脂製の被覆チューブ19が被覆されている。湾曲
部4の中央付近に当たる部分でかつ処理具挿通チャンネ
ル13の位置する側の被覆チューブ19の肉厚Tが他の
部分の肉厚tよりも厚肉になっている。
【0025】図5は内視鏡の先端構成部5を示し、先端
構成部5の本体20にはライトガイドファイバ21の先
端口金部22がビス23により照明窓15に連結するよ
うに固定されている。
【0026】ライトガイドファイバ21のファイバーバ
ンドル21aの全長は第1の被覆チューブ24で被覆さ
れ、湾曲部4に位置する部分には、保護チューブを2層
に、つまり第2の被覆チューブ25と第3の被覆チュー
ブ26が下記の条件で被覆されている。
【0027】したがって、処置具挿通チャンネル13が
一番小さく曲げられる方法(本実施形態は例としてDO
WN・RIGHTのツイスト)に湾曲をかけると、湾曲
部中央部の変形抵抗が湾曲部の先端側ないし後端側より
大きいため、その結果その部分の曲率は他の部分の曲率
は他の部分の曲率よりも大きくなる。
【0028】組付前(自然状態)の第2の被覆チューブ
25の内径<第2の被覆チューブ25を被覆する部分の
外径であるφA、組付前(自然状態)の第3の被覆チュ
ーブ26の内径>第3の被覆チューブ26を被覆する部
分の外径であるφB。
【0029】第2の被覆チューブ25、第3の被覆チュ
ーブ26は各々、内径を拡げた状態で組み付けられてい
る。締め込みぎみに被覆されている。
【0030】本実施形態によれば、第1の実施形態と同
じ効果があり、従来、湾曲部内に位置するファイバ部分
には、少なくとも1層以上の保護チューブを外被チュー
ブである第1の被覆チューブ24を被嵌していたが、第
1の被覆チューブ24の外径よりかなり大きめのものや
ほぼ同径のものだった。湾曲部内部は高湿度でかつ他の
内蔵物が頻繁に動くため、保護チューブがたるんでシワ
になる易く、いったんシワができるとそのシワ部が他の
内蔵物に引掛ってファイバ折れを起こさせる原因になっ
ていた。しかし、各保護チューブを締め込みぎみに被嵌
することで前記従来の不具合いが簡単に解消できる。
【0031】図6は第3の実施形態を示し、第1の実施
形態のように4方向湾曲でなくてもよい。本実施形態は
第1の実施形態の2方向の湾曲バージョンの例である。
【0032】処置具挿通チャンネル13の配設されてい
る側への湾曲Rを左右する湾曲駒端縁間X,Y,Zの寸
法関係はZがXやYよりも小さくしてある。なお、リベ
ット12の間隔は第1の実施形態と同様に全長に亘りほ
ぼ均一である。ちなみに本実施形態ではZが1ケ所しか
ないが、中央部に複数箇所あってもかまわない。
【0033】本実施形態によれば、第1の実施形態と同
じ作用効果がある。
【0034】図7は第4の実施形態を示す。第3の実施
形態の場合は、湾曲管中央部の駒と駒の間の寸法Zを前
側や後側の寸法より小さくして湾曲管中央部の湾曲Rを
大きくするものであるが、本実施形態はその寸法は変え
ず、その代わりに湾曲管中央部の駒と駒を結ぶリベット
12間の寸法Lを前側や後側のl1 ,l2 より長くした
ものである。本実施形態によれば、第1の実施形態と同
じ作用効果がある。
【0035】ところで、電子内視鏡の照明窓30は、図
8(A)(B)に示すように照明レンズ群31によって
構成され、照明レンズ群31は、レンズ枠32によって
先端構成部33に例えばエポキシ系の接着剤33aなど
で固着されている。
【0036】照明レンズ群31の後方には、手元側から
延設されたライトガイドファイバ34の先端面が配置さ
れ、ライトガイドファイバ34の先端側は先端構成部3
3の照明用透孔35にその先端側を挿入接続した金属製
のライトガイド口金36に収納されている。ライトガイ
ドファイバ34は、図示しないビスによって先端構成部
33に固定されている。
【0037】ライトガイドファイバ34の先端には周辺
側の照明光量を上げるために金属製のパイプ状の第1補
助口金37a、第2補助口金37b、第3補助口金37
cが中心から同心円状に挿入されている。この第1〜第
3補助口金37a〜37cが挿入あるいは埋め込まれた
部分と、第1〜第3補助口金37a〜37cが挿入され
ていない部分は前記ライトガイド口金36で被覆固定さ
れている。
【0038】このライトガイド口金36は、第1〜第3
補助口金37a〜37cが埋め込まれたライトガイドフ
ァイバ34が挿入されている太径部38aは、その内径
が太く、太径部38aより後方側で、第1〜第3補助口
