JPH09179930A - 情報再生システム、情報記録媒体、及び情報記録装置 - Google Patents

情報再生システム、情報記録媒体、及び情報記録装置

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JPH09179930A
JPH09179930A JP7336800A JP33680095A JPH09179930A JP H09179930 A JPH09179930 A JP H09179930A JP 7336800 A JP7336800 A JP 7336800A JP 33680095 A JP33680095 A JP 33680095A JP H09179930 A JPH09179930 A JP H09179930A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ノイズのある被写体においても的確に最大値、
最小値を抜き出すことができるようにし、適切な閾値で
2値化を行えるようにすること。 【解決手段】2値化部14は、コード読取部10で読み
取った情報記録媒体12上のドットコードの画像信号か
ら2値化データを作成する。この2値化部14は、上記
2値化データを作成するに先立って画像信号を所定の閾
値で2値化し、2値化されたコード画像から参照ドット
を検出する参照ドット検出部14Aと、この検出された
参照ドットの面積を計測するドット面積計測部14B
と、この計測された面積が所定の目標値に近づくように
2値化の閾値を修正する閾値修正部14Cと、この修正
された閾値によって画像信号を2値化する閾値判定部1
4Dとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声や音楽等のオ
ーディオ情報、カメラやビデオ機器等から得られる映像
情報、及びパーソナルコンピュータやワードプロセッサ
等から得られるディジタルコードデータ、等を含めた所
謂マルチメディア情報を光学的に読み取り可能な2次元
コードパターンとして記録した紙等の情報記録媒体、及
びそのような情報記録媒体に上記2次元コードパターン
を記録するための情報記録装置、並びに上記情報記録媒
体から上記コードパターンを光学的に読み取って元のマ
ルチメディア情報を再生する情報再生システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、音声や音楽等を記録する媒体
として、磁気テープや光ディスク等、種々のものが知ら
れている。しかしこれらの媒体は、大量に複製を作った
としても単価はある程度高価なものとなり、またその保
管にも多大な場所を必要としていた。さらには、音声を
記録した媒体を、遠隔地にいる別の者に渡す必要ができ
た場合には、郵送するにしても、また直に持っていくに
しても、手間と時間がかかるという問題もあった。ま
た、オーディオ情報以外の、カメラ,ビデオ機器等から
得られる映像情報、及びパーソナルコンピュータ,ワー
ドプロセッサ等から得られるディジタルコードデータ、
等をも含めた所謂マルチメディア情報全体に関しても同
様であった。
【0003】このような問題に対処するべきものとし
て、特開平6−231466号公報には、オーディオ情
報,映像情報,ディジタルコードデータの少なくとも1
つを含むマルチメディア情報を、ファクシミリ伝送が可
能で、また大量の複製が安価に可能な画像情報即ち符号
化情報としての複数のドットを2次元に配置してなる2
次元コードパターンの形で紙等の情報記録媒体に記録す
るシステム及びそれを再生するためのシステムが開示さ
れている。
【0004】この公報に開示されている2次元コードパ
ターンは、図43に示すようなものである。即ち、この
図は、上記公報における図14に相当するものであり、
2次元コードパターンとしてのドットコード170を示
している。このドットコード170のデータフォーマッ
トでは、一つのブロック172は、マーカ174、ブロ
ックアドレス176、及びアドレスのエラー検出,エラ
ー訂正データ178と、実際のデータが入るデータエリ
ア180とから成っている。そして、このブロック17
2が縦,横、2次元的に配列され、それが集まってドッ
トコード170という形で形成される。
【0005】また、図44は、上記公報の図15に相当
するもので、マルチメディア情報の再生装置の構成を示
す図である。この情報再生装置は、ドットコード170
が印刷されているシート182からドットコードを読み
取るための検出部184、検出部184から供給される
画像データをドットコードとして認識しノーマライズを
行う走査変換部186、多値データを二値にする2値化
処理部188、復調部190、データ列を調整する調整
部192、再生時の読取りエラー,データエラーを訂正
するデータエラー訂正部194、データをそれぞれの属
性に合わせて分離するデータ分離部196、それぞれの
属性に応じたデータ圧縮処理に対する伸長処理部、表示
部あるいは再生部、あるいは他の入力機器から成る。
【0006】検出部184に於いては、光源198にて
シート182上のドットコード170を照明し、反射光
をレンズ等の結像光学系200及びモアレ等の除去等の
ための空間フィルタ202を介して、光の情報を電気信
号に変換する例えばCCD,CMD等の撮像部204で
画像信号として検出し、プリアンプ206にて増幅して
出力する。これらの光源198,結像光学系200,空
間フィルタ202,撮像部204,及びプリアンプ20
6は、外光に対する外乱を防ぐための外光遮光部208
内に構成される。そして、上記プリアンプ206で増幅
された画像信号は、A/D変換部210にてディジタル
情報に変換されて、次段の走査変換部186に供給され
る。
【0007】なお、上記撮像部204は、撮像部制御部
212により制御される。例えば、撮像部204として
インターライン転送方式のCCDを使用する場合には、
撮像部制御部212は、撮像部204の制御信号とし
て、垂直同期のためのVブランク信号、情報電荷をリセ
ットするための撮像素子リセットパルス信号、二次元に
配列された電荷転送蓄積部に蓄積された電荷を複数の垂
直シフトレジスタへ送るための電荷転送ゲートパルス信
号、水平方向に電荷を転送し外部に出力する水平シフト
レジスタの転送クロック信号である水平電荷転送CLK
信号、上記複数の垂直シフトレジスタ電荷を垂直方向に
転送して上記水平シフトレジスタに送るための垂直電荷
転送パルス信号、等を出力する。
【0008】そして、撮像部制御部212は、このタイ
ミングに合せながら光源198の発光のタイミングをと
るための発光セルコントロールパルスを光源に与える。
【0009】画像データは、この1フィールドのVブラ
ンクからVブランクまでの間に読み出される。光源19
8は連続点灯するのではなくてパルス点灯を行い、フィ
ールド単位に同期させながら、後続のパルス点灯を行う
ものとしている。この場合、パルス点灯させる上でのク
ロックノイズが信号出力に入らないように、Vブランキ
ング期間中、即ち画像電荷を出力していない間に露光す
るようなタイミングにコントロールされる。即ち、発光
セルコントロールパルスは、瞬間的に発生する非常に細
いディジタルのクロックパルスであり、光源に大きな電
力を与えるものであるため、それによるノイズがアナロ
グの画像信号に入らないようにすることが必要であり、
そのための処置として、Vブランキング期間中に光源を
パルス点灯させるようにしている。こうすることによっ
て、S/Nの向上が図られる。また、パルス点灯させる
ということは、発光時間を短くすることであり、よって
手動走査の振れと移動によるぼけの影響をなくすという
大きな効果がある。これによって、高速にスキャンする
ことが可能になる。
【0010】また、再生装置が傾いたりして、外光遮光
部208があるにも拘らずなんらかの原因で外光等の外
乱が入った場合にも、S/N劣化を最低限に抑えるため
に、Vブランキング期間に光源198を発光させる直前
に一度、撮像素子リセットパルスを出力して画像の信号
をリセットし、その直後に発光を行い、その後すぐに、
読出しを行っていくようにしている。
【0011】次に、走査変換部186を説明する。この
走査変換部186は、検出部184から供給される画像
データをドットコードとして認識し、ノーマライズを行
う部分である。その手法として、まず検出部184から
の画像データを画像メモリ214に格納し、そこから一
度読出してマーカ検出部216に送る。このマーカ検出
部216では、各ブロック毎のマーカを検出する。そし
て、データ配列方向検出部218は、そのマーカを使っ
て、回転あるいは傾き、データの配列方向を検出する。
アドレス制御部220は、その結果をもとに上記画像メ
モリ214からそれを補正するように画像データを読出
して補間回路222に供給する。なおこの時に、検出部
184の結像光学系200に於けるレンズの収差の歪み
を補正用のメモリ224からレンズ収差情報を読出し
て、レンズの補正も併せ行う。そして、補間回路222
は、画像データに補間処理を施して、本来のドットコー
ドのパターンという形に変換していく。
【0012】補間回路222の出力は、2値化処理部1
88に与えられる。基本的には、ドットコード170
は、白と黒のパターン、即ち二値情報であるので、この
2値化処理部188で2値化する。その時に、閾値判定
回路226により、外乱の影響、信号振幅等の影響を考
慮した閾値の判定を行いながら適応的に2値化が行われ
る。
【0013】そして、記録時に変調が行われているの
で、復調部190でそれをまず復調した後、データ列調
整部192にデータが入力される。
【0014】このデータ列調整部192では、まずブロ
ックアドレス検出部228により前述した二次元ブロッ
クのブロックアドレスを検出し、その後、ブロックアド
レスの誤り検出,訂正部230によりブロックアドレス
のエラー検出及び訂正を行った後、アドレス制御部23
2に於いてそのブロック単位でデータをデータメモリ部
234に格納していく。このようにブロックアドレスの
単位で格納することで、途中抜けた場合、あるいは途中
から入った場合でも、無駄なくデータを格納していくこ
とができる。
【0015】その後、データメモリ部234から読出さ
れたデータに対してデータエラー訂正部194にてエラ
ーの訂正が行われる。このエラー訂正部194の出力は
二つに分岐されて、一方はI/F236を介して、ディ
ジタルデータのままパソコンやワープロ,電子手帳,等
に送られていく。他方は、データ分離部196に供給さ
れ、そこで、画像、手書き文字やグラフ、文字や線画、
音(そのままの音の場合と音声合成をされたものとの2
種類)に分けられる。
【0016】画像は、自然画像に相当するもので、多値
画像である。これは、伸長処理部238により、圧縮し
た時の例えばJPEGに対応した伸長処理が施され、さ
らにデータ補間回路240にてエラー訂正不能なデータ
の補間が行われる。
【0017】また、手書き文字やグラフ等の二値画像情
報については、伸長処理部242にて、圧縮で行われた
MR/MH/MMR等に対する伸長処理が行われ、さら
にデータ補間回路244にてエラー訂正不能なデータの
補間が行われる。
【0018】文字や線画については、PDL(ページ記
述言語)処理部246を介して表示用の別のパターンに
変換される。なおこの場合、線画,文字についても、コ
ード化された後にコード用の圧縮処理が施されているも
のについては、それに対応する伸長処理部248で伸長
(ハフマンやジブレンペル等)処理を行ってから、PD
L処理部246に供給されるようになっている。
【0019】上記データ補間回路240,244及びP
DL処理部246の出力は、合成又は切り換え回路25
0により、合成あるいはセレクトを行って、D/A変換
部252でアナログ信号に変換後、CRT(テレビモニ
タ)やFMD(フェイスマウンテッドディスプレイ)等
の表示装置254にて表示される。なお、上記FMDと
は、顔面装着用の眼鏡型モニタ(ハンデーモニタ)であ
り、例えばバーチャルリアリティー等の用途や、小さな
場所で大きな画面で構成されたものを見るときに効果が
ある。
【0020】また、音声情報については、伸長処理部2
56にてADPCM等に対する伸長処理が行われ、さら
にデータ補間回路258にてエラー訂正不能なデータの
補間が行われる。あるいは、音声合成の場合には、音声
合成部260にて、その音声合成のコードをもらって実
際にコードから音声を合成して出力する。なおこの場
合、コードそのものが圧縮されている時には、上記文
字,線画と同様に、伸長処理部262にてハフマンもし
くはジブレンペル等の伸長処理を行ってから音声合成を
行う。
【0021】データ補間回路258及び音声合成部26
0の出力は、合成又は切り換え回路264により、合成
あるいはセレクトを行って、D/A変換部266でアナ
ログ信号に変換後、スピーカやヘッドホン、その他それ
に準ずる音声出力装置268に出力される。
【0022】また、文字や線画等については、データ分
離部196からページプリンタやプロッタ等270に直
接出力されて、文字等はワープロ文字として紙に印刷さ
れ、あるいは、線画等は図面等としてプロッタ出力され
ることもできる。
【0023】もちろん、画像についても、CRTやFM
Dだけではなく、ビデオプリンタ等でプリントすること
も可能であるし、その画像を写真に撮ることも可能であ
る。
【0024】そして、このような情報再生装置では、例
えば、検出部184及び走査変換部186をペン型の筐
体内に収納して構成し、これをシート182上のドット
コード170を光学的に読み取る読取部として、この読
取部を手で保持し、記録されているドットコード170
に沿ってシート182上を手動で走査することによっ
て、コードを読み取るようになっている。
【0025】また、本発明の出願人は、上記のようなド
ットコードの記録密度を向上させ得るフォーマットを開
発し、例えば、特願平6−313698号として出願し
ている。これは、図45に示すように、マーカ174に
対して所定の位置、例えば第1の方向に隣接するマーカ
間に、所定のマッチングパターンドット278を配し、
且つマーカ174に対して所定の位置、例えば第2の方
向に隣接するマーカ間に、ブロックアドレスを示すアド
レスドット280を配したものである。ここで、これら
パターンドット278及びアドレスドット280は、デ
ータエリア180内に配されるデータドット282と同
じ大きさのドットで構成されている。而して、このよう
なドットコード170では、配列方向及びデータドット
282の読み取り基準点となるマーカ174の真中心
を、予め決められたパターンを有するパターンドット2
78を使用して求めることができるので、簡単且つ高精
度に読み取り基準点を求めることができる。従って、例
えコードパターンが高密度記録されたとしても、各デー
タドット282の位置を高精度に算出でき、元のマルチ
メディア情報を確実に再生できる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な閾値判定回路226により閾値の判定を行いながら適
応的に2値化を行う2値化処理部188としては、例え
ば、特開昭59−61383号公報に開示されているよ
うな2値化回路が知られている。この2値化回路は、A
/Dコンバータで変換されたディジタルデータに対して
前フレームの最大値及び最小値を求め、そこから閾値を
算出し、これを現在のフレームの閾値として2値化を行
うというものである。
【0027】上記のようなドットコード170の再生シ
ステムにおいては、シート182面から撮像部204ま
での距離が近いことによって正反射の影響を大きく受
け、撮像部204から得られる映像信号はノイズを含む
ものとなってしまう。また、撮像部204に画素欠陥が
あった時にも、それがノイズとなってしまう。このよう
なノイズによって、上記公報に開示されているような2
値化回路の構成では、最大値や最小値が正確に得られな
くなり、結果として、適切な閾値での2値化が行われな
くなってしまう。また、仮にそれらの値が得られても、
ドットの印刷状態等により、最大値・最小値から一概に
最適な閾値を得ることは困難である。
【0028】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、ノイズのある被写体においても的確に最大値、最小
値を抜き出すことができるようにし、また、ドットの印
刷状態等によらず、適切な閾値で2値化を行えるように
して、元のマルチメディア情報を正しく再生できる情報
再生システム、情報記録媒体、及び情報記録装置を提供
することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による情報再生システムは、オーディオ情
報、画像情報、ディジタルコードデータの少なくとも1
つを含むマルチメディア情報が光学的に読み取り可能な
ドットコードで記録された情報記録媒体から、所望のド
ットコードを読み取るコード読取手段と、上記コード読
取手段により読み取られたドットコードに対応する画像
信号から2値化データを作成する2値化手段と、上記2
値化手段によって作成された2値化データを元のマルチ
メディア情報に復元し、再生する情報再生手段と、を具
備し、上記2値化手段が、上記2値化データを作成する
に先立って画像信号を所定の閾値で2値化し、2値化さ
れたコード画像から参照ドットを検出する参照ドット検
出手段と、上記参照ドット検出手段により検出された参
照ドットの面積を計測するドット面積計測手段と、上記
ドット面積計測手段により計測された面積が所定の目標
値に近づくように上記閾値を修正する閾値修正手段と、
上記閾値修正手段によって修正された閾値によって画像
信号を2値化する閾値判定手段とを有することを特徴と
する。
【0030】また、本発明による情報記録媒体は、オー
ディオ情報、画像情報、ディジタルコードデータの少な
くとも1つを含むマルチメディア情報が光学的に読み取
り可能なドットコードで記録された情報記録媒体から、
所望のドットコードを読み取るコード読取手段と、上記
コード読取手段により読み取られたドットコードに対応
する画像信号から2値化データを作成する2値化手段
と、前記2値化手段によって作成された2値化データを
元のマルチメディア情報に復元し、再生する情報再生手
段とを備える情報再生システムに用いられる情報記録媒
体において、上記2値化手段が検出し、その検出された
ドットの面積が所定の目標値に近づくように閾値を修正
する際の基準とすべき参照ドットを有することを特徴と
する。
【0031】即ち、本発明によれば、情報記録媒体に、
情報再生システムの2値化手段が検出し、その検出され
たドットの面積が所定の目標値に近づくように閾値を修
正する際の基準とすべき参照ドットを記録しておくもの
とし、情報再生システムは、この参照ドットを検出して
その面積を計測し、この計測された面積が所定の目標値
に近づくように2値化の閾値を修正して、この修正され
た閾値によって、ドットコードを撮像して得られた画像
信号を2値化する。
【0032】従って、記録状態によるドットの膨張、収
縮に依存せずに所望のサイズのドットを得る2値化が可
能となり、また、ドット径を利用するものではできな
い、ドットが異方性を有する場合や、ドットに髭状のノ
イズが重畳している場合にも有効な2値化が可能となる
ので、元のマルチメディア情報を正しく再生できるよう
になる。
【0033】さらに、本発明による情報記録装置は、オ
ーディオ情報、画像情報、ディジタルコードデータの少
なくとも1つを含むマルチメディア情報が光学的に読み
取り可能なドットコードで情報記録媒体に記録するため
の情報記録装置において、面積もしくは形状の少なくと
も一方が互いに異なる少なくとも2種類以上の参照ドッ
