JP4197768B2 - 情報読取システム - Google Patents

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    • G06V10/42Global feature extraction by analysis of the whole pattern, e.g. using frequency domain transformations or autocorrelation
    • G06V10/421Global feature extraction by analysis of the whole pattern, e.g. using frequency domain transformations or autocorrelation by analysing segments intersecting the pattern

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報に応じて記録されたデータパターンと、その読取位置を決定するために用いられるマーカとを含む光学的に読み取り可能なコードの記録された記録媒体から上記コードを読み取って、元の情報を再生する情報読取システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明の出願人は先に、所定の形状で規定された特定対象物(マーカ)を含む画像中から、前記マーカの存在範囲を抽出する画像処理装置として、特開平8−329246号公報に記載の画像処理装置を提案している。
【0003】
この画像処理装置では、入力された2値画像データをラスタ走査し、長さが所定の範囲内にあるランを前記マーカの一部を構成するラン(以下ストリークと呼ぶ)として抽出し、こうして抽出されたストリークの集合体に対して外接四角形を設定することにより、前記マーカの存在範囲を抽出している。このようにマーカの大きさに関する情報を使って、ラン長のみを利用してマーカの存在範囲を抽出することができるので、単純な処理で容易にマーカを検出できるという点で優れている。
【0004】
このようにラン長のみを利用してマーカの存在範囲を抽出する効果は大きいが、2値画像データを全面にわたって1画素ずつ走査して黒ランを抽出するため、処理量が多く、ソフトウェア処理にはあまり向いていない。また、汚れや傷などの不要なノイズも敏感に検出してしまうので、汚れによる誤ったランの検出や、傷による抽出すべきランの欠落の発生には特に注意を払う必要がある。
【0005】
この対策として上記公報では、抽出したストリークの隣接状態に応じて、該ストリークを既に検出されたストリークの集合体に結合/分離/置換する装置や、抽出したマーカの存在範囲が所定の大きさになっていない場合にそれを無効とする装置等を提案している。これにより汚れによる誤ったランの検出や、傷による抽出すべきランの欠落を補正し、マーカの存在範囲を正確に抽出することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平8−329246号公報ではまだ、汚れや傷の影響を防止しつつ、高速にマーカ存在範囲を抽出することについて十分な配慮がなされているとはいえず、例えば、画像全体にわたって1画素毎に処理するために、ストリーク判定のための処理量が増えて抽出に時間を要し、また、撮像画面周辺部ではシェーディング等によりマーカを構成するストリークに類似したランが現れることがあり、誤ストリークを検出してしまう恐れもあった。
【0007】
すなわち、マーカ抽出の高速化、及び、マーカの消失や誤マーカの発生に対してはまだ十分な対策が講じられているとは言い切れず、その点で改良すべき余地があった。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、マーカ抽出処理の高速化、及び、マーカの消失や誤マーカの発生による読取対象データ欠落の防止を可能とする情報読取システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明による情報読取システムは、情報に応じて記録されたデータパターンと、該データパターンと所定の位置関係に配置され、該データパターンの読取位置を決めるために用いられる所定の大きさを有するマーカとを含む光学的に読取可能なコードの記録された情報記録媒体から、該情報を光学的に読み取る情報読取システムであって、
前記マーカは、光学的に識別可能なように前記データパターンとは異なる態様で記録され、
前記情報読取システムは、
前記情報記録媒体から前記コードを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段で撮像された画像の少なくとも一部の領域を記憶する画像記憶手段と、
前記画像記憶手段に記憶された画像から前記マーカを前記データパターンと識別するために、前記マーカの大きさに基づいて決定される所定の隣接した複数画素単位に、前記画像の属性を判定する属性判定手段と、
前記属性判定手段で判定された属性に基づいて前記マーカを検出するマーカ検出手段と、
前記マーカ検出手段で検出されたマーカの位置に基づいて前記データパターンの読取位置を決定し、データを読み取るデータ読取手段と、
を備え、
前記画像記憶手段は、撮像された画像を2値化して連続する8n(n:整数)画素分をパックして記憶し、
前記属性判定手段は、8n画素単位に属性を判定する、
ように構成されたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0013】
(第1の実施の形態)
図1の(A)は、本発明の第1の実施の形態に係る情報読取システムの構成を示す図である。
【0014】
同図に示すように、本実施の形態の情報読取システムは、撮像部1、画像記憶部2、属性判定部3、マーカ検出部4、及びデータ読取部5から構成される。ここで、マーカ検出部4は、属性パターン検出部6、マーカ候補パターン検出部7、マーカ候補領域検出部8、及びマーカ位置決定部9から構成されている。
【0015】
また光学的に読み取り可能なコードは、例えば、図2の(A)及び(B)に示すように、マーカ100とデータパターン101とが大きさや色など異なる態様で記録され、それらが光学的に識別できるように記録されている。
【0016】
次に、このような構成の情報読取システムの動作を説明する。
【0017】
まず、撮像部1では、コードをCCDなどの撮像素子により光学的に読み取り、電気信号に変換し、画像記憶部2でこれを記憶する。そして、属性判定部3では、画像記憶部2に記憶された画像を、図2の(C)又は(D)に示すような所定の隣接した複数画素単位で、属性判定を行う。ここで、属性判定のための処理単位102は、図2の(C)に示すような4×4画素及び同図の(D)に示すような1×10画素の形状に隣接した複数の画素103に限られるものではなく、任意の2次元的に隣接した複数の画素103で構成されていても良い。
【0018】
また、属性の判定は、例えば、図3の(A)及び(B)に示すように、マーカ100内部を示す属性を第1の属性(図では「1」と記す)、マーカ100近傍でマーカ100外部を示す属性を第2の属性(図では「2」と記す)、これら第1及び第2の属性以外を第3の属性(図では「3」と記す)と判定するものである。なお、この場合の属性判定処理単位102は、図2の(C)に示したようなn×n画素の正方形形状のものである。
【0019】
具体的には、撮像部1で例えば図2の(A)のようなコードを撮像し、画像記憶部2ではこれを2値化して黒を「1」、白を「0」として記憶する。次に、属性判定部3では、属性判定処理単位102を例えば図2の(C)のように設定し、この属性判定処理単位102を構成する画素103がすべて「1」であればマーカ100内部を示す第1の属性、全て「0」であればマーカ100近傍でマーカ100外部を示す第2の属性、それ以外であれば第3の属性と判定する。この時の判定結果が図3の(A)に示すようになる。
【0020】
また、図2の(B)に示すように、マーカ100が赤、データパターン101が青で記録されているコードの属性判定例は、図3の(B)に示すようになる。ここでは、属性判定処理単位102を構成する画素103の70%が赤であれば第1の属性、属性判定処理単位102を構成する画素103中に赤及び青が共に含まれていなければ第2の属性、それ以外を第3の属性と判定するようにしている。
【0021】
このように、属性判定部3では、隣接した複数画素単位で属性判定を行うため、1画素づつ属性の判定を行う場合に比べ、判定回数を減らすことができ、処理を高速化することができる。
【0022】
ここで、属性判定部3における属性判定のための処理単位102は、マーカ検出精度と処理の高速性を勘案して決定される。即ち、属性判定処理単位102を小さくしていけば、マーカ検出の精度を上げることができるが、同じ画素数の属性判定を行う場合でも、処理単位を小さくした分だけ判定回数が増えるため処理時間の増加につながる。一方、属性判定処理単位102を大きくすれば、判定回数を減らすことができ、処理を高速化することができるが、マーカ直径とほぼ同じ大きさにまでしてしまうと、マーカ100を検出し損ねるおそれがある。そこで、属性判定処理単位102は、マーカ100の特徴を捉えて検出するのに十分な解像度が得られる大きさの範囲で、処理の高速性を考慮して決定するのが望ましい。また、マーカ100とデータパターン101を大きさによって区別する場合には、マーカ領域を除く撮像画面中においてはマーカ100の特徴を検出しないように属性判定処理単位102を設定したり、マーカ類似のパターンが発生しないようにデータパターン101に変調を加えておくと良い。
【0023】
このように、データパターン101とマーカ100の大きさから適切な属性判定処理単位102を決定することにより、データパターン101と、このデータパターン101とは大きさの異なるマーカ100とが混在する画像から、高速にマーカ100を検出することが可能となる。
【0024】
次に、属性パターン検出部6は、上記属性判定部3により判定された属性の画面上での出現パターンを属性パターンとして検出する。そして、マーカ候補パターン検出部7では、上記属性パターン検出部6により検出された属性パターンが、検出すべきマーカ100の特徴を示すパターンであるとき、これをマーカ候補パターン104として検出する。
【0025】
