JPH09180171A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH09180171A
JPH09180171A JP33726495A JP33726495A JPH09180171A JP H09180171 A JPH09180171 A JP H09180171A JP 33726495 A JP33726495 A JP 33726495A JP 33726495 A JP33726495 A JP 33726495A JP H09180171 A JPH09180171 A JP H09180171A
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幸博 島崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性層の耐久性と防錆性が改善され、耐久性
と防錆性のうちいずれか一方又は両方の改善効果が極め
て優れている磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 Fe-Co系強磁性金属合金粉100重量部、カ
ーボンブラック1重量部、アルミナ15重量部、ポリ塩化
ビニル系樹脂(極性基:スルホン酸アルカリ金属塩基導
入導入)5.5 重量部、ポリウレタン樹脂(極性基:スル
ホン酸アルカリ金属塩基導入)5.5 重量部、ピロリン酸
アルキルエステル3重量部、ステアリン酸1重量部、n
−ブチルステアレート1重量部、ポリイソシアネート
(日本ポリウレタン工業(株)製“コロネートL”)6
重量部を含む磁性塗料をポリエチレンテレフタレートフ
ィルム上に乾燥後の膜厚が3.0 μmになるように形成
し、反対面にカーボンブラックと結合剤樹脂を主体とし
たバックコート層(膜厚0.7μm)を形成し、1/2 イン
チ幅に裁断しビデオテープを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体に関
するものであり、特に防錆性や耐久性の改良された磁気
記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に磁気テープや磁気ディスクなどの
磁気記録媒体は、従来より、溶媒により溶解された結合
剤樹脂中に磁性粉末を分散してなる磁性塗布液を、非磁
性支持体表面に塗布して磁性層を形成したものが、広く
用いられている。
【0003】磁気記録媒体の磁性層は磁気ヘッドと摺接
するため、対磨耗性が要求される。例えばビデオテープ
などでスチルモードと言われている静止画像モードの場
合には、同じ画像信号が記録されている特定部分の磁性
層に接して磁気ヘッドが1分間に1800〜7000回
転する過酷な摺接に耐えなければならない。そのため、
潤滑剤として高級脂肪酸やそのエステルなどを磁性層に
添加することにより、耐久性(耐磨耗性)の改善を行っ
てきている。
【0004】また、磁気記録媒体の磁性層に添加される
磁性粉末は、近年より磁気特性のよい各種の強磁性粉末
が使用されており、特に強磁性金属粉末はより磁気特性
が優れ、ハイグレード品などに使用されている。しか
し、長時間保存することにより、又、過酷な環境下に放
置された場合には、強磁性粉末の酸化が進み、磁気記録
媒体製造直後に比べて、磁気特性が低下してしまう問題
があり、特に強磁性金属粉末の場合はその傾向が大き
い。そのため、リン化合物が防錆剤として使用されてお
り、例えば特開平5−20676号には、強磁性金属粉
末をリン酸あるいはリン酸塩の水溶液で表面処理した強
磁性金属粉末を用いることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した高級
脂肪酸やそのエステルなどの潤滑剤は、磁性層の耐磨耗
性改善効果がまだ十分とは言えず、長期使用において磁
気記録媒体の磁性層の摩擦係数が次第に大きくなってし
まう欠点があり、防錆効果は余り認められない。
【0006】また、前述した強磁性金属粉末をリン酸あ
るいはリン酸塩の水溶液で表面処理した強磁性金属粉末
を用いる方法は、防錆効果は認められるが、リン酸ある
いはリン酸塩の水溶液で表面処理するため、一旦十分に
水分を除去しない限り磁性粉末として使用することは出
来ないので、かかる微粉末を大量に乾燥する工程が必要
になり、工業的には取り扱いが極めて面倒で、厄介な工
程が増加することになり、実用的な手法とは言えない。
また、処理の工程でリン酸、リン酸塩、水分子により強
磁性金属粉末が腐食され磁気特性が低下してしまうこと
がある。しかも、この手法では磁性層の摩擦係数の安定
性を改善し、耐磨耗性の改善された磁性層とすることは
できない。
【0007】本発明は、これらの問題点を解決し、磁気
記録媒体製造時に複雑な工程を必要とせず、磁気記録媒
体の磁性層またはバックコート層にリン化合物を添加す
ることにより、磁性層の耐久性(耐磨耗性)と防錆性が
改善された磁気記録媒体を提供することを目的とし、且
つ、耐久性(耐磨耗性)と防錆性のうちいずれか一方の
改善効果が極めて優れているか、又は、その両者とも極
めて優れた磁気記録媒体を提供することを目的とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の磁気記録媒体の一つは、非磁性支持体上
の片面あるいは両面に主に強磁性粉末、非磁性粉末、結
合剤樹脂、潤滑剤とからなる磁性層を塗布形成した磁気
記録媒体であって、前記磁性層にリン含有率が20%以
上であるピロリン酸アルキルエステルを前記強磁性粉末
100重量部に対し0.5〜6重量部含有する磁気記録
媒体を提供する。
【0009】リン含有率が20%以上であるピロリン酸
アルキルエステルが磁性層に特定量添加されることによ
り、磁気記録媒体の出力特性を低下させずに、従来品に
比べて耐久性(耐磨耗性)が特に優れており、また、防
錆性も付与された磁気記録媒体を提供し得る。その作用
機構は明確ではないが、ピロリン酸アルキルエステルが
潤滑剤の性能を改善するための改善剤としての役割を果
たしているものと推定され、したがって従来使用されて
いる潤滑剤単独の場合に比べて、より一層の優れた耐磨
耗性、即ち、長期使用における摩擦係数の安定性改善が
達成され、また、ピロリン酸アルキルエステルは、強磁
性粉末の表面にリン成分が結合しやすく、そのアルキル
エステルのアルキル基が強磁性粉の表面を覆うような形
になるので、防錆性も付与されるものと推定される。
【0010】また、本発明の磁気記録媒体の別の一つ
は、非磁性支持体上の片面に主に強磁性粉末、非磁性粉
末、結合剤樹脂、潤滑剤とからなる磁性層を形成し、そ
の反対面上に主に非磁性粉末と結合剤樹脂、潤滑剤とか
らなるバックコート層を塗布形成してなる磁気記録媒体
であって、前記バックコート層にリン含有率が20%以
上であるピロリン酸アルキルエステルを0.5〜10重
量%含有する磁気記録媒体である。
【0011】この様にピロリン酸アルキルエステルをバ
ックコート層に特定量添加することによってバックコー
ト層の耐磨耗性、即ち摩擦係数の安定性が改善されると
同時に、例えば磁気記録テープのように巻き取られて使
用される磁気記録媒体に於ては、巻き取られた時にバッ
クコート層とその下に巻かれている磁気記録媒体の磁性
層とが接触することにより、ピロリン酸アルキルエステ
ルが磁性層にも転写されて移行するため、同様に極めて
優れた耐久性(耐磨耗性)の改善効果が達成され、ま
た、防錆性も付与される。
