JP3955681B2 - コンピュータデータ記録用磁気テープ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータデータを記録するために外部記録媒体として有利に用いられる磁気テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ミニコンピュータ、パーソナルコンピュータなどのオフィスコンピュータの普及に伴って、外部記録媒体としてコンピュータデータを記録するための磁気テープ(所謂、バックアップテープ)の研究が盛んに行われている。このような用途の磁気テープの実用化に際しては、特にコンピュータの小型化、情報処理能力の増大と相まって磁気テープは記録容量の向上が強く要求されている。また磁気テープは、使用環境の広がりによって幅広い環境条件下(特に、変動の激しい温湿度条件下など)で使用されるため、データの保存に対する信頼性、特に高速で繰り返し使用された場合のデータの安定した記録、読み出し等の性能に対する信頼性が従来に増して要求されている。
【0003】
一般に、磁気テープは、合成樹脂などの可撓性材料の非磁性支持体上に磁性層が設けられた構成である。そして上記のような大きい記録容量(体積記録容量)を達成するためには、磁性粉末の粒子サイズを小さくする、その分散性を向上させる、あるいは磁性層を更に薄層化するなどの方法により磁性層自体の記録密度を高めると共に、磁気テープの全厚を薄くすることが有効な方法であるとされている。また良好な感度(特に高周波領域での出力)を維持させるためには磁性層は平滑であることが好ましいが、この平滑化による巻き乱れ、走行性の低下を防止するために、通常上記支持体の磁性層とは反対側の面にバックコート層が設けられる。
【0004】
厚みの薄い非磁性支持体を用いることにより磁気テープの全厚を薄くした場合には、得られる磁気テープの自己支持性と強度とが低下する。このため、従来から高い剛性を持つ非磁性支持体の材料として知られる、芳香族ポリアミド(特にアラミド)が有利に用いられている。しかしアラミドを支持体材料として使用すると、この上に設ける磁性層(重層構成の場合には、非磁性層)との密着力が充分得られないという問題がある。このような密着力不足は、走行中に磁気テープのエッジの剥れや損傷を発生させ、高い走行耐久性が要求されるコンピュータデータ記録用磁気テープにおいては特に問題になる。
【0005】
特開平7−282438号公報には、非磁性支持体上に、ポリマーを主成分とする接着層を設け、この上に下層塗布層(非磁性層)及び磁性層を積層させた重層構成の磁気記録媒体(磁気テープ)が提案されている。接着層を設けることにより、アラミド支持体を用いた場合であっても該支持体とこの上に設ける層との間の密着不良が改善され、良好な走行耐久性が付与された薄型の磁気テープが得られるとされる。そしてここには、具体例として、上記重層構成の8ミリビデオテープの例と共に、アラミド支持体上に、0.1μm厚のポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート/芳香族線状ポリエステル)からなる接着層を設け、この上に更に磁性層を直接設けた構成の8ミリビデオテープが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来からデジタルデータ記録方式に用いられているコンピュータデータ記録用磁気テープは、用いる記録再生システム毎に規格が決められており、所謂DLT型、DDS型、あるいはD8型などのタイプが知られている。これらのタイプは記録再生システムに対応してテープ形状やその記録再生特性などが規格化されている。例えば、DDS型(その中のDDS−2型)対応の磁気テープでは、再生出力は短波長域のみならず長波長域においても所定の値が得られることが必要とされる。一般に、短波長域の再生出力を高めるには、薄い磁性層とすることが有利であるが、長波長域においても所定の再生出力を達成するためには、磁性層をある程度厚くすることが必要になる。この為、このタイプの磁気テープの磁性層の厚みは通常1.2〜2.5μmの範囲に設定されている。しかしながら、本発明者の検討によると、磁性層の厚みをこのように比較的厚くすると、上記のようなポリマーからなる接着層を付設しても充分な密着力が得られず、そのため該支持体と磁性層との間で剥れが生じ、充分な走行耐久性が得られなくなることが判明した。
【0007】
本発明者は接着層を形成するポリマーおよび厚さなどについて更に検討したところ、テレフタル酸とエチレングリコールを主成分とする共重合ポリエステル樹脂などの接着力の高いポリマーを用い、かつポリマーの塗布量を多くして接着層を厚くすることによって芳香族ポリアミド支持体と磁性層との間の密着力を改善できることを見出した。しかし、このような密着力が改善された磁気テープを長期間保存(特に高温高湿の条件下で保存)して置くと、今度は磁性層の表面に粉状物が析出し、これによって磁性層の摩擦係数が上昇して走行耐久性が低下したり、またヘッド汚れが発生し易くなるという新たな問題が発生することが判明した。
【0008】
本発明の目的は、芳香族ポリアミド製支持体とこの上に形成した磁性層との密着力不足を改善すると共に、長期間保存した場合であっても、高い走行耐久性を維持することができるコンピュータデータ記録用磁気テープを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、走行性能の低下をもたらす粉状析出物について接着層として共重合ポリエステル樹脂を使用した場合の検討を行なった。それによると、この粉状物は、接着層を形成する共重合ポリエステル樹脂に混在している低分子成分によることが判明した。即ち保存後、磁性層上にこれらの成分が過剰にしみ出した場合は、そこで粉状物(芳香族エステルなどの低分子成分)となって析出することがわかった。この芳香族エステルなどの低分子成分は接着層を構成する共重合ポリエステル樹脂の合成の際に副生成物として混入してくる成分であり、取り除くことが極めて困難な成分である。そして本発明者の更なる研究によって、この粉状物の析出の抑制には有機リン化合物が有効であることを見出した。添加された有機リン化合物によって粉状物の析出が抑制されるのは、有機リン化合物が低分子成分の官能基と架橋反応し、これによって反応進行が抑制されるためと推定される。
【0010】
本発明は、芳香族ポリアミド製支持体の一方の側に、ポリマーからなる接着層と強磁性粉末および結合剤を含む厚さが1.2〜2.5μmの磁性層とがこの順に積層され、該支持体の他方の側にバックコート層が設けられた、全厚が4.0〜8.0μmのコンピュータデータ記録用磁気テープにおいて、
接着層が芳香族ポリエステルを含む熱可塑性飽和高分子量ポリエステルから形成されていて、その層厚が0.08〜0.15μmの範囲にあること、