例えば、図4の(A)に示すように、マーカ内部であることを示す第1の属性が所定数隣接した属性パターン105が現れたとき、これをマーカ候補パターン104として検出する。この場合、マーカ内部の状態を示す第1の属性の連続にだけ注目し、処理を行えば良いため、マーカ検出処理が単純であり、処理の高速化に効果がある。
【0026】
マーカ候補領域検出部8は、上記マーカ候補パターン検出部7により検出されたマーカ候補パターン104を少なくとも含み、マーカ100を十分に包含できる大きさの領域をマーカ候補領域106として検出する。例えば、図4の(A)に示すように、対角線の交点が、マーカ候補パターン104の中心と一致した、1辺の長さがマーカ直径と等しい正方形で囲まれる領域をマーカ候補領域106として検出する。
【0027】
続いて、マーカ位置決定部9は、上記マーカ候補領域検出部8により検出されたマーカ候補領域106内に含まれるマーカ100の位置を決定する。このマーカ位置の決定には、種々の公知の方法を利用することができる。例えば、マーカ100の外接四角形の対角線の交点や、重心などの概中心をマーカ位置として設定できる。
【0028】
データ読取部5は、上記マーカ位置決定部9により決定されたマーカ位置に基づいてデータパターン読取点を決定し、データパターン101の読み取りを行う。例えば、マーカ100とデータパターン101とが同一の格子上に整列配置されるフォーマットのコードにおいては、図4の(B)に示すように、マーカ位置決定部9により決定された、マーカ“1”〜“4”の4つのマーカ100の位置に基づいて、これらマーカ100に囲まれる領域をフォーマットにしたがって格子状に等分割した点上のデータパターン101を読み取る。
【0029】
このように、本実施の形態の情報読取システムでは、マーカ100の大きさに基づいて決定される、複数画素単位で属性を判定しマーカ検出処理を行うため、ラスタ方向に1画素づつラン検出を行いマーカ100を検出する従来の方法に比べて、処理の高速化が可能となる。
【0030】
また、本実施の形態における画像記憶部2からのデータ読み出し方法は、シリアル転送、パラレル転送のどちらでも良いが、上記画像記憶部2からのデータの読み出しが、パラレル転送で行われるものである場合、画像の記憶単位や属性の判定単位を転送単位に基づいて決定することにより更なる高速化が可能となる。
【0031】
例えば、画像記憶部2では、図4の(C)に示すように、撮像された画像を2値化して、連続する8画素分の画像データをパックして記憶し、さらに、上記属性判定部3は、8画素単位で属性の判定を行うように構成することもできる。このような構成とすると、属性判定処理単位102と、画像記憶部2の記憶単位が一致するため、属性判定の際の画像記憶部2へのアクセスを効率的に行うことができるようになり、さらに処理時間を短縮することができる。
【0032】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0033】
図1の(B)に示すように、本実施の形態の情報読取システムは、上記第1の実施の形態と同様に、撮像部1、画像記憶部2、属性判定部3、マーカ検出部4、及びデータ読取部5からなり、さらに、上記マーカ検出部4は、属性パターン検出部6、マーカ候補パターン検出部7、マーカ候補領域検出部8、及びマーカ位置決定部9から構成される。そして、本実施の形態の情報再生システムでは、上記マーカ候補パターン検出部7が、マーカエッジ設定部10と適正パターン判定部11とで構成されている。
【0034】
ここで、本実施の形態の情報読取システムは、マーカ候補パターン検出部7以外は、上記第1の実施の形態と同様であり、よって、その説明は省略する。
【0035】
本実施の形態の作用効果について説明する。
【0036】
マーカエッジ設定部10では、属性パターン検出部6により検出された属性パターン105からマーカエッジの特徴を有する所定のパターンを検出し、マーカエッジを設定する。適正パターン判定部11では、マーカエッジ設定部10により設定されたマーカエッジに挟まれたパターンを抽出し、それがマーカ候補パターン104として適正であるかどうかの判定を行う。不適正と判定された場合には、それをマーカ候補パターンとするのをやめる。
【0037】
ここでは、図5の(A)に示すような、マーカ100とデータパターン101の間に所定の空白領域107が存在するコードから、マーカ候補パターン104を検出する場合について説明する。
【0038】
まず撮像部1では、図5の(A)のようなコードを撮像し、画像記憶部2では、これを2値化して、黒を「1」、白を「0」として記憶する。次に、属性判定部3では、属性判定処理単位102を図6の(A)のように水平方向に隣接する4画素単位に設定し、例えば、4画素全てが「1」、つまり、4ビットで表される数値が16進数で「f」であれば、マーカ100内部を示す第1の属性、4画素全てが「0」、つまり、4ビットで表される数値が16進数で「0」であれば、マーカ近傍の空白領域107を示す第2の属性、16進数で「f」又は「0」以外であれば、第3の属性として判定を行う。
【0039】
そして、マーカエッジ設定部10では、属性パターン検出部6により検出された属性パターン105に基づいて、所定数の隣接した第1の属性から、それ以外の属性へ変化する点をマーカエッジとして設定する。そして、適正パターン判定部11では、設定されたマーカエッジに挟まれたパターンにおいて、第1の属性が4乃至6隣接していれば適正、4未満、もしくは6を越える場合は不適正というようにマーカの大きさに合わせて判定する。図5の(B)に適正と判定されるマーカ候補パターン104の例を示す。
【0040】
このようにエッジ108に挟まれたパターンがマーカ候補パターン104として適正であるかどうかの判定を行うことにより、本実施の形態には本発明の効果のほかに、撮像部1の傾きや浮きなどにより撮像状態が悪く、画面にシェーディングが生じた場合や、媒体上のゴミなどにより、マーカ100に類似したパターンが撮像画面内に生じた場合でも、これらをマーカ候補パターン104として検出してしまうのを防止でき、撮像画面内に生じたマーカ100に類似したパターンを誤ってマーカ100として検出し、データパターン101の読み取り不良を起こす可能性を低減することができる。
【0041】
また、マーカ100が図7の(A)に示すような形状であれば、マーカと属性判定処理単位との位置関係により、マーカ部では図7の(B)▲1▼〜▲3▼のようなパターンが検出されるはずである。従って、マーカ境界に設定されるエッジ108間の属性パターン105が、図7の(B)に示すようなパターンのいずれかに一致していることを判定することにより、検出した属性パターン105がマーカ候補パターン104として適正であるかどうかの判定を行うこともできる。
【0042】
また、ここでマーカエッジ設定部10は、属性パターン検出部6により検出された属性パターン105に基づいて図6の(B)のように所定数の隣接した第1の属性に続いて出現する属性の遷移パターンに応じてマーカエッジを設定するように構成することもできる。
【0043】
例えば、マーカエッジ設定部10を第1マーカエッジを設定するように構成した場合について説明する。
【0044】
図6の(D)に示すように所定数(≧3)の隣接した第1の属性(d,e,f)に続いて右側に出現するパターン(3→3→2)についてエッジの設定を行う場合、3→3の遷移(g,h)により、図6の(B)の遷移パターンDに基づきgに第1エッジを設定する。次の3→2の遷移(h,i)によっても、図6の(B)の遷移パターンCに基づきhに第1エッジを設定できるが、マーカに近いgのエッジを有効とする。また、左側に出現するパターン(3→1→2)についてエッジの設定を行う場合、3→1の遷移(c,b)により、図6の(B)の遷移パターンBの基づきここでは第1エッジを設定しない。次に1→2の遷移(b,a)により、図6の(B)の遷移パターンAに基づきbに第1エッジを設定する。
【0045】
したがって図6の(D)の例では、左第1エッジはbに、右第1エッジはgになる。
【0046】
このように、エッジ108を設定することで、例えば図8の(A)に示すように、シェーディングや媒体上の汚れにより、撮像されたマーカ周辺に黒汚れ109が発生した場合でも、汚れの部分を含まない、本来のマーカエッジ108を検出することができるため、誤った領域をマーカ候補パターン104として検出することがなく、誤マーカ検出を防止することができる。
【0047】
さらに、1→3→1と属性が遷移した場合には、3をマーカ内に生じた、白抜けによるものと見なし第1エッジの設定を行わないようにすることにより、媒体上のキズや、正反射により、マーカ内に白抜けが生じた場合でも誤ったエッジ108を検出しないようにできる。
【0048】
また、マーカエッジ設定部10を第2マーカエッジを設定するように構成した場合には次のようになる。
【0049】
図6の(D)に示すように右側に出現するパターン(3→3→2)について、まず、3→3の遷移(g,h)により、図6の(B)の遷移パターンDに基づきここでは第2エッジを設定しない。次に3→2の遷移(h,i)により、図6の(B)の遷移パターンCに基づきhに第2エッジを設定する。次に、左側に出現するパターン(3→1→2)について、まず、3→1の遷移(c,b)により、図6の(B)の遷移パターンBに基づきここでは第2エッジを設定しない。次に1→2の遷移(b,a)により、図6の(B)の遷移パターンAに基づきbに第2エッジを設定する。
【0050】
したがって図6の(D)の例では、左第2エッジはbに、右第2エッジはhになる。
【0051】
このように、第2エッジ108を設定することで、図8の(B)に示すように、撮像時の正反射による輝点や媒体上のキズなどによりマーカ内に白抜け110が発生しても、これらに影響されずに、本来のマーカエッジ108を検出することができる。このため、マーカ内に白抜け110が発生した場合でも、そのマーカ100が検出不可となることを防止することができる。
【0052】
また、マーカエッジ設定部10は、特に図示はしていないが、第3エッジ設定部で構成することもできる。
【0053】
このときの動作について図5の(A)乃至(C)を用いて説明する。
【0054】