【0012】また、本発明の磁気記録媒体の更に別の一
つは、非磁性支持体上の片面あるいは両面に主に強磁性
金属粉末、非磁性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤とからなる
磁性層を塗布形成した磁気記録媒体であって、前記磁性
層にトリポリリン酸アルミニウムを前記強磁性金属粉末
100重量部に対し0.2〜6重量部含有する磁気記録
媒体である。
【0013】強磁性金属粉末を使用した磁気記録媒体に
於て、トリポリリン酸アルミニウムを磁性層に特定量配
合することにより、磁気記録媒体の出力特性を低下させ
ずに、極めて優れた防錆性を有する磁気記録媒体とする
ことができ、また、同時に耐久性(耐磨耗性)も付与さ
れる。トリポリリン酸アルミニウムが防錆性を付与する
のに特に優れているのは、トリポリリン酸アルミニウム
が、金属、特に酸化されやすい金属である鉄などに対し
て大きなキレート力を有しており、金属イオンとコンプ
レックスを形成し、金属粒子の表面を不働体化すること
による第1段階の防錆作用と、更に溶存酸素や水分が存
在すると、前記コンプレックスが解重合してオルトリン
酸塩となり、再び不働体被膜を形成することによる第2
段階の防錆作用とを有するためではないかと推定され
る。
【0014】また、本発明の磁気記録媒体の更に別の一
つは、非磁性支持体上の片面に主に強磁性金属粉末、非
磁性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤とからなる磁性層を形成
し、その反対面上に主に非磁性粉末と結合剤樹脂、潤滑
剤とからなるバックコート層を塗布形成してなる磁気記
録媒体であって、前記バックコート層にトリポリリン酸
アルミニウムを0.5〜20重量%含有する磁気記録媒
体である。
【0015】この様にトリポリリン酸アルミニウムをバ
ックコート層に特定量添加することによってトリポリリ
ン酸アルミニウムは固体状粉末であるため、バックコー
ト層の耐久性(耐磨耗性)に寄与すると同時に、例えば
磁気記録テープのように巻き取られて使用される磁気記
録媒体に於ては、巻き取られた時にバックコート層とそ
の下に巻かれている磁気記録媒体の磁性層とが接触する
ことにより、トリポリリン酸アルミニウムが磁性層にも
転写されて移行するため、磁性層の強磁性金属粉末に作
用して、極めて優れた防錆性の改善効果を達成できる。
【0016】また、本発明の磁気記録媒体の更に別の一
つは、非磁性支持体上の片面あるいは両面に主に強磁性
金属粉末、非磁性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤とからなる
磁性層を塗布形成した磁気記録媒体であって、前記磁性
層にリン含有率が20%以上のリン酸アルキルエステ
ル、ピロリン酸アルキルエステル、亜リン酸アルキルエ
ステルから選ばれる少なくとも1種のリン化合物とトリ
ポリリン酸アルミニウムとを前記強磁性金属粉末100
重量部に対し合計0.2〜6重量部含有する磁気記録媒
体である。
【0017】磁性層にリン含有率が20%以上のリン酸
アルキルエステル、ピロリン酸アルキルエステル、亜リ
ン酸アルキルエステルから選ばれる少なくとも1種のリ
ン化合物とトリポリリン酸アルミニウムとを併用するこ
とにより、リン含有率が20%以上のリン酸アルキルエ
ステル、ピロリン酸アルキルエステル、亜リン酸アルキ
ルエステルから選ばれる少なくとも1種のリン化合物に
より、主として優れた磁性層の耐久性(耐磨耗性)改善
効果が達成され、又、トリポリリン酸アルミニウムによ
り、前述した様に主として強磁性金属粉末に対する優れ
た防錆効果が付与され、且つ、前者のリン化合物による
防錆作用と後者のトリポリリン酸アルミニウムによる耐
久性(耐磨耗性)改善作用も加味されて、出力特性を低
下させずに、極めて優れた耐久性(耐磨耗性)と極めて
優れた防錆性を兼ね備えた磁気記録媒体が提供できる。
【0018】また、本発明の磁気記録媒体の更に別の一
つは、非磁性支持体上の片面に主に強磁性金属粉末、非
磁性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤とからなる磁性層を形成
し、その反対面上に主に非磁性粉末と結合剤樹脂、潤滑
剤とからなるバックコート層を塗布形成してなる磁気記
録媒体であって、前記バックコート層にリン含有率が2
0%以上のリン酸アルキルエステル、ピロリン酸アルキ
ルエステル、亜リン酸アルキルエステルから選ばれる少
なくとも1種のリン化合物とトリポリリン酸アルミニウ
ムとを合計0.5〜20重量%含有する磁気記録媒体で
ある。
【0019】この様にバックコート層にリン含有率が2
0%以上のリン酸アルキルエステル、ピロリン酸アルキ
ルエステル、亜リン酸アルキルエステルから選ばれる少
なくとも1種のリン化合物とトリポリリン酸アルミニウ
ムとを併用することにより、バックコート層の耐磨耗性
に寄与すると同時に、例えば磁気記録テープのように巻
き取られて使用される磁気記録媒体に於ては、巻き取ら
れた時にバックコート層とその下に巻かれている磁気記
録媒体の磁性層とが接触することにより、前記少なくと
も1種のリン化合物とトリポリリン酸アルミニウムが磁
性層にも転写されて移行するため、出力特性を低下させ
ずに、極めて優れた耐久性(耐磨耗性)と極めて優れた
防錆性を兼ね備えた磁気記録媒体が提供できる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明で用いる非磁性支持体とし
ては、磁気記録媒体に用いられている各種の非磁性支持
体を用いることができ、その素材としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
ト等のポリエステル類;アラミド樹脂などの芳香族ポリ
アミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フィン類;セルローストリアセテート、セルロースダイ
アセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロ
ースアセテートプロピオネート等のセルロース誘導体;
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹
脂;ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドイミド
等が挙げられる。特にポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレン−2,6−ナフタレート等のポリエステル
類;アラミド樹脂などの芳香族ポリアミド類が好まし
い。
【0021】これらの非磁性支持体の形態はフィルム、
テープ、シート、ディスク、カード等いずれでも良く、
形態に応じて種々の材料が必要に応じて選択される。こ
れらの非磁性支持体の厚みはフィルム、テープ、シート
状の場合は約1〜50μm程度、好ましくは1〜30μ
mである。又、ディスク、カード状の場合は0.5〜1
0mm程度であり、使用目的に応じて選定すればよい。
特に2軸延伸されているものが好ましく使用される。
【0022】強磁性粉末としては、強磁性酸化鉄、強磁
性二酸化クロム、強磁性合金粉末などが使用できる。上
記の強磁性酸化鉄は一般式FeOxで示した場合のx値
が1.33≦x≦1.50の範囲にある強磁性酸化鉄、
例えばγ−Fe2 3 (x=1.50)、Fe3
4 (x=1.33)及びFeOx(1.33<x<1.
