JPH0919033A - 配線用クランプ - Google Patents

配線用クランプ

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JPH0919033A
JPH0919033A JP7163738A JP16373895A JPH0919033A JP H0919033 A JPH0919033 A JP H0919033A JP 7163738 A JP7163738 A JP 7163738A JP 16373895 A JP16373895 A JP 16373895A JP H0919033 A JPH0919033 A JP H0919033A
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Katsuyuki Morita
勝幸 森田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板に対する取り付け作業がきわめて容易
で、保持したケーブル類に余計な負荷をかけることな
く、ケーブル類を緩やかに保持可能な配線用クランプを
提供すること。 【構成】 配線用クランプ1は、合成樹脂製のクランプ
部2を、金属製のピン部3の上端に回転可能に設けてな
り、ピン部3の下端側を基板に固定して、クランプ部2
でケーブル類を保持可能に構成されている。クランプ部
2の軸受本体部32の上面には溝32aが形成され、溝
32aの一部はピン部3の収容空間に連通して透孔をな
し、その透孔からピン部3上端の端面部47が部分的に
露出している。また、クランプ部2の下面側には軸受回
転部34が突設され、配線用クランプ1を基板に固定し
た際には、軸受回転部34が基板に当接して、基板とク
ランプ部2との間に隙間を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーブル類を基板面に
沿って配置する際に、基板上に取り付けて、その取り付
け位置でケーブル類を保持する配線用クランプに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の配線用クランプは、例え
ば、実公昭57−38948号公報、実公平6−437
61号公報などに記載されている。これらの配線用クラ
ンプを使用すれば、電気ケーブルや光ケーブル等のケー
ブル類を、電子部品等が配置されるプリント配線板やキ
ャビネットのパネル等といった基板に沿って配線し、そ
の位置にケーブル類を保持することができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術によれば、以下に述べるような問題があった。基板上
に配線用クランプを固定してケーブル類を保持させる場
合、そのケーブル類の挿通方向はある特定の方向にな
る。そのため、配線用クランプの取付方向自体が適切で
ないと、その様な配線用クランプにケーブル類を保持さ
せても、予定通りの向きに配線することができないとい
う問題があり、ケーブル類に余計な負荷がかかる恐れも
あった。
【0004】この様な問題を防止するには、多数の配線
用クランプの一つ一つについて取付方向を考慮しつつ、
正確に取付作業を行えばよいが、その様な取り付け作業
はきわめて面倒で、能率が悪いという不都合があった。
更に、何らかの事情で、配線済みのケーブル類が予定外
の方向へ引っ張られた様な場合、配線用クランプによる
保持位置で、ケーブル類が極端に折り曲げられる恐れが
あり、その場合、ケーブル類を損傷させる可能性があ
り、特に光ケーブルの場合には、その伝送性能を低下さ
せる可能性もあった。
【0005】そこで本発明は、基板に対する取り付け作
業がきわめて容易で、保持したケーブル類に余計な負荷
をかけることなく、ケーブル類を緩やかに保持可能な配
線用クランプを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明は、請求項1記載の通り、基板上に取り付け
られ、その取り付け位置でケーブル類を保持する配線用
クランプにおいて、下端側が前記基板に固定されるピン
部と、該ピン部の上端に当該ピン部を軸に回転可能に設
けられ、前記ケーブル類を挿通して保持可能な通路を有
するクランプ部とを備えたことを特徴とする。
【0007】また、請求項2記載の配線用クランプは、
前記クランプ部に、当該クランプ部の内部に収容された
前記ピン部の一部が部分的に露出する透孔を備えたこと
を特徴とする。
【0008】更に、請求項3記載の配線用クランプは、
前記クランプ部に、前記基板に当接して該基板とクラン
プ部との間に隙間を形成する凸部を備えたことを特徴と
する。
【0009】
【作用、および効果】本発明の請求項1記載の配線用ク
ランプは、基板上の配線経路となる任意の位置におい
て、ピン部の下端側を基板に固定して取り付けられる。
この基板に対する取り付けの際には、クランプ部がピン
部の上端に回転可能に設けられているので、特に取付方
向を考慮しつつ取付作業を行わなくても、基板に配線用
クランプを取り付けた後で、クランプ部を所望の方向へ
向け、ケーブル類の挿通方向を決定することができる。
したがって、取付方向を考慮しなくても良い分、取り付
け作業が面倒でなく、しかも、ケーブル類を予定通りの
向きに配線して保持させることができるので、ケーブル
類に余計な負荷がかかる恐れがない。
【0010】また、クランプ部の通路にケーブル類を通
した後も、クランプ部がピン部の上端に回転可能に設け
られているので、ケーブル類の挿通方向にある程度の自
由度があり、ケーブル類が予定外の方向へ引っ張られた