金37a〜37cが埋め込まれていないライトガイドフ
ァイバ34が挿入されている部位は、他の内蔵物であ
る。図示しない撮像ユニット、送気,送水チューブ、処
置具挿通チャンネル(図示しない)との干渉を避けるた
め、内径、外径共に細くした細径部38bにしている。
【0039】前記ライトガイド口金36は、太径部38
aの内径が第1〜第3補助口金37a〜37cが埋め込
まれたライドガイドファイバ34の外径とほぼ等しく、
また細径部38bの内径は、第1〜第3補助口金37a
〜37cが埋め込まれていないライトガイドファイバ3
4の外径とほぼ等しくなるようにしている。更に太径部
38aと細径部38bの境界部の内径は、例えばゆるや
かな傾斜にし、滑らかに変化するようになっている。ま
た、太径部38aと細径部38bの境界部の外径は、同
様に例えばゆるやかな傾斜し、滑らかに変化するように
するのが望ましい。
【0040】第1〜第3補助口金37a〜37cの長さ
関係は、太径部38aの長さ>第1補助口金37a>第
2補助口金37b>第3補助口金37cとなるようにす
るのが望ましいが、前記関係の限りでなくても良い。補
助口金の数は、実施形態では3ケとしたが、これに限定
されるものではなく、1ケ以上であれば良い。
【0041】第1〜第3補助口金37a〜37cの内径
と外径は、中心から周辺にかけて、光学理論に基づき、
所望の光量になるように自由に設定して良い。また第1
補助口金37aは、本実施形態ではパイプ状としたが円
柱状としても良い。
【0042】パイプ状の補助口金が同心円状に配置され
ているため、中心から周辺の全域にかけて均一な光量を
得ることができる。また中心を周辺より明るくしたい、
逆に周辺を中心より明るくしたいなど、所望する光量変
化を自由に設定することができ、全域にわたりムラのな
い光量を得ることができる。
【0043】ライトガイド口金36の太径部38aの後
端側を細径部38bとすることにより、他の内蔵物との
干渉を防止して、挿入部の外径が太くなるのを防止する
と共に、太径部38aと細径部38b内でのライトガイ
ドファイバ34の充填率を均一化にするを可能にして、
耐久性が低下するのを防止できるようにしている。
【0044】図9は、処置具挿通チャンネル13の湾曲
管部側を示す。処置具挿通チャンネル13は、例えばフ
ッ素樹脂材で形成され可撓性を有するチューブからなっ
ている。図10はその拡大図で、前記処置具挿通チャン
ネル13の外周には、底面の断面形状が円弧状のいわゆ
るアール形状をなす大・小2段に成形された溝40が螺
旋状に形成されている。この溝40には、バネ性のある
材料によって形成されたコイル41の素線が前記溝40
に沿って密着して巻き付けられている。
【0045】前記溝40の2段に成形されたアール形状
の半径r1 ,r2 と、コイル41の素線径の半径r3 の
関係は、本実施形態ではr2 >r1 ≧r3 となってい
る。r1 とr3 の関係は等しく形成してもよい。
【0046】r1 ≧r3 のため、処置具挿通チャンネル
13を湾曲させた際、コイル41が溝40から脱線する
ことを防止することができる。溝40の深さd1 とコイ
ル41の素線径D1 (=2×r3 )の関係は、D1 ≧d
1 となっている。これにより、処置具挿通チャンネル1
3の湾曲管部内の外径を細くすることができ、内蔵物を
スムーズに動かすことができる。
【0047】溝40の2段に成形された溝40のr1 で
成形される段差深さd3 と、r2 で成形される深さd2
の関係は本実施形態ではd2 =d3 となっている。d2
とd3 の関係は、d2 ≧d3 ,d2 ≦d3 となっていて
もかまわない。これにより、処置具挿通チャンネル13
を湾曲させた際、コイル41が脱落するのを防止し、湾
曲する際に生じる応力を吸収し、曲げに対する耐久性を
向上できる。
【0048】一方、溝付け前のコイル41の巻き内径d
4 (図示しない)と溝40の底部における径D2 の関係
は、D2 ≧d4 となっている。これにより、処置具挿通
チャンネル13に対するコイル41の巻付け密着度が増
し、処置具挿通チャンネル13の耐久性を向上できる。
【0049】処置具挿通チャンネル13は、曲げやねじ
りによる座屈を防止するため、ある程度の肉厚が必要と
なるが、溝40の部分は、外周にコイル41が巻き付け
られているため座屈に対する補強がなされることにな
る。このため溝40の部分肉厚t1 はコイル41の補強
がなされていない部分の処置具挿通チャンネル13の肉