50)などが挙げられる。
【0023】これらの強磁性酸化鉄には2価の金属が添
加されていても良い。2価の金属としてはCr,Mn,
Co,Ni,Cu,Znなどがあり、上記酸化鉄に対し
て0〜10atomic%の範囲で添加される。上記の
強磁性二酸化クロムはCrO 2 およびこれにNa,K,
Ti,V,Mn,Fe,Co,Ni,Tc,Ru,S
n,Ce,Pbなどの金属、P,Sb,Teなどの半導
体、またはこれらの金属の酸化物を0〜20wt%添加
したCrO2 などが挙げられる。
【0024】また、強磁性粉末として強磁性金属粉末を
用いることが出力特性がより向上する点からは好まし
い。強磁性金属粉末としては、強磁性合金粉末も含まれ
る。強磁性金属粉末としては、例えば、Fe、Co、N
i、Fe−Co、Fe−Ni、Co−Ni−Fe、Co
−Ni−P、Co−Ni−Fe−B、Fe−Ni−Z
n、Ni−Co、Fe−N、Fe−Co−Cr、Mn−
Bi、その他公知の各種の強磁性金属粉末が用いられ
る。特にコバルトを一成分として含む強磁性金属粉末が
好ましく、Fe−Co、Co−Ni−Fe、Co−Ni
−Fe−B、Fe−Co−Crなどがより好ましい。
【0025】非磁性粉末としては、帯電を防止するため
導電性を付与するカーボンブラックのほか、研磨材とし
て酸化チタン、炭酸カルシウム、アルミナ、ベンガラ、
硫酸バリウム、CoO・Al23の固溶体、炭化ケイ
素、酸化クロム、酸化セリウム、コランダム、人造ダイ
ヤモンド、窒化ケイ素、チタンカーバイド、二酸化ケイ
素、窒化ホウ素など主としてモース硬度6以上の材料が
好ましく用いられる。磁性層に非磁性粉末を添加する場
合には、カーボンブラックと研磨剤とは併用することが
好ましい。この場合強磁性粉末100重量部に対し、カ
ーボンブラック0.5〜5重量部、研磨剤5〜20重量
部、より好ましくは7〜15重量部の範囲で用いること
が好ましい。バックコート層に非磁性粉末を添加する場
合には、カーボンブラックのみでもよいし、カーボンブ
ラックと研磨剤とを併用する場合には、非磁性粉末合計
重量に対し、研磨剤は5重量%以下の範囲で使用するこ
とが好ましい。カーボンブラックは導電性を付与し、従
って摩擦帯電を防止するとともに、遮光材料としても機
能する。
【0026】本発明に使用される結合剤(バインダー)
樹脂としては従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又
は反応型樹脂やこれらの混合物が使用される。結合剤の
例としては、塩化ビニル系共重合体(共重合モノマーと
しては酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニ
ルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ス
テアリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等
のアルキル(メタ)アクリレート、塩化ビニリデンなど
は溶剤溶解性を上げる効果があり好ましい。OH基含有
の共重合モノマーとしてビニルアルコール、ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシステアリル(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コール(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアリル
エーテル、ヒドロキシプロピルアリルエーテル、ヒドロ
キシブチルアリルエーテル等はポリイソシアネート化合
物やエポキシ化合物と結合して力学強度が向上し好まし
い。その他マレイン酸、(メタ)アクリル酸、アクリロ
ニトリル、エチレン、スチレンなど必要に応じて共重合
できる。);ポリメチルメタクリレートに代表されるア
クリル系樹脂(共重合モノマーとしては上記塩化ビニル
系共重合体に用いられるものと同様のものが挙げられ
る。);ニトロセルロース、セルロースアセテートプロ
ピオネート、セルロースアセテートブチレートなどの繊
維素系樹脂;ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエ
ステルポリウレタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン樹
脂、ポリエーテルエステルポリウレタン樹脂、ポリカー
ボネートポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエ
ーテル樹脂、各種ゴム系樹脂等を挙げることができる。
これらの中で好ましいものは磁性層用の結合剤樹脂とし
ては、塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂である。
【0027】また、分散性、耐久性を高めるために、前
述した結合剤樹脂分子中に、極性基−SO3 M、−CO
OM、−PO3 M、−OHなど(ここにおいてMは水素
原子、アルカリ金属またはアンモニウムを示す。)が導
入されたものがより好ましく、特に分子中に前記極性基
が導入された塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂など
が好ましく用いられる。
【0028】又、バックコート層用の好ましい結合剤樹
脂としては、前述の磁性層用の好ましい結合剤樹脂のほ
かに、ニトロセルロース、フェノキシ樹脂などが挙げら
れる。
【0029】潤滑剤としては、炭素数12〜22の脂肪
酸、前記脂肪酸と炭素数1〜4のアルコールとのエステ
ル、前記脂肪酸とHO(OC24n OH(nは1〜4
の数を示す。)とのエステル、または、これらの2種以
上の混合物などが好ましく用いられる。特に磁性層に
は、前記脂肪酸と前記エステル類との併用が好ましい。
また、一部の磁気記録媒体、例えばフロッピーディスク
には、前記脂肪酸の炭素数8〜18のアルコールとのエ
ステルも使用される。
【0030】本発明で用いるリン含有率が20%以上で
あるピロリン酸アルキルエステルの前記リン含有率と
は、ピロリン酸アルキルエステル分子の重量(分子量)
に対し、分子中に存在するリン原子の占める重量%を意
味する。リン含有率が20%未満のピロリン酸アルキル
エステルでは、耐久性(耐磨耗性)改善効果が十分発揮
されない。また、ピロリン酸アルキルエステルの前記リ
ン含有率が少ないと言うことは、アルキル基部分の分子
量が大きくなることになるが、そうすると粘着性が増加
し、ヘッド汚れが生じやすく不利となる。
【0031】本発明で用いるピロリン酸アルキルエステ
ルの具体例としては、ジメチルピロフォスフェート、ジ
エチルピロフォスフェート、ブチルピロフォスフェート
などが挙げられ、これらの混合物でも良い。通常市販さ
れているのは混合物の状態であり、リン含有率が20%
未満のピロリン酸アルキルエステルが混合されていても
混合物全体としてリン含有率が20%以上であればよ
い。また、ピロリン酸アルキルエステルは、必ずしも上
記した様なジアルキルエステルに限られるものではなく
ピロリン酸モノアルキルエステルとの混合物を用いて
も、混合物全体としてリン含有率が20%以上であれば
よい。
【0032】リン含有率が20%以上のリン酸アルキル
エステルの具体例としては、エチルアシッドフォスフェ
ート(ジエチルフォスフェートとモノエチルフォスフェ
ートの混合物)、メチルアシッドフォスフェート(ジメ
チルフォスフェートとモノメチルフォスフェートの混合
物)、エチレングリコールアシッドフォスフェート(ジ
エチレングリコールフォスフェートとモノエチレングリ
コールフォスフェートの混合物)などが挙げられる。リ
ン含有率の定義については上記と同様である。
【0033】リン含有率が20%以上の亜リン酸アルキ
ルエステルとしては、メチルジエチルフォスファイト、
ジメチルエチルフォスファイト、トリメチルフォスファ