例えば、図5の(A)に示すような、マーカ100の近傍にマーカ100とデータパターン101を隔てる空白領域107が存在するコードからエッジ108を抽出する場合、理想的なマーカ周辺の属性の遷移パターン105は、図5の(B)に示すようにマーカ内部を示す第1の属性から、マーカ外部を示す第2の属性に遷移するパターンか、もしくは、第1の属性から、第1及び第2の属性が共存した第3の属性を経て、第2の属性へと遷移するパターンとなる。一方、シェーディングや媒体上の汚れなどにより撮像画面中に生じるマーカ100に類似したパターンでは、その周辺部での属性の遷移パターン105は、このような理想的な遷移パターンとはならない。
【0055】
このようなことから、図5の(C)に示すように、第1の属性から第2の属性に、もしくは第1の属性から第3の属性を経て第2の属性に遷移するパターンをマーカエッジの特徴として検出し、エッジ108を設定することで、理想的なマーカエッジのみを検出対象とすることができ、シェーディングや媒体上の汚れなどにより生じたマーカ100に類似したパターンを、誤ってマーカ100として検出することを防止することができる。
【0056】
さらに、上述した方法で、第1エッジ、第2エッジを設定すると、マーカエッジ付近にシェーディングや媒体上の汚れによる黒汚れ109や、媒体上の傷や正反射の輝点による白抜け110が存在しなければ、両エッジ108の位置は一致し、何らかの黒汚れ109や白抜け110があれば第1エッジ、第2エッジの位置は異なるようになる。このように、第1,第2エッジの位置には、マーカ付近の画像の状態が反映されるため、第1,第2エッジの位置の相違を、後述する、マーカ信頼度設定部におけるマーカ信頼度設定のための情報として使用することもできる。
【0057】
また、上記マーカエッジ設定部10はさらに、特に図示はしていないが、詳細エッジ設定部を有するように構成することもできる。このときの動作について図6の(C)を用いて説明する。
【0058】
ここで、属性パターン検出部6は、マーカ内部の属性を示す第1の属性が所定数隣接した周囲にマーカ内部以外であることを示す属性が出現するパターンを検出し、それを属性パターン105とする。そして、詳細エッジ設定部は、検出された属性パターン105のマーカエッジの特徴を示す属性判定処理単位102に注目し、その内部を画素単位にマーカ内部からマーカ外部方向に向かって、画素103の値がマーカ内部を示す「1」からマーカ外部を示す「0」に変化する点を検出して第1エッジ108−1を設定する。あるいは、該注目した複数画素をマーカ外部からマーカ内部方向に、画素103の値がマーカ外部を示す「0」からマーカ内部を示す「1」へと変化する点を検出して第2エッジ108−2を設定する。
【0059】
このように、複数画素単位で属性パターン判定を行った後で、さらにマーカエッジの特徴を示すパターン部分にのみ注目して、画素単位でエッジ設定を行うことにより、全ての画素103からエッジ108を検出するのに対して高速で、かつ十分な精度を持ったエッジ108を検出することが可能となり、マーカ検出の精度をさらに向上することができる。
【0060】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0061】
図9に示すように、本実施の形態の情報読取システムは、上記第1の実施の形態と同様に、撮像部1、画像記憶部2、属性判定部3、マーカ検出部4、及びデータ読取部5からなり、上記マーカ検出部4は、属性パターン検出部6、マーカ候補パターン検出部7、マーカ候補領域検出部8、及びマーカ位置決定部9から構成される。さらに、上記マーカ候補パターン検出部7は、マーカエッジ設定部10と適正パターン判定部11とを含む。そして、本実施の形態においては、上記マーカエッジ設定部10は、第1マーカエッジ設定部12と第2マーカエッジ設定部13とから構成され、上記適正パターン判定部11は、パターン選択部15を含んでいる。
【0062】
本実施の形態の情報読取システムは、マーカ候補パターン検出部7以外は、上記第1の実施の形態と同様であり、よって、その説明は省略する。
【0063】
本実施の形態の作用効果について説明する。
【0064】
第1マーカエッジ設定部12及び第2マーカエッジ設定部13は、第2の実施の形態において上述したように、図6の(B)に示したエッジ設定規則に従い、それぞれ第1エッジ108−1及び第2エッジ108−2の設定を行う。
【0065】
次に、パターン選択部15は、これら第1マーカエッジ設定部12及び第2マーカエッジ設定部13によりそれぞれ設定されたエッジ108−1,108−2に挟まれたパターンを抽出し、それぞれを理想的なマーカのパターンと比較し、理想的なマーカのパターンにより近い特徴を持っている方を、マーカ候補パターン104として選択する。マーカ100の特徴としては、パターンの長さ、面積、マッチング度合いなどを利用することができるが、例えば長さを利用する場合には、パターン選択部15では、第1及び第2エッジ108−1,108−2に挟まれた2つのマーカ候補パターンの長さを検出し、予め与えられる、もしくはコードから読み取られる理想的なマーカ候補パターンの長さと比較して、より近い方のパターンをマーカ候補パターン104として選択する。
【0066】
例えば、図10の(A)に示すように、マーカ100内部に白抜け110が存在する場合、第1マーカエッジ設定部12及び第2マーカエッジ設定部13では、図10の(B)に示すように、属性パターン検出部6により検出された属性パターン105から、図6の(B)に示すようなエッジ設定規則に基づき、第1エッジ108−1及び第2エッジ108−2を設定し、2つのマーカ候補パターンを検出する。次に、パターン選択部15では、まず検出された2つのマーカ候補パターンの長さを検出する。ここでは、第1エッジ108−1により挟まれた第1マーカ候補パターンの長さは4、第2エッジ108−2により挟まれた第2マーカ候補パターンの長さは6となる。そして、これらの長さを、予め与えられる、もしくはコードから読み取られる理想的なマーカ候補パターンの長さ(ここでは6)と比較し、より近い方の第2マーカ候補パターンをマーカ候補パターン104として選択する。
【0067】
また、図10の(C)に示すように、マーカ100周辺部に黒汚れ109が存在する場合、同様にして、第1マーカエッジ設定部12及び第2マーカエッジ設定部13により図10の(D)のように第1エッジ108−1、第2エッジ108−2が設定される。このとき、第1エッジ108−1により挟まれた第1マーカ候補パターンの長さは6、第2エッジ108−2により挟まれた第2マーカ候補パターンの長さは9であり、パターン選択部15は、より理想的なマーカ候補パターン長に近い、第1マーカ候補パターンをマーカ候補パターン104として選択する。
【0068】
ここで、理想的なマーカ候補パターン長は、撮像状態やコードの条件が安定しており、マーカ100の大きさが変化しない条件であれば、固定値とすれば良く、また、撮像部1のカメラのレンズ倍率や、媒体と撮像部1との距離変動、もしくは、媒体自体のマーカサイズが可変であるなどして、撮像されたマーカ100の大きさが変動する場合には、マーカ100を初めて検出するまではパターン選択部15におけるパターンの比較を行わずに、マーカ100が検出された時点で、そのマーカ100の直径を記憶しておき、以降のマーカ候補パターン検出時に、この値を比較の対象とし、パターン判定部15において判定を行うようにすることもできる。
【0069】
このように、複数のパターンを検出、比較して、より理想的なパターンに近い方を有効なパターンとすることにより、マーカ100に正反射や媒体上のキズによる白抜け110が存在したり、シェーディングや媒体上の汚れによりマーカ周辺に黒汚れ109が存在する場合においても、これらの白抜け110や黒汚れ109に影響され難くなり、有効なマーカ候補パターン104が検出可能となる。
【0070】
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0071】
図11は、本実施の形態にかかる情報読取システムの構成を示す図で、本実施の形態の情報読取システムは、上記第3の実施の形態と同様に、撮像部1、画像記憶部2、属性判定部3、マーカ検出部4、及びデータ読取部5からなり、上記マーカ検出部4は、属性パターン検出部6、マーカ候補パターン検出部7、マーカ候補領域検出部8、及びマーカ位置決定部9から構成される。また、上記マーカ候補パターン検出部7は、マーカエッジ設定部10と適正パターン判定部11とを含み、上記マーカエッジ設定部10は、第1マーカエッジ設定部12と第2マーカエッジ設定部13とを含む。そして、本実施の形態においては、上記適正パターン判定部11は、パターン選択部15とマーカ信頼度設定部16とを含む。また、本実施の形態においては、上記データ読取部5は、データ読取制御部17とブロックデータ読取部18とを含んでいる。
【0072】
本実施の形態の情報読取システムは、データ読取部5及びマーカ候補パターン検出部7以外は、上記第1の実施の形態と同様であり、よって、その説明は省略する。
【0073】
本実施の形態の作用効果について図12の(A)乃至(D)を用いて説明する。ここでは、図12の(A)に示すように、データは複数のブロック111に分割して記録され、それぞれのブロック111は4隅にマーカ100を配置しているものとする。
【0074】
まず、マーカ信頼度設定部16では、既知、もしくは撮像したコードによって決定される所定の理想パターンと、マーカ候補パターン104との相違に基づいてマーカ信頼度を設定する。例えば、図12の(B)に示すように、検出されたマーカ候補パターン104の長さと理想的なマーカ100の直径(理想パターン112の長さ)との差の絶対値を所定の数値(この例では10)から減算した値をマーカ信頼度とする。
【0075】
図12の(C)は、第nフレーム及びそれ以降の任意のフレームである第(n+α)フレームにおける、各マーカ100の信頼度とデータの様子を示している。ブロックデータ読取部18では、マーカ100の位置に基づいてデータを読み出すが、このとき、該データとその信頼度を関連づけて記憶しておく。ここでは、データの信頼度は例えば、該ブロックデータを囲む4つのマーカ100の信頼度の平均値とする。
【0076】
そして、データ読取制御部17では、上記マーカ信頼度設定部16で設定されたマーカ100の信頼度に基づいて算出される読取データの信頼度を、すでに読取ったデータに関連づけて記憶されている信頼度と比較し、記憶されている信頼度よりも小さい場合にはデータの読み取りを行わず、大きい場合には再読み取りを行うように制御する。
【0077】