厚t0 より薄くて済む溝40が成形されている部分と、
溝40の端部より数10mmの範囲L1 の処置具挿通チ
ャンネル13の外表面には、表面を粗くさせるために例
えばテトラエッチ処理が施してある。なお、処置具挿通
チャンネル13の内面までテトラエッチ処理を施すと、
滑り性が損なわれ処置具の挿通性が悪くなるので、内面
にはテトラエッチ処理がされていない。
【0050】コイル41の両端部41a,41bの付近
では、特に剛性の高い例えばエポキシ系の接着剤により
処置具挿通チャンネル13に接着固定してあり、コイル
41がずれるのを防止している。処置具挿通チャンネル
13のコイル41が巻き付けられた外表面には、L1 と
ほぼ同じ範囲にわたり剛性の低い樹脂層42が形成され
ている。
【0051】前述したようにコイル素線径D1 と溝40
の深さd1 がD1 ≦d1 となれば前記樹脂層42を形成
した際、コイル41を巻いた部分の径を極力細くするこ
とができる。溝40の形状は、図11に示すように幅d
4 の凹形の溝43にr1 の溝40をつけた2段に成形さ
れたものでも良い。
【0052】このような処置具挿通チャンネル13を成
形することで、次のような効果がある。
【0053】a,コイルが溝から脱落するのを防止する
ことができる。
【0054】b,湾曲管部内の処置具挿通チャンネルの
外径が細くすることができ、内蔵物がスムーズに動くこ
とができる。
【0055】c,2段に成形した大きい方の溝の部分で
湾曲させる際に生じる応力を吸収するため、容易に曲が
ることかができるため、操作部に設けた操作ノブの回動
力量を軽減させることができる。
【0056】d,曲げに対する耐久性が向上する。
【0057】一方、図12は挿入部内の配管を示し、5
0は送気チューブ、51は送水チューブ、57は送気送
水チューブである。図13は、送気送水チューブ57が
送気チューブ50、送水チューブ51に分岐する分岐部
55を備えた挿入部内を操作部側から見た断面図であ
る。
【0058】挿入部内には、湾曲部を湾曲させるための
ワイヤ52、前記ワイヤ52をガイドするワイヤガイド
53が設けられている。さらに2本のライトガイドファ
イバ34、処置具挿通チャンネル13、送気チューブ5
0、送水チューブ51、イメージガイドファイバ54が
埋設されている。
【0059】ここで、少なくともイメージガイドファイ
バ54は、送気チューブ50の中心50aを回転の中心
とし、点50aから送水チューブ51の最外側を半径と
する円周外に位置するように配置している。
【0060】ここで、送気送水チューブ57の中心軸と
送気チューブ50の中心軸は、ほぼ一致するようになっ
ており、送水チューブ51は送気チューブ50と略平行
に分岐される。湾曲部を湾曲させると、分岐部55は、
送気送水チューブ57のねじれや曲がり癖などにより、
前後の動作にあわせ、送気チューブ50の中心軸を回転
の中心とし、分岐された送水チューブ51が左右に回転
する。イメージガイドファイバ54が送気チューブ50
の中心50aを回転の中心とし、点50aから送水チュ
ーブ51の最外側を半径とする円周外に位置している
で、圧迫を受けることなく、折れを防止することができ
る。
【0061】また、図14は先端構成部の図示しない副
送水口から病辺部の洗浄、染色などを行うために挿入部
内に副送水チューブ56を埋設したものである。ここで
分岐部55は、アップ側のワイヤガイド53と副送水チ
ューブ56で挟まれるように配置されている。また、イ
メージガイドファイバ54は、送気チューブ50の中心
50aを回転の中心とし、点50aから送水チューブ5
1の最外径を半径とする円周外に位置するように配置し
ている。
【0062】ここでアップ側のワイヤガイド53と副送
水チューブ56で挟まれているため、湾曲時における分
岐部56の回転を抑制するようになっており、内蔵物の
乱れを防止することができる。また、イメージガイドフ
ァイバ54が送気チューブ50の中心50aを回転の中
心とし、点50aから送水チューブ51の最外側を半径
とする円周外に位置しているので圧迫を受けることな
く、折れを防止することができる。
【0063】前述した実施形態によれば、次のような構
成が得られる。
【0064】(付記1)複数の湾曲駒をそれぞれ回動可
能に連結し、その外周が弾性を有する被覆チューブで被
覆され、少なくとも2方向に湾曲可能な湾曲部と、この
湾曲部内に挿通された処置具挿通チャンネルと、前記湾
曲部および処置具挿通チャンネルの先端部が固定される