イトなどが挙げられる。リン含有率の定義については上
記と同様である。
【0034】これらのリン含有のエステル類の添加量
は、磁性層に添加するかバックコート層に添加するか、
また、トリポリリン酸アルミニウムと併用するか否かに
よって異なり、それぞれ前述したような添加量の範囲で
用いられる。磁性層に添加する場合、添加量が少なすぎ
ると、極めて優れた耐久性、摩擦係数の安定性効果が十
分発揮出来にくくなる。多過ぎると磁気特性が低下した
り、その分だけ結合剤樹脂の量が少なくなるので、磁気
ヘッド汚れなどが生じやすくなる。バックコート層に添
加する場合、添加量が少なすぎると、耐久性、摩擦係数
の安定性効果が十分発揮出来ないし、多過ぎると、磁性
層とバックコート層がブロッキングしやすくなる。
【0035】リン含有率が20%以上のピロリン酸アル
キルエステル、リン酸アルキルエステル、亜リン酸アル
キルエステルから選ばれる少なくとも1種のリン化合物
とトリポリリン酸アルミニウムとを併用する場合には、
その併用割合は、磁性層に添加するかバックコート層に
添加するか、磁気記録媒体の種類などによって異なる
が、磁性層に添加する場合には、強磁性金属粉末100
重量部に対し両者合計0.2〜6重量部のうち、トリポ
リリン酸アルミニウムは、強磁性金属粉末100重量部
に対し0.1〜4重量部の範囲が好ましい。また、バッ
クコート層に添加する場合には、バックコート層の重量
に対して、トリポリリン酸アルミニウムは、0.2〜1
9重量%程度の範囲が好ましい。
【0036】本発明で用いるトリポリリン酸アルミニウ
ムは、常温で固体であり、その添加量は、磁性層に添加
するかバックコート層に添加するか、また、前述のリン
含有率が20%以上のピロリン酸アルキルエステル、リ
ン酸アルキルエステルまたは亜リン酸アルキルエステル
と併用するか否かによって異なり、それぞれ前述したよ
うな添加量の範囲で用いられる。磁性層に添加する場
合、添加量が少なすぎると、極めて優れた防錆改良効果
が発揮しにくいし、多過ぎると磁性層の表面の表面粗さ
が悪くなり、出力特性が低下しやすい。バックコート層
に添加する場合、添加量が少なすぎると、極めて優れた
防錆改良効果が発揮しにくい。ただバックコート層への
添加量は、バックコート層表面の粗面化が磁性層ほど問
題にならないので、やや多めでも良い。但し、前述した
所定の量を越えると、結合剤樹脂の量が相対的にその分
だけ少なくなるので、バックコート層がもろくなり、削
れなどが生じやすくなる。又、他の添加剤の量も所望の
量添加できなくなり、例えばカーボンブラックなどの量
が所望の量添加出来ないと、遮光性、導電性などの機能
が低下する。トリポリリン酸アルミニウムを磁性層に添
加する場合は、余りその粒子径が大きいと磁性層の表面
が粗面化するので、粒子径が0.05〜0.2μm程度
のものを用いることが好ましい。バックコート層は、表
面の粗面化が磁性層ほど問題にならないので、例えば粒
子径が0.05〜0.5μm程度のものが好ましく用い
られる。
【0037】磁性層を形成する場合の強磁性粉末、非磁
性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤の使用割合は、目的とする
磁気記録媒体の種類によって異なるので、特に限定する
ものではないが、通常、強磁性粉末100重量部に対し
て非磁性粉末(カーボンブラック0.5〜5重量部、研
磨剤5〜20より好ましくは7〜15重量部)、結合剤
樹脂15〜25より好ましくは17〜23重量部、潤滑
剤0.5〜10重量部(特に磁気テープの場合は2〜4
重量部がより好ましく、フロッピーディスクの場合には
5〜9重量部がより好ましい。)の範囲が好ましく用い
られる。
【0038】バックコート層を形成する場合の非磁性粉
末、結合剤樹脂、潤滑剤の使用割合は、目的とする磁気
記録媒体の種類によって異なるので、特に限定するもの
ではないが、通常、非磁性粉末100重量部に対して結
合剤樹脂80〜120重量部、潤滑剤1〜5重量部の範
囲が好ましく用いられる。尚、リン含有率が20%以上
であるピロリン酸アルキルエステルなどのリン酸アルキ
ルエステルやトリポリリン酸アルミニウムの添加量は前
述した通りである。
【0039】以上の様な成分と有機溶媒とが混練されて
磁性塗布液、あるいはバックコート層用の塗布液が調整
される。もちろん、必要に応じて、分散剤や帯電防止
剤、その他のの添加剤を更に添加することは本発明の目
的を損なわない限り任意である。
【0040】かかる有機溶媒としては、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキ
サノン等のケトン系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、乳酸エチル、酢酸グリコールモノエチルエーテル
等のエステル系;エーテル、グリコールジメチルエーテ
ル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサン等のグ
リコールエーテル系;ベンゼン、トルエン、キシレン等
のタール系(芳香族炭化水素);メチレンクロライド、
エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチ
レンクロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化炭化
水素等のものが選択して使用できる。
【0041】支持体上へ前記の磁性塗布液あるいはバッ
クコート層用の塗布液を塗布する方法としてはスリット
状の開口を有する塗布ヘッドを用いる他に、エアードク
ターコート、ブレードコート、エアナイフコート、スク
イズコート、含浸コート、リバースロールコート、トラ
ンスファーロールコート、グラビヤコート、キスコー
ト、スピンコート等が利用できる。
【0042】尚、本発明で用いるリン化合物は、前述し
た様に磁性塗布液あるいはバックコート層用の塗布液に
あらかじめ添加して用いる以外に、磁性層、バックコー
ト層をあらかじめ形成した後に、適当な溶剤を用いてリ
ン化合物の溶液を調整し、このリン化合物の溶液を当該
磁性層またはバックコート層に塗布または含浸させて、
磁性層またはバックコート層形成後に本発明で用いるリ
ン化合物を付与する方法も同様な効果が達成し得る。
【0043】磁性層の厚みとしては、磁気記録媒体の種
類によって異なり、また、ベースフィルムの表面粗さな
どによっても異なるので特に限定するものではないが、
通常0.1〜3.5μm程度である。また、バックコー
ト層の厚みについても、磁気記録媒体の種類によって異
なり、また、ベースフィルムの表面粗さなどによっても
異なるので特に限定するものではないが、通常0.3〜
1.5μm、好ましくは0.4〜0.9μm程度であ
る。
【0044】塗布乾燥後の塗膜表面のカレンダリング処
理はメタルロールとコットンロール、または合成樹脂
(たとえばナイロン、ポリウレタンなど)ロール、ある
いはメタルロールとメタルロールなどの2本のロールの
間を通すスーパーカレンダー法によって行なうのが好ま
しい。スーパーカレンダーの条件は約25〜500kg
/cmのロール間圧力で、約35〜150℃の温度で、
5〜200m/minの処理速度で行なうのが好まし
い。
【0045】この様にて得られた本発明の磁気記録媒体
は、その態様に応じて、磁気記録テープ、フロッピーデ
ィスク、磁気カード、デジタルデータストレージ、デジ
タルビデオカセットテープなどとして有用に用いられ
る。
【0046】
【実施例】以下本発明の理解を容易にするため、実施例
を挙げて更に本発明を説明するが、本発明は、これらの
実施例に限定されるものではない。
【0047】(実施例1)リン含有率の異なるピロリン
酸アルキルエステルを添加し、それらのリン含有率と本
発明の効果を検討した。以下に示す組成と製造方法で磁
性塗料を作成し、評価サンプルの磁気記録テープNo.