磁性層が、強磁性粉末100質量部に対して1.5〜10質量部の後述の式(I)、( II )又は( III) で表される有機リン化合物を含むこと、
接着層と支持体との間の剥離強さが95g/cm以上であること、そして、
磁気テープを60℃、90%RHの条件下にて30日間保存した後の磁気テープの磁性層の表面の摩擦係数が0.3を越えないこと、
を特徴とするコンピュータデータ記録用磁気テープにある。
【0011】
本発明のコンピュータデータ記録用磁気テープは、該磁気テープを60℃、90%RHの条件下にて30日間保存した後の該磁性層表面上に析出する芳香族エステルの量が1mg/m2 を越えないことが好ましい。なお、本明細書において、剥離強さは180度剥離強さ(g/cm)を意味する。
【0012】
本発明のコンピュータデータ記録用磁気テープは以下の態様であることが好ましい。
(1)保存後、磁気テープの磁性層の表面の摩擦係数が0.25(更に好ましくは0.22)を越えない。
(2)保存後に磁性層表面上に析出する芳香族エステルの量が0.9mg/m2 を越えない。
(3)磁性層が下記式(I)、(II)または(III)で表される有機リン化合物を含む。
【0013】
【化2】
Figure 0003955681
【0014】
[上記式において、R1 、R2 及びR3 は、各々独立に置換又は未置換の、アルキル基、アルケニル基又はアリール基を表し、M1 、M2 及びM3 は、各々独立に水素原子、アルカリ金属原子又は−N+(R)4(Rはアルキル基を表す)を表し、そしてm、n及びpは、各々独立に1又は2を表す。]
(4)(3)において、有機リン化合物がフェニルホスホン酸である。
(5)(3)において、磁性層中の有機リン化合物の含有量が、強磁性粉末100重量部に対して1.5〜10重量部(更に好ましくは1.8〜8重量部、特に1.8〜5重量部)の範囲にある。
(6)接着層の層厚が0.08〜0.15μm(更に好ましくは0.08〜0.12μm)の範囲にある。
(7)芳香族ポリアミドがアラミドである。
(8)磁性層の層厚が1.5〜2.5μmの範囲にある。
(9)磁気テープの全厚が4.5〜7.5μmの範囲にある。
【0015】
(10)バックコート層がカーボンブラックを含み、その平均粒子サイズが10〜20mμの微粒子状カーボンブラックと平均粒子サイズが230〜300mμの粗粒子状カーボンブラックの平均粒子サイズの異なる二種類のカーボンブラックから構成されている。
(11)バックコート層が無機粉末を含み、該無機粉末がモース硬度3〜4.5の軟質無機粉末とモール硬度5〜9の硬質無機粉末から構成されている。
(12)上記軟質無機粉末が炭酸カルシウムである。
(13)上記硬質無機粉末がα−酸化鉄又はα−アルミナである。
(14)バックコート層の表面粗さRa(カットオフ0.08mmの中心線平均粗さ)が、0.0030〜0.060μmの範囲にある。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明のコンピュータデータ記録用磁気テープ(以下、単に磁気テープという)は、前述のように所謂DDS−2型対応の全厚が4.0〜8.0μm(好ましくは、4.5〜7.5μm)の磁気テープであって、芳香族ポリアミド製支持体の一方の側に、ポリマーからなる接着層、あるいは芳香族ポリエステルを含む熱可塑性飽和高分子量ポリエステルからなる接着層と1.2〜2.5μm(好ましくは、1.5〜2.5μm)の厚みの磁性層とがこの順に積層され、かつ該支持体の他方の側にバックコート層が設けられた構成である。そして第一の態様の発明は、接着層と支持体との間の剥離強さが95g/cm(好ましくは98g/cm)以上であり、かつ磁気テープを60℃、90%RHの条件下にて30日間保存した後の磁気テープの磁性層の表面の摩擦係数が0.3(好ましくは、0.25、更に好ましくは0.22)を越えないことを特徴とするものである。また第二の態様の発明は、接着層と該支持体との間の剥離強さが95g/cm(好ましくは98g/cm)以上であり、かつ該磁気テープを60℃、90%RHの条件下にて30日間保存した後の該磁性層表面上に析出する該芳香族エステルの量が1mg/m2 (好ましくは、0.9mg/m2 )を越えないことを特徴とするものである。
【0017】
本発明に従う磁気テープでは、比較的厚い磁性層に拘らず、接着層と支持体との間の剥離強さが一定値以上に保たれており、しかもその磁性層に例えば、下記のような有機リン化合物を含有させることによって、長期間保存した場合でも磁性層の表面の摩擦係数の上昇を一定値以下に抑えることが可能である。また、保存後に磁性層表面上に析出する、共重合ポリエステルに混在していた芳香族エステルの量を1m2 当り1mg以下に抑制することが可能である。
【0018】
まず、本発明で用いる有機リン化合物について詳述する。有機リン化合物は下記式(I)、(II)又は(III)で表される。
【0019】
【化3】
Figure 0003955681
【0020】
上記式において、R1 、R2 及びR3 で表される、置換又は未置換のアルキル基としては、炭素数1〜22のものが好ましく、これらは、直鎖状でも分岐を有していても良い。これらの例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、及びオクタデシル、2−アミノエチル、及び2−ブトキシエチルなどの基を挙げることができる。置換又は未置換のアルケニル基は、直鎖状でも分岐を有していても良い。そしてこれらの例としては、ビニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、ペンテニル、アリル及びオレイルなどの基を挙げることができる。置換又は未置換のアリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、ジフェニル、ジフェニルメチル、p−エチルフェニル、p−ニトロフェニル、トリル、及びキシリルなどの基を挙げることができる。更に、上記アリール基は、インデンあるいはテトラリンのようなベンゼン環以外の環を含むものであっても良い。
【0021】
1 、M2 及びM3 で表されるアルカリ金属原子の例としては、ナトリウム原子及びカリウム原子を挙げることができる。また−N+ (R)4 (Rはアルキル基)で表される基の例としては、テトラエチルアンモニウムイオンを挙げることができる。m、n、及びpは、それぞれ1又は2を表す。
【0022】
上記式で表される有機リン化合物としては、例えば、リン酸のモノおよびジエステル並びにこれらの塩、亜リン酸のモノおよびジエステル並びにこれらの塩、ホスホン酸及びこれらの塩、そしてホスフィン酸及びこれらの塩を挙げることができる。以下に、本発明に用いることができる有機リン化合物の具体例を記載する。
【0023】
【化4】
Figure 0003955681
【0024】