トを記録するための参照ドット記録手段と、上記参照ド
ット記録手段によって記録された参照ドットを読み取っ
て、2値化する参照ドット読取手段と、上記参照ドット
読取手段によって読み取られた各参照ドットの面積と所
定の基準値とを比較し、その差が所定の閾値以下となっ
た参照ドットを選択する参照ドット選択手段と、を具備
し、上記参照ドット選択手段によって選択された参照ド
ットに基づいて上記マルチメディア情報に対応したドッ
トコードを記録することを特徴とする。
【0034】即ち、本発明の情報記録装置によれば、面
積もしくは形状の少なくとも一方が互いに異なる少なく
とも2種類以上の参照ドットを情報記録媒体に記録し、
情報再生システムで、これらの記録された参照ドットを
検出してその面積を求め、それらの面積と所定の基準値
とを比較して、その差が所定の閾値以下となった参照ド
ットを選択し、この選択された参照ドットに基づいて、
実際に記録すべきマルチメディア情報に対応したドット
コードを情報記録媒体に記録する。
【0035】従って、2値化後のドット面積が一定の基
準値となるような安定したドットの記録が可能となり、
このようにして記録されたドットコードを情報再生シス
テムで読み取れば、元のマルチメディア情報を正しく再
生できるようになる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0037】なお、以下の説明において、各実施の形態
において、同じ構成及び機能処理には、同一の参照番号
を付して示す。
【0038】まず、情報再生システムについて説明す
る。
【0039】図1の(A)は、本発明の情報再生システ
ムの第1の実施の形態における構成を示す図で、コード
読取部10は、オーディオ情報、画像情報、ディジタル
コードデータの少なくとも1つを含むマルチメディア情
報が光学的に読み取り可能なドットコードで記録された
情報記録媒体12から、所望のドットコードを読み取る
ものであり、例えば特開平6−231466号公報に示
されたような検出部184及び走査変換部186に対応
するものである。また、2値化部14は、このコード読
取部10によって読み取られたドットコードに対応する
画像信号から2値化データを作成するものであり、上記
特開平6−231466号公報に示されたような2値化
処理部188及び閾値判定回路226に対応するもので
ある。そして、情報再生部16は、この2値化部14に
よって作成された2値化データを元のマルチメディア情
報に復元し、再生するものであり、上記特開平6−23
1466号公報に示されたような復調部190以降に対
応するものである。
【0040】ここで、本第1の実施の形態における2値
化部14は、図1の(B)に示すように、参照ドット検
出部14A、ドット面積計測部14B、閾値修正部14
C、及び閾値判定部14Dによって構成されている。参
照ドット検出部14Aは、情報再生部16に供給すべき
2値化データを作成するに先立って、コード読取部10
からの画像信号を所定の閾値で2値化し、その2値化さ
れたコード画像から参照ドットを検出するものである。
この参照ドットについては、後で詳細に説明するが、例
えば、パターンドット278を使用することができる。
また、ドット面積計測部14Bはこの参照ドット検出部
14Aによって検出された参照ドットの面積を計測し、
閾値修正部14Cは、このドット面積計測部14Bによ
って計測された面積が所定の目標値に近づくように2値
化のための閾値を修正する。そして、閾値判定部14D
は、この閾値修正部14Cによって修正された閾値によ
って画像信号を2値化し、得られた2値化データを上記
情報再生部16に出力するものである。
【0041】即ち、このような構成においては、図1の
(C)に示すように、まず適当な閾値THで、撮像され
た参照ドットを2値化する。この場合、ドットを撮像す
ると、同図に示すような輝度変化が得られるので、これ
を適当な閾値THの平面で切ることで、その断面がドッ
ト面積Sとして現れてくる。そこで、このドット面積S
が、例えば所定の目標値よりも大きい場合には、輝度閾
値を下方に修正して閾値平面TH’とする。これによ
り、この閾値平面TH’で切った断面としてのドット面
積S’を小さくすることができる。また、逆に、ドット
面積Sが所定の目標値よりも小さければ、閾値を上方に
修正することで、大きなドット面積を得ることができ
る。
【0042】このように、ドット面積を利用して閾値を
修正する構成とすることにより、記録状態によるドット
の膨張、収縮に依存せずに、所望のドットサイズで安定
して2値化を行えるようになる。
【0043】また、例えばドットが異方性を有する場合
(丸ではなく例えば楕円である場合)や、髭状のノイズ
やシミ等がついた場合であっても、正しく2値化をする
ことができるようになる。
【0044】次に、本発明の情報再生システムの第2の
実施の形態を説明する。
【0045】本第2の実施の形態では、2値化部14
は、コード読取部10によって読み取られた画像信号に
対する2値化処理を、フィールド乃至フレーム単位で行
うようにしたものである。
【0046】即ち、図2の(A)及び(B)に示すよう
に、まず閾値判定部14Dによってフレーム画像データ
を適当な閾値で2値化し、参照ドット検出部14Aで参
照ドットを検出して、ドット面積計測部14Bにてその
面積を計測する。そして、閾値修正部14Cにて、この
面積を用いて閾値を修正し、閾値判定部14Dにおい
て、その閾値で同じフレームの画像データを2値化す
る。
【0047】このように、参照ドット面積を計測した同
一のコード画像の閾値を修正して再度2値化するため、
ドット面積を正確に目標値に適合させた2値化が可能と
なる。
【0048】また、図3の(A)に示すように、比較器
14Eを設け、ドット面積計測部14Bで計測されたド
ット面積と目標値とを比較し、その差が所定範囲内にな
るまで閾値修正部14Cによって閾値を修正させ、所定
範囲内になったときに閾値判定部14Dから出力された
2値化データを後段の情報再生部16に供給するような
構成としても良い。
【0049】即ち、図3の(B)に示すように、まず適
当な閾値thで2値化し、参照ドットを検出して、その
面積Sを算出する(ステップS11)。そして、その算
出された面積Sと目標の面積値St との差分の絶対値を
とり、それを所定の閾値THと比較する(ステップS1
2)。ここで、差分の絶対値の方が閾値THよりも大き
かった場合には、算出した面積Sが目標値St よりも小
さかったかどうかを判定する(ステップS13)。そし
て、面積Sが目標値St よりも小さかった場合には2値
化の閾値thを所定量Δth上げ(ステップS14)、
また大きかった場合には所定量Δth下げた後(ステッ
プS15)、上記ステップS11に戻る。このような処
理を、上記ステップS12において、面積Sと目標面積
値St との差分の絶対値が閾値TH以下となるまで、繰
り返す。そして、上記ステップS12において、面積S
と目標面積値St との差分の絶対値が閾値TH以下とな
った時点で、その時の閾値thでの2値化処理結果を出
力する(ステップS16)。
【0050】このように、修正、計測されたドット面積
が目標値に近づくまで、何度も繰り返し閾値の修正と2
値化を行い、十分目標値に近づいた時点で、その時の2
値化データを出力するので、ドット面積を正確に目標値
に適合させた2値化が可能となる。
【0051】次に、本発明の情報再生システムの第3の
実施の形態を説明する。
【0052】本第3の実施の形態は、ドットコード17
0を連続して撮像した場合、連続するフレームの間で照
明状態や記録状態があまり大きく変化することはないの
で、前フレームの状態を使って現フレームの閾値を決定
することができるという性質を利用したものである。
【0053】即ち、図4の(A)及び(B)に示すよう
に、まず、閾値判定部14Dにて現フレームの画像信号
を適当な2値化閾値で2値化し、参照ドット検出部14
Aで、その結果から参照ドットを検出して、ドット面積
計測部14Bにて、ドット面積を計測する。そして、閾
値修正部14Cで、その面積を使って閾値を修正し、そ
の修正した閾値を閾値記憶部14Fに記憶しておいて、
次フレームの画像信号の2値化に使用する。
【0054】このように、コード読取部10で連続して
ドットコード画像を読み取り、2値化部14では、この
読み取られた連続した画像信号の前フィールド乃至前フ
レームでの閾値を、検出された参照ドットの面積に基づ
いて修正し、修正した閾値により現フィールド乃至現フ
レームの2値化を行うようにしているので、複数フレー
ムに渡って連続してコード画像を読み取る場合、連続し
たフレーム間では光量や記録状態が大きく変化すること
はなく、前フレームの値を参照して閾値を決定すること
が可能であり、これにより画像を記憶しておくメモリが
不要となると共に、リアルタイム処理が可能となる。
【0055】次に、本発明の情報再生システムの第4の
実施の形態を説明する。
【0056】前述した参照ドットとして、確実に検出す
ることのできないものや、その面積が不安定でデータド
ット282の面積と相関性の乏しいものを選択した場合
には、データドット282を所望のサイズに近づけるこ
とは困難となる。そこで、本実施の形態では、参照ドッ
トは、データドット282、もしくはデータドット28
2とほぼ同じサイズ、形状の孤立ドット等、記録状態が
データドット282に近い孤立ドットを利用するもので
ある。
【0057】例えば、図5の(A)に示すように、デー
タドット中の孤立ドットを見つけてきて、それを参照ド
ット18とする。
【0058】あるいは、図5の(B)に示すように、こ
のようなデータドット282とは別の領域に参照ドット
の領域を設け、そこに孤立ドットを記録して、それを参
照ドット18とする。
【0059】即ち、記録状態がデータドット282に近
いドットを参照ドット18として利用することにより、
確実にデータドット282を目標の面積に近づけること
ができる。
【0060】つまり、孤立ドットは、近傍の他のドット
と干渉を起こさないので、正確な面積の測定が可能とな
り、また記録状態が読み取るべきデータドット282に
近く、この参照ドット18の2値化状態をコードの2値
化状態の良否を決める基準とすることにより、最適な2
値化状態を実現することができる。
【0061】なお、参照ドット18のコード上での配置
については、図5の(C)のようにコードの先端でもよ
いし、図5の(D)のようにコードの途中に繰り返しす
るようにしてもよい。
【0062】次に、本発明の情報再生システムの第5の
実施の形態を説明する。
【0063】本第5の実施の形態においては、情報記録
媒体12に記録されたドットコード170が、マルチメ
ディア情報に対応したデータコード20と、該データコ
ード20の読み取り位置を決定するためのパターンコー
ド22とからなり、このパターンコード22の少なくと
も一部を参照ドット18とするものである。このパター
ンコード22の詳細については、本出願人による特願平
6−313698号に開示されている。
【0064】実際には、図6の(A)に示すように、パ
ターンコード中のパターンドット278を参照ドット1
8として使うことができる。
【0065】即ち、データコード20中のデータドット
282は、その中心位置が格子状に配列されており、読
取り誤りを少なくするためには、読取点をこの格子点に
正確に合わせ込む必要がある。そこで、コード読取部1
0では、図47の(A)に示すような構成により、パタ
ーンコード22中のパターンドット278を利用して、
次のようにして高精度に読取点を求める。
【0066】即ち、まず、マーカ検出部82によりマー
カ174を検出し、マーカ中心算出部83でその重心を
算出する。この段階ではまだ高密度に記録されたデータ
ドットを読取るための基準点としては精度不足であるた
め、これを概中心と呼ぶ。そして、精度を高めるために
次に、上記概中心位置から既知のコードフォーマットに
従って、パターンドット検出部84によりパターンドッ
ト278を検出し、その重心をドット中心算出部85で
算出して、その重心位置の分布を利用して読取基準点算
出部86により読取基準点を算出する。ここで算出され
る読取基準点は、パターンドットの数でそれぞれの重心
位置の誤差が平均化されるため、十分精度が高く、これ
を真中心と呼ぶ。そして、読取り点算出部87では、こ
の真中心に基づいて、図47の(B)に示すように、コ
ードフォーマットに従って真中心間を格子状に等分割し
て読取点300を求め、データドット282の読取りを
行う。
【0067】図47の(C)は、データコード20をC
CDで撮像し、2値化したときのデータドット282の
周辺拡大図である。CCD面上では、高密度で記録され
たドットはこのように、もはや円形には撮像されず、C
CD画素にドットが半分以上かかった所のみ黒画素とな
るので、読取り誤りを少なくするためには、ドットの状
態を正確に反映しているドットの中心付近を読む必要が
あり、先述のような処理が必要となるのである。各処理
部での処理については、例えば、本出願人による特願平
6−313698号公報に記載されているような処理を
用いることができる。
【0068】また、マーカ中心算出部83及びドット中
心算出部85では、図47の(D)に示すようにドット
を形成している各黒画素の座標の総和をその黒画素の総
数、即ちドットの面積で割ることにより重心算出を行う
ことができる。
【0069】このようにパターンコード22の一部であ
るパターンドット278は、データドット282とほぼ
同じサイズ、形状の孤立ドットである上、コード読取部
10において、読取位置決定のための重心検出用にその
面積を計算するので、参照ドット検出部14A及びドッ
ト面責計測部14Bの処理を共通化することができ、効
率がよい。
【0070】あるいは、図6の(B)に示すように、パ
ターンコード中のマーカ174を参照ドット18として
使うようにしても良い。
【0071】即ち、パターンコード22の一部であるマ
ーカ174は、読み取りの初期に検出される上、位置決
めのための重心検出用に面積を計数しているので、この
結果を利用することにより効率の良い処理が行える。
【0072】次に、本発明の情報再生システムの第6の
実施の形態を説明する。
【0073】即ち、本第6の実施の形態では、ドット面
積計測部14Bを、図6の(C)に示すように、ドット
間隔計測回路14B1、ドット面積計測回路14B2、
及びドット面積補正回路14B3により構成している。
ここで、ドット間隔計測回路14B1は、パターンコー
ド22を形成する所定のドット間、例えばマーカ間の距
離を計測するものであり、ドット面積計測回路14B2
は、参照ドット18としてのパターンコード22を形成
するパターンドット278の面積を計測するものであ
る。そして、ドット面積補正回路14B3は、上記ドッ
ト間隔計測回路14B1によって計測されたドット間隔
に応じて、上記ドット面積計測回路14B2で計測され
た参照ドット18の面積もしくは目標値を補正する。
【0074】つまり、図6の(D)に示すように、間隔
測定ドット24としてマーカ組を検出して、そのマーカ
間の距離lを算出する。通常、このようなマーカ組が1
フレーム中に数組見つかるので、その平均を計算して得
られる平均マーカ間距離を基準ドット間隔Lとする。そ
して、補正前の面積をSとすると、補正後の面積S’
は、例えば(l/L)2 Sにより求められる。
【0075】このように、コード中の所定の位置関係を
なすドット間の距離を計測し、これに応じて参照ドット
18の面積もしくは目標値の少なくとも一方を補正する
ことによって、カメラの浮き、ひずみ等により生じたド
ット面積の変動を補正しており、従って、安定した面積
の計測が行える。
【0076】また、光学系の倍率変動に対応することが
できると共に、印刷倍率の異なるコード(50μ、60
μ)の読み取りも可能となる。
【0077】次に、本発明の情報再生システムの第7の
実施の形態を説明する。
【0078】本第7の実施の形態は、参照ドット検出部
14Aで複数の参照ドット18を検出するものとし、ド
ット面積計測部14Bにおいて、これら検出された複数
の参照ドット18の平均面積を算出するようにしたもの
である。
【0079】即ち、図7の(A)に示すように、ドット
面積計測回路14B4において各参照ドット18の面積
を計測すると共に、ドット計数回路14B5において面
積を計測した参照ドット18の数を計数し、平均面積算
出回路14B6で、各参照ドット18の面積の総和を参
照ドット18の数で割ることによって平均ドット面積を
算出するようにしている。
【0080】つまり、参照ドット18が縦横数画素でサ
ンプリングされる場合、画素に対する参照ドット18の
相対位置や、ノイズ等により、その面積が容易に変動し
てしまい、2値化の基準となる安定した面積の算出がで
きなくなる。そこで、本第7の実施の形態においては、
予め参照ドット18を複数記録しておき、この参照ドッ
ト18を検出した後に、それを平均化する処理を行うこ
とによって、信頼性を高めることができる。即ち、複数
の参照ドット18の平均面積を算出することにより、相
対位置関係による面積変動やノイズの影響を相殺し、よ
り精度の高い面積算出が可能となる。
【0081】次に、本発明の情報再生システムの第8の
実施の形態を説明する。
【0082】本第8の実施の形態は、上記第7の実施の
形態に、さらに、計測された各参照ドット18の面積が
所定の値の範囲を越えるとき、この参照ドット18の面
積を上記平均面積算出から除外するようにしたものであ
る。
【0083】即ち、図7の(B)に示すように、ドット
選択部14B7を設け、ドット面積計測回路14B4で
計測した参照ドット18の面積が所定の範囲内にあると
きのみ、ドット計数回路14B5の計数動作並びに平均
面積算出回路14B6の平均面積算出動作を行わせるよ
うにしている。
【0084】つまり、図8の(A)に示すように、まず
レジスタSS及びSnum を「0」に初期化した後(ステ
ップS21)、検出終了の判定を行い(ステップS2
2)、まだであれば、ドット面積計測回路14B4でi
番目の参照ドット18の面積Sを算出する(ステップS
23)。次に、ドット選択部14B7で、その算出した
面積Si が所定の範囲内、つまり第1の閾値TH1 と第
2の閾値TH2 の間にあるか否か判定する(ステップS
24)。ここで、第1及び第2の閾値TH1 ,TH
2 は、図8の(B)に示すように、TH1 <TH2 の関
係にあるものとする。
【0085】そして、算出した面積Sがその範囲内にな
いときには、その算出された面積Sは、シミやかすれ、
にじみ等により誤算出されたドット面積であるとして破
棄し、上記ステップS22に戻って、次の参照ドット1
8に対する処理に進む。
【0086】これに対して、算出した面積Si がその範
囲内にあるときには、レジスタSSの値に上記算出した
面積Sを加算し、また上記ドット計数回路14B5とし
てのレジスタSnum の値をインクリメントして(ステッ
プS25)、上記ステップS22に戻る。
【0087】そして、検出が終了したならば、平均面積
算出回路14B6において、上記レジスタSSの値をレ
ジスタSnum の値で割ることで、平均面積Savg を算出
する(ステップS26)。
【0088】例えば、参照ドット18として、図8の
(C)に示すように、ドット面積S4がにじみによって
太っており、またドット面積S7 がかすれによって細っ
ているようなものが検出された場合には、面積S4 は第
2の閾値TH2 よりも大きく、また面積S7 は第1の閾
値TH1 よりも小さいので、ドット選択部14B7にお
いて、リジェクトされ、平均面積の算出には寄与しな
い。従って、実際にドット計数回路14B5で計数され
るドットの数は、面積S1 ,S2 ,S3 ,S5 ,S6
8 の6個であり、平均面積算出回路14B6で算出さ