1からNo.6を作成した。使用したピロリン酸アルキ
ルエステルの種類は表1に示す。 磁性塗料の組成 Fe−Co系強磁性金属合金粉 (同和鉱業(株)製) 100重量部 カーボンブラック (品種:SRF(ASTM規格)) 1重量部 アルミナ 15重量部 ポリ塩化ビニル系樹脂(極性基:スルホン酸アルカリ金属塩基導入) (日本ゼオン(株)製“MR−110”) 5.5重量部 ポリウレタン樹脂(極性基:スルホン酸アルカリ金属塩基導入) (東洋紡績(株)製“UR−8300”) 5.5重量部 ピロリン酸アルキルエステル 3重量部 潤滑剤 ステアリン酸 1重量部 n−ブチルステアレート 1重量部 硬化剤 ポリイソシアネート (日本ポリウレタン工業(株)製“コロネートL”) 6重量部 磁性塗料の製造方法 上記磁性塗料の組成から潤滑剤、硬化剤を除いた混合物
にメチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノンの
混合溶剤(重量比3/3/1)を添加し、適度な粘度と
し、混練機に2軸押し出し混練機、分散機にサンドミル
をそれぞれ用いて磁性粉を充分混練・分散する。その
後、上記組成になるように潤滑剤、硬化剤を添加し、混
合溶剤によって固形分比率30重量%の塗工用磁性塗料
を調整する。この磁性塗料を非磁性支持体(厚さ10μ
mのポリエチレンテレフタレート製ベースフィルム)に
乾燥後の膜厚が3.0μmになるように塗布・乾燥後カ
レンダー処理をおこなう。その後磁性層と反対面上にカ
ーボンブラックと結合剤樹脂を主体としたバックコート
層を膜厚0.7μmとなるように形成し、40℃,48
時間のエージング処理を行う。その後、1/2インチ幅
に裁断し、評価サンプルとするとともに所定のカセット
に巻き込みVTR(ビデオテープレコーダー)での評価
サンプルとした。
【0048】作成した評価サンプルNo.1からNo.
6について1)摩擦係数の安定性と耐傷つき性の評価、
2)防錆効果の評価、3)スチル寿命テスト、4)繰り
返し走行試験について比較評価した。評価方法は後述す
る。
【0049】これらの評価結果を(表1)に示す。表1
に示すようにリン含有率が20%未満のピロリン酸アル
キルエステルを添加したサンプルNo.5、No.6
(それぞれ比較実験例に相当する。)は摩擦係数の安定
性、耐傷つき性、防錆性、スチル寿命については良好な
結果が得られているが、ヘッド汚れが多く発生してい
る。リン含有率が20%より低い事は分子量が大きい事
となりピロリン酸アルキルエステル自体の粘着性が増
し、ヘッド汚れを悪化させている。 (実施例2)ピロリン酸アルキルエステルの添加量を検
討するために(実施例1)で使用したジメチルピロフォ
スフェートを使用し添加量を強磁性粉末100重量部に
対して0.5、6、8重量部の評価サンプルNo.7か
らNo.9を作成した(No.9は比較実験例に相当す
る。)。尚、ピロリン酸アルキルエステルとポリ塩化ビ
ニル系樹脂、ポリウレタン樹脂の合計量を14重量部と
した。以上の変更点以外、作成方法、比較評価は(実施
例1)と同様である。これらの評価結果を(表1)に示
す。
【0050】表1に示すようにピロリン酸アルキルエス
テルの添加量は0.5重量部の添加で本発明の効果が得
られている。6重量部を越える添加では結合剤樹脂の添
加量も低下し、更に過剰のピロリン酸アルキルエステル
がヘッド汚れを悪化させている。 (比較例1)リン化合物を含まない磁気テープを(実施
例1)の磁性塗料の組成で以下の材料の添加量を変更す
る以外は(実施例1)と同様に評価サンプルNo.10
を作成し、比較評価した。
【0051】変更点 ポリ塩化ビニル系樹脂 7重量部 ポリウレタン樹脂 7重量部 ピロリン酸アルキルエステル 0重量部 潤滑剤 ステアリン酸 2重量部 n−ブチルステアレート 1.5重量部 この評価結果を(実施例1)(実施例2)と同じく(表
1)に示す。
【0052】
【表1】
【0053】(実施例3)(実施例1)で作成したN
o.2の評価サンプルと強磁性粉末を強磁性金属合金粉
から強磁性酸化鉄Co−γFe23(戸田工業(株)
製)に変更した以外は(実施例1)と同様にして評価サ
ンプルNo.11を作成した。(実施例1)と同様の比
較評価を行った、その結果を表2に示す。
【0054】表2に示すように強磁性酸化鉄粉を使用し
た磁気記録媒体でも本発明の効果が得られている。 (比較例2)(比較例1)で作成したNo.10の評価
サンプルと強磁性粉末を強磁性金属合金粉から強磁性酸
化鉄Co−γFe23に変更した以外は(比較例1)と
同様にして評価サンプルNo.12を作成した。(実施
例1)と同様の比較評価を行った、その結果を(実施例
3)と同じく表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】(実施例4)バックコート層へのピロリン
酸アルキルエステルの添加の効果を知るためにその添加
量を変化させ評価サンプルNo.13からNo.16を
後述した方法で作成した。なおピロリン酸アルキルエス
テルの添加量は結合剤樹脂との合計で41重量%とし、
添加量は表3に示す。
【0057】次に示す材料をボールミルにより30時間
混合、分散しバックコート層塗料原液を作製する。 (固形分比率) 結合剤樹脂+ピロリン酸アルキルエステル 86重量部(41.0wt%) 尚、結合剤樹脂としてはニトロセルロース(旭化成工業
(株)“BTH1/2”)とポリウレタン(極性基:ス
ルホン酸アルカリ金属塩基導入、東洋紡績(株)製“U
R− 8200”)を重量比1:1で用いた。
【0058】 無機充填剤 カーボンブラック(粒径0.025 μm) 100重量部(47.7wt% ) ダイピロキサイドブルー #9410 (大日精化工業(株)製Co.Al23) 5重量部(2.3wt%) 有機溶剤 メチルエチルケトン 200重量部 トルエン 200重量部 シクロヘキサノン 60重量部 バックコート層塗料原液作成後、以下の材料を添加し良
く混合し、バックコート層用塗料を作成する。
【0059】 ステアリン酸 2重量部(1.0wt%) ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製“コロネートL”) (固形分比率50重量%) 33重量部(7.9wt%) メチルエチルケトン 165重量部 トルエン 165重量部 予め(比較例1)と同組成の磁性層を同様に形成した厚
さ10μmのポリエチレンテレフタレート製のベースフ
ィルム(非磁性)の磁性層と反対面に乾燥塗膜厚0.7
μmとなるように塗布しバックコート層を形成し、40