即ち、第n及び第(n+α)フレームでの各データと信頼度の関係は、図12の(D)に示すようになる。このとき、第(n+α)フレームでの、データC,Dの信頼度は8であり、第nフレームで読み取られた時の信頼度5よりも大きい値となるため、第(n+α)フレームにおいて再びデータC,Dの読み取りが行われる。
【0078】
このように、信頼度を数値化して、より信頼度の高いデータである場合はデータの再読み取りを可能にすることによって、より撮像状態が良く、信頼度の高いデータを選択的に読み取ることが可能となる。
【0079】
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。
【0080】
図13は、本実施の形態の情報読取システムの構成を示すもので、前述の第2の実施の形態と同様に、撮像部1、画像記憶部2、属性判定部3、マーカ検出部4、及びデータ読取部5からなり、上記マーカ検出部4は、属性パターン検出部6、マーカ候補パターン検出部7、マーカ候補領域検出部8、及びマーカ位置決定部9で構成される。そして、本実施の形態では、上記属性パターン検出部6は、第1の方向に隣接する属性の発生パターンを検出する第1属性パターン検出部22と、上記第1の方向と直交する第2の方向に隣接する属性の発生パターンを検出する第2属性パターン検出部23とからなり、また、上記マーカ候補パターン検出部7は、第1マーカ候補パターン検出部19と、第1パターン中心算出部20と、第2マーカ候補パターン検出部21とから構成される。ここで、上記第1マーカ候補パターン検出部19は、上記第1属性パターン検出部22が検出した属性パターンから、マーカ100の特徴を有する所定のパターンを第1マーカ候補パターンとして検出するものであり、第1パターン中心算出部20は、上記第1マーカ候補パターンの略中心を求めるものである。また、上記第2マーカ候補パターン検出部21は、上記第1マーカ候補パターンの略中心を含む上記第2属性パターン検出部23が検出した属性パターンから、マーカ100の特徴を有する所定のパターンを第2マーカ候補パターンとして検出するものである。
【0081】
本実施の形態の作用効果を図14の(A)乃至(C)を用いて説明する。
【0082】
上記第1属性パターン検出部22は、上記画像記憶部2に記憶された画像を水平方向に複数画素単位で走査し、属性パターン検出を行う。第1マーカ候補パターン検出部19は、図14の(A)に示すように、上記第1属性パターン検出部22により検出された第1属性パターン105−1から、マーカ100の特徴を有する所定のパターン、例えばマーカ内部の属性を示す第1の属性が所定数以上隣接したパターンを第1マーカ候補パターン104−1として検出する。
【0083】
続いて、第1パターン中心算出部20では、上記第1マーカ候補パターン104−1の右端と左端の中点を第1マーカ候補パターンの略中心113とし算出する。
【0084】
第2属性パターン検出部23は、上記第1パターン中心算出部20により算出された略中心113を含むパターンを起点として、垂直方向に属性パターン(第2属性パターン)の検出を行う。
【0085】
第2マーカ候補パターン検出部21では、図14の(B)に示すように、この第2属性パターン検出部23によって検出された第2属性パターン105−2から、まず、上記略中心113を含むパターンを起点として、上方向に属性パターンを検出し、図6の(B)に示すエッジ設定規則に従って、第1エッジ108−1を設定し、これを上エッジ108−Uとする。続いて、略中心113を含むパターンを起点として下方向に、属性パターンを検出し、同様に下エッジ108−Lを設定する。そして、上エッジ108−Uと下エッジ108−Lに挟まれたパターンを第2マーカ候補パターン104−2として検出する。
【0086】
マーカ候補領域検出部8では、図14の(C)に示すように、垂直方向の幅が、検出された第2マーカ候補パターン104−2を含み、左右方向は、上記第1マーカ候補パターン104−1の略中心113を中心としてマーカ100を十分包含可能である幅を持った領域をマーカ候補領域106として検出する。
【0087】
続いて、マーカ位置検出部9は、検出されたマーカ候補領域106から、マーカ100に外接する四角形の対角線の交点や、マーカ100の重心などの概中心を算出し、マーカ位置を検出する。
【0088】
このように、まず、第1の方向に隣接する属性の発生パターンを検出し、続いて、その略中心113を含み、第1の方向と直交する方向に隣接する属性の発生パターンからマーカ候補パターン104を検出し、その位置と大きさに基づいて、マーカ候補領域106を検出するため、すべての撮像領域について属性判定を行う必要がなく、画像記憶部2への少ないアクセスで、マーカ候補領域106を精度良く高速に検出することが可能となる。
【0089】
また、例えば円形のような対称図形のマーカ100に対しては、マーカ候補領域検出部8で検出するマーカ候補領域106は、マーカ100を全て包含する大きさでなくとも良く、図14の(C)に示すように、第1マーカ候補パターン104−1に相当する第1マーカ候補領域と第2マーカ候補パターン104−2に相当する第2マーカ候補領域とを単純に重ね合わせた領域としても良い。このとき、第1マーカ候補パターン水平略中心をx、第2マーカ候補パターン垂直略中心をyとすれば、座標(x,y)は、比較的正確なマーカ概中心位置となる。このため、マーカ位置検出部9において、第2マーカ候補パターン104−2の略中心114を算出するだけで、既に算出されている第1マーカ候補パターン104−1の略中心113を利用して、容易にマーカ位置を検出することができる。ここで、第2マーカ候補パターン104−2の略中心114は、第2マーカ候補パターン検出部23において検出された、上エッジ108−U、下エッジ108−Lの位置を用いて容易に算出できる。
【0090】
このように、第1マーカ候補パターン104−1と第2マーカ候補パターン104−2から直接マーカ110の概中心を検出することで、マーカ位置検出部9での処理が削減され、さらに、処理の高速化が可能となる。
【0091】
また、第2マーカ候補パターン検出部21は、第2マーカ候補パターン104−2の検出中にマーカ外部の属性パターンを所定数検出すると、上記第1マーカ候補パターン検出部19で検出された第1マーカ候補パターン104−1をリジェクトするように構成することもできる。
【0092】
このときの動作を図15の(A)及び(B)を用いて説明する。
【0093】
第1マーカ候補パターン検出部19において、マーカ内部を示す属性が所定数隣接するパターンを第1マーカ候補パターン104−1として検出するものとすると、シェーディングや媒体上の汚れなどにより、撮像画面内に図15の(A)に示すようなマーカ100に類似したパターン(誤マーカ115)が存在した場合、これを第1マーカ候補パターン104−1として検出する。続いて、第1パターン中心算出部20は、この第1マーカ候補パターン104−1の略中心113を算出し、第2属性パターン検出部23で、該略中心113を含むパターンを起点として、垂直(上下)方向に第2属性パターン105−2の検出を開始する。このとき上方向への属性の発生パターンは、これがマーカ100であれば図15の(B)に示すようにマーカ内部以外の第3の属性は、第2の属性が検出されるまでに多くても数個がマーカ100の境界近傍で検出されるのみであるか、そうでなかった場合には、図15の(A)に示すように第3の属性が複数連続して出現する。このとき、第2マーカ候補パターン検出部21では、マーカ内部以外の属性の連続が所定数以上、例えば4以上であれば、現在検出しているマーカ候補パターンは、撮像画面内に生じた汚れによるもので、マーカ100ではないと判断して、検出処理を中断し、第1マーカ候補パターン104−1をリジェクトする。そして、再び、第1属性パターン検出部22による第1属性パターン105−1の検出を開始する。
【0094】
このようにすることで、第1マーカ候補パターン検出部19により、本来のマーカ100ではないパターンが第1マーカ候補パターン104−1として検出された場合でも、第2マーカ候補パターン検出部21の処理の途中で、誤りを検出し、次のマーカ100を検出するための処理を再開することができる。このため、撮像画面内にシェーディングや、媒体上の汚れによる、マーカ100に類似したパターンが発生した場合でも、これらに対する無駄な処理を削減することができ、高速に本来のマーカ100を検出することが可能となる。
【0095】
(第6の実施の形態)
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。
【0096】
図16は、本実施の形態の情報読取システムの構成を示すものである。本実施の形態の情報読取システムは、前述の第1の実施の形態と同様に、撮像部1、画像記憶部2、属性判定部3、マーカ検出部4、及びデータ読取部5から構成され、また、上記マーカ検出部4は、属性パターン検出部6、マーカ候補パターン検出部7、マーカ候補領域検出部8、マーカ位置決定部9を含む。そして、本実施の形態においては、情報読取システムは、さらに、マーカ位置予測部25とマーカ位置補正部28とを具備している。ここで、マーカ位置予測部25は、代表マーカ検出部26と隣接マーカ位置予測部27とから構成されている。
【0097】
本実施の形態の情報読取システムが適用されるコードは、例えば、図17に示すように、所定のフォーマットにしたがって規則的にマーカ100を整列配置した、光学的に読み取り可能なコードである。
【0098】
以下、本実施の形態のマーカ検出部4の動作を、図15の(C)を用いて説明する。
【0099】
代表マーカ検出部26は、上記第1乃至第4の実施の形態に示す方法を用いて、撮像画面内からまず、マーカ“1”100−1を検出する。この代表マーカ検出部26の検出結果は、隣接マーカ位置予測部27に与えられる。
【0100】
隣接マーカ位置予測部27では、図15の(C)のように、コードのフォーマットに従って、マーカ“1”100−1の位置、及び、予測ベクトル116とにより、マーカ“2”100−2の予測位置を算出する。ここで、予測ベクトル116は、予め与えられるか、もしくは読み取ったコードから検出することができる。後者の場合は、1つの撮像画面からまずマーカ100を2つ検出し、その位置関係から容易に求めることもできるし、複数画面にわたって連続して撮像する場合には、直前の撮像画面で検出されたマーカ100の位置関係を利用しても良い。
【0101】