れる平均面積は、これらの6個の面積の平均となる。
【0089】このように、シミやかすれ、にじみ等によ
り誤算出されたドット面積を除外することにより、安定
した平均面積の算出が可能となる。
【0090】次に、本発明の情報再生システムの第9の
実施の形態を説明する。
【0091】即ち、参照ドット18は、不適切な印刷状
態や撮像状態においては、ノイズ等により正しく検出す
ることができず、そのような状態で検出された参照ドッ
ト18の面積に対応して閾値を修正してしまうと、不適
切な閾値が設定され、このような閾値で2値化された画
像からは、参照ドット18が検出できずに、正常な閾値
に復帰することが不可能となる場合がある。
【0092】そこで、本第9の実施の形態では、条件を
満たす参照ドット18が所定の数以上検出できなかった
場合には、参照ドット面積による閾値の修正を行わない
ようにしている。
【0093】つまり、図9の(A)及び(B)に示すよ
うに、閾値修正部14Cは、ドット面積計測部14Bに
おいてドット計数回路14B5で計数された参照ドット
18の総数Snum を、閾値保持部14C1を構成する閾
値修正選択回路14C1aに与えて、これが所定数、即
ち第3の閾値TH3 を越えたか否か判断する(ステップ
S31)。そして、これが上記第3の閾値TH3 を越え
ない場合には、閾値修正回路14C2による閾値の修正
動作を行わずに、閾値記憶回路14C1bに記憶されて
いる閾値thを出力する(ステップS32)。また、検
出総ドット数Snum が上記第3の閾値TH3 を越えたな
らば、閾値修正回路14C2による閾値の修正動作(+
Δth)を行って、修正後の閾値thを出力する(ステ
ップS33)。
【0094】ここで、例えば、参照ドット18をマーカ
間のパターンドット278とし、マーカ間にそれが12
個配置されており、一撮像エリア(フレーム)にはブロ
ック272が6個分入るとすると、参照ドット18とし
ては96個検出されることになるが、走査の開始時に
は、ドットコード170が撮像エリアに入りかけの状態
で撮像されることになり、不十分な参照ドット18から
閾値の修正を行ってしまう恐れがある。そこで、上記第
3の閾値TH3 としては、2ブロック分つまり48個
(12×4個)程度とするのが好ましいが、実際には、
何等かの原因で1、2ドット落ちることもあるので、本
実施の形態では、40数個程度とする。
【0095】このように、十分な数の参照ドット18が
検出されない場合には閾値を修正しないようにすること
により、その閾値の信頼性を低下させないようにするこ
とができる。つまり、走査の始めなどではブロック27
2が十分撮像されていないため、このような状態で閾値
の修正をしてしまうとかえって結果を悪くする恐れがあ
るので、この場合には閾値を修正しないことで、信頼性
を低下させない。
【0096】次に、本発明の情報再生システムの第10
の実施の形態を説明する。
【0097】即ち、本第10の実施の形態では、図10
の(A)に示すように、閾値修正部14Cは、ピーク値
検出部14C3、内分比修正部14C4、及び閾値算出
部14C5より構成される。ここで、ピーク値検出部1
4C3は、所定の検出領域から輝度の最大値及び最小値
を検出し、内分比修正部14C4は、ドット面積計測部
14Bによって計測された面積と所定の目標値との差分
により算出される内分比の修正量に基づいて内分比を修
正する。そして、閾値算出部14C5は、上記ピーク値
検出部14C3によって検出された値を上記内分比修正
部14C4によって修正された内分比で分割することに
よって閾値を算出する。
【0098】このような構成において、図10の(B)
に示すように、まずピーク値検出部14C3で、画像デ
ータからピーク値である最大値maxと最小値minを
検出する(ステップS41)。そして、閾値算出部14
C5 にて、これらピーク値を内分比kで内分すること
で、閾値thを算出する(ステップS42)。即ち、閾
値thは、 th=k(max−min)+min …(1) により算出される。なおここで、内分比kは、後述する
ようにして内分比修正部14C4で修正記憶されたもの
を使用する。
【0099】而して、こうして算出された閾値thで2
値化した参照ドット18が参照ドット検出部14Aで検
出されて、ドット面積計測部14Bでその面積Sが算出
され(ステップS11)、内分比修正部14C4によ
り、この算出面積Sと目標値St との差分により算出さ
れる内分比の修正量に基づいて内分比kが修正される
(ステップS43)。つまり、算出面積Sと目標値St
との差分(St −S)に所定の係数αを乗じて得られる
修正量を内分比kに加算したものを新たな内分比kとす
る。こうして得られる更新後の内分比kを記憶した後
(ステップS44)、上記ステップS42に戻り、閾値
thを更新していく。
【0100】そして、こうしてフレーム毎に更新される
閾値thが閾値判定部14Dに与えられ、そこでの2値
化処理結果が情報再生部16に供給されることとなる
(ステップS16)。
【0101】このように内分比を修正するようにする
と、直接閾値を修正するのに対して、閾値が照明量の変
化に追従しやすくなり、内分比の修正量が小さく、収束
が速くなると共に、ドット面積が照明量の変動に依存し
なくなるので、ドットコード170の記録状態を反映し
た安定した2値化が可能となる。
【0102】また、本第10の実施の形態は、図11に
示すようにしても良い。
【0103】即ち、まずピーク値検出部14C3で、画
像データからピーク値である最大値maxと最小値mi
nを検出する(ステップS41)。そして、閾値算出部
14C5 にて、これらピーク値を内分比kで内分する
ことで、閾値thを算出し(ステップS42)、この閾
値thで2値化した参照ドット18を参照ドット検出部
14Aで検出し、ドット面積計測部14Bでその面積S
を算出する(ステップS11)。
【0104】ここで、内分比修正部14C4により、こ
の算出面積Sと目標値St との差分が所定の値εs より
小さいかどうか判断する(ステップS45)。小さくな
っていた場合には、上記閾値thが閾値判定部14Dに
与えられ、そこでの2値化処理結果が情報再生部16に
供給されることとなる(ステップS16)。
【0105】一方、小さくなっていなかった場合には、
内分比の修正が行われるが、この場合、算出面積Sが目
標値St よりも小さいか否か判断し(ステップS1
3)、小さければ、内分比をΔkだけ増やし(ステップ
S46)、また小さくなければ、内分比をΔkだけ減じ
る(ステップS47)。
【0106】このように、画像信号からピーク値を検出
した後、まず、初期の内分比で閾値を算出して、その閾
値で2値化し、参照ドット18を検出してその面積を計
測し、それと目標値との差が所定の値より小さくなった
か否かを判断し、小さくなっていた場合にはその時の2
値化データを出力し、小さくなっていなかった場合に
は、内分比を修正して再度閾値を算出して2値化すると
いうようにすることで、繰り返しにより確実に目標ドッ
トサイズの2値化が可能となる。
【0107】次に、本発明の情報再生システムの第11
の実施の形態を説明する。
【0108】本第11の実施の形態は、例えば、図12
の(A)に示すように、輝度の最小値が最小値閾値TH
min よりも大きい場合は、ドットコード170が存在せ
ず情報記録媒体12の紙面のみが撮像されていると見な
して処理を中止し、また、輝度の最大値が最大値閾値T
max よりも小さい場合は、ドットコード170に十分
な照明が与えられず著しく光量が低下していると見なし
て、やはり処理を中止するというものである。
【0109】即ち、手持ち型スキャナでドットコード1
70をスキャンする場合、図12の(B)に示すよう
に、連続して得られる複数のフレーム26の内、最初と
最後の数フレームは、ドットコード170が撮像され
ず、真白の画像になる可能性があり、逆に、スキャンの
途中に、スキャナが持ち上げられることにより、真黒の
画像が撮像される可能性もある。
【0110】そこで、本第11の実施の形態では、所定
の検出領域から輝度の最大値及び最小値を検出したと
き、これが所定の範囲を超えている場合には、該画像が
ドットコード170を正しく撮像していないと判断し、
以降の処理を中止するようにしている。これにより、ド
ットコード170を読み取るのに不適切な画面の処理を
しないようにすることが可能になり、よって、無駄な処
理を省き、処理を高速化することができる。
【0111】図12の(C)は、本第11の実施の形態
の構成を示す図で、ピーク値検出回路14C3aは、画
像データからピーク値である最大値maxと最小値mi
nを検出する。比較器14C3bは、検出された最小値
minと最小値閾値THminとを比較し、また比較器1
4C3cは、検出された最大値maxと最大値閾値TH
max を比較する。そして、ORゲート14C3dは、比
較器14C3bの比較結果として、最小値minの方が
最小値閾値THmin よりも大きいという結果が得られた
とき、あるいは比較器14C3cの比較結果として、最
大値maxの方が最大値閾値THmax よりも小さいとい
う結果が得られたとき、当該フレームについての以降の
処理を中止するよう指示する読み取り制御信号を後段に
出力する。
【0112】図13の(A)は、これをソフトウェア的
に実現するためのフローチャートであり、まずフレーム
全体についての処理が終了したかどうか判断し(ステッ
プS51)、まだであれば、画像データからピーク値で
ある最大値maxと最小値minを検出する(ステップ
S41)。そして、この内の最小値minが最小値閾値
THmin よりも大きいか否か判断し(ステップS5
2)、大きい場合には、上記ステップS51の次のフレ
ームがあるかどうかの判断に戻る。
【0113】また、最小値minが最小値閾値THmin
よりも大きくない場合には、さらに、上記検出した最大
値maxが最大値閾値THmax よりも小さいか否か判断
し(ステップS53)、小さい場合には当該フレームに
ついての処理を中止して、上記ステップS51の次のフ
レームがあるかどうかの判断に戻る。
【0114】そして、最大値maxが最大値閾値TH
max よりも小さくない場合には、前述したような2値化
処理並びに読み取り処理を行う(ステップS54)。
【0115】次に、本発明の情報再生システムの第12
の実施の形態を説明する。
【0116】本第12の実施の形態は、図13の(B)
に示すように、ピーク値検出部14C3において、ピー
ク値検出回路14C3aの前段に、注目画素の隣接画素
の差分の絶対値を算出し、その結果が所定の閾値より小
さい場合のみ、該隣接画素の平均値を算出する選択的平
均値算出部14C3eを配し、ここで算出された輝度の
平均値からピーク値を検出するようにしたものである。
【0117】即ち、ドットコード170を撮像する際
に、撮像部204、例えばCCD中に欠陥画素がある
と、その画素の出力は大きく変動し、ピーク値検出に悪
影響を及ぼす。そこで、本第12の実施の形態では、注
目画素近傍での画素値の変動量を求め、それが所定の閾
値未満であった場合、該画素値の平均値をピーク検出回
路14C3aに与えるようにしている。
【0118】図14は、本第12の実施の形態の動作フ
ローチャートであり、まず、ピーク値検出回路14C3
aでの例えば1フレームのピーク値検出が終了したかど
うか判断し(ステップS61)、まだであれば、i番目
の注目画素yi に関してその前後の画素つまりyi-1
i+1 の画素値の差分の絶対値を求め、それが第4の閾
値TH4 よりも小さいか否か判断する(ステップS6
2)。そして、この第4の閾値TH4 よりも小さくない
場合には、この画素yi の画素値は極値ではないとし
て、ピーク値検出回路14C3aでの最大値及び最小値
の検出は行わず、iレジスタの値をインクリメントして
(ステップS63)、次の画素の処理へ進む。
【0119】これに対して、yi-1 とyi+1 の画素値の
差分の絶対値が上記第4の閾値TH4 よりも小さい場合
には、ここが極値をとる部分であると見なし、平均値a
vgを算出する(ステップS64)。この平均値avg
は、 avg=(yi-1 +yi+1 )/2 …(2) により算出される。
【0120】そして、こうして算出した平均値avgが
先の画素についての処理で求められている最小値min
よりも小さいか否かを、ピーク値検出回路14C3aに
よって判断し(ステップS65)、小さければ、この平
均値avgを新たな最小値minとした後(ステップS
66)、上記ステップS63へ進む。一方、最小値mi
nよりも小さくなければ、さらに、平均値avgが先の
画素についての処理で求められている最大値maxより
も大きいか否か判断し(ステップS67)、大きけれ
ば、この平均値avgを新たな最大値maxとした後
(ステップS68)、また、大きくなければ元の最大
値、最小値のまま、上記ステップS63へ進む。
【0121】このように、コード読取部中の撮像部20
4において欠陥画素が存在した場合に、ピーク値を誤検
出するのを防止することができる。即ち、欠陥画素によ
る出力の大きな変動を除去し、且つノイズによる小さな
変動の影響も除去し、安定したピーク値検出が可能な
る。
【0122】次に、本発明の情報再生システムの第13
の実施の形態を説明する。
【0123】即ち、本第13の実施の形態は、図15の
(A)に示すように、内分比修正部14C4を、内分比
修正量テーブル14C4aによって構成し、計測された
ドット面積Sと所定の目標値St とより、この内分比修
正量テーブル14C4aに基づいて、内分比修正量Δk
を決定するようにしたものである。
【0124】ここで、内分比修正量テーブル14C4a
は、例えば、図15の(B)に示すようなものであり、
例えば、ドット面積Sが7.0であり、目標値St
8.0である場合には、修正量として0.13が求めら
れ、これが出力される。
【0125】このように内分比修正量Δkをテーブルよ
り求めることで、計算が不要となり、且つ1回で最適な
内分比に近づけることが可能となる。
【0126】次に、本発明の情報再生システムの第14
の実施の形態を説明する。
【0127】即ち、本第14の実施の形態は、内分比修
正部14C4において、所定の係数α、ドット面積S、
目標値St より、次式 Δk=α(St −S) …(3) によって内分比修正量Δkを算出するというものであ
る。
【0128】これは、ドット面積Sと内分比kの関係
が、例えば、図15の(C)に示すように線形である場
合には、ドット面積Sと目標値St のこの関係から修正
量Δkを上記一次式によって求めることができる。
【0129】このように一次式で内分比修正量Δkを算
出することで、上記第13の実施の形態のようにテーブ
ルを記憶するためのメモリが不要となり、且つ計算が容
易であり、ハードウェア規模を小さくすることができ
る。
【0130】次に、本発明の情報再生システムの第15
の実施の形態を説明する。
【0131】本第15の実施の形態においては、上記所
定の係数αを固定値とするのではなく、内分比の修正を
繰り返す毎に、前回と同じか、より小さな値をとるよう
にしたものである。
【0132】即ち、ドット面積Sと内分比kとの関係
が、図15の(D)に太い実線Aで示すようなものであ
る場合、1フレーム目で、ある内分比ka で2値化した
時のドット面積Sが破線Bで示される位置であったとす
ると、この値から傾き1/α1、例えば「1/16」に
基づいて修正量Δk1 を計算する。これにより、2フレ
ーム目の内分比kはkb となり、測定されたドット面積
Sは、破線Cで示す位置になる。そして、今度は、傾き
1/α2 、例えば「1/32」に基づいて修正量Δk2
を計算するというようにして、少しづつ目標値St に近
づけていく。
【0133】このように、修正の初期には比較的大きめ
の係数αを設定することにより、収束を速くして追従性
を良くすることができる。ただし、修正の後期で同じよ
うな大きな値を使うと、収束することができなくなり、
発振を起こしてしまうので、修正の後期に移るに従っ
て、徐々にαを小さくしていくことにより、発振を抑制
することができる。
【0134】図16の(A)は、本第15の実施の形態
のフローチャートである。
【0135】即ち、まず内分比修正部14C4は、ドッ
ト面積計測部14Bで計測された参照ドット数レジスタ
Snum の値が所定数、即ち上記第3の閾値TH3 を越え
たか否か判断する(ステップS31)。そして、これが
上記第3の閾値TH3 を越えない場合には、内分比kを
修正せずに(ステップS71)、閾値算出部14C5に
出力する。
【0136】これに対して、第3の閾値TH3 を越えた
時には、カウントレジスタcountをインクリメント
し(ステップS72)、このカウントレジスタcoun
tの値が第5の閾値TH5 を越えたか否か判断する(ス
テップS73)。そして、これが第5の閾値TH5 を越
えない場合には、上記ステップS71に進む。また、第
5の閾値TH5 を越えた場合には、ドット面積計測部1
4Bで計測された参照ドット総面積レジスタSSの値を
同じくドット面積計測部14Bで計測された参照ドット
数レジスタSnum の値で割ることで、平均面積Savg
算出する(ステップS26)。
【0137】一方、これと並行して、内分比修正部14
C4は、上記カウントレジスタcountの値が第6の
閾値TH6 を越えたか否か判断する(ステップS7
4)。そして、第6の閾値TH6 以下の場合には、つま
り第6の閾値TH6 を「1」とすれば、1回目は、上記
係数αをα1 =1/16に設定し(ステップS75)、
第6の閾値TH6 を越える場合、つまり2回目以降は、
上記係数αをα2 =1/32に設定する(ステップS7
6)。
【0138】こうして平均面積Savg と係数αが求まっ
たならば、次に、上記目標値St と平均面積Savg の差
分(即ち、St −Savg )に上記係数αを乗じた値を、
現在の内分比kに加算することで、新たな内分比kを得
(ステップS77)、これを閾値算出部14C5に出力
する。
【0139】このように、修正の初期段階では大きめの
係数を用いることによって追従性を良くし、内分比が収
束してきた修正の後期では小さめの係数を用いることに
よって発振を抑制することができる。
【0140】次に、本発明の情報再生システムの第16
の実施の形態を説明する。
【0141】本第16の実施の形態においては、内分比
kを、図16の(B)に示すように、ステップ状に変化
させると共にヒステリシス特性を持たせるようにしたも
のである。
【0142】このように内分比kをステップ状に変化さ
せることで、例えばノイズ等によって内分比kが変動す
るが、そのようなノイズ等の影響による内分比kの敏捷
な変化を抑制することができる。また、ステップ状に変
化させる時の段が上がる部分は多少のノイズで大きく変
動することがあるが、この部分にヒステリシス特性をも
たせることによって、ここの部分も安定して内分比kを
決定することができるようになる。
【0143】即ち、内分比をステップ状に変化させるこ
とにより、計算を容易にし、ハードウェア規模を小さく
することができると共に、ヒステリシス特性を持たせる
ことにより、ノイズによる変動を抑制し、安定した2値
化が可能となる。
【0144】次に、本発明の情報再生システムの第17
の実施の形態を説明する。
【0145】本第17の実施の形態は、内分比kを修正
する場合に、修正後の内分比が所定の値の範囲内にある
か否かを判断し、範囲外のときはこれをクリップするよ
うにしたものである。
【0146】即ち、内分比kは、図17の(A)に示す
ように、連続的に「0」から「1」までの値をとること
になるが、内分比kが「0」に近い部分では閾値が最小
値minに近い値を、また内分比kが「1」に近いとこ
ろでは閾値が最大値maxに近い値をとることになる。