℃,48時間のエージング処理を行う。その後、1/2
インチ幅に裁断し、評価サンプルとするとともに所定の
カセットに巻き込みVTRでの評価サンプルとした。
【0060】(実施例1)と同様の比較評価を行った、
その結果を表3に示す。尚、表3において摩擦係数安定
性はバックコート層の摩擦係数安定性のデータを示して
いる。
【0061】表3に示す様にピロリン酸アルキルエステ
ル0.5重量%添加したNo.13でもバックコート層
の摩擦係数が安定する事を確認できる。更に添加量を増
す事によってバックコート層面から磁性層表面へのピロ
リン酸アルキルエステルの転移があるため磁性層に添加
した場合と同じ様な効果が評価サンプルNo.14、1
5で確認された。サンプルNo.16(比較実験例に相
当する。)は、ピロリン酸アルキルエステルのバックコ
ート層への添加量が多くなり過ぎるため、相対的に結合
剤樹脂の量が少なくなり、摩擦係数安定性、耐傷つき性
などが悪化している。 (比較例3)(実施例4)の結合剤樹脂+ピロリン酸ア
ルキルエステルを結合剤樹脂のみとしピロリン酸アルキ
ルエステルを含まないバックコート層を形成した以外は
(実施例4)と同様にして評価サンプルNo.17を作
成した。
【0062】(実施例1)と同様の比較評価を行った、
その結果を表3に示す。
【0063】
【表3】
【0064】(実施例5)(実施例2)で使用したジメ
チルピロフォスフェートをトリポリリン酸アルミニウム
に変更した他は(実施例2)と同様に評価サンプルN
o.18からNo.21を作成した(実施例1)と同様
の比較評価を行った、その結果をトリポリリン酸アルミ
ニウムの添加量と共に表4に示す。
【0065】表4に示すように(比較例1)の評価サン
プルNo.10と比較するとトリポリリン酸アルミニウ
ムの添加で摩擦係数の安定性と共に特に防錆効果が改善
されている。8重量部を添加した評価サンプルNo.2
1(比較実験例に相当する。)は結合剤樹脂の量も少な
くなるためにスチル寿命、ヘッド汚れが悪化している。
【0066】
【表4】
【0067】(実施例6)(実施例4)で使用したジメ
チルピロフォスフェートをトリポリリン酸アルミニウム
に変更した他は(実施例4)と同様に評価サンプルN
o.22からNo.26を作成した。
【0068】(実施例1)と同様の比較評価を行った、
その結果をトリポリリン酸アルミニウムの添加量と共に
表5に示す。尚、表5において摩擦係数安定性はバック
コート層の摩擦係数安定性のデータを示している。
【0069】表5に示すようにトリポリリン酸アルミニ
ウムの0.5重量%(No.22)の添加で(比較例
3)の評価サンプルNo.10と比較するとバックコー
ト層の摩擦係数の安定性の改善ができている。更に添加
量を増す事によってバックコート層面から磁性層表面へ
のトリポリリン酸アルミニウムの転移があるため磁性層
に添加した場合と同じ様な効果が評価サンプルNo.2
2、23、24、25で確認される。トリポリリン酸ア
ルミニウムを25重量%添加した評価サンプルNo.2
6(比較実験例に相当する。)は結合剤樹脂の減少の為
にバックコート層の塗膜自体が強度低下し摩擦係数の安
定性、耐傷つき性が悪化している。
【0070】
【表5】
【0071】(実施例7)(実施例2)で使用したジメ
チルピロフォスフェートをトリポリリン酸アルミニウム
とピロリン酸アルキルエステル、リン酸アルキルエステ
ル、亜リン酸アルキルエステルの混合物に変更した他は
(実施例2)と同様に評価サンプルNo.27からN
o.33を作成した。
【0072】(実施例1)と同様の比較評価を行った、
その結果を各リン化合物の添加量と共に表6に示す。表
6に示すようにトリポリリン酸アルミニウムとピロリン
酸アルキルエステル、リン酸アルキルエステル、亜リン
酸アルキルエステルの混合物で使用した場合、それぞれ
単独で使用した場合より摩擦係数の安定性、防錆効果が
向上している。
【0073】
【表6】
【0074】(実施例8)(実施例4)で使用したジメ
チルピロフォスフェートをトリポリリン酸アルミニウム
とピロリン酸アルキルエステル、リン酸アルキルエステ
ル、亜リン酸アルキルエステルの混合物に変更した他は
(実施例4)と同様に評価サンプルNo.34からN
o.40を作成した。
【0075】(実施例1)と同様の比較評価を行った、
その結果をトリポリリン酸アルミニウムの添加量と共に
表7に示す。尚、表7において摩擦係数安定性はバック
コート層の摩擦係数安定性のデータを示している。
【0076】表7に示すようにトリポリリン酸アルミニ
ウムとピロリン酸アルキルエステル、リン酸アルキルエ
ステル、亜リン酸アルキルエステルの混合物で使用した
場合、それぞれ単独で使用した場合より摩擦係数の安定
性、防錆効果が向上している。
【0077】添加量の多い評価サンプルNo.35から
No.40ではバックコート層面から磁性層表面へのリ
ン化合物の転移があるため磁性層に添加した場合と同じ
様な効果が得られている。
【0078】
【表7】
【0079】(実施例9)以下に示す組成と製造方法で
磁性塗料を作成し、評価サンプルのフロッピーディスク
No.41からNo.43を作成した。使用したピロリ
ン酸アルキルエステルの種類は表1に示す。 磁性塗料の組成 強磁性酸化鉄Co−γFe23 100重量部 カーボンブラック 5重量部 アルミナ 13重量部 ポリ塩化ビニル系樹脂 15重量部 ポリウレタン樹脂 5重量部 リン化合物 3重量部 潤滑剤 ステアリン酸 2重量部 オレイン酸オレイルエステル 5重量部 硬化剤 ポリイソシアネート 9重量部 尚、カーボンブラック、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリイソシアネートは、それぞれ(実施例
1)で用いたものと同じものを使用した。 磁性塗料の製造方法 上記磁性塗料の組成から潤滑剤、硬化剤を除いた混合物
にメチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノンの
混合溶剤(重量比3/3/1)を添加し、適度な粘度と
し、混練機に2軸押し出し混練機、分散機にサンドミル
をそれぞれ用いて磁性粉を充分混練・分散する。その
後、上記組成になるように潤滑剤、硬化剤を添加し、混
合溶剤によって固形分比率30重量%の塗工用磁性塗料
を調整する。この磁性塗料を非磁性支持体(厚さ62μ
mのポリエチレンテレフタレート製ベスフィルム)に乾
燥後の膜厚が1.0μmになるように塗布・乾燥後カレ
ンダー処理をおこなう。40℃,48時間のエージング
処理を行う。その後、ディスク状に打ち抜き、3.5イ