また、マーカ位置予測部25では、コードの撮像条件やフォーマット情報に基づいて、マーカ位置を予測するようにしても良い。例えば、コードと撮像部1との相対的な位置関係が既知である場合、コードのフォーマット情報に基づいて容易にマーカ位置を予測することができる。
【0102】
次に、マーカ検出部4では、予測された位置がマーカ内部であることを確認してマーカ“2”100−2の検出処理を行う。例えば、代表マーカを前述の第4の実施の形態によって検出した場合には、予測位置117がマーカ内部を示す第1属性パターン105−1に含まれていることを確認し、以下同様の処理を行うようにする。
【0103】
このように、検出したマーカ100の位置及び大きさから、コードのフォーマットに基づいて、他のマーカ位置を予測し、予測位置117周辺でのみマーカ検出処理を行うため、マーカ検出処理対象となる領域が狭まり、検出に要する時間を削減でき、処理の高速化に効果がある。さらに、当該コードのフォーマットに基づいてマーカ位置を予測し、マーカ100が存在すると予測される領域でのみマーカ検出処理を行うため、誤マーカ115を検出する可能性を低減することもできる。
【0104】
ここでもし、媒体自体の歪みや、撮像部1の傾き、浮きなどにより、マーカ位置予測部25により予測したマーカ“2”100−2の予測位置117が第1属性パターン105−1に含まれていない場合には、マーカ位置補正部28により予測マーカ位置の補正を行うこともできる。
【0105】
マーカ位置補正部28では、まずマーカ“2”100−2の予測位置117に対して、実際のマーカ“2”100−2がどちらの方向に変位しているかを検出する。そして、検出した変位方向に予測位置を補正する処理を行う。
【0106】
例えば、図15の(C)に示すように、マーカ“2”100−2の予測位置117がマーカ外であった場合、まず予測位置117を基準として、許容するマーカ位置ずれ範囲内の属性パターン105を検出する。そして、マーカ予測位置117を中心として、その周囲でマーカ内部の属性を示すパターンが存在する方向をマーカ100の変位方向として検出し、その方向に予測位置の補正を行う。ここで補正量は、マーカ100の半径相当が望ましい。
【0107】
こうすることにより、マーカ位置予測部25による予測位置117が、実際のマーカ100の外となった場合でも、マーカ位置補正部28により、マーカ予測位置が補正されるため、媒体自体の歪みや、撮像部1の傾き、浮きなどによる、撮像されたコードの歪みが原因となって、マーカ位置がずれた場合でもマーカ100の検出が可能となる。
【0108】
以上実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能である。
【0109】
ここで、本発明の要旨をまとめると以下のようになる。
【0110】
(1) 情報に応じて記録されたデータパターンと、該データパターンと所定の位置関係に配置され、該データパターンの読取位置を決めるために用いられる所定の大きさを有するマーカとを含む光学的に読取可能なコードの記録された情報記録媒体から、該情報を光学的に読み取る情報読取システムにおいて、
前記マーカは、光学的に識別可能なように前記データパターンとは異なる態様で記録され、
前記情報読取システムは、
前記情報記録媒体から前記コードを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段で撮像された画像の少なくとも一部の領域を記憶する画像記憶手段と、
前記画像記憶手段に記憶された画像から、前記マーカを前記データパターンと識別するために、前記マーカの大きさに基づいて決定される、所定の隣接した複数画素単位に、属性を判定する属性判定手段と、
前記属性判定手段で判定された属性に基づいて前記マーカを検出するマーカ検出手段と、
前記マーカ検出手段で検出されたマーカの位置に基づいて前記データパターンの読取位置を決定し、データを読み取るデータ読取手段と、
を具備することを特徴とする情報読取システム。
【0111】
この発明に関する実施の形態は、第1の実施の形態が対応し、その構成は図1の(A)に示すようになる。ここで、コードは、図2の(A)又は(B)に示すように、情報に応じて記録されたデータパターンと、データパターンと所定の位置に配置され、データパターンの読み取り位置を決定するためのマーカで構成されており、さらに、マーカとデータパターンは、光学的に識別可能なように異なる態様(大きさ、形状、色)で記録されている。
【0112】
画像記憶手段に対応する画像記憶部2では、撮像手段に対応する撮像部1により、光学的に読み取られたコードの画像を記憶する。属性判定手段に対応する属性判定部3では、マーカの大きさに基づいて決定される所定の隣接した複数画素単位で、画像記憶部2に記憶された画像の属性判定を行い、マーカ検出手段に対応するマーカ検出部4では、属性判定部3により判定された属性に基づいてマーカを検出する。そして、データ読取手段に対応するデータ読取部5では、検出されたマーカの位置に基づいてデータパターンの読み取り位置を決定し、データを読み取る。
【0113】
このように、隣接した複数画素単位で属性判定を行うため、1画素づつ、属性の判定を行う場合に比べ判定回数を減らすことができ、処理を高速化することができる。
【0114】
(2) 前記画像記憶手段は、撮像された画像を2値化して連続する8n(n:整数)画素分をパックして記憶し、
前記属性判定手段は、8n画素単位に属性を判定する、
ことを特徴とする(1)に記載の情報読取システム。
【0115】
この発明に関する実施の形態は、第1の実施の形態が対応し、その構成は図1の(A)に示すようになる。
【0116】
画像記憶手段に対応する画像記憶部2では、撮像された画像を2値化して連続する8n画素分の画像データをパックして記憶し、さらに属性判定手段に対応する属性判定部3では、8n画素単位で属性の判定を行う。
【0117】
このような構成とすることにより、属性判定のためのデータ幅と、画像記憶部2の記憶単位が一致するため、属性判定の際の画像記憶部2へのアクセスをより高速に行えるようになり、処理時間をより短縮することができる。
【0118】
(3) 前記マーカは、光学的に識別可能なように前記データパターンとは異なる大きさで記録され、
前記属性判定手段は、前記マーカの大きさと前記データパターンの大きさとに基づいて決定される、所定の隣接した複数画素単位に、属性を判定する、
ことを特徴とする(1)に記載の情報読取システム。
【0119】
この発明に関する実施の形態は、第1の実施の形態が対応し、その構成は図1の(A)で示される。
【0120】
ここで、図3の(A)に示すように、コードに含まれる、マーカとデータパターンは光学的に識別可能なように、異なる大きさで記録されており、属性判定手段に対応する属性判定部3では、データパターンよりも大きく、マーカよりも小さい範囲で、マーカの特徴を捉えるのに十分な解像度を持つ大きさの隣接した複数画素を属性判定処理単位として決定し、属性判定を行う。
【0121】
このように、データパターンとマーカの大きさから適切な属性判定処理単位を決定することにより、データパターンと、データパターンと大きさの異なるマーカとが混在する画像から、高速にマーカを検出することが可能となる。
【0122】
(4) 前記マーカ検出手段は、
前記属性判定手段で判定された属性の発生パターンを検出する属性パターン検出手段と、
前記属性パターン検出手段が検出した属性パターンから、マーカの特徴を有する所定のパターンをマーカ候補パターンとして検出するマーカ候補パターン検出手段と、
前記マーカ候補パターン検出手段で検出されたマーカ候補パターンを含む領域をマーカ候補領域として検出するマーカ候補領域検出手段と、
前記マーカ候補領域検出手段で検出されたマーカ候補領域より、マーカの位置を決定するマーカ位置決定手段と、
を有する、
ことを特徴とする(1)に記載の情報読取システム。
【0123】
この構成は、第1の実施の形態における図1の(A)が対応する。即ち、マーカ検出手段に対応するマーカ検出部4は、属性パターン検出手段に対応する属性パターン検出部6と、マーカ候補パターン検出手段に対応するマーカ候補検出部7と、マーカ候補領域検出手段に対応するマーカ候補検出部8と、マーカ位置決定手段に対応するマーカ位置決定部9とから構成される。
【0124】
属性パターン検出部6は、所定の隣接する複数画素単位で、前記属性判定部3により判定された属性のパターンを検出し、マーカ候補パターン検出部7は、検出された属性パターンから、マーカの特徴を示すパターンをマーカ候補パターンとして検出する。マーカ候補領域設定部8は図4の(A)に示すように、検出されたマーカ候補パターンを含み、マーカを十分包含できる領域をマーカ候補領域として設定し、マーカ位置決定部9では、検出されたマーカ候補パターンから、マーカの概中心を利用するなどしてマーカ位置を決定する。
【0125】
このように、複数画素単位でマーカ検出処理を行うため、マーカ検出処理が高速である。
【0126】
(5) 前記属性判定手段は、マーカ内部の属性を示す第1の属性を判定し、
前記マーカ候補パターン検出手段は、前記属性パターン検出手段が、前記第1の属性が所定数隣接するパターンを検出したときに、これをマーカ候補パターンとして検出する、
ことを特徴とする(4)に記載の情報読取システム。
【0127】
この構成は、第1の実施の形態における図1の(A)が対応する。マーカ候補パターン検出手段に対応するマーカ候補パターン検出部7は、属性パターン検出手段に対応する属性パターン検出部6が、図4の(A)に示すように、マーカ内部を示す第1の属性が所定数(例えば3以上)隣接するパターンを検出したとき、これをマーカ候補パターンとして検出する。
【0128】
このような構成とすることにより、マーカ内部の状態を示す第1の属性の連続にだけ注目し、処理を行えば良いため、マーカ検出処理が単純であり、処理の高速化に効果がある。
【0129】
(6) 前記マーカ候補パターン検出手段は、
前記属性パターン検出手段が検出した属性パターンから、マーカエッジの特徴を有する所定のパターンを検出し、マーカエッジを設定するマーカエッジ設定手段と、
前記属性パターン検出手段が検出した属性パターンから、前記マーカエッジ設定手段で設定されたエッジに挟まれるパターンを抽出し、それがマーカ候補パターンとして適正であることを判定する適正パターン判定手段と、
を有する、
ことを特徴とする(4)に記載の情報読取システム。