しかしながら、そのような2値化は正常な2値化ではな
いと考えられるので、修正後の内分比kの値は、このよ
うに所定の値、例えば「10/32」から「25/3
2」の範囲とし、「25/32」以上の値をとった時に
は全て「25/32」、また「10/32」以下の値を
とった時には全て「10/32」に値を固定する。
【0147】図17の(B)及び(C)はそれぞれ本第
17の実施の形態のブロック構成図及び動作フローチャ
ートである。
【0148】即ち、内分比修正部14C4を内分比修正
回路14C4bと内分比制限部14C4cとによって構
成する。そして、内分比修正回路14C4bによって修
正量Δkを加えることで内分比kを修正したならば(ス
テップS46)、その修正後の内分比kが第7の閾値T
7 、例えば「25/32」を越えているかどうか判断
する(ステップS81)。もし越えていれば、内分比k
を第7の閾値TH7 に設定し(ステップS82)、これ
を閾値算出部14C5に出力する。
【0149】また、第7の閾値TH7 を越えていなけれ
ば、さらに、当該修正後の内分比kが第8の閾値T
8 、例えば「10/32」よりも小さいかどうか判断
する(ステップS83)。もし小さければ、内分比kを
第8の閾値TH8 に設定し(ステップS84)、これを
閾値算出部14C5に出力する。
【0150】そして、第8の閾値TH8 よりも小さくな
ければ、上記内分比修正回路14C4bで修正した内分
比kをそのまま閾値算出部14C5に出力する。
【0151】このように内分比kを所定の値でクリップ
することにより、シミ、かすれ、にじみ等による異常な
内分比kの出力を抑制し、安定した内分比kの出力が可
能となる。
【0152】次に、本発明の情報再生システムの第18
の実施の形態を説明する。
【0153】参照ドット18は、不適切な印刷状態や撮
像状態においてはノイズ等により正しく検出することが
できず、そのような状態で検出された参照ドット18の
面積に対応して内分比を修正してしまうと不適切な内分
比が設定され、このような内分比で2値化された画像か
らは、参照ドット18が検出できずに、正常な内分比に
復帰することが不可能となる場合がある。
【0154】そこで、本第18の実施の形態では、その
ような状態では内分比を修正しないようにして、安定し
た内分比の算出を可能とするものである。
【0155】図18の(A)及び(B)はそれぞれ本第
18の実施の形態のブロック構成図及び動作フローチャ
ートである。
【0156】即ち、内分比修正部14C4は、内分比修
正回路14C4bと内分比保持部14C4dにより構成
され、後者の内分比保持部14C4dは内分比修正選択
回路14C4d1と内分比記憶回路14C4d2よりな
る。そして、まず内分比修正選択回路14C4d1にお
いて、上記参照ドット検出部14Aで検出されドット面
積計測部14Bで計数された参照ドット18の数が所定
数(第3の閾値TH3)を満たすか否かを判断し(ステ
ップS31)、所定数に満たない場合は、内分比記憶回
路14C4d2に記憶されている内分比kを閾値算出部
14C5に出力する(ステップS71)。また、所定数
以上の場合には、内分比修正回路14C4bに内分比k
を修正させる、即ち、内分比修正量Δkを加えた新しい
内分比を作成させて(ステップS46)、それを閾値算
出部14C5に出力する。
【0157】このように、十分な数の参照ドット18が
検出されない場合には内分比を修正しないようにするこ
とにより、内分比の信頼性を低下させないようにするこ
とができる。
【0158】次に、本発明の情報再生システムの第19
の実施の形態を説明する。
【0159】本第19の実施の形態においては、内分比
修正部14C4が、コード読取部10によって読み取ら
れた連続した画像信号の所定の条件を満たすフィールド
乃至フレームまで内分比を修正し、以降のフィールド乃
至フレームでは修正した内分比を保持するようにしたも
のである。
【0160】即ち、図19の(A)に示すように、ドッ
ト面積計測部14Bで計数された参照ドット18の数が
所定数(第3の閾値TH3 )を満たすか否かを判断し
(ステップS31)、所定数に満たない場合は、内分比
kを修正しないで閾値算出部14C5に出力する(ステ
ップS71)。
【0161】また、所定数以上の場合には、カウントレ
ジスタcountをインクリメントした後(ステップS
72)、このカウントレジスタcountの値が所定の
閾値THcnt よりも小さいか否か判断する(ステップS
91)。そして、これが所定の閾値THcnt よりも小さ
い場合には、現在の内分比kに内分比修正量Δkを加え
ることで新しい内分比kを設定し(ステップS46)、
それを閾値算出部14C5に出力する。
【0162】これを繰り返して、カウントレジスタco
untの値が所定の閾値THcnt 以上になったならば、
上記ステップS71に進み、内分比kを修正しないで閾
値算出部14C5に出力する。
【0163】つまり、十分な数のドットが検出されたフ
レームの数をカウントしていき、これがある所定の閾値
THcnt よりも小さい場合には内分比kを修正してい
く。そして、これを繰り返して、カウントが所定の閾値
THcnt 以上になった場合には、もう十分に内分比kが
修正されて収束したものと見なし、以降のフレーム26
では内分比kを修正しないようにする。
【0164】このように、連続してドットコード画像を
読取る場合には、読み取り中に記録状態が大きく変化す
ることはないので、記録状態に関する補正を行う内分比
の修正はフレーム26の前半で完了するため、以降の修
正は行わないことにより、無駄な処理を削減すると共に
ノイズによる誤修正を防止することができる。
【0165】次に、本発明の情報再生システムの第20
の実施の形態を説明する。
【0166】本第20の実施の形態においては、図19
の(B)に示すように、ドットコード170の読取開始
端側の所定領域に、2値化部14における閾値を決定す
るための当該情報記録媒体12に係る情報を含む属性ド
ット28を記録しておくようにしたものである。そし
て、2値化部14は、図19の(C)に示すように、こ
のような属性ドット28を検出するための属性ドット検
出部14Gと、コード読取部10によって読み取られた
画像信号に対する2値化処理をフィールド乃至フレーム
単位で行い、該2値画像において上記属性ドット検出部
14Gが検出した属性ドット28から上記情報記録媒体
12に係る情報を読み取る属性読取部14Hと、この属
性読取部14Hによって読み取られた該情報を記憶し、
後続する各画像に対しても同じく適用する属性記憶部1
4Iとを有するものとしている。
【0167】即ち、情報記録媒体12に係る情報、例え
ば、情報記録媒体12の材質や、記録した時のインクの
濃度、露光量等を属性ドット28としてドットコード1
70の読取開始端側の所定領域に記録しておくことで、
ドットコード170の走査時に最初にこの属性ドット2
8が走査されて読み取られる。そして、読み取ったこの
属性ドット28によって示される情報記録媒体12の情
報、つまり情報記録媒体12の材質やインクの濃度等の
情報を属性記憶部14Iに記憶しておき、内分比の決定
に用いる。
【0168】このように、ドットコード170の2値化
に先立って、情報記録媒体12の材質、記録材料の性
質、記録方式等の属性を知ることができるために、適切
な2値化パラメータを与えることができる。
【0169】次に、本発明の情報再生システムの第21
の実施の形態を説明する。
【0170】本第21の実施の形態は、照明系の不均一
性や撮像装置の情報記録媒体12に対する傾き等の原因
により、撮像した画像にシェーディングがかかり、2値
化に悪影響を及ぼすという問題に対処するために、図2
0の(A)に示すように、シェーディングのかかったコ
ード画像を、例えば横方向4個、縦方向3個の複数の分
割領域30に分割して処理するようにしたものである。
即ち、分割した各分割領域単位では、記録状態や照明状
態などが一定であると見なすことができるので、分割領
域単位で特徴量を抽出して閾値を算出するようにしてい
る。
【0171】図20の(B)は、本第21の実施の形態
における2値化部14のブロック構成図であり、領域分
割部14Jでドットコード170の撮像画面を複数の領
域に分割し、特徴量抽出部14Kで、この領域分割部1
4Jにより分割された各領域単位で2値化特徴量を抽出
する。そして、閾値算出部14Lは、この特徴量抽出部
14Kにより抽出された特徴量に基づいて2値化閾値を
算出し、閾値判定部14Dにこの算出した閾値を与え
て、画像信号を2値化する。
【0172】このように、各分割領域単位では記録状態
や照明状態などが一定であると見なすことができるの
で、分割領域単位で特徴量を抽出して閾値を算出するこ
とにより、シェーディング等の影響を低減することがで
きる。
【0173】次に、本発明の情報再生システムの第22
の実施の形態を説明する。
【0174】本第22の実施の形態においては、図21
の(A)に示すように、データコード20の一部に2値
化のための特徴量(例えば、最大値、最小値)を抽出す
るための参照領域32を設けておき、領域分割部14J
で領域を分割するときに、この分割領域30の一つに対
して、少なくとも一つの参照領域32が存在するように
領域分割を行うようにするというものである。
【0175】なお、領域分割は、例えば、スキュー角0
度で参照領域32を含む画像を撮像したときに、撮像画
面上で参照領域32の検出される間隔が、横X画素、縦
Y画素であった場合、分割領域30の大きさは、少なく
とも、横X画素、縦Y画素以上に設定する。
【0176】このようにすることにより、各領域に少な
くとも1つの参照領域32が含まれることによって、安
定した特徴量の抽出が可能となる。
【0177】また、特徴量として輝度の最大値を検出す
ることにより、分割領域30の光量を反映した2値化が
可能となり、シェーディングに適応することができる。
【0178】次に、本発明の情報再生システムの第23
の実施の形態を説明する。
【0179】本第23の実施の形態においては、図21
の(B)に示すように、マーカ174とその近傍の禁止
領域の少なくとも一方を参照領域32として使用するよ
うにしたものである。
【0180】即ち、既述のマーカ174は黒が連結して
存在する比較的広い領域であり、また、その回りの禁止
領域は白が連結して存在する比較的広い領域である。そ
こで、このようなマーカ174あるいはその近傍の禁止
領域から特徴量を抽出することで、安定した2値化が行
えるようになる。例えば、ローパスフィルタをかけて、
輝度の最大値、最小値を検出するものとすると、最小値
はマーカ174から、最大値はマーカ近傍の禁止領域か
らそれぞれ検出されることができる。
【0181】また、このように参照領域32をマーカ1
74もしくはその近傍領域とすることにより、コードと
別に参照領域32を記録する必要がなくなり、記録面積
を有効に利用できると共にその検出を容易にすることが
できる。
【0182】次に、本発明の情報再生システムの第24
の実施の形態を説明する。
【0183】本第24の実施の形態においては、図22
の(A)に示すように、シェーディングのかかったコー
ド画像を上記第21の実施の形態におけるように分割し
て、分割領域単位で特徴量を抽出して閾値を算出する場
合に、分割された各領域単位で輝度の最大値を抽出する
ようにしたものである。
【0184】即ち、シェーディングの状態をよく表すの
は、領域中の輝度の最小値よりも最大値であり、これは
ドットコード170の広い範囲に分布している。そこ
で、図22の(B)に示すように、分割した各領域から
輝度の最大値maxを求め、それに応じて閾値を設定す
る、例えば輝度の最大値の50%を閾値thとして、2
値化することで、より強いシェーディングに対応できる
ようになる。
【0185】このように、特徴量を輝度の最大値とする
ことにより、参照領域32は情報記録媒体12の地色の
部分となり、これはドットコード中に広く分布するた
め、分割領域30を比較的小さくしても安定した特徴量
の抽出が可能となる。さらに、輝度の最大値は各分割領
域30における照明量の状態をよく反映するため、シェ
ーディングに適応した閾値の算出に有効となる。
【0186】次に、本発明の情報再生システムの第25
の実施の形態を説明する。
【0187】本第25の実施の形態は、特徴量抽出部1
4Kにおいて、第1の特徴量として、分割された各領域
単位で輝度の最大値を抽出すると共に、第2の特徴量と
して、画面全体で輝度の最小値を抽出するものとし、閾
値算出部14Lにおいて、これら輝度の最大値と最小値
から所定の内分比により各分割領域単位で閾値を算出す
るようにしたものである。
【0188】即ち、輝度の最大値は分割した各分割領域
30から検出し、最小値は撮像された画面つまりフレー
ム全体から求め、こうして求められた最大値、最小値か
ら所定の内分比kによって閾値を算出する。
【0189】例えば、図23の(A)に示すようなシェ
ーディングのかかった画像において、各分割領域30で
最大値max、最小値minを求めると、図23の
(B)に示すようになる。この場合、マーカ174のよ
うに黒が連結して存在する領域は、非常に安定して特徴
量が抽出されるので、最小値については、このマーカ1
74の存在する分割領域から検出された値をフレーム全
体の最小値fr_minとして、各分割領域30の最小
値に適応する。
【0190】即ち、シェーディングの状態を良く反映す
るのは領域中の輝度の最大値であり、これはコードの広
い範囲に分布している。一方、輝度の最小値は、マーカ
領域34のみに現れ偏在しているが、シェーディングに
よる輝度の変化は少ない。そこで、各分割領域30から
は輝度の最大値を検出し、輝度の最小値はフレーム全体
から検出したものを用いることにより、マーカ領域34
を含まないほど分割領域30を小さく設定しても、シェ
ーディングに対応した閾値を設定することができるよう
になる。
【0191】このように、輝度の最大、最小値から内分
比により閾値を算出することにより、照明量に適応した
閾値の算出が可能となる。
【0192】また、輝度の最大値は各分割領域単位で抽
出することにより、シェーディングに対応し、各分割領
域単位では安定して抽出することのできない輝度の最小
値は画面全体から抽出することにより、記録状態による
黒レベルの上昇にも対応することができる。
【0193】次に、本発明の情報再生システムの第26
の実施の形態を説明する。
【0194】上記第25の実施の形態のように、輝度の
最小値をフレーム全体から検出する場合、フレーム全体
の処理が終わるまで、各分割領域30における閾値を算
出することができない。そこで、本第26の実施の形態
では、連続してドットコード170を読み取る場合、図
23の(C)に示すように、特徴量抽出部14Kにおい
て、各分割領域30から輝度の最大値maxを検出し、
輝度の最小値minは、前フレーム全体の最小値fr_
minを用いて、閾値算出部14Lにおいて、これら輝
度の最大値と最小値から所定の内分比により各分割領域
単位で閾値を算出する。
【0195】このように、直前のフィールド乃至フレー
ムから抽出された最小値を用いることにより、現フィー
ルド乃至フレームでは分割領域単位に2値化処理を実行
することができるようになる。
【0196】次に、本発明の情報再生システムの第27
の実施の形態を説明する。
【0197】前フレームのピーク値から算出した閾値に
より現フレームの2値化を行う場合、シェーディングの
影響を抑制するために領域を分割すると、シェーディン
グの状態は、図24の(A)に示すように、フレーム間
でほとんど変化せず、分割領域s_fr2の照明状態は
一定であると見なされる。
【0198】また、図24の(B)に示すように、スキ
ャンに伴い、情報記録媒体上の点Aは、フレーム上部へ
移動していく。このとき、情報記録媒体12に地色のム
ラ36があると、同様に、この地色ムラ36も移動し、
次フレームの同一分割領域には異なるムラが生じること
になる。フレーム全体でピーク値を検出する場合には問
題とならないが、各分割領域単位でピーク値を検出する
ような場合には、前フレームと現フレームでは地色ムラ
36の存在する分割領域が異なるので、分割領域毎に検
出したピーク値に基づいて決定される閾値が大きく変動
することになってしまう。
【0199】そこで、本第27の実施の形態では、図2
4の(C)に示すように、特徴量抽出部14Kを、分割
された各領域単位で輝度の最大値を抽出する最大値検出
回路14K1と、抽出された最大値を少なくとも2つ以
上の時間的に隣接するフィールド乃至フレーム間、例え
ば3フレーム間で平均化する最大値平均化部14K2と
から構成している。ここで、最大値平均化部14K2
は、最大値検出回路14K1で抽出された例えば前2フ
レーム分の最大値を各分割領域毎に最大値記憶回路14
K2aに記憶しておき、最大値平均化回路14K2b
で、これら記憶されている最大値と最大値検出回路14
K1で抽出された現フレームの最大値との平均値を各分
割領域毎に算出する。
【0200】このように、少なくとも2つ以上の時間的
に隣接するフィールド乃至フレーム間、例えば3フレー
ムにわたって同一分割領域の輝度の最大値を平均化すれ
ば、情報記録媒体12上の地色ムラ36が平均化される
こととなり、地色ムラ36の移動による最大値の変動
を、即ちこれに基づく閾値の変動を抑制することができ
る。
【0201】次に、本発明の情報再生システムの第28
の実施の形態を説明する。
【0202】現フレームの検出領域中から検出された最
大値、最小値から所定の内分比で閾値を算出し、この閾
値に基づいて次フレームの同一領域を2値化する2値化
方式においては、検出領域からコードが外れた場合、コ
ードレベルがバックグラウンドレベルとほぼ同じとな
り、閾値がバックグラウンドレベルに設定される恐れが
ある。
【0203】例えば、図25の(A)に示すように、撮
像した画像のある分割領域において、時間と共に徐々に
地色が明るくなっており、最初のフレームframe_
i及び3番目のフレームframe_i+2ではコード
が撮像されたが、2番目のフレームframe_i+1
ではコードが撮像されなかったような場合、輝度の最大
値maxは「200、210、220」と徐々に大きく
なるが、最小値minは、「30、190、33」と2
番目のフレームframe_i+1で非常に高い値にな
ってしまう。従って、2番目のフレームframe_i
+1の最大値及び最小値から算出した閾値で次のフレー
ムframe_i+2を2値化すると、正しく2値化す
ることができない。
【0204】そこで、本第28の実施の形態では、ドッ
トコード170の有無を検出して、ドットコード170
がない場合には、最小値minを前のフレームの最小値
に置換するようにしたものである。これにより、2番目
のフレームframe_i+1の最小値minが「19
0」から「30」に置換されるので、3番目のフレーム
frame_i+2の閾値として「120」が得られ、
実際の閾値「126」に追随することができる。また、
最大値は置換されないので、徐々に照明量が変化する場
合にも、閾値は追従することができる。
【0205】図25の(B)は、このようなドットコー
ド170がないときの最小値の置換を行うための本第2
8の実施の形態における2値化部14の構成を示す図で
ある。即ち、ピーク値検出部14Mにて、所定の検出領
域から輝度の最大、最小値を検出し、コード検出部14
Nにて、検出領域内にドットコード170が存在するか
否かを検出する。そして、最小値置換部14Oは、この
コード検出部14Nがドットコード170を検出しない
場合、検出領域内の最小値を前フィールド乃至フレーム
の最小値で置換し、閾値算出部14Lにて、上記検出、
置換された最大、最小値から所定の内分比で次フィール