様な場合でも、クランプ部が回転することにより、配線
用クランプによる保持位置でのケーブル類の折れ曲がり
等が発生しにくい。したがって、ケーブル類を損傷させ
たり、光ケーブルの伝送性能を低下させたりしにくい。
【0011】なお、基板上で配線用クランプを回転させ
る手法としては、例えば、基板に設けた丸穴に配線用ク
ランプ全体が回転する様に取り付けることも考え得る
が、基板側に特定の形状の取り付け穴を精度良く形成す
る必要があり、また、基板側および配線用クランプ側の
材質等の関係によっては、いずれかがすり減ってがたつ
きやすくなる等、余計な面倒や不具合を招く恐れもあ
る。この点、本発明の如く構成すれば、ピン部の下端側
を基板に固定する手段は、如何なる手段でも構わず、ま
た、ピン部及びクランプ部の材質も、製造時点で適切な
組合せを選択できるという利点がある。
【0012】次に、請求項2記載の配線用クランプによ
れば、上記同様の作用の他、クランプ部に透孔を設けた
ので、クランプ部の内部に収容されたピン部の一部が部
分的に露出する分、ピン部とクランプ部との接触面積が
小さくなる。そのため、ピン部とクランプ部との間にお
ける摩擦抵抗が小さくなるので、クランプ部がよりスム
ーズに回転するようになる。したがって、請求項1記載
の配線用クランプに比べて、ケーブル類の損傷を防止す
る効果が向上する。
【0013】なお、クランプ部は、クランプ部の内部に
収容されたピン部の一部を軸支することにより、ピン部
に対して回転可能に設けられているものなので、透孔の
形状や大きさ等は、少なくとも、クランプ部がピン部の
一部を軸支する状態を維持し得る程度に調整する必要が
ある。
【0014】次に、請求項3記載の配線用クランプによ
れば、上記同様の作用の他、クランプ部に凸部を設けた
ので、基板とクランプ部との間に隙間が形成される分、
基板とクランプ部との接触面積が小さくなる。そのた
め、基板とクランプ部との間における摩擦抵抗が小さく
なるので、クランプ部がよりスムーズに回転するように
なる。したがって、請求項1記載の配線用クランプに比
べて、ケーブル類の損傷を防止する効果が向上し、更
に、請求項2記載の構成をも兼ね備えた場合には、ケー
ブル類の損傷を防止する効果がより一層向上する。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。実施例としての配線用クランプ1は、図1(a)
〜(d)に示す通り、合成樹脂製のクランプ部2を、金
属製のピン部3の上端に回転可能に設けてなる。
【0016】この内、クランプ部2は、弾性変形する一
対のケーブル保持片22a,22bにてケーブル挿通用
の通路22cを形成するケーブル収納部22と、ピン部
3の上端を内部に収容する軸受部24とを備え、更に、
この軸受部24は、軸受本体部32と、軸受本体部32
の下面側に凸部として設けられた軸受回転部34とで構
成されている。
【0017】また、ピン部3は、図2(b)に示す通
り、クランプ部2の軸受部24の内部に収容された軸部
21と、クランプ部2の外部に露出した固定部23とを
備え、更に、上記軸部21は、軸受本体部32の内部に
収容された太軸部31と、軸受回転部34の中心を貫通
する細軸部33とからなり、上記固定部23は、プリン
ト配線板(PWB)に形成された貫通穴に挿入されるP
WB貫通部35と、その貫通穴を通り抜けて、プリント
配線板の裏面側へ突出する半田付け部37とからなる。
【0018】また更に、クランプ部2の軸受本体部32
の上面には、図2(a)に示す通り、溝32aが形成さ
れ、溝32aの一部が軸受本体部32の内部に形成され
たピン部3の収容空間に連通して透孔32bをなし、こ
の透孔32bからピン部3の太軸部31の端面部47が
部分的に露出している。
【0019】加えて、ピン部3のPWB貫通部35に
は、円柱状の軸を部分的に潰して形成された扁平部35
aを備えている。以上の様に構成された配線用クランプ
1は、図3に示す通り、プリント配線板Pの表面側に取
り付けられ、その取り付け位置でケーブルCを保持する
ことができる。配線用クランプ1をプリント配線板Pに
取り付ける際には、プリント配線板Pに事前に形成され
ている貫通穴に、ピン部3の固定部23を差し込み、プ
リント配線板Pの裏面側に突出した半田付け部37に半
田付けを施す。これにより、半田付け部37の周囲で固
まった半田Sが、半田付け部37と接合して抜け止めと
なり、ピン部3がプリント配線板Pに固定される。ま
た、プリント配線板Pの貫通穴内に侵入した半田Sは、
PWB貫通部35の扁平部35aの周囲でも固まって回
り止めとなり、ピン部3はより強固に固定される。
【0020】この様な取り付け状態において、クランプ
部2は、ピン部3を軸に自由に回転することができる。
したがって、クランプ部2のケーブル収納部22にケー
ブルCを通す際には、クランプ部2を所望の方向に向け
てからケーブルCを通せばよく、ピン部3の取付作業を
行う際に取付方向を考慮する必要はない。
【0021】また、クランプ部2のケーブル収納部22
にケーブルCを通した後も、クランプ部2がピン部3の
上端に回転可能に設けられているので、ケーブルCの挿
通方向にある程度の自由度があり、ケーブルCが予定外
の方向へ引っ張られた様な場合、クランプ部2がケーブ
ルCに伴って回転することにより、配線用クランプ1に
よる保持位置でのケーブルCの折れ曲がり等が発生しに
くい。したがって、ケーブルCを損傷させにくく、特
に、ケーブルCが光ケーブルである様な場合、折れ曲が
りによる伝送性能の低下等を招きにくい。
【0022】更に、クランプ部2に形成した透孔32b
からピン部3の一部を露出させたので、クランプ部2と