【0130】
この構成は、第2の実施の形態における図1の(B)が対応するもので、マーカエッジ設定手段に対応するマーカエッジ設定部10では、属性パターン検出部6が検出した属性パターンから、例えば、マーカ内部を示す属性から、マーカ外部を示す属性への遷移パターンをマーカエッジの特徴として検出し、エッジを設定する。適正パターン判定手段に対応する適正パターン判定部11では、マーカエッジ設定部10により設定されたエッジで挟まれたパターンを抽出し、これが、マーカ候補パターンとして適正であることの判定を行う。判定の基準は、例えば、抽出したパターンの長さや、画素数、エッジの出現パターンなどを使用する。
【0131】
このような構成とすることにより、撮像部の傾きや浮きなどにより撮像状態が悪く、画面にシェーディングが生じた場合や、媒体上のゴミなどにより、マーカに類似したパターンが撮像画面内に生じた場合でも、これらをマーカ候補パターンとして検出する可能性が低くなるため、撮像画面内に生じたマーカに類似したパターンを誤ってマーカとして検出し、データパターンの読み取り不良を起こす可能性を低減することができる。
【0132】
(7) 前記属性判定手段は、マーカ内部の属性を示す第1の属性を判定し、
前記適正パターン判定手段は、抽出したパターンが前記第1の属性が所定数隣接するパターンであることを判定する、
ことを特徴とする(6)に記載の情報読取システム。
【0133】
この構成は第2の実施の形態における図1の(B)が対応する。適正パターン判定手段に対応する適正パターン判定部11では、前記マーカエッジ設定部10において設定されたマーカエッジにより挟まれたパターンにおいて、マーカ内部の属性である第1の属性が所定数隣接していれば、このパターンをマーカ候補パターンとして適正とし、第1の属性の隣接数が所定数未満、もしくは所定数を越える場合には不適正としてマーカ候補パターンとして検出しない。
【0134】
このように、エッジパターンを検出し、エッジ間パターンの適正を判断することにより、シェーディングや、媒体上のゴミなどにより生じた、マーカに類似したパターンを誤ってマーカとして検出する可能性を低減することができる。
【0135】
(8) 前記属性判定手段は、マーカ内部の属性を示す第1の属性を判定し、
前記マーカエッジ設定手段は、前記第1の属性からその他の属性に遷移するパターンを前記マーカエッジの特徴として検出し、エッジを設定する第1エッジ設定手段を有する、
ことを特徴とする(6)に記載の情報読取システム。
【0136】
この構成は、第2の実施の形態の図1の(B)が対応し、第1エッジ設定手段にはマーカエッジ設定部10が対応する。
【0137】
マーカエッジ設定部10では、属性パターン検出部6が検出した属性パターンから、図6の(B)に示す、属性の遷移パターンとエッジの設定規則に基づき、第1エッジを設定する。
【0138】
このような構成とすることにより、シェーディングや媒体上の汚れにより、撮像されたマーカ周辺に黒汚れが発生した場合でも、汚れの部分を含まない、本来のマーカエッジを検出することができるため、誤った領域をマーカ候補パターンとして検出することがなく、誤マーカ検出を防止することができる。
【0139】
(9) 前記属性判定手段は、マーカ近傍でマーカ外部の属性を示す第2の属性を判定し、
前記マーカエッジ設定手段は、その他の属性から前記第2の属性に遷移するパターンを前記マーカエッジの特徴として検出し、エッジを設定する第2エッジ設定手段を有する、
ことを特徴とする(6)に記載の情報読取システム。
【0140】
この構成は、第2の実施の形態の図1の(B)が対応し、第2エッジ設定手段にはマーカエッジ設定部10が対応する。
【0141】
マーカエッジ設定部10では、属性パターン検出部6が検出した属性パターンから、図6の(B)に示す、属性の遷移パターンとエッジの設定規則に基づき、第2エッジを設定する。
【0142】
このような構成とすることにより、撮像時の正反射による輝点や媒体上のキズなどによりマーカ内に白抜けが発生しても、これらに影響されずに、本来のマーカエッジを検出することができる。このため、マーカ内に白抜けが発生した場合でも、そのマーカが検出不可となることを防止することができる。
【0143】
(10) 前記属性判定手段は、マーカ内部の属性を示す第1の属性と、マーカ近傍でマーカ外部の属性を示す第2の属性と、第1の属性でも第2の属性でもない第3の属性とを判定し、
前記マーカエッジ設定手段は、前記第1の属性から前記第2の属性に、もしくは前記第1の属性から前記第3の属性を経て前記第2の属性に遷移するパターンを前記マーカエッジの特徴として検出し、エッジを設定する第3エッジ設定手段を有する、
ことを特徴とする(6)に記載の情報読取システム。
【0144】
この構成は、第2の実施の形態の図1の(B)が対応する。即ち、第3エッジ設定手段に対応するマーカエッジ設定部10では、属性パターン検出部6が検出した属性パターンから、理想的なマーカエッジ周辺で検出される属性パターンに注目してエッジ設定を行う。つまり、図5の(C)に示す、属性の遷移パターンとエッジの設定規則に従い、第3エッジを設定する。
【0145】
このような構成とすることで、理想的なマーカエッジのみを検出対象とすることができ、シェーディングや媒体上の汚れなどにより生じたマーカに類似したパターンを、誤ってマーカとして検出することを防止することができる。
【0146】
(11) 前記属性判定手段は、マーカ内部の属性を示す第1の属性と、マーカ近傍でマーカ外部の属性を示す第2の属性とを判定し、
前記マーカエッジ設定手段は、
前記第1の属性からその他の属性に遷移するパターンを前記マーカエッジの特徴として検出し、エッジを設定する第1エッジ設定手段と、
その他の属性から前記第2の属性に遷移するパターンを前記マーカエッジの特徴として検出し、エッジを設定する第2エッジ設定手段と、
を有し、
前記適正パターン判定手段は、前記第1エッジ設定手段で設定されたエッジに挟まれるパターンと、前記第2エッジ設定手段で設定されたエッジに挟まれるパターンとを比較し、マーカ候補パターンとして適正なパターンを選択するパターン選択手段を有する、
ことを特徴とする(6)に記載の情報読取システム。
【0147】
この構成は第3の実施の形態の図9に対応し、第1エッジ設定手段に対応する第1マーカエッジ設定部12では、属性パターン検出部6により検出された属性パターンから、図6の(B)に示す属性の遷移パターンとエッジ設定規則に基づき、第1エッジを設定する。
【0148】
同様に、第2エッジ設定手段に対応する第2マーカエッジ設定部13においても、図6の(B)に示す属性の遷移パターンとエッジ設定規則に基づき、第2エッジを設定する。
【0149】
パターン選択手段に対応するパターン選択部15では、上記第1、第2それぞれのエッジで挟まれたパターンと理想パターンとを比較し、より理想パターンに近い特徴を持った方をマーカ候補パターンとして検出する。このとき、理想パターンとの比較基準として、パターンの長さ、画素数などを用いることができる。
【0150】
このような構成とすることにより、マーカに正反射や媒体上のキズによる白抜けが存在したり、シェーディングや媒体上の汚れによりマーカ周辺に黒汚れが存在する場合においても、これらの白抜けや黒汚れに影響されづらくなり、有効なマーカ候補パターンが検出可能となる。
【0151】
(12) 前記適正パターン判定手段は、既知、もしくは撮像したコードによって決定される所定の理想パターンと、マーカ候補パターンとの相違に基づいてマーカ信頼度を設定するマーカ信頼度設定手段を有し、
前記データ読取手段は、前記マーカ信頼度設定手段で設定された信頼度に基づいて、該マーカの位置に基づくデータの読取を制御するデータ読取制御手段を有する、
ことを特徴とする(6)に記載の情報読取システム。
【0152】
この構成には第4の実施の形態の図11が対応する。即ち、適正パターン判定手段に対応する適正パターン判定部11の、マーカ信頼度設定手段に対応するマーカ信頼度設定部16は、例えば、図12の(B)に示すように、検出されたマーカ候補パターンと理想的なパターンの長さの差に基づいて、そのマーカの信頼度を算出する。そして、データ読取手段に対応するデータ読取部5では、算出されたマーカの信頼度を用いて、図12の(C)に示すように読み取りデータの信頼度を設定し、読み取ったデータとその信頼度を関連づけて記憶しておく。そして、データ読取制御手段に対応するデータ読取部17では、一度読取られたデータと同一のデータが再び撮像された時には、記憶されている信頼度と現在の信頼度を比較し、新たなデータの信頼度の方が大きければそのデータ読み取りを行うよう制御する。
【0153】
このような構成とすることにより、より撮像状態が良く、信頼度の高いデータを選択的に読み取ることが可能となる。
【0154】
(13) 前記マーカエッジ設定手段は、前記属性パターン検出手段が検出した属性パターンから、マーカエッジの特徴を有する所定のパターンを検出し、さらに、該検出されたパターン内で画素単位にエッジを検出して設定する詳細エッジ設定手段を有する、
ことを特徴とする(6)に記載の情報読取システム。
【0155】
この構成は第2の実施の形態の図1の(B)が対応する。このとき、マーカエッジ設定手段に対応するマーカエッジ設定部10に含まれる、詳細エッジ設定手段に対応する詳細エッジ設定部18は、属性パターン検出部6が検出した属性パターンから、マーカエッジの特徴を示す箇所の複数画素に注目して、図6の(C)に示すように画素単位で詳細エッジを設定する。即ち、複数画素単位で属性パターン判定を行った後で、さらにマーカエッジの特徴を示すパターン部分にのみ注目して、画素単位でエッジ設定を行う。
【0156】
このような構成とすることで、全ての画素からエッジを検出するよりも高速に、かつ十分な精度を持ったエッジを検出することが可能となり、マーカ検出の精度をさらに向上することができる。
【0157】
(14) 前記属性パターン検出手段は、
第1の方向に隣接する属性の発生パターンを検出する第1属性パターン検出手段と、
前記第1の方向と直交する第2の方向に隣接する属性の発生パターンを検出する第2属性パターン検出手段と、
を有し、
前記マーカ候補パターン検出手段は、
前記第1属性パターン検出手段が検出した属性パターンから、マーカの特徴を有する所定のパターンを第1マーカ候補パターンとして検出する第1マーカ候補パターン検出手段と、