【化5】
Figure 0003955681
【0025】
上記の例の中では、アリール基を有する有機リン化合物が好ましく、更に好ましくは、フェニル基を有する有機リン化合物(特に、フェニルホスホン酸)である。なお、上記有機リン化合物については、例えば、特開平1−189025号公報に記載されている。有機リン化合物は磁性層中に含有されていることが好ましい。磁性層中の有機リン化合物の含有量は、強磁性粉末100重量部に対して、1.5〜10重量部(更に好ましくは1.8〜8重量部、特に1.8〜5重量部)の範囲にあることが好ましい。
【0026】
本発明の磁気テープは、ポリマーからなる接着層と、上記有機リン化合物を含む磁性層とがこの順に芳香族ポリアミド製支持体上に積層され、また該支持体の反対面にバックコート層が設けられてなるものである。以下に、支持体、接着層、磁性層、及びバックコート層を順に詳述する。
【0027】
支持体材料に用いる芳香族ポリアミドは、下記式(IV)又は(V)で表される繰り返し単位を含むものであることが好ましい。
−(NH−Ar1 −NHCO−Ar2 −CO)− (IV)
−(NH−Ar3 −CO)− (V)
上記Ar1 、Ar2 、及びAr3 は、それぞれ芳香環(芳香環は縮合していても良い)あるいは少なくとも一つの芳香環を含む基を表わす。上記Ar1 、Ar2 及びAr3 の例としては、以下のものを挙げることができる。
【0028】
【化6】
Figure 0003955681
【0029】
ここで、X及びYは、それぞれ−O−、−CH2 −、−CO−、−SO2 −、−S−、及び−C(CH32 −から選ばれる基を表わす。
上記芳香環の水素原子は置換されていても良い。芳香環の水素原子を置換し得る基、あるいは原子としては、例えば、ハロゲン原子(特に、塩素)、ニトロ基、炭素数1〜3のアルキル基(特に、メチル基)、炭素数1〜3のアルコキシ基を挙げることができる。また重合体の構成成分であるアミド結合は、その水素原子が置換されていても良い。
【0030】
本発明で用いる芳香族ポリアミドは、芳香環がパラ位で結合したものが全芳香環の50%以上(更に好ましくは、70%以上)占める重合体であることが好ましい。また吸湿性を低くする点から芳香環上の水素原子がハロゲン原子(特に、塩素原子)で置換された芳香環が全体の30%以上を占める重合体であることが好ましい。なお、上記芳香族ポリアミドについては、特開平8−55327号公報、あるいは同8−55328号公報に記載されている。本発明では、アラミド(全芳香族ポリアミド)を用いることが好ましい。なお、アラミドの代表的な商品例としては、ミクトロン(東レ(株)製)、アラミカ(旭化成工業(株)製)を挙げることができる。本発明に用いる芳香族ポリアミド製支持体の厚さは、1.5〜5.5μm(更に好ましくは、3.0〜5.0μm、特に、3.5〜5.0μm)の範囲にあることが好ましい。
【0031】
接着層は溶剤可溶性のポリマーからなる層である。好ましいポリマーはポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエステル、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等が含まれ、これらのポリマーにはスルホン酸基(アルカリ金属塩となったものも含む。)のような親水性極性基を含むものであっても良い。本発明に使用される接着層用のポリマーは、上記のようなポリマーを二枚の芳香族ポリアミド製支持体の間に挟むように設け、180度剥離試験器で二枚の支持体を剥離するときの剥離強度が80g/cm以上のものから選ばれる。
【0032】
本発明で特に好ましいポリマーは、芳香族ジカルボン酸(例えば、テレフタル酸、イソフタル酸)と脂肪族ジオール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール)との芳香族ポリエステルが好ましい。その際、上記芳香族ジカルボン酸の一部にスルホイソフタル酸のような親水性極性基を有する芳香族ジカルボン酸を、親水性官能基が所望量(好ましくは、上記極性基が0.05〜0.5ミリ当量/gとなる量)含まれるように併用することが特に好ましい。このような芳香族ポリエステルの分子量は、数平均分子量で24000から28000のものが好ましいが、通常0.5重量%までの範囲で、数平均分子量が800以下の芳香族エステルが含まれている。接着層は、ポリマー溶液を支持体上に塗布することにより形成することができる。接着層の厚みは、通常0.08〜0.15μm(更に好ましくは、0.08〜0.12μm)の範囲である。
【0033】
磁性層は強磁性粉末及び結合剤から構成されている。また磁性層には通常、潤滑剤や導電性粉末としてカーボンブラック、そして研磨剤が更に含まれている。上記磁性層に使用することができる強磁性粉末としては、例えば、γ−Fe23 、Fe34 、FeOx (x=1.33〜1.5)、CrO2 、Co含有γ−Fe23 、Co含有FeOx (x=1.33〜1.5)、強磁性金属粉末、及び板状六方晶フェライト粉末を挙げることができる。本発明においては、強磁性粉末として、強磁性金属粉末、あるいは板状六方晶フェライト粉末の使用が好ましく、特に強磁性金属粉末が好ましい。
【0034】
上記強磁性金属粉末は、その粒子の比表面積が好ましくは30〜70m2 /gであって、X線回折法から求められる結晶子サイズは、50〜300Aであることが好ましい。比表面積が余り小さいと高密度記録に充分に対応できにくくなり、又余り大き過ぎても分散が充分に行えず、従って平滑な面の磁性層が形成できなくなるため同様に高密度記録に対応できにくくなる。
強磁性金属粉末には、少なくともFeが含まれる。具体的には、Fe、Fe−Co、Fe−Ni、Fe−Zn−Ni又はFe−Ni−Coを主体とした金属単体あるいは合金である。またこれらの強磁性金属粉末の磁気特性については、高い記録密度を達成するために、その飽和磁化量(飽和磁束密度)(σs )は通常110emu/g以上、好ましくは120emu/g以上、170emu/g以下である。又保磁力(Hc)は1800〜2800エルステッド(Oe)の範囲であることが好ましい。また透過型電子顕微鏡により求められる粉末の長軸長(即ち、平均粒子径)は、通常0.5μm以下、好ましくは、0.01〜0.3μmで軸比(長軸長/短軸長、針状比)は、5以上、20以下、好ましくは、5〜15である。更に特性を改良するために、組成中にB、C、Al、Si、P等の非金属、もしくはその塩、酸化物が添加されることもある。通常、前記金属粉末の粒子表面は、化学的に安定させるために酸化物の層が形成される。
【0035】
