JPH09183385A - ステアリング装置のタイロッド - Google Patents

ステアリング装置のタイロッド

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JPH09183385A
JPH09183385A JP35436895A JP35436895A JPH09183385A JP H09183385 A JPH09183385 A JP H09183385A JP 35436895 A JP35436895 A JP 35436895A JP 35436895 A JP35436895 A JP 35436895A JP H09183385 A JPH09183385 A JP H09183385A
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tie rod
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Akimitsu Suzuki
明光 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 軸線方向一端に設けた第一連結部材と、他端
に設けた第二連結部材と、第一連結部材及び第二連結部
材を接続する接続パイプとを備えるステアリング装置の
タイロッドにおいて、接続パイプの外周の適所に、接続
パイプの外径より小さい巾の係合部を形成し、係合部を
外部から過大荷重を受けたときに変形するヒューズ部と
する。 【効果】 ヒューズ部を別途形成する必要がなく、加工
費用を抑制することができる。また、ヒューズ部を接続
パイプの外周に形成した係合部としたので、ヒューズ部
が変形する応力の他部への影響は少なく、所定の荷重以
下で変形することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車における
ステアリング装置のタイロッドに係り、特に軸線方向の
長さ調整が可能なステアリング装置のタイロッドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般のラックピニオン式のステアリング
装置は、図6に示す如く、ラック軸(図示せず)に装着
される第一連結部材111と、車輪を支持するナックル
部材(図示せず)に装着される第二連結部材131と、
第一連結部材111及び第二連結部材131を接続する
接続パイプ151とを備えるタイロッド101を有して
いた。このタイロッド101はラック軸の往復動を伝達
して、車輪を転向させるものである。
【0003】ここで、第一連結部材111は例えばブッ
シュで、円筒状の内筒112及び外筒115と、両者の
間に介在されるゴム弾性体の中間体113を有し、外筒
115と一体的で外筒115の軸線に対して垂直方向に
軸状の第一ハウジング114が延出し、その端部には雄
ネジ116が形成される。また、第二連結部材131は
例えばボールジョイントで、球状の球頭部134と柄部
133からなるボールスタッド132と、球頭部134
を包持するシート135と、シート135を保持する第
二ハウジング136とからなり、第二ハウジング136
はボールスタッド132の軸線に対して垂直方向に軸状
に延出し、その端部には雄ネジ137が形成される。更
に、接続パイプ151は、図7に示す如く外周六角のパ
イプ材で、その両端内周に第一連結部材111及び第二
連結部材131の雄ネジ116,137が螺合する雌ネ
ジ154,155が形成されていた。尚ここでボールス
タッド132の第二ハウジング136には、雄ネジ13
7に隣接して小径のヒューズ部140が設けられ、そし
てこのヒューズ部140は車輪からの過大荷重を受けた
ときに変形し、運転者にステアリング装置の異常を知ら
せるものであった。
【0004】このようなタイロッド101を組付ける場
合、まず、接続パイプ151の両端雌ネジ154,15
5に各々第一連結部材111の雄ネジ116、第二連結
部材131の雄ネジ137を螺合する。続いて、接続パ
イプ151の外周六角にスパナを合致させ回動させるこ
とにより、タイロッド101の軸線方向の長さを所定の
長さに調節し、最後にナット部材161,162を締め
て、所定の長さに固定していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記ステアリング装置
のタイロッド101において、ヒューズ部140は第二
ハウジング136の成形時、雄ネジ137より小径に別
途切削加工する。そのため加工工数が増加して、費用が
上昇してしまうということがある。
【0006】また、ヒューズ部140が雄ネジ137に
隣接して設けられるため、車輪から荷重を受けてヒュー
ズ部140が変形する際、その変形の応力により雄ネジ
137に亀裂が発生し、所定の荷重以下で変形してしま
うということがある。
【0007】従って、本発明は上述の如き課題を解決
し、所定の荷重以下で変形することがなく、また、ヒュ
ーズ部の加工費用を抑制するステアリング装置のタイロ
ッドを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の構成は以下の通
りである。
【0009】軸線方向一端に設けた第一連結部材と、他
端に設けた第二連結部材と、第一連結部材及び第二連結
部材を接続する接続パイプとを備えるステアリング装置
のタイロッドにおいて、接続パイプの外周の適所に、接
続パイプの外径より小さい巾の係合部を形成し、係合部
を外部から過大荷重を受けたときに変形するヒューズ部
とする。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を図1乃至図5に基づい
て説明する。
【0011】図1は本発明の実施例によるステアリング
装置のタイロッド1を表す。図において、11はラック