前記第1マーカ候補パターンの略中心を求める第1パターン中心算出手段と、
前記第1マーカ候補パターンの略中心を含む前記第2属性パターン検出手段が検出した属性パターンから、マーカの特徴を有する所定のパターンを第2マーカ候補パターンとして検出する第2マーカ候補パターン検出手段と、
を有し、
前記マーカ候補領域検出手段は、前記マーカ候補パターン検出手段で検出された第2マーカ候補パターンの位置、及び大きさに基づいて決定される所定の領域をマーカ候補領域として検出する、
ことを特徴とする(4)に記載の情報読取システム。
【0158】
この構成は、第5の実施の形態の図13が対応する。ここで、第1属性パターン検出手段に対応する第1属性パターン検出部22は、第1の方向に属性パターン検出を行い、第2属性パターン検出手段に対応する第2属性パターン検出部23は、第1の方向と直交する方向に属性パターンの検出を行う。第1マーカ候補パターン検出手段に対応する第1マーカ候補パターン検出部19は、図14の(A)に示すように、第1属性パターン検出部22が検出した属性パターンから、第1マーカ候補パターンを検出し、第1パターン略中心算出部20では、第1マーカ候補パターンの略中心を算出する。第2マーカ候補パターン検出手段に対応する第2マーカ検出部21では、図14の(B)に示すように、この略中心を含むパターンを基準として、第2マーカ候補パターンを検出し、マーカ候補領域検出手段に相当するマーカ候補領域検出部8では、第1、第2マーカ候補パターン検出結果に基づき、マーカ候補領域を検出する。
【0159】
即ち、まず、第1の方向に隣接する属性の発生パターンを検出し、続いて、その略中心を含み、第1の方向と直交する方向に隣接する属性の発生パターンからマーカ候補パターンを検出し、その位置と大きさに基づいて、マーカ候補領域を検出する。
【0160】
このような構成とすることにより、マーカ候補領域を検出する際に、すべての撮像領域について属性判定を行う必要がなく、画像メモリへの少ないアクセスで、マーカ候補領域を精度良く高速に検出することが可能となる。
【0161】
(15) 前記第2マーカ候補パターン検出手段は、第2マーカ候補パターンの検出中にマーカ外部の属性パターンを所定数検出すると、前記第1マーカ候補パターン検出手段で検出された第1マーカ候補パターンをリジェクトするリジェクト手段をさらに有する、
ことを特徴とする(14)に記載の情報読取システム。
【0162】
この構成は、第5の実施の形態の図13が対応する。即ち、第2マーカ候補パターン検出部21はリジェクト手段を含み、図15の(A)に示すように、第2マーカ候補パターン検出部21において、マーカ内部の属性ではない第3の属性を所定数連続して検出すると、これを誤マーカと判断し、第2マーカ候補パターン検出部21での処理を中断し、第1マーカ候補パターンをリジェクトし、第1属性パターン検出部による処理を再開する。
【0163】
このような構成とすることで、第1マーカ候補パターン検出部により、本来のマーカでないパターンがマーカ候補パターンとして検出された場合でも、第2マーカ候補パターン検出部の処理の途中で、誤りを検出し、次のマーカを検出するための処理を再開することができる。このため、撮像画面内にシェーディングや、媒体上の汚れによる、マーカに類似したパターンが発生した場合でも、これらに対する無駄な処理を削減することができ、高速に本来のマーカを検出することが可能となる。
【0164】
(16) 前記マーカは、フォーマットに従って配置され、
前記マーカ検出手段は、既知、もしくは撮像したコードから得られる情報と、前記フォーマット情報とにより、前記撮像手段で撮像された画面内のマーカの位置を予測するマーカ位置予測手段をさらに有し、
前記マーカ候補パターン検出手段は、前記マーカ位置予測手段で予測されたマーカ位置を含む前記属性パターン検出手段が検出した属性パターンから、マーカの特徴を有する所定のパターンをマーカ候補パターンとして検出する、
ことを特徴とする(4)に記載の情報読取システム。
【0165】
この構成は、第6の実施の形態の図16が対応する。このときのコードは例えば、図17に示すようなブロックを複数個配列して構成された、光学的に読み取り可能なコードである。マーカ位置予測部25はコードの撮像条件やフォーマット情報に基づいてマーカ位置を予測し、マーカ検出部4では予測された位置周辺部でのみマーカ検出を行う。
【0166】
このような構成とすることにより、マーカ検出処理対象となる領域が狭まり、検出に要する時間を削減でき、処理の高速化に効果がある。さらに、当該コードのフォーマットに基づいてマーカ位置を予測し、マーカが存在すると予測される領域でのみマーカ検出処理を行うため、誤マーカを検出する可能性を低減することもできる。
【0167】
(17) 前記マーカ位置予測手段は、予測したマーカ位置における属性がマーカ近傍でマーカ外部の属性を示す場合、前記マーカ候補パターンを検出するのに先立って、前記予測したマーカ位置を補正するマーカ位置補正手段を有する、
ことを特徴とする(16)に記載の情報読取システム。
【0168】
この構成は、第6の実施の形態の図16が対応する。即ち、マーカ位置予測部25により予測された位置の属性が、マーカ外部を示すものであった場合、マーカ位置補正手段に対応するマーカ位置補正部28は、まず、マーカ位置予測部25によって予測されたマーカの予測位置に対する実際のマーカの変位方向を検出し、続いて、検出した変位方向へ予測位置の補正を行う。
【0169】
このような構成とすることで、媒体自体の歪みや、撮像部の傾き、浮きなどによる、撮像されたコードの歪みが原因となって、マーカ位置がずれた場合でもマーカの検出が可能となる。
【0170】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、マーカ抽出処理の高速化、及び、マーカの消失や誤マーカの発生による読取対象データ欠落の防止を可能とする情報読取システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)はそれぞれ本発明の第1及び第2の実施の形態に係る情報読取システムのブロック構成図である。
【図2】(A)及び(B)はそれぞれ光学的に読み取り可能なコードの例を示す図であり、(C)及び(D)はそれぞれ属性判定処理単位の例を示す図である。
【図3】(A)及び(B)はそれぞれ属性判定結果を示す図である。
【図4】(A)はマーカ候補パターン検出部におけるマーカ候補パターンの検出動作並びにマーカ候補領域検出部におけるマーカ候補領域の検出動作を説明するための図、データ読取部の動作を説明するためのマーカとデータパターンとが同一の格子上に整列配置されるフォーマットのコードを示す図であり、(C)は画像記憶部で連続する8画素分の画像データをパックして記憶して属性判定部で8画素単位で属性の判定を行うようにした場合の属性判定処理単位を示す図である。
【図5】(A)はマーカとデータパターンの間に所定の空白領域が存在するコードを示す図、(B)は適正と判定されるマーカ候補パターンの例を示す図であり、(C)は第3エッジ設定部の動作を説明するための図である。
【図6】(A)は第2の実施の形態における第1乃至第3の属性の判定方法を説明するための図、(B)は属性の遷移パターンとエッジ設定規則を示す図であり、(C)は詳細エッジ設定部の動作を説明するための図である。
【図7】(A)はマーカの別の形状例を示す図であり、(B)はマーカのフォーマットを示す図である。
【図8】(A)及び(B)はそれぞれ第1及び第2マーカエッジ設定部でのエッジ設定動作を説明するための図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る情報読取システムの構成を示すブロック図である。
【図10】(A)は内部に白抜けが存在するマーカを示す図、(B)はこの場合の第1マーカエッジ設定部及び第2マーカエッジ設定部の動作を説明するための図、(C)は周辺部に黒汚れが存在するマーカを示す図であり、(D)はこの場合の第1マーカエッジ設定部及び第2マーカエッジ設定部の動作を説明するための図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態に係る情報読取システムの構成を示すブロック図である。
【図12】(A)はデータが4隅にマーカを配置した複数のブロックに分割して記録されるコードを示す図、(B)はマーカ信頼度設定部における信頼度の設定動作を説明するための図、(C)は第nフレーム及び第(n+α)フレームにおける各マーカの信頼度とデータの様子を示す図であり、(D)は第n及び第(n+α)フレームでの各データと信頼度の関係を示す図である。
【図13】本発明の第5の実施の形態に係る情報読取システムの構成を示すブロック図である。
【図14】(A)及び(B)はそれぞれ第1及び第2マーカ候補パターン検出部の動作を説明するための図であり、(C)はマーカ候補領域検出部の動作を説明するための図である。
【図15】(A)及び(B)はそれぞれ第2マーカ候補パターンの検出中にマーカ外部の属性パターンを所定数検出した場合における第2マーカ候補パターン検出部の動作を説明するための図であり、(C)は第6の実施の形態におけるマーカ検出部の動作を説明するための図である。
【図16】本発明の第6の実施の形態に係る情報読取システムの構成を示すブロック図である。
【図17】第6の実施の形態の情報読取システムが適用される、所定のフォーマットにしたがって規則的にマーカを整列配置した光学的に読み取り可能なコードを示す図である。
【符号の説明】
1 撮像部
2 画像記憶部
3 属性判定部
4 マーカ検出部
5 データ読取部
6 属性パターン検出部
7 マーカ候補パターン検出部
8 マーカ候補領域検出部
9 マーカ位置決定部
10 マーカエッジ設定部
11 適正パターン判定部
12 第1マーカエッジ設定部
13 第2マーカエッジ設定部
15 パターン選択部
16 マーカ信頼度設定部
17 データ読取制御部
18 ブロックデータ読取部
19 第1マーカ候補パターン検出部
20 第1パターン中心算出部
21 第2マーカ候補パターン検出部
22 第1属性パターン検出部
23 第2属性パターン検出部
25 マーカ位置予測部
26 代表マーカ検出部
27 隣接マーカ位置予測部
28 マーカ位置補正部
100 マーカ
101 データパターン
102 属性判定処理単位
103 画素
104 マーカ候補パターン
104−1 第1マーカ候補パターン
104−2 第2マーカ候補パターン