本発明において、特に好ましい強磁性金属粉末は、Feを主成分とし、更にFeの量を基準として、Coを10〜40原子%(更に好ましくは20〜40原子%)、Alを2〜20原子%(更に好ましくは6〜17原子%)、およびYを1〜15原子%(更に好ましくは2〜8原子%)含有するものである。そして平均長軸長は0.05〜0.19μm(更に好ましくは0.05〜0.15μm、特に好ましい範囲は0.06〜0.1μm)であることが好ましい。また、結晶子サイズは100〜230オングストローム(更に好ましくは120〜220オングストローム、特に好ましくは160〜200オングストローム)であることが好ましい。抗磁力は、2000〜2500エルステッドであることが更に好ましい。
【0036】
このような本発明で特に好ましい強磁性金属粉末は紡錘形状のものが有利である。紡錘形状の強磁性合金粉末は、紡錘型のゲータイトを還元して合成することができる。より詳しくは、硫酸第一鉄のような第一鉄塩の水溶液と炭酸アンモニウムのような炭酸アルカリ水溶液をpH5〜8の範囲で反応させて鉄含有沈澱物を含む懸濁液を得、この懸濁液を非酸化性雰囲気下で40〜60℃の温度で2〜7時間の範囲で熟成する。硫酸コバルト、硝酸コバルトのようなコバルト塩の水溶液を上記熟成工程の開始直前の懸濁液に添加するかまたは熟成工程の途中で添加する。なお、コバルト塩の水溶液の一部を第一鉄塩の水溶液に予め添加しておくこともできる。しかるのち、この懸濁液に空気を吹き込んで酸化反応を行わせてCoを含有する紡錘状のゲータイト粒子を調製する。このゲータイト粒子を濾別、水洗、フィルタープレスしたのち、水中に懸濁させ、更に必要に応じて酢酸コバルト等のコバルト塩を添加し、硫酸アルミニウム等のアルミニウム塩水溶液を添加し、更に必要に応じて水ガラス等の珪酸ナトリウム水溶液、硼酸水溶液等から選ばれた少なくとも1つを添加する。なお、これらの水溶液の添加は、その少なくとも一部を上記ゲータイトの調製プロセスにおける酸化反応の工程の途中で添加しても良い。
【0037】
次いで、必要により懸濁液のpHの調整、公知の有機高分子凝集剤を添加してから、フィルタープレス、オリバーフィルターで濾別し、得られたケーキは更に粒状化および成形させてから乾燥される。次いで、これを空気中で例えば250〜500℃の範囲で加熱処理されて、ヘマタイト粒子とされる。その後、水素ガスで300〜550℃の温度で加熱還元されたのち、粒子表面を酸化皮膜で被覆するための酸化処理が施される。この酸化処理には、上記の加熱還元された成形状態の金属合金粒子を有機溶剤中に浸漬させておき、その中に空気等の酸素含有ガスを吹き込む方法、および上記の加熱還元された成形状態の金属合金粒子を酸素ガスと不活性ガスの雰囲気下に、酸素ガスの分圧を調製しつつ曝して酸化する方法があるが、後者の方法が好ましい。
【0038】
上記板状六方晶フェライト粉末は、その比表面積は25〜65m2 /gであって、板状比(板径/板厚)が2〜15、粒子サイズ(板径)が0.02〜1.0μmの範囲にあることが好ましい。板状六方晶フェライト粉末は、強磁性金属粉末と同じ理由からその粒子サイズが大きすぎても小さすぎても高密度記録が難しくなる。板状六方晶フェライトは、平板状でその平板面に垂直な方向に磁化容易軸がある強磁性体であって、具体的には、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、鉛フェライト、カルシウムフェライト、及びそれらのコバルト置換体等を挙げることができる。これらの中では、特にバリウムフェライトのコバルト置換体、ストロンチウムフェライトのコバルト置換体が好ましい。本発明で用いる板状六方晶フェライトには、更に必要に応じてその特性を改良するためにIn、Zn、Ge、Nb、V等の元素を添加してもよい。これらの板状六方晶フェライト粉末の磁気特性は、高い記録密度を達成するために、飽和磁化量(σs )は50emu/g以上であることが好ましく、更に好ましくは53emu/g以上である。また保磁力(Hc)は700〜2000エルステッド(Oe)の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは、900〜1600(Oe)の範囲にある。
【0039】
以上説明した強磁性粉末の含水率は0.01〜2重量%の範囲とすることが好ましい。また結合剤の種類によって含水率を最適化することが好ましい。強磁性粉末のpHは、用いる結合剤との組み合わせにより最適化することが好ましく、そのpHは通常4〜12の範囲であり、好ましくは5〜10の範囲である。強磁性粉末は、必要に応じて、Al、Si、P又はこれらの酸化物などでその表面の少なくとも一部が被覆されているものが好ましい。表面処理を施す場合のその使用量は、通常強磁性粉末に対して、0.1〜10重量%である。このように被覆された強磁性粉末は、脂肪酸などの潤滑剤の吸着を100mg/m2 以下に抑えられるので、潤滑剤の磁性層への添加を少なくしても所望の効果が達成できる。強磁性金属粉末には可溶性のNa、Ca、Fe、Ni及びSiなどが無機イオンとして含まれる場合があるが、その含有量はできるだけ少ないことが好ましい。通常は5000ppm以下であれば特性に影響を与えることはない。
【0040】
潤滑剤は磁性層表面ににじみ出ることによって、磁性層表面と磁気ヘッドとの摩擦を緩和し、摺接状態を円滑に維持するために添加される。潤滑剤としては例えば、脂肪酸及び脂肪酸エステルを挙げることができる。脂肪酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、2−エチルヘキサン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、アラキン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、及びパルミトオレイン酸等の脂肪族カルボン酸又はこれらの混合物を挙げることができる。
【0041】
また脂肪酸エステルとしては、例えば、ブチルステアレート、sec-ブチルステアレート、イソプロピルステアレート、ブチルオレエート、アミルステアレート、3−メチルブチルステアレート、2−エチルヘキシルステアレート、2−ヘキシルデシルステアレート、ブチルパルミテート、2−エチルヘキシルミリステート、ブチルステアレートとブチルパルミテートとの混合物、オレイルオレエート、ブトキシエチルステアレート、2−ブトキシ−1−プロピルステアレート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルをステアリン酸でアシル化したもの、ジエチレングリコールジパルミテート、ヘキサメチレンジオールをミリスチン酸でアシル化してジオールとしたもの、そしてグリセリンのオレエート等の種々のエステル化合物あるいは混合物を挙げることができる。上記のような脂肪酸、及び脂肪酸エステルは、単独であるいは二以上の化合物を組み合わせて使用することができる。磁性層中の潤滑剤の通常の含有量は、強磁性粉末100重量部に対して、0.2〜20重量部(更に好ましくは、0.5〜10重量部)の範囲にあることが好ましい。