ピン部3との接触面積が小さくなる分、クランプ部2と
ピン部3との間における摩擦抵抗が小さくなり、その結
果、クランプ部2がよりスムーズに回転し、ケーブルC
の損傷を防止する効果が向上する。
【0023】しかも、クランプ部2の下面側に突設され
た軸受回転部34にて、プリント配線板Pとクランプ部
2との間には、図3に示す様に、隙間Gが形成されるの
で、プリント配線板Pとクランプ部2との接触面積が小
さくなる分、プリント配線板Pとクランプ部2との間に
おける摩擦抵抗が小さくなり、その結果、クランプ部2
が更にスムーズに回転し、ケーブルCの損傷を防止する
効果がより一層向上する。
【0024】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内
の種々なる態様を採用することができる。例えば、実施
例では、図2(a)に示した様な透孔32bを形成した
が、クランプ部2とピン部3との接触面積を減らすこと
ができれば、透孔の形状および大きさは、実施例のもの
に限らない。具体例を挙げれば、図4(a)に示すよう
に、実施例の溝32aを更に延長した様な溝51aを形
成し、ピン部3の端面部47をより大きく露出させた
り、図4(b)に示すように、実施例の溝32aを更に
深くした様な溝52aを形成し、ピン部3の端面部47
に加えて、軸周部49をも露出させても、クランプ部2
とピン部3との接触面積を減らすことができる。
【0025】また、実施例では、図1(b)等に示した
様な軸受回転部34を凸部として形成したが、これも、
基板とクランプ部2との接触面積を減らすことができれ
ば、凸部の形状および大きさは、実施例のものに限らな
い。具体例を挙げれば、図5(a)、同図(b)に示す
ように、軸受回転部34の下面に、更に半球形の凸部5
3を形成したり、図5(c)、同図(d)に示すよう
に、軸受回転部34の一部を下方へ延長した凸部54を
形成してもよく、これらの凸部であれば、実施例のもの
以上に基板とクランプ部2との接触面積を減らすことが
できる。
【0026】また、図5(a)〜同図(d)に示した凸
部の場合、ピン部3をプリント配線板に固定した際に、
ピン部3の周囲において、クランプ部2とプリント配線
板との間に隙間が形成されるので、溶融した半田が、毛
細管現象によってピン部3とプリント配線板との間を上
昇してきても、クランプ部2に達することは防止され
る。したがって、クランプ部2が高温の半田に接触して
変形するといったことがなく、また、クランプ部2とピ
ン部3との間に半田が侵入したりしないので、クランプ
部2の回転をより確実なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の配線用クランプを示し、(a)はそ
の平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、
(d)はその右側面図である。
【図2】 実施例の配線用クランプを示し、(a)はそ
のA−A線断面図、(b)はそのB−B線断面図であ
る。
【図3】 実施例の配線用クランプの使用状態を示す断
面図である。
【図4】 配線用クランプの透孔についての変形例を示
し、(a)は第1の変形例を示す横断面図、(b)は第
2の変形例を示す縦断面図である。
【図5】 配線用クランプの凸部についての変形例を示
し、(a)は第3の変形例を示す正面図、(b)は第3
の変形例を示す底面図、(c)は第4の変形例を示す正
面図、(d)は第4の変形例を示す底面図である。
【符号の説明】
1・・・配線用クランプ、2・・・クランプ部、3・・
・ピン部、21・・・軸部、22・・・ケーブル収納
部、22a,22b・・・ケーブル保持片、22c・・
・通路、23・・・固定部、24・・・軸受部、31・
・・太軸部、32・・・軸受本体部、32a・・・溝、
32b・・・透孔、33・・・細軸部、34・・・軸受
回転部(凸部)、35・・・PWB貫通部、35a・・
・扁平部、37・・・半田付け部、47・・・端面部、
49・・・軸周部、C・・・ケーブル、G・・・隙間、
P・・・プリント配線板、S・・・半田。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に取り付けられ、その取り付け位
    置でケーブル類を保持する配線用クランプにおいて、 下端側が前記基板に固定されるピン部と、 該ピン部の上端に当該ピン部を軸に回転可能に設けら
    れ、前記ケーブル類を挿通して保持可能な通路を有する
    クランプ部とを備えたことを特徴とする配線用クラン
    プ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の配線用クランプにおい
    て、 前記クランプ部に、当該クランプ部の内部に収容された
    前記ピン部の一部が部分的に露出する透孔を備えたこと
    を特徴とする配線用クランプ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の配線用クラ
    ンプにおいて、 前記クランプ部に、前記基板に当接して該基板とクラン
    プ部との間に隙間を形成する凸部を備えたことを特徴と
    する配線用クランプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009044097A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Kitagawa Ind Co Ltd 電線保持具
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