先端構成部を具備する内視鏡において、前記湾曲部内の
湾曲中心側に前記処置具挿通チャンネルを位置させ、前
記湾曲部を最大に湾曲させたとき、湾曲部中央の湾曲半
径が前記湾曲部中央の先端側または後端側の湾曲半径よ
りも大きくなるように前記湾曲駒を組み合わせることを
特徴とする内視鏡。
【0065】(付記2)前記湾曲部中央の処置具挿通チ
ャンネルの位置する側の駒と駒のつき当たる間隔を湾曲
部前側ないし後側のその間隔よりも小さくしたことを特
徴とする付記1記載の内視鏡。
【0066】(付記3)前記湾曲部中央の処置具挿通チ
ャンネルの位置する側の被覆チューブの肉厚を湾曲部前
側ないし後側のその肉厚よりも厚くしたことを特徴とす
る付記1記載の内視鏡。
【0067】(付記4)前記湾曲部中央の駒の回動中心
間距離を湾曲部の前側ないし後側の駒のその距離よりも
長くしたことを特徴とする付記1記載の内視鏡。
【0068】(付記5)細長の挿入部内に照明光を伝送
する複数のファイバ素線を束ねて形成したライトガイド
ファイバが挿通された内視鏡において、前記ライトガイ
ドファイバの端末部にパイプ状の補助口金を少なくとも
1個以上挿入し、前記端末部を先端構成部に口金を用い
て固定すると共に前記補助口金が挿入された部分の外径
よりも前記補助口金が挿入されていない部分の外径を細
径にしたことを特徴とする内視鏡。
【0069】(付記6)前記補助口金をパイプ状とし同
心円状に配置したことを特徴とする付記5記載の内視
鏡。
【0070】(付記7)前記補助口金を中心側ほど長尺
に周辺側ほど短尺に形成したことを特徴とする付記5,
6記載の内視鏡。
【0071】(付記8)細長の挿入部内に、フッ素樹脂
で形成された可撓性を有する処置具挿通チャンネルを有
し、前記処置具挿通チャンネルの少なくとも湾曲部内に
コイルを巻装した内視鏡おいて、コイル巻装部に溝を有
し、前記溝は、2段になっていることを特徴とする内視
鏡。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、鉗子挿通チャンネルを一番内側にくるように湾曲を
かけたとき、湾曲部中央の曲率を湾曲部先端側ないし、
後端側の曲率よりも大きくなるよう設定したので、従来
一番座屈し易かった湾曲部中央の耐座屈性を向上でき、
その結果、鉗子挿通チャンネル全体の耐久性を向上でき
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す湾曲部の構成
図。
【図2】同実施形態の電子内視鏡システムの全体構成
図。
【図3】同実施形態の湾曲部を湾曲した状態の平面図。
【図4】この発明の第2の実施形態を示す湾曲部を示
し、(A)は縦断側面図、(B)はa−a線に沿う断面
図。
【図5】同実施形態の先端構成部を示す縦断側面図。
【図6】この発明の第3の実施形態を示す湾曲部の構成
図。
【図7】この発明の第4の実施形態を示す湾曲部の構成
図。
【図8】内視鏡の先端構成部を示し、(A)は縦断側面
図、(B)はb−b線に沿う断面図。
【図9】処置具挿通チャンネルの縦断側面図。
【図10】図9のX部を拡大して示す縦断側面図。
【図11】図10の変形例を示す縦断側面図。
【図12】挿入部の配管を示す縦断側面図。
【図13】挿入部内を操作部側から見た断面図。
【図14】挿入部内を操作部側から見た断面図。
【符号の説明】
4…湾曲部 5…先端構成部 13…処置具挿通チャンネル 27,28,29…湾曲駒

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の湾曲駒をそれぞれ回動可能に連結
    し、その外周が弾性を有する被覆チューブで被覆され、
    少なくとも2方向に湾曲可能な湾曲部と、 この湾曲部内に挿通された処置具挿通チャンネルと、 前記湾曲部および処置具挿通チャンネルの先端部が固定
    される先端構成部を具備する内視鏡において、 前記処置具挿通チャンネルが湾曲部の最も湾曲中心側に
    位置するように前記湾曲部を最大に湾曲させたとき、前
    記湾曲部中央の湾曲半径が前記湾曲部中央より先端側ま
    たは後端側の湾曲半径よりも大きくなるような手段を設
    けたことを特徴とする内視鏡。
JP8005166A 1996-01-16 1996-01-16 内視鏡 Withdrawn JPH09192085A (ja)

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