【0042】
カーボンブラックは、磁性層の表面電気抵抗(Rs )の低減、動摩擦係数(μk 値)の低減、走行耐久性の向上、及び磁性層の平滑な表面性が確保する等の種々の目的で添加される。カーボンブラックは、その平均粒子径が5〜350mμ(更に好ましくは、10〜300mμ)の範囲にあることが好ましい。またその比表面積は、5〜500m2 /g(更に好ましくは、50〜300m2 /g)であることが好ましい。カーボンブラックのDBP吸油量は、10〜1000ml/100g(更に好ましくは、50〜300ml/100g)の範囲にあることが好ましい。またpHは、2〜10、含水率は、0.1〜10%、そしてタップ密度は、0.1〜1g/ccであることが好ましい。
【0043】
カーボンブラックは様々な製法で得たものが使用できる。使用できるカーボンブラックの例としては、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラックおよびランプブラックを挙げることができる。カーボンブラックの具体的な商品例としては、BLACKPEARLS 2000、1300、1000、900、800、700、VULCAN XC−72(以上、キャボット社製)、#35、#50、#55、#60及び#80(以上、旭カーボン(株)製)、#3950B、#3750B、#3250B、#2400B、#2300B、#1000、#900、#40、#30、及び#10B(以上、三菱化学(株)製)、CONDUCTEX SC、RAVEN、150、50、40、15(以上、コロンビアカーボン社製)、ケッチェンブラックEC、ケッチェンブラックECDJ−500およびケッチェンブラックECDJ−600(以上、ライオンアグゾ(株)製)を挙げることができる。
【0044】
カーボンブラックの磁性層への通常の添加量は、強磁性粉末100重量部に対して、0.1〜30重量部(更に好ましくは、0.2〜15重量部)の範囲にあることが好ましい。
【0045】
研磨剤としては、例えば、溶融アルミナ、炭化珪素、酸化クロム、コランダム、人造コランダム、ダイアモンド、人造ダイアモンド、ザクロ石、エメリー(主成分:コランダムと磁鉄鉱)を挙げることができる。これらの研磨剤は、モース硬度5以上(好ましくは、6以上)であり、平均粒子径が、0.05〜1μm(更に好ましくは、0.2〜0.8μm)の大きさのものが好ましい。研磨剤の通常の添加量は、強磁性粉末100重量部に対して、3〜25重量部(更に好ましくは、3〜20重量部)の範囲にあることが好ましい。
【0046】
磁性層の結合剤としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂やこれらの混合物を挙げることができる。熱可塑性樹脂の例としては、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、マレイン酸、アクリル酸、アクリル酸エステル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、スチレン、ブタジエン、エチレン、ビニルブチラール、ビニルアセタール、及びビニルエーテルを構成単位として含む単独重合体、あるいは共重合体を挙げることができる。共重合体としては、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸エステル−スチレン共重合体、メタアクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、メタアクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メタアクリル酸エステル−スチレン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、クロロビニルエーテル−アクリル酸エステル共重合体を挙げることができる。
【0047】
上記の他に、ポリアミド樹脂、繊維素系樹脂(セルロースアセテートブチレート、セルロースダイアセテート、セルロースプロピオネート、ニトロセルロースなど)、ポリ弗化ビニル、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、各種ゴム系樹脂なども利用することができる。
【0048】
また熱硬化性樹脂または反応型樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アクリル系反応樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂とポリイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートの混合物、ポリウレタンとポリイソシアネートの混合物を挙げることができる。
【0049】
上記ポリイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、4−4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネートなどのイソシアネート類、これらのイソシアネート類とポリアルコールとの生成物、及びイソシアネート類の縮合によって生成したポリイソシアネ−トを挙げることができる。
【0050】
磁性層の結合剤は、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、及びニトロセルロースの中から選ばれる少なくとも1種の樹脂と、ポリウレタン樹脂との組合せ、あるいはこれらに更にポリイソシアネートを加えた組み合わで構成されていることが好ましい。上記ポリウレタン樹脂は、ポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエーテルポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、ポリエステルポリカーボネートポリウレタン、及びポリカプロラクトンポリウレタンなどの構造を有する公知のものが使用できる。
【0051】
また、例えば、特開平7−50010号公報、あるいは同7−282435号公報に記載のガラス転移温度(Tg)の高い(Tg:好ましくは40〜150℃、更に好ましくは70〜140℃、特に100〜130℃)ポリウレタン樹脂やポリウレタンウレア樹脂を使用することも好ましい。このような樹脂を結合剤の一部として使用することにより、高い塗膜強度を得ることができ、磁気テープの長手方向のヤング率を高めることができる。これらの樹脂は、具体的には、重量平均分子量が50〜500未満(好ましくは62〜300)の短鎖ジオールとジイソシアネーとの反応により生成したポリウレタン樹脂、あるいはこの短鎖ジオール及び平均分子量が50〜500未満(好ましくは62〜300)の短鎖ジアミンとジイソシアネートとの反応により生成したポリウレタンウレア樹脂であることが好ましい。