ド乃至フレームの同一領域における2値化閾値を算出す
る。
【0206】このように、ドットコード170がないと
きの最小値の置換を行うことにより、検出領域からドッ
トコード170が外れた場合に、最小値(コードレベ
ル)が最大値(バックグラウンドレベル)とほぼ同じと
なり、閾値がバックグラウンドレベルに設定されるのを
防止すると共に、バックグラウンドレベルの参照によ
り、照明量変化に追従することが可能となる。
【0207】次に、本発明の情報再生システムの第29
の実施の形態を説明する。
【0208】本第29の実施の形態は、コード検出部1
4Nがドットコード170を検出しない場合に、最小値
置換部14Oは、検出領域内の最小値を、上記第28の
実施の形態のように前フレームにおける当該領域の最小
値に置換するのではなく、図26に示すように、当該領
域に隣接する検出領域の最小値で置換するようにしたも
のである。
【0209】このように、ドットコード170がないと
きに空間的に隣接した領域の最小値で置換することによ
り、検出領域からドットコード170が外れた場合に最
小値(コードレベル)が最大値(バックグラウンドレベ
ル)とほぼ同じとなり、閾値がバックグラウンドレベル
に設定されるのを防止すると共に、バックグラウンドレ
ベルの参照により、照明量変化に追従することが可能と
なる。
【0210】次に、本発明の情報再生システムの第30
の実施の形態を説明する。
【0211】本第30の実施の形態においては、上記第
28又は第29の実施の形態におけるコード検出部14
Nが、ピーク値検出部14Mによって検出された輝度の
最大値(バックグラウンドレベル)と最小値(コードレ
ベル)の比が所定の閾値を越えるか否か判定し、越えな
い場合に検出領域中にドットコード170が存在しなか
ったものと見なすようにしたものである。
【0212】即ち、図27に示すように、前述したステ
ップS61乃至S68の処理によってピーク値max及
びminをピーク値検出部14Mで検出し、コード検出
部14Nにて、最大値と最小値の比max/minが所
定の第9の閾値TH9 以上かどうか判断する(ステップ
S101)。この第9の閾値TH9 以上であれば、閾値
算出部14Lにて、上記検出されたピーク値max及び
minと内分比kとを用いて上記(1)式により2値化
の閾値thを算出する(ステップS42)。
【0213】これに対して、最大値と最小値の比が上記
第9の閾値TH9 よりも小さければ、最小値置換部14
Oにて、上記検出された最小値minを、前フレームの
最小値もしくは当該フレームの隣接検出領域の最小値f
r_minで置換した後(ステップS1 02)、上記ス
テップS42に進み、2値化の閾値thを算出する。
【0214】このように、既知のピーク値を用いて、容
易な処理によりコードの有無を確実に判定することがで
きる。
【0215】以上の第1乃至第30の実施の形態を適宜
組み合わせた好ましい態様は、以下のようなものであ
り、これを第31の実施の形態として説明する。
【0216】即ち、図28は、本第31の実施の形態の
内分比の算出処理のフローチャートであり、まず、参照
ドット18、例えばパターンドット278の検出を行う
ために、参照ドット総面積レジスタSS及び参照ドット
数レジスタSnum を「0」に初期化した後(ステップS
21)、検出終了の判定を行い(ステップS22)、ま
だであれば、i番目の参照ドット18の面積Si を算出
する(ステップS23)。次に、その算出した面積Si
が所定の範囲内、つまり第1の閾値TH1 と第2の閾値
TH2 の間にあるか否か判定する(ステップS24)。
そして、算出した面積Si がその範囲内にないときに
は、その算出された面積Si は、シミやかすれ、にじみ
等により誤算出されたドット面積であるとして破棄し、
上記ステップS22に戻って、次の参照ドット18の面
積への処理に進む。これに対して、算出した面積Si
その範囲内にあるときには、レジスタSSの値に上記算
出した面積Sを加算し、また参照ドット数レジスタSnu
m の値をインクリメントして(ステップS25)、上記
ステップS22に戻る。
【0217】こうして、参照ドット18の検出が終了し
たならば、次に、参照ドット18の総数を示す参照ドッ
ト数レジスタSnum の値が所定数即ち第3の閾値TH3
を越えたか否か判断する(ステップS31)。ここで、
この第3の閾値TH3 よりも小さかった場合には、十分
な数のドットが検出されていないということであるの
で、この値を用いて平均面積を求めても信頼性は低くな
ってしまう。従って、この第3の閾値TH3 を越えない
場合には、内分比kに「0」を加える、つまり内分比を
修正しないものとする(ステップS71)。
【0218】これに対して、上記第3の閾値TH3 を越
えた時には、カウントレジスタcountをインクリメ
ントし(ステップS72)、このカウントレジスタco
untの値が第5の閾値TH5 を越えたか否か判断する
(ステップS73)。ここで、第5の閾値TH5
「1」であり、この第5の閾値TH5 よりも小さい場合
とは、1回目にこのループを通る時ということであり、
この場合は、始めて十分な数のドットが検出されたフレ
ーム26であるということであるので、やはり上記ステ
ップS71に進み、内分比kの変更は行わないものとす
る。
【0219】これに対し、第5の閾値TH5 を越えた場
合には、参照ドット総面積レジスタSSの値を参照ドッ
ト数レジスタSnum の値で割ることで、平均面積Savg
を算出する(ステップS26)。
【0220】一方、これと並行して、上記カウントレジ
スタcountの値が第6の閾値TH6 を越えたか否か
判断する(ステップS74)。そして、第6の閾値TH
6 以下の場合には、つまり第6の閾値TH6 を「2」と
すれば、1回目(count=2)は、上記係数αをα
1 =1/16に設定し(ステップS75)、第6の閾値
TH6 を越える場合、つまり2回目以降(count>
1)は、上記係数αをα2 =1/32に設定する(ステ
ップS76)。
【0221】さらに、本第31の実施の形態において
は、撮像した時の倍率変動やひずみ等によって変化する
ドット面積を補正するために、マーカ間の距離で面積を
正規化する。そのため、まずマーカ組を検出するため
に、マーカ間総距離レジスタSL及びマーカ間距離検出
数レジスタLnum を「0」に初期化した後(ステップS
111)、検出終了の判定を行い(ステップS11
2)、まだであれば、マーカ間距離Lを算出する(ステ
ップS113)。次に、マーカ間総距離レジスタSLの
値にその算出したマーカ間距離Lを加算し、またマーカ
間距離検出数レジスタLnum の値をインクリメントして
(ステップS114)、上記ステップS112に戻る。
【0222】こうして、マーカ組の検出が終了したなら
ば、次に、マーカ間総距離レジスタSLの値をマーカ間
距離検出数レジスタLnum の値で割ることで、平均マー
カ間距離Lavg を算出する(ステップS115)。そし
て、この算出した平均マーカ間距離Lavg から所定の関
数S(Lavg )により参照ドット18の面積の目標値S
t を算出する(ステップS116)。ここで、所定の関
数S(Lavg )とは、例えば、S(Lavg )=a(L
avg 2 や、それを特定の区間において近似したS(L
avg )=b・Lavg +c等である(但し、a=1/1
2,b=3,c=2等の係数)。
【0223】こうして平均面積Savg 、係数α、及び目
標値St が算出されたならば、次に、上記目標値St
平均面積Savg の差分(即ち、St −Savg )に上記係
数αを乗じた値を内分比の修正量として、現在の内分比
kに加算することで、新たな内分比kを求める(ステッ
プS77)。
【0224】こうして上記ステップS71もしくはステ
ップS77で内分比kが求められたならば、これを所定
の範囲内に納まるようにクリップして、最終的な内分比
kを決定する。即ち、算出した内分比kが第7の閾値T
7 、例えば「25/32」を越えているかどうか判断
し(ステップS81)、越えていれば、この第7の閾値
TH7 の値を最終的な内分比kとして決定する(ステッ
プS82)。また、第7の閾値TH7 を越えていなけれ
ば、さらに、算出した内分比kが第8の閾値TH8 、例
えば「10/32」よりも小さいかどうか判断し(ステ
ップS83)、小さければ、この第8の閾値TH8 の値
を最終的な内分比kとして決定する(ステップS8
4)。そして、第8の閾値TH8 よりも小さくなけれ
ば、上記算出された内分比kをそのまま最終的な内分比
kとして決定する。
【0225】次に、図29は、本第31の実施の形態に
おける閾値算出処理のフローチャートである。
【0226】まず、ピーク値検出が終了したかどうか判
断し(ステップS61)、まだであれば、i番目の注目
画素yi に関してその前後の画素つまりyi-1 とyi+1
の画素値の差分の絶対値を求め、それが第4の閾値TH
4 よりも小さいか否か判断する(ステップS62)。そ
して、この第4の閾値TH4 よりも小さくない場合に
は、この画素yi の画素値は極値ではないとして、最大
値及び最小値の検出は行わず、iレジスタの値をインク
リメントして(ステップS63)、次の画素の処理へ進
む。
【0227】これに対して、yi-1 とyi+1 の画素値の
差分の絶対値が第4の閾値TH4 よりも小さい場合に
は、ここが極値をとる部分であると見なし、平均値av
gを算出する(ステップS64)。
【0228】そして、こうして算出した平均値avgが
先の画素についての処理で求められている最小値min
よりも小さいか否かを判断し(ステップS65)、小さ
ければ、この平均値avgを新たな最小値minとした
後(ステップS66)、上記ステップS63へ進む。一
方、最小値minよりも小さくなければ、さらに、平均
値avgが先の画素についての処理で求められている最
大値maxよりも大きいか否か判断し(ステップS6
7)、大きければ、この平均値avgを新たな最大値m
axとした後(ステップS68)、また、大きくなけれ
ば元の最大値、最小値のまま、上記ステップS63へ進
む。
【0229】これを繰り返すことで、輝度ピーク値即ち
最大値max及び最小値minが検出される。
【0230】そして、ピーク値検出が終了したならば、
次に、これら最大値と最小値の比max/minが第9
の閾値TH9 より小さいかどうか判断する(ステップS
101)。第9の閾値TH9 以上であれば、上記検出さ
れたピーク値max及びminと前フレームについての
上記内分比算出処理で算出された上記内分比kとを用い
て上記(1)式により閾値thを算出する(ステップS
42)。
【0231】これに対して、最大値と最小値の比が第9
の閾値TH9 よりも小さければ、上記検出された最小値
minを、前フレームの最小値fr_minで置換した
後(ステップS1 02)、上記ステップS42に進み、
閾値thを算出する。
【0232】その後、この閾値thに光量変化率βを乗
ずることで、2値化の閾値thresholdを算出す
る(ステップS117)。ここで、βは、光源198に
よる照明量を変化させた場合の変化率のことである。
【0233】次に、図30は、本第31の実施の形態に
おける2値化処理のフローチャートである。
【0234】まず、画素欠陥の補正が終了したかどうか
判断し(ステップS118)、まだの場合には、i番目
の注目画素yi に関してその前後の画素つまりyi-1
i+ 1 の画素値平均値avgを算出する(ステップS1
19)。そして、この算出した平均値avgと注目画素
i の値との差分が第10の閾値TH10よりも大きいか
どうか判断し(ステップS120)、大きくなければ、
当該注目画素yi には欠陥がなかったということである
ので、次の画素について処理するために、iをインクリ
メントした後(ステップS121)、上記ステップS1
18に戻る。一方、第10の閾値TH10よりも大きい場
合には、注目画素yi に欠陥があるということであるの
で、当該注目画素yi の値を上記算出した平均値avg
に置き換えた後(ステップS122)、上記ステップS
121に進む。
【0235】こうして全ての画素について画素欠陥補正
が終了したならば、次に、その画像データをイコライザ
により等化処理した後(ステップS123)、前フレー
ムの処理で求めた2値化の閾値thresholdによ
る2値化を実行する。
【0236】即ち、2値化が終了したかどうか判断し
(ステップS124)、まだであれば、注目画素yi
値が上記2値化の閾値thresholdよりも小さい
かどうか判断する(ステップS125)。そして、小さ
ければ2値化データdi は「1」(ステップS12
6)、大きければ「0」とし決定する(ステップS12
7)。その後、次の画素について処理するために、iを
インクリメントした後(ステップS128)、上記ステ
ップS124に戻る。
【0237】そして、全ての画素について2値化が終了
したならば、当該フレーム26の全画素についての2値
化データdi が出力される。
【0238】以上のように、本第31の実施の形態は、
内分比算出処理部、閾値算出処理部、2値化処理部より
なるが、各処理を連続する3つのフレーム(フィールド
毎に処理する場合にはフィールド)で行うことにより、
画像メモリを不要として、リアルタイムに2値化を行う
こともできる。これは、ドットコード170を連続して
撮像した場合、連続するフレーム間で照明状態や記録状
態があまり大きく変化することはないので、前フレーム
の状態を使って現フレームの閾値を決定することができ
るという性質を利用したものである。
【0239】即ち、図46の(A)に示すように、ま
ず、閾値判定部76にて現フレーム(フレームi)の画
像信号を適当な2値化閾値で2値化し、その2値化画像
から参照ドットを検出し、その面積から内分比修正部7
7で内分比を修正し、これを内分比記憶部78にて記憶
しておく。そして、次フレーム(フレームi+1)の画
像信号からはピーク値検出部78にてピーク値を検出
し、閾値算出部80では、このピーク値と上記記憶され
た(フレームiの)内分比により閾値を算出し、閾値記
憶部81にてこれを記憶する。そしてさらに次のフレー
ム(フレームi+2)の画像信号を上記記憶された(フ
レームi+1の)閾値により2値化する。
【0240】このように、コード読取部10で連続して
ドットコードを読取り、2値化部14では、この読取ら
れた連続した画像信号の前々フレームでの内分比を、検
出された参照ドットの面責に基づいて修正し、修正され
た内分比により、前フレームでのピーク値を内分して閾
値を算出し、算出された閾値により現フレームの2値化
を行うようにしているので、複数フレームにわたって連
続してコード画像を読取る場合、連続したフレーム間で
は光量や記録状態が大きく変化することはなく、前フレ
ームや前々フレームの特徴量を参照して閾値を決定する
ことが可能であり、これにより画像を記憶しておくメモ
リが不要となると共に、リアルタイム処理が可能とな
る。
【0241】但しこの場合、修正された内分比を用いて
2値化が行われて、再び内分比が修正されるには2フレ
ームの遅れがあるため、内分比は奇数フレームと偶数フ
レームで2系統独立に制御するのが望ましい。
【0242】即ち、図46の(B)からわかるように、
2値化データが出力されるのは1フレームおきとなり、
欠落したフレームでのみ読取り可能であったブロックは
読み落とされてしまう。これを防ぐためには、1フレー
ムおきにコードを読取ってもブロックの読み落しが生じ
ないように走査速度を十分遅くするか、図46の(C)
のように1フレームずれた2値化を並行して行うように
すればよい。ここで、並行して行う2値化は、同一処理
が同一フレームで実行されることはないので、処理を共
有化することができ、内分比のみ異なる値を保持すれば
よいので、実際には、内分比を2系統保持して、奇数フ
レームと偶数フレームで異なる系統の内分比を用いるよ
うにすればよい。こうすることにより、走査速度を保っ
たまま、ブロックの読み落しを生じることもなく、画像
を記憶しておくメモリが不要となると共に、リアルタイ
ム処理が可能となる。
【0243】次に、情報記録媒体12について説明す
る。
【0244】本発明の情報記録媒体の第1の実施の形態
においては、オーディオ情報、画像情報、ディジタルコ
ードデータの少なくとも1つを含むマルチメディア情報
が光学的に読み取り可能なドットコード170で記録さ
れた情報記録媒体12から、所望のドットコード170
を読み取るコード読取部10と、このコード読取部10
により読み取られたドットコード170に対応する画像
信号から2値化データを作成する2値化部14と、この
2値化部14によって作成された2値化データを元のマ
ルチメディア情報に復元し、再生する情報再生部16と
を備える情報再生システムに用いられる情報記録媒体1
2であって、上記2値化部14が検出し、その検出され
たドットの面積が所定の目標値に近づくように閾値を修
正する際の基準とすべき参照ドット18を有することを
特徴とするものである。
【0245】このように参照ドット18を設けること
で、記録状態によるドットの膨張、収縮に依存せずに、
ドット面積を正確に反映した2値化が可能となる。
【0246】即ち、図5の(A)に示すように、データ
ドット282の中に孤立ドットができるように変調をか
け、この孤立ドットを参照ドット18とする。この場合
は、データコード内の孤立ドットを利用するため、記録
面積が有効に利用できる。
【0247】また、図5の(B)に示すように、データ
ドット282とは別に参照ドットの領域を設け、ここに
孤立ドットを記録することで参照ドット18とする。こ
の場合は、データドット282とは別に、所定の位置に
参照ドット18が存在するため、検出が容易である。
【0248】あるいは、図5の(C)に示すように、参
照ドット18を、データドット282の読取り端側に纏
めて設け、これを最初にスキャンするような記録フォー
マットとしても良い。この場合は、データコード20の
スキャン開始時に閾値を修正することができ、しかもそ
の後は記録面積をデータコード記録用として有効に利用
できるようになる。
【0249】また、図5の(D)に示すように、データ
ドット282のある程度の塊に対して、参照ドット18
を繰り返し設けるようにしても良い。この場合は、周期
的に参照ドット18が存在するため、随時閾値の修正が
可能となる。
【0250】次に、本発明の情報記録媒体の第2の実施
の形態を説明する。
【0251】本第2の実施の形態においては、参照ドッ
ト18を上記閾値を修正する際の基準として用いる代わ
りに、上記2値化部14が前記ドットコード170に対
応する画像信号レベルの最大値と最小値を検出し、該最
大、最小値より所定の内分比により算出された閾値によ
り2値化されたコードデータからドットを検出し、検出
されたドットの面積が所定の目標値に近づくように内分
比を修正する際の基準とするようなものである。
【0252】こうすることで、記録状態によるドットの
膨張、収縮に依存せずに、且つ撮像時の照明状態にも依
存せずに、ドット面積を正確に反映した2値化が可能と
なる。
【0253】次に、本発明の情報記録媒体の第3の実施
の形態を説明する。
【0254】本第3の実施の形態においては、図31の
(A)及び(B)に示すように、情報記録媒体12は、
上記参照ドット18を撮像領域(フレーム26)内に複
数個撮像されるように記録したものである。
【0255】このように撮像領域つまりフレーム内に複
数個参照ドット18が存在するように記録しておくこと
で、前述した情報再生システムの第7の実施の形態にお
いて説明したように、平均面積を使うことで面積の精度
をあげることができる。
【0256】即ち、平均化することにより、相対位置関
係による面積変動は相殺され、さらに、シミやかすれ、