ンチマイクロフロッピーディスク規格に準拠しカートリ
ッジに挿入して評価サンプルNo.41からNo.43
を作成した。
【0080】以下に示すフロッピーディスク耐久試験を
実施し比較評価した。これらの評価結果を添加したリン
化合物の種類と共に(表8)に示す。(表8)に示すよ
うに他の磁気テープでの実施例と同様に本発明でフロッ
ピーディスクの耐久性も向上している。 (比較例4)(実施例9)と比較するためにリン化合物
が添加されない以外は(実施例9)と同様に評価サンプ
ルNo.44を作成し、実施例9と同様の評価を行っ
た。
【0081】評価結果を(実施例9)と同じ表8に示
す。
【0082】
【表8】
【0083】(評価方法) (1)摩擦係数の安定性と耐傷つき性の評価 磁性層、バックコート層の摩擦係数の安定性、耐傷つき
性を評価するために磁気テープを直径4mmのステンレ
スピン(表面仕上げ0.2S)に180度巻き付け、テ
ープの一端に200gの荷重を掛け、0.1mの長さの
範囲を往復運動を2000回行い、このときの荷重と往
復摺動運動の抵抗とからオイラーの定理で初期値として
5回目と2000回目の摩擦係数を算出し、その安定性
を評価した。また2000回の往復摺動後の磁性層、バ
ックコート層の表面の傷つきの様子を観察した。評価は
1:傷つき全面に無数、2:傷つき多数、3:傷つき少
数、4:傷つき5本以下、5:傷つき無しの5段階評価
とした。
【0084】(2)防錆効果の評価 評価サンプルを温度60℃、相対湿度90%の環境下に
500時間放置する。磁気記録媒体の磁性層に添加され
た強磁性金属粉末が酸化される(錆る)と磁性層の飽和
磁束密度が低下することから、その前後の評価サンプル
の磁性層の飽和磁束密度を東英工業(株)製振動試料型磁
力計を用いて測定し、その保持率%を算出する (3)スチル寿命テスト D5方式VTR(松下電器産業(株)製、形式AJ−D5
80)を用い、温度25℃、相対湿度20%の環境で評
価サンプルのスチル寿命を測定した。寿命は記録したテ
ストパターンを再生し、スチル状態としてから計時を開
始し再生出力が初期値より6dB低下した時間を寿命と
した。測定は3回行いそれらの平均を寿命とした、また
測定の最長は10時間までとした。ただしVTRのスチ
ル解除機能は削除している。
【0085】(4)繰り返し走行試験(ヘッド汚れ) D3方式VTR(松下電器産業(株)製、形式AJ−3
50E)を用い、評価サンプルテープ(482m長)に
テストパターンを記録し再生−巻き戻しを24時間繰り
返したあとのビデオヘッドの汚れを観察した。評価は
1:全面に汚れ、2:汚れ多い、3:汚れ中度、4:汚
れ少ない、5:汚れ無しの5段階評価とした。
【0086】(5)フロッピーディスク耐久試験 フロッピーディスク耐久試験としてフロッピーディスク
ドライバー(松下通信工業(株)製JU−383)で各
トラックに信号を書き込み、温度5℃、相対湿度50%
の環境でトラック:08の位置で連続走行させ、10時
間毎にトラック:0から16までの間の再生出力を観察
する。これらのトラックの中で少なくとも1つのトラッ
クの再生出力が初期再生出力より6dBの低下が観察さ
れた時をフロッピーディスクの寿命として、最長20日
間の比較評価をした。
【0087】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体の一つである、非
磁性支持体上の片面あるいは両面に主に強磁性粉末、非
磁性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤とからなる磁性層を塗布
形成した磁気記録媒体であって、前記磁性層にリン含有
率が20%以上であるピロリン酸アルキルエステルを前
記強磁性粉末100重量部に対し0.5〜6重量部含有
する磁気記録媒体は、リン含有率が20%以上であるピ
ロリン酸アルキルエステルが磁性層に特定量添加される
ことにより、磁気記録媒体の出力特性を低下させずに、
従来品より耐久性(耐磨耗性)が極めて優れており、ま
た、防錆性も改善された磁気記録媒体を提供し出来る。
【0088】また、本発明の磁気記録媒体の別の一つで
ある、非磁性支持体上の片面に主に強磁性粉末、非磁性
粉末、結合剤樹脂、潤滑剤とからなる磁性層を形成し、
その反対面上に主に非磁性粉末と結合剤樹脂、潤滑剤と
からなるバックコート層を塗布形成してなる磁気記録媒
体であって、前記バックコート層にリン含有率が20%
以上であるピロリン酸アルキルエステルを0.5〜10
重量%含有する磁気記録媒体は、ピロリン酸アルキルエ
ステルをバックコート層に特定量添加することによって
バックコート層の耐久性(耐磨耗性)、即ち摩擦係数の
安定性が改善されると同時に、磁性層の耐磨耗性が極め
て優れており、また、防錆性も付与された磁気記録媒体
を提供し出来る。
【0089】また、本発明の磁気記録媒体の更に別の一
つである、非磁性支持体上の片面あるいは両面に主に強
磁性金属粉末、非磁性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤とから
なる磁性層を塗布形成した磁気記録媒体であって、前記
磁性層にトリポリリン酸アルミニウムを前記強磁性金属
粉末100重量部に対し0.2〜6重量部含有する磁気
記録媒体においては、トリポリリン酸アルミニウムを磁
性層に特定量配合することにより、磁気記録媒体の出力
特性を低下させずに、強磁性金属粉末に対して極めて優
れた防錆性を有する磁気記録媒体とすることが出来、ま
た、耐磨耗性向上効果も付与された磁気記録媒体を提供
できる。
【0090】また、本発明の磁気記録媒体の更に別の一
つである、非磁性支持体上の片面に主に強磁性金属粉
末、非磁性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤とからなる磁性層
を形成し、その反対面上に主に非磁性粉末と結合剤樹
脂、潤滑剤とからなるバックコート層を塗布形成してな
る磁気記録媒体であって、前記バックコート層にトリポ
リリン酸アルミニウムを0.5〜20重量%含有する磁
気記録媒体に於いては、トリポリリン酸アルミニウムを
バックコート層に特定量添加することによってトリポリ
リン酸アルミニウムは固体状粉末であるため、バックコ
ート層の耐磨耗性に寄与すると同時に、トリポリリン酸
アルミニウムが磁性層にも転写されて移行するため、強
磁性金属粉末に作用して、極めて優れた防錆性の改善効
果を達成でき、また、耐久性(耐磨耗性)も付与された
磁気記録媒体を提供できる。
【0091】また、本発明の磁気記録媒体の更に別の一