【0052】
結合剤には、より優れた分散性と得られる層の耐久性を得るために、必要に応じて、−COOM、−SO3 M、−OSO3 M、−P=O(OM)2 、−O−P=O(OM)2 (Mは水素原子、又はアルカリ金属を表わす。)、−OH、−NR2 、−N+3 (Rは炭化水素基を表わす。)、エポキシ基、−SH、−CNなどから選ばれる少なくともひとつの極性基を共重合または付加反応で導入されていることが好ましい。このような極性基は、結合剤に10-1〜10-8モル/g(さらに好ましくは、10-2〜10-6モル/g)の量で導入されていることが好ましい。
【0053】
磁性層中の結合剤は、強磁性粉末100重量部に対して、通常5〜50重量部(好ましくは10〜30重量部)の範囲で用いられる。なお、磁性層に結合剤として塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、及びポリイソシアネートを組み合わせて用いる場合は、全結合剤中に、塩化ビニル系樹脂が5〜70重量%、ポリウレタン樹脂が2〜50重量%、そしてポリイソシアネートが2〜50重量%の範囲の量で含まれるように用いることが好ましい。
【0054】
上記芳香族ポリアミド製支持体の他方の側にはバックコート層が設けられる。
一般に、本発明のようなコンピュータデータ記録用の磁気テープは、ビデオテープ、オーディオテープに比較して、繰り返し走行性が強く要求される。このような高い走行耐久性を維持させるために、バックコート層には、カーボンブラック及び結合剤とから形成されていることが好ましい。更に、無機粉末としてモース硬度3〜4.5の軟質無機粉末及びモース硬度5〜9の硬質無機粉末が含まれていることが好ましい。なお、このような構成のバックコート層は、例えば、特開平9−115134号公報に記載されている。
【0055】
カーボンブラックは、平均粒子サイズの異なる二種類のものを組み合わせて使用することが好ましい。この場合、平均粒子サイズが10〜20mμの微粒子状カーボンブラックと平均粒子サイズが230〜300mμの粗粒子状カーボンブラックを組み合わせて使用することが好ましい。一般に、上記のような微粒子状のカーボンブラックの添加により、バックコート層の表面電気抵抗を低く設定でき、また光透過率も低く設定できる。磁気記録装置によっては、磁気テープの光透過率を利用し、動作の信号に使用しているものが多くあるため、このような場合には特に微粒子状のカーボンブラックの添加は有効になる。また微粒子状カーボンブラックは一般に液体の潤滑剤の保持力に優れ、潤滑剤併用時、摩擦係数の低減化に寄与する。一方、粒子サイズが230〜300mμの粗粒子状カーボンブラックは、固体潤滑剤としての機能を有しており、またバックコート層の表面に微小突起を形成し、ガイドポールとの接触面積を低減化して、摩擦係数の低減化に寄与する。
【0056】
微粒子状カーボンブラックの具体的な商品としては、以下のものを挙げることができる。RAVEN2000B(18mμ)、RAVEN1500B(17mμ)(以上、コロンビアカーボン社製)、BP800(17mμ)(キャボット社製)、PRINTEX90(14mμ)、PRINTEX95(15mμ)、PRINTEX85(16mμ)、PRINTEX75(17mμ)(以上、デグサ社製)、#3950(16mμ)(三菱化学(株)製)。また粗粒子カーボンブラックの具体的な商品の例としては、サーマルブラック(270mμ)(カーンカルブ社製)、RAVEN MTP(275mμ)(コロンビアカーボン社製)を挙げることができる。
【0057】
バックコート層において、平均粒子サイズの異なる二種類のものを使用する場合、10〜20mμの微粒子状カーボンブラックと230〜300mμの粗粒子状カーボンブラックの含有比率(重量比)は、前者:後者=98:2〜75:25の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは、95:5〜85:15の範囲にある。バックコート層におけるカーボンブラックの含有量(全量)は、結合剤100重量部に対して、通常30〜80重量部の範囲にあり、好ましくは、45〜65重量部の範囲にある。
【0058】
バックコート層には、モース硬度が3〜4.5の軟質無機粉末を添加することで、繰り返し走行による摩擦係数の安定化を図ることができる。しかもこの範囲の硬さでは摺動ガイドポールが削られることもない。またこの無機粉末の平均粒子サイズは30〜50mμの範囲にあることが好ましい。モース硬度が3〜4.5の軟質無機粉末としては、例えば、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛及び酸化亜鉛を挙げることができる。これらは単独で、あるいは二種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では、特に炭酸カルシウムが好ましい。バックコート層内の軟質無機粉末の含有量は、カーボンブラック100重量部に対して10〜140重量部の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは、35〜100重量部の範囲である。
【0059】
バックコート層には、更にモース硬度が5〜9の硬質無機粉末を添加することにより、バックコート層の強度が強化され、走行耐久性が向上する。これらの硬質無機粉末をカーボンブラックや炭酸カルシウムと共に使用すると、バックコート層が繰り返し摺動に対しても劣化が少なく、強いバックコート層となる。またこの硬質無機粉末の添加により、適度の研磨力が生じ、テープガイドポール等への削り屑等の付着が低減する。特に、炭酸カルシウムと併用すると、表面の粗いガイドポールに対しての摺動特性が向上し、バックコート層の摩擦係数の安定化も図ることができる。本発明で用いる硬質無機粉末は、その平均粒子サイズが80〜250mμ(更に好ましくは、100〜210mμ)の範囲にあることが好ましい。
【0060】
モース硬度が5〜9の硬質無機質粉末としては、例えば、α−酸化鉄、α−アルミナ、及び酸化クロム(Cr23 )を挙げることができる。これらの粉末は、それぞれ単独で用いても良いし、あるいは併用しても良い。これらの内では、α−酸化鉄又はα−アルミナが好ましい。硬質無機粉末の含有量は、カーボンブラック100重量部に対して通常、3〜30重量部であり、好ましくは、3〜20重量部である。
【0061】
バックコート層に前記軟質無機粉末と硬質無機粉末とを併用する場合、その硬さの差が、2.5以上(更に好ましくは、3以上)であるように両者を選択して使用することが好ましい。
【0062】