105 属性パターン
105−1 第1属性パターン
105−2 第2属性パターン
106 マーカ候補領域
107 空白領域
108 エッジ
108−1 第1エッジ
108−2 第2エッジ
108−U 上エッジ
108−L 下エッジ
109 黒汚れ
110 白抜け
111 ブロック
112 理想パターン
113,114 略中心
115 誤マーカ
116 予測ベクトル
117 予測位置

Claims (16)

  1. 情報に応じて記録されたデータパターンと、該データパターンと所定の位置関係に配置され、該データパターンの読取位置を決めるために用いられる所定の大きさを有するマーカとを含む光学的に読取可能なコードの記録された情報記録媒体から、該情報を光学的に読み取る情報読取システムにおいて、
    前記マーカは、光学的に識別可能なように前記データパターンとは異なる態様で記録され、
    前記情報読取システムは、
    前記情報記録媒体から前記コードを撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段で撮像された画像の少なくとも一部の領域を記憶する画像記憶手段と、
    前記画像記憶手段に記憶された画像から前記マーカを前記データパターンと識別するために、前記マーカの大きさに基づいて決定される所定の隣接した複数画素単位に、前記画像の属性を判定する属性判定手段と、
    前記属性判定手段で判定された属性に基づいて前記マーカを検出するマーカ検出手段と、
    前記マーカ検出手段で検出されたマーカの位置に基づいて前記データパターンの読取位置を決定し、データを読み取るデータ読取手段と、
    を具備し、
    前記画像記憶手段は、撮像された画像を2値化して連続する8n(n:整数)画素分をパックして記憶し、
    前記属性判定手段は、8n画素単位に属性を判定する、
    ように構成されたことを特徴とする情報読取システム。
  2. 前記マーカは、光学的に識別可能なように前記データパターンとは異なる大きさで記録され、
    前記属性判定手段は、前記マーカの大きさと前記データパターンの大きさとに基づいて決定される8n画素単位に、属性を判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報読取システム。
  3. 前記マーカ検出手段は、
    前記属性判定手段で判定された属性の発生パターンを検出する属性パターン検出手段と、
    前記属性パターン検出手段が検出した属性パターンから、マーカの特徴を有する所定のパターンをマーカ候補パターンとして検出するマーカ候補パターン検出手段と、
    前記マーカ候補パターン検出手段で検出されたマーカ候補パターンを含む領域をマーカ候補領域として検出するマーカ候補領域検出手段と、
    前記マーカ候補領域検出手段で検出されたマーカ候補領域より、マーカの位置を決定するマーカ位置決定手段と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報読取システム。
  4. 前記属性判定手段は、マーカ内部の属性を示す第1の属性を判定し、
    前記マーカ候補パターン検出手段は、前記属性パターン検出手段が、前記第1の属性が所定数隣接するパターンを検出したときに、これをマーカ候補パターンとして検出する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報読取システム。
  5. 前記マーカ候補パターン検出手段は、
    前記属性パターン検出手段が検出した属性パターンから、マーカエッジの特徴を有する所定のパターンを検出し、マーカエッジを設定するマーカエッジ設定手段と、
    前記属性パターン検出手段が検出した属性パターンから、前記マーカエッジ設定手段で設定されたエッジに挟まれるパターンを抽出し、それがマーカ候補パターンとして適正であることを判定する適正パターン判定手段と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報読取システム。
  6. 前記属性判定手段は、マーカ内部の属性を示す第1の属性を判定し、
    前記適正パターン判定手段は、抽出したパターンが前記第1の属性が所定数隣接するパターンであることを判定する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報読取システム。
  7. 前記属性判定手段は、マーカ内部の属性を示す第1の属性を判定し、
    前記マーカエッジ設定手段は、前記第1の属性からその他の属性に遷移するパターンを前記マーカエッジの特徴として検出し、エッジを設定する第1エッジ設定手段を有する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報読取システム。
  8. 前記属性判定手段は、マーカ近傍でマーカ外部の属性を示す第2の属性を判定し、
    前記マーカエッジ設定手段は、その他の属性から前記第2の属性に遷移するパターンを前記マーカエッジの特徴として検出し、エッジを設定する第2エッジ設定手段を有する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報読取システム。
  9. 前記属性判定手段は、マーカ内部の属性を示す第1の属性と、マーカ近傍でマーカ外部の属性を示す第2の属性と、第1の属性でも第2の属性でもない第3の属性とを判定し、
    前記マーカエッジ設定手段は、前記第1の属性から前記第2の属性に、もしくは前記第1の属性から前記第3の属性を経て前記第2の属性に遷移するパターンを前記マーカエッジの特徴として検出し、エッジを設定する第3エッジ設定手段を有する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報読取システム。
  10. 前記属性判定手段は、マーカ内部の属性を示す第1の属性と、マーカ近傍でマーカ外部の属性を示す第2の属性とを判定し、
    前記マーカエッジ設定手段は、
    前記第1の属性からその他の属性に遷移するパターンを前記マーカエッジの特徴として検出し、エッジを設定する第1エッジ設定手段と、
    その他の属性から前記第2の属性に遷移するパターンを前記マーカエッジの特徴として検出し、エッジを設定する第2エッジ設定手段と、
    を有し、
    前記適正パターン判定手段は、前記第1エッジ設定手段で設定されたエッジに挟まれるパターンと、前記第2エッジ設定手段で設定されたエッジに挟まれるパターンとを比較し、マーカ候補パターンとして適正なパターンを選択するパターン選択手段を有する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報読取システム。
  11. 前記適正パターン判定手段は、既知、もしくは撮像したコードによって決定される所定の理想パターンと、マーカ候補パターンとの相違に基づいてマーカ信頼度を設定するマーカ信頼度設定手段を有し、
    前記データ読取手段は、前記マーカ信頼度設定手段で設定された信頼度に基づいて、該マーカの位置に基づくデータの読取を制御するデータ読取制御手段を有する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報読取システム。
  12. 前記マーカエッジ設定手段は、前記属性パターン検出手段が検出した属性パターンから、マーカエッジの特徴を有する所定のパターンを検出し、さらに、該検出されたパターン内で画素単位にエッジを検出して設定する詳細エッジ設定手段を有する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報読取システム。
  13. 前記属性パターン検出手段は、
    第1の方向に隣接する属性の発生パターンを検出する第1属性パターン検出手段と、
    前記第1の方向と直交する第2の方向に隣接する属性の発生パターンを検出する第2属性パターン検出手段と、
    を有し、
    前記マーカ候補パターン検出手段は、
    前記第1属性パターン検出手段が検出した属性パターンから、マーカの特徴を有する所定のパターンを第1マーカ候補パターンとして検出する第1マーカ候補パターン検出手段と、
    前記第1マーカ候補パターンの略中心を求める第1パターン中心算出手段と、
    前記第1マーカ候補パターンの略中心を含む前記第2属性パターン検出手段が検出した属性パターンから、マーカの特徴を有する所定のパターンを第2マーカ候補パターンとして検出する第2マーカ候補パターン検出手段と、
    を有し、
    前記マーカ候補領域検出手段は、前記マーカ候補パターン検出手段で検出された第2マーカ候補パターンの位置、及び大きさに基づいて決定される所定の領域をマーカ候補領域として検出する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報読取システム。
  14. 前記第2マーカ候補パターン検出手段は、第2マーカ候補パターンの検出中にマーカ外部の属性パターンを所定数検出すると、前記第1マーカ候補パターン検出手段で検出された第1マーカ候補パターンをリジェクトするリジェクト手段をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項13に記載の情報読取システム。
  15. 前記マーカは、フォーマットに従って配置され、
    既知、もしくは撮像したコードから得られる情報と、前記フォーマット情報とにより、前記撮像手段で撮像された画面内のマーカの位置を予測するマーカ位置予測手段をさらに具備し、
    前記マーカ候補パターン検出手段は、前記マーカ位置予測手段で予測されたマーカ位置を含む前記属性パターン検出手段が検出した属性パターンから、マーカの特徴を有する所定のパターンをマーカ候補パターンとして検出する、
    ことを特徴とする請求項に記載の情報読取システム。
  16. 前記マーカ位置予測手段は、予測したマーカ位置における属性がマーカ近傍でマーカ外部の属性を示す場合、前記マーカ候補パターンを検出するのに先立って、前記予測したマーカ位置を補正するマーカ位置補正手段を有する、
    ことを特徴とする請求項15に記載の情報読取システム。
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