軸(図示せず)に装着される第一連結部材で、円筒状の
内筒12及び外筒15と、両者の間に介在されるゴム弾
性体の中間体13を有し、外筒15と一体的で外筒15
の軸線に対して垂直方向に軸状の第一ハウジング14が
延出し、その端部には雄ネジ16が形成される。
【0012】また、31は車輪を支持するナックル部材
(図示せず)に装着される第二連結部材で、球状の球頭
部34とこの球頭部34から延出する柄部33とを有す
るボールスタッド32と、ボールスタッド32の球頭部
34を包持する合成樹脂製のシート35と、一端に小開
口部36a、他端に大開口部36bを有し、シート35
を保持する第二ハウジング36とを備え、第二ハウジン
グ36の大開口部36b内周には閉止板38がかしめ固
着される。また、第二ハウジング36の小開口部36a
内周からの塵等の侵入を防ぐため、ボールスタッド32
の柄部33外周と第二ハウジング36の小開口部36a
外周との間にゴム弾性体よりなるブーツ39が装着され
る。ここで上記第二ハウジング36はボールスタッド3
2の軸線に対して垂直方向に延出され、その端部には、
第一ハウジング14の雄ネジ16に対して逆ネジとなる
雄ネジ37が形成される。
【0013】更に、51は第一連結部材11及び第二連
結部材31を接続する接続パイプで、その一端内周に第
一ハウジング14の雄ネジ16が螺合する雌ネジ54が
形成され、他端内周に第二ハウジング36の雄ネジ37
が螺合する雌ネジ55が形成される。また、軸線方向中
央外周には六角状に形成される係合部52が設けられ
る。この係合部52は、図3に示す如き円筒状の予備パ
イプ50の両端を保持した状態で、中央付近を外周側か
ら押圧して、図2及び図4に示す如く、中央外周を六角
状に形成したものである。そしてこの係合部52は車輪
から過大荷重を受けたときに変形するヒューズ部として
機能も果たす。尚、図1に示す如く接続パイプ51の軸
線方向両端外側には、第一連結部材11の雄ネジ16及
び第二連結部材31の雄ネジ37に螺合するナット部材
61,62が配設される。
【0014】次に、上記タイロッド1を組付ける方法を
説明する。
【0015】予め、第一連結部材11の雄ネジ16及び
第二連結部材31の雄ネジ部37にナット部材61,6
2を各々螺合させ、連続的に接続パイプ51を適当な位
置まで螺合して、タイロッド1を予備組付けする。この
予備組付けされたタイロッド1は、まず第一連結部材1
1の内筒12が連結具(図示せず)を介してラック軸
(図示せず)に固定され、更に第二連結部材31のボー
ルスタッド32の柄部33がナックル部材(図示せず)
に固定される。続いて、接続パイプ51の係合部52に
スパナを係合し接続パイプ51を回動させて、タイロッ
ド1の軸線方向の長さを所定の長さに調節する。そして
最後にナット部材61,62を締めて所定の長さに固定
することにより、タイロッド1の組付けが完了する。
【0016】よって上記ステアリング装置のタイロッド
1は、タイロッド1の軸線方向の長さを調節するための
接続パイプ51の係合部52を外部から過大荷重を受け
たときに変形するヒューズ部としたので、ヒューズ部を
別途形成する必要がない。
【0017】また、ヒューズ部を接続パイプ51の外周
に形成した係合部52としたので、ヒューズ部が変形す
る応力の他部への影響は少ない。
【0018】尚、上記実施例では係合部52の形状を六
角状としたが、係合部52の形状は六角状に限定される
ものではなく、例えば図5に示す如く、二面の係合面5
3,53を有する形状のようにスパナを係合する係合面
を有する形状であれば良い。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、軸線方向
一端に設けた第一連結部材と、他端に設けた第二連結部
材と、第一連結部材及び第二連結部材を接続する接続パ
イプとを備えるステアリング装置のタイロッドにおい
て、接続パイプの外周の適所に、接続パイプの外径より
小さい巾の係合部を形成し、係合部を外部から過大荷重
を受けたときに変形するヒューズ部とするため、ヒュー
ズ部を別途形成する必要がなく、加工費用を抑制するこ
とができる。また、ヒューズ部を接続パイプの外周に形
成した係合部としたので、ヒューズ部が変形する応力の
他部への影響は少なく、所定の荷重以下で変形すること
はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるステアリング装置のタイ
ロッドを表す部分断面平面図である。
【図2】本発明の実施例によるステアリング装置のタイ
ロッドに使用される接続パイプの斜視図である。
【図3】図2の接続パイプの係合部成形前の状態を表す
斜視図である。
【図4】図2のA−A断面図である。
【図5】本発明の他の実施例を表し、図4に対応する断
面図である。
【図6】従来のステアリング装置のタイロッドを表す部
分断面平面図である。
【図7】従来のステアリング装置のタイロッドに使用さ
れる接続パイプの斜視図である。
【符号の説明】
11 第一連結部材 31 第二連結部材 51 接続パイプ 52 係合部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線方向一端に設けた第一連結部材(1
    1)と、他端に設けた第二連結部材(31)と、前記第
    一連結部材(11)及び第二連結部材(31)を接続す
    る接続パイプ(51)とを備えるステアリング装置のタ
    イロッドにおいて、前記接続パイプ(51)の外周の適
    所に、該接続パイプ(51)の外径より小さい巾の係合
    部(52)を形成し、該係合部(52)を外部から過大
    荷重を受けたときに変形するヒューズ部としたことを特
    徴とするステアリング装置のタイロッド。
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