バックコート層には、それぞれ特定の平均粒子サイズを有するモース硬度の異なる二種類の無機粉末と、上記の平均粒子サイズの異なる二種類のカーボンブラックとが一緒に含有されていることが好ましい。特にこの組み合わせにおいて、軟質無機粉末として炭酸カルシウムが含有されていることが好ましい。バックコート層中の特定の平均粒子サイズを有するモース硬度の異なる二種類の無機粉末と、上記の平均粒子サイズの異なる二種類のカーボンブラックとの含有比(重量比)は、前者:後者=70:30〜30:70の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは、65:35〜35:65の範囲にある。バックコート層の厚みは、通常0.1〜1.5μm(好ましくは、0.2〜1.2μm、更に好ましくは、0.3〜1.0μm)の範囲にある。
【0063】
バックコート層の結合剤は、前記磁性層の結合剤として記載したものを使用することができる。バックコート層中の結合剤は、カーボンブラック100重量部に対して通常5〜250重量部(好ましくは、10〜200重量部)の範囲で用いられる。
【0064】
磁気テープの各層を形成するための塗布液には、磁性粉末、非磁性粉末を結合剤中に良好に分散させるために、分散剤を添加することができる。また必要に応じて、各層には、可塑剤、カーボンブラック以外の導電性粒子(帯電防止剤)、防黴剤などを添加することができる。分散剤としては、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアロール酸等の炭素数12〜18個の脂肪酸(RCOOH、Rは炭素数11〜17個のアルキル基、又はアルケニル基)、上記脂肪酸のアルカリ金属又はアルカリ土類金属からなる金属石けん、上記脂肪酸のエステルのフッ素を含有した化合物、上記脂肪酸のアミド、ポリアルキレンオキサイドアルキルリン酸エステル、レシチン、トリアルキルポリオレフィンオキシ第四級アンモニウム塩(アルキルは炭素数1〜5個、オレフィンは、エチレン、プロピレンなど)、硫酸塩、及び銅フタロシアニン等を使用することができる。これらは、単独でも組み合わせて使用しても良い。本発明においては、オレイン酸銅、銅フタロシアニン、及び硫酸バリウムを組み合わせて使用することが好ましい。分散剤は、いずれの層においても、結合剤100重量部に対して0.5〜20重量部の範囲で添加されることが好ましい。
【0065】
磁気テープは、通常の方法に従って上記支持体の一方の面に接着層及び磁性層を、そしてもう一方の面にバックコート層を順にそれぞれ形成することにより、製造することができる。バックコート層は、その表面粗さRa(カットオフ0.08mmの中心線平均粗さ)が、0.0030〜0.060μmの範囲にあることが好ましい。この範囲以外では、バックコート層の表面状態が、磁気テープが巻かれた状態で磁性層の表面に転写され、再生出力に影響を与えたり、ガイドポールに対する摩擦係数に影響を与え易くなる。なお、この表面粗さRaの調整は、通常バックコート層を塗布形成後、カレンダーロールによる表面処理工程において、用いるカレンダーロールの材質、その表面性、圧力等の調整により行われる。
【0066】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を記載し、本発明を更に具体的に説明する。
尚、以下に示す「部」は、「重量部」を表わす。
【0067】
[実施例1]
厚さ4.4μmの芳香族ポリアミド製支持体(アラミド;商品名:ミクトロン、東レ(株)製)の表面に、下記組成の接着層形成用塗布液(濃度:2重量%)を、その乾燥後の厚みが0.1μmとなるように塗布し、乾燥した後、更にこの上に下記組成の磁性層形成用塗布液をその乾燥後の厚みが1.8μmとなるように塗布し、乾燥した。
【0068】
上記工程が終了後、支持体の反対面に下記組成のバックコート層形成用塗布液を、その乾燥後の厚みが1.0μmとなるように塗布し、乾燥した。
このようにして支持体の一方の面に接着層を介して磁性層を、そして他方の面にバックコート層をそれぞれ有する磁気記録積層体ロールを得た。得られた磁気記録積層体ロールに対してカレンダー処理を施した。次いで、カレンダー処理後、磁気記録積層体ロールを3.8mm幅にスリットし、表面研磨処理を施した後、本発明に従う磁気テープを得た。なお、得られた磁気テープのバックコート層の表面粗さRa(カットオフ0.08mmの中心線平均粗さ)は、0.04μmであった。
【0069】
(接着層形成用塗布液組成)
シクロヘキサン 784部
メチルエチルケトン 196部
芳香族ポリエステル
[イソフタル酸(*)/エチレングリコール/ジエチレングリコール=100/78/22(モル比)、数平均分子量=25000、数平均分子量が800以下の成分(主として芳香族エステル)を0.2重量%含有する。]
(*)スルホイソフタレートのナトリウム塩を芳香族ポリエステル中に0.2ミリ当量/g含まれる量、併用した。
【0070】
Figure 0003955681
【0071】
Figure 0003955681
【0072】
[実施例2]
実施例1において、磁性層中のスルホン酸基含有ポリエステルポリウレタン樹脂の代わりに、重量平均分子量240の短鎖ジオールと有機ジイソシアネートから合成して得られたポリウレタン樹脂(ガラス転移温度:130℃)を用いた以外は、同様にしてサンプルを作成した。バックコート層の表面粗さRaは実施例1のテープと同じであった。
【0073】
[比較例1]
実施例1において、接着層形成用塗布液の濃度を1重量%に変更し、これを用いて接着層を形成した以外は同様にしてサンプルを作成した。
【0074】
[比較例2]
実施例1において、接着層形成用塗布液の濃度を4重量%に変更し、これを用いて接着層を形成した以外は同様にしてサンプルを作成した。
【0075】
[比較例3]
実施例1において、磁性層中に有機リン化合物(フェニルホスホン酸)を添加しなかった以外は同様にしてサンプルを作成した。
【0076】
[比較例4]
実施例1において、磁性層中の有機リン化合物(フェニルホスホン酸)の添加量を3部から1部に変更した以外は、同様にしてサンプルを作成した。
【0077】
[比較例5]
実施例1において、磁性層の厚みを1.8μmから0.5μmに変更した以外は、同様にしてサンプルを作成した。
【0078】
[比較例6]
実施例1において、磁性層の厚みを1.8μmから3μmに変更した以外は、同様にしてサンプルを作成した。
【0079】
[磁気テープとしての性能評価]
(1)接着層と支持体との間の剥離強さ(g/cm)の測定
3.8mm幅にスリットした磁気テープ(サンプル)の磁性層側を下にして磁性層側を粘着テープに貼りつけ、23℃、70%RHの条件下で180度剥離試験にて支持体を剥し取り、その測定値を剥離強さ(g/cm)とした。
【0080】