つである、非磁性支持体上の片面あるいは両面に主に強
磁性金属粉末、非磁性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤とから
なる磁性層を塗布形成した磁気記録媒体であって、前記
磁性層にリン含有率が20%以上のリン酸アルキルエス
テル、ピロリン酸アルキルエステル、亜リン酸アルキル
エステルから選ばれる少なくとも1種のリン化合物とト
リポリリン酸アルミニウムとを前記強磁性金属粉末10
0重量部に対し合計0.2〜6重量部含有する磁気記録
媒体に於いては、磁性層にリン含有率が20%以上のリ
ン酸アルキルエステル、ピロリン酸アルキルエステル、
亜リン酸アルキルエステルから選ばれる少なくとも1種
のリン化合物とトリポリリン酸アルミニウムとを併用す
ることにより、出力特性を低下させずに、極めて優れた
耐久性(耐磨耗性)と極めて優れた防錆性を兼ね備えた
磁気記録媒体が提供できる。
【0092】また、本発明の磁気記録媒体の更に別の一
つである、非磁性支持体上の片面に主に強磁性金属粉
末、非磁性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤とからなる磁性層
を形成し、その反対面上に主に非磁性粉末と結合剤樹
脂、潤滑剤とからなるバックコート層を塗布形成してな
る磁気記録媒体であって、前記バックコート層にリン含
有率が20%以上のリン酸アルキルエステル、ピロリン
酸アルキルエステル、亜リン酸アルキルエステルから選
ばれる少なくとも1種のリン化合物とトリポリリン酸ア
ルミニウムとを合計0.5〜20重量%含有する磁気記
録媒体に於いては、バックコート層にリン含有率が20
%以上のリン酸アルキルエステル、ピロリン酸アルキル
エステル、亜リン酸アルキルエステルから選ばれる少な
くとも1種のリン化合物とトリポリリン酸アルミニウム
とを併用することにより、バックコート層の耐久性(耐
磨耗性)改善に寄与すると同時に、前記少なくとも1種
のリン化合物とトリポリリン酸アルミニウムが磁性層に
も転写されて移行するため、出力特性を低下させずに、
極めて優れた耐久性(耐磨耗性)と極めて優れた防錆性
を兼ね備えた磁気記録媒体が提供できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上の片面あるいは両面に主
    に強磁性粉末、非磁性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤とから
    なる磁性層を塗布形成した磁気記録媒体であって、前記
    磁性層にリン含有率が20%以上であるピロリン酸アル
    キルエステルを前記強磁性粉末100重量部に対し0.
    5〜6重量部含有する磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 非磁性支持体上の片面に主に強磁性粉
    末、非磁性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤とからなる磁性層
    を形成し、その反対面上に主に非磁性粉末と結合剤樹
    脂、潤滑剤とからなるバックコート層を塗布形成してな
    る磁気記録媒体であって、前記バックコート層にリン含
    有率が20%以上であるピロリン酸アルキルエステルを
    0.5〜10重量%含有する磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 非磁性支持体上の片面あるいは両面に主
    に強磁性金属粉末、非磁性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤と
    からなる磁性層を塗布形成した磁気記録媒体であって、
    前記磁性層にトリポリリン酸アルミニウムを前記強磁性
    金属粉末100重量部に対し0.2〜6重量部含有する
    磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 非磁性支持体上の片面に主に強磁性金属
    粉末、非磁性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤とからなる磁性
    層を形成し、その反対面上に主に非磁性粉末と結合剤樹
    脂、潤滑剤とからなるバックコート層を塗布形成してな
    る磁気記録媒体であって、前記バックコート層にトリポ
    リリン酸アルミニウムを0.5〜20重量%含有する磁
    気記録媒体。
  5. 【請求項5】 非磁性支持体上の片面あるいは両面に主
    に強磁性金属粉末、非磁性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤と
    からなる磁性層を塗布形成した磁気記録媒体であって、
    前記磁性層にリン含有率が20%以上のリン酸アルキル
    エステル、ピロリン酸アルキルエステル、亜リン酸アル
    キルエステルから選ばれる少なくとも1種のリン化合物
    とトリポリリン酸アルミニウムとを前記強磁性金属粉末
    100重量部に対し合計0.2〜6重量部含有する磁気
    記録媒体。
  6. 【請求項6】 非磁性支持体上の片面に主に強磁性金属
    粉末、非磁性粉末、結合剤樹脂、潤滑剤とからなる磁性
    層を形成し、その反対面上に主に非磁性粉末と結合剤樹
    脂、潤滑剤とからなるバックコート層を塗布形成してな
    る磁気記録媒体であって、前記バックコート層にリン含
    有率が20%以上のリン酸アルキルエステル、ピロリン
    酸アルキルエステル、亜リン酸アルキルエステルから選
    ばれる少なくとも1種のリン化合物とトリポリリン酸ア
    ルミニウムとを合計0.5〜20重量%含有する磁気記
    録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002121336A (ja) * 2000-10-13 2002-04-23 Indian Inst Of Technology 磁気抵抗性CrO2−ポリマー複合材配合物
JP2012241094A (ja) * 2011-05-18 2012-12-10 Fujifilm Corp ビニル系ポリマーおよびその製造方法、磁気記録媒体用結合剤組成物、ならびに磁気記録媒体およびその製造方法

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