にじみ等が生じた場合にも、それらを除いても十分な数
の参照ドット18が検出されるので、安定した平均面積
の算出が可能となる。このように、撮像領域内に複数の
参照ドット18が検出されるようにし、2値化部14で
はその平均面積を算出することにより、ノイズの影響を
相殺し、より精度の高い面積算出が可能となる。
【0257】次に、本発明の情報記録媒体の第4の実施
の形態を説明する。
【0258】本第4の実施の形態においては、情報記録
媒体12は、上記2値化部14が2値化特徴量を抽出す
るための参照領域32を有するようにしたものである。
【0259】つまり、前述した情報再生システムの第2
2の実施の形態において説明したように、2値化するた
めの特徴量を抽出するための参照領域32を情報記録媒
体12に設けておく。この参照領域32としては、例え
ば、光学系のぼけの影響などを受けにくいように、デー
タドット282に比べて広い面積をもつ黒領域及び白領
域、例えば図31の(C)に示すようにマーカ174と
その近傍の禁止領域の少なくとも一方によって構成する
ことができる。また、図31の(D)に示すように、デ
ータコード20の外周部を用いてもよい。
【0260】このように、参照領域32がコードとは別
に存在することによって、安定した特徴量、例えば輝度
の最大値、最小値の抽出が可能となる。
【0261】次に、本発明の情報記録媒体の第5の実施
の形態を説明する。
【0262】本第5の実施の形態は、上記第1又は第2
の実施の形態における情報記録媒体12が、上記2値化
部14が検出した上記参照ドット面積もしくは上記所定
の目標値の少なくとも一方を補正するためのドット間隔
を測定するためのドット間隔測定ドットを有するという
ものである。
【0263】つまり、前述の情報再生システムの第6の
実施の形態において説明したように、参照ドット18を
検出したときに、その面積を補正するためにドット間隔
を測定するが、このための間隔測定ドット24を記録す
ることを特徴としている。
【0264】ここで、間隔測定ドット24としては、図
32の(A)に示すように、マーカ174を利用した
り、図32の(B)に示すように、参照ドット18の内
の所定のドット、例えばマーカ右隣のドットを利用する
ことができる。
【0265】このように、所定のドット間の距離を測定
することで、撮像倍率や歪みの状態がわかるため、これ
に基づいてドット面積もしくは目標値を補正することに
より、倍率変動や歪みに対応した2値化が可能となる。
【0266】次に、情報記録装置について説明する。
【0267】本発明の情報記録装置は、前述した情報再
生システムを利用するものであり、その第1の実施の形
態においては、まず、面積もしくは形状の少なくとも一
方、例えば図33の(A)に示すように面積が互いに異
なる少なくとも2種類以上の参照ドットD1 ,D2
…,Dn ,…を情報記録媒体12に記録し、前述したよ
うな情報再生システムで、これらの記録された参照ドッ
ト18を読み取って2値化する。そして、図33の
(B)に示すように、読み取られた各参照ドット18の
面積S1 ,S2 ,…,Sn ,…と所定の基準値Sr とを
比較して、その差が所定の閾値以下となった参照ドット
18を選択し、この選択された参照ドット18に基づい
て、実際に記録すべきマルチメディア情報に対応したド
ットコード170を情報記録媒体12に記録する。
【0268】図34はこのような情報記録装置のブロッ
ク構成図であり、図35は動作フローチャートである。
【0269】即ち、まず印刷部38によって面積が異な
る複数の参照ドットD1 ,D2 ,…,Dn ,…を印刷す
る(ステップS131)。次に、画像入力部40にて、
この印刷した参照ドット18を撮像し(ステップS13
2)、最大値最小値検出部42で最大値max及び最小
値minを求める(ステップS133)。閾値作成部4
4は、これら求められた最大値max及び最小値min
と内分比保持部46に保持された内分比kとを用いて、
min+k(max−min)により閾値thを算出し
(ステップS134)、2値化処理部48はこの閾値t
hで上記画像入力部40からの画像信号を2値化する
(ステップS135)。
【0270】そして、カウンタ50に値nの初期値とし
て「1」を設定する(ステップS136)。
【0271】ここで、ドット面積検出部52は、上記2
値化処理部48の2値化出力よりn番目の参照ドット1
8の面積Sn を算出し、それを差分器54に与える。差
分器54は、この算出されたドット面積Sn とバッファ
56に予め設定されている所定の基準値Sr との差分を
算出し、絶対値演算器58はその算出した差分の絶対値
を取る。比較器60は、この差分の絶対値と上記バッフ
ァ56に記憶された差分の最小値との比較を行うが、カ
ウンタ50の値nが「1」のとき即ち最初の参照ドット
1 についての処理のときには(ステップS137)、
バッファ56にはまだ差分の最小値def_minが記
憶されていないので、絶対値演算器58にて算出された
差分の絶対値をそのまま差分の最小値def_minと
してバッファ56に記憶させる(ステップS138)。
またこの場合、カウント値nを最小値を持つ参照ドット
18を特定するための最小値ドット番号n_minとし
て上記バッファ56に記憶する(ステップS139)。
【0272】次に、カウンタ50の値nをインクリメン
トした後(ステップS140)、印刷した全ての参照ド
ット18に対する処理を終えたかどうか判断する(ステ
ップS141)。そして、まだであれば、上記ステップ
S137に戻る。
【0273】2つ目以降の参照ドット18に対する処理
のときには、ステップS137で、カウント値nは
「1」ではないと判断される。この場合には、比較器6
0は、絶対値演算器58にて算出された差分の絶対値を
defレジスタに格納し(ステップS142)、それよ
りも上記バッファ56に記憶されている差分の最小値d
ef_minの方が大きいかどうか比較する(ステップ
S143)。defレジスタに格納した差分の絶対値d
efが上記バッファ56に記憶されている差分の最小値
def_min以上であれば上記ステップS140に進
むが、そうでなければ、defレジスタに格納した差分
の絶対値defを新たな差分の最小値def_minと
して上記バッファ56に記憶させる(ステップS14
4)。そして、このときのカウンタ50のカウント値n
を新たな最小値ドット番号n_minとして上記バッフ
ァ56に記憶した後(ステップS145)、上記ステッ
プS140に進む。
【0274】こうして、印刷した全ての参照ドット18
に対する処理を行い、ステップS141で全ての参照ド
ット18に対する処理を終えたと判断したならば、ドッ
ト番号指示部62は、バッファ56に記憶されている最
小値ドット番号n_minで示される参照ドットD
n min でデータを印刷するよう上記印刷部38に指示す
る(ステップS146)。また、ドットが面積順に並ん
でいる場合には、全てのドットに対してこの処理を行わ
ずに、一度上記差分の最小値def_minが更新され
てから、更新されなくなった時点で処理を終えて、ドッ
ト番号を指示するようにしてもよい。
【0275】これに応じて、印刷部38は、実際のマル
チメディア情報に対応するドットコード170を情報記
録媒体12に印刷する。
【0276】このようにすることで、2値化後のドット
面積が一定の基準値となるような安定したドットの記録
が可能となる。
【0277】次に、本発明の情報記録装置の第2の実施
の形態を説明する。
【0278】本第2の実施の形態においては、上記のよ
うに面積もしくは形状の少なくとも一方が互いに異なる
少なくとも2種類以上の参照ドット18を情報記録媒体
12に記録する際に、その面積もしくは形状の少なくと
も一方が互いに当該情報記録装置がもつ最小分解能の所
定ステップ毎に異なるよう記録するようにしたものであ
る。
【0279】即ち、図33の(C)において、1つのマ
スが情報記録装置の最小分解能に相当するものとした場
合、例えば同じ5単位の参照ドット18であっても、参
照ドットD2 とD3 のように記録の仕方もいくつかある
ので、面積あるいは形状を最小分解能単位で変えた複数
のドットを記録して最適なドットを選択する。
【0280】このようにすることで、当該情報記録装置
が記録しうる最小のステップで最適なドット面積および
形状でドットの選択記録が可能となる。
【0281】次に、本発明の情報記録装置の第3の実施
の形態を説明する。
【0282】本第3の実施の形態は、図36の(A)に
示すようにドットSn の濃度と背景領域との濃度差をG
n とすると、この濃度差Gn が互いに異なる参照ドット
18を情報記録媒体12に記録し、前述したような情報
再生システムで、これらの記録された参照ドット18を
読み取って2値化し、読み取られた各参照ドット18の
面積と所定の基準値とを比較して、その差が所定の閾値
以下となった参照ドット18に相当する濃度で、実際に
記録すべきマルチメディア情報に対応したドットコード
170を情報記録媒体12に記録するというものであ
る。この場合、図36の(B)に示すように、参照ドッ
トD1 ,D2 ,…,Dn ,…はそれぞれ別々の情報記録
媒体12に記録されるもので、図36の(C)に示すよ
うに、ある参照ドットDn-1 の面積Sn-1 と所定の基準
値Sr とを比較した結果、所定の基準値Sr の方が大き
かった場合には濃度差を大きくする即ち濃くするように
調整して次の参照ドットDn を記録し、逆にドット面積
n-1 の方が大きかった場合には濃度差を小さくする即
ち薄くするように調整して次の参照ドットDn を記録す
るということを繰り返して、最も適切な記録濃度を選択
するようにしている。
【0283】図37はこのような情報記録装置のブロッ
ク構成図であり、図38は動作フローチャートである。
【0284】即ち、まずバッファ56にカウント値nと
して「1」を初期設定した後(ステップS151)、印
刷濃度指示部64は、このカウント値nによって示され
る背景領域との濃度差がGn (この場合はG1 )の参照
ドットDn (この場合はD1)を印刷部38に印刷させ
るように指示する(ステップS152)。これに応じて
印刷部38が参照ドット18を印刷したならば、次に、
画像入力部40にて、この印刷した参照ドット18を撮
像し(ステップS153)、最大値最小値検出部42で
最大値maxn 及び最小値minn を求める(ステップ
S154)。閾値作成部44は、これら求められた最大
値maxn 及び最小値minn と内分比保持部46に保
持された内分比kとを用いて、minn +k(maxn
−minn )により閾値thn を算出する(ステップS
155)。そして、2値化処理部48にて、この閾値t
n で上記画像入力部40からの画像信号を2値化し、
ドット面積検出部52にてドット面積Sn を求める(ス
テップS156)。この算出されたドット面積Sn は差
分器54及びバッファ56に供給される。
【0285】差分器54は、この算出されたドット面積
n とバッファ56に予め設定されている所定の面積基
準値Sr との差分を算出し、絶対値演算器58はその算
出した差分の絶対値を取る。ここで、比較器60は、こ
の差分の絶対値と上記バッファ56に予め設定されてい
る閾値εとを比較し(ステップS157)、差分の絶対
値が閾値以上であれば、さらに上記算出ドット面積Sn
と上記所定の面積基準値Sr とを比較する(ステップS
158)。そして、算出ドット面積Sn の方が大きけれ
ば、濃度差Gn の値から所定の補正濃度Gd の値を減算
することで次の参照ドット18の印刷のための濃度差G
n+1 を算出し、その結果を上記バッファ56に記憶する
(ステップS159)。また逆に、算出ドット面積Sn
が上記所定の面積基準値Sr 以下であれば、濃度差Gn
の値に上記所定の補正濃度Gd の値を加算することで次
の参照ドット18の印刷のための濃度差Gn+1 を算出
し、その結果を上記バッファ56に記憶する(ステップ
S160)。そして、上記バッファ56のカウント値n
をインクリメントした後(ステップS161)、上記ス
テップS152に戻って、印刷濃度指示部64は、背景
領域との濃度差がGn(今度は、G2 )の参照ドットD
n (この場合はD2 )を印刷部38に印刷させるように
指示する。
【0286】以上の処理を繰り返し、ステップS157
において差分の絶対値が閾値εよりも小さくなったと判
断されたところで、印刷濃度指示部64は、背景領域と
の濃度差がGn のドットでドットコード170を印刷す
るように印刷部38に指示する(ステップS162)。
【0287】これに応じて、印刷部38は、実際のマル
チメディア情報に対応するドットコード170をその指
示された濃度差のドットで情報記録媒体12に印刷す
る。
【0288】このようにすることで、2値化後のドット
面積が一定の基準値となるような安定したドットの記録
が可能となる。
【0289】次に、本発明の情報記録装置の第4の実施
の形態を説明する。
【0290】本第4の実施の形態は、上記第3の実施の
形態のように濃度を調節する場合に、複数の濃度の参照
ドット18を複数の情報記録媒体12に印刷するのでは
なくて、図39の(A)に示すように、前述した第1の
実施の形態のように1枚の情報記録媒体12に複数の濃
度の異なる参照ドット18を記録し、そのドットがそれ
ぞれ別の分割領域30に入るように領域を分割して、図
39の(B)に示すように、その分割された領域毎に2
値化を行って最適なドット面積の濃度を選択するという
ものである。
【0291】図40はこのような情報記録装置のブロッ
ク構成図であり、図41は動作フローチャートである。
【0292】即ち、まず印刷部38によって濃度が異な
る複数の参照ドットG1 ,G2 ,…,Gn ,…を印刷す
る(ステップS171)。次に、画像入力部40にて、
この印刷した参照ドット18を撮像し(ステップS17
2)、領域分割部74で各領域に1つだけドットが入る
ように領域をn個に分割して(ステップS173)、カ
ウンタ50に値nの初期値として「1」を設定する(ス
テップS174)。
【0293】次に、最大値最小値検出部42で領域nに
おける最大値maxn 及び最小値minn を求める(ス
テップS175)。閾値作成部44は、これら求められ
た最大値maxn 及び最小値minn と内分比保持部4
6に保持された内分比kとを用いて、minn +k(m
axn −minn )により閾値thn を算出し(ステッ
プS176)、2値化処理部48はこの閾値thn で上
記画像入力部40からの画像信号を2値化する(ステッ
プS177)。
【0294】ここで、ドット面積検出部52は、上記2
値化処理部48の2値化出力よりn番目の参照ドット1
8の面積Sn を算出し、それを差分器54に与える。差
分器54は、この算出されたドット面積Sn とバッファ
56に予め設定されている所定の基準値Sr との差分を
算出し、絶対値演算器58はその算出した差分の絶対値
を取る。比較器60は、この差分の絶対値と上記バッフ
ァ56に記憶された差分の最小値との比較を行うが、カ
ウンタ50の値nが「1」のとき即ち最初の参照ドット
1 についての処理のときには(ステップS137)、
バッファ56にはまだ差分の最小値def_minが記
憶されていないので、絶対値演算器58にて算出された
差分の絶対値をそのまま差分の最小値def_minと
してバッファ56に記憶させる(ステップS138)。
またこの場合、カウント値nを最小値を持つ参照ドット
18を特定するための最小値ドット番号n_minとし
て上記バッファ56に記憶する(ステップS139)。
【0295】次に、カウンタ50の値nをインクリメン
トした後(ステップS140)、印刷した全ての参照ド
ット18に対する処理を終えたかどうか判断する(ステ
ップS141)。そして、まだであれば、上記ステップ
S175に戻る。
【0296】2つ目以降の参照ドット18に対する処理
のときには、ステップS137で、カウント値nは
「1」ではないと判断される。この場合には、比較器6
0は、絶対値演算器58にて算出された差分の絶対値を
defレジスタに格納し(ステップS142)、それよ
りも上記バッファ56に記憶されている差分の最小値d
ef_minの方が大きいかどうか比較する(ステップ
S143)。defレジスタに格納した差分の絶対値d
efが上記バッファ56に記憶されている差分の最小値
def_min以上であれば上記ステップS140に進
むが、そうでなければ、defレジスタに格納した差分
の絶対値defを新たな差分の最小値def_minと
して上記バッファ56に記憶させる(ステップS14
4)。そして、このときのカウンタ50のカウント値n
を新たな最小値ドット番号n_minとして上記バッフ
ァ56に記憶した後(ステップS145)、上記ステッ
プS140に進む。
【0297】こうして、印刷した全ての参照ドット18
に対する処理を行い、ステップS141で全ての参照ド
ット18に対する処理を終えたと判断したならば、濃度
番号指示部66は、バッファ56に記憶されている最小
値ドット番号n_minで示される参照ドットGn min
の濃度でデータを印刷するよう上記印刷部38に指示す
る(ステップS178)。
【0298】これに応じて、印刷部38は、実際のマル
チメディア情報に対応するドットコード170を情報記
録媒体12に印刷する。
【0299】このようにすることで、異なる濃度のドッ
トを同一の情報記録媒体12に記録しても最適な濃度を
選択することができる。
【0300】次に、本発明の情報記録装置の第5の実施
の形態を説明する。
【0301】本第5の実施の形態は、前述した第1乃至
第3の実施の形態のように面積や濃度を少しづつ変えて
記録し、その中から適当なものを選択するというような
手法ではなく、図42に示すように、そのような情報を
予め印刷条件記憶テーブル68に記憶しておき、情報記
録媒体12の種類と記録時の露光量等の入力装置70か
ら入力される情報記録媒体12に係る情報に対応する記
録時のドット面積もしくはドット濃度をこの印刷条件記
憶テーブル68から読み出して、印刷機72にてその面
積または濃度で印刷を行うようにしたものである。
【0302】このようにすることで、試し刷りをするこ
となく適切な記録濃度又はドット面積で記録することが
できる。
【0303】以上実施の形態に基づいて本発明を説明し
たが、本発明は上述した実施の形態に限定されるもので
はなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可
能である。ここで、本発明の要旨をまとめると以下のよ
うになる。
【0304】(1) オーディオ情報、画像情報、ディ
ジタルコードデータの少なくとも1つを含むマルチメデ
ィア情報が光学的に読み取り可能なドットコードで記録
された情報記録媒体から、所望のドットコードを読み取
るコード読取手段と、前記コード読取手段により読み取
られたドットコードに対応する画像信号から2値化デー
タを作成する2値化手段と、前記2値化手段によって作
成された2値化データを元のマルチメディア情報に復元
し、再生する情報再生手段と、を具備し、前記2値化手
段が、前記2値化データを作成するに先立って画像信号
を所定の閾値で2値化し、2値化されたコード画像から
参照ドットを検出する参照ドット検出手段と、前記参照
ドット検出手段により検出された参照ドットの面積を計
測するドット面積計測手段と、前記ドット面積計測手段
により計測された面積が所定の目標値に近づくように前
記閾値を修正する閾値修正手段と、前記閾値修正手段に
よって修正された閾値によって画像信号を2値化する閾
値判定手段とを有することを特徴とする情報再生システ
ム。
【0305】即ち、記録状態によるドットの膨張、収縮
に依存せずに所望のサイズのドットを得る2値化が可能
となる。