得られた各サンプルを温度60℃、湿度90%RHの条件下で30日間保存した。保存後、得られた磁気テープの磁性層の摩擦係数を下記の手順で測定した。また、磁気テープの磁性層上に析出した粉状物を下記の方法で定量した。更に磁気テープの性能(走行性能、再生出力)についても評価した。
なお、本発明により規定される保存条件(60℃、90%RHの条件下にて30日間保存)は、磁気テープを長期間保存(常温、常湿の環境条件下でおおよそ5年以上)した後の状態と略同等の状態を短期間で実現するために必要とされる保存条件を意味する。
【0081】
(2)摩擦係数の測定
保存後の磁気テープを実機走行系(DAT、ソニー(株)製DATデッキ:DTC−77ES)のシリンダに10gの張力(T1)で巻きつけ、角度180度で接触させた状態で、磁気テープを8mm/秒の速度で走行させるのに必要な張力(T2)を測定した。これらの測定値を使用して、次の計算式により摩擦係数を求めた。摩擦係数(μ)=1/π・ln(T2/T1)
【0082】
(3)析出量の測定
磁性層上に析出した粉状物は、芳香族エステルであることが確認された。またこの析出量を以下の方法で測定した。
保存後の磁気テープを、DATデッキを使用し、その磁性層表面にサファイア製の刃が接触するようにセットし、該テープを全長(長さ:120m、幅:3.8mm)にわたって走行させ、サファイア製の刃の上に集積した粉状物をサンプリングし、定量した。なお、析出量は、磁気テープの磁性層表面1m2 当りの量で示した。
【0083】
(4)走行後の磁気テープのダメージの評価
DATデッキにて走行を100回繰り返し、走行後の磁気テープの磁性層表面及びエッジの損傷の発生、そして磁性層表面の汚れの付着を目視、及び顕微鏡で観察し、以下のようなランク付けで評価した。
A:損傷の発生や磁性層表面の汚れの付着が殆ど見られない。
B:損傷の発生や磁性層表面の汚れの付着がわずかに見られた。
C:損傷の発生や磁性層表面の汚れの付着が著しい。
【0084】
(5)走行後の磁気ヘッド汚れの評価
DATデッキにて走行を100回繰り返し、走行後の磁気ヘッド表面の汚れの付着状態を目視で観察し、以下のようなランク付けで評価した。
A:磁気ヘッド表面の汚れの付着が殆ど見られない。
B:磁気ヘッド表面の汚れの付着がわずかに見られた。
C:磁気ヘッド表面の汚れの付着が著しい。
【0085】
(6)再生出力の測定の評価
DDS−2ドライブにて3000ftpmm(Flux transition per mm; 1mm当りの磁化反転波長の個数)及び83.3ftpmmの単位記録密度の信号を最適記録電流にて記録し、その再生出力をそれぞれ測定した。出力値は、実施例1の再生出力を100として相対値で示した。なお、公的規格ISO(13923)において、3000ftpmm及び83.3ftpmmの単位記録密度の信号を最適記録電流にて記録した時の再生出力値は80〜126の範囲にあることが要求される。
以上の評価結果を表1に示す。
【0086】
【表1】
Figure 0003955681
【0087】
上記の表1の結果から、フェニルホスホン酸を磁性層に添加したサンプルの場合(実施例1及び2)には、保存後に磁性層表面に析出する粉状物(芳香族エステル)の量を低減でき、従って磁性層表面の摩擦係数の上昇が抑制され、良好な走行性能が得られることがわかる。また再生出力も規格に適合した値を得ることができる。
【0088】
一方、比較例1のように、接着層を形成するポリマーの塗布量を低減した(即ち、接着層の厚みを薄くした)サンプルの場合には、接着層と支持体との間の充分な密着強度が得られなくなるため走行性能が低下することがわかる。またこれとは反対に、接着層を形成するポリマーの塗布量を多くした(接着層の厚みを厚くした)サンプルの場合(比較例2)には、フェニルホスホン酸を添加したにも拘らず、粉状物の析出量は多くなり、その結果、摩擦係数も上昇し、ヘッド汚れが顕著になった。更に、比較例3や比較例4のように、フェニルホスホン酸を添加しないか、あるいは添加してもその量が少ないサンプルの場合には、粉状物の析出量は多くなり、その結果、摩擦係数も上昇し、ヘッド汚れが顕著になった。比較例5及び6に見られるように、磁性層の厚みを非常の薄くしたサンプルや反対に厚くしたサンプルの場合には、再生出力値が実施例1のサンプルに比べて大きく変動し易くなり、また接着層と支持体との間の充分な密着強度が得られなくためか、エッジ部分の損傷が発生し易くなることがわかる。
【0089】
【発明の効果】
本発明の磁気テープでは、支持体と接着層との間の密着力が強く保たれているために、その磁性層が比較的厚く形成されているのにも拘らず、繰り返し走行後においてもテープエッジの剥れや損傷が少なく、従って高い走行耐久性を示す。また磁性層には例えば、有機リン化合物を添加することにより、長期間保存した場合においても磁性層表面上への粉状物の析出を少なく抑えることができ、従って、これによる走行性能の低下を抑制することができる。これらのことから、本発明の磁気テープはDDS−2型対応のコンピュータデータ記録用の磁気テープとして有利に利用できる。

Claims (3)

  1. 芳香族ポリアミド製支持体の一方の側に、ポリマーからなる接着層と強磁性粉末および結合剤を含む厚さが1.2〜2.5μmの磁性層とがこの順に積層され、該支持体の他方の側にバックコート層が設けられた、全厚が4.0〜8.0μmのコンピュータデータ記録用磁気テープにおいて、
    接着層が芳香族ポリエステルを含む熱可塑性飽和高分子量ポリエステルから形成されていて、その層厚が0.08〜0.15μmの範囲にあること、
    磁性層が、強磁性粉末100質量部に対して1.5〜10質量部の下記式(I)、( II )又は( III) で表される有機リン化合物を含むこと、
    Figure 0003955681
    [上記式において、R 1 、R 2 及びR 3 は、各々独立に置換又は未置換の、アルキル基、アルケニル基又はアリール基を表し、M 1 、M 2 及びM 3 は、各々独立に水素原子、アルカリ金属原子又は−N + ( ) 4 (Rはアルキル基を表す)を表し、そしてm、n及びpは、各々独立に1又は2を表す。]、
    接着層と支持体との間の剥離強さが95g/cm以上であること、そして、
    磁気テープを60℃、90%RHの条件下にて30日間保存した後の磁気テープの磁性層の表面の摩擦係数が0.3を越えないこと、
    を特徴とするコンピュータデータ記録用磁気テープ。
  2. 接着層の芳香族ポリエステルがテレフタル酸とエチレングリコールとから得られたポリエステルである請求項1に記載のコンピュータデータ記録用磁気テープ。
  3. 磁性層中の有機リン化合物の含有量が、強磁性粉末100質量部に対して1.8〜8質量部である請求項1もしくは2に記載のコンピュータデータ記録用磁気テープ。
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