【0306】また、ドット径を利用するものではできな
い、ドットが異方性を有する場合や、ドットに髭状のノ
イズが重畳している場合にも有効な2値化が可能とな
る。
【0307】(2) 前記2値化手段は、前記読取手段
によって読み取られた画像信号に対する2値化処理をフ
ィールド乃至フレーム単位で行うことを特徴とする
(1)に記載の情報再生システム。
【0308】即ち、参照ドット面積を計測した同一のコ
ード画像の閾値を修正し再度2値化するため、ドット面
積を正確に目標値に適合させた2値化が可能となる。
【0309】(3) 前記コード読取手段は連続してコ
ード画像を読み取り、前記2値化手段は、前記読取手段
によって読み取られた連続した画像信号の前フィールド
乃至前フレームでの閾値を、検出された参照ドットの面
積に基づいて修正し、修正した閾値により現フィールド
乃至現フレームの2値化を行うことを特徴とする(1)
に記載の情報再生システム。
【0310】即ち、複数フレームに渡って連続してコー
ド画像を読み取る場合、連続したフレーム間では光量や
記録状態が大きく変化することはなく、前フレームの値
を参照して閾値を決定することが可能であり、これによ
り画像を記憶しておくメモリが不要となると共に、リア
ルタイム処理が可能となる。
【0311】(4) 前記参照ドットは、データドッ
ト、もしくはデータドットとほぼ同じサイズ、形状の孤
立ドットであることを特徴とする(1)に記載の情報再
生システム。
【0312】即ち、記録状態がデータドットに近いドッ
トを参照ドットとして利用すること、さらに、他のドッ
トとの干渉が無い孤立ドットであることにより、確実に
データドットを目標の面積に近づけることができる。
【0313】(5) 前記情報記録媒体に記録されたド
ットコードが、前記マルチメディア情報に対応したデー
タコードと、該データコードの読み取り位置を決定する
ためのパターンコードとからなり、前記参照ドットは、
前記パターンコードの少なくとも一部であることを特徴
とする(1)に記載の情報再生システム。
【0314】即ち、パターンコードの一部であるパター
ンドットはデータドットとほぼ同じサイズ、形状の孤立
ドットである上、位置決めのための重心検出用に面積を
計数しているので、この結果を利用することにより効率
の良い処理が行える。
【0315】また、パターンコードの一部であるマーカ
は読み取りの初期に検出される上、位置決めのための重
心検出用に面積を計数しているので、この結果を利用す
ることにより効率の良い処理が行える。
【0316】(6) 前記ドット面積計測手段は、パタ
ーンコードを形成する所定のドット間の距離を計測する
ドット間隔計測手段と、前記ドット間隔計測手段によっ
て計測されたドット間隔に応じて、計測された参照ドッ
トの面積もしくは目標値を補正する面積補正手段と、を
有することを特徴とする(5)に記載の情報再生システ
ム。
【0317】即ち、カメラの浮き、ひずみ等により生じ
たドット面積の変動を補正することにより、安定した面
積の計測が行える。
【0318】また、光学系の倍率変動に対応することが
きると共に、印刷倍率の異なるコード(50μ、60
μ)の読み取りも可能となる。
【0319】(7) 前記参照ドット検出手段は、複数
の参照ドットを検出し、前記ドット面積計測手段は、検
出された複数の参照ドットの平均面積を算出する平均面
積算出手段を有することを特徴とする(1)に記載の情
報再生システム。
【0320】即ち、複数の参照ドットの平均面積を算出
することにより、ノイズの影響を相殺し、より精度の高
い面積算出が可能となる。
【0321】(8) 前記ドット面積計測手段は、計測
された各参照ドットの面積が所定の値の範囲を越えると
き、この参照ドットの面積を前記平均面積算出手段に入
力しないようにするドット選択手段を有することを特徴
とする(7)に記載の情報再生システム。
【0322】即ち、シミやかすれ、にじみ等により誤算
出されたドット面積を除外することにより、安定した平
均面積の算出が可能となる。
【0323】(9) 前記閾値修正手段は、前記参照ド
ット検出手段により検出された参照ドットの数を計数す
ると共に、これが所定数を満たすか否かを判断し、これ
が所定数に満たない場合、閾値を修正しない閾値保持手
段を有することを特徴とする(1)に記載の情報再生シ
ステム。
【0324】即ち、十分な数の参照ドットが検出されな
い場合には閾値を修正しないことにより、閾値の信頼性
を低下させないことが可能となる。
【0325】(10) 前記閾値修正手段は、所定の検
出領域から輝度の最大値、および最小値を検出するピー
ク値検出手段と、前記ドット面積計測手段により計測さ
れた面積と所定の目標値との差分により算出される内分
比の修正量に基づいて内分比を修正する内分比修正手段
と、前記ピーク値検出手段により検出された値を前記内
分比修正手段により修正された内分比で分割することに
よって閾値を算出する閾値算出手段と、を有することを
特徴とする(1)に記載の情報再生システム。
【0326】即ち、直接閾値を修正するのに対して、ド
ット面積が照明量の変動に依存しないため、コードの記
録状態を反映した安定した2値化閾値の修正が可能とな
る。
【0327】(11) 前記ピーク値検出手段は、検出
した最小値が所定の第1の閾値より大きいか、もしく
は、検出した最大値が所定の第2の閾値より小さい場
合、当該フレームの画像信号に係る以降の処理を中止す
ることを特徴とする(10)に記載の情報再生システ
ム。
【0328】即ち、画像中にコードが存在しないか、も
しくは、照明量が不十分で正しくコードが撮像されてい
ない場合、以降の処理を中止することにより無駄な処理
を省き、処理を高速化することができる。
【0329】(12) 前記ピーク値検出手段は、注目
画素の隣接画素の差分の絶対値を算出し、その結果が所
定の閾値より小さい場合のみ、該隣接画素の平均値を算
出する選択的平均値算出手段を有し、算出された輝度の
平均値からピーク値を検出することを特徴とする(1
0)に記載の情報再生システム。
【0330】即ち、前記コード読取手段中の撮像装置に
おいて欠陥画素が存在した場合に、ピーク値を誤検出す
るのを防止することができる。
【0331】(13) 前記内分比修正手段は、ドット
面積Sと目標値St との関係より内分比修正量を決定す
る内分比修正量テーブルを有し、計測されたドット面
積、および所定の目標値より、前記内分比修正量テーブ
ルに基づいて内分比修正量Δkを決定することを特徴と
する(10)に記載の情報再生システム。
【0332】即ち、テーブルより求めるので計算が不要
で、且つ1回で最適な内分比に近づけることが可能とな
る。
【0333】(14) 前記内分比修正手段は、所定の
係数α、ドット面積S、目標値Stより、式 Δk=α
(St −S) により内分比修正量Δkを算出すること
を特徴とする(10)に記載の情報再生システム。
【0334】即ち、テーブルを記憶するためのメモリが
不要で、且つ計算が容易であり、ハードウェア規模を小
さくすることができる。
【0335】(15) 前記所定の係数αは、修正を繰
り返す毎に前回と同じか、より小さな値をとることを特
徴とする(14)に記載の情報再生システム。
【0336】即ち、修正の初期段階では大きめの係数を
用いることによって追従性を良くし、内分比が収束して
きた修正の後期では小さめの係数を用いることによって
発振を抑制することができる。
【0337】(16) 前記内分比修正手段は、前記内
分比をステップ状に変化させると共にヒステリシス特性
を持たせることを特徴とする(10)に記載の情報再生
システム。
【0338】即ち、内分比をステップ状に変化させるこ
とにより、計算を容易にし、ハードウェア規模を小さく
することができると共に、ヒステリシス特性を持たせる
ことにより、ノイズによる変動を抑制し、安定した2値
化が可能となる。
【0339】(17) 前記内分比修正手段は、修正後
の内分比が所定の値の範囲内にあるか否かを判断し、範
囲外のときはこれをクリップする内分比制限手段を有す
ることを特徴とする(10)に記載の情報再生システ
ム。
【0340】即ち、内分比を所定の値でクリップするこ
とにより、シミ、かすれ、にじみ等による異常な内分比
の出力を抑制し、安定した内分比の出力が可能となる。
【0341】(18) 前記参照ドット検出手段は、複
数の参照ドットを検出し、前記内分比修正手段は、検出
された参照ドットの数を計数すると共に、これが所定数
を満たすか否かを判断し、これが所定数に満たない場合
は内分比を修正しない内分比保持手段を有することを特
徴とする(10)に記載の情報再生システム。
【0342】即ち、十分な数の参照ドットが検出されな
い場合には内分比を修正しないことにより、内分比の信
頼性を低下させないことが可能となる。
【0343】(19) 前記読取手段は、連続してコー
ド画像を読み取り、前記内分比修正手段は、前記読取手
段によって読み取られた連続した画像信号の所定の条件
を満たすフィールド乃至フレームまで内分比を修正し、
以降のフィールド乃至フレームでは修正した内分比を保
持することを特徴とする(10)に記載の情報再生シス
テム。
【0344】即ち、連続してコード画像を読み取る場合
には、読み取り中に記録状態が大きく変化することはな
く、記録状態に関する補正を行う内分比の修正はフレー
ム前半で完了するため、以降の修正を行わないことによ
り無駄な処理を削減すると共にノイズによる誤修正を防
止することが可能となる。
【0345】(20) 前記情報記録媒体に記録された
ドットコードにおいて、読取開始端側の所定領域に前記
2値化手段における閾値を決定するための該情報記録媒
体に係る情報を含む属性ドットが配置されており、前記
2値化手段は、前記属性ドットを検出するための属性ド
ット検出手段と、前記読取手段によって読み取られた画
像信号に対する2値化処理をフィールド乃至フレーム単
位で行い、該2値画像において前記属性ドット検出手段
が検出した属性ドットから前記情報記録媒体に係る情報
を読み取る属性読取手段と、前記属性読取手段によって
読み取られた該情報を記憶し、後続する各画像に対して
も同じく適用する属性記憶手段とを有することを特徴と
する(1)に記載の情報再生システム。
【0346】即ち、コードの2値化に先立って、情報記
録媒体の材質、記録材料の性質、記録方式等の属性を知
ることができるために、適切な2値化パラメータを与え
ることができる。
【0347】(21) オーディオ情報、画像情報、デ
ィジタルコードデータの少なくとも1つを含むマルチメ
ディア情報が光学的に読み取り可能なドットコードで記
録された情報記録媒体から、所望のドットコードを読み
取るコード読取手段と、前記コード読取手段により読み
取られたドットコードに対応する画像信号から2値化デ
ータを作成する2値化手段と、前記2値化手段によって
作成された2値化データを元のマルチメディア情報に復
元し、再生する情報再生手段と、を具備し、前記2値化
手段が、ドットコードの撮像画面を複数の領域に分割す
る領域分割手段と、前記領域分割手段により分割された
各領域単位で2値化特徴量を抽出する特徴量抽出手段
と、前記特徴量抽出手段により抽出された特徴量に基づ
いて2値化閾値を算出する閾値算出手段と、前記閾値算
出手段により算出された閾値によって画像信号を2値化
する閾値判定手段とを有することを特徴とする情報再生
システム。
【0348】即ち、各領域単位では記録状態や照明状態
などが一定であると見做すことができ、領域単位で特徴
量を抽出して閾値を算出することにより、シェーディン
グ等の影響を低減することができる。
【0349】(22) 前記情報記録媒体は、特徴量抽
出のための参照領域を有し、前記領域分割手段は、分割
した領域がその中に少なくとも1つの参照領域を含むよ
うに分割することを特徴とする(21)に記載の情報再
生システム。
【0350】即ち、各領域に少なくとも1つの参照領域
が含まれることによって、安定した特徴量の抽出が可能
となる。
【0351】(23) 前記参照領域はマーカ、もしく
はその近傍の禁止領域の少なくとも一方であり、前記特
徴量抽出手段は、この領域から特徴量を抽出することを
特徴とする(22)に記載の情報再生システム。
【0352】即ち、参照領域をマーカ、もしくはその近
傍領域とすることによりコードと別に参照領域を記録す
る必要がなくなり、記録面積を有効に利用できると共に
その検出を容易にすることができる。
【0353】(24) 前記特徴量抽出手段は、分割さ
れた各領域単位で輝度の最大値を抽出することを特徴と
する(21)に記載の情報再生システム。
【0354】即ち、特徴量を輝度の最大値とすることに
より、参照領域は情報記録媒体の地色の部分となり、こ
れはコード中に広く分布するため、分割領域を比較的小
さくしても安定した特徴量の抽出が可能となる。さら
に、輝度の最大値は各領域における照明量の状態をよく
反映するため、シェーディングに適応した閾値の算出に
有効となる。
【0355】(25) 前記特徴量抽出手段は、第1の
特徴量として分割された各領域単位で輝度の最大値を抽
出すると共に、第2の特徴量として画面全体で輝度の最
小値を抽出し、前記閾値算出手段は、前記輝度の最大値
と最小値から所定の内分比により各領域単位で閾値を算
出することを特徴とする(21)に記載の情報再生シス
テム。
【0356】即ち、輝度の最大、最小値から内分比によ
り閾値を算出することにより、照明量に適応した閾値の
算出が可能となる。
【0357】また、輝度の最大値は各領域単位で抽出す
ることによりシェーディングに対応し、各領域単位では
安定して抽出することのできない輝度の最小値は画面全
体から抽出することにより、記録状態による黒レベルの
上昇にも対応することができる。
【0358】(26) 前記読取手段は、連続してコー
ド画像を読み取り、前記輝度の最小値は、直前のフィー
ルド乃至フレームから抽出することを特徴とする(2
5)に記載の情報再生システム。
【0359】即ち、直前のフィールド乃至フレームから
抽出された最小値を用いることにより、現フィールド乃
至フレームでは分割領域単位に2値化処理を実行するこ
とができる。
【0360】(27) 前記特徴量抽出手段は、分割さ
れた各領域単位で輝度の最大値を抽出し、抽出された最
大値を少なくとも2つ以上の時間的に隣接するフィール
ド乃至フレーム間で平均化する最大値平均化手段を有す
ることを特徴とする(24)または(25)に記載の情
報再生システム。
【0361】即ち、情報記録媒体の地色ムラの移動によ
る最大値の変動を抑制することができる。
【0362】(28) オーディオ情報、画像情報、デ
ィジタルコードデータの少なくとも1つを含むマルチメ
ディア情報が光学的に読み取り可能なドットコードで記
録された情報記録媒体から、所望のドットコードを読み
取るコード読取手段と、前記コード読取手段により読み
取られたドットコードに対応する画像信号から2値化デ
ータを作成する2値化手段と、前記2値化手段によって
作成された2値化データを元のマルチメディア情報に復
元し、再生する情報再生手段と、を具備し、前記2値化
手段が、所定の検出領域から輝度の最大、最小値を検出
するピーク値検出手段と、前記検出領域内にコードが存
在するか否かを検出するコード検出手段と、前記コード
検出手段がコードを検出しない場合、検出領域内の最小
値を前フィールド乃至フレームの最小値で置換する最小
値置換手段と、前記検出、置換された最大、最小値から
所定の内分比で次フィールド乃至フレームの同一領域に
おける2値化閾値を算出する閾値算出手段とを有するこ
とを特徴とする情報再生システム。
【0363】即ち、検出領域からコードが外れた場合に
最小値(コードレベル)が最大値(バックグラウンドレ
ベル)とほぼ同じとなり、閾値がバックグラウンドレベ
ルに設定されるのを防止すると共に、バックグラウンド
レベルの参照により、照明量変化に追従することが可能
となる。
【0364】(29) オーディオ情報、画像情報、デ
ィジタルコードデータの少なくとも1つを含むマルチメ
ディア情報が光学的に読み取り可能なドットコードで記
録された情報記録媒体から、所望のドットコードを読み
取るコード読取手段と、前記コード読取手段により読み
取られたドットコードに対応する画像信号から2値化デ
ータを作成する2値化手段と、前記2値化手段によって
作成された2値化データを元のマルチメディア情報に復
元し、再生する情報再生手段と、を具備し、前記2値化
手段が、所定の検出領域から輝度の最大、最小値を検出
するピーク値検出手段と、前記検出領域内にコードが存
在するか否かを検出するコード検出手段と、前記コード
検出手段がコードを検出しない場合、検出領域内の最小
値を隣接する検出領域の最小値で置換する最小値置換手
段と、前記検出、置換された最大、最小値から所定の内
分比で次フィールド乃至フレームの同一領域における2
値化閾値を算出する閾値算出手段とを有することを特徴
とする情報再生システム。
【0365】即ち、検出領域からコードが外れた場合に
最小値(コードレベル)が最大値(バックグラウンドレ
ベル)とほぼ同じとなり、閾値がバックグラウンドレベ
ルに設定されるのを防止すると共に、バックグラウンド
レベルの参照により、照明量変化に追従することが可能
となる。
【0366】(30) 前記コード検出手段は、前記ピ
ーク値検出手段によって検出されたピーク値の比が所定
の値を越えるか否かを判定するピーク比判定手段を有す
ることを特徴とする(28)または(29)に記載の情
報再生システム。
【0367】即ち、既知のピークを用いて、容易な処理
によりコードの有無を確実に判定することができる。
【0368】(31) オーディオ情報、画像情報、デ
ィジタルコードデータの少なくとも1つを含むマルチメ
ディア情報が光学的に読み取り可能なドットコードで記
録された情報記録媒体から、所望のドットコードを読み
取るコード読取手段と、前記コード読取手段により読み
取られたドットコードに対応する画像信号から2値化デ
ータを作成する2値化手段と、前記2値化手段によって
作成された2値化データを元のマルチメディア情報に復
元し、再生する情報再生手段とを備える情報再生システ
ムに用いられる情報記録媒体において、前記2値化手段
が検出し、その検出されたドットの面積が所定の目標値
に近づくように閾値を修正する際の基準とすべき参照ド
ットを有することを特徴とする情報記録媒体。
【0369】即ち、記録状態によるドットの膨張、収縮
に依存せずに、ドット面積を正確に反映した2値化が可
能となる。
【0370】(32) オーディオ情報、画像情報、デ
ィジタルコードデータの少なくとも1つを含むマルチメ
ディア情報が光学的に読み取り可能なドットコードで記
録された情報記録媒体から、所望のドットコードを読み
取るコード読取手段と、前記コード読取手段により読み
取られたドットコードに対応する画像信号から2値化デ
ータを作成する2値化手段と、前記2値化手段によって
作成された2値化データを元のマルチメディア情報に復
元し、再生する情報再生手段とを備える情報再生システ
ムに用いられる情報記録媒体において、前記2値化手段
が前記ドットコードに対応する画像信号レベルの最大値
と最小値を検出し、該最大、最小値より所定の内分比に
より算出された閾値により2値化されたコードデータか
らドットを検出し、検出されたドットの面積が所定の目
標値に近づくように内分比を修正する際の基準とすべき
参照ドットを有することを特徴とする情報記録媒体。
【0371】即ち、記録状態によるドットの膨張、収縮
に依存せずに、且つ撮像時の照明状態にも依存せずに、
ドット面積を正確に反映した2値化が可能となる。
【0372】(33) 前記情報記録媒体は、前記参照
ドットを撮像領域内に複数個記録したことを特徴とする
(31)または(32)に記載の情報記録媒体。
【0373】即ち、撮像領域内に複数の参照ドットが検
出されるようにし、前記2値化手段ではその平均面積を
算出することにより、ノイズの影響を相殺し、より精度
の高い面積算出が可能となる。
【0374】(34) 前記情報記録媒体は、前記2値
化手段が2値化特徴量を抽出するための参照領域を有す
ることを特徴とする(32)に記載の情報記録媒体。
【0375】即ち、参照領域がコードとは別に存在する
ことによって、安定した特徴量の抽出が可能となる。
【0376】(35) 前記情報記録媒体は、前記2値
化手段が検出した前記参照ドット面積もしくは前記所定
の目標値の少なくとも一方を補正するためのドット間隔
を測定するためのドット間隔測定ドットを有することを
特徴とする(31)または(32)に記載の情報記録媒
体。
【0377】即ち、所定のドット間の距離を測定するこ
とにより撮像倍率や歪みの状態がわかるため、これに基
づいてドット面積もしくは目標値を補正することによ
り、倍率変動や歪みに対応した2値化が可能となる。
【0378】(36) オーディオ情報、画像情報、デ
ィジタルコードデータの少なくとも1つを含むマルチメ
ディア情報が光学的に読み取り可能なドットコードで情
報記録媒体に記録するための情報記録装置において、面
積もしくは形状の少なくとも一方が互いに異なる少なく
とも2種類以上の参照ドットを記録するための参照ドッ
ト記録手段と、前記参照ドット記録手段によって記録さ
れた参照ドットを読み取って、2値化する参照ドット読
取手段と、前記参照ドット読取手段によって読み取られ
た各参照ドットの面積と所定の基準値とを比較し、その
差が所定の閾値以下となった参照ドットを選択する参照
ドット選択手段と、を具備し、前記参照ドット選択手段
によって選択された参照ドットに基づいて前記マルチメ
ディア情報に対応したドットコードを記録することを特
徴とする情報記録装置。
【0379】即ち、2値化後のドット面積が一定の基準
値となるような安定したドットの記録が可能となる。
【0380】(37) 前記参照ドット記録手段によっ
て記録される少なくとも2種類以上の参照ドットは、そ
の面積もしくは形状の少なくとも一方が互いに当該情報
記録装置がもつ最小分解能の所定ステップ毎に異なるよ
う記録されるものであることを特徴とする(36)に記
載の情報記録装置。
【0381】即ち、当該情報記録装置が記録しうる最小
のステップで最適なドット面積および形状でドットの選
択記録が可能となる。
【0382】(38) オーディオ情報、画像情報、デ
ィジタルコードデータの少なくとも1つを含むマルチメ
ディア情報が光学的に読み取り可能なドットコードで情
報記録媒体に記録するための情報記録装置において、記
録濃度が互いに異なる参照ドットを記録するための参照
ドット記録手段と、前記参照ドット記録手段によって記
録された参照ドットを読み取って、2値化する参照ドッ
ト読取手段と、前記参照ドット読取手段によって読み取
られた各参照ドットの面積と所定の基準値とを比較し、
その差が所定の閾値以下となるよう記録濃度を調節する
記録濃度調節手段と、を具備し、前記記録濃度調節手段
によって調節された記録濃度に基づいて前記マルチメデ
ィア情報に対応したドットコードを記録することを特徴
とする情報記録装置。
【0383】即ち、2値化後のドット面積が一定の基準
値となるような安定したドットの記録が可能となる。
【0384】(39) オーディオ情報、画像情報、デ
ィジタルコードデータの少なくとも1つを含むマルチメ
ディア情報が光学的に読み取り可能なドットコードで情
報記録媒体に記録するための情報記録装置において、記
録濃度が互いに異なる少なくとも2種類以上の参照ドッ
トを記録するための参照ドット記録手段と、前記参照ド
ット記録手段によって記録された参照ドットが分割領域
中に一つだけ含まれるように撮像画面を分割して、各分
割領域毎に2値化して参照ドットを読み取り、2値化す
る参照ドット読取手段と、前記参照ドット読取手段によ
って読み取られた各参照ドットの面積と所定の基準値と
を比較し、その差が所定の閾値以下となった参照ドット
の濃度を選択する濃度選択手段と、を具備し、前記濃度
選択手段によって選択された記録濃度に基づいて前記マ
ルチメディア情報に対応したドットコードを記録するこ
とを特徴とする情報記録装置。
【0385】即ち、異なる濃度のドットを同一の情報記
録媒体に記録しても最適な濃度を選択することができ
る。
【0386】(40) オーディオ情報、画像情報、デ
ィジタルコードデータの少なくとも1つを含むマルチメ
ディア情報が光学的に読み取り可能なドットコードで情
報記録媒体に記録するための情報記録装置において、情
報記録媒体に関する情報を入力するための入力手段と、
予め設定された前記情報記録媒体に関する情報と記録時
のドット面積又は記録濃度との対応関係を記憶する記憶
手段と、を具備し、前記入力手段によって入力された情
報記録媒体に関する情報に基づき前記記憶手段から対応
するドット面積又は記録濃度を読み出し、該ドット面積
又は記録濃度に基づいて前記マルチメディア情報に対応
したドットコードを記録することを特徴とする情報記録
装置。
【0387】即ち、試し刷りをすることなく適切な記録
濃度又はドット面積で記録することができる。
【0388】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ノイズのある被写体においても的確に最大値、最小値を
抜き出すことができるようにし、適切な閾値で2値化を
行えるようにして、元のマルチメディア情報を正しく再
生できる情報再生システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の情報再生システムの第1の実
施の形態のブロック構成図、(B)は上記第1の実施の
形態における2値化部のブロック構成図であり、(C)
はドット面積を説明するための図である。
【図2】(A)は本発明の情報再生システムの第2の実
施の形態のブロック構成図であり、(B)は上記第2の
実施の形態における処理の流れを説明するための図であ
る。
【図3】(A)は上記第2の実施の形態の他の構成を示
すブロック図であり、(B)はその動作フローチャート
である。
【図4】(A)は本発明の情報再生システムの第3の実
施の形態のブロック構成図であり、(B)は上記第3の
実施の形態における処理の流れを説明するための図であ
る。
【図5】(A)及び(B)はそれぞれ本発明の情報再生
システムの第4の実施の形態に利用されると共に、本発
明の情報記録媒体の第1の実施の形態に記録されるドッ
トコードの例を示す図であり、(C)及び(D)はそれ
ぞれ本発明の情報記録媒体の第1の実施の形態に記録さ
れる別のドットコードの例を示す図である。
【図6】(A)及び(B)はそれぞれ本発明の情報再生
システムの第5の実施の形態に利用されるドットコード
の例を示す図、(C)は本発明の情報再生システムの第
6の実施の形態のブロック構成図であり、(D)は上記
第5の実施の形態に利用されるドットコードの例を示す
図である。
【図7】(A)は本発明の情報再生システムの第7の実
施の形態のブロック構成図であり、(B)は本発明の情
報再生システムの第8の実施の形態のブロック構成図で
ある。
【図8】(A)は上記第8の実施の形態の動作フローチ
ャート、(B)は第1及び第2の閾値の関係を示す図で
あり、(C)は平均面積の算出方法を説明するための図
である。
【図9】(A)は本発明の情報再生システムの第9の実
施の形態のブロック構成図であり、(B)はその動作フ
ローチャートである。
【図10】(A)は本発明の情報再生システムの第10
の実施の形態のブロック構成図であり、(B)はその動
作フローチャートである。
【図11】上記第10の実施の形態の別の動作例を説明
するためのフローチャートである。
【図12】(A)は本発明の情報再生システムの第11
の実施の形態の動作を説明するための図、(B)は手持
ち型スキャナでドットコードをスキャンした場合に得ら
れるフレームの状態を示す図であり、(C)は上記第1
1の実施の形態の構成のブロック構成図である。
【図13】(A)は上記第11の実施の形態をソフトウ
ェア的に実現するためのフローチャートであり、(B)
は本発明の情報再生システムの第12の実施の形態のブ
ロック構成図である。
【図14】上記第12の実施の形態の動作フローチャー
トである。
【図15】(A)は本発明の情報再生システムの第13
の実施の形態の構成を示す図、(B)は上記第13の実
施の形態における内分比修正量テーブルの記憶内容を示
す図、(C)は本発明の情報再生システムの第14の実
施の形態の動作を説明するためのドット面積と内分比と
の関係を示す図であり、(D)は本発明の情報再生シス
テムの第15の実施の形態の動作を説明するためのドッ
ト面積と内分比との関係を示す図である。
【図16】(A)は上記第15の実施の形態の動作フロ
ーチャートであり、(B)は本発明の情報再生システム
の第16の実施の形態の動作を説明するための内分比の
計算値と実際の値との関係を示す図である。
【図17】(A)は本発明の情報再生システムの第17
の実施の形態の動作を説明するためのドット面積と内分
比との関係を示す図であり、(B)及び(C)はそれぞ
れ上記第17の実施の形態のブロック構成図及び動作フ
ローチャートである。
【図18】(A)は本発明の情報再生システムの第18
の実施の形態のブロック構成図であり、(B)は上記第
18の実施の形態の動作フローチャートである。
【図19】(A)は本発明の情報再生システムの第19
の実施の形態の動作フローチャート、(B)は本発明の
情報再生システムの第20の実施の形態に利用されるド
ットコードを説明するための図であり、(C)は上記第
20の実施の形態のブロック構成図である。
【図20】(A)は本発明の情報再生システムの第21
の実施の形態を説明するためのシェーディングのかかっ
た画像を示す図であり、(B)は上記第21の実施の形
態のブロック構成図である。
【図21】(A)は本発明の情報再生システムの第22
の実施の形態に利用されるドットコードを示す図であ
り、(B)は本発明の情報再生システムの第23の実施
の形態に利用されるドットコードを示す図である。
【図22】(A)は本発明の情報再生システムの第24
の実施の形態を説明するためのシェーディングのかかっ
たコード画像を示す図であり、(B)は各分割領域の輝
度の大値と閾値を示す図である。
【図23】(A)は本発明の情報再生システムの第25
の実施の形態を説明するためのシェーディングのかかっ
たコード画像を示す図、(B)は上記第25の実施の形
態においてフレーム全体の輝度の最小値を各分割領域の
最小値に適用する様子を示す図であり、(C)は本発明
の情報再生システムの第26の実施の形態において前フ
レーム全体の輝度の最小値を現フレームの各分割領域に
適用する様子を示す図である。
【図24】(A)は本発明の情報再生システムの第27
の実施の形態におけるフレーム間でのシェーディングの
状態変化を示す図、(B)は同じくフレーム間での地色
ムラの移動の様子を示す図であり、(C)は上記第27
の実施の形態のブロック構成図である。
【図25】(A)は本発明の情報再生システムの第28
の実施の形態を説明するための撮像した画像のある分割
領域において時間と共に徐々に地色が明るくなっていく
様子とその2値化後の画像を示す図であり、(B)は上
記第28の実施の形態のブロック構成図である。
【図26】本発明の情報再生システムの第29の実施の
形態の動作を説明するための図である。
【図27】本発明の情報再生システムの第30の実施の
形態の動作フローチャートである。
【図28】本発明の第31の実施の形態における内分比
の算出処理のフローチャートである。
【図29】上記第31の実施の形態における閾値算出処
理のフローチャートである。
【図30】上記第31の実施の形態における2値化処理
のフローチャートである。
【図31】(A)及び(B)はそれぞれ本発明の情報記
録媒体の第3の実施の形態に記録されるドットコードの
例を示す図、(C)及び(D)はそれぞれ本発明の情報
記録媒体の第4の実施の形態に記録されるドットコード
の例を示す図である。
【図32】(A)及び(B)はそれぞれ本発明の情報記
録媒体の第5の実施の形態に記録されるドットコードの
例を示す図である。
【図33】(A)は本発明の情報記録装置の第1の実施
の形態において実際のドットコードの印刷に先立って印
刷される参照ドットを示す図、(B)は(A)の参照ド
ットの面積と基準値との対比を示す図であり、(C)は
本発明の情報記録装置の第2の実施の形態の動作を説明
するための図である。
【図34】上記第1の実施の形態のブロック構成図であ
る。
【図35】上記第1の実施の形態の動作フローチャート
である。
【図36】(A)は本発明の情報記録装置の第3の実施
の形態における背景領域と参照ドットとの間の濃度差を
説明するための図、(B)は上記第3の実施の形態にお
いて実際のドットコードの印刷に先立って印刷される参
照ドットを示す図であり、(C)は(B)の参照ドット
の面積と基準値との対比を示す図である。
【図37】上記第3の実施の形態のブロック構成図であ
る。
【図38】上記第3の実施の形態の動作フローチャート
である。
【図39】(A)は本発明の情報記録装置の第4の実施
の形態において実際のドットコードの印刷に先立って印
刷される参照ドットを示す図であり、(B)は(A)の
参照ドットの面積と基準値との対比を示す図である。
【図40】上記第4の実施の形態のブロック構成図であ
る。
【図41】上記第4の実施の形態の動作フローチャート
である。
【図42】本発明の情報記録装置の第5の実施の形態の
ブロック構成図である。
【図43】従来の2次元コードパターンとしてのドット
コードを示す図である。
【図44】従来の情報再生装置のブロック構成図であ
る。
【図45】従来の2次元コードパターンとしてのドット
コードの別の形態を示す図である。
【図46】(A)は本発明の情報再生システムの第31
の実施の形態のブロック構成図であり、(B)及び
(C)はそれぞれ上記第31の実施の形態における処理
の流れを説明するための図である。
【図47】(A)は本発明の情報再生システムの第5の
実施の形態のブロック構成図、(B)は読取点を説明す
るための図、(C)はデータコードをCCDで撮像し2
値化したときのデータドットの周辺拡大図であり、
(D)は他の重心算出法を説明するための図である。
【符号の説明】
10 コード読取部 12 情報記録媒体 14 2値化部 14A 参照ドット検出部 14B ドット面積計測部 14B1 ドット間隔計測回路 14B2 ドット面積計測回路 14B3 ドット面積補正回路 14B4 ドット面積計測回路 14B5 ドット計数回路 14B6 平均面積算出回路 14B7 ドット選択部 14C 閾値修正部 14C1 閾値保持部 14C1a 閾値修正選択回路 14C1b 閾値記憶回路 14C2 閾値修正回路 14C3 ピーク値検出部 14C3a ピーク値検出回路 14C3b,14C3c 比較器 14C3d ORゲート 14C3e 選択的平均値算出部 14C4,77 内分比修正部 14C4a 内分比修正量テーブル 14C4b 内分比修正回路 14C4c 内分比制限部 14C4d 内分比保持部 14C4d1 内分比修正選択回路 14C4d2 内分比記憶回路 14C5 閾値算出部 14D,76 閾値判定部 14E 比較器 14F,81 閾値記憶部 14G 属性ドット検出部 14H 属性読取部 14I 属性記憶部 14J 領域分割部 14K 特徴量抽出部 14L,80 閾値算出部 14M,79 ピーク値検出部 14N コード検出部 14O 最小値置換部 16 情報再生部 18 参照ドット 20 データドット 22 パターンコード 24 間隔測定ドット 26 フレーム 28 属性ドット 30 分割領域 32 参照領域 34 マーカ領域 36 地色ムラ 38 印刷部 40 画像入力部 42 最大値最小値検出部 44 閾値作成部 46 内分比保持部 48 2値化処理部 50 カウンタ 52 ドット面積検出部 54 差分器 56 バッファ 58 絶対値演算器 60 比較器 62 ドット番号指示部 64 印刷濃度指示部 68 印刷条件記憶テーブル 70 情報記録媒体の種類と記録時の露光量等の入力装
置 72 印刷機 78 内分比記憶部 82 マーカ検出部 83 マーカ中心算出部 84 パターンドット検出部 85 ドット中心算出部 86 読取基準点算出部 87 読取点算出部 170 ドットコード 174 マーカ 278 パターンドット 280 アドレスドット 282 データドット 300 読取点

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーディオ情報、画像情報、ディジタル
    コードデータの少なくとも1つを含むマルチメディア情
    報が光学的に読み取り可能なドットコードで記録された
    情報記録媒体から、所望のドットコードを読み取るコー
    ド読取手段と、 前記コード読取手段により読み取られたドットコードに
    対応する画像信号から2値化データを作成する2値化手
    段と、 前記2値化手段によって作成された2値化データを元の
    マルチメディア情報に復元し、再生する情報再生手段
    と、 を具備し、 前記2値化手段が、 前記2値化データを作成するに先立って画像信号を所定
    の閾値で2値化し、2値化されたコード画像から参照ド
    ットを検出する参照ドット検出手段と、 前記参照ドット検出手段により検出された参照ドットの
    面積を計測するドット面積計測手段と、 前記ドット面積計測手段により計測された面積が所定の
    目標値に近づくように前記閾値を修正する閾値修正手段
    と、 前記閾値修正手段によって修正された閾値によって画像
    信号を2値化する閾値判定手段とを有することを特徴と
    する情報再生システム。
  2. 【請求項2】 オーディオ情報、画像情報、ディジタル
    コードデータの少なくとも1つを含むマルチメディア情
    報が光学的に読み取り可能なドットコードで記録された
    情報記録媒体から、所望のドットコードを読み取るコー
    ド読取手段と、前記コード読取手段により読み取られた
    ドットコードに対応する画像信号から2値化データを作
    成する2値化手段と、前記2値化手段によって作成され
    た2値化データを元のマルチメディア情報に復元し、再
    生する情報再生手段とを備える情報再生システムに用い
    られる情報記録媒体において、 前記2値化手段が検出し、その検出されたドットの面積
    が所定の目標値に近づくように閾値を修正する際の基準
    とすべき参照ドットを有することを特徴とする情報記録
    媒体。
  3. 【請求項3】 オーディオ情報、画像情報、ディジタル
    コードデータの少なくとも1つを含むマルチメディア情
    報が光学的に読み取り可能なドットコードで情報記録媒
    体に記録するための情報記録装置において、 面積もしくは形状の少なくとも一方が互いに異なる少な
    くとも2種類以上の参照ドットを記録するための参照ド
    ット記録手段と、 前記参照ドット記録手段によって記録された参照ドット
    を読み取って、2値化する参照ドット読取手段と、 前記参照ドット読取手段によって読み取られた各参照ド
    ットの面積と所定の基準値とを比較し、その差が所定の
    閾値以下となった参照ドットを選択する参照ドット選択
    手段と、 を具備し、 前記参照ドット選択手段によって選択された参照ドット
    に基づいて前記マルチメディア情報に対応したドットコ
    ードを記録することを特徴とする情報記